『不勉強が身にしみる 学力・思考力・社会力とは何か』

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

こんにちは。「明日勉強しよう」と毎日思っている あさよるです。

英語と数学の復習をしようと思い続けて数年……(^^;)

さて、図書館にて『不勉強が身にしみる』という、タイトルだけでズキーンッッとする本を見つけてしまいました。確かこの本、以前にAmazonでも見かけたことがありました(その時も確かガーンとなった)。

もう、手に取るしかありません……。

「教える」立場になって“不勉強が身にしみる”

本書『不勉強が身にしみる』は2005年に出版された本です。今は2016年ですから、10年以上前のもの。当時話題だった「ゆとり教育」への苦言から始まります。ここだけ読んでいると、「ゆとり教育」を批判するだけの内容かとも思ってしまいます。しかし!

あさよる自身が、ゆとり世代ですから、子供の頃から大人たちに揶揄され続けてきました。「またこの話題かぁ」とページをめくっていると、途中から雲行きが変わりはじめ、中盤にはこの本が言わんとしていることが見えてきます。

それは、「不勉強が身にしみる」。これに尽きるのです。

どういうことかと言いますと、子どもたちの学力が下がっていると言うが、じゃあ大人は勉強をしているのか、と。「勉強しなさい!」と子どもに押し付けるばかりで、自分は勉強してるの?ってことですね。

教える立場になってはじめて、自分が不勉強であることに気づくことって、よくあります。あさよるだって、かけ算は出来ますが、「かけ算とは何か」と説明できるのだろうか…と不安です。

「勉強法」は教えてくれない

ちなみに『不勉強が身にしみる』は、サブタイトルに「学力・思考力・社会力とは何か」とあるように、「何か」を考える内容です。

ですから、勉強法をレクチャーするものではありません。というか、何かを「教える」ための本ではない、と言っていいかも。あくまで勉強、学びについて著者があーだこーだと考える内容です。

しかし「大人は勉強しているのか?」というドキッとする指摘は、身にしみます……。

「なんで勉強しないの!」「勉強しないと仕事もできないぞ!」子ども時代に言われた言葉、大人にだってそのまま言える言葉です。勉強しなくていいと思ってるの?

……( ゚∀゚)・∵. グハッ!!

勉強をしない大人たちへ

不勉強が身にしみる、勉強をしない大人たちへ。

なんとなく、倫理感や道徳観って、なんとなく自分に備わっている気がするけれども、勉強をしたことがない。

科学や数学が苦手な人に限って、それらを「想像力のない学問」と言う。本当は、ただの数字や記号の羅列だけで、頭のなかで広大な自然や摂理を想像する、想像力の塊のものなのに。

歴史の蘊蓄を話しかけてくる年寄りに限って、偏った歴史感を持っていたりする。自らの不勉強を棚に上げて、他人の不勉強を指摘してくる。見てるとモヤッとする。

不勉強な大人、たくさんいます。長生きしてる分モノを知っているのは当たり前で、若い人をバカにするのもなんか違う。

日本は豊かだ豊かだと言いながら、莫大な借金も増えてゆく。私たちの豊かさって借金の上に成り立ってる……?

なんとなく当たり前のように捉えている事柄、改めて「そういえば……」と考えるきかっけがそこかしこに散りばめられています。反対に言えば「言いっ放し」とも言うんでしょうけれどもねw 明快な答えが示されているのではなく、「自分で調べろ!」「考えろ!」ってことでしょうw

「なんで勉強しなきゃいけないの?」

「なんで勉強しなきゃいけないの?」は、子どもが大人へ問いかけるものだと思っていました。

だけど、大人だって「なんで勉強しなきゃいけないの?」と問い続けないといけないのです。この場合はもちろん、自分に。

どんどん常識も変わります。社会も変わります。テクノロジーも変わってゆきます。ボーッとしてると……(;´Д`)

本書では勉強をし続けることを継承し、一般教養として押さえておきたい知識には書籍も紹介されています。

あさよるは、かなりハッ!と身につまされる瞬間が何度もありました……不勉強が身にしみる……orz

不勉強が身にしみる 学力・思考力・社会力とは何か

目次情報

序章 不勉強社会ニッポンの現実

努力をやめて、楽になるか/決意表明だけのお勉強/「有識者」に落ちこぼれが救えるか/もはや時代は、待ったなし/没落への恐怖を動機として/制度を直せば、どうにかしてもらえるのか/受験勉強だけが勉強ではない、というジレンマ/まずは親から、勉強を

第一章 そのお勉強でいいの?

利口になるための条件/肥大化した自己愛という障害/「ゆとり教育」を生んだもの/「知識」は「思考」の邪魔になるのか/「ゆとり」は右肩上がりを強要する/時短のための「ゆとり教育」/「ゆとり教育」見直しで階層化に拍車/大人の迷走ぶりこそが「不勉強の産物」/学歴か、実力か、という不毛な問い/運がよければ、数学ができる
【勉強するための基本図書ガイド】

第二章 読書のすすめ、もしくは戒め

本当に「本離れ」は困ったことなのか/国語と国文学のあいだ/受験勉強の妨げとなる読書/小説の「教材性」価値を疑う/「梗概本」で古典復権はなるか/『理想の国語教科書』は理想的か/思想や演説の名文を教科書に/教育界における「源氏」批判
【国語、英語のための基本図書ガイド】

第三章 倫理は教えられるか、学べるか

キレるのは、詰め込み過ぎ教育のせいか/ニヒリズムか、「かのように」か/国家に道徳規定を任せるのは合理的か/倫理学と倫理の違い/刷り込みとしての道徳的読書/大人の身にしみる「親読み」/我が家の『論語』抄 私注付
【倫理的に生きるための基本図書ガイド】

第四章 「正しい歴史」は存在するか

年表にも歴史観がある/「歴史」という「物語」/物語が美しいとそのまま受容したくなるという「危険」/歴史書はかつて「文学」だった/史観と歴史、その混同の起源/世界史を教えなかった戦前の日本/レッテルを貼られた歴史上の人物だし/歴史教育に期待された倫理的正しさ/怪物的に成長した大衆の無意識の欲望/愛国心に歴史は必要か/声高な愛国心と理性的な愛国心/懐疑と思惑の教育を
【歴史を知るための基本図書ガイド】

第五章 自然科学と論理的思考力

「数学は暗記」の真意/「数学は生活に必要ない」は本当か/真の想像力は科学的である/科学的思考は「欲望」を超越する/「科学は揺らいでいる」のか/経験的にだまされない思考法/経験的思考と合理的思考の隙間/死んだ人は「生き返る」/理科、性教育、ジェンダー・フリーのミスマッチ/生命科学・生命倫理と並行しての性教育
【数学、科学に親しむための基本図書ガイド】

第六章 「好きなら伸びる」は本当か

プロ志望化する「好きなこと」/個性を伸ばせと「強制」/「ふつうを忌避する父親・新人類/崩れ去った需給バランス/努力と報酬が正比例する世界/転換をはかる大学――「予備校」か「趣味」か/高齢者で「活性化」する大学/道楽の場と化す「文化施設」/「芸術」とは分かりやすくなければならないのか/いい旦那になる、という選択/自分自身を支配するために/社会的評価と社会への評価バランス

あとがき
主要参考文献

長山 靖生(ながやま・やすよ)

一九六二年茨城県生まれ。評論家。歯学博士。鶴見大学歯学部卒業。歯科医のかたわら、文芸評論、家族や若者の問題などに関して執筆活動を行う。九六年、『偽史冒険世界』(筑摩書房)で第十回大衆文学研究賞を受賞。主な著書に『「人間嫌い」の言い分』(光文社新書)、『人はなぜ歴史を偽造するのか』『鴎外のオカルト、漱石の科学』『父親革命』(以上、新潮社)、『日露戦争』(新潮新書)、『「吾輩は猫である」の謎』(文春新書)、『若者はなぜ「決められない」か』『いっしょに暮らす。』(以上、ちくま新書)、『千里眼事件』(平凡社新書)などがある。

SNSでもご購読できます。

スポンサードリンク


コメント

コメントを残す

*