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『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』|ヴィレバンと本を愛して

こんにちは。本当は本を紹介されたい あさよるです。毎日読んだ本をブログに書いて紹介していますが、他の人の読書ブログを読むのも好きだったりします。そして、自分で自分の歩む本を選ぶのも楽しいけど、自分では手に取らないような本を人からソッとおすすめされたいなぁという願望も持っています。あさよるは一応、人から薦められた本は、まぁ、5年後くらいまでにいは読んでいますw気の長い話ですが、忘れているわけではないので(読みたい本をリストアップしている)、忘れたころに読みますww

さて本書『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』はタイトル通り、出会い系で知り合った人に本をオススメしつづけた記録です。著者の文章の表現力の高さからも、ただ情報としてだけじゃなく、エッセイとしてもとても楽しい本です。おすすめ!

本を進めまくってたら人生が変わった

本書『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』はタイトルそのまんまですが、夫と別居中、仕事にも生きづらさを感じていたとき、とある出会い系サイトに登録しました。そのときの自己紹介が、こんなもの。

「変わった本屋の店長をしています。1万冊を超える膨大な記憶データの中から、今のあなたにぴったりな本を1冊選んでおすすめさせていただきます」

「変わった本屋」とは、花田奈々子さんはヴィレッジヴァンガードのこと。長年勤め、店長もしていました。ヴィレッジヴァンガードを愛していました。元々はお客としてヴィレッジヴァンガードに居場所を感じており、新店舗のオープニングスタッフ募集に応募したところからヴィレッジヴァンガードで働き始めます。

ヴィレッジヴァンガードを愛し、ヴィレッジヴァンガードで扱われる本を愛していました。だけど、会社の方針から書籍販売が縮小されてゆき、花田奈々子さんたち古参スタッフは反対もしたそうですが、日々の業務で雑貨の発注に追われ、本の売り場に手が回っていないのも事実。そんなジレンマの中の発露として出会い系に登録しちゃいます。

出会った人たちはみな個性的で、明らかにセックスを目的にやってくる男性もいますが、友人として交流が続く人や、女性とも実際に会って、その人にぴったり合った本を紹介し続けます。

さらに、どうしても「自分にとって特別な書店の店長」に会いたいと思い、玉砕覚悟で京都にあるガケ書店の店長にメールを送り、深夜まで語らうこともできました。この経験がすごく特別な出来事だったそうで、「クロスワードパズルのたったひとつの回答が連鎖的にすべての回答を導き出すときのよう」とたとえられていました。

それまで、上手くみんなと同じように立ち回れないと感じていて、本を人におすすめすることも、他になにもできないし、それが特別なこととも考えておられなかったようです(めっちゃスゴイのにね!)。

そしてついに転職を考え始めます。しかし、本にかかわる仕事がしたいけど、ヴィレバンのような書店はない。自分で何かお店をするのも簡単じゃないし、ブログでアフィリエイトを使って本を紹介するのも、生活を保障するほどの売上は望めません。考えあぐねながら、ビブリオバトルの参加者と盛り上がり、一日限りのイベントとして「人に本をおすすめする」ことになりました。

その後、転職を決意し、複合型の大型書店に応募します。エントリーシートには

「出会い系サイトで実際にいろいろな人に会い、その人の話を30分くらい聞いてその人にぴったりだと思う本をおすすめする活動をしていました。この1年で70人以上の人に会い、本をすすめてきました」p.192

と書きました。面接では、元区議会議員、出版社の編集長経験者というスゴイ人と並んで一緒に面接を受けることに。企業側は、花田奈々子さんのエントリーシートを見てから「すごいヤツがきた」と超期待されており、すんなり採用されます。「出会い系をやってると履歴書に書いて採用される人が他にいるのだろうか」と自分でつっこんでるのが面白いw

さらにその後は下町の小さな書店で店長もなさったそうだ。どこまでいっても本と関わるお仕事をなさっていて、本当に特別なものなんだとわかります。

人の心に寄り添う本

本書のもととなった「WEBmagazine 温度」で連載をしていたとき、お母様を亡くしたことがきっかけで「何か本を読みたい」と訪ねてこられたお客さんがいたそうです。その方に本を数冊おすすめし、その中からお客さんが自分に合いそな本を選んで購入します。

本というのは、人の心に寄り添えるものだと、あさよるは分かっていませんでした。なにか大きな出来事があったとき、その心が本を求めることがあるのだと知りました。そして、花田奈々子さんがいつも「あなたの心に寄り添う本」を選んでいました。だから一対一でお話をしてからじゃないと本を選べません。

あさよるも毎日本を読んでブログを紹介していましたが、本が人の心に寄り添えるものだと考えていなかったし、誰かの心に寄り添い、誰かが気に入り、誰に染み入る本を提供したいという発想すらありませんでした。あさよるの読書は独りよがりで、そしてなんだか乱暴な気がしました。

「誰かのための読書」ってあるのかも

あさよるにとっての読書は「喰らうような」もので、過食や中毒もお構いなしに破裂してでもそれでも体の中に押し込こみたいものでした。ある意味ジャンキーというか、こう改めて書くとどうかしてるw だから、誰かの心・気持ちなんてフォーカスしたことがなかったのです。自分の気持ちさえも結構どうでもよくて、苦しくてもただ呑み込むことしか考えていませんでした。

だけど、「誰かのために本を読む」ってことがあるのかも。しかも、なにか具体的に有益な情報を提供する目的ではなくて、それが何らかの癒しや精神的支えになるような、もっと抽象的な意味での読書です。まあ一応、当あさよるネットでも自己啓発書はちょいちょい紹介していて、自己啓発書も「人の心に寄り添う本」の一つでしょう。だけど、心を興奮させるものだけじゃなく、穏やかに、リラックスするための読書があっても良いですよね。

というか、リラックスのための読書って、別に特殊でもなんでもなく、いたって一般的なものなんでしょう……あさよるが本にそんな効能を求めていなかっただけで(;’∀’)(;’∀’)

なんだかものすんごく、読書ブログ運営者として、『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』では反省と学びと目からウロコ連発でした。

あと、すごく良い本です。読みやすいし、特別な行為を、特別に表現しききっていて、その表現に舌を巻きます。

読みたい本ザクザクでした

『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』ですから、本書内でも実際にどういう人にどの本をすすめたのか紹介されています。あさよるもペンを片手にメモりながら読みました。

巻末には本書で著者がおすすめした本一覧があるので便利です。

他人の読んでいる本というのは、とても気になるものですが、他人が他人にすすめる本というのは、もっと気になります。あさよるも気軽にホイホイ周囲の人に本をすすめますが、本当にうれしいのは人から あさよるに合った本をすすめられることです。

あさよるのことをよく分かったうえで、好きそうな本や、気に入りそうな作品を推してくれるのはすごく嬉しい。本書ではその、人に本を選ぶワクワクと、人から本を選んでもらう嬉しさが潜んでいて、とても良い気持ちだった。

いつも一人で書店へ行くから、たまには誰かと「目的地:書店」で、本に囲まれて時間を過ごしたい。

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『成功読書術』|ビジネス書としての名著から学べ

こんにちは。読む本に困る あさよるです。読書ブログを始めて、一日一冊ペースで本を読むようになって、最初に困ったのは「次に読む本を常にストックし続けること」でした。そのためには事前に「読みたい本リスト」を作っておく必要があります。本屋に行けばズラッと新刊本が並んでいるし、図書館には一生かかっても読み切れない蔵書があるし「読む本がない」という事態はないでしょうが、膨大な数の中から「選ぶ」という作業がコレ意外にもハード。

ブログを始めて「読書案内の本」というジャンルがあることを知りました。次に読むべき本、これくらいは読んでおくべき本を教えてくれる親切な本です。同じく、ブログを始めてから読みはじめた「ビジネス書」も、読むと結構面白い。今日はその、「ビジネス書」の「読書案内の本」の組み合わせの一冊です。

著者はAmazon.co.jpの立ち上げにも係わった土井英司さん。自らを「ビジネス書バカ」と称しておられる猛者です。

ビジネス名著30選!

本書『成功読書術』はビジネス書の名著30選が紹介された読書指南書です。「本が売れない」と叫ばれて久しいですが、本が売れないとはつまり、先人たちの教えが途絶えてしまうことです。これはいかんということで、過去の名著がラインナップされています。

書店では売れる新刊本を並べる傾向があるので、Amazonでは昔の本が売れる傾向があるそうです。「書店で探しても見つからないからネットで」てな具合ですね。新刊本を探すなら書店、名著を探すならネットとユーザーも使い分けをしているのかも。

著者の土井英司さんはご自身のことをと、本書の趣旨を紹介しておられます。

 私は、出版業界では、「ビジネス書フリーク」と呼ばれているようです。放っておくと年間100万円はビジネス書につぎ込むので、フリークというよりは、「ビジネス書バカ」と言ったほうがいいかもしれません。
本書は、その「ビジネス書バカ」が、これまでに出会った古今東西の名著の魅力と、その読み方をご紹介するものです。
全部で30冊、人生や仕事に役立つ名著を紹介しており、なかにはビジネス視点的で読み解くことがはばかれるような不朽の名作もあります。ただ「名著とはいつの世も人々の役に立つもの」との認識から、あえて現代的な読み方もさせていただきました。

p.6-7

「ビジネス書バカ」を自称する著者が、新旧の名著を解説する。しかも本来は「ビジネス書」に分類されないような書物まで、ビジネス書としての視点で読み解いてゆくという取り組みです。

また、ビジネス書を読んでも、実際に書いてあることを実践するのは人は5%くらいのもの。だから、成功のノウハウをすべて公開してしまっても大丈夫。本当にやる人がごく一握りだから、ビジネス書の著者は出し惜しみする必要はありません。なもんで、名著と呼ばれるビジネス書に書いてある通りにやれば、上手くいく見込みは高そうです。

30冊のラインナップを後ほどサクッと紹介します。

ビジネス書はオモシロイのだ

あさよるはビジネス書を手に取るようになったのは、実はこのブログを始めてからです。大ベストセラーになったビジネス書は読んだことがありましたが、そうでなければ特に興味もありませんでした。しかし、ビジネス書も読み始めると、これがまた面白い。もちろん玉石混淆ですが、人間の普遍的な活動や、人間心理、社会背景や思想の変遷など、学問としてでなく、実践としてビジネス書にまとめられているのです。

ビジネスだって、平たく言えば人と人との関わりです。人間関係を良好なものにし、相手のニーズを読み取り、自らの居住まいを正し、「どう生きてゆくのか」が説かれているんですね。これ、ブログを始めた一番の収穫が「ビジネス書を読むようになった」ことだと思います。

本書『成功読書術』は、ビジネス書の名著とタイトルと、内容の要約が詰まっています。本書を読んでいるだけでも「次読んでみたい本」の宝庫。ビジネスとして実践するのは当然として、「嗜みとしての読書」にも最適です。

ビジネス書30選

以下、本書で紹介される30冊のビジネス書をまとめています。

『人を動かす』デール・カーネギー

「人を動かす三原則」「人に好かれる六原則」「人を説得する十二原則」が紹介される。人の心をつかみ、人を動かすことで成功へと近づきます。『人を動かす』は当ブログでも紹介しました。

『人間性の心理学』A・H・マズロー

マズローの「欲求5段階説」は有名ですが、その中の「自己実現」の概念を理解している人は稀です。人の欲求について、戒めと深い理解をもたらします。

『影響力の武器』ロバート・B・チャルディーニ

「人の心の引き金を引く、承諾誘導のテクニック」が、心理学原理に基づき紹介されます。

『思考と行動における言語』S・I・ハヤカワ

私たちは「記号」で物事を判断し、理解している節があります。その「記号」を悪用した詐欺や傷害事件も存在します。シンボルや制服なんかがその例です。

『ホモ・ルーデンス』ホイジンガ

人とは、遊ぶサルである。遊び・遊戯の中から文化が生み出されたとするのが「ホモルーデンス」の考え方です。

『情報の文明学』梅棹忠夫

「農業の時代」「工業の時代」「精神産業の時代」と産業の時代を区切って説明した『情報の文学』は、アルビン・トフラーの『第三の波』よりも前に発表された書物です。発表当時は批判もあったようですが、今の視点でみるとどうでしょう。

『夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル

悲惨な状況で生き残るために必要なのは「精神の自由と内面の豊かさ」である。

『私はどうして販売外交に成功したか』フランク・ベドガー

営業マンとしての心構え、考え方が紹介される。顧客の心をいかに導くか。そのための手段。

『風姿花伝』世阿弥

「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」。世阿弥の『風姿花伝』もビジネス書として読み解きます。「道」を極める求道者なら誰しもが当てはまる名著。

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『君主論』マキャヴェリ

中世イタリアでは過激であると一時はローマ教皇の禁書目録にも入っていたんだとか。良心では認めたくはないが、納得せざるを得ない人間観が描かれる。

『ビジネスは人なり投資は価値なり』ロジャー・ローウェンスタイン

投資家目線の、企業経営のあるべき姿と本書のタイトル「ビジネスは人なり 投資は価値なり」の意味がわかるでしょう。

『相場師一代』是川銀蔵

「最後の相場師」と呼ばれた是川銀蔵、波乱に満ちた人生で巨額の富を手に入れました。真理を見通す洞察力に注目です。

『人生と財産』本多静六

40歳にして100億円余りの資産を築いた本田静六。本書のポイントは、財産を築くための心得、学問や仕事への姿勢、人生設計。

『人間における勝負の研究』米長邦雄

どんな道でも、道を究めた人はスゴイ。『人間における勝負の研究』の著者は「棋聖」米長邦雄。勝負の極意。

こちらもどうぞ↓

『もっと深く、もっと楽しく』中部銀次郎

アマチュアゴルフ界のレジェンド・中部銀次郎。ゴルフの心得、勝負の心得が書かれた本ですが、多くの人に当てはまる内容。

『世紀の相場師ジェシー・リバモア』リチャード・スミッテン

世界恐慌を予測し、ひとり大勝ちした伝説のジェシー・リバモアの投資論を綴った一冊。彼の壮絶な人生から学べ。

『ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則』ジェームズ・C・コリンズ

偉大な企業に共通し、飛躍したが持続しなかった企業になかった点を指摘する。真に偉大なリーダーとはなにか。

『プロフェッショナルマネージャー』ハロルド・ジェニーン アルヴィン・モスコー

経営は実行である。どんな理論も一気に問題を解決してくれることはない。失敗の意味ばかり考えるのではなく、成功の意味を考える。

『ブーメランの法則』ファーガル・クイン

社内教育用に作られた本書。顧客志向について説かれた名著。

『小倉昌男 経営学』小倉昌男

ヤマト運輸の元社長・小倉昌男が書き下ろしたケーススタディ本。儲からないと言われていた個人宅配に「宅急便」の市場を切り開いた。

あわせてどうそ↓

『経営に終わりはない』藤沢武夫

本田宗一郎の参謀・藤沢武夫の半生。カリスマのナンバー2の姿です。

『真実が人を動かす』ケン・アイバーソン

倒産寸前の製鉄所をアメリカでもトップクラスの優良メーカーに育て上げたアイバーソンが実践したマネージメントや評価や報酬など、人の心を動かす心得。

『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』キングスレイ・ウォード

ビジネスマンとして成功した父が、起業家を目指す息子にあてた手紙の形式。父が息子に教えること、それは「常識」。厳しいエールもあります。

『学問のすゝめ』福沢諭吉

言わずもがなの名著。「物事を疑って取捨を断ずる事」。これは経営でも同じ。

『アラン人生論集』串田孫一編

我々はどう生きるのか。短い表現方法でアランの人生論に触れましょう。

『道をひらく』松下幸之助

自分を道を生きるために、自然体で居続ける。素直で謙虚で、気配りを忘れない。どんな時代でも道をひらくための力です。

『経営者の条件』P・F・ドラッカー

「エグゼクティブの仕事は、成果をあげることができる」「成果をあげることは修得できる」、成果を上げるための努力をエグゼクティブがしない限り、成果はついてこない。

『7つの習慣』スティーブン・R・・コヴィー ジェームス・スキナー

私たちは、物事を必ず何らかのレンズ越しに見ている。そのレンズをはずし、依存から抜け出し自立する。そのための「7つの習慣」です。

『ザ・ゴール』エリヤフ・ゴールドラット

閉鎖寸前工場を3か月で再建する小説。登場人物の苦悩、目標達成する興奮。小説だからこその共感。

『古代への情熱』シュリーマン

トロイヤ遺跡を発見したシュリーマンは、苦難の中でも幼いころからの夢を忘れませんでした。その情熱に触れましょう。

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『どんな絵本を読んできた?』|自分のお気に入り語りがはじまる

『どんな絵本を読んできた?』挿絵イラスト

こんにちは。みなさん思い出の絵本はありますか?  好きだった絵本は数ありますが、自分の原風景に近いのは『わたしのワンピース』かもな、なんて思うあさよるです。

『わたしのワンピース』とは、うさぎさんが白い布でワンピースを作ると、お花畑を通ると花柄に、草原を通ると草に、クルクルと模様が変わってゆきます。お裁縫好きだった あさよるにとって、お洋服を自分で作ることは『わたしのワンピース』のようにワクワクの連続でした。「ものをつくる」という興奮が溢れてくる絵本です。

さて、絵本を読んで育った人なら、それぞれ「絵本がたり」がおありでしょう。今日読んだ『どんな絵本を読んできた?』はまさしく、各方面の著名人たちが一冊の絵本を取り上げ、絵本にまつわる話をまとめたコラム集です。

一緒に共感して

本書『どんな絵本を読んできた?』では、絵本が大好きな57名の先輩たちが、56冊の絵本をそれぞれ取り上げます。1冊足りないのは理由があります。それは、翻訳家の柴田元幸さんが「どんな絵本も読んできてません」としているから。絵本を読んでこなかったけれども、絵本が大好きな先輩もいるんですね。

他の56名の絵本好きさんたちの一言コラムは、どれも一緒に「うんうん」と共感の嵐じゃないでしょうか。恐ろしい絵に怖い気持ちになったり、悲しくて一緒に胸がいっぱいになってしまったり。

絵本はストーリーも単純だったり、ページ数も文字数も少ないから、「絵本語り」をすることは自ずと「自分語り」をすることではないかと思います。子どもの読書は独特で、同じ本を何度も何度も飽きずに読んで、同じページを穴が開くほど眺めます。大人になってはなかなあそんな読書体験ができませんから、強烈です。

絵本選びの案内に

本書『どんな絵本を読んできた?』は、これから絵本を読みたい大人には、よい水先案内人となるでしょう~。子ども向けではないと思う、なんとなく。あくまで「大人の思い」が乗っかったラインナップだからです。そう、大人だって絵本を読んでも良いのです。子どものモーレツな鑑賞に堪えうる絵本ですから、大人が読んでも上質です。

ちなみに本書、絵本の本ですが、絵本の書影は小さくモノクロであるのみ。あくまで「絵本好き」の絵本語りがメイン。自分の思いをのせてもいいし、他人の絵本語りに乗っかるのも楽しいですね。

絵本を語りたくなる

『どんな絵本を読んできた?』挿絵イラスト

本書は薄くて文字数も少ない本なのに、なかなか読み終わらないのだ。なぜならば、ページをめくるたび、自分の思いが飛び出してくるから。思わず自分も絵本の話がしたくなるのです。

あさよるは、そうだなあ。意外とあさよるの好きな本は登場しなかった印象です。あさよるの好きだった絵本は先に挙げた『わたしのワンピース』と、『かばくん』『バーバパパのいえさがし』『しろくまちゃんのほっとけーき』『はじめてのおつかい』あたり? あとは『14ひきのひっこし』『どろんこハリー』んかも。「うさこちゃん」も多分に漏れず、好き。

あさよるは今、なるべく紙の本を手元に溜めないように細心の注意を払っているのですが、絵本は欲しいなあ。手元に欲しい。ちょっと自分ルールを破って、コレクションしようかしら。

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『世界を変えた10冊の本』|世界の読むべき本をわかりやすく解説

こんにちは。読書本には目がない あさよるです。「読書本」って変な言葉ですが、本を読むための本って感じでしょうか。本書『世界を変えた10冊の本』もそのタイトル通り、10冊の世界を変えた本を池上彰さんが紹介するもの。どの本も世界的超有名本で、一度は目を通しておきたいものばかりです。

世界を変えた10冊ラインナップ

本書で紹介される10冊の本は以下。

  • 『アンネの日記』
  • 『聖書』
  • 『コーラン』
  • 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
  • 『資本論』
  • 『イスラーム原理主義の「道しるべ」』
  • 『沈黙の春』
  • 『種の起源』
  • 『雇用、利子および貨幣の一般理論』
  • 『資本主義と自由』

読んだことはなくってもタイトルくらいは知っている本ズラリ。ここではザッと簡単に紹介しておきます。

書影は『世界を変えた10冊』の出典として挙げられているものです。

『アンネの日記』

第二次世界大戦時、ユダヤ人として収容され亡くなったアンネ・フランクが書き残した日記。アラブ諸国を除く国際社会がイスラエルの味方をするのは『アンネの日記』があるからだ、と紹介されています。なるほど、彼女が生き生きと〈普通の少女〉であればあるほど、彼女の運命は信じがたく、ユダヤ人弾圧がいかに惨たらしいものであったのかと感じます。「世界を変えた本」のトップバッターに相応しいものです。

『聖書』

世界で最も読まれた書物『聖書』。

 中東に生まれたキリスト教が、やがてヨーロッパ世界に広がり、宣教師たちによってアフリカや南米にも拡大。ヨーロッパでの迫害から逃れたキリスト教徒は、アメリカに「神の国」を建設しようとしました。
一方、ヨーロッパのキリスト教徒たちは、「十字軍」によって中東遠征を繰り返し、イスラム教徒との対立を深めました。それは、キリスト教文明とイスラム文明の対立として、いまにつながってくる歴史です。

p.41-42

聖書の物語は今も多く引用されますし、今の世界を動かしています。

『コーラン』

ユダヤ教の経典『律法』をキリスト教徒は『旧約聖書』と呼び、新たに『新約聖書』を加え聖書にしました。さらにイスラム教はここに『コーラン』を加え経典にしました。イスラム教徒にとって『コーラン』が最も重要とされます。

日本ではイスラム教徒は少ないですし、文化や慣習がふしぎに見えるかもしれません。イスラムの行動規範や考え方等、池上彰さんが分かりやすく説明してくださるのは有難い。

『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』

16世紀の宗教改革により、ローマ・カトリックからプロテスタントが生まれます。カトリックとプロテスタントでは経済活動において大きな違いがありました。

カトリックの教会の支配は穏やかで形式的なものだったが、プロテスタント支配は、「家庭内の私的な生活から職業的な公的な生のすべての領域にいたるまで、考えられるかぎりでもっとも広い範囲にわたって信徒の生活のすべてを規制するものであり、限りなく厄介で真剣な規律をともなうものだった」と指摘します。つまり、このプロテスタント支配によって、子どもたちは高度な教育を受けて社会の上層を目指すようにしつけられているのではないか、というわけです。

p.101

プロテスタント支配によって、資本主義の精神が登場するのです。19世紀半ばまで労働者は生活できるだけの収入があれば、それ以上働こうとしませんでした。それに対し、仕事のために人間は存在し、働くことは生きるために不可欠であるとの考えが「資本主義の精神」です。

現代のわたしたちはこの考えの上にいるんですね。

『資本論』

マルクスはかつて、資本主義がなぜ非人間的な経済体制になるかを説きました。マルクスの理論は、ロシア革命を引き起こし、やがて社会主義体制を採用する諸国が増大しました。マルクスの『資本論』は世界を変えたのです。
ところが、東西冷戦が終わり、ソ連の崩壊に代表されるように社会主義体制の限界が明らかになって以降、マルクスの主張はすっかり見捨てられてました。それが、リーマン・ショックをきっかけに、まるで預言者のように復活する。皮肉は話です。

p.123-124

労働量は藤堂の時間で測り、貨幣が資本になる。現在の我々が当たり前思っている体制も、新しい考え方なのですね。

『イスラーム原理主義の「道しるべ」』

『道標』は“オサマ・ビンラディンの教科書になった”ことから、世界を動かした10冊に選ばれています。

 イスラムこそが、健全な発展と進歩に欠かせない価値観を保有している。その理想が失われてしまったために、世界は墜落している。いまこそイスラムの理想に帰り、イスラムの原初を思い起こすことが必要だと主張します。(中略)

現代はイスラムの理想が失われてしまったのに、イスラム教徒たちは、自分たちの世界を「イスラームの世界」などと思いこんでいる。これを正さなければならない、というのです。となれば、イスラム世界の腐敗した体制を打倒することは「神の道」であり、正義の戦いである。つまり「ジハード」(聖戦)なのだ、ということになります。(中略)

世界中が無明社会だというのです。
無明社会は暗黒社会ですから、真のイスラム教徒は、無明社会をイスラム社会をイスラム社会にしなければならないのです。ここから、無明社会に対するジハードが必要だという理論が導き出されます。この対象として、日本も例外ではありません。(中略)

日本の私たちの信仰は、「邪神を祭るために、手のこんだ礼拝儀礼の体系を創案した」ものだというのです。彼が日本のことをどれだけ詳しく知っていたのか疑問ですが、彼によれば、日本もジハードの対象になってしまいます。

p.155.156.160

『道しるべ』に日本のことが書いてあるのは知りませんでした。日本はジハードの対象にならない保証はないということでしょうか。

『沈黙の春』

アメリカのペンシルバニア州に生まれたカーソンは、連邦政府の商務省漁業局で働きながらアメリカの雑誌「ニューヨーカー」に『沈黙の春』を連載し、単行本として出版されベストセラーになりました。

環境汚染という言葉がなかった時代、農薬により野鳥たちが死んでしまった例や、食物連鎖による毒物の蓄積メカニズムを広く世に知らしめたのが彼女だったのです。

現在では当たり前の環境問題も、当時はなにも知られていなかったところから、社会に浸透していったんですね。

『種の起源』

ガラパゴス諸島に上陸した経験から、生命の多様性への疑問を追求し1859年『種の起源』が世に登場します。当時は売れ行き上々だったそう。

彼の書は、「地球上の生き物は神が創造した」と信じるキリスト教徒からは批判を浴びましたが、多くの学者から支持され、その後の遺伝学、生物学の飛躍的な発展の基礎を築きました。

p.192

生物は神が創造したものか否か。現代でも議論になる事柄です。

『雇用、利子および貨幣の一般理論』

 景気が悪くなったら政府が公共事業などで支出を増やして経済を活性化させる。金利を下げて、企業の投資を活発化させる。
これらは、景気対策としての常識になっています。中学校の社会科で習う話です。しかし、かつては常識どころか、「とんでもない話」と考えられていたこともあります。それを世の中の常識にしてしまった本。それが、今回取り上げるジョン・メイナード・ケインズ『雇用、利子および貨幣の一般理論』という書物です。

p.213

1929年の世界恐慌の政府の対応を時代遅れだとし、ケインズは批判しました。本書では現代の日本社会が直面している問題を、ケインズがどう説いているのかが紹介されています。

『資本主義と自由』

フリードリヒマンは、自らの主張を一般に理解してもらうためのショック療法を用意しました。当時のアメリカで政府が行っていた事業のうち、「政府がやる理由はない」と考えた事業一四項目を列挙しているのです。(中略)

1 農産物の買い取り保証価格制度。
2 輸入関税または輸出制限。
3 農作物の作付け制限など。
4 家賃統制。物価・賃金統制。
5 最低賃金制度や価格上限統制。
6 銀行に対する詳細な規制など。
7 ラジオとテレビに対する規制。
8 現行の社会保障制度。
9 事業や職業に関する免許制度。
10 公営住宅、住宅建設の補助金。
11 平時の徴兵制。
12 国立公園。
13 営利目的の郵便事業の禁止。
14 公営の有料道路。

p.248-249

じっくり見て見ると「やめるとヤバイんじゃない?」と思う項目もありますが、彼よると大丈夫。というか逆に、国が制限をかけていることで貧しい人が苦しんだり、社会に不利益があると説いています。

未読本に色めき立ち、既読本に興味津々

池上彰さんが選ぶ「世界を変えた10冊の本」はいかがでしょう。あさよるは、タイトルは知っていても「読んだことない」とか「通読したことない」ものばっかりです。現代でも絶版になっていないどころか、流通している本ばかり。現在では電子書籍や、Kindle Unlimitedでも読めるっぽいのでありがたいです。読む本リストに加えておきますφ(..)メモメモ

「世界を変えた本」の中でも、現代のわたしたちの生活や常識そのものを作った本ばかりが紹介されていますから、興味がないわけがないラインナップです。

あさよる正直、この本「面白くなさそうだなぁ~」と思ってたのですが、嬉しい誤算で結構楽しく読めました。まだ読んだことない本は「読んでみよう」と色めきだち、既に読んだ本は「池上彰さんはどう紹介するんだろう」とwktk。

この手の本は他の人が紹介してもいいかもしれないけれども、内容的には「知っていて損ないぜ」って感じで、お馴染み池上彰さんの著者だし、人におすすめしやすい本だと思います。

あさよるネットで紹介した池上彰さんの本

『学び続ける力』/池上彰

『学び続ける力』を読んだよ

『伝える力』/池上彰

『伝える力』|子どもへニュースを伝える力

『池上彰の宗教がわかれば世界が見える』/池上彰

『池上彰の宗教がわかれば世界が見える』|社会、外交、世界を考える

『あした選挙へ行くまえに』/池上彰

『あした選挙へ行くまえに』|なにを投票するの?

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『本が好き』|あなたならどの本を語る?

こんにちは。やっぱ〈本〉に関する話題が好きな あさよるです。日頃は〈本好き〉と名乗るほどじゃないと思っているんですけれども、やっぱ本の話題に食いついちゃうのは、本好きの証拠でしょうか。

本書、タイトルが『本が好き』。もう、これは読んじゃいますよね。内容も、安野光雄さんの本にまつわるエッセイです。

「本が好き」な人の本にまつわるお話

本書『本が好き』は、本が好きな本にまつわるあれやこれやのお話。みなさんも、本好きな方ならそれぞれ本への思いってありますよね。そして、その思いを語るってことも、あるんじゃないかと思います。本書でも、安野光雄さんが、各章ごとに本を取り上げて、その本に〈まつわる〉お話が始まります。安野光雄さんのイラストも添えられているのもポイント。

本好きの本語りって、その本について語るパターンと、その本から派生した話を語るパターンとありますよね。本書は完全に後者です。あさよるも、本の内容について深く語るものよりも、本にまつわる〈その人〉の話が展開していく方がドラマチックだし、素敵だなーと思います。

(ちなみに、当あさよるネットは、本の内容について語るという方に特化してしまっているので、もっと他方の要素も盛り込みたいなぁと思いつつ……。中の人の好み敵には、自分語りの方が好き。だけど実際に自分で書くと本語りになってしまうという……)

話があちらへこちらへが楽しい

本語りで楽しいのは、その人ならではの「自分語り」が繰り広げられるところです。本書では、安野光雄さんの原風景や、見聞きしてこられたのであろう事柄が展開され、これが面白い。

安野光雄さんは1926年生まれで。現在(2017年)御年90歳を超えておられます。世代の違う方の話って、真新しく知らないことばかりです。あらよるはこの手の、人生の先輩方の思い出話を読むのが好きでして、あさよるの知らない時代の話が聞けるのが楽しいです。例えば、戦時中の話題が登場しますが、戦時下での庶民たちの様子って現代の我々とそう変わりません。その時代の人たちがどう暮らしていたのかしると、自分の生活のルーツや元ネタがあるような気がして楽しくもあります。

次々登場する著名人とのエピソードや、落語の話や、あさよる的には楽しい読書でした。本好きさんも共感したり、あるいは「自分だったらこのエピソードを」って考えるのも面白いですね。あとあと、やはり挿絵が素敵!

ゆったり時間をかけて、少しずつ読み進めていくと、きっと良い読書になろうかと思われます(^^)/

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『本へのとびら――岩波少年文庫を語る』|宮崎駿のレビューとエッセイ

こんにちは。児童文学が気になる あさよるです。

子ども時代にあまり物語を読まなかったので、大人になってから気になっているんですよね。

最近では、『魔女の宅急便』と『精霊の守り人』が良すぎた。

『新装版 魔女の宅急便』(全6巻)|児童小説をあなどるなかれ!

『精霊の守り人』|守り人シリーズ第一作。謎、バトル、ファンタジー

宮崎駿の岩波文庫レビュー50

本書『本へのとびら――岩波少年文庫を語る』では、前半は宮崎駿さんによる岩波少年文庫から50冊の本の紹介。

そして後半は、宮崎駿さんによる、少年文庫、児童文学に関するエッセイです。

どちらもそれぞれ面白い。

読書の参考にもなりますし、また宮崎アニメの世界を知るにも、彼がどんな作品を読んできたのかという記録は知っておくと、監督の作品世界をよく知れるかも。

軽快なレビューと陰鬱なエッセイ

岩波少年文庫の紹介は、全ページカラーで宮崎駿さんのひと言紹介で、なかなか軽快。

たった一言で、「ああ、この物語読んでみたい」「そうそう!わかる!」と好奇心かき立てられ、時に共感し、とても楽しい。

また、ヨーロッパの児童文学は挿絵も凝っていて、素晴らしい造形が紹介されており、確かに。子ども心に、本の挿絵が大好きで何度も何度も読んだ本があります。

宮崎駿さんのイメージの引き出しとして、本の挿絵があるんですね。

軽快な50冊レビューと打って変わって、後半の児童文学についてのエッセイや、やや重苦しい雰囲気。

それは、子ども時代の独特の陰鬱さにも感じますし、また、宮崎駿さんがアニメ作品の制作にあたる思いにも重なっている様子です。

そもそも、児童文学って、大人から子どもへの思いが存分に詰まったものです。こんな経験をしてほしいとか、こんなものに触れてほしい、こんな考えを持ってほしい。

現在、大人が未来を生きる子どもたちを思う時、重たい気持ちになってしまうのは……いつの時代もそうなのかなぁと思いつつ。

ものがたりと、現実の話

やっぱり、後半のエッセイ部分は読み応えあるなぁと思いました。

宮崎駿さんがアニメの仕事をはじめて、資料室にあった児童文学を片っ端から読んだ話や、今でも新しい作品の構想に児童文学が設定されていること。

この『本へのとびら』で紹介される岩波少年文庫にもジブリ作品の原作もたくさん含まれております。

むふふ、読みたいなぁ。

大人が触れておきたい児童文学

本書『本へのとびら』は、読者は大人でしょうから、大人へ向けて少年文庫を紹介するものです。

「子どもの頃にこんな物語を読んでいれば~」と今さら嘆いても仕方ありませんから、今さらかもしれませんが「いっちょ読んでみよっかな~」と思います。

こういうのって「教養」ってヤツ!?

ジブリアニメだけでなく、世界中の作品に影響を与えているような名作中の名作もそろっています。

岩波少年文庫、ええやん^^

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茂木健一郎『頭は「本の読み方」で磨かれる: 見えてくるものが変わる70冊』

こんにちは。本を読むからブログを書くのか、ブログを書くから本を読むのか、そろそろ分からなくなっている あさよるです。

最近「本をたくさん読む」モードで稼働中です。読書をするにはまず、手元に本を用意しなければなりません。はてさて、読みたい本がたくさん溜まっているときは、それを消化してゆけば良いのですが、読み尽くしてしまったときなかなか困ります。

なんか、おすすめの本をリストアップしてくれている本がないかなぁと思いつめること多く、ある日バッタリと茂木健一郎先生の『頭は「本の読み方」で磨かれる』に出会いました(本の最後に、本書内で取りあげられた本のリストがあるのですv)。

本って、こうやって読む!

『頭は「本の読み方」で磨かれる』は「本をどう読めばよいのか」を知らせる指南書です。ですから、読者の対象は、普段本を読む習慣がない人 or 中学生や高校生向け。要するに「これから本を読むぞ!」って人向けです。

例えば「最初から最後まで読むのは大変だったら読みたいところだけ読んでもいいよ」とか「じっくり読んでもいいし、飛ばして読んでもいいよ」と助言します。そう「本をたくさん読む人って、見切りをつけるのも早い」と、あさよるも10代の頃アドバスをもらいました。

また読書を「かっこいい」という切り口で紹介されているのも、なんだかいいなぁとw というのも、あさよるが高校生の頃「ブンガクとか読むとかっこいいカモ」と思い、高校の図書室へ足繁く通った過去があったからです。

そして、『頭は「本の読み方」で磨かれる』では「乱読」が推奨されています。乱読とは、手当たり次第に本を読むことです。系統立った学習ではなく、目についたものすべてを飲み込み血肉にしてしまう。その「好奇心」こそが、頭脳を磨くことです。

もちろん、ジャンルをランダムに読むのですから、雑誌やマンガもどんどん読みます。「手当たり次第」ですから。

ターゲットは誰だ!?

本書『頭は「本の読み方」で磨かれる』の、難点があるとすれば、この本を読むのは誰だ?ということです。

本書のターゲットは「これから本を読むぞ!」って人向けですが、その人たちは『頭は「本の読み方」で磨かれる』を手にとるのか?と疑問に思うからです。初っ端に“本の読み方の本を読む”って起こるのかなぁ?

そして、普段から本を読む人たちにとって、本書で紹介されている内容は既に実践済みかも。だから真新しさは少ない?

間を取って「たまに本を読む」人が読むのでしょうか。

そこで あさよるが考えたのは、“読書の習慣がある人”が、“これから読書習慣を身に着けようと燃えている人を”に、投入する燃料ではないか?という仮説です。好奇心の世界をチラ見せして、さらに好奇心をあおる戦法!

茂木先生をお手本にさり気なくプレゼンしたら大丈夫!?

自分の読書体験にニンマリ

といいつつ、あさよるが本書『頭は「本の読み方」で磨かれる』を読んでも、とてもおもしろかったです。自らの読書経験と重なる部分もたくさんあり、また「あさよるはこう思う」と持論を打ち出してみたり、本と対話しているような読書でした。

幼い頃、夢中で読んだ本たちの存在を思い出し、「ああ、子供の頃からショーモナイ本ばっかり読んでたなぁ」と思い出し笑い。

あさよるはオカルトやオーパーツや世界七不思議なんかの「謎」の本を好んで読んでいました。先程“ショーモナイ”と書いてしまいましたが、それらのロマン溢れる眉唾話を熱心に読んでホントに良かったと思います。だって、ロマン!生きてゆくのにロマンは必要です。あさよるは今でも、それらの話を他人に教えようとしてしまいますw

そんな感じで、ご自身の読書経験と照らし合わせ、「だよね~」「読書ってこれだよね~」とアルバムをめくるように、自分の読書を振り返られる本です。

“そのひと言”を本にした本

この本のターゲットは誰だ?と書きましたが、読書家の方々が嬉しい内容ではないかなぁと思います。なぜなら、著者の茂木健一郎さん自身も読書家であり、なにより本を読むことを大切にしている人だからです。

「本を読むのを愛している」と書こうとしましたが照れくさいのでやめました。茂木健一郎さんだって、そのひと言を使わずに、その思いを一冊の本に書き出されたのではないでしょうか。

食べものが自分の身体を作るように、また書物も自分を作ります。それを改めて再確認する内容でした。なにより、自分のかつて読んだ本をたくさん思い出しました。それが一番うれしい経験でした。

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『西洋哲学の10冊』を読んだよ

「なんでだろう?」「不思議だなぁ」と思うことは大概、既に昔の人も同じように悩み、考えぬいているものです。
先輩方の経験や考え、結論を教わる手段の一つが、本を読むことではないでしょうか。
この先輩たちは、いくら時代を遡っても先輩の先輩の先輩の……と果てしなく続きます。
『西洋哲学の10冊』では、10人の人生の先輩たちの考え抜いたテーマの、エッセンスが紹介されています。

分からないこと、知らないことに出くわしたとき、「ああ、自分はなんにも知らないんだなぁ」とほんの少しだけ落ち込み、しかしそれ以上に「なんだか面白そうな知らない世界を見つけたぞ!」とワクワクします。
ですが、知らない世界へ飛び込むには、右も左も分からりませんから、道案内が必要です。

道案内役になる書籍、というものにたまに出会います。
私にとっては、赤塚不二夫さんの本だったり、歴史小説だったり、旅日記やマンガだったりと、ジャンルは様々でした。
その時々、タイミングや必要に合わせて、道案内役は変わるでしょう。

最初は未知の世界だったジャンルも、次第に自分の力で見渡せるようになった時、道案内役は役目を終えます。
「ああ、今読むと、なんでこんな本を足がかりにしたんだろう」と不思議に思えることもあります。

本書も、西洋哲学という「未知の世界」へ飛び込む時の良いガイドになるでしょう。
そしていずれ、その分野について深く知識を身につけた時、読み返してみて自分の成長を感じてみるのも良いでしょう。

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