こんにちは。あさよるです。先週読んだ『高速回転仕事術』が良い内容だったので、続けて同じ著者の『速読勉強術』を手に取りました。
また、先週読んだ『独学勉強法』も良書で、素直に「勉強しよう」とパワーが出る本だったので、勉強術の本であることも、決め手でした。
「速読」って憧れるけど、ホントにテレビで紹介されるような速読ってできるの?と疑問でしたが、本書の著者も速読には入れ込んでいたことがあるそうです。その結果、導き出された「速読勉強術」をどうぞ。
すばやく、何度もやる!
本書『速読勉強術』は、資格試験やスキルアップのための「勉強」を効率よく高速で目標達成するための指南書です。「速読」と銘打たれているように、資料を速読するのですが、「特殊技能としての速読法」とは違った説明がなされています。
著者の宇都出雅巳さんも巷に良くある「速読術」にハマって、お金も使って勉強したそうです。しかし、速読よりももっと単純なことが本書で紹介されています。それは「初めて読む本よりも、2回目読む本の方が早く読める」ことです。初見の本よりも、何度も何度も繰り返し読んだ本の方が、内容がわかっているだけに、すごいスピードで読めるのです。それが「速読勉強術」のポイントです。
資格取得のため勉強するときは、参考書にガシガシ書き込みをして、本を「自分オリジナルテキスト」に作り替えていきます。完全に頭に入っている箇所は、もう読む必要がありませんから、大きく「×」をしましょう。また、問題集を解くときは、回答を切り離して、時短します。とことんまで本を自分にとって「読みやすく」「使いやすく」カスタマイズしていくことが大切です。そうやって作り込んだテキストなら、パッと見るだけで速読できて当然ですよね。
目的を達成しよう。資格取得? スキルアップ?
『速読勉強術』で紹介される勉強法は、しっかりと勉強する「目的」が自分の中にある人に向いたものです。ある人は資格試験かもしれませんし、別の人はスキルアップかもしれません。また自分のライフワークに取り組む人もいます。
どんな勉強法でも、大事なのは「目的を達成すること」です。本書でもそこに重点が置かれています。たとえば、資格取得のための勉強なら、目標は「試験に合格すること」です。なにも満点を取る必要はありません。合格点が70点なら、70点取れる勉強をすれば良いのです。それを真面目にパーフェクトを目指すことで、もたついてしまう必要はないのです。
目標を明確に据え、そのために惜しまず何度も何度もスピーディーに繰り返し勉強しましょう。
「1回で成功させたい」って〈手抜き〉予備軍?
本書『速読勉強術』を読んでは「何回も何回も読み倒す」「テキスト・参考書に書き込みしまくる」ことでスピードアップが図られています。ここで、はたと気づきました。もしかして「テキストを汚さないように勉強する」って、自分への恰好の「怠け」の言い訳になっているかもしれない。テキストを汚さないよう、ノートに問題を移しとっている時間、自分は「勉強してる感」を感じているかもしれない……(;’∀’)
また、同著者の『高速回転仕事術』でも、とりあえず最後までやってみて、それから何度も繰り返し取り組んで精度を上げてゆくやり方が紹介されていました。これって反対に言えば、「最初の一回で成功させようとするから手が止まってしまう」とも言えます。
「質にこだわる」「細部まで気を配る」のは素晴らしいことです。しかし、それは一歩違えば自分への最高の言い訳にになってしまうんだとも思いました。すなわち「量よりも質」と嘯いて、サボってしまうかも。
「たった1回で成功させたい」と、できるものならそうしたいですが、実際にはそう上手くいきません。むしろ「量よりも質で勝負」と言いながら、これ幸いと手抜きしてることの方が多かったナと反省しました。
「がんばってますアピール」も一つの目的
本書『速読勉強術』は、高速で勉強をしながら、短期間で結果を出すためのメソッドです。たぶんここに書かれていることは本当で、著者の言う通りに勉強すれば、誰だって成果に繋がるだろうと感じました。
しかし、「人の心」はそう単純でもありません。ときには「がんばってるアピール」を他人にしたいこともありますし、自分自身を「私はがんばってる」と騙しとおしたいこともあるでしょう。そういう時には、本書は全く不親切です。なにも言い訳させてくれないのですから!
きれいにノートを作って悦に浸りたい時間も人にはあります。周囲に意識高い系をアピりたいこともあります。それが人情ってもんでしょ。そういうときは、本書を読むフリだけをして、実行しないように気をつけましょう。
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