生物科学

『目からウロコの自然観察』|自由研究のテーマはここにある

こんにちは。散歩が日課の あさよるです。こんなに連日猛暑日が続いているのに、昼下がりに散歩に出るという、自分でもビックリな習慣です。どんどん植物が青々と茂り、葛の葉が土手一面を埋め尽くし、人の背丈よりも高く雑草が延びてゆく様子から目が離せません。「夏が来たんだ!」と毎日興奮してしまいます。季節のかわり目は、体が重く憂鬱なことが多いのですが、こと「夏」に関しては、梅雨明けからある日突然「夏」がやってきて、あっという間に去ってゆくから、毎日の変化を見届けるのに忙しいのです。

ということで、あさよるも「観察グセ」がありまして、『目からウロコの自然観察』なんて本を見つけると読まざるを得ないのでありました。

(関係ない話ですが、今はYouTubeライブで活火山や河川などの定点観測もできるので、インドアでも観察がはかどります。気象情報もほぼリアルタイムで見れるしね。すげー)

夏休みの宿題のお手本に!

『目からウロコの自然観察』は、身近な自然を観察した記録です。季節ごとの生きものがカラー写真付きでまとめられています。

観察場所は主に関東、JR山手線の駅の中に住んでいる生きものまで観察されています。つまり「都会だから自然がない」のではなく、都会には都会に住んでいる生きものがいるんですね。むしろ、生きものの観察は継続的に続けたいですから、駅や街中にいる生きものの方が、毎日観察しやすくて良いかもしれません。

植物も、特別な植物ではなく、よく街中に生えている蔦や雑草が取り上げられており、とても親近感を覚えました。

植物・昆虫・鳥…すぐそばの生きものたち

山手線の駅に住んでいる(いた)生きもののの例は、ツバメです。昔、駅に自動改札がなかった国鉄時代には、山手線の各駅にツバメが巣を作っていたそうです。JRになってから、建物もツルツルと巣が作りにくい建材になり、また都会でカラスが増えたことで、山手線のツバメの姿はいつのまにかなくなってしまったそう。本書では今も駒込駅に巣をつくるツバメが紹介されていました。駅の中に巣をつくるツバメは減っていますが、今でも交番や公共施設に巣をつくるツバメはいます。人間がヘビやカラスがこないよう網を張ってツバメを守っている写真も掲載されていました。

郊外でおなじみの植物もたくさん紹介されています。個人的に、すごく親しみがあるのが「くっつきむし」です。ズボンやスカートにくっついて取れないアレです。チカラシバという植物の種子は、先がとがっていて、皮膚に刺さる厄介者として紹介されていました。散歩中の犬にとって天敵だそう。気を付けましょう。

あさよるが最近、見てみたいのはカタクリの花。カタクリの花は早春ですから、今は季節ではありません。また、早朝に咲く花らしく、朝寝坊をする あさよるはなかなかお目にかかれない花でもあります。

朝に咲く花と言えば、ツユクサも、かわいくて好きな花ですが、大人になってからとんと目にしてない花です。子どもの頃の あさよるは早起きさんだったんだなぁ~。

ハトも社会性を持ってるんだなぁ

アオバトの生態も面白かったのです。アオバトは普通、山の中に住んでいてなかなか姿を現さない鳥らしいのですが、神奈川県の大磯に、アオバトの群れが海水を飲みに飛来するそうです。遮るものが何もない海でアオバトが観察できるのは珍しいらしい。あさよるも見てみたいです。ちなみに、ナトリウム不足で海水を飲みに来るらしいのです。

個人的にこのアオバトの話がいちばん興味深く思いました。アオバトたちが「ナトリウム不足になったら海水を飲めばいい」という知恵を共有していて、ハトの群れが親から子へと、世代交代しながらも知恵を引き継いでるんだなぁと、妙に感心してしまいました。

今夏(2018年)、映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』が公開中ですが(あさよるも来週あたり見に行きたい)、の原作小説の2作目『ロストワールド/ジュラシックパーク2』では、野生化した恐竜たちが登場するのですが、彼らは研究室から産まれたため〈親〉を持っていません。だから、恐竜たちの行動は衝動的で攻撃的。群れのルールや、群れの間で共有されている情報がないのです。そして、仲間同士で悪戯に殺し合いをしてしまったりします。きっと、本当に恐竜が生きていた時代、恐竜の子どもたちは親や群れの仲間から、自分たち〈らしい〉生き方を学んだはずです。物語中では、人工的に創られた恐竜たちの遺伝情報は復元されたとしても、秩序やルールが復元できないから、恐竜の生態はわからないままです。

んで、このハトの生態を読んで、「まさに、アオバトも群れが子どもたちに情報を伝え、ルールを持って生きてるんだなぁ」と妙に納得してしまいました<(_ _)>

(あと、アオバトが「アオー」と鳴くというのも個人的にツボった)

生涯自由研究

今「生涯学習」が叫ばれていますが、本書は「生涯自由研究」だなぁと思います。すごくすてきですばらしい。著者の唐沢孝一さんさんは高校の生物の教師を経て、たくさんの著書も出版なさっています。本書内でも、定年してやっとじっくり自然観察できたと書かれていました。きっと、子どもの頃から同じように、鳥や植物や虫や動物を観察なさってたんじゃないかなぁと想像できますね。

あさよるも子ども時代はボーっとした子どもで、授業中に雲の形を眺めたり、鳥の声を聴いたり、植物や虫の観察に熱中していました。成人するころまで虫取りをしていたので、さぞ変な娘さんだったのかもしれません(;’∀’)>

あさよるも、本当は植物や虫の観察をして生きられたら幸せだなぁと、思い出さされました。

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『外来生物はなぜこわい?』|見慣れた動植物も侵略者!?

こんにちは。あさよるです。外国から日本へ渡航してきた「ヒアリ」が話題になったのは2017年。毒グモである「セアカゴケグモ」が話題になったのは1995年で、すでにセアカゴケグモは全国に定着してしまっているようです。あさよるはこれまで「弱肉強食なんだから、強い生き物が広く繁殖して当然でしょ」なんて思って、あまり外来生物や生き物の生態系に興味を持っていませんでした。

しかし近年、自分で少しずつ理科の勉強をする中で、やっぱり生物の生態系は大切なもので、また生命の多様性は大きな労力を割いてでも守るべきものであることを知りました。あさよるにとっては、「地球に優しく」とか「自然を守ろう」とかフワッとした言葉を使うよりも、「生物の生態系や多様性を守ることが人類にとって有益である」と言う方が納得できる気がします。「人類にとって有益」とはつまり、「自分にとって有益」ということです。

一人一人の力は小さなものですが、飼えなくなったペットを捨ててしまったことで定着してしまった外来生物(アライグマやカミツキガメなど)がいることを考えると、個人の行動が生態系を変えている側面もあります。日本には生息しない動植物を購入する時、ちょっとだけ落ち着いて考えてみるくらいなら、今すぐ始めてみてもいいと思いました。そのための足掛かりとして、『外来生物はなぜこわい?』はぴったりです。

『外来生物はなぜこわい?』は子ども向けの書籍です。全3巻で、全巻で3つの章に分かれています。

  • ①外来生物ってなに?
  • ②陸の外来生物
  • ③水辺の外来生物

全3巻で紹介される動植物たちは、子どもたちにも慣れ親しんだ生き物ばかりです(少なくとも郊外では見かける動植物が多い)。中には、これって外来生物なの?と知らなかったものもいました。

外来生物ってなに?

2017年、日本国内で「ヒアリ」が発見され話題になりました。なんでも、ヒアリは強い毒を持っていて、場合によっては死亡する人もいるオソロシイ「殺人アリ」という触れ込みです。ヒアリが怖いのは、「侵略的外来生物」だからだそうです。

まず、外来生物とは、近代の人間の活動によって別の地へ連れてこられた動植物を言います。スズメやモンシロチョウも稲作と一緒にやってきた生き物ですが、古い時代にやってきたものなので「外来生物」には含みません。また、飛んできたり、流れてきたり、泳いできた生き物も外来生物とは呼びません。あくまで、最近の人間の営みの中で移動して、定着した生き物を指します。

「外来生物」には、人が意図せず持ち込んでしまったものと、人が意図的に持ち込んでしまったものがいます。人が意図せず持ち込んでしまう例は、土砂や海水の中に植物の種や生き物が紛れ込んでいた場合や、荷物にくっついてやってくるなどです。人が意図的に持ち込む例は、ペットを捨てたり、釣りのために池に魚が放たれたり、害獣・害虫駆除として天敵になる生き物を放ったりして、それが野生化し定着してしまうなどです。

「外来生物」といっても、一匹だけでは繁殖できませんし、環境に適応できないと死んでしまいます。熱帯のカッコいいカブトムシなんかは日本の冬は生きられないし、涼しい地域で生きるチンチラは日本の夏は過ごせません。反対に言えば、温度や食料さえなんとなかれば生きのびてしまいます。

また、元々の生息地域では天敵がいたのに、新天地では天敵がおらず大繁殖するケースがあります。例として、アメリカで生きるアライグマは、オオカミやピューマに狙われます。しかし、日本ではアライグマの天敵が少ないため、大繁殖し、問題となっています。

先に挙げたヒアリの場合、繁殖可能な女王アリが見つかっていないので、日本には定着していないと考えられます。働きアリが単独で日本にやってくるだけならセーフ。しかし今後、女王アリが見つかったら、水際で駆除しなければなりません。

日本産の外来生物もある

日本では、外国から海を渡ってやってきた「外来生物」の話題に偏りがちですが、もちろん日本固有の生き物が外国で外来生物となって、現地の生態系を脅かしている例もあります。本書『外来生物はなぜこわい?』では「ワカメ」「イタドリ」「マメコガネ」の三種が紹介されていました。ワカメは船舶によって他の地域へ運ばれます。多くの国ではワカメは食用にしないので邪魔者でしかありません。イタドリは多年生植物で、ヨーロッパで園芸用に育てられていたものが繁殖し在来生物を脅かしています。マメコガネは豆を食べる害虫で、北アメリカで農業に大きな被害を与えています。あの縞々の蚊「シマカ」も東アジアから世界中に生息地を広げているそうです。

なんで外来生物は怖いの?

外来生物が繁殖し始めると、元々その土地に住んでいた生き物と、食べ物や生息地の取り合いになります。そして、外来生物がどんどん増えてしまえば、在来生物の生きる場所が奪われてゆきます。外来生物が在来生物を駆逐してしまう場合もあります。

なぜ、外来生物が繁殖するのが怖いのでしょうか。生き物は他の生き物をエサにしたり、エサになったり、自然全体で「生態系」を作っています。その生態系の中の一つの種類の生き物がいなくなっただけで、生態系全体のバランスが崩れてしまうかもしれません。それはひいては、人間の生活にも影響を及ぼすでしょう。

人や物資が世界規模で行きかうようになってから、以前にも増して生物たちも長距離移動をして、思いもよらない場所に定住し、世界中の生態系のバランスを脅かしています。

「多様性」を守ろう

同じ種類であっても、生息する地域によってDNAが少しずつ違っている生き物がいることも、近年知られるようになりました。

例えば日本にはゲンジボタルとヘイケボタルの二種類のホタルがいますが、同じゲンジボタルであっても、西日本と東日本で光の点滅の間隔が違うそうです。それを、客を呼ぶため、別の地域のホタルを捕まえて放ち、ホタルの数を増やしてしまっては、その土地土地固有の特徴がなくなってしまいます。

野生のクワガタムシを捕まえてDNAを調べてみると、外国のクワガタムシのDNAが混じっていた調査結果もあるようです。お店ではカッコいいクワガタムシやカブトムシが売られていて、誰でも買える状況にあります。それらを野山に捨ててしまうと、在来種と交配してしまう可能性があります。

また、国内の生き物であっても、多様性を守るため、旅行先で捕まえた生物を持って帰らないなどの配慮が必要です。

自然、動植物を観察しよう

本書『外来生物はなぜこわい?』の良いところは、単に知識を得て終わりではなく、身近な自然を観察するよう導入されている点です。日本の風景に溶け込んでいる動植物の中にも、実は外来生物はたくさんいます。「アメリカザリガニ」「セイヨウタンポポ」「ミドリガメ(アカミミガメ)」は有名どころですが、「ハルジオン」や「セイタカアワダチソウ」「オオイヌノフグリ」なんかも、実は外来生物なんだそうです。すっかり見慣れた日本の風景になっていますね。大きなネズミのような「ヌートリア」は大阪の街中(川べり)でもよく見かけて、すっかり街に馴染んでいる感じ。

毒性が高いことから「ヒアリ」や「セアカゴケグモ」は日本で発見時話題になりました。大切なのは、その生物はどのような生き物なのか知ることと、日ごろから身近な生き物に慣れ親しんでおくことでしょう。

本書は写真やイラストがふんだんに使われていていますし、もっと詳しく知りたいなら図鑑や、専門の本へと移っても良いでしょう。「外来生物」という世界的な環境問題を扱っていますが、同時に、生き物の生態はワクワクして面白いものでもあります。

子ども向けの本ですが、大人も読んで欲しい良書です。

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『生き物はどのように土にかえるのか』|死から命へ続いてく

『生き物はどのように土にかえるのか』挿絵イラスト

こんにちは。あさよるです。あさよるは子ども時代、ザリガニやカブトムシ、カナブン、カエルなんかの「虫」を飼っていました。時が来ると死んでしまって、お墓を作って埋めた経験もあります。子どもの頃から「生き物は死ぬと土になる」と知識として知ってはいましたが、実際にどのように土にかえってゆくのかを知りませんでした。……というか、正確には「見たことはある」けれども、あまり直視したくないものですので(色んな意味で)、薄っすらと遠目でしか見たことがないというのがホントのところ。

『生き物はどのように土にかえるのか』は、子どもの頃に知識として頭には入っていた事柄を、誰にでも分かるように易しく解説された良書です。本書が想定する読者は中学生以上。大人もぜひ読んで欲しいです。

生き物が食べられ分解され消えてゆくまで

本書では、生き物の「死後の世界」を紹介するものです。「生き物は死ぬと土にかえる」と言いますが、どうやって土へかえってゆくのか、どれくらいの時間をかけて土にかえるのか、知っている人は少ないでしょう。「死」は縁起の悪い話として、遠ざけて語られない節があります。しかし、生きるというのは死に向かうことですから、死と正面から向き合うことは生と向き合うことと同義でしょう。

本書は大きく3つの章からなっています。一つ目は動物が死んだあと、どのように分解され、土にかえってゆくのか。ゾウとクジラの死体が分化されてゆく過程が取り上げられます。二つ目は落ち葉が分解され土にかえってゆくまでの課程です。3つめは、「分解」に注目します。

動物の死体が腐って食べられ、分解されてゆく過程を扱っているので、「むごい」とか「グロい」と感じる人や案じる時もあるでしょうから、そのときのコンディションに合わせてどうぞ。だけど、動物は死んでも、その死体が次の命を産み繋ぎ、次々と命が数珠つなぎのように連なっている様子は、目の当たりにするととても感動します。日本では残念ながら(?)人は火葬されますが、それでも大気に熱となって放出され、それは他の生命に影響を及ぼすでしょう。自分もその大きな循環の一部なんだと知ると、なんだか安心できて、本書『生き物はどのように土にかえるのか』を読んでよかったと思いました。

壊れ、食べられ、腐り、なくなってゆく

生き物が死ぬと、まず細部が自ら酵素を出して壊れてゆくそうです。そうこうしている間に「分解者」がやってきます。地上で哺乳類が死ぬと、他の哺乳類や鳥類が肉を食べ、虫たちが集まります。この虫たちの仕事が重要で、虫が来ないようにネットの中に死体を入れておいても、なかなか分解が進まないそうです。身体はバラバラに持ち去られ、体液は地面へ染み込みます。氷に覆われた地域では、動物の亡骸を栄養に植物が生えます。

クジラの死後もダイナミックです。クジラの死体は一度体内で発生するガスにより浮上しますが、そのあとは海の底に沈みます。光も届かないような深海では、クジラの死体がコロニーのように、その周りに分解者が集まります。海底に栄養を届けるんですね。

植物は意外にも、腐るまで時間がかかるそうです。樹齢1000年の木材は、1000年使えるなんて言われることもあるそうです。

落ち葉が降り積もって「腐葉土」を作りますが、葉っぱが分解されるまでの期間は条件によって異なりますが、何十年とかかると紹介されています。

あらゆる生き物は壊れ、食べられ、分解され、いずれなくなってゆきます。その過程で他の生き物の栄養となり、次の命から命へとバトンタッチは見事です。

生き物の〈死〉には、すごく馴染みがある

『生き物はどのように土にかえるのか』挿絵イラスト

生き物の〈死〉は、とても身近に存在しています。哲学的なことを言っているのではなくて、食べ物はみんな動物の死体ですし、衣類も、家具・調度品にも生き物の死体が使われます。例えば「発酵食品」は、大豆や小麦粉を発酵させて(腐らせて)加工します。

「死」という言葉には暗く重たい印象がありますが、我々は日ごろから生き物の死をカラッと明るく、屈託なく扱っています。

自分が死ぬことを考えるととても恐ろしいことだと思いますが、すべての生き物は別の生き物を活かすための糧になるんだと知ると、自分の身体も、他の生き物の〈何か〉になればいいなあと、のほほんと考えられるようになりました。

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『こわいもの知らずの病理学講義』|恐ろしい話を面白おかしく

こんにちは。話題本に目がない あさよるです。さて『こわいもの知らずの病理学』はネットや書店でちらほらと目にしていて、気になっておりました。著者は大阪大学の仲野徹先生。仲野先生のことは、ラジオで何度かお話を聞いて、オモロイ語り口がファンになりました^^

以前、あさよるネットでも紹介した、仲野徹先生の著書『エピジェネティクス』は、あさよるにとって難しい本でしたが、新しい知見と価値観をもたらしました。内容は当該の記事を見ていただくとして、なんか「人生って生まれたときから決まっているワケではないんだ」という科学的な裏付けを知ったことで、人生観まで変わった気がします。読書ってオモロイなあと思ったし、科学、医学の知識は、常識や概念を塗り替えるんだなあと実感しました。

ということで、今回手に取った『こわいもの知らずの病理学』もオモロクないわけがない。

おもしろおかしい病理学

本書『こわいもの知らずの病理学』が「病理」という何やらオソロシイ、そしてムズカシイテーマを扱う本です。しかし、なにやらこの本、書店で平積みされているし、話題本らしい……。みんな、こんなムズイ本読んでるんすか!? と、ページを数枚めくると、その秘密がわかります。確かにムズカシイ「病理学」の話題を扱っているのですが、ざっくばらんに〈おもしろおかしく〉病理の話が展開されているのです。

それもそのはず、著者の仲野徹さんは大手書評サイト『HONZ』のレビューアーをなさっていて、楽しい語り口をご存知の方も多いかも。

あさよるは、仲野先生がラジオでお話されているのを聞いて、とてもお喋りが楽しくて著書を手に取った経緯があります。だから、本書『怖いもの知らずの病理学講義』が面白くないワケがないっ。ということで本書は、仲野先生が近所のおっちゃんおばちゃんから病気について質問される経験から、普通の人でもある程度正確な病気の知識を持てないものか、と制作された経緯があり、軽いノリで読めるけど、だけど多くの人が「わかる」お話。

病気になるは怖いですが、本書を読むのは怖がらず、どぞ。

病理学って?(ムズカシイ……><)

まず「病理学」とは。

広辞苑で「病理学」という言葉をひいてみると、「疾病を分類・記載し、その性状を究め、病因および成り立ち方を研究する学問。」とあります。さすがです。ちょっと小難しい雰囲気をかもしながら、短いセンテンスにあますことなく意味をほぼ完璧に押し込んであります。

p.22

仲野先生は「さすが」と仰ってますが、あさよるにままだムズカシイ……。ということで、現在の「病理医」と呼ばれる仕事について説明がなされていました。「病理医」の仕事の一つが、亡くなった人の病気について詳しく調べること。そして、生きている患者さんから採取した組織から、病気を判断したり、がん手術中に切除した組織を調べ、悪性細胞が取り除かれたかどうか確認します。患者と直接会うことは少ない仕事だそうで、あさよるがピンとこないのもこのせいか……。

病気の原因を探したり、原因を特定する仕事って感じでしょうか?(どうでしょう?)

怖い病気も、怖いもの見たさで

本書は、怖くて見たくないけど、知らないと困る「病気」のお話を扱っています。例えば、大きくページを割かれている「がん」については、誰もが他人事ではなく興味のある話でしょう。この、恐ろしくて耳をふさぎたくなるような話を、仲野先生が軽快にジョークを飛ばしながら解説してくださいます。

テレビやメディアで耳にする、実は意味が分からない言葉の説明もあります。例えば「アポトーシス」とか「マクロファージ」とかね。あと、そういや中学生のとき習ったな~と思いつつ、今さら他人に聞けない「DNA」や「遺伝子」のお話。

病気や健康に関する話なので、あさよるのない知識で語りようがありませんが、「確かに病気は怖い」だけど「病気を知らないのはもっと怖い」。

オモロイ!ムズイ!

いや、正直言うよ。この本、仲野先生は「普通のおっちゃんおばちゃんかでもわかるように」って言わはるけれども、めちゃムズイからなっ!w あさよるは生物学が嫌い&苦手の二重苦で苦しんだので、結構ツライです。これでも、この2年余り、頑張って化学と生物学を学びなおして、人体の生理学も履修したのになあ~(;’∀’)(;’∀’)

勉強してわかるのは、医者って賢いわ。薬剤師はスゴイわ。先生の言うこと聞こうと思ったもん。

たぶんきっと高校生くらいの生徒なら、より楽しく面白しく読めるかも。学校で習う知識のプラスアルファのはなしだから。

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中野徹さんの本

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『なぜ蚊は人を襲うのか』|蚊と人と病原体の攻防戦

『なぜ蚊は人を襲うのか』挿絵イラスト

こんにちは。冬のうちに体力をつけたい あさよるです。冬は代謝が上がっているから、筋トレするにはもってこいなのよ。夏は体もバテてるから、それまでにシェイプアップしたいのです。夏の準備は冬のうちから始まっているワケですが、夏の「虫」問題もなんとかしたい。田舎に住んでるもので、窓に寄ってくる虫の対策に毎年悩まされています。ということで、今回は「蚊」。

以前、ゴキブリ退治の本を読みましたが(名著)、蚊は不快だけれども「かゆみ」以外の実害がないし殺虫剤でなんとかなるので優先度が下でした。しかし今日『なぜ蚊は人を襲うのか』を読んで、蚊の恐ろしさと、神秘と、そして「かゆみ」の重大さを知りました。蚊は怖い!

地球どこでも蚊が待っている

本書のタイトル『なぜ蚊は人を襲うのか』という問いの答えは「繁殖するため」ということは、皆さんもご存じのとおりです。動物の血をすう蚊は、産卵前のメスだけです。動物の血液をたっぷりと吸い、そのたんぱく源で卵を産みます。

そのメスの蚊にも「好み」があるようで、人の血を好むものや、動物や家畜が好きなものもいるそうです。日本の都市部に住んでいる蚊たちは、人間をエサにしていますから、散歩中の犬と一緒にいても人がターゲットにされやすいのだそうです。反対に、農村部へ行くと犬の方がよく刺されるなんてこともあるそうな。

日本の蚊は寒くなるといなくなりますが、極寒の地でも平気な蚊もいるそうです。熱と二酸化炭素を大量に吐き出す飛行機を蚊は生き物と間違えて寄ってくるそうで、飛行場の水たまりでは蚊が発生しやすく、しかもこの蚊!飛行機の車輪かなんかにくっついて、上空の極寒の環境でもへっちゃらで、遠くへ移動してしまうんだそうです。また、蚊は冬眠をして越冬もできるので、想像以上に手ごわい相手なのです。

蚊が害虫で困った存在なのは、「かゆい」という事実もさることながら、病気を媒体する恐ろしい存在であるからです。

蚊と伝染病

2014年、東京でテング熱を発症した患者が話題になりました。日本でもテング熱の患者は毎年いますが、彼らは旅行先でテング熱にかかり、気づかずに帰国し発症する例しかありませんでした。しかし、この患者は直近に旅行歴がなく、国内でテング熱に感染したのです。その後、同じ病原体に由来すると考えられる患者が兵庫県で確認され、再度話題となりました。東京で発生したテング熱が、兵庫県まで広がっていたのです。

蚊がマラリアを媒体していると知られるようになったのは1880年のことで、意外と最近。それまでは「悪い気」が伝わるなど、オカルトチックなことが信じられていました。それまでも、ボウフラが繁殖する水たまりをなくすとマラリアが減ると認識されていた地域もあったそうですが、具体的に病原体が蚊の体内から発見されたのでした。

日本でも『堤中納言物語』の「虫愛ずる姫」のお話の中で、も「蝶の鱗粉に触るとマラリアになる」と読める箇所があります。また、平清盛はマラリアで亡くなったと考えられているそうです。『源氏物語』でも高熱に見舞われる描写があったり、西郷隆盛の最期も、蚊の媒体によりフィラリア症を発症しており、逃げることができず自害に至ったと考えられています。歴史を動かす「蚊」の力。恐ろしい。

「かゆい」から逃れられる

現在でもマラリアによる死亡率は減少していますが、死亡者数は増えているそうです。感染する人の数が増えているということなんですね。

どうやら、日本で住んでいるわたしたちと、マラリアが蔓延するアフリカでは環境が違うようです。日本人は、蚊に咬まれるのを極度に嫌がり、蚊帳を張り、蚊取り線香を焚き、殺虫剤や虫よけスプレーを念入りに使います。それはただただ「刺されるとかゆい」からです。「かゆみ」という不快感から逃れるために最大限の対策をしているんですね。

蚊に刺された「かゆみ」の原因はアレルギーです。蚊の唾液をアレルゲンと認識し、かゆみを感じます。しかし、蚊に刺されまくると、蚊の唾液専門の抗体が生まれ、かゆみを感じなくなるそうです。アフリカの民家で寝ていると、1晩になんと200箇所も蚊に刺されるそうなのですが、かゆみを感じないから対処が後回しになってしまいます。

蚊は生き残るために人の血を吸い、人は生き残るためにアレルギー反応を起こして蚊から逃れます。しかし、あまりの大群で蚊に血を吸われると、かゆみを感じなくなり、蚊に血を吸われてもへっちゃらに……蚊は恐ろしいのです。

巷の都市伝説で「O型は蚊に刺されやすい」という話がありますが、これも科学的に「その通り」「いや、ちがう」と論争が絶えないそうです。もし、本当にO型が蚊に刺されやすいなら、人類の進化となんらかの関係していると考えられます。ヒトは蚊がたくさんいるアフリカを離れ、蚊のいなかった寒冷地へと移動していったのですから。

『なぜ蚊は人を襲うのか』挿絵イラスト

蚊もいろいろおりまして

蚊といっても種類がたくさんいるそうです。あさよるは「ヤブ蚊」と「イエ蚊」しか知りませんでしたが、田んぼの真ん中でブヲォォっと柱を作っているのも蚊の仲間だそうです。血を吸わないので、他の虫かと思っていました。

また「蚊に血くらいくれてやるけど、痒くするなよ」と怒っておりましたが、「かゆい」という不快感は人類の生き残り策なんですね。やはり蚊は遠ざける方法を苦心した方がよさそうです。最も有効なのは、水たまりにボウフラを沸かせないことです。正攻法です。

血吸い蚊でも、好みがあるという話は面白いですね。蚊の生態についても紹介されていて、知らないことばかりでした。蚊のメスは、たった一回だけオスと交尾すると何度も卵を産めるそうです。だからオスもチャンスが1度しかありません。また、交尾前のメスは動物の血に興味もないそうですが、交尾を1度すると俄然動物の血を欲するようになるそうです。どこのメンヘラ女子か!

すごく近くにいる生き物なのに、「蚊」のことなんにも知りませんでした。

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『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』|研究者はやめられない

『鳥類学者だからって、鶏が好きだと思うなよ。』 メジロのイラスト - クリップスタジオ(クリスタ)

こんにちは。鳥が好きな あさよるです。自分でも鳥が好きだと知らなかったのですが、気が付くと鳥をモチーフにした絵本を数冊作っていました。気づかんかった~。鳥の、モリモリっとした羽根の付け根の筋肉とか、背中が超タイプ♥ 博物館なんかで鳥の標本見るのも好きだなぁ~(*´ω`*)

↓このイラストは、お絵かきソフトの「CLIP STUDIO(通称・クリスタ)」のお試し版で描いてみたヤツ。やはり真っ先に鳥を描いておる……ちなみにこれはメジロです。

『鳥類学者だからって、鶏が好きだと思うなよ。』 メジロのイラスト - クリップスタジオ(クリスタ)

研究は命がけ

あなたは「命をかける」ような仕事をしたことがあるだろうか。多くの人は、さすがに命まではかけないだろう。しかし、鳥類学者は違う。鳥類学者は命がけの職業なのだ。小笠原諸島では天敵がおらず、無人島では人もいないから怖いものはない。安心して夜間観察ができると思いきや、耳の穴に蛾がホールインワン!今にも鼓膜を引きちぎり、脳内を蛾がはい回る恐怖に怯えた経験なんて、なかなかない。研究は命がけなのだ。

あさよるは以下の一文を読んで戦慄した。

外来生物は調査器具の様々な場所に潜んでいる。ウェストポーチの隅、靴の裏、マジックテープの隙間、フィールドワークを常をする研究者の道具は、外来種の宝庫でもある。

p.56

外来生物がウェストポーチや靴の裏、マジックテープの隙間に潜んでいる!?これって、つまり、我々普通の生活をしていても、カバンの隅やマジックテープの隙間や靴の裏に生物が潜んでいるというということではないか? ちなみに、あさよるネットでも紹介した『ゴキブリ取扱説明書』でも書かれていた。部屋に出没する虫は、自分が持ち込んでいるってことかい……・゚・(ノД\lll)・゚・

まんじゅう怖い的な?

『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』というタイトルは「まんじゅう怖い」的な意味だと思いきや、読んでいると「鳥好き」と言ってもペットを可愛がったり、愛でることが好きというよりは、やはり学者、研究対象としての鳥なのですな。また、「研究する」ってこと自体が、とんでもなく楽しそうだ!

こんなに学者、研究者が楽しそうだと知っていれば、あさよるも学者になったのに! もっと勉強したのに! という、ぜひ子育て中の親御さんや、子どもと関わる仕事をしている人、あと、中学生くらいの生徒たちも読むと夢が広がると思うぞ。

まじめな内容なんですよ

ちょっと面白おかしく紹介してしまいましたが、いたって真面目な内容なんですよ。「鳥類学者」という日本に1200人しかいない希少種の生態を紹介しつつ、どんなふうに「研究」がなされているのか、研究者がなにを気をつけているのかなど、一般人には未知の「鳥類学者」という存在に迫ります。そこで、先にも書いたように「研究者」になりたかった!と思うのです。

あさよるも、植物学の先生の授業を履修した時、先生が尋常じゃなく傷だらけでズタズタなのが服の上から見て取れて、「ど、どんな冒険をしてきたんだ!」と一瞬で虜になりました。あさよるには“そういう未来”は来なかったな~。

関連本

『ゴキブリ取扱説明書』/青木皐

『本当に困っている人のためのゴキブリ取扱説明書』を読んだよ

『バッタを倒しにアフリカへ』/前野ウルド浩太郎

『バッタを倒しにアフリカへ』|人類のため、バッタに食べられたい

『わたしのクマ研究』/小池伸介

『わたしのクマ研究』|クマ研究でドングリを数える

『アヘン王国潜入記』/高野秀行

『アヘン王国潜入記』|のどかな山間のアヘン栽培日記

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『わたしのクマ研究』|クマ研究でドングリを数える

こんにちは。自由研究を時たましたくなる あさよるです。本書『わたしのクマ研究』は図書館で、小学生向けの本だなで見つけた本です。著者がクマの研究を始めた経緯や、研究方法などが易しく書かれています。自由研究の資料や、お手本になる本です。

〈研究〉ってどうするの?

著者の小池伸介さんが、クマ研究を始めた経緯から。最初はクマに興味があったわけではなく、子どもの頃から昆虫が好きな昆虫少年だった小池さん。高校生の頃、「森の回廊」が富士山麓に作られるとニュースで知り、興味を持ちます。「森の回廊」とは、別々に分断されている森と森の間に、新たに森を作って繋ぐ計画です。森で生きる生きものが移動して生きるスペースを広げられます。小池さんは、森にすむ生き物について知りたいと思い、東京農工大学へ進学しました。

大学では、神奈川県の森やシカの調査の手伝いをしていると、先生のつながりで、クマの調査プロジェクトに参加するよう依頼されました。このプロジェクトこそ、小池さんが興味をもった「森の回廊」を作るための、クマの調査だったのです。

思わぬところでクマ調査を始めた小池さんは、クマの生息地を歩き回り、足跡や糞をあつめて、クマの生態を調べます。クマを捕まえて、GPSで行動を調べたり、エサのドングリの分布も調査します。

『わたしのクマ研究』を読んでわかること

本書『わたしのクマ研究』では、クマの研究にあたって、森全体を調査している様子がうかがえます。研究者は、クマのことを知っているだけでなく、山のこと、植物のこと、木の実のこと、科学的な測定方法も知っていなければなりません。調査のための道具もオリジナルで手作りするので、お裁縫や大工仕事もできないといけません。

クマは一頭ずつ性格が違う

クマを捕まえるとき、ドラム缶を二つ繋いだ特性の罠の中に、ハチミツを仕込んで待つそうです。クマを傷つけないように、麻酔銃で眠らせてから調査をします。このとき、クマの性格が一頭一頭違っていて、罠の中で怒っているクマもいれば、怯えて縮こまっているクマもいます。

クマは単独で生活しますから、他のクマとの関わりがなく、それぞれ個性的なのかもしれません。一頭一頭個性が違うって、人間みたいですね。

クマのメニューは豊富!

クマはいろんなものを食べます、ドングリなどの木の実や、木の皮、シカなどの他の動物も食べますし、アリやサナギも食べるそうです。ヒグマが、川を登るサケを取って食べている様子が有名ですが、サケをたくさん食べるのは体が大きなオスで、メスはあんまり食べないそうです。

足尾のクマは、若いクマほど葉やアリを食べています。歳を取るほどシカを摂って食べる個体が増えます。また、初夏の頃にシカをたくさん食べます。この頃にシカが出産の時期で、捕まえやすい小ジカが増えるからだと考えらえられます。

ドングリは豊作の年と不作の年がある

ドングリは年によってたくさん実をつける年と、不作の年があります。この理由は不明ですが、有力説として豊作と不作を繰り返すことで、より多くの子孫を残そうとしているのではないか、と考えられています。

たとえばある山で毎年同じように一〇〇個のドングリが樹木に結実しているとした場合、その山には一〇〇個のドングリを食べられるだけのネズミが生息することができることになる。するとその場合、毎年一〇〇個のドングリはネズミにすべて食べつくされて、植物は子孫を残せないことになってしまうかもしれない。
そんな状況を避けるために、植物のほうは、ある年は五〇個、次の年は一〇〇個のドングリをつけつようにすることで、ある年は五〇個のドングリを食べられるネズミが生き残り、次の年を迎えることになる。さらに次の年は二〇〇個のドングリが存在したとしても、山には五〇個のドングリを食べる分のネズミしかいないため、単純に一五〇個のドングリはネズミに食べられずに残ることができて、それらのドングリは発芽する機会を得られるようになる。

p.48-49

毎年ドングリの数を変えることで、ドングリの捕食者の数をコントロールしているのではないか?ということですね。ドングリ恐るべし。

毎年あさよるを悩ます「花粉」も「今年は多い/少ない」って予報がありますが、こういうこと?

〈調べ方〉も自分で考える

ドングリの実の数を調べる方法が複数紹介されていました。正確に数えたいなら、ドングリの木を切って、一個一個手で数えれば良いですが、これは現実的ではありません。枝についているドングリを人間が一本ずつ数えていく方法。木の下に袋をセットして置き、面積に対し落ちてきたドングリの数から、全体の量を割り出すやり方。

クマの個体識別方法も、ツキノワグマの模様で判断したり、体毛や糞から個体を割り出すやり方があるそうです。クマの首にGPSをつけて、追跡調査もします。

学校の勉強って、すでに答えや調べ方が用意されている問題に取り組むものばかりです。しかし、こうやって研究の現場では、答えもなく、調べ方もないところから、自分で答えや調べ方を模索しないといけません。そもそも最初の「問い」自体を、自ら設定するのです。

クマの種類は8種類しかない!

あさよるが本書『わたしのクマ研究』を読んでびっくりしたのは、「クマの種類は8種類しかない」ってことだった。8種類のメンバーを紹介するぜ!

  1. ホッキョクグマ
  2. ヒグマ
  3. ナマケグマ
  4. メガネグマ
  5. アメリカクロクマ
  6. ツキノワグマ
  7. ジャイアントパンダ

えー!このほとんどって動物園でいるよね!「他のクマも見たいなぁ」と思ってたけれども、そもそもクマの種類自体が少なかったのか。

で、思い浮かんだのはこの本。でん!

去年から話題の『サピエンス全史』である。内容はザックリいうと、この宇宙が誕生し、地球が生まれ、地を這うもの海をゆくもの空を飛ぶものが現れ、やつらの足音が聞こえてから、現在までの記憶を、たった2冊のハードカバーで語ろうという「ムチャしやがって…」本である。あさよるも読んだけど、ブログでまだ紹介してません(;’∀’)

で、『サピエンス全史』であって、「ホモ・サピエンス全史」でなところがポイントです。本書では我々〈ヒト〉だけではなく、かつて地上に存在した他のサピエンスたちの歴史を含んでいます。

でで、我々ホモ・サピエンスには、かつて兄弟たちがいたのです。しかし現在地上に残ったサピエンスは私たちのみ。種が生き残るには多様性が不可欠です。神ならざる我々は未来を予見することができず、ただひたすら「数打ちゃ当たる」的に可能性を増やしておくしかありません。

「クマは8種類しかいない」と知り、真っ先に「え、ヤバイやん、絶滅するやん」と脳裏をよぎったのですが、「サピエンスは1種類しかいない」んすよねー。

関連本

『お父さんが教える 自由研究の書きかた』/赤木かん子

『お父さんが教える 自由研究の書きかた』|これで「知った顔」で教えよう

『ゾウの時間 ネズミの時間』/本川達雄

『ゾウの時間 ネズミの時間』|車輪を持つ生きものがいないのはなぜ?

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『バッタを倒しにアフリカへ』|人類のため、バッタに食べられたい

こんにちは。流行りものに目がないあさよるです。『バッタを倒しにアフリカへ』話題になってたじゃないですか。読むしかないですよね。それにしてもタイトルが謎だし、写真も謎だし、どう見てもふざけているようにしか見えないのですが、著者は何者!?

タイトルの意味も、緑色の出で立ちも、本書を読めば意味が分かるのですが、その意味が予想の斜め上行き過ぎているw オモロー

昆虫学者のアフリカ滞在記

本書『バッタを倒しにアフリカへ』は著者、前野ウルド浩太郎さんのエッセイです。前野さんはファーブル昆虫記を読み、ファーブルに憧れ、昆虫の研究をはじめ、バッタを追ってアフリカはモーリタニアへやってきた。ミッションはバッタの駆除。「神の罰」とも呼ばれるバッタの大発生を防ぐのだ。しかし、干ばつが続きバッタが発生せず、代わりにゴミムシダマシと、キュートすぎるハリネズミとの生活が始まった。

大人の事情も絡んでくる。研究費と生活費が保証された2年が過ぎようとし、もうすぐ無収入になる……日本へ帰るか?バッタを追うか? 一時帰国であちこちで講演をし、京都大学の白眉プロジェクトへエントリーをするのだった。京大総長とのやりとりは、読んでいて思わず目頭があつくなるものだ。はたして、彼は無事に予算を手に入れるのだろうか……ドキドキ、という展開です。

 私はバッタアレルギーのため、バッタに触られるとじんましんが出てひどい痒みに襲われる。そんなの普段の生活には支障はなさそうだが、あろうことかバッタを研究しているため、死活問題となっている。こんな奇病を患ったのも、14年間にわたりひたすらバッタを触り続けたのが原因だろう。
全身バッタまみれになったら、あまりの痒さで命を落としかねない。それでも自主的にバッタの群れに突撃したがるのは、自暴自棄になったからではない。

子どものころからの夢「バッタに食べられたい」を叶えるためなのだ。

p.3-4

ちょ、ちょっと情報量が多すぎてわからない。バッタアレルギー?そんなアレルギーあるの? 本書によれば、バッタが腕をテクテクと歩くと、その足跡にじんましんができるらしい。そんな話初めて聞いた。そしてなによりこの一文だ。「バッタに食べられたい?」?? どうやらバッタが大発生している様子を見学していた人の、緑色の服にバッタが群がり、服を食べてしまったという話が昔、科学雑誌に載っていたそうだ。それが羨ましくて「バッタに食べられたい」ということらしい。

大発生するバッタを前に、成すすべもない人類。その先陣を切って、全身緑のタイツで立ちはだかる男。それが著者なのだった。

冒険記、体験記はオモシロイ

本書はタイトルからどんな本なのか推測しづらく、読んでいても話の終着点はなんなんだ?とハラハラと読み進めました。前半はアフリカでの異国の文化や動植物のレポートが続き、旅行記のような楽しさが、そして後半は日本の研究者の微妙な立場や、日本でアフリカでの様子を講演や雑誌連載など忙しく駆け回る様子もまた、ドタバタで面白い。

学術的な話は置いといて、本書は命懸けの研究者の奮闘を知れる本だと思います。砂漠でサソリに刺されていたし……。学者、研究者って、屋内で青白い蛍光灯の下、机上の空論を並べているにあらず。

おもしろかったデス(^^)v

関連本

『アヘン王国潜入記』/高野秀行

ミャンマーにある「ゴールデントライアングル」と呼ばれる地域に、「アヘン王国」が存在する。

著者が実際に文明から離れた村に潜伏したレポート。

『アヘン王国潜入記』|のどかな山間のアヘン栽培日記

『巨大津波は生態系をどう変えたか 生きものたちの東日本大震災』/永幡嘉之

津波の塩害により、自然がどう破壊されているのか。

大量の写真で見てゆきます。

『巨大津波は生態系をどう変えたか 生きものたちの東日本大震災』|塩害による変化

『うんこがへんないきもの』/早川いくを

タイトルそのまんま。へんな生きものや、へんな習性。

『うんこがへんないきもの』|生きることは食べること。食べることは…

『LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方』/麻生羽呂,篠原かをり

マンガとコラムで、動物から人生訓を学ぶ。

『LIFE 人間が知らない生き方』|動物は知っている、生き方を

『生きものの飼いかた』/松橋利光

こんなの飼えるの?どうやって飼うの?

そして、スーパーで買ってきた食材も、飼えるのだ。

『生きものの飼いかた』|カッコいい生きものカタログ!しかも飼える!

『ちっちゃな科学 – 好奇心がおおきくなる読書&教育論』/かこさとし,福岡伸一

ワクワク、ドキドキはどこからくるの?

好奇心を大きく育てるために。

『ちっちゃな科学 – 好奇心がおおきくなる読書&教育論』|好奇心はどこから来るの?

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『ゾウの時間 ネズミの時間』|車輪を持つ生きものがいないのはなぜ?

こんにちは。生物の話が好きな あさよるです。今日読んだのは『ゾウの時間ネズミの時間』。Amazonランキングでタイトルを見つけて、めっちゃ気になっていました。種類は違えどみな〈生きもの〉。生き物ですから形が違っても棲み処が違っても、同じような性質を持っているのに驚きでした。

生物のフシギな話

本書『ゾウの時間ネズミの時間』はタイトルのゾウとネズミの時間の話題から始まって、生物に関する科学的なコラム集と言ったところ。空いた時間にページをめくると次の瞬間、知的好奇心がかきたてられる読書です。

「ゾウの時間ネズミの時間」とは、みなさんもゾウもネズミも一生のうち心臓の鼓動する回数が大体同じという話を聞いたことがある方は多いかも。

体が大きい動物は長生きをしますが、小さな動物は寿命が短い。小さな動物はすぐに死んでしまいますが、体が小さいから隠れやすい。そしてどんどん繁殖するから進化も起こりやすい。大きな動物は体が大きいから外敵に襲われないが、進化の袋小路に入った状態だそう。

面白いのは、天敵のいない島では、ゾウは体が小さくなり、ネズミは体が大きくなる。これは、ゾウは体を大きくしなくても生き延びれるから無理をせず小柄になってゆく。一方ネズミも隠れなくていいから体が大きいものが生き残ってゆく。結果、巨体な動物はおらず、小さな動物もいなくなる。これを、島国である日本人に当てはめているのも面白い。日本は島国なので、飛びぬけた天才もいないけれども、市井の人たちもそこそこ頭がいい。大きいものもいないが、小さいものもいないってこと。

移動コストについての章が あさよる的に面白かった。どうして車輪を持つ生物はいないのか? 車輪は移動効率が良いけれども、インフラ整備があってこそ。タイヤはガタガタの道や段差、穴があったらお手上げなのです。車輪は移動コストが断トツ低いのですが、そのためのインフラ整備が莫大だそう。

こんな感じで、様々な生物が登場します。哺乳類だけでなく、昆虫や植物や魚や。

ヒトも生物であると実感!

本書『ゾウの時間ネズミの時間』を読んでいると、他の人間も他の動物と同じように移動コストや、一つの細胞に必要なエネルギーや、運動効率の上にいるんだと実感。ヒトは地上の動物の中では大きい方で、体が大きいとその体を支えるだけでヘトヘトに疲れてしまいます。水の中をクルクルと泳ぎ回るイルカが羨ましい!

歩いたり走ったり生きているのも、実は生物学的に理由があるのね。面白かった。

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『古生物たちのふしぎな世界 繁栄と絶滅の古生代3億年史』|古生物知識をアップデートするのだ

こんにちは。幼稚園児だったころ「海の生きものを作ろう」というテーマの工作で、せっせとウミサソリやチョッカクガイを作っていたら、保護者呼び出しになった あさよるです。先生曰く「サソリは砂漠の生きもので、海にはいません」と言っても聞かなかったそうで(;´・ω・)コマッタモンネ

ウミサソリは、古生代に生きたサソリみたいな形をした生きものですぞ!

こんなエピソードがあるくらい、小さなころからどうかしてるくらい繰り返し繰り返し読みまくったのが、古生物や恐竜の図鑑でした。昆虫や植物図鑑も愛読していましたが、ダントツだったのがコレ!Amazonで書影を探すと一冊だけヒットした、我が原風景。

大むかしの動物 (学研の図鑑)

大むかしの動物 (学研の図鑑)

  • 作者:大森 昌衛
  • 出版社:学習研究社
  • 発売日: 1994-11

恐竜だけじゃない!古生物

「古生物」と聞いて何を思い浮かべますか? 昔の地球に生きた生きものと言えば、恐竜!ティラノサウルス!って連想する方が多いのではないでしょうか。本書『古生物たちのふしぎな世界』で紹介されるのは〈古生代〉と呼ばれる地球の時代区分に生きた生きものたち。恐竜よりもっと古い時代の生きものたちです。

 約5億4100万年前にはじまった古生代。
その中には六つの地質時代が存在した。私たち哺乳類を含む脊椎動物の祖は、カンブリア紀において魚の仲間として誕生し、オルドビス紀には鱗をもち、シルル紀にはあごをもった。デボン紀になると海洋の支配権を確立。そして、陸上への進出を開始した。石炭紀を経て到達したペルム紀には、単弓類が地上生態系の覇者となり、我が世の春を謳歌するに至った。単弓類は哺乳類の祖先を含むグループである。すなわち、私たちの祖先仲間たちは“天下”をとりかけた。
だが、しかし、その栄華は長くは続かなかった。

p.228

その後、ペルム紀に大量絶滅が起こり、海に住んでいた生きものの81パーセント以上、計算によっては96パーセントが絶滅してしまいます。古生代の終わりです。ちなみに、ペルム紀の大量絶滅の理由はまだ定説がないようです。この大量絶滅事件ののち、恐竜たちが登場する中生代が始まります。

本書は、生命が多用な進化を遂げた中生代に生きた生物たちを紹介します。イラストもたくさん使われていて、目で見ているだけで楽しいんです!

恐竜の本と比べると、古生物だけの本ってありそうで少ないですよね。

カラー図解!たっぷり読める!

本書『古生物たちの不思議な世界』のいいトコロは3つある!

  • 古生物ばっかり!
  • 文章もボリュームがある!
  • 復元イラストもめっちゃいっぱいある!

胸熱!さすがブルーバックス!ヒューッ!(歓声)

解説は大人向けで、読みこなせるのは中高生以上かな?ガンガン次から次へ古生物語りが展開されていて夢中で最後まで読んじゃいます。

あさよるのようなモグリですと、アノマロカリスみたいな形をしてるのは全部「アノマロカリス」と呼んでいたし、三葉虫的なものはみんな「三葉虫」と思ってましたが、それぞれカタカナのカッチョいい名前が付いていますし、それぞれの解説も細かく。

それにしても、古生物の復元イメージのイラストも、どれも超カッコよく描いてあって、「カッコ良すぎへん!?」とツッコミたいw そもそも日本語でいうトコロの「虫」に当てはまるようなものを「ステキ!」「シビレル!」って感激しちゃう感性を持っている人は、復元図もカッコよく描きすぎているのではないかとw 思うのですよ。それくらいカッコいいし、カッコ良すぎる!

好きな古生物語りキボンヌw

さてみなさん、それぞれ古生物に関する〈自分語り〉をお持ちでしょう(そうか?)。みなさんの古生物知識をアップデートしつつ、熱い思いをたぎらせてください。

あ、アップデートと言えば、かつては「哺乳類は爬虫類から進化した」と学校で習いましたが、現在では「単弓類」から哺乳類に進化したと習うそうです。

 そもそもあなたは「脊椎動物の進化」をどのように学校でならった記憶があるだろうか?
最初に「魚類」があり、そこから「両生類」が進化して、両生類から「爬虫類」が生まれた。そして、爬虫類から「鳥類」と「哺乳類」が生まれた……。
もしもまだ、そんな考えをお持ちなら、残念ながら改める必要がある。
近年の考えでは、そもそも「魚類」という単一の分類群は存在しない。(中略)
そして、哺乳類は爬虫類から進化したのではなく、哺乳類の祖先を含むグループである「単弓類」が両生類から進化したと考えられている。そして単弓類からやがて哺乳類が生まれる、というわけだ。

p.207

研究は進んでいるんです!時たま新たな情報仕入れとかなきゃ、おいてかれちゃう!

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『カラー版 細胞紳士録』|私の中の頼もしい紳士たち!カラー写真で

こんにちは。理科の勉強を復習中のあさよるです。中高で習った化学、生物学なんですけどね……むっちゃ苦手なんですよね( ノД`)

しかしやっぱ、義務教育中に習ったこと+高等学校で習ったことって、生きていくのに必要なんだなぁとしみじみと実感しております。まぁ、センチメンタルになったところで、苦手はものは苦手なんですけどね(;’∀’)

ということで、岩波文庫の『カラー版 細胞紳士録』なる謎なタイトルの本を見つけ手に取ったのでした。

ごらん!個性豊かな細胞紳士たち

本書『細胞紳士録』ではタイトル通り紳士たちが多数登場なさいます。

人体ビルの建築士!

領地を仕切る人垣!

家内工場フル回転!

選びぬかれた防衛隊!

運河の街の生活者!

運動のエリート!

情報社会の管理職!

能力は管理職なみ!

子づくりの担当!

以上の紳士たちのラインナップ。最後に近づくにつれ、なんか面白いですけどw

57もの細胞を取り上げ、細胞を着色し、光顕や電子顕微鏡で小さな世界を覗きます。みんなの体の中にいる〈紳士たち〉にご対面!って趣ですね。

ともすればとっつきにくい世界を、少しのユーモアとマジメな話と、そして誰もが見入ってしまうカラー写真で構成されています。ちょっと面白いタイトルですが真面目な一冊。

勉強しないと楽しめないカモ…><

細胞の写真は美しく、またグロテスクでもあり、とにかく目が釘付け。

しかし、これがどの部位で、どこの部分で、どんな働きをしているのか。多少は事前の知識が必要?もちろん本書内でも丁寧に解説されているのですが、とてもとてもこのページ数で全てを語れるものでもないのでしょう。

もっと勉強したい!&もっといろんな写真が見てみたい!と好奇心かき立てられる内容です。中高生で生物学の勉強をしている人にもおすすめです。

岩波新書のカラー版、好きです

岩波新書のカラー版シリーズ、あさよる好きです。新書でコンパクトながら、結構見ごたえあるものが多い!

あさよるが好きだったのは、このあたり。これ、確か10代の頃によく見ていました。新たに好きなラインナップが増えました。

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『LIFE<ライフ> 人間が知らない生き方』|動物は知っている、生き方を

こんにちは。ペットを飼いたいあさよるです。ネコが飼いたいんですが、あさよる自身がネコアレルギーを持っておりまして、どうしたもんかなぁと悩んでいます。イヌでいいかな?とか、カメなら飼えるかな?と考えつつ……。

そういうわけもあるのかないのか、自然と生きものを扱った書籍にも手が伸びます。ちなみに本書は、動物ネタを扱った本なのに、ビジネス書なんですよね。イイネ!

動物の不思議な生態 マンガ+コラム

本書『LIFE』は、動物園・水族館で我々も見たことのある動物たちの不思議な生態を扱っています。1つの動物につきマンガ家の麻生羽呂さんが5ページのマンガ+生物オタクの篠原かをりさんのコラムが2ページ。マンガ+コラムを1セットに、サクサクと読み進められるのが楽しいのです。

特に、マンガがページ数少ないながらも、その動物を好きになる「キュン」っとしちゃう感じがイイ!

生物オタクと称されている篠原かをりさんは、あさよるは存じ上げなかったのですが著書も多く、テレビにも度々出演なさっている方だそう。またチェックしてみます……。

他者を見ながら、自分を見ている

本書は、動物たちのひたむきな生き方を通して、我々ヒトの生き方を考えるという趣き。

例えばペンギン。ある種のペンギンは氷の上から海へ飛び込むとき、先頭のペンギンが蹴り落される。海の中にシャチがいるかもしれないので、一羽落として確かめてみようというw 何事でも、群れの先頭に立つ者はリスクを伴う。しかし、トップバッターがいるからこそ、群れが守られているのも事実。我々ヒトも、恐れず先陣を切りチャレンジしよう!というもの。

……終始こんな感じでw

あさよるは話のオチとして、ヒトの生き方の話に着陸するのはアリかなと思いますが、さていかが?w他の動物の話って、好きな人は大好きだけど、興味ない人からすれば「で?」って話でw こういうアプローチもアリじゃん?とw

で、面白いのは、全く何もかもが異なる他の生物を観察していても、そこに自らを見いだしてしまうって、面白い話だなぁと思います。確かにあさよるも、「ハダカデバネズミ」の本を読んだ時は、ヒトの話に置き換えずにはおれませんでしたw

みんなよく知った動物たち

ここで取り上げられる動物は、みなさんもよくご存じのものがほとんどでしょう。ペンギン、ライオン、パンダ、ネコ、キリン、ミツバチ、ハダカデバネズミ、ラッコ、パピバラ、ゾウ、リス、イルカ、ウシ、タコ、ラーテル、ナマケモノ、ゴリラ、ダンゴムシ、イヌ、カンガルー。

知ってる!見たことある!だけど、どんな動物なのかあんまり知らない!

例えば、手話を覚えたゴリラに「ゴリラは死ぬとどこにいくの」と尋ねると「苦労のない穴にさようなら」と返したそう。ゾウは幼い頃「自分に鼻がある!」と気づいてしばらくは鼻が気持ち悪くしていて、だんだん大人に鼻遣いを教わってゆくとか、知能が高いのは人間ばかりじゃないんだなぁと思う。

小説『ジュラシック・パーク』の続編『ロスト・ワールド ジュラシック・パーク2』では、恐竜たちは現代の地球に蘇ったものの、種として生きるための〈教育〉をする大人がおらず、群れの統率が取れていない様子が描かれていました。動物って、生まれたままだと生きれない親や群れが〈教育〉によってその動物らしく生きれるのですね。

話のネタにどぞ^^

図鑑には載ってない、動物園の案内板にもたぶん載ってない生態が、もっと各動物のことが知りたくなったら、個別の本を探してみて~!

本書は、きっとこういう動物本が好きな方は知っている話が多いんじゃないかと思います。それよりも、普段は動物、生物にあまり興味がないなぁという人が、ビジネス本と間違えて、手に取っちゃえばいいのになぁ!と他人事なので思いましたw

軽い気持ちで読んで、マンガ&コラム楽しんでください。

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『たねがとぶ』|雑草って!野の草って!ロマンなのよ!

当ブログで絵本を紹介するのは初めてかも?あさよる自身、大人になってから絵本を読む習慣は少ないのですが、Amazonランキングで『たねがとぶ』がランクインしていて、めっちゃ気になって入手いたしました。

だって、タイトルからして気になるし、表紙のイラストもすばらしい!

作者の甲斐伸枝さんは、植物の絵本をたくさん描いておられるようですね。それも、日本のどこにでもある野の草が扱われているんです。

あさよるは幼少時代、日々お散歩に繰り出し続けました。その時、小脇に抱えるのは植物図鑑。田んぼ道を歩きながら、端から知らない植物を図鑑で探して回るのです。……何が楽しかったのか覚えておりませんが、雑草って!野の草って!ロマンなのよ!

丁寧で色鮮やかな水彩がステキ!

『たねがとぶ』は、ほんとに道端や電車道に生えている、どこにでもある植物づくし!いわゆる「雑草」というヤツですよ。

魅力的な表紙のイラストが、延々とページをめくっても続きます。

あざみ、たんぽぽ。すいば、おおばこ、すみれ、しろつめくさ。名前を知らなくても大丈夫。見れば絶対に知っている植物ばかり。いわばオールスターズですな。

イラストも、水彩で特徴をとらえて、色鮮やかに描かれています。図鑑みたいな精密なものではなく、ササッと程よく力が抜けた感じが生ますぎる。きちんと、情報の取捨選択がなされていて、図鑑ではなくあくまで〈絵本〉として成立させているのもすごい!

あさよるもこれくらい絵が描けるようになりたい。

時間の移ろいを、感じる

ページをめくり、視線を動かすことで、どんどん時間が流れていく構成も、子ども向けの絵本でありながら、ドラマチックに物語が展開される作りがすごい!もちろん、絵本ですから文章は最小限ですよ。

花が咲いて実がなって。道端の花も、空き地の花も、畠の花も。

そして、種の構造や形をズラッと並べて見せるページは、これは大人でもワクワクしちゃうでしょう~。『しろくまちゃんのほっとけーき』の、見開きでホットケーキが焼けていく様子が並んでるみたいなさー。

そして、これまで見てきた種をつけた植物たちは、やがて旅に出る。風に吹かれてゆくもの。はじけて飛んでゆくもの、こぼれて、虫に運ばれるもの。

手触り、肌触り

もちろん本を読んでも視覚情報しかないのですが、まるで手触り肌触りまで感じるようだし、葉っぱの緑のにおい、土のにおい、水くさい香りまで思い出します。

で、ちゃんと種を触った手触りを、擬音を使って触れられているのも、これはあさよるの中の子ども心をくすぐりまくりですよ。

おさえてごらん。
ぱち ぱち ぱち。

さわってごらん。
ぴょん ぴょん ぴょん

おしてごらん。
ぴん ぴん ぴん

はずしてごらん。
ぽん ぽん ぽん

p.24

てな感じで。絵がないとこの心地良さが伝わりませんが、手の感覚とその様子をあらわす擬音が結び付いているのが、小気味いい。片栗粉をキュッキュッってするような。

絵本も、今読んでも楽しいね

絵本ってページも少ないし文字も少ないけど、想像以上に情報は詰まっているんですね。

あさよるは他にも、作者・甲斐信枝さんの『雑草のくらし』も読みました。こちらも良書。

この赤い植物はよく見かけますが、名前を知らなかった。「すいば」というそう。

ワックワクですな。絵本、たまに読んでみるとイイネ。

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『うんこがへんないきもの』|生きることは食べること。食べることは…

こんにちは。子どもの心が忘れられないあさよるです。

当あさよるネットでも、ちょくちょく動物や植物の本を紹介している気がします。子どもの頃から動植物や、宇宙や自然の本を読んでいました。

あと、まぁね~なんて言ったらいいんでしょうか。トイレの話、好きよねw

『うんこがへんないきもの』。見つけちゃったら、読むよねw

へんないきものがいるもんだ

『うんこがへんないきもの』は、糞を上手に利用しつくす生きものや、糞を巡る変な習性を持っている生きものが紹介されています。

名前もそのままのフンコロガシの話は熱かった。彼らは砂漠で糞を見つけると、丸く加工しコロコロと転がし運び去ります。動物の糞が砂漠での貴重な食料なのです。卵も、丸く固めた糞の中に産み付けます。生まれた幼虫は糞の中で育ち、サナギになり、成虫になると、雨に濡れて柔らかくなった糞から出てきて、再び糞を探すのです。

熱い!壮大!

一番最初に紹介される「ハイラックス」という哺乳類は、あさよるは知りませんでした。ハイラックスの群れは岩山に住んでいて、崖っぷちで糞をします。人間で想像すると、背筋がソワッとします。

洞窟の中のコウモリの糞に群がる動物たちの〈地獄〉の話は背筋が凍ります。どんなものなのかはここでは自粛します(苦笑)。が、家の軒にコウモリが巣を作って、虫が湧くという話を聞いたことがありますから、あのコウモリがン百万匹もいるとなると……(以下自粛)

誰が読む本?

『うんこがへんないきもの』は、扱われている内容は、是が非でも子どもに読んでほしいものなのですが、本の構成自体は大人向けです。しかも、こういう動物や生物の本を日ごろから読んでいる人向けというのではないように思います。

生物や動物を専門に学んでいるわけではないけど、面白いとっかかりを探している人向け?

特別、専門的な内容でもなく、面白おかしく楽しめる本ですね。

ネタ本的に楽しむべし

先に述べた通り、専門的な内容ではないので、楽しく読むのに適しています。

あまり深いことは考えず、「ほー」とか「へー」とか、ニヤニヤしながら読むのがお勧めかな。

“我々生物”が生きるということは「食べる」ことであり、「排泄」することです。生物の営みは面白い!という真理は、変わらないと思いました。

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『生きものの飼いかた』|カッコいい生きものカタログ!しかも飼える!

こんにちは。ネコが飼いたい あさよるです。しかし、ネコアレルギーなんですよね……(´;ω;`)ウッ

ペット、いろいろ飼いました。一番長く飼ったのはネコ。これは元ノラで、勝手にうちに住み着いてしまった。あとウサギ。ウサギにしては長生きで10年くらい生きた。その他、小動物は、ザリガニとウズラのヒナから始まり、カブトムシ・クワガタムシを筆頭とした虫。あと、ハムスターが無限増殖しはじめてビビったこともあった。

今は、部屋に住んでいるトビグモを観察している程度なのですが、なんかペット飼いたいなぁと悶々としています。

〈生きもの〉への好奇心を!

『生きものの飼いかた』。これいい本だなぁ!と思います。だって、ページをめくるのが楽しいんだもん!

総カラーページで、写真もきれい。ペットのカタログのように配置されてるんだけど、そんじょそこらのペットじゃございません!全部カッコイイ生きものばかり!

これ、ぜひ小さい子どもと一緒に見たい。生きものがワクワクする存在であることだけではなくって、生きものを「飼う」って、ロマンなんだぜ!って。

実際に飼うとなると準備も必要だし、家族総出で取り組むことになるでしょうから、作戦会議が必要です。

そっか!これも〈生きもの〉

『生きものの飼いかた』で面白いのは、食用に飼ってくるアサリやサザエ、イセエビも飼える!ってところ。

別にペットショップへ行って、ガラスの向こうの動物を物色するだけがペット選びじゃない!そして、食べ物だって生きものであるってメッセージ。大人から子どもへ知らしめたいことです。

ちなみに、食べ方まで掲載されているのも面白いところ。〈命〉を考える時、もちろん大切に「育てる」ことも大切ですが、「食べる」こともまた、命の側面です。こういうの、説教臭くなくサラッと書いてあるのもいいなぁ!

ホントに飼うなら専門の本をw

『生きものの飼いかた』は「こんな動物がいるんだ!」「こんなの飼えるんだ!」って発見やもう、興奮とともに見入っちゃう本だと思うのですが、実際に何か飼うのならば、専門の飼育本を用意しましょう。

あくまで本書はカタログ的な、ワクワクを提供する内容です。

あと、ネコとかイヌとか、定番の生きものは載ってませんw これも面白い。

昭和世代のあさよるには、ヤゴやメダカ、チョウやカマキリなどの昆虫はとても〈ふつうじゃない〉生きものではなく、定番の生きものでした。これは、今と変わっているのかなぁと思いました。

パパママや、じぃじ、ばぁばの、昔買ってた生きものの話を織り交ぜながら、一緒に読むのも楽しいかな?うーんでも、これ、子どもが一人で没頭して夢中で見てほしいな!

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