50 技術、工学

『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』|日本人の読解力がヤバイ!

こんにちは。あさよるです。本書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』は出版当初から話題なっており、ずっと読みたかった本です。本書では、「AIは人間の知能を超えない」としながらも、楽観的な未来を描いていません。むしろ危機感を持って啓蒙されています。

AIが苦手とする文章の読解が、多くの人も同じく苦手で、AIが多くの仕事を担う世界では、一部の人を除いて失職してしまうだろうと危惧されているからです。

その反面、小さな希望として、読解力を大人になってからも伸ばした人の存在にも触れられています。また、論理的に文章を読解できる人は、別に特別な教育を受けなくたって、勝手にネット上で好きな大学の講義を聴講し、勝手にテキストを読んで学べます。それは、今あまり良くない立場にいる人にとっては希望になるのではないでしょうか。

『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』は、話題になるだけあって、自分自身を省みて「お、オレの読解力もヤバイじゃんww」と冷や汗が止まりませんでした。他人事ではなく、自分事として読むべき本ですね(;’∀’)

多くの人<AI<一部の人

近年のAIブームから、「AIは人間の仕事を奪う」とか「AIが人間の知能を上回り、制御不能になる」もっといえば「AIによって人間は滅ぼされる」なんていう映画『ターミネーター』さながらの話題まで飛びだします。本書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』では、「ロボットは東大に入れるか」プロジェクト――通称「東ロボくん」プロジェクトに携わっている新井紀子さんが、AIのホントのところを紹介するものです。

AIは人間の知能を凌駕しない

本書によれば「AIが人類の知能を上回り制御不能になる」ということはないと説明されています。コンピュータがどんなに「知能があるかのように」見えたからと言って、計算機であることには変わらず、計算機に知能は宿らないというものです。

当ブログでも過去にAIについて書かれた本を紹介しましたが、どの本でも「AIの研究は進んでいる」「だけど、みんなが思っているほどの技術はまだ遠い」というようなこととが、ズバリ書かれていたり、やんわり明示されていたりしました。ただ、本書ほど「AIは人間の知能を超えない」と明言されている本は初めてかも。

また「東ロボくん」プロジェクトは、AIを東京大学の入試に合格させることが目標ではなく、「AIにできることとできないこと」を知るためのプロジェクトであったとも紹介されています。そしてたぶん「東ロボくん」はもう少し模試の成績は良くなるかもしれませんが、東大には合格しないだろうと予想されています。

AIは多くの人より既に賢い

「あぁ、じゃあやっぱAIって大したことないんだ」というと、それは違います。「東ロボくん」は東大には届きませんが、すでにMARCHや関関同立の学部には合格点を取っています。すでに偏差値は57.1。別の模試では偏差値61.8を獲得したそうです。まずは東ロボくんの快挙に拍手。

そしてそれはつまり、多くの人は「東ロボくんよりも偏差値が低い」ということでもあります。

AIは、一部の優秀な人間の知能を上回ることはないけれども、多くの人をすでに上回ってしまっているのです。

「AIにできない仕事ができる人」は少ない

「AIが人間の仕事を奪う」と言われる反面、「新しい技術が普及すると、新しい仕事が増え、仕事はなくならない」と考える人もいます。例えば、自動車の登場によってなくなった職業はたくさんあったでしょうが、変わりにバスの運転手や、ガソリンスタントの仕事や、自動車エンジニアの仕事など、自動車にかかわる仕事が生まれました。AIも、AIの普及によって新たな仕事が生まれると予想されているのです。

しかし……本書ではあまり明るい未来を描いていません。まず、いずれ新しい職業が登場するとしても、一時的に人々は失業し、仕事にあぶれる人が大量に生まれてしまいます。それは産業革命のあとにも世界中で起こり、のちに世界恐慌へ突き進みました。

そしてもう一つ。AIの苦手な分野は、将来も人力で仕事がなされるでしょう。しかし、「AIができない仕事」は「多くの人にもできない仕事」であるということです。AIが仕事の大部分を担うのですから、人間にはより専門的だったり、特別な技術や知識が必要な仕事が回ってくることになるからです。どれくらの人が、それらの仕事に対応できるのでしょうか。

そして本書の著者は、子どもたちの読解力の調査結果から、危機感を抱いています。

日本人の読解力がヤバイ

「東ロボくん」は文章の読解が苦手です。AIは所詮は計算機で、文章の意味を理解できないのです。なんとなく日本語っぽい文章を組み立てることはできるし、統計から一番それらしい答えを選ぶこともできる。だけど、言葉の意味を理解しているわけではないので、人間は絶対しないようなあり得ないミスをしたり、人間にとっては簡単な問題が解けません。

そこがAIの弱みなのですが、実は多くの人たちも、文章を読み解けず、論理的思考ができていない実態が、中高生の読解のテストで明らかにされていました。

ちなみに「ゆとり教育だから文章が読めない」という主張ではなく、読解力はどの世代もあまり変わらないとされていました。つまり、中高生の読解力が低いということは、多くの大人たちも同じということです。

(成績にかかわらないテストのため、手を抜いたり、適当に答えているから成績が悪いのではないか、という疑問にも答えておられました。回答を一つ一つ精査し、真面目に答えたと言い切れる答案を集めたそうです。また選択問題なので適当に答えている可能性もありますが、それも含んだうえで統計的に結論してます。多くの中高生や新大学生は真面目にテストに取り組んでくれていたと紹介されています)

ちなみにこんな感じの問題。

次の文を読みなさい。

アミラーゼという酵素はグルコースはつながってできたデンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。

この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も最適なものを選択しから一つ選びなさい。

セルロースは(  )と形が違う

①デンプン ②アミラーゼ ③グルコース ④酵素

p.204

この問題は、新聞社の論説委員から完了までが③グルコースを選んで間違いが多発したそうです。

ほかの問題は、この辺の記事を読んでみてください↓

あさよるもザーッと問題を読みましたが、ぽちぽち間違ってて焦った(;’∀’)(;’∀’)

訓練すれば論理的に話せる

読解力を上げる方法はまだよくわかっていないそうです。本書ではちょっぴりショックな調査結果がまとめられていました。

全国2万5000人を対象に実施した読解力調査でわかったことをまとめてみます。

・中学校を卒業する段階で、約3割が(内容理解を伴わない)表層的な読解もできない
・学力中位の高校でも、半数以上が内容理解を要する読解はできない
・進学率100%の進学校でも、内容理解を世する読解問題の正答率は50%である
・読解能力値と進学できる高校の偏差値との相関は極めて高い
・読解能力値は中学生の間は平均的には向上する
・読解能力値は高校では向上していない
・読解能力値と家庭の経済状況には負の相関がある
・通塾の有無と読解能力値は無関係
・読書の好き嫌い、科目の得意不得意、1日のスマートフォンの利用時間や学習時間などの自己申告結果と基礎的読解力には相関はない

p.227-228

あさよるが個人的に意外に感じたのは、

・読解能力値は高校では向上していない
・通塾の有無と読解能力値は無関係
・読書の好き嫌い、科目の得意不得意、1日のスマートフォンの利用時間や学習時間などの自己申告結果と基礎的読解力には相関はない

の3つの項目でした。

まず、中学生の頃は学年とともに読解力も微妙に上がってゆくのですが、高校生になると横ばい。つまり、その人の読解力はもう、中学生の時点で決まってしまっているということ。

また、塾通いと読解力は関係ないというのは、お金を出している親御さんにとってはしんどい結果じゃないでしょうか。

そして、当あさよるネット的には「読書の好き嫌いと読解力は関係ない」というのがショックですねw と言いつつ、読書習慣がある人にもいろんな人がいるのも知っているし、本を読んだからって頭が良くなるわけではないことは自分が一番よく痛感しているので、納得(苦笑)。

しかし、

・中学校を卒業する段階で、約3割が(内容理解を伴わない)表層的な読解もできない
・学力中位の高校でも、半数以上が内容理解を要する読解はできない
・進学率100%の進学校でも、内容理解を世する読解問題の正答率は50%である

という結果は、想像もしてなかったので、かなりショックでした。これ、ヤバくね?

ちなみに「日本人の読解力が下がっている!」と言っても、世界的にはトップレベルです。ただその理由は、日本は移民を受け入れておらず、日本語を母国語としている人が圧倒的多数なため、語学力が高く出るのは当然のこと。今は下駄を履いている状態なことを忘れてはいけません。

読解力を上げることはできるの?

この「読解力」というものが、いったい何なのかは、東ロボくんプロジェクトではまだわかっていないそうです。ただ「精読する」ことにヒントがあるかもしれない、と著者の新井紀子さんご自身の体感として紹介されていました。

また、面白いなぁと感じたのは、冤罪で容疑者となり、のちに無罪になった人たちに取材すると、みなさんとても論理的に受け答えをし、「なんでこんな人が疑われたんだろう」と不思議に感じるそうです。彼らはきっと、元々は普通の人で、しかし裁判で自らの無実を訴えねばならない状況に追い込まれ、論理的に話す能力を身に着けたのではないかと考えられます。

高校生以降は論理的な読解力は横ばいであるという調査結果ですが、それ以降は読解力が伸びないとは限らないようです。大人になってからでも、読解力を伸ばした人はいます。

将来、本当にAIに仕事を奪われる人はいる……というか、すでにもうAIは実装され、人員削減は始まっています。「AIにできない仕事」ってなんだろうと考えつつ、論理的思考力、大事。

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わかりやすい!『知識ゼロからのビットコイン・仮想通貨入門』

こんにちは。あさよるです。仮想通貨の話題はすっかり珍しい話題じゃなくなりましたね。普段の会話に上ったり、ネットニュースやSNSでもよく目にする話題です。なのに、実は細かいところは全然わかってない……! これまでも仮想通貨に関する書籍を紹介しましたが、初歩の初歩としては本書が読みやすくわかりやすく感じました。押さえるべきポイントが最小限にまとめられてます(`・ω・´)b

わかりやすい!ビットコイン

これまで、仮想通貨・ビットコインに関する本を2冊紹介しましたが、3冊目に読んだこの『知識ゼロからのビットコイン・仮想通貨入門』が一番コンパクトで読みやすく、分かりやすかったです。構成も、ビットマンと仮想通貨女子ちゃんの二人の会話形式で、易しい話し言葉で進みます。紙面の多くは図解に充てられていて、分かりやすい解説に努められています。

ビットコインの始まり、安全性、概念、これから

『知識ゼロからのビットコイン・仮想通貨入門』は全4章からなっており、ビットコインの始まりとビットコインの考え方、ビットコインのしくみや安全性・信頼性、ビットコインの入手法・保管の仕方、仮想通貨のこれから、と、技術的な話や、貨幣のしくみなど、ややこしい話をスッキリとかなり簡略化して解説されています。

ビットコインのはじまり

ビットコインはご存知の通り「サトシ・ナカモト」という謎の人物が仮想通貨の理論を発表し、彼の論文をもとに発行された最初の仮想通貨です。当初は仲間内のゲーム通貨のように使われていましたが、2010年5月22日、ビットコインと宅配ピザの交換が成立し、初めて仮想通貨と実社会の財やサービスとの交換が成立しました。現在では普通の飲食店等でも、ビットコインで決算できるお店もあるそうです(ちなみに5月22日は「ビットコインピザデー」と呼ばれているらしい)。

分散型、ブロックチェーン

円やドルなどの通貨は、中央銀行があり仲介や管理者として銀行や金融機関が存在する中央集権型システムです。しかしビットコインには発行者も管理者もおらず、分散型の民主的なシステムを作っています。ビットコインの取引の記録はすべて公開され、銀行でいう「台帳」はすべてのコンピューターでバックアップが取られます。

ビットコインの取引は個人と個人がダイレクトにつながるので、銀行支払いではなく、現金での直接やりとりと同じですね。その取引データをブロックに格納し、時系列順に1本のチェーンのようにつなげてゆきます。これを「ブロックチェーン」と呼び、ブロックチェーンのデータをすべてのコンピュータで保存するのです。この、ブロックをつないでゆくために、膨大な計算が必要で、この計算を先にした人にビットコインが与えられます。

改ざんできない

また、このブロックチェーンは取引データを時系列順に並べ、すべてのユーザーで同じデータを保存するので、過去のデータを改ざんできません。情報管理に必要なコストが少ないのもビットコインの特徴です。

手数料が安い

円やドルなどの通貨を人に送る場合、銀行の手数料が発生します。相手が外国にいる場合、手数料がもっと増えるし、時間もかかります。しかし、ビットコインで支払えば、手数料がとても少なくて済みます。現在、インターネットの普及でワールドワイドに人々が繋がっていますから、従来の通貨よりもビットコインの方が便利です。

仮想通貨のこれから

仮想通貨のこれからとして、まず既にビットコイン以外の仮想通貨が複数存在しています。今後も新たに登場する仮想通貨や、考え方の違いなどで分散してゆく通貨もあるでしょう(ビットコインも、ビットコインとビットコインキャッシュに分かれています)。世界的にも国が仮想通貨を導入し始めるでしょう。日本国内でも、地域通貨として自治体や、商業施設が仮想通貨を実験的に導入する例もあります(飛騨市・高山市「さるぼぼコイン」、会津大学「白虎」、近鉄グループ「近鉄ハルカスコイン」が紹介されていました)。

あと、法整備や、税制の対策も必要です。いまのところ仮想通貨の利用による責任はすべて自己責任です。今後、リスク解消が期待されます。

新しい技術、考え方として紹介されている

本書では仮想通貨、ビットコインを新しい技術、これまでにない考え方として捉え、ポジティブな未来を描いています。あさよるも個人的に、これから受注する仕事はビットコインで支払ってもらってもいいかな~なんて考えていました。円のやりとりだと、銀行の手数料がかかりますしね。

ただし、リスクとして、仮想通貨は自分のウォレット(お財布)に入れて保存しておくのですが、何かのはずみにウォレットが飛んでしまえば、はいそれでさよなら。銀行のキャッシュカードやクレジットカードをなくしたなら、新たに作り直してもらえばいいだけだけど、仮想通貨の場合はすべて自己責任ですから、リスキー!

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『AIとBIはいかに人間を変えるのか』|人類の新ステージ?

『AIとBIはいかに人間を変えるのか』挿絵イラスト

こんにちは。あさよるです。連休中に西洋音楽史の本を読みまして、「音楽」って普遍的で大昔から変わらないものだとばかり感じていましたが、今私たちが馴染んでいる「音楽」は意外と新しいものなんだと知りました。西洋ではかつて音楽は神様の世界のもので、禁欲的。今の私たちにとっては「全然楽しくない」感じです。ポピュラー音楽に至っては、20世紀、第一次大戦が終わってからのもの。もっと言えば、我々が慣れ親しんでいるのは「録音音楽」です。レコードとプレイヤーで楽しむことを「音楽」と呼ぶのは、歴史の中ではかなり特殊な環境です。

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)

今当たり前すぎて疑うこともない価値も、意外と新しいもので、歴史が浅いものってあるんですね。「不変」だと「信じていた」というのは、もう信仰です。「ああ、私は近代を信仰しているのか」と気づき愕然としました(;’∀’)

今回紹介するのは『AIとBIはいかに人間を変えるのか』という、これから訪れる「人類の新しいステージ」を考える内容の本です。現在、先進国は軒並み伸び悩み、成長できずにもがいています。景気対策を打っても国内の格差は広がるばかりで、国の中が貧しくなっています。現状を打破するためには、今の社会の形を根本から変える必要があるのではないか? そこで注目されているのがBI(ベーシックインカム)です。

また、AI・人工知能の技術的な進歩により、人間の働き方の変化が期待されています。また、男女同権により女性の社会進出も進んでいます。後進国だった国々は経済発展しています。インターネット網は地球を包み込み、インフラのない土地にも等しく知識や教育が行き渡っています。世界は変わっています。さて「人類の次のステージ」はどのようなものなのでしょうか。

AI、BIとは

AI・人工知能もBI(ベーシックインカム)も、どちらも近年よく見聞きする言葉です。AIとBIについて触れつつ、このAIとBIが合わさって、もたらされる「未来」を考えます。

AI・人工知能とは

まずAI・人工知能とは。1930年代コンピュータの登場した当時からAIの登場が構想されていました。しかし二度ののAIブームは合ったものの、AIの冬の時代も長く、順風満帆とは言えませんでした。2012年にGoogleが「ネコを判断できるAI」を開発し、一躍有名となりました。その頃から「ディープラーニング」によるAIの進歩が注目され、現在は第三次AIブームといったところでしょうか。

近年、AIが飛躍的に進歩したのは、ビッグデータが扱えるようになったことと、インターネットの普及により膨大な数の写真や映像、データがインターネットにアップロードされるようになったことが影響しています。

今後、AIの進歩により、人間の仕事がAIに取って代わられると話題です。一方で、AIの進歩によって新たに生まれる仕事もあるでしょう。今の子どもたちの半分以上は将来、今は存在していない職業に就くと考えられており、感覚的にもなっとくできます。

コンピュータが人間の仕事の多くを引き受けるなら、人間はより「人間らしい」活動に集中することができます。

BI(ベーシックインカム)とは

BI(ベーシックインカム)は、経済成長が軒並み頭打ちしている先進国の、現状打破策として注目されています。先進国では、かつてのような経済成長が起こらず、経済対策を打っても国内の貧富の差が拡大してしまうジレンマに陥ってます。

BIは「健康で文化的な最低限の生活を営む」ために国民全員に現金で与えられる基礎的(Basic)給付(Income)で、政治学では“生存権所得”とも言われている。このBIは、様々な社会保障制度を一元化できる上に、給付漏れが起こらず、受給者にも理解しやすいシンプルな制度であることが評価されている。

p.104

BI(ベーシックインカム)は実験的に導入される例も登場し、貧しい人たちが前向きに人生設計を考え、豊かに生きようとし始めるなど良い結果があり、期待されています。

BI(ベーシックインカム)の良いところは「シンプル」。本書では、全ての国民に月8万円を現金で給付することが想定されています。すると、年金制度や健康保険、生活保護などの社会保障が一元化され、ムダなコストも削減できます。なにより、ややこしい手続きが不要になることで、役人の数を減らすことができます。

財源として、まず国の社会保障をシンプル化することで浮いたお金を財源に回します。また税率を引き上げ、国の収益を増やします。本書では消費税を18%に引き上げても、毎月8万円ベーシックインカムを受け取る額の方が多く、貧しい世帯にもダメージはないと計算されています。

BI(ベーシックインカム)の導入を阻んでいるのは官僚たちです。ベーシックインカムが導入されると、社会保障に関わる官僚たちの仕事がなくなってしまいますから、「ベーシックインカム的」な制度は遠ざけられています。

より「人間らしい」活動を

AIの到来により、コンピュータが人間の代わりに働く未来では、人間は「より人間らしい」仕事に集中することができます。

またBI(ベーシックインカム)導入後の未来では、「死なないために働く」という労働から解放され、人々は「豊かに生きるために働く」ようになります。今、嫌々やりたくない仕事をしている人も、ベーシックインカムが導入されれば今の仕事にこだわる必要はなくなり、豊かに生きるための人生設計を考え始めるでしょう。それはつまり「より人間らしい」人生を生きようとすることです。

AIとBIの未来は「より人間らしい」世界がやってくると想定されます。これは、かつて農業革命や産業革命によって人類が「進化」したように、AIとBIが人類を「新たなステージ」へと導くものではないか?と考えられます。

『AIとBIはいかに人間を変えるのか』挿絵イラスト

「豊かに生きる」ことができますか?

はてさて、AIとBIの未来は明るい!みたいな感じがしますが、問題は命が保証され、お金も保証されたとき、ハッと気が付くのです。「豊かに生きる」ことってどんなこと? もしAIが面倒な仕事を引き受け、BIで最低限の生活の保障がなされているとして、あなたはどう生きますか?

今、「楽しむ」という言葉が乱用されているように感じます。スポーツ選手も、「試合を楽しみます」ってインタビューで答えていますし、学校の勉強も「楽しんで学ぶことが良いこと」のように語られます。プライベートな時間はまるで「楽しくないと生きている意味がない」くらいの勢いで、ライブやレジャーや、食事やショッピングなどの予定を詰め込んでいる人がたくさんいます。

みんな身づくろいも小奇麗で、清潔感のある爽やかな人ばかりになりましたね。

もしかしてすでに私たちの社会は「死なないように生きる」時代は終わり、「楽しく生きなければならない」という価値が到来しているのではないでしょうか。しかもそれは強迫観念的に執着して。AIとBIによって人類が新しいステージへ進んだなら、私たちは今以上に「豊かに生きる」ことこそが「人間らしさ」であり、「お金の価値ではない豊かさを生きなければならない」時代が到来するとも考えられます。

BIは単に「働かなくていい」「怠け者が増える」政策ではなくて、もしかして「結構キツい」時代が来るのかもしれません。今はほら、連休に海外旅行へ行ったInstagramドーン! 彼氏にプレゼント貰ったドヤァ。ママにバーキン買ってもらったFacebook投稿いいね! なんかをしてるだけで満足できるけど、「新しい時代」はそれじゃ豊かじゃない。「お金の豊かさじゃない豊かさ」をアピールできないといけない。

新しい時代は。「センス」とか「才能」とか「オシャレ」とか「ステキ」とか「可愛い」「美形」とか、そういう価値が重要になるんじゃないのかな? 「ダサイ奴」は生きにくい時代になってしまうのだ。はてさて、「ステキ」に生きられるように、生涯邁進し続けなければならない人生、〈楽勝〉な人と〈ムリゲー〉な人に、パッカリ分かれるんじゃないかしら。

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『仕掛学』|思わずやってしまう「良い仕掛け」をつくる

こんにちは。あさよるです。学生時代デザインを学んでいたんですが、社会人になってから新たに工学や生理学を学んだとき、これってデザインに必要な知識だったんだなあと気づきました。感覚的に仕事をするんじゃなく、意味があって、理由があって、言葉や図解で説明できることで、より頭の中がクリアになった気がします。

今日手に取った『仕掛学』は、デザインをやってる人ならよく見知っているデザインの成功例がたくさん紹介されています。しかし、本書はデザインからの視点ではなく、工学からのアプローチで「良い仕掛け」を紐解いてゆきます。

「仕掛学」とは

本書『仕掛学』では、「思わずしてしまう仕掛け」が多数集められ紹介されています。また、仕掛の分類がなされ、新たな仕掛けをつくる助けとなります。

「仕掛け」とはどのようなものなのか、例を挙げるとよくわります。例えば、

  • 男性用トイレに「的」をつけることで、汚れが防止される仕掛け
  • 子どものお片づけを促す仕掛けとしては、おもちゃ箱の上にバスケットゴールを設置して、ゴールにおもちゃを投げ入れると勝手に片づいてゆく仕掛け
  • エスカレーターより階段を使うように促す仕掛けでは、階段をピアノの鍵盤に見立て、白と黒の段を作り、踏むと音が鳴ります
  • ゴミ箱にゴミを入れると「ヒュー」っと物が落ちてゆく音が聞こえ、数秒後「ドーン」と地面へ落ちる仕掛け。「世界一深いゴミ箱」で動画検索してみてください。わざわざ周りのゴミを拾ってまで捨てに来る人がいたそうです

少しのアイデアを加えることで、人の行動を変えて、違う結果を引き出すデザインが「仕掛学」として紹介されているのです。

本書では「仕掛け」を3つの要素で定義しています。

本書では、問題解決につながる行動を誘うきっかけとなるもののうち、以下の3つの要件からなる「FAD要件」(それぞれの要件の英語の頭文字をつなげたもの)を全て満たすものを「仕掛け」と定義する。

・公平性(Fairness):誰も不利益を被らない。
・誘引性(Attractiveness):行動が誘われる。
・目的の二重性(Duality of purpose):仕掛ける側と仕掛けられる側の目的が異なる。

p.36-37

良い仕掛けと悪い仕掛けがあります。

「良い仕掛け」と「悪い仕掛け」の区別は簡単である。仕掛ける側と仕掛けられる側の双方の目的を知ったときに「素晴らしい、こりゃ一本取られた」と笑顔になるのが良い仕掛けであり、「だまされた、もう二度と引っかからないぞ」と不快にさせるのが悪い仕掛けである。

p.35

仕掛学では、良い仕掛けを目指します。ただし、良し悪しの境目は曖昧です。例えば商品の陳列を工夫して物を売る努力はどのお店でもなされていますが、消費者を騙して不利益を与えているわけではないし、不愉快にも感じません。

「仕掛け」の反応の強弱と、飽き

また、その仕掛けに対して、人の反応の強弱があります。それを使う人にって「得られる利便の大小」と「行動を変えるための手間・負担の大小」の兼ね合いで、仕掛けによって得られる結果が変わりません。

先の例ですと、トイレに的を作るのは、使う人の利便性は低いですが、行動する手間も小さい。階段をピアノにするアイデアは、使う人の負担の利便は小さく、負担もエレベーターを使うより大きい。

また、人々はそのうち仕掛けに飽きてしまいます。

「仕掛けもどき」に注意

地面に足跡を書くことで、人の行動を導く仕掛けはよく用いられます。しかし本書では、足跡の失敗例が紹介されていました。それは免許の更新で訪れた免許センターにて、足跡の位置で立って待つように指示されているのですが、みんなその足跡を踏みません。なぜなら、その足跡が紙に手書きされたもので、なとなく踏みつけるのに抵抗があったのかもしれません。

一見すると効果のある仕掛けのようでいて、仕掛けとして機能をしていない「仕掛けもどき」もあるので注意が必要です。

人工知能の研究から始まった

本書で「仕掛学」として取り上げられる事例は、デザインの勉強をした人なら馴染み深い例でしょう。本書の著者の松村真宏さんは人工知能の研究者であり、工学の視点から「仕掛け」が考察されています。

デザインの視点と「仕掛学」との違いは、「良い仕掛け」「悪い仕掛け」と、「良いデザイン」「悪いデザイン」の違いを見ればわかりやすいかもしれません。「良い/悪い仕掛け」は利用する人にとって利便があるか否かで分けられます。一方で「良い/悪いデザイン」はデザインをした人が狙った通りに人を行動させられるかが問われます。似ているようで、本質的に少し違います。

なぜ人工知能の研究から「仕掛け」へ?

著者は人工知能の研究から、日常空間にあふれている仕掛を集めているうちに「仕掛学」が生まれたと紹介されています。コンピュータはどんなに高性能でも、今、目の前にある事象をデータ化できない限り、扱うことができません。人間はデータがなくても鳥のさえずりや道端の花に気づきます。

必要なのはデータでもコンピュータでもなく、生活空間の魅力を魅力に気づかせる「仕掛け」である。

仕掛けは見えているのに見えていない、聞こえているのに聞いていない生活空間の魅力に気づかせるための仕組みである。仕掛けによって計算機で扱える世界の外、つまり日常の生活空間を研究対象にできるようになる。

p.11

コンピュータは目の前の事象を扱えませんが、人間は目の前の事象に「仕掛け」によって気づく仕組みを持っています。工学の視点から世界を観察し、人間の認知と行動を促す例を集めているうちに、その「仕掛け」が応用可能だと気付いたと経緯をまとめておられます。この経緯もデザインとは異なっています。

デザイン・人間工学を知りたい人に

本書『仕掛学』では「仕掛け」が分類され、それぞれの特徴について記述されていて、デザイン出身の あさよるにとっては興味深いものです。デザイナーとして仕事をしている方にも工学出身もいるし、あさよるも個人的に工学や人間工学についての本を読んだり勉強すると、「そのデザインのどこが優れているのか」と考えるとっかかりになって良いのです。

感覚的にデザインをしている人にとっても、こうやって良いデザインを分類して、それぞれを系統だてて考えることで、すでにあるデザインを認識しやすくなるし、また新しいデザインを考えるときの助けになるでしょう。

また、「良い仕掛け」「悪い仕掛け」の定義も面白いと思いました。人工知能の研究から始まっていますから、「物を売る」とか「指示を間違えない」ことではなく、使用する人にって「利便があるか」が重要なんですね。

軽く面白く読める内容で、「仕掛学」の研究テーマに触れられます。

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『図解でわかる 14歳から知っておきたいAI』|AI苦節60年…

『図解でわかる 14歳から知っておきたいAI』イメージ画像

こんにちは。あさよるです。近年、「AI」や「ディープラーニング」「人工知能」という言葉をよく見聞きしますが、正直なころ「それ、なに?」と何度も聞き返してしまう あさよるです。あさよるネットでも「AI」「ディープラーニング」「人工知能」を扱った書籍を紹介していますが、実はまだ頭の中で上手く整理されていなかったりする(;’∀’)>

ということで「14歳から」という、好奇心旺盛な中学生の夢が広がるようなAIの話が収録された『14歳から知っておきたいAI』を手に取りました。目次や索引も含めて全96ページの薄い本ですが、内容は濃い。

『図解でわかる 14歳から知っておきたいAI』イメージ画像

図解でわかる 14歳から知っておきたいAI | インフォビジュアル研究所 |本 | 通販 | Amazon

全ページカラーで、図解に多くの紙面が割かれています。本書のカラーの図解は、情報量が多く、読み込む面白さがあります。テキストと図解とを突き合わせて理解を深めましょう。学習の助けになるでしょう~。

あと30年でAIは人間を超える!?

本書『図解でわかる14歳から知っておきたいAI』は、その名の通り中学生以上なら誰でもわかるAIのお話。昔でいう「サルでもわかる」系でしょうか。

AIの歴史はまだ60年ほどのもので、90年代にはAIの冬の時代がありました。そして2000年代に入って「ディープラーニング」というコンピュータの学習方法が確立され、現在注目を集めています。そのAIは、あと30年もすれば人間の頭脳を超えると多くの知識人が予測しています。

さてこれは「もう30年で」なのか「まだ30年で」なのか微妙です。なぜなら、1965年アメリカの大学で科学者たちが「このままコンピュータのプログラム高度化すれば人間の頭脳を持つようなコンピュータが登場する!」と楽観的な予測をしたのですが、なかなか実現しない!

科学者は、人間の頭脳が持つ世界理解という無限の知識量の前に、茫然と立ち尽くすことになります。(p.9)

たとえば人間は、乳児でも「ねこ」を認識し、それが生き物で、どういうものなのか知り、猫についての概念を学んでゆきます。

同じことをコンピュータにさせたとします。「ねこ」という名称は記号化できても、それは実際の猫と関係ありません。コンピュータにネコという生物の概念をもたせるためには、生物としての猫に関するあらゆる属性を記憶させる必要があります。それは、この世界の全ての知識を与えることでもあります。そこには連綿とした知の網の目があり、枠(フレーム)がありません。それに対し、AIは枠名でしか処理できないため、これをAIの「フレーム問題」と呼ぶようになりました。人間なら乳児でも簡単にできることが、コンピュータには果てしなく困難であることを、AI研究者の名にちなんで「モラベックのパラドックス」とも呼び、現在にまで続くAI研究の難問として、いまだ解決していません。

p.8-9

1956年科学者たちの楽観的な空想から始まったAIの開発は、早々から暗礁に乗り上げます。AIの苦節60年の歴史を知り、これからのAIの展望を考えるのが、本書『14歳から知っておきたいAI』のテーマです。

AI苦節60年……冬の時代……

AIの歴史は順風満帆とは程遠いものです。「人間の知能を持たせるには道は長い……」判断され、まず、70年代にはコンピュータが得意な専門分野を伸ばそうと試みられました。それをエキスパートシステムと言います。コンピュータが得意なこと、それは「推論」と「計算」。

1980年代は、このエキスパートシステムの大ブームが起きます。全世界でエキスパートシステムを開発するベンチャー企業が誕生し、何千ものシステムが開発されました。事務計算、販売支援、建設管理、物流、天気予報、工場生産設備などなど、その応用も産業界全体に広がりました。
しかし、ここでも同じ問題が生じました。コンピュータはルール化された情報しか処理できないというAIの二度目のつまずきです。(中略)

人間の思考は、無数の例外の集積ともいえます。厳密なルールの外側に存在する多様な質問に、このシステムは有効な答えを返すことができません。産業界の期待が大きかった分、その失望も大きく、AI研究への反動も深刻なものでした。

p.10-11

コンピュータが産業業界での活躍を大きく期待されていたにも関わらず、人間のニーズに応えるコンピュータが思ったように作られず、失望されていしまいます。その後、1990年代はコンピュータの冬の時代を迎えます。1980年代後半から90年代にかけて、コンピュータ研究の実績をとにかく作ろうと、専門分野に徹して課題研究が始まります。このとき、画像認識、機械翻訳、ロボット工学、音声認識など、技術が進歩します。

パーソナルコンピュータが登場し、CPUの性能向上、低価格化により、個人がコンピュータを所持できるようになりました。1995年インターネットと接続できるWindows95がリリースされ、インターネットの利用者が増えることで、より多くの情報をコンピュータ開発に使えるようになりました。

AIの研究者たちは、それぞれの現場でAIの推論ロジックの高度化を模索していました。彼らを導いたのは、アメリカの計算機科学者ジューディア・パールが提唱した確率論的AI推論ロジックでした。極めて大雑把にいえば、正しい結論に至るために論理的に思考するのではなく、確率的なグループ分けを繰り返し、その分類の課程で正解に最も確率的に近い結論に絞り込んでいこう、というものです。
このAIの推論ロジックは「機械学習」と呼ばれています。

p.12-13

ついに機械学習をするAIの登場します。医療、株式、銀行、音声認識、財務管理など、コンピュータは活躍しています。そして「ディープラーニング」の登場により、AIが再び社会の注目を集めます。人間の脳のネットワークが発見され、脳細胞のニューロンを模したネットワークをコンピュータでつくられました。

ディープラーニングの研究が促進される頃、爆発的にインターネット上にビッグデータが集積されはじめました。ついに2012年GoogleのAIがYouTubeの動画から「ネコ」の認識に成功します。2014年にはGoogleが独自開発した自動運転車が実用段階に入ります。2017年にはFacebookのAI同士が会話を始めました。

日本では静かにロボット革新が起こっていた

一方、日本では70年代から静かに変革が起こっていました。1970年代から、産業用ロボットとともに、人間型のヒューマノイドロボットの開発が進んでいたのです。日本では1980年代には、物作りロボットの最盛期を迎えます。2000年には二足歩行ができるロボットASIMOをHONDAが発表し世界を驚かせました。

それを受け欧米では、人間型の「二足歩行ロボットでは日本に敵わないだろう」と、別の道を模索され始めます。欧米ではソフトウェアの開発に重点が置かれました。こうして、日本の人間型ロボットと欧米のソフトウェアが合わさって、新しい技術の到来が待たれます。

ディープラーニングの研究はアメリカ発でした。これから日本が世界でどんな活躍をするのでしょうか。

鉄腕アトムとターミネーター

『図解でわかる 14歳から知っておきたいAI』イメージ画像

日本では人間の形をしたヒューマノイド型ロボットの研究がなされて。2000年HONDAが二足歩行ができるロボットASIMOを世界に発表します。ASIMOの開発はたった一言「アトムをつくれ」というものだったそうです。1986年に下半身のみの歩行ロボが完成し、1996年にやっと人間の形になります。そして2000年にASIMOが登場し、その後も精度は上がっています。しかし、ASIMOはAIロボットではありません。

日本ではASIMOのモデルにもなった手塚治虫『鉄腕アトム』を筆頭として、ロボットは人類の友だち、仲間として描かれます。藤子・F・不二雄『ドラえもん』もそうですね。しかし、欧米では「ロボットは敵」に描かれることが多かったっそうです。その典型が『ターミネーター』。ターミネーターは、未来の世界でロボットたちが人類をしようと反乱を起こし、過去の歴史改ざんのために送り込まれるのがアーノルド・シュワルツェネッガー演じる「T-800」なのです。ということで、欧米のロボットはメカが剥き出しでおどろおどろしい姿をしてることも多いのです。

日本と欧米の違いは、信仰の違いによってもたらされているのではないかと紹介されています。

アメリカの研究者が、危険な作業を行うロボットが開発なされますが、アメリカでは導入が進みませんでした。が、日本では大歓迎されます。この違いは何でしょうか。

 アメリカの人々が産業用ロボットに拒否感を露わにしたのは、欧米社会の規定にあるキリスト教の影響がありました。神を絶対の善とし、この世の全ては神に創られた被造物であり、人間は神との契約との中でこの地上の主人として、他の生物を管理する役割をもつ。このような世界観をもつ人々にとって、被造物である人間が、命に等しいものをつくことは最大の罪悪です。この世界観は、欧米社会に古くから、人間とロボットが敵対する物語を生み出しました。

p.36

古くはフランケンシュタイン、近年ではターミネーターが欧米のそれでした。人は、この世の主人としてロボットと戦う使命があると考えるのです。

一方で、東洋的な思想では、この宇宙には様々な命があり、それらに優劣はありません。命は等しく尊いので、ロボットも大切にされるのが、東洋的ロボットの描かれ方です。

西洋と東洋の思想の違いが、ロボットの姿かたちや役割まで変えているとは、面白いですね。

未来はこれから作られる

さて、人工知能、AIの技術の展望は明るいのでしょうか。あさよるの感想は「想像よりも難しそうだなあ」というものです。現在、人工知能が持て囃されていますが、流行はその内忘れ去られてしまうでしょう。しかし、一歩一歩着実に技術革新が起こっているのは事実です。

本書は『14歳から知っておきたいAI』とタイトル通り、10代の人が読んで、自分の進むべき道を知るきっかけになる本だと思います。コンピュータの技術は、意外過ぎるくらいに歴史は浅く、冬の時代も長く、実用化されたのは意外と最近。コンピュータがなかった時代、人々がどうやって生きていたのか知ることも、また未来を考えるヒントかもしれません。

以下余談ですが、あさよるが子どものころ、NINTENDOの初代ファミコンのその名も「ロボット」という玩具で遊んでいた記憶があるのですが、これはAIだったの? なんともレトロな風貌だなあw

これ!これ!アマゾンで売られてたwあさよるの初ロボット体験は、この任天堂のロボットでした。

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『暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり』|仮想通貨は必然だった

『暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり』挿絵イラスト

こんにちは。ビットコイン持ってますかーっ!  あさよるはプロフィールにモナコインウォレットを載せてるのですが、ここ最近の仮想通貨の高騰により「なんかウォレットを載せてるのってどうなの?やらしくない?」と若干戸惑っていますw ネタ的なつもりだったんですが、ガチで値上がってますなあ。

ということで、念のためにここでもモナコインウォレットを載せておきます(なんやねん)。

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とまあ、冗談は置いておいて、ね、「仮想通貨」ってなんなのよ。話題になってるけど、変なモンじゃないの? なんか騙されそうでコワイ! と警戒している方はぜひ、本書『「ビットコイン」のからくり』を読んでみてください。ブルーバックスで、10代の人にもわかりやすいように噛み砕いて、ビットコイン、仮想通貨・暗号通貨、ひいては「通貨」「価値」についてわかりやすく解説なされています。

本書が出版されたのは2014年ですから、現在のビットコインバブル以前に書かれた書物です。ですから、価値の高騰やトレードのための本ではなく、仮想通貨・暗号通貨の考え方や、通貨とはなにかを掘り下げる内容です。「なんや、仮想通貨ってオモロイやん」と思い至るでしょう~。

ビットコインの登場は必然

ビットコインの是非云々ではなく「世界はビットコインの登場を待っていた」話から本書『「ビットコイン」のからくり』は始まります。インターネットの普及で「簡単決算」の必要性が高まりました。物を売る人も買う人も、決算は簡単にしたい。クレジットカードやデビットカード、SUICAなどの鉄道カードなど、簡単な決算方法が増えました。

ネットでは「振り込めない詐欺」という言葉があります。「振り込め詐欺」をモジった言葉で「良いコンテンツを楽しんだのに、その対価を払う先がない」状況を表しています。ネットでは世界中の人がたくさんのコンテンツを公開しています。もちろん玉石混交なのですが、中には素晴らしいコンテンツも含まれています。そんなコンテンツに出会ったとき、感謝や労いの気持ちを「投げ銭」したいのに、安全で簡単な決算方法がなかったのです。

仮想通貨・暗号通貨は、まず潜在的にニーズがあり、そこにビットコインが登場したんですね。ポイントは「安全」で「簡単」であること。なので、本書では「仮想通貨」ではなく「暗号通貨」という言葉で統一されています。ビットコインの情報は暗号化されており、匿名でかつ複製しにくい通貨だからです。

本書では仮想通貨・暗号通貨は「通貨」と呼べるのか?というギモンにも多方向から検証されています。が、どうやら「通貨」としか言えないみたい。むしろ、株式やTポイント、Amazonポイントなんかも、ポイントのまま買い物ができて、通貨とも言えます。

『暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり』挿絵イラスト

数学の勉強には価値がある!

本書『「ビットコイン」のからくり』のコンセプトはちょっと面白い。仮想通貨・暗号通貨を解説することだけが目的ではありません。本書はブルーバックスですので、中高生が読者として想定されています。ちょっと長いですが掻い摘んで引用します。

ビットコインの登場によって、いまや“暗号”や“ハッシュ”について考えることも、貨幣論にふくまれるようになりました。貨幣論は、はっきりと“数学”の応用分野のひとつになったのです。

(中略)

通貨はビジネス上の取引コストを節約します。これによって、通貨そのものが価値をもたらす働きをします。そして、暗号通貨のための数学・計算・プログラムは、通貨の機能を維持するために使われます。本当の意味で、数学や計算が新しい価値を生み出すのです。

(中略)

さて、高校や大学で学ぶ数学だけでなく、より基礎レベルの中学数学でさえ、「生活のうえではまったく役に立たない」との意見があり、悪名高い「ゆとり教育」では、本当はぜひ学んでおくべき教育内容のいくつかが中高の数学の教科書から消えました。その反省もあって、2014年度に高校3年生になった生徒たち以降は「脱ゆとり」のカリキュラムで学んでいます。

(中略)

中学校で学ぶ数学のなかで、いちばん役に立たないように思える内容として、「素数、素因数分解」があります。しかし、素数や因数分解は、ビットコインのような暗号通貨だけでなく、さまざまな情報の安全性を維持する技術の基礎となっています。(中略)
ビットコインについては「自己責任」が強調されています。本書でも強調しました。そして、中学レベルの素数や素因数分解の話がわかっていれば、ビットコインの暗号の考え方がわかりやすかったはずです。
大切なおカネの話で、新しいテクノロジーを自己責任で理解するには、数学が役に立つのです。情報化社会のなかで、数学が生活の役に立つ場面は、今後もっとふえるでしょう。

p.261-267

数学を勉強しても実社会で役立たないと評価がなされていて、実際に「ゆとり教育」以降では数学の内容がカットされています。しかし、新しいテクノロジーの時代を自己責任を負って生きるには、数学の知識が必要だと説いておられます。実際に本書『「ビットコイン」のからくり』を読み解くには、学校で習った数学の知識を必要とします。

ビットコインの衝撃は、今後もなんども続くでしょう。本書ではビットコインの未来を、マイニングがすべて終わるより先に、他の仮想通貨が主流になるのではないかと予想されています。まだ仮想通貨・暗号通貨の歴史は始まったばかりですから、トレンドはめまぐるしく変化し続けると想定しても違和感はありません。

「暗号通貨」と呼んでいるように、ビットコインでは「ブロックチェーン」と呼ばれる暗号によって不正を防いでいます。この技術は、通貨以外の事柄にも転用され使用されるでしょう。例えば、電子書籍の中身の改ざんを防いだり、電子書籍サービスが終了しても、その電子書籍が自分のものだと証明して、保持し続けることができるかもしれません。

現在はビットコインを筆頭とする仮想通貨・暗号通貨の、価値の高騰ばかり注目されていますが、そもそも仮想通貨・暗号通貨に使われている技術が、今後もっと使われるようになるのなら、今の時点で仮想通貨について知っておいてもソンはない。

仮想通貨オモロー!

あさよるが仮想通貨について最初に人から教わったとき、その概念や思想が面白くってたまりませんでした。金本位制経済であり、金を採掘する(マイニングする)ことで世界の富は増えてゆき、あるときに採掘し尽くしてしまう。

「投げ銭」の手段としての仮想通貨の必要性を紹介しましたが、SNSでは「いいね」で称賛を送れます。しかし、「いいね」と仮想通貨の決定的な違いは、「いいね」はいくらでもできるけど、仮想通貨は自分が持っているだけの価値分しか贈れないことです。そう、上限があるから、仮想通貨は貴重で、価値を持ちます。「いいね」をクリックするのはタダだし、価値が生まれないのです。

仮想通貨・暗号通貨について考えるとき、まずは「通貨とは何か」を考えなければなりません。株券は通貨なのか? Tポイントは? SUICAは? Amazonポイントは? 中央銀行がなくても通貨になるの? 国家が発行しなくても通貨なの? あるいは、国家がなくなったらその国家の発行する通貨はどうなるの?

グローバルに世界が混ざり合う時代に、国家が発行する通貨は不便なものになるのかもしれません。日本の都市部で生活していると、至る所にコンビニATMがあるし、円を現金でやりとりするのも簡単です。しかし、ワールドワイドな規模で見ると、日本のような環境は特殊でしょう。そもそも日本でも、地域や職業によって通貨を分けたら良いのではないかという話があるそうです。地域や産業による経済格差を減らすためです。どうも「国家が一種類の通貨を発行する」と常識で思い込んでしまっていますが、このやり方は必ずしも効率的ではないようです。

また仮想通貨は「暗号」の技術であるのですから、国家も、テロリストでも、誰も情報を改ざんできません。国にとって不都合な情報が記された書物も焚書できないし、テロリストたちが世界の富を盗み出すこともできません。グローバルな時代の価値を守る手段としての暗号なのです。

仮想通貨・暗号通貨が話題になる今、そもそもの「通貨とは」「価値とは」をじっくり考えるに格好の時代なのかもしれません。ついでに、中学の数学の復習もしつつ(;’∀’)

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『トコトンやさしい人工知能の本』|目覚まし前にエアコンつけといて

こんにちは。Google Home が欲しい あさよるです。Amazon Echo のレビューと読み比べていて、 コンセプトの違いがあるっぽくて、あさよるの場合は今のところ Google Home が先に欲しいかな~。

音声入力の人工知能は、今は siri ちゃんに検索やアラームをセットしてもらうくらいですが、これから対応してくれることが増えると楽しいかも。「鍵持った?」とか「お風呂焚いといたよ」「今日仕事じゃないの?」とか気を利かせて欲しいですな。おっちょこちょいの あさよるは待望しております。

と、AIに夢を膨らませていますが、AI(Artificial Intelligence/人工知能)ってなんだ? というワケで『トコトンやささしい 人工知能の本』を手に取りました。この「トコトンやさしい」シリーズお気に入りです(^^♪

人工知能ってなんだ?

人工知能という言葉の定義はなく、その時代やその人によって違った使われ方をしています。概ね「コンピュータが人間のように賢い動作をする」ことを言いますが、時代によって「賢い」の基準も変わっています。昔は数式やパズルを解くだけで「すごい!」ってなもんでしたが、近年では「コンピュータが人の仕事を奪うかも!?」なんて言われてます。近年の人工知能ブームは、コンピュータのアルゴリズムでは難しいと言われていた人間の「直感」や「感覚的」なものが、克服されつつあるからです。

どうしてコンピュータが思考ができるかというと、「論理的思考」は数式で表すことが可能だからです。こんな記述もあります。

電子回路と似ているのが神経の回路です。脳では神経細胞同士が互いに結びついて信号を送り合い、その過程で「かつ」や「または」、「ではない」といった論理的な変換をしていきます。

p.14

機械、ロボットの歴史も簡単に。古代エジプト時代には、空気の熱膨張を利用した「自動ドア」「自動販売機」がありました。18世紀にエンジンの調速機構が登場し、19世紀には複雑な模様を折れる織機が登場します。20世紀にはレーダーによって敵の飛行機の位置が分かるようになりました。20世紀後半にには、コンピュータが計算機から思考する人工知能へと主題が変わりました。ロボットの歴史が古代エジプトから始まるのもビックリですが、人工知能の歴史は超浅いんですね。

1950年代が探索や推論といった人工知能の基本的なコンセプトを提示する時代だったとすれば、60年代は実際的な問題への応用をはじめた時代、さらに70年代はその成果を知識工学として確立させた時代と言えます。

p.20

人工知能の開発は順風満帆ではなく、80年代90年代は冬の時代だったそうです。「人工知能ができないこと」がクローズアップされた時代でもあります。研究が進まなくなったのは「データ不足」。しかし、この問題はインターネットの普及で解決します。インターネット上に無数の画像やデータがあるからです。

2010年代には人工知能ブームが巻き起こります。

 第1の要因は、地道な研究の進展です。冬の時代でも研究は細々と続けられていて、1997年にはチェスで人間チャンピオンに勝つといった成果がありました。デジタルカメラが人の顔を認識できるようになったという進歩も驚異的です。
第2の要因は、インターネットが巨大なデータをもたらしたことです。機械学習を成功させるには、学習の手本となるデータの数が勝負です。SNSでの文章や写真、ネットショッピングの購買履歴、電車の乗車履歴など、多種多様で膨大かつ日常生活にまつわるデータが急に出現したのです。(中略)
第3の要因は、人工知能を必要とする巨大なネット企業の出現です。(中略)直接的な商業的価値を生み出すことが人工知能に期待されるようになりました。

p.24

人工知能の研究は、意外と人間くさい要因で発展しているんですね。人工知能の研究があり、そこにネットの普及、次いでネット巨大企業登場によって、研究が大きく進んだ。現在は商業的な人工知能に突き進んでいます。ここでは、個人情報の取り扱いという倫理的な問題も絡んできます。たとえ匿名であっても、購買傾向や発言の特徴から個人特定も可能ですから、ますますナイーブな問題もはらんでいます。

人工知能のネガティブな言説としては、「人工知能の台頭で人間の仕事が奪われてしまう」というものがありますが、その点は著者の辻井潤一さんは楽観的です。コンピュータができる仕事は人工知能に任せてしまえば、あいた手でより〈人間らしい仕事〉ができます。逆にいうと、現在は煩わしい作業に労力を奪われていますから、そこから解放されるのです。

人工知能について知る!

以上がだいたい第1章の内容です。

第2章は「人工知能を体感してみよう」という章で、人工知能がどのような方法で「思考」をするのかを、図解付きで簡単に解説したものです。人間にとっては子どもできる簡単な判断が、人工知能ではなかなか判別がつかないことも多いようです。例えば、犬と猫の写真を見せて、猫を選ぶということも。

第3章では「人工知能を支える基礎技術」として、人工知能が「思考」をするための「やり方」を紹介したものです。例えば、似ている者同士を分類したり、因果関係の確立ネットワークを組んだり、類似性を見つけ出したり、ネットワークの重要性を見つけ出したり、「傾向」を読んだり。こちらも、人間が思考するときにやっている事柄を、人工知能に当てはめています。

第4章はいよいよ「人工知能はどう応用されているのか?」です。ノイズ交じりのデータから隠れたニーズを見つけ出したり、例えば料理のレシピを読んでなんの料理か判断したり、画像を解析したり、健康管理を人工知能にお願いしたり。

第5章は「ディープラーニングはなにがすごいのか?」で、ディープラーニングの考え方が紹介されます。ディープラーニングは世界をどう変えるのか。もちろん、ディープラーニングの弊害もあるでしょう。このへんは、まだまだこれからの分野っぽいので楽しみです。

大人の事情な人工知能

人工知能の変遷や、現在の人工知能の使われ方を見ると、なんだかものすごく人間くさい。人の営みに寄り添っていると言えばそう。現在の商業的に特化している様子も、その時代その時代のニーズを反映していると思います。

また、人工知能の思考法を見てゆくことは、人間がどのように思考しているのか考えることでもありそうです。電子回路と、脳神経回路のつながり方が、具体的に似ているとは知りませんでした。

また、巷で語られるような「人工知能が人間を凌駕する」というようなターミネーターの世界は、今のところはまだ来てないみたい……? 著者の辻井潤一さんの考える人工知能は、人類を滅ぼす恐ろしいコンピュータ像ではなく、「人類の良き相棒」である人工知能であって、これかの技術の発展が楽しみです。

さて、いつになったら「ガスの元栓閉めた?」「お味噌汁温めといたよ」と、あさよるの世話をしてくれる人工知能が現れるのでしょうか。むしろガスは勝手に切れる仕様になって、味噌汁は人間が作り続けるのかもしれません。

あと、繰り返しの作業は人工知能に任すとして、「人間にしかできない人間らしい仕事」ってなんだろう? 意外とハートフルなほっこり系の話だったりする?

関連本

『人工知能は人間を超えるか』/松尾豊

『コンピュータが小説を書く日 』/佐藤理史

『人は感情によって進化した』/石川幹人

『トコトンやさしい染料・顔料の本』/中澄博行,福井寛

『トコトンやさしい水道管の本』/中澄博行,福井寛

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『トコトンやさしい水道管の本』|水道の歴史!種類!管理!修繕!

こんにちは。楽しみは後に取っておく方の あさよるです。本書『水道管の本』も、「あとで読もう」とずっと積んでいた本でした。この「今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい~」のシリーズを以前読んで面白かったので、これも楽しみだったのです。

本書『水道管の本』は、水道管に関するあらゆることが収録された本です。水道管の歴史、水道管の原理、水道管の素材、水道管の設計や修理、特殊な水道管、水道管のトラブルなどなど。各節は見開き2ページにイラスト付きで分かりやすく掲載されています。

町に見えない川がある!

水道の歴史は古く、エジプト王朝や古代バビロニア王朝でも水道の遺構が見つかっているそうです。本格的な水道は古代ローマのアッピア水道。エルサレムにあるヒゼキア王のトンネルが世界最古の水道トンネルです。日本じゃ小田原早良上水が最古の水道設備として記録されています。現存する最古の水道は熊本県の豪泉水道です。太閤下水は現在も使われています。

水道管に使われる素材も多種多様で、作り方と特性によって使い分けられているみたい。時代と共に使われなくなる素材もある。素材を聞いただけで設置された頃や目的までわかるのかな?〈利き水道管〉したいw

水道管が町中張り巡らされているようすを想像すると「我々は川の上に棲んでいる」とも言えるのではないだろうか。町には目に見えない川が流れ、流れ続けているのだ。

管理し続ける仕事

ローマ水道もローマ帝国の滅亡により破壊され荒廃してしまいました。水道管は管理し続けなければなりません。現在使われている水道は、日々誰かが管理し続けているということです。本書でも管理、点検、修繕の様子が紹介されているんですが、なんだか途方もない話で唖然!

人が入れない水道管もありますし、有毒ガスが発生していたり、低酸素状態の水道管もあります。危険を伴う仕事の上、気の遠くなるような地道な作業ばかり。鏡を使って地上の光を取り込んだり、車に乗せたライトやカメラで水道管内を点検するマシンがカッコいい。また、超音波やX線を使って水道管内を点検したり、ハイテクとローテクが入り乱れている感じがいい。

他人の仕事にアーダコーダ言えない

うちのご近所も水道工事でしばらるドカドカと賑やかで大きな車も出入りしていたんですが、「おお!この水道管を掘っていたのか!」と思うと、煩わしさは吹っ飛んで「カッケー!」と興奮してしまいました。他人様の仕事にゴチャゴチャ言っちゃあいけないっすな。何か必要があってやってるんだろうし。

この「トコトンやさしい」シリーズはお気に入りで、あさよるネットでも『トコトンやさしい染料・顔料の本』を紹介しました。こちらも、人の知恵の集大成を見ているようで良い本でした。本書の著者、高堂彰二さんも本シリーズで他にも本を書かれているようなので読んでみたいです。

「色」をとりまく人の知恵、すごい!『トコトンやさしい染料・顔料の本』

トコトンやさしい染料・顔料の本 (今日からモノ知りシリーズ)

トコトンやさしい染料・顔料の本 (今日からモノ知りシリーズ)

  • 作者:中澄 博行,福井 寛
  • 出版社:日刊工業新聞社
  • 発売日: 2016-02-09

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『「仮想通貨」の衝撃』|もうみんな使っている仮想通貨って何?

こんにちは。ビットコインが欲しい あさよるです。いや、目的がないんですけど、なんか話題になってると欲しくなるんですよね~w そして「仮想通貨」の話ってあちこちで見聞きしますが、そもそも「仮想通貨」ってなんののよ!?と本書『「仮想通貨」の衝撃』を手に取りました。

まず、〈通貨〉そのものがヴァーチャルなものだと改めて説明され衝撃w そして、すでに我々は「仮想通貨」を使いまくっている事実にも衝撃w  「仮想通貨」を考えるとき、通貨についてだけでなく、社会全体、世界全体の歴史まで視野に入れて考えてゆく様子は、読んでいるだけでワクワクしました。

通貨って、そもそもヴァーチャル!

あさよるはビットコインとか、近年話題になる仮想通貨の話題を扱った本だと思ってページを開いたので、出だしから予想外の内容でした。それは、我々はすでに仮想通貨を使っているし、通貨とはそもそもがヴァーチャルな存在だということを、改めて説明されたからです。あさよるも、Amazonギフト券をもらうこともあるし、人にAmazonギフト券をプレゼントすることもある。一昔前なら、図書券やビール券やデパートの金券をもらったりあげたりしていた。これら仮想通貨で、ある特定の枠の中でお金を同じように使えます。

本書ではFacebookのポイントが例に挙げられていました。Facebookはユーザーの個人情報から顔写真まで集めた上に、仮想通貨まで持っている。この仮想通貨が通常の通貨と違うところは、ユーザーからユーザーへ渡すことができないこと。すでに世界で数億人が使っている仮想通貨です。著書は長らくFacebookを使っていなかったけれども、どうしてもFacebookに登録しないとプレイできないゲームがあったため、やむなくユーザーになったとのこと。

そう、このゲームの世界で仮想通貨は大活躍しています。不思議なことに、ゲームの世界では砂漠のモンスターも通貨を持っていて、やっつけると通貨と薬を落として行ったりします。プレイヤーはゲーム内の仮想通貨を集めてゆくことで、ゲームの世界に熱中してゆくのです。面白いのは、何もお金をプレイヤーに与えなくてもゲーム自体は成立するところです。“どんどんお金が溜まってゆく”“報酬が増えてゆく”ことに夢中になってゆくのです。

金券やお買い物ポイント、ゲーム内の通貨など、すでに我々は仮想通貨を使っています。

そして、そもそも「お金」というのはヴァーチャルなものです。そう、お金ってただの金属の塊や紙切れなんです。そこに「価値」を見出しているのは、ヴァーチャルな価値であって、マテリアルそのものではありません。通貨とは、そもそもがヴァーチャルなのです。

単一通貨がいいの?複数の通貨がいいの?

通貨の種類はたくさんあります。日本では円が採用されています。世界で流通する通貨は、一つに統一した方が良いのか、それとも多様性がある方が良いのでしょうか。

世界では統一通貨の方がメリットが大きいと考えており、通貨の統一が試みられていました。その結果生まれたのが「ユーロ」です。通貨を両替する手続きや交渉の手間が省けます。ユーロも最初の三年間はヴァーチャルな、まるでゲームの通貨のような存在でした。実際に紙幣が作られ始めたのは3年後からでした。世界最先端の通貨なんですね。

一方で、複数の通貨が流通するメリットもあります。ある国はインフレが必要で、ある国ではデフレが必要なとき、通貨が違っていれば、それぞれの都合に合わせて流通する通貨の量を調節できます。これが統一通貨だと、どうしようもありません。

すでに仮想通貨を使っている?

ビットコインのような現在話題になる仮想通貨の話を期待してページをめくり始めましたが、我々はすでに仮想通貨を使っているという事実を知りました。

しかも、仮想通貨はとても身近です。

通貨は、他者とお金と物やサービスと“交換”したときに、表に現れ課税対象になります。家の中に宝石が転がっていても課税されませんが、それを交換すると税がかかります。お金が動くと政府はそれを見つけます。しかし、仮想通貨は見つけにくい、あるいは見つけられません。通貨が統一される方がいいのか、複数存在する方がいいのかは微妙なところです。不思議なことに、ゲームコインはインフレを起こすことはあっても、デフレはほぼ起こらない。通貨と仮想通貨の間で、認識が違っているのでしょうか?

また、所持する通貨は増えていくと嬉しい。だから、ゲームでもどんどんお金を溜めてゆくのが気持ちよくって、もっとゲームがしたくなる。通貨って不思議なもので、その価値を集めることは何ともヒトにとって快感なようです。単に、「なんでも買える」「なんでもできる」から欲しいワケじゃないらしい。

仮想通貨がリアル世界に流れ込んでくるとき、世界に変化が起こるでしょう。Facebookのポイントも、他人と交換できる機能が加われば大きく変わるのかもしれません。一方で、現実の通貨と、仮想通貨では人々の扱いもちょっと違うっぽい?

「通貨とは何か」「仮想通貨とは何か」をじっくりと考えながら、バーチャルとリアルの関わりが面白い本でした。

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『コンピュータが小説を書く日 』|ショートショートで星新一賞チャレンジ!

以前、『人工知能は人間を超えるか』という本を読み、人工知能、AIに少しだけ興味がわきました。

昨今、ニュースでもAIの話題はよく見聞きしますし、「コンピューターが人間の仕事を奪う」なんて言って、将来消滅してしまう職業の一覧など、話題になりますよね。

ほんとのところ、どうなのよ!?

『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』

コンピュータは文章が読めない

コンピュータに小説を執筆させ、文芸賞・星新一賞受賞を目指す!名古屋大で人工知能のプロジェクトが始まりました。

まずは、星新一さんのショートショートを分析したり、自分たちで簡単な小説を執筆し、人はどうやって文章を作っているのか分解してゆきます。

意外なことに、コンピュータは小説を書くことよりも、小説を読むことが苦手なようです。「文脈を読む」とか、暗示を読み解くとか、ニュアンスや、人間が経験則で知っていることを理解するのがムズカシイよう。

例えば、気温が何度になったら暑い/寒いのかは、人間にとっては感覚的で説明不要の事柄も、コンピュータにはわかりません。

『コンピュータが小説を書く日』では、小説を書くための四苦八苦にページが割かれており、非常に興味深いのですが、文章を読む、理解するという、我々が何気なくやっている動作を、説明することは困難なのだと知りました。

まだまだ道半ば

名古屋大の佐藤先生のチームは、人工知能が東京大学合格を目指す「東ロボくん」の開発もしています。

人工知能に小説を執筆させる「作家ですのよグループ」と「東ロボグループ」は、どちらもまだまだ道半ば。

まさに今、なうで進行しているプロジェクトですから、『コンピュータが小説を書く日』を読んでいても、臨場感ありでワクワクします。

ただ、巷で語られるような「意思を持つロボット」「人類を凌駕するコンピュータ」みたいなイメージとはまだまだ程遠い様子。

テクノロジーを悪者に語られるときに使われる、コンピューターのテンプレって、フィクションの話なのね……。

文章を紡ぐって、どういうこと?

『コンピュータが小説を書く日』を通じて、普段自分がどうやって文章を紡いでいるんだろう?

どうやって文章を理解しているんだろう?

コンピュータにプログラムするためには、人間が人間らしい活動をどのように行っているのか、知る必要があります。人類が自らを研究対象としているんですね。

完成した小説(本書にも添付されています!)を星新一賞に応募すると、事務局から問い合わせが来ました。

1.最終的に文章を書いたのは、人間か、それともコンピューター(人工知能)か?
2.創作過程において、人工知能が果たした役割は?

どう答えればいいか、私は頭を抱えました。というのも、この質問には、いかようにも答えられるからです。

p.152

小説を出力したのはコンピュータであることは揺るぎない事実です。しかし、そのアルゴリズムを入力したのは人間です。

コンピュータが執筆したとも言えるし、アルゴリズムを人間が作ったとも言えます。

コンピュータープログラムは、無から有を作り出すことはできません。ですから、テキストを出力するためには、

・それをそのまま記憶しておくか、あるいは、
・より小さな部品から合成するか

のいずれの方法しかありません。

p.154

完成した小説を用意し、それをバラして置き換え可能な部品を用意し、文として成立するように条件付けをします。そして、部品をたくさん用意すれば、それらの組み合わせで膨大な物語を作れます。

これだと、コンピュータが小説を「書いた」とも言えるし、「書いていない」とも言えます。

細かな話は本書を読んでいただくとして、実際に文章を生成する様子が体感できるんですよ!

実際にweb上で文章を作成できます。面白いので、ぜひリンク先もご参照ください。

文章作成の様子は、YouTubeでもデモンストレーションが閲覧できます。

これらはたぶん、本書『コンピュータが小説を書く日』を読んでから見ると、胸が熱くなります。

外国語で小説を執筆できるか?

人工知能に小説を書かせるプロジェクト「作家ですのよ」。想像以上に大変なことっぽい。

こうやって、あさよるも毎日つらつらと文章を書いてネットに垂れ流しておりますが、それを「どうやってやっているのか?」を説明できぬ。

いったい、どうやって毎日ブログを書いているんだろう?そして、どうやって本を読んで文脈を理解しているんだろうか?

突然ですが、あさよるは外国語がからっきしダメです。日本語の能力は年々培われてゆきますから、相対的に外国語はますます苦手になってゆきます。

ニュアンスも読み取れないし、文化的背景もわからない。スラングや、暗に語られている含みや思考なんて絶対に読み取れません。

コンピュータは0と1のデジタルの言語を扱っています。彼らにとって、日本語で小説を書くことは、外国語で小説を執筆するのと同じです。

そりゃあ、細かなニュアンスを理解するには時間がかかるよなぁとしみじみ思いました。

(……ふぅ、あさよるも英語勉強しなきゃな)

『コンピュータが小説を書く日』を読んで、人工知能が物語を紡ぐ難しさに触れたのと同時に、なんか「これって、できるんじゃね!?」なんて、胸が高鳴りました。

あさよる、プログラミングやりたいなーと思いつつ、ずっと保留にし続けているのですが、マジでやりたい。楽しいだろうなぁ!ジタバタ。

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『小学生でもわかる プログラミングの世界』|アプリって?インターネットって?

こんにちは。ブログ歴はなんだかんだで10年以上の あさよるです。

あさよる家にパソコンとインターネットがやってきたのは、1997年ごろだったと思います。ですから、かれこれ20年です。ホームページを作って遊んだり、日記ブログを書いていたのは、今に続いています。

で、あさよるも一応、プログラミングも独学で勉強しようとしていたんですが、ほぼ全て忘れてしまっていますね(;’∀’)

『小学生でもわかるプログラミングの世界』を見つけて、あさよるの若きあの日を思い出しました…。

プログラミングを勉強し始める前に

表紙には「プログラミングを勉強し始める前に知っておきたい基礎知識をわかりやすくQ&Aで図解!」と書いてあります。

プログラミングを学び始める前の、オリエンテーションみたいな感じで読むといいのかな?

小学生の子どもたちに、著者の林 晃さんが先生となって疑問に答えてゆきます。

その小学生たち、将来の夢にプログラマーが候補に挙がっていて、それぞれ勉強もしているようです。

プログラミング言語の種類や、パソコンのしくみ、インターネットの考え方もある程度わかっている。

コンピューターやプログラミングの歴史なんて、大人でも知らないかも!?

そんな、プログラミングがしたい、プログラマーに憧れる子どもたちを対象とした内容です。

小学生向けの基礎知識

プログラミングを学ぶ前に学ぶ本ですから、本書『小学生でもわかるプログラミングの世界』を読んでも、プログラミングができるようにはなりません。

あしからず!

表紙には「プログラミングってそういうことか……」と書かれれています。

「アプリ」ってなに?「言語」ってなに?音楽ってどうやって保存されるの?

素朴な疑問ですが、的確に答えられる大人は限られています……。

プログラミングや、コンピューター、ネットワークに興味を持った子どもたちを、サポートする大人にとっても役立つ一冊になるでしょう。

プログラマーってどんな仕事?

プログラマーに憧れる子どもたちが、プログラミングの先生に教えを乞う内容です。

プログラマーってどんな仕事?どんな勉強すればプログラマーになれるの?

子ども向けの職業案内の側面が大きいですね。

無料アプリでどうやって収益化するの?とか大事な話ですよね。アプリ政策は子どもでもできますから、ますます好奇心かき立てる話でしょう。

図書館なんかで出会いたい

本書『小学生でもわかるプログラミングの世界』は、学校や地域の図書館で、小学生の子ども自身が見つけて手に取って欲しい本だなぁと思いました。

プログラムってなんだろう?プログラマーってどんな仕事?と、自分の興味を満たす一歩になるんじゃないかと思うからです。

プログラミングに興味を持つ子どもに、親が一緒に読むという状況は考えにくい?プログラミング知識のある親御さんでしたら、直接お教えできるでしょうし、知識のない方なら、この本では不十分かなぁと。

読者の「小学生」と言っても、高学年くらいで、自分の力で必用な知識を得られる力のある人向けかな?と感じました。

もちろん、大人が読んでも面白いですよ。

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