
「本を読む」と一口に言っても、何を想像するかは人によって違うらしいのです。
本というのは、Wikipediaによると、複数の片側を綴じられた書籍や雑誌などの出版物を言うそうです。
大型書店へ一歩足を踏み入れると、ありとあらゆるジャンルの棚がひしめき合い、それぞれの専門書がズラリと並んでいます。
例えば、「本を読む」と言うと、「小説を読む」ことを想像する人がいます。
中には、さまざまな賞や、新刊や新作の作品までチェックをしている人もいます。
今年の流行りや、トレンドを押さえたり、人気の作家の作品をずっと遡って読んでいる人もいます。
私の場合はてんで無頓着に、目に付いた本を読むだけでした。書店の平積みしている小説をそのまま買っちゃう素直な(?)客です。以前は、小説もよく読んでいましたが、作家についてや、受賞作品なども知りませんでした。不勉強の限りの読書歴です。
本にはあらゆる分野の本があります。小説だけではありません。大型書店や図書館の棚を見るだけで、未知の世界がそこらじゅうで蠢いています。その中から、どうやって自分の必要な書籍にありつけば良いのでしょうか。
アウトプットのためのインプットとその整理
本を選ぶ前に、ある程度「あたり」をつけておく必要がありますが、最終最後は読んでみないとわからない。その本を手にするかは運の要素も少なからずあるでしょう。運を味方に付けるには、量をこなないといけません。たくさん読めば、その中に当たりが見つかる確立が上がるでしょうから。
更に、『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』では、この「あたり」のつけ方の指南から、情報のインプットの方法、その整理、そしてアウトプットに至るまで、著書の福田和也氏のメソッドが紹介されています。
本の「あたり」のつけ方は、至って平凡、普通です。情報はデジタル化されて久しいですが、まだまだ正攻法は、お気に入りの書店を見つけ、立ち読みをし、古書店を偵察し……と、一般的な方法が強いようです。
読んだ本でメモを取ろうと思う箇所を折り曲げる方法は、納得。図書館で借りた本では無理ですが、早速やってみたいです。
アナログツールは未だに便利なものなんですね。と言っても、デジタルの力も我々は存分に使いこなすべきです。現在の電子書籍やデジタルコンテンツは、まだまだ改良がなされてゆくでしょうし、いずれはアナログツールよりも便利で優れたものになってゆくでしょう。
ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法
- 著者:福田和也
- 発行所:PHP研究所
- 2004年:7月20日
目次情報
- 序――ひと月百冊を読み、三百冊を書く
第一部◎どう読むか
- 第1章 本の「効果的」な読み方
- 第2章 「抜き書き」の多様なメリット
- 第3章 本以外の情報の集め方
第二部◎どう書くか
- 第4章 情報整理から表現へ
- 第5章 文章上達の「近道」とは
- 第6章 より幅広く書くために
- 本書を推薦します――丸山 孝
著者略歴
福田 和也(ふくだ・かずや)
昭和35年、東京に生まれる。慶応義塾大学文学部仏文科卒業。同大学院文学研究科仏文学専攻修士課程終了。現在、慶応義塾大学助教授。気鋭の評論家として文壇・論壇で活躍。
『日本の家郷』(新潮社)で三島由紀夫賞、『甘美な人生』(新潮社)で平林たい子文学賞、『地ひらく』(文藝春秋)で山本七平賞を受賞。著書として他に『「内なる近代」の超克』『魂の昭和史』(以上、PHP研究所)、『なぜ日本人はかくも幼稚になったのか』(角川春樹事務所)、『作家の値うち』『喧嘩の火だね』『人でなし稼業』(以上、新潮社)、『悪の対話術』(講談社)、『贅沢な読書』(光文社)、『現代文学』(文藝春秋)など多数ある。
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