『成功読書術』|ビジネス書としての名著から学べ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

こんにちは。読む本に困る あさよるです。読書ブログを始めて、一日一冊ペースで本を読むようになって、最初に困ったのは「次に読む本を常にストックし続けること」でした。そのためには事前に「読みたい本リスト」を作っておく必要があります。本屋に行けばズラッと新刊本が並んでいるし、図書館には一生かかっても読み切れない蔵書があるし「読む本がない」という事態はないでしょうが、膨大な数の中から「選ぶ」という作業がコレ意外にもハード。

ブログを始めて「読書案内の本」というジャンルがあることを知りました。次に読むべき本、これくらいは読んでおくべき本を教えてくれる親切な本です。同じく、ブログを始めてから読みはじめた「ビジネス書」も、読むと結構面白い。今日はその、「ビジネス書」の「読書案内の本」の組み合わせの一冊です。

著者はAmazon.co.jpの立ち上げにも係わった土井英司さん。自らを「ビジネス書バカ」と称しておられる猛者です。

ビジネス名著30選!

本書『成功読書術』はビジネス書の名著30選が紹介された読書指南書です。「本が売れない」と叫ばれて久しいですが、本が売れないとはつまり、先人たちの教えが途絶えてしまうことです。これはいかんということで、過去の名著がラインナップされています。

書店では売れる新刊本を並べる傾向があるので、Amazonでは昔の本が売れる傾向があるそうです。「書店で探しても見つからないからネットで」てな具合ですね。新刊本を探すなら書店、名著を探すならネットとユーザーも使い分けをしているのかも。

著者の土井英司さんはご自身のことをと、本書の趣旨を紹介しておられます。

 私は、出版業界では、「ビジネス書フリーク」と呼ばれているようです。放っておくと年間100万円はビジネス書につぎ込むので、フリークというよりは、「ビジネス書バカ」と言ったほうがいいかもしれません。
本書は、その「ビジネス書バカ」が、これまでに出会った古今東西の名著の魅力と、その読み方をご紹介するものです。
全部で30冊、人生や仕事に役立つ名著を紹介しており、なかにはビジネス視点的で読み解くことがはばかれるような不朽の名作もあります。ただ「名著とはいつの世も人々の役に立つもの」との認識から、あえて現代的な読み方もさせていただきました。

p.6-7

「ビジネス書バカ」を自称する著者が、新旧の名著を解説する。しかも本来は「ビジネス書」に分類されないような書物まで、ビジネス書としての視点で読み解いてゆくという取り組みです。

また、ビジネス書を読んでも、実際に書いてあることを実践するのは人は5%くらいのもの。だから、成功のノウハウをすべて公開してしまっても大丈夫。本当にやる人がごく一握りだから、ビジネス書の著者は出し惜しみする必要はありません。なもんで、名著と呼ばれるビジネス書に書いてある通りにやれば、上手くいく見込みは高そうです。

30冊のラインナップを後ほどサクッと紹介します。

ビジネス書はオモシロイのだ

あさよるはビジネス書を手に取るようになったのは、実はこのブログを始めてからです。大ベストセラーになったビジネス書は読んだことがありましたが、そうでなければ特に興味もありませんでした。しかし、ビジネス書も読み始めると、これがまた面白い。もちろん玉石混淆ですが、人間の普遍的な活動や、人間心理、社会背景や思想の変遷など、学問としてでなく、実践としてビジネス書にまとめられているのです。

ビジネスだって、平たく言えば人と人との関わりです。人間関係を良好なものにし、相手のニーズを読み取り、自らの居住まいを正し、「どう生きてゆくのか」が説かれているんですね。これ、ブログを始めた一番の収穫が「ビジネス書を読むようになった」ことだと思います。

本書『成功読書術』は、ビジネス書の名著とタイトルと、内容の要約が詰まっています。本書を読んでいるだけでも「次読んでみたい本」の宝庫。ビジネスとして実践するのは当然として、「嗜みとしての読書」にも最適です。

ビジネス書30選

以下、本書で紹介される30冊のビジネス書をまとめています。

『人を動かす』デール・カーネギー

「人を動かす三原則」「人に好かれる六原則」「人を説得する十二原則」が紹介される。人の心をつかみ、人を動かすことで成功へと近づきます。『人を動かす』は当ブログでも紹介しました。

『人間性の心理学』A・H・マズロー

マズローの「欲求5段階説」は有名ですが、その中の「自己実現」の概念を理解している人は稀です。人の欲求について、戒めと深い理解をもたらします。

『影響力の武器』ロバート・B・チャルディーニ

「人の心の引き金を引く、承諾誘導のテクニック」が、心理学原理に基づき紹介されます。

『思考と行動における言語』S・I・ハヤカワ

私たちは「記号」で物事を判断し、理解している節があります。その「記号」を悪用した詐欺や傷害事件も存在します。シンボルや制服なんかがその例です。

『ホモ・ルーデンス』ホイジンガ

人とは、遊ぶサルである。遊び・遊戯の中から文化が生み出されたとするのが「ホモルーデンス」の考え方です。

『情報の文明学』梅棹忠夫

「農業の時代」「工業の時代」「精神産業の時代」と産業の時代を区切って説明した『情報の文学』は、アルビン・トフラーの『第三の波』よりも前に発表された書物です。発表当時は批判もあったようですが、今の視点でみるとどうでしょう。

『夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル

悲惨な状況で生き残るために必要なのは「精神の自由と内面の豊かさ」である。

『私はどうして販売外交に成功したか』フランク・ベドガー

営業マンとしての心構え、考え方が紹介される。顧客の心をいかに導くか。そのための手段。

『風姿花伝』世阿弥

「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」。世阿弥の『風姿花伝』もビジネス書として読み解きます。「道」を極める求道者なら誰しもが当てはまる名著。

こちらもどうぞ↓

『君主論』マキャヴェリ

中世イタリアでは過激であると一時はローマ教皇の禁書目録にも入っていたんだとか。良心では認めたくはないが、納得せざるを得ない人間観が描かれる。

『ビジネスは人なり投資は価値なり』ロジャー・ローウェンスタイン

投資家目線の、企業経営のあるべき姿と本書のタイトル「ビジネスは人なり 投資は価値なり」の意味がわかるでしょう。

『相場師一代』是川銀蔵

「最後の相場師」と呼ばれた是川銀蔵、波乱に満ちた人生で巨額の富を手に入れました。真理を見通す洞察力に注目です。

『人生と財産』本多静六

40歳にして100億円余りの資産を築いた本田静六。本書のポイントは、財産を築くための心得、学問や仕事への姿勢、人生設計。

『人間における勝負の研究』米長邦雄

どんな道でも、道を究めた人はスゴイ。『人間における勝負の研究』の著者は「棋聖」米長邦雄。勝負の極意。

こちらもどうぞ↓

『もっと深く、もっと楽しく』中部銀次郎

アマチュアゴルフ界のレジェンド・中部銀次郎。ゴルフの心得、勝負の心得が書かれた本ですが、多くの人に当てはまる内容。

『世紀の相場師ジェシー・リバモア』リチャード・スミッテン

世界恐慌を予測し、ひとり大勝ちした伝説のジェシー・リバモアの投資論を綴った一冊。彼の壮絶な人生から学べ。

『ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則』ジェームズ・C・コリンズ

偉大な企業に共通し、飛躍したが持続しなかった企業になかった点を指摘する。真に偉大なリーダーとはなにか。

『プロフェッショナルマネージャー』ハロルド・ジェニーン アルヴィン・モスコー

経営は実行である。どんな理論も一気に問題を解決してくれることはない。失敗の意味ばかり考えるのではなく、成功の意味を考える。

『ブーメランの法則』ファーガル・クイン

社内教育用に作られた本書。顧客志向について説かれた名著。

『小倉昌男 経営学』小倉昌男

ヤマト運輸の元社長・小倉昌男が書き下ろしたケーススタディ本。儲からないと言われていた個人宅配に「宅急便」の市場を切り開いた。

あわせてどうそ↓

『経営に終わりはない』藤沢武夫

本田宗一郎の参謀・藤沢武夫の半生。カリスマのナンバー2の姿です。

『真実が人を動かす』ケン・アイバーソン

倒産寸前の製鉄所をアメリカでもトップクラスの優良メーカーに育て上げたアイバーソンが実践したマネージメントや評価や報酬など、人の心を動かす心得。

『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』キングスレイ・ウォード

ビジネスマンとして成功した父が、起業家を目指す息子にあてた手紙の形式。父が息子に教えること、それは「常識」。厳しいエールもあります。

『学問のすゝめ』福沢諭吉

言わずもがなの名著。「物事を疑って取捨を断ずる事」。これは経営でも同じ。

『アラン人生論集』串田孫一編

我々はどう生きるのか。短い表現方法でアランの人生論に触れましょう。

『道をひらく』松下幸之助

自分を道を生きるために、自然体で居続ける。素直で謙虚で、気配りを忘れない。どんな時代でも道をひらくための力です。

『経営者の条件』P・F・ドラッカー

「エグゼクティブの仕事は、成果をあげることができる」「成果をあげることは修得できる」、成果を上げるための努力をエグゼクティブがしない限り、成果はついてこない。

『7つの習慣』スティーブン・R・・コヴィー ジェームス・スキナー

私たちは、物事を必ず何らかのレンズ越しに見ている。そのレンズをはずし、依存から抜け出し自立する。そのための「7つの習慣」です。

『ザ・ゴール』エリヤフ・ゴールドラット

閉鎖寸前工場を3か月で再建する小説。登場人物の苦悩、目標達成する興奮。小説だからこその共感。

『古代への情熱』シュリーマン

トロイヤ遺跡を発見したシュリーマンは、苦難の中でも幼いころからの夢を忘れませんでした。その情熱に触れましょう。

関連記事

読書案内の本

読書術の本

成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方

成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方

成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方

  • 作者:土井 英司
  • 出版社:ゴマブックス
  • 発売日: 2005-04-02

目次情報

まえがき

序章 読書について――よい本との出会い方

第1章 人間探求の書

人は自分を重要なものと思いたがっている

『人を動かす』デール・カーネギー

人の欲求を述べることは、人生の本質を語ること

『人間性の心理学』A・H・マズロー

人を動かすには、心の引き金を引きさえすればいい

『影響力の武器』ロバート・B・チャルディーニ

人間に思考や行動は、言語によって支配されている

『思考と行動における言語』S・I・ハヤカワ

人間は「遊ぶ」存在である

『ホモ・ルーデンス』ホイジンガ

産業の進化は、生命の自己実現の過程である

『情報の文明学』梅棹忠夫

人生というのは結局、人生の意味の問題に正しく答えること

『夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル

第2章 勝負師たちに学ぶ極意

販売は、情熱をともなった人間科学である

『私はどうして販売外交に成功したか』フランク・ベドガー

秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず

『風姿花伝』世阿弥

君主は、野獣の気性を、適切に学ぶ必要がある

『君主論』マキャヴェリ

「人」と「価値」に注目することが投資の極意

『ビジネスは人なり投資は価値なり』ロジャー・ローウェンスタイン

学ぶことで洞察力を磨き、行うことで勝負勘を養う

『相場師一代』是川銀蔵

理屈ではなくて、実際。計画ではなくて、努力

『人生と財産』本多静六

勝つための大原則は、悪手を刺さないこと

『人間における勝負の研究』米長邦雄

勝負は、立った時点で決まっている

『もっと深く、もっと楽しく』中部銀次郎

人を破滅におちいらせるのはいつも「心」である

『世紀の相場師ジェシー・リバモア』リチャード・スミッテン

第3章 教えを実践した経営者たち

種をまき続ける情熱が飛躍と持続のカギ

『ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則』ジェームズ・C・コリンズ

経営とは、情緒的な自己投入と情念の力から生まれる実行力

『プロフェッショナルマネージャー』ハロルド・ジェニーン アルヴィン・モスコー

「無知の知」こそが真の顧客志向にいたる道

『ブーメランの法則』ファーガル・クイン

謙虚に学び、信念を持って決断する

『小倉昌男 経営学』小倉昌男

一隅を照らす、ナンバー2の美学

『経営に終わりはない』藤沢武夫

経営者の仕事は、社員が仕事を成し遂げるのを助けること

『真実が人を動かす』ケン・アイバーソン

第4章 自らを高め、人生に成功する

常識が実業界の戦いに携えていく最良の武器

『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』キングスレイ・ウォード

物事をゼロベースで考えることの大切さ

『学問のすゝめ』福沢諭吉

自身の内的法則に従って自己の浮彫りを深めること

『アラン人生論集』串田孫一編

素直に生きれば、道はきっとひらける

『道をひらく』松下幸之助

成果をあげることは、ひとつの習慣である

『経営者の条件』P・F・ドラッカー

しなくてはならないことよりもすべきことを優先せよ

『7つの習慣』スティーブン・R・・コヴィー ジェームス・スキナー

ゴールがわからなければ、問題の本質は見えてこない

『ザ・ゴール』エリヤフ・ゴールドラット

夢をあきらめない情熱と信念

『古代への情熱』シュリーマン

あとがき

土井 英司(どい・えいじ)

出版コンサルタント。有限会社エリエス・ブック・コンサルティング代表取締役。
「明日のビジネス書を創る会」主宰。

1974年、秋田県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部でマーケティングを専攻。学生時代にはギリシアに留学。大学卒業後は、ゲーム会社を経て、編集者・取材記者・ライターとして修業。編集プロダクション、日経ホーム出版社を経て、Amazon.co.jp 立ち上げに参画。エディターとして本の選定や著者インタビュー、書評執筆を担当。その後バイヤーとしてビジネス書、語学書、コンピュータ書を担当。2001年、同社のCompany Award受賞。ビジネス・実用書の「陰の仕掛け人」として、数々のベストセラーのきっかけを作った。現在は、会社経営のかたわら、まぐまぐにて日刊書評メールマガジン「ビジネス・ブック・マラソン」を執筆中。

SNSでもご購読できます。

スポンサードリンク


コメント

コメントを残す

*