『ハリー・ポッターと呪いの子』|ヒリヒリと沁みる物語、再び

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ハリー・ポッターと呪いの子 アルバスとスコーピアス

こんにちは。2016年末は映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』が公開され、『ハリー・ポッターと呪いの子』が出版され、ハリー・ポッターシリーズが帰ってきました。あさよるもハリー・ポッターシリーズ好きでしたので、とっても嬉しい。書店の平積みが終わった今頃になってから読み始めるのは、いつもの感じでw

〈あれから〉19年後のお話

『ハリー・ポッターと呪いの子』は「ハリーポッター」シリーズの最終巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』のあと、19年後の世界です。ハリーの息子、アルバスは有名人の父親を持ったことでコンプレックスを抱えています。アルバスもホグワーツ魔術学校で寮生活をしており、ドラコ・マルフォイの息子、スコーピウスと連れ立っています。

アルバスとスコーピウスが、消滅したはずの「逆転時計」を使い、過去の世界へタイムスリップし、過去を改ざんしようと画策します。その結果、現在が大きく変わり、闇の魔法使いが支配する世界になってしまったのです。再び歴史を元に戻すため、過去と現在を行き来する二人。目まぐるしく入れ替わる時空と、登場するキャラクターたちに夢中!

「ハリー・ポッター」シリーズファンなら

本書『ハリー・ポッターと呪いの子』は、ハリー・ポッターシリーズファンなら楽しく、嬉しく、微笑ましくもあります。ハリーとマルフォイの関係とかね。

しかし、ハリー・ポッター過去作に馴染みのない方は本書だけ読んでも意味がわからないでしょう。これまでの物語の場面を、次々と移動するアルバスとスコーピウス。そして、現代の大人たちの様子も、これまでのお話を押さえておきたいところ。

「ハリー・ポッター」シリーズを読みたいなぁってときは、やっぱ第一作目の『ハリー・ポッターと賢者の石』からどぞ!(ハリーポッターシリーズは Kindle Unlimited で揃ってる!!\(◎o◎)/)

舞台の台本形式、アリ!?

はてさて、往年のシリーズファンの方なら、こんな形で続きの話が読めるなんて嬉しいですよね!?あさよるは嬉しいですよ!〈こんな形〉とは、本書は元々、舞台で上演されたお話の書籍版なのです。しかも、小説の形式ではなく、舞台の台本のような〈ト書き〉形式。話しには聞いていたので「ト書きってどうなのよ」と読み始めましたが、意外とサクッと読めて楽しかったです。それは、これまでに7冊の魔法の世界にどっぷり漬かっていた証拠じゃないかしら。箇条書きで話の筋さえ教えてくれればイケるっす!

ただ、ハリー・ポッターってあくまで子ども向けシリーズでしたが、本書の形式だと子どもは楽しめないんじゃないかと感じました。ぜひ、小説版でも読みたい!

残酷なおとぎ話的世界があのままに

ハリー・ポッターと呪いの子 アルバスとスコーピアス

本書が「ハリーポッターだぁ!」と沁みるのは、あのヒリヒリする人間関係に再会したからです(苦笑)。つらいんですよね、大人に虐待される子どもたちや、引き裂かれるような悲しい記憶や、割れてしまいそうに高まる気持ちとか、苦悩する大人たちや、頼もしく気高い存在が一瞬で打ち砕かれる瞬間とか。体の中が空っぽになるようなあの感じ。健在。

個人的には、過去が書き換えられカップルにならなかったロンとハーマイオニーが、お互いに強く意識しつつも、お互いに強がっていたのに、自らの運命を知りあっさりと命を投げうってしまうところ。あっけなく人の命が終わってしまう描写も、ドキッとします(そもそも、命は儚いもので、一瞬で失ってしまうかもしれないものです)。

そして……ネタバレはしませんが、ハリーが再び〈運命のあの日〉に対峙なければならないことが、とてもつらかった。そして、こんなに残酷なことってある?

ハリー・ポッターと呪いの子

目次情報

第一部

第一幕
第二幕

第二部

第三幕
第四幕

配役
クリエイティブ・プロダクションチーム
原作チームの略歴
謝辞

J.K.ローリング [J.K Rowling]

作家。著作に「ハリーポッター」シリーズ全7巻、元はチャリティのために出版された副読本3作がある。大人向けには、『カジュアル・ベイカンシー(突然の空席)』、ロバート・ガルブレイスのペンネームで書かれた「私立探偵コーモラン・ストライク」シリーズ。映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』では脚本家デビューを果たした。映画は2016年11月公開予定。

ジャック・ゾーン[Jack Tharne]

脚本家。舞台、映画、テレビ、ラジオの脚本を執筆。『Hope』、『Let the Right One In』など多くの脚本舞台を手がける。映画は『War Book』、『The Scouting Book for Boys』など。テレビ番組は、英国アカデミー賞受賞作『Don’t Take My Baby』、『The Fades』、『This Is England』シリーズなど。

ジョン・ティファニー[John Tiffany]

演出家。英国ウェスト・エンドと米国ブロードウェイの両方で演出を手がけ、受賞作多数。演出作品は多岐にわたる。『ダブリンの街角で(原題“Once”)』『ガラスの動物園(原題“The Glass Menagerie”)』、『マクベス(原題“Macbeth”)』、『バッコスの信女たち(原題“The Bacchae”)』、『Let the Right One In』、『Black Watch』など。スコットランド国立劇場の副芸術監督(2005年~2012年)。現代、ロイヤル・コート劇場の副芸術監督。

松岡 裕子(まつおか・ゆうこ)

同時通訳者、翻訳家。
国際基督教大学卒、モントレー国際大学院大学国際政治学修士。
日本ペンクラブ会員。スイス在住。
訳書に「ハリー・ポッター」シリーズ全7巻のほか、「少年冒険家トム」シリーズ全3巻、『ブーツをはいたキティのおはなし』(以下静山社)がある。

 

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