『東京のきつねが大阪でたぬきにばける 誤解されやすい方言小辞典』

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『東京のきつねが大阪でたぬきにばける 誤解されやすい方言小辞典』イラスト

こんにちは。完全にタイトルで手に取りました。〈東京のきつねが大阪でたぬきにばける〉これで、なにやらう〈うどん〉の話をしているのだろうと勘違いしていました。うっかり者の あさよるですw

本書のタイトルは『誤解されやすい方言小事典』。めっちゃ大きく「方言」と書いてあるのに、完全にご当地グルメの本かと思っていましたw いやはや、しかし結果的に、なかなか面白い本でした。

出身地がバレる!

著者は「出身地鑑定!!方言チャート」の篠崎晃一先生。出身地鑑定!!方言チャートをまだやっていない方は、まずは一度やってみてください。

2017年8月現在、「方言チャート̟PLUSⅡ」「方言チャート47都道府県版」の2つがあります。「方言チャートPLUSⅡ」はバッチリあさよるの出身地域まで当たるのですが、なぜか「方言チャート47都道府県版」は神奈川県出身になってしまいます(あさよるは大阪府出身)。なぜじゃ。みなさんも、話のネタにでもぜひ。

この「方言チャート」でも使われている方言の多くは、本書『誤解されやすい方言小事典』でも解説されているものです。読んでからチャートをやると、質問の意味が分かりますw

さらに、プチコラムも散りばめられていて、読み物としても面白いです。結構、方言と言うのは古い言葉が残っている場合や、古い言葉が地方でマイナーチェンジしている場合が多いみたいで、一つずつの語彙の説明を聞くと「ああ~なんとなく言いたいことがわかるかも」と思えるのも、面白いところでした。

小辞典……いつ使うんじゃーい!

さて、本書のタイトルは『誤解されやすい方言小辞典』。そう、本書は各地域の方言があいうえお順に収録されており、パッとすぐに探し出すことが可能です。……って、いつ使ったらええねん!ビシッ っと一応ツッコんでおきましょうw

本書は一体どういう層を想定して書かれた本なのか、あさよるにはわからりません。入学や入社など、たくさんの人と知り合う時期に、ご当地ネタ的な感じで仕込んでおくと良いのかもしれません。可愛らしいイラストが添えられていて、なかなか楽しい作りになっているのですよ。あさよるは頭から順番に読みましたが、小辞典らしく、言葉を引きながら読む方が楽しいかも。

巻末には項目索引や地名から言葉も引けます。この項目索引が面白そう。

そうか、これ方言なんだ

『東京のきつねが大阪でたぬきにばける 誤解されやすい方言小辞典』イラスト

コラムで面白かったのは鉄道のICカードのネーミングが、各地方の方言のダジャレになっているという件。方言のニュアンスまで考えると、これすごく面白い。

あと、あさよる自身も、本書を読みながら方言と知らずに使っている言葉がいくつかありました(;’∀’)

満腹になることを「お腹が大きくなる」と表現するのが方言だというのは知っていました。以前、母が他地域からのお客さんに「お腹おっきなった?」と尋ねて相手がキョトンとしている様子を見たからですw 煮ることを「炊く」と言うのも関西の言葉だと、最近知りました。最近まで知らなかったのです。

そして、本書で驚いたのは「なかなか」という項目。ここでは、和歌山県では「それほどでもない」という意味で使われるとあります。あさよるは大阪府で生まれ育ちましたが、人から褒められると「なかなか~」と答えていたように思うのですが、これって方言だったの!?しかも、関西弁よりもローカルだし。

東京のきつねが大阪でたぬきにばける 誤解されやすい方言小辞典

目次情報

はじめに

‣あ

あがく
あずかる
あたる
あて
あまる
あやまち
いか
いきなり
いける
いじ
いしょう
いたい
いたましい
いやらしい
いよいよ
うら
うるさ
えらい
おおきい
おかしい
おきる
おさがり
おどろく
おひめさま
おもいで

‣か

かく
かける
かじる
かす
かたい
かためる
かなしい
かぶる
かまえる
かまど
かむ
から
からい
からかう
ガレージ
きつい
きのどく
きばる
きもい
きる
くさる
くだく
くっつく
くどい
くま
くむ(崩れる)
くむ(湯をためる)
くる
くるう
くれる
ぐれる
けいき
こぐ
こけ
こしょう
こそこそ
ごそごそ
こなす
こむ
こわい
こわす

‣さ

さす
さばく
さらす
さわぐ
しあわせ
しかも
じぶん
しまつ
しみじみ
しみる
しゃてい
しょうぶ
じんぎ
しんけん

すがる
せいぜい
せこい
せつない
ぜんざい

‣た

だいじ
だいて
だから
たからもの
たかる
たく
たちまち
たぬき
だます
ためらう
だれる
だんだん
ちり
ちんちん
つかえる
つく(押す)
つく(インクが出る)
つば
つまる
つむ(混む)
つむ(切る)
つめる
つよい
つる
てき
とげ
どっきり
とぶ
とる
とろける

‣な

なえる
なおす
ながい
なかなか
ながめる
なく
なげる
なぶる
におう
にやにや
のさまる
のぼる

‣は

はいる
ぱかぱか
はく
はしゃぐ
はしる
はず
はそんする
はねる
はまる
はめる
はやす
はりこむ
はんごろし
ひやす
ぴりぴり
ふとい
ふとる
ふむ
へら
ほうる
ほえる
ぼける
ほそい
ぼとぼと
ぼやぼや

‣ま

まかなう
まがる
まくれる
まさか
まねる
まよう
まわし
まわり
みえる
みずくさい
みずまし
みやすい
めげる
もえる
もだえる

‣や

やつす
やぶれる
やむ
ゆきやけ
ゆるい
よぶ
よむ
よろこぶ

‣ら

りきむ
りくつ

‣わ

わからない
わに
わるい

コラム

観光誘致と方言
号令の方言
擬態語の方言
共通語に置き換えにくい方言
酒の名付け
交通安全・防犯対策で活躍する方言
地名の東西差
とっさの方言
食の東西差①
食の東西差②
じゃんけんのかけ声
学校方言①
学校方言②
「最下位」をあらわす方言
若者語になった方言
味覚にあらわす方言
方言キャラクター
方言ICカード
方言コスプレ
略称の方言

おわりに

さくいん

項目索引/地名索引

篠崎 晃一(しのざき・こういち)

東京女子大学教授。『例解新国語辞典 第九版』編集代表。
専門は方言学・社会言語学。
著書に『九州・沖縄「方言」から見える県民性の謎』『北海道・東北「方言」から見える県民性の謎』(実業之日本社)、共著に『出身地がわかる方言』(幻冬舎)、『ガイドブック方言研究』『方言の発見 知られざる地域差を知る』(ヒツジ書房)など。
監修に『ことばのえじてん』『アレ何? 大事典』『ウソ読みで引ける難読語辞典』(小学館)、『ワーズハウスへようこそ ついつい間違えてしまう日本語』(金の星社)、『えっ?これって方言なの!?マンガで気づく日本人でも知らない日本語』(主婦の友社)など。
「出身地鑑定!! 方言チャート」(http://ssl.japanknowledge.jp/hougen/)をゼミ生と共同制作。

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