『今こそ読みたい児童文学100』|かつての子どもの案内書

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大人のための児童文学!?

児童文学(・∀・)イイネ!!

角野栄子さんの『魔女の宅急便』を読んでいます。とても素晴らしい作品です。

児童文学ですから読者は子どもが想定されています。子どもたちから見れば、キキは大人の女性です。ちょっとマセた女の子なんかが、夢中に読むんだろうなぁ、なんて。

そして「児童文学っていいなぁ」と噛みしめる。

あさよるも、そういえば昔、子ども向けの本をたくさん読みました。断片的に、シーンや、何度も読んだ本の感触を思い出します。

再び、「児童文学っていいなぁ」。もっと読んでみたいと、よいガイドラインになりそうな『今こそ読みたい児童文学100』を手に取りました。

大人が読む児童文学

100もの児童文学が順番に紹介されているだけ、と言えばそれだけの本。だけど、“読み物”としても面白いからスゴイ!

赤木かん子さんの思いとか、熱とか、そういうものも詰まってる。そして、児童文学が担っている仕事!

児童文学って、単に「子供向けの小説」ってだけじゃない。大人の思いが詰まっている。あるいは、大人の「あの頃」が詰まっている。

物語の中は、いつも喜びや幸せに満たされているとは限らない。どうしようもない悲しみや、痛みや、嫌な気持ち。恐怖や、絶望も、詰まっています。そんなものを「フィクション」として、「仮に」取り入れることで、なにか、心に作用するのかもしれないと、思い至りました。

児童文学への愛あふれる手引書!

外国の作品は、オススメの訳も紹介されています。訳によって雰囲気が変わりますから、「これイイよ!」って言われると助かります。

で、書影も掲載されているのもウレシイ。探す時の目印に。

ただ、古い本もたくさんありますから、現在手に入れるのも難しい物も多いでしょう。図書館や古書店を上手に利用しないと、コンプリートはできません。

あくまで「大人のための」!

『今こそ読みたい児童文学100』は、あくまで「大人のための」100選です。

あの頃読んでも意味が分からなかった。何が面白いのか分からなかった。だからこそ、今だからこそ!

「子供向け」だからって、児童文学が劣ったものでないのはご承知の通り。そう、素晴らしい作品だって、山のようにある!

メモを片手に『今こそ読みたい児童文学100』、ぜひ読み進めてください!

あさよるの読みたい児童文学

あさよるが「これ読みたいなぁ」と思った本のリストです。

『三びき荒野を行く』は、Amazonでは手に入らなさそうなので、「どうする?原書で読んじゃう?」と検討中。とりあえず、訳者違いのものと、原書のKindle版をほしい物リストに入れました。

今こそ読みたい児童文学100

今こそ読みたい児童文学100 (ちくまプリマー新書)

今こそ読みたい児童文学100 (ちくまプリマー新書)

  • 作者:赤木 かん子
  • 出版社:筑摩書房
  • 発売日: 2014-05-07

目次情報

はじめに

第1章 大人のテーマが子どもなかへ

【大人になってからこそわかる本】
「ムーミン谷の十一月」ヤンソン
「台所のマリアさま」ルーマ・ゴッデン
「バレエダンサー」ルーマ・ゴッデン
「エヴァが目ざめるとき」ピーター・ディッキンソン
「はるかな国の兄弟」アストリッド・リンドグレーン
「魔女ジェニファとわたし」E・L・カニグズバーグ
「デブ・キャンプ」E・L・カニグズバーグ
「トムは真夜中の庭で」フィリパ・ピアス
【居場所】
「コウノトリと六人の子どもたち」M・ディヤング
「黒旗軍のなぞ」トリーズ
「ハリスおばさんパリへ行く」ポール・ギャリコ
【ロマンス】
「幽霊の恋人たち」アン・ローレンス
「アベルの島」ウィリアム・スタイグ
「マツの木の王子」キャロル=ジェイムズ
「七つの人形の恋物語」ポール・ギャリコ
「ムギと王さま」ファージョン
【ちょっと奇妙な味の本】
「スタッグ・ボーイ」ウィリアム・レイナー
「砦」モリー・ハンター
「野生に生きるもの」ジョン=ドノバン
「ふしぎな国への旅」メリー=Q=スティール
「光草――ストラリスコ」ロベルト・ピウミーニ
「死の壁はもうならない」J・P・ウォルシュ
【核の本を三冊】
「最後の子どもたち」グードルン・パウゼヴァング
「見えない雲」グルードン・パウゼヴァング
「死の影の谷間」ロバート・C・オブライエン
コラム① 図書館の活用法

第2章 薄くても、中身は濃いですよ

「ぬすまれた宝物」ウィリアム・スタイグ
「ねずみ女房」R・ゴッデン
「つりにいこうよ」メアリー=シュトルツ
「メルルは歌をうたえない」マルリース・バーデリー
「パティの宇宙日記」ジル・P=ウォルシュ

第3章 児童文学は愛情不足をこんなふうに描いています

「ピーター・パンとウェンディ」J・M・バリ
「ニュー・モンゴメリ・ブックス」L・M・モンゴメリ
「飛ぶ教室」エリーヒ・ケストナー
「さすらいの孤児ラスムス」アストリッド・リンドグレーン
「わんぱく天使」J・M・ヴァスコンセロス
「マチルダは小さな大天才」ロアルド・ダール
「まぼろしの小さい犬」フィリパ・ピアス
「イーカロスのつばさ」ハンス・バウマン
「銀の馬車」C・アドラー
「足音がやってくる」マーガレット・マーヒー
「めざめれば魔女」マーガレット・マーヒー
「マイゴーストアングル」ヴァジニア・ハミルトン
「魔女の猫ウォーム」ジルファ・キートリー・スナイダー
「さよならピンク・ピッグ」C・アドラー
「どこからかきた少女」ゲープハルト
「ぼくの小さな野蛮人」アレクサンドル・ジャルダン
「あるクリスマス」トールマン・カポーティ

第4章 十代の反抗――プロブレムノベルズ

「鏡の中の少女」スティーブン・レベンクロン
「自傷する少女」スティーブン・レベンクロン
「少年と悪魔と離婚」リチャード・フリード
「チョコレート・ウォー」ロバート・コーミア

第5章 もう一度読み返したい名作たち

「三銃士」アレクサンドル・デュマ
「銀のスケート」M.M.ドッジ
「若草物語」L・M・オルコット
「海底二万里」ジュール・ヴェルヌ
「かっこう時計」モールズワース
「アルプスの少女ハイジ」ヨハンナ=スピリ
「宝島」ロバート=ルイス=スチブンソン
「ハックルベリ・フィンの冒険」アーク・トウェイン
「小公女」バーネット
「クオレ」エドモンド=デ=アミーチス
「十五少年漂流記」ジュール=ベルヌ
「小公女」バーネット
「家なき娘」エクトール・マロ
「ジャングルブック」キプリング
「若草の祈り」E・ネズビット
「リンバロストの乙女」ジーン・ポーター
「秘密の花園」バーネット
「少女パレアナ」エレナ・ポーター
「続 あしながおじさん」ウェブスター
「長い長いお医者さんの話」カレル・チャペック
「バレエ・シューズ」ノエル・ストレトフィールド
コラム② 活字について

第6章 嘘みたいなほんとうの話

【動物文学】
「アナグマと暮らした少年」アラン・W・エッカート
「三びき荒野を行く」S・バーンフォード
「荒野をかける銀色のたてがみ」G.D.グリフィス
「荒野にネコは生きぬいて」G.D..グリフィス
「トラベラー」アン・ドルー
「おたずねものの犬ストーミー」J.キェルガード
【ドキュメンタリー】
「ふたりの老女」ヴェルマ・ウォーリス
「エイズと闘った少年の記録」ライアン=ホワイト
「たった独りの引き揚げ隊」石村博子
「ぬいぐるみを檻に入れられて」ジェニングス・マイケル・バーチ
「自閉症だったわたしへ」ドナ・ウィリアムズ
コラム③ リアル系

第7章 骨太すぎるオーストラリアの物語

「燃えるアッシュ・ロード」サウスオール
「シドニーのふたご」L.ノーマン
「青さぎ牧場」ヘブサ・F・ブリンズミード
「ぼくはレース場の持主だ!」パトリシア・ライトソン
「あたしのなかの魔法」ジャスティーン・ラーバレスティア

第8章 おすすめしにくい本たち

「アーサー・ランサム全集」アーサー・ランサム
「破滅の種子」ステファン・ドナルドソン
「疫病犬と呼ばれて」リチャード・アダムス
「指輪物語」J・R・R・トールキン

第9章 究極の癒し系、クリスマスブック

「グロースターの仕たて屋」ビアトリクス・ポター
「橋の下のこどもたち」ナタリー=サベッジ=カールソン
「なるほどクリスマス降誕劇」バーバラ・ロビンソン
「クリスマスの猫」ロバート・ウェストール
「クリスマス」赤木かん子編
「クリスマス・キャロル」ディケンズ

赤木かん子(あかぎ・かんこ)

児童文学評論家。長野県松本市生まれ。1981年、法政大学英文学科卒業。1984年に、子どもの頃に読んでタイトルや作者名を忘れてしまった本を探し出す「本の探偵」として本の世界にデビュー。以来、子どもの本や文化の紹介、ミステリーの紹介・書評などで活躍している。図書館の改善運動にも積極的で、近年は特に小中学校の図書館の活性化に努めている。編著書に、『こちら本の探偵です』(ちくま文庫)、『本で調べてほうこくしよう』(ポプラ社)などの調べ学習の本、『絵本・子どもの本 総解説』(自由国民社)などのブックリスト、「ラブストーリーセレクション」「ミステリーセレクション」(いずれのポプラ社)などのアンソロジー等、多数。

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