『会社のルール 男は「野球」で、女は「ままごと」で仕事のオキテを学んだ』

会社は「男の子のルール」で動いている!

男性のルールを知り、そこで「闘う」作戦を立てろ!

口コミで知っていたけど、タイトルに(-_-;)シラッ

「会社のルール 男は「野球」で、女は「ままごと」で仕事のオキテを学んだ」

↑このタイトル見てどう思われます? あさよるは「なにこれ!?性別で決めるけるわけ!?」なんてイタイ感じに反応しておりました(・∀・;)>

Amazonのオススメやランキングで見かけてはいたんですが、変な思い込みが炸裂してしまいなかなか手に取れませんでした。

で、先日たまたま図書館の棚で見つけ、パラパラと中身を見てビックリ。

「あれ…思ってたのと中身違う!!」 そして、なんだか面白そうなので、あの毛嫌いしていた思い込みも忘れて読みふけったのでしたw

男の子と女の子、遊びのルールが違っていた

まずは『会社のルール』のざっくりした概要。

男女同権が叫ばれ、日本でも女性の社会進出が進んでいます。その一方で、未だエグゼクティブな地位の女性は少ない。中には、男性と同じように昇進できず、伸び悩んでいる女性もいるでしょう。

『会社のルール』ではその理由を、ズバリそのまま「会社のルールを理解していないからだ」と説きます。

会社のルールとは、男性のルールです。少し前まで社会は男性のものでした。ですから、会社組織も男性のルールで動いています。

まず、我々は社会のルールを子供時代の「遊び」の中で学んでゆきます。本書の表現を借りると、男の子は「野球」で、女の子は「ままごと」で仲間内のルールやコミュニケーションを学びました。「いや、自分はサッカーだった」とか「いいえ、私は鬼ごっこが好きだった」とか、個人差はあるでしょうが、「象徴的な遊び」という風に、あさよるは理解しました。

さて野球は、敵と味方のチームに分かれて戦います。しかも、さっきまで憎き敵として戦っていた相手と、次の試合では味方同士として助け合い励まし合ったりします。試合中、作戦でモメることもあります。味方の失敗のせいで点数が取られてしまって、腹が立つこともあります。しかし、それらは「試合」の中での話。一旦試合が終われば、さっきまでのモメゴトや怒りも忘れて、ケロッとしちゃいます。だって、ただゲームしてるだけですから。

男性は「野球」というゲームによって、チームプレイを学びます。そして、試合中のイザコザは、次の試合には持ち越しません。これが男性のルールです。そして会社のルールでもあります。仕事中はチームワークを優先し、個人間の私情はワキに置かれます。仕事中の失敗やイザコザも、持ち越しません。

一方、女の子は「ままごと」でルールを学びます。ままごとでは、まず誰もが別け隔てなく平等であることが優先されます。遊び友だちの間で上下関係はなく、公平です。誰かが抜け駆けしたり、ズルすることを嫌います。良いことも悪いことも、みんなで分け合うことが重んじられるんです。これが女性のルール。公平さや平等を優先し、上下関係を作りたがりません。

男性と女性、それぞれルールが違うんです。

そして、会社は男性のルールで動いています。チームで「勝つこと」に特化した男の子のルールの中に、平等を重んじる女性が飛び込んでゆくと、どうもルールが馴染みません。

本書『会社のルール』は、女性蔑視や、あるいは女性の地位向上を叫ぶ内容ではありません。主張は一つです。会社は男の子のルールで動いていることを知り、男性のルールを利用すべき!

女性が出世に遅れたり、成果を上げにくいのは、ルールが違うからじゃね?という本。

この本を読んだ感想

女性が「闘う」ための作戦

どうやら、女性が社会で闘うためには、それなりの「作戦」が必要なようです。

社会は変わっているとは言え、まだまだ会社は男性のルールが色濃く残っています。「だったらば、そのルール攻略してやんよ!」

そんな勢いのある本で、読んでいてワクワクしました。「そっか、私も戦い方を知れば、まだイケるかもしれない!」とよくわからぬヤル気もモリモリを沸き起こります。

あさよるは、ままごととか、女の子ばっかり集まってする遊びが嫌いで、いつもバックレていました。だけど、だからと言って男の子と混ざって遊ぶこともしませんでした。ということは……女の子のルールもよくわからず、男の子のルールも知らないってこと!?

焦りますΣ(・∀・;)。

世代や育った国、地域で違う?

『会社のルール』の著者パット・ハイムさんはアメリカはロサンゼルスで活躍するコンサルタント。ですから、本書内で語られる「男の子」「女の子」も、ロサンゼルスの遊び事情じゃないかと思います。

日本人の子どもも、野球もままごともしますが、アメリカの子供と同じような感じで遊ぶのかなぁ?とちょびっと謎。少なくとも、あさよるが子供の頃は街に子供が無断で野球ができるスペースなんてなかったですし。

同じ日本国内で、同じ世代の人でも、生まれ育った地域によって「遊び」に差はあるのかなぁ?など、「子供の遊び」の喩え話の部分に、ややひっかからないでもない。

けれども、「男女でルールが違うんだ」という主張は、あさよるも納得できるものでした。

まだまだ会社は“男の子”のもの

女性が理解し、クリアしなきゃいけない課題は「会社は男の子のものなんだ」ということです。

はじめは極端な内容だと思って読み始めましたが、読み進めるごとに、女性の「あるある」が満載でした。

平社員だった頃は目一杯活躍できたのに、部下が出来た途端、上手く行かなくなる。

女性が他の女性社員を叱ったり、対立する意見を発言したとき、そのワダカマリは会議が終わっても、次の日になっても延々険悪に……。

女性上司がナメられるのは、「女性だから」ではなく、女性は上下関係を嫌い、部下にもフラットに対応してしまうせいじゃないか、というのは眼から鱗。

あさよるも、男性が自分にナメた態度をとる時に「女だからナメられた!!」と思ってたけど、違うのかもΣ(・∀・;)

そもそも「会社のルール」に無理解で、コミュニケーション方法が適切でなかったのだと思い至りました。

もっと読み込みたいです。

関連記事

会社のルール 男は「野球」で、女は「ままごと」で仕事のオキテを学んだ

  • パット・ハイム、スーザン・K・ゴラント
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 2008/4/15

目次情報

はじめに

序章 男は「野球」で、女は「ままごと」でビジネスルールを学んだ

能力だけで昇進できるのは二十代まで!?
男社会のシステムを理解しよう
「ゲーム」と「遊び」はどこが違う?
男の子は「競争」、女の子は「協調」を学んできた
男は「ゴール」を、女は「過程」を重視する

ルール1 トップの言うことには逆らわない

●男のルールと女のルール、ここが違う!
「みんな平等」は大間違い
能力だけでなく、権力も使えるのが真のリーダー
上司は無理難題であなたを試している!?
「できません」は禁句!
セクハラは断固拒否!
上司はあなたの手柄を横取りしたら?
よいメンターを持とう

*ルール1 「トップの言うことには逆らわない」のポイント

ルール2 対立を恐れない

●男のルールと女のルール、ここが違う!
ビジネスの世界で通用するのは競争だけ

WORK1 意見が対立したらどうする?

対立で優位に立つ七つの作戦

作戦1 「人」ではなく「問題点」を攻撃する
作戦2 「ミラーリング」を使う
作戦3 自分の考えを貫く
作戦4 目の前の問題に専念する
作戦5 リーダーをやっつける
作戦6 ユーモアを使う
作戦7 Eメールは使わない

最後はすべてを水に流そう

*ルール2 「対立を恐れない」のポイント

ルール3 チームプレイに徹する

●男のルールと女のルール、ここが違う!
そもそも「チームワーク」の解釈が違う?

WORK2 チームプレイヤーに求められる行動は?

男のチームワークを学ぼう
自分を支えてくれる「味方チーム」をつくる
友情がビジネスの邪魔になる?
苦手な人とも手を組む
ゴールを見定めて行動する
使える手段は何でも使う
会議は始まる前と終わった後に意味がある
チームの雰囲気に合った服装をする

*ルール3 「チームプレイに徹する」のポイント

ルール4 リーダーらしくふるまう

●男のルールと女のルール、ここが違う!
四つの管理スタイルを使い分ける
部下の扱いに困ったら?

*WORK3 部下をどう指導するか?

みんなから好かれるなんて不可能!
ほめて育てる
主導権を握る
はったりをきかせる
女性の部下とどうつきあうか

作戦1 「助け合い」に持ち込む
作戦2 積極的にコミュニケーションをとる

権力を持つことをためらわない

*ルール4 「リーダーらしくふるまう」のポイント

ルール5 自分を有利に見せる

●男のルールと女のルール、ここが違う!
男女間のトークのすれ違い
優位に立つための話し方一〇カ条

パワートーク1 男の前では弱音を吐かない
パワートーク2 話の主導権を握る
パワートーク3 すぐに本題に入る
パワートーク4 提案するときに疑問文を使わない
パワートーク5 「主張」を「質問」に変えない
パワートーク6 ぼかした言い方をしない
パワートーク7 自分の発言を卑下しない
パワートーク8 「やり手」に見せる
パワートーク9 怒りをあらわにする
パワートーク10 「女の子」と呼ばせない

優位に立つためのしぐさ一〇カ条

パワームーブ1 やたらに笑顔を振り向かない
パワームーブ2 首をかしげながらしゃべらない
パワームーブ3 むやみにうなずかない
パワームーブ4 自分を大きく見せる
パワームーブ5 相手を見上げない
パワームーブ6 自信のなさを表に出さない
パワームーブ7 目をそらさない
パワームーブ8 スキンシップをうまく使う
パワームーブ9 相手を待たせる
パワームーブ10 会社の格を示すような店を選ぶ

*ルール5 「自分を有利に見せる」のポイント

ルール6 批判されてもめげない

●男のルールと女のルール、ここが違う!
批判は単なるフィードバックと考える
気持ちをすばやく切り替える
ネガティブな言葉はシャットアウト!

WORK4 「つぶやき」を変えて立ち直る

すべての批判を真に受けない
批判を成長の糧にする
涙は禁物

*ルール6 「批判されてもめげない」のポイント

ルール7 ゴールをめざす

●男のルールと女のルール、ここが違う!
男と女は求めるゴールが違う
大きな絵が見えている?
すべてを完璧にこなすのは無理!
一人でがんばりすぎない

WORK5 無駄な仕事をなくす

自分のゴールを明確にする
相手の都合に振り回されない
仕事熱心な人が勝つとは限らない
仕事がもっとスムーズになる五つの戦略

戦略1 顔を売る
戦略2 人脈を売る
戦略3 自分の仕事をPRする
戦略4 人が自分をどう見ているかを知る
戦略5 上司に花をもたせる

ビジネス・ゲームに参加しよう!

*ルール7 「ゴールをめざす」のポイント

おわりに

パット・ハイム(Pat Heim,Ph.D.)

世界に名の知れた語り手、コンサルタント。ロサンゼルスでコンサルティング会社ハイム・グループを経営し、リーダーシップ、コミュニケーション、チームづくり、男女の違いなどについて、クライアント企業にコンサルティングサービスを提供している。クライアントにはP&G、ゼネラル・エレクトリック、ジョンソン&ジョンソンなど数百社が名を連ねる。コロラド大学でコミュニケーションの博士号を修得。主な著書に、『Learning to Lead』がある。

スーザン・K・ゴラント(Susan K.Golant)

文学修士。生物心理社会学や女性問題に関する著書多数。主な著書に、カーター元大統領夫人、ロザリン・カーターとの共著『Helping Someone with Mentall Illness』、『ルディングトン博士の大奇蹟――驚くべき秀才づくり 赤ちゃん育児の秘密』(青春出版社)、『しぐさでバレる男のホンネ、女の本心』(草思社)、『なぜ夫は、愛する妻を殴るのか?』(作品社)などがある。

坂東 智子(ばんどう・ともこ)

東京都在住。上智大学文学部英文学科卒業。訳書に『統率力。』(トランスワールドジャパン)、『なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?』(ゴマブックス)、『スピードバンプ!』(ディスカヴァー)がある。

コメント

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