久世仁士『百舌鳥古墳群をあるく』を読んだよ

JR阪和線に乗った思い出のイメージをコピックマーカーで描いたイラスト 読書記録

大阪・天王寺駅から和歌山へ伸びるJR阪和線へ乗ると、10分もすると大阪市を抜け、堺市に差し掛かります。
車窓に映るのは、びっしりとひしめく住宅街と、その間にポコポコとこんもり緑色の古墳が見えます。

JR阪和線の路線は、有名な大仙古墳(仁徳天皇陵)の真横を通過するため、電車から間近に古墳が見えます。
しかし、古墳が大きすぎて、山にしか見えません。
古墳の全景は地上からはなかなか把握できません。

手軽な方法では、堺市役所の展望ロビーから大仙古墳を上から楽しめるようです。
参考リンク:特集 堺を巡る |堺観光ガイド

私のショッパイ「古墳の思い出」

ある時、「いい人を紹介してあげる」と友人が異性を紹介してくれました。
「絶対に気が合うと思う!」と大推薦で、その理由が「その人ね、古墳が好きなんだって!絶対気が合うよ!」ということでした。

長年の友人だったのですが、私のことを「古墳好き」あるいは「古墳好きと気が合う」だと思っていたとは驚きました。
確かに、古墳は嫌いではありません。
ですが、取り立てて好きなわけでも、特別に古墳の研究をしているわけでもないのでとても困りました。
古墳らしき森を見るたび、そのことを思い出します。

私が古墳に興味があると思われていた要因があるとすれば、かつての私の通学路にあるのではないかと思います。
たまたま通学に使っていた路線が、複数の古墳群を突っ切るコースを走っていました。
毎日毎日、満員の電車内から外を眺めていると、ポコポコと大小の古墳が見えます。
駅に置いてあるパンフレットや、地図を見ながら「あれは古墳なんだなぁ」とぼんやりと日々眺めていました。

まさかこんな経験から「いい人を紹介してあげる」に繋がるとは思いもしませんでした。
ちなみに、紹介してもらった相手の方とは残念ながら気が合うことはなく、よくわからないモヤモヤが残るエピソードになってしまいました。

『百舌鳥古墳群をあるく』を読んだよ

百舌鳥古墳群(もずこふんぐん)とは、大阪府堺市にある44基にも及ぶ古墳群のことです。
かつて100基以上あったそうですが、高度成長期に伴い宅地開発されなくなってしまったそうです。

本書では現存する古墳を中心に、写真や図を交えながら古墳の情報や、現在の状態が紹介されています。
大仙古墳やミサンザイ古墳など、聞いたことのある古墳もありますが、ほとんどは今回初めて知った古墳たちでした。

JRの車窓から見える古墳たちも名前を知れば、今後は少し見え方が変わってくるかもしれません。
ついでに、私の「古墳の思い出」も、上塗りされればいいのになぁと思います。

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百舌鳥古墳群をあるく

百舌鳥古墳群をあるく
久世 仁士
創元社
(2014)

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