中野信子『科学がつきとめた「運のいい人」』|きっといいことがあるはずだ!

『科学がつきとめた「運のいい人」』挿絵イラスト やる気の出る本

こんにちは。昨日の記事で「おっちょこちょい」だと告白しましたが、なんとかやっている自分はすこぶる「運がいい」とも思っている あさよるです。本書『科学がつきとめた「運のいい人」』によりますと、「自分は運がいい」と思っている人はホントに運がいいそうなので、これは良いことを知りました。

と、著者の中野信子さんの著書も数冊読みまして、どれも面白かったので、本書も読む前から楽しみでした。

運のいい人の特徴

本書は「運のいい人」の特徴を挙げ、それを科学的な考えに当てはめてゆきます。

「運のいい人」とは、自分を大切に扱い、自分の価値観を持っています。自分に厳しすぎず、失敗しても落ち込むまで卑下しません。自分の直感や感覚を大事にします。自分のことを好きでいて、「自分は運がいい」と思っています。

運のいい人は、良くも悪くも自分の軸で、自分の考えで行動し、自分の意志や肉体を大切に扱っているんだそう。難しいのは、社会の中で「善し」とされる「真面目でキッチリ他人の指示に忠実に従う人」とはかけ離れている点ですね。運のいい人は不真面目とは言いませんが、自分の意志や価値観で行動するので、他人の指示や社会の常識からはズレた言動をする場合があります。

「自分を大切にする」というのは、説明しないと語弊があるかも。自分に甘くワガママ放題するってことじゃないんですよ。自分を、一人前の一人の人として扱って、家の中で一人でいても、粗末な道具を使ったり、だらしない服装で時間を過ごさない。お客さんをもてなすのと同じように、自分のことも扱うんです。

また、「運のいい人」は好奇心旺盛で、新しいモノやコトに目がないそうです。コンビニで見たことのない新商品に迷わず手を伸ばす人と、いつもと同じものしか買わない人がいるそうで、それは脳科学的に見ても、脳の特徴が違うんですって。

失敗や不安、不幸なことや、マイナスなことも上手に付き合っているのが「運のいい人」の特徴です。そして、自分だけでなく、多くの人のために祈ります。

科学的知識に当てはめる

「運のいい人」の行動を科学的にみると、脳の働きを上手に使っているそうです。ドーパミンで夢中になったり、アドレナリンで興奮したり、セロトニンで脳の身体を休めたり、脳内物質がよりよい状態であるための生活習慣を持っていたりします。

「運のいい人」と一緒にいるだけで、周りの人も運がよくなることもあるようです。それは「運のいい人」の習慣が周りに人にも伝播するからなんですね。人は周りの人に影響されるので、どうせ一緒にいるなら「運のいい人」と一緒にいましょう。

「運」という要素だけを見ると、それはランダムに起こることで予測できないのですが、「いいことが連続して起きる」「よい状態が続く」人を「運のいい人」とすれば、科学的にも「運のいい状態」を作り出すことは可能なんですね。

もちろん逆もしかりで、「ツイてない」「運がない」と思い込んでいる人は、どんどん負のスパイラルにハマってしまいます。脳も悪い状況を作り出す方に働いてしまうんです。よく、謙遜のつもりか「とんでもない」「私なんて」「全然ダメです」なんて言う人がいますが、ああいうのも大きな目で見ると自分で自分を「ツイてない」と言い聞かせているモンですわね。

体の状態は自分で変えられる

本書『科学がつきとめた「運のいい人」』のメッセージは、「運のいい人」の状態を科学的に定義することで、自分自身も「運のいい人」の習慣やクセをマネすることが可能になります。脳科学的にも「運のいい人」の脳のクセがあるだなんて目から鱗的ですが、よく自己啓発本なんかで、成功者の習慣をマネるよう推奨する系も、あながちウソではないってことでしょうか。

また、早寝早起きの生活習慣も、脳のコンディションに欠かせません。「運のいい人」は規則正しく、いつでもコンディショニングが完璧だからこそ、チャンスが巡ってきたときに行動できるのでしょう。……朝寝坊な あさよるには耳の痛い……。

突拍子もない〈何か〉が始まるはずだ

「運のいい人」という、非科学的っぽい事象を「脳科学的に解釈する」って面白い試みですね。巷でよくある「ゲン担ぎ」も、やってみてもいいのかもなあと思います。神社に参ったり、神棚に手をたたいたりするのも、その「習慣」に意味があるのかも。毎日同じ時間に、同じ行動をすることで体調管理もしやすいしなあ。

あさよるは「運」とか「ゲン」とかそういう類の話は「非科学的だ!」と跳ねのけていましたが、少しは受け入れてみてもよいのかも。

そんで、根拠もなく「わたしは運がいい」と思い込むパワーたるや。あさよる自身も自分を「強運の持ち主」と思っていたので、怖いものなしで生きてきました。最近、年齢と共に「凡人なのかも……」とショゲていましたが、やっぱ「運がいい!」と思ってていいのかも。「大丈夫、私はツイてるから、そのうち道が開ける!」という思い込みはプライスレスなのです。今も「きっと想像するより突拍子のない〈何か〉が始まるはずだ!」と根拠もなく確信しています。

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脳科学を扱った本

行動を変える本

科学がつきとめた「運のいい人」

目次情報

プロローグ――運のいい人ってどんな人?

第1章
運のいい人は世界の中心に自分をすえる

運のいい人はいまの自分を生かす
運のいい人は自分を大切に扱う
運のいい人は自分なりの「しあわせのものさし」をもつ
運のいい人は常識よりも自分を上に置く
運のいい人はいい加減に生きる
運のいい人は自分の好みを大事にする
運のいい人は「おもしろそうかどうか」で決める
運のいい人は「○○ちゃん、大好き!」と自分に言う

第2章
運のいい人は「自分は運がいい」と決め込む

運のいい人は「自分は運がいい」と思い込む
運のいい人はプラスの自己イメージをもつ
運のいい人は「運がいい人」「ツイている!」と声に出して言う
運のいい人は積極的に運のいい人とかかわる
運のいい人は早寝早起きをする
運のいい人はよい妄想をする
運のいい人は目いっぱい愛情をもって人を育てる
運のいい人は自分のストレスレベルを上げる
運のいい人はあえてリスクのある道を選ぶ

第3章
運のいい人は他人と「共に生きること」をめざす

運のいい人は他者を思いやる
運のいい人はひとり勝ちしようとしない
運のいい人は品のある行動をとる
運のいい人はライバルの成長も祈る
運のいい人は利他行動をとる
運のいい人は他人のよさを素直にほめる
運のいい人は短所には寛容になって長所をほめる
運のいい人は不安と上手につきあう
運のいい人はだれかを助けたときこそ「ありがとう」を言う

第4章
運のいい人は目標や夢を「自分なりのしあわせのものさし」で決める

運のいい人は具体的な目標をもつ
運のいい人は目的や目標を自分なりの「しあわせのものさし」で測る
運のいい人はゲームをおりない
運のいい人は脳が飽きっぽいことを知っている
運のいい人はマイナスの出来事も引き受けてみる
運のいい人はいつも頭のどこかで夢を意識しておく

第5章
運のいい人は祈る

運のいい人はポジティブな祈りをする
運のいい人はより多くの人のために祈る
運のいい人は敵のしあわせを祈る
運のいい人は病んでいる人のために祈る

エピローグ――運のいい人は自分の脳を「運のいい脳」に変える

中野 信子(なかの・のぶこ)

脳科学者、医学博士。東京大学工学部卒業後、2004年東京大学大学院医学系研究科医科学専攻修士課程修了。2008年東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。2008年~2010年まで、フランス原子力庁サクレー研究所で研究員として勤務。「情報プレゼンター とくダネ!」をはじめとし、テレビ番組のコメンテーターとしても活動中。フジテレビ「平成教育委員会2013!! ニッポンの頭脳決定戦SP」で優勝、「日本一優秀な頭脳の持ち主」の称号を得る。著書に『世界で通用する人がいつもやっていること』(アスコム)、『脳科学からみた「祈り」』(潮出版社)。

コメント

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