『はじまりが見える世界の神話』|美しいイラストとカオスのお話

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こんにちは。あさよるです。あさよるは子どもの頃からオカルトやオーパーツの類の話が好きで、世界各地に残されている「物語」にワクワクしていました。今回読んだのは世界の神話集。子ども時代は神話もオカルトも同じもののように親しんでいましたが、大人になってからこうやって触れなおすと、そんな簡単な言葉で消費してしまうのはもったいない世界ですね。

本書『はじまりが見える世界の神話』は、世界に残されている神話のごくごくわずかな上澄みだけをテイスティングするような本です。ここから、神話の旅に出発しましょう。最初の一冊に。

世界のはじまりの絵本

『はじまりが見える世界の神話』は、世界中で語られる世界の始まりの神話がライトにまとめられた本です。美しいイラストがたっぷり掲載されていて、文章での解説はあくまで要約の要約くらい。だから神話について深く知りたい人には不向きな内容です。

本書の面白いのは、みんながよく知ってる日本の国生みの話や、エジプトの神話やギリシア神話、聖書の話だけではなく、パプアニューギニアの神話やアイヌの神話など、メジャーどころ以外のお話も掲載されているところでしょう。

北欧神話やケルト神話、中米のマヤや、インドの神話なんかは、話はうっすらと知っていたけれども、全然全貌は知りませんでした。

ただ、世界の始まりの神話を3ページほどで説明しきれるわけもなく、「ああ、もっと読みたい!」とかなり知識欲を刺激される仕様です。

イラストが美しい

表紙からもわかるように、本書内にはイラストレーターの阿部海太さんの美しいイラストがたくさん添えられています。パラパラと眺めているだけでうっとりと見入ってしまいます。

というか、本書は完全に神話のあらましよりも、阿部海太さんの絵が圧巻って感じ。

本って読んで知識や情報を得るだけじゃなく、コレクション要素や、インテリア要素ってあると思っています。

これは以前に読んだ「ヘヤカツ」こと『部屋を活かせば人生が変わる』でも「リビングの本棚はエンタメ」と紹介されており、あさよるもこれを採用しています。自分のための本棚と、お客様をもてなし会話の入り口としての本棚を用意しようって提案です。

そしてその「エンタメとして本棚」に『はじまりが見える世界の神話』はぴったりじゃないかと思います。

終末の本もあるのだろうか

本書は世界の始まりのお話がまとめられた本ですが、世界の終わりの話ってのも世界中にあるのでしょうか。世界三大宗教のイスラム教、仏教、キリスト教には終末思想がありますが、限られた世界でのお話なのかなぁ。へんなところに興味が飛び火してしまいました。

確かに、日本の神話も、イザナギとイザナミの国生みの話は有名だけど、未来の話って語られないのかなぁ。

あと個人的には、本書を読むとウズウズと絵が描きたくなりました^^

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はじまりが見える世界の神話

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  • 作者:植 朗子,石黒 大岳,市川 彰,植田 麦,柏原 康人,紙村 徹,河島 思朗,木村 武史,齋藤 玲子,杉村 佳彦,髙木 朝子,高島 尚生,田澤 恵子,潘 寧,平井 芽阿里,松井 真之介,宮川 創,護山 真也,山口 涼子,横道 誠
  • 出版社:創元社
  • 発売日: 2018-04-20

目次情報

1 女神の棲まう聖なる森/ドイツ語圏の起源説話

2 トウモロコシから生まれた男たち/中米・マヤ神話

3 宇宙の木と九つの世界/北欧神話

4 楽園になる禁断の果実/古代イスラエル神話

5 洪水神話と鉄の筏/シベリア(トゥパ民族)神話

6 神々の降り立つ島/琉球神話

7 敗れた神々と地下の楽園/ケルト神話

8 水鏡が映した精霊男/パプアニューギニア(アラフンディ族)神話

9 カオスからはじまる愛の系譜/古代ギリシア・ローマ神話

10 霊峰に背を戦う民/古代アルメニア神話

11 風は鳥の姿をしていた/ロシア(スラヴ民族)神話

12 巨大な愛が引き裂かれるとき/ニュージーランド(マオリ族)神話

13 天地を分かつ九万里の巨人/中国神話

14 創造神の涙/古代エジプト神話

15 似てない双子の創造主/北米・イオクォイ(ホデノサウニ)神話

16 神々を描いた歴史書/日本古代神話

17 神と魔王が描いた日本/日本中世神話

18 光の故郷へ至る道/インド神話

19 主が降らせる慈雨と稲妻/イスラーム神話

20 ハルニレの子と火の女神/アイヌ神話

植 朗子(うえ・あきこ)

編著者

ドイツ語圏の伝説・説話研究者。神戸大学国際文化学研究推進センター研究員。1977年和歌山新宮市県生まれ。大阪市立大学文学部国文学科を卒業後、大阪市立大学大学院文学研究科の修士課程を修了。その後、神戸大学大学院国際文化学研究科で博士号を取得。2016年に「未来を強くする子育てプロジェクト・スミセイ女性研究者奨励賞」を受賞。著書に『「ドイツ伝説集」のコスモロジー――配列・エレメント・モティーフ』(鳥影社)がある。現在、兵庫県在住。

阿部 海太(あべ・かいた)

画家

絵描き。絵本描き。1986年、埼玉県生まれ。東京藝術大学デザイン科卒業後、ドイツ、メキシコに渡る。2011年から東京にて絵画や絵本の制作を開始。本作りから販売までを行うアーティストとデザイナーによる本のインディペンデント・レーベル「Kite」を結成。Kite刊行の絵本『みち』が全国のセレクト系書店で人気を博し、新装改訂版『みち』としてリトルモアより出版される。その他著書に『みずのこどもたち』(佼成出版社)、『めざめる』(あかね書房)がある。2016年夏より兵庫県在住。

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