ゆうきゆう

『はじめての嘘の心理学』|嘘を見抜けば誰もが〈正直者〉

『はじめての嘘の心理学』挿絵イラスト

こんにちは。嘘をつくのが下手な あさよるです。より正確にいうと、嘘をついても途中で嘘の設定を守り続けるのが面倒くさくなって、投げ出しちゃうというのが正しいw 嘘はバレるというよりも、「嘘をバラしてしまう」という感じでしょうか。なので、なるべく嘘は言わないように気を付けています。まあ、正直にズケズケモノを言いすぎるのは、嘘つきよりも嫌われる気がしますが(苦笑)。

今回手に取ったのはゆうきゆうさんの『はじめての嘘の心理学』です。ゆうきゆうさんって、ネットでマンガを読んだことがありましたが、本で読むのは初めて。本書ではマンガは すぎやまえみこさんが担当なさっています。

3つの嘘ツキがいる

本書『はじめての嘘の心理学』では、人の「嘘」をテーマに心理学的なアプローチで、人の本音を探る内容です。言葉のみならず、ジェスチャーや姿勢などの非言語の情報も使って、心理学的に「嘘」を見抜いてやろうという試みなのです。嘘をついているとき、外見や仕草に焦りや後ろめたさが表れるそうです。手足の動きや視線、表情、姿勢、話し方をチェックしましょう。

ます「嘘」とは「だますことによって、ある目的を果たそうとする意識的な虚偽(真実ではないこと)の発言」と定義されています。嘘には3つの特徴があります。

1 虚偽の意識がある

虚偽とは「偽り(本当ではないこと)と意識的に真実(本当)のように見せかけること」をいいます。つまり、嘘つきは自分の話していることや書いていることが真実ではないと知っているのです。

2 だまそうとしている

本当ではないこと、事実とは違うこと、間違っていることを相手にしんじこませようとします。つまり、嘘つきは意図的・計画的に相手をだまそうとしている人のことです。

3 嘘の目的が明確である

自分が利益を得たり、悪口や避難から逃れたり、あるいは自分を守るためだったりなど、嘘をつく目的がはっきりしています。ただし、必ずしも自分の利益のためだけではなく、他人やグループ、集団のために嘘をつく場合もあります。

p.3

よって、勘違いや記憶違いなど、本人が真実だと思って言う嘘は、ここでは「嘘」には含まれません。本書では、意図的に「嘘」をつき、自分や自分の属する集団が利益を得るための嘘を見破るためのテクニックが紹介されています。

マンガと解説を、他人事のように笑って読もう

本書は一つの嘘のシチュエーションごと、見開き2ページで構成されています。見開きの3/2の面積はマンガと図解です。このマンガもコミカルで楽しいのが本書の良いところ。「ほうほう、こんな人いるな~」「ああ、この発言聞いたことあるー」と、自分のことを棚に上げて読むと楽しいものです。

反対に、自分の言動に当てはめた途端、冷や汗が……あさよるは、嘘をつき通すのが面倒なので、嘘はつかないように気を付けているのですが、自分でもなんだかよくわらない見栄を張ったり、意味のない嘘を言ってしまうことがあります。何かを「隠したい」という本音が無意識に働いているのでしょうか……。

また同時に、顔色一つ変えずに嘘をつく人や、完全に自分の都合の良いように記憶を改ざんしているとしか思えない人がたまにいますが、本書を読むと想像以上に「ヤバイ人」なのかも……と不安になってきました。嘘をつくと、なんらかの「後ろめたさ」が隠せないのが普通なのに、平然と嘘を吐き通せるって……。

嘘で本音がわかる

本書の面白いところは、「嘘」を扱っているのですが、その嘘が見破ることができれば、人は饒舌に「真実を語っている」ということになります。嘘は「騙されるから嘘」なのであり、騙されさえしなければ、相手は饒舌に真実を語る者のように見えるかも?

また、騙されやすい人も紹介されています。

  • すぐにその気になりやすい(話を真に受けやすい)
  • はっきり断れない
  • 「お得」に弱い
  • おだてられると嬉しい
  • 自分は騙されないと思ってる
  • 権威に弱い、ブランド物に弱い
  • 深く考えるのが苦手
  • お人好し、人を信じてる方が楽だと思ってる
  • 自信がない
  • 不安感が高い

自分が騙されやすい人に当てはまっているなら、自分に言い寄ってくる人は「騙そう」としているのかも? という警戒の仕方もアリでしょうか。

嘘はバレている

『はじめての嘘の心理学』挿絵イラスト

本書『はじめての嘘の心理学』を読んでわかったのは、「嘘はバレる」ということw ご自身に「絶対バレない」という自身がおありなら別ですが、そうでないなら、嘘は必ずバレていると考えておく方が無難そうです。なぜなら、嘘の事例がたくさん挙げられているんですが、どれも「見たことある」し「多分同じ状況なら気づくだろう」と思うものばかりだから。

また、相手を騙して自分の利益を得るための「嘘」には、「見栄」やコンプレックスを隠す嘘も含まれます。思わず見栄を張ったり、虚勢を張っても、やっぱり不自然だし、いつかそのうち相手に伝わっちゃうんじゃないかと思いました。なので、見栄やコンプレックスも、「相手にバレている」と考えておいた方が無難かも。

それを踏まえた上でも、嘘をついたり見栄や虚勢を張っちゃうのが「人情」ってもんですから、相手の嘘も多めに見るようにしようと思います。なぜなら、自分もまた誰かに多めに見てもらってるだろうから。

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『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』|鬱の抜け方、付き合い方

こんにちは。暑さにヘバッている あさよるです。この暑さまだ1カ月以上続くの?と考えるたび嫌になります。普通に生きていても過酷な季節は生きるのがつらい。ということで、サクッと軽く読める本を探し『うつヌケ』を手に取りました。こちら、マンガです。が、内容は全然軽くないけどね!

以前、田中圭一さんがご自身のうつの経験をお話になっており、「うつヌケ」の連載を始めたというお話をなさっているのを聞きました。書籍化されたということで、気になっていました。

闘病から日常へ戻るまでの体験記

本書『うつヌケ』はマンガ家の田中圭一さんご自身のうつ病を患ってから平常を取り戻すまでの経緯が最初に紹介され、田中圭一さんの周囲のうつ経験者たちにインタビューをしてゆく形式で進みます。登場する方々は〈うつヌケ〉した方ばかりで、うつになってゆく過程と、うつの最中の苦しみ、そして、うつヌケした瞬間の感覚が語られます。

医学的な本ではく、それぞれが主観的に体験を語っているのが特徴です。本書で取り扱われる経験談は似通っている部分もあり、うつ発症~うつヌケまでの過程は、状況が異なっていてもいくつかに分類できそうです。家族が居たり、単身で両親と確執があったり、反対に助けてくれる家族や仲間がいたりと、状況は違っていても、経過が似ている人がいるように見えます。

また、本書の面白いのは、医師に〈うつ〉と診断された人でなく、「うつだったかもしれない」ステルスうつヌケの人にもインタビューしていたり、精神科医の話を聞いたり、ボリュームに対して多様な事例を紹介されています。

順風満帆な人も、うつになるんだ

本書を読んでいて思うのは、「こんな人もうつだったんだ」という感想。もちろん、うつは誰でもなると分かってはいるけれども、意外というか、外側から見ていても分からないものですね。そもそも田中圭一さんご自身がユーモアたっぷりなヤリ手の方だと思っていたので、うつで苦しんだ経験を聞いて驚きました。大槻ケンヂさんも、テレビでお見掛けする様子から、うつ経験があると知りませんでした。

そして、挫折したり上手くいかないことがあってうつが始まると思っていましたが、順風満帆で、仕事に打ち込んで家族がいて、満たされているように見える人の中にも、うつという怪物が忍び寄っているかもしれないのね。その描写がやけにリアルというか、〈うつ〉を可愛らしいモコモコみたいに表現されているんですが、これが怖い。

誰もが、冷静に客観視ができなくなる

うつヌケの経験を読んでいると、本来であれば優秀で的確な判断ができたであろう方が、適切な決断ができなくなってしまう恐ろしさを感じます。たぶん、他人事として客観的に冷静に見れば「休め」「やめろ」と指示するはずの場面でも、いざ自分が渦中に放り込まれると、主観しかできないし、なかなか状況が呑み込めないのでしょう。だからこそ、「誰でもなる」し「他人事じゃない」んだなぁと。

本書『うつヌケ』に登場する方たちは、お話を読む分に「働きすぎ」な方が多い印象です。イヤイヤ働いているのではなく、能動的に好きで就いた職業の方も多いです。うつ=心が弱いとか、精神的に我慢できない状況がうつを生むとは限らないのが分かります。

マンガでサクッと読める

本書『うつヌケ』は田中圭一さんのマンガで書かれてます。一章ずつは短くて、少しの時間でも読み進められるでしょう。「うつ」って言葉は誰もが知っていて、うつに誰もがなるかもしれない可能性があることは、広く知られるようになっていると思います。しかし、リアルに「自分がうつかも」「自分がうつになるかも」と想定している人はどれくらいでしょうか。また、遠い世界の話のように聞いているかもしれません。「誰もがうつになる」「どうやってうつになるか」「うつになるとどうなるか」「うつから抜け出ることはできるのか」という、素朴なところを実体験で紹介されています。あくまで治療は専門医にかかることを薦めているところや、容態は変化し軽くなってゆく過程が紹介されているのは、良いなあと思いました。

で、本編とは関係ないのですが、気になったトコ。田中圭一氏は手○風な自画像はいつものこと、聞き役の“うつとは無縁のアシスタント・カネコ”が藤○F風なのは他意があるのだろうかw

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