こんにちは。あさよるです。わたしは社会人学生もやっているので、今は試験前で実は結構あたふたしています。
そうやって「自分は勉強している」と思っていたけれど、池上彰さんの『考える力がつく本』を読んで、他人の話をただ聞くだけ&読むだけでは、自分で考えたことにはならないと改めて指摘され滝汗。インプットするだけではなく、インプットした情報をもとに自分の結論(アウトプット)を導き出さないといけない。小中高と学校の勉強はインプットが上手い人がペーパーテストでは高得点が取れる。もちろんインプットあってこそ、アウトプットができるんだけど、ただただ知識を仕入れて終わりにしてはいけないと、ガツンとやられた気分。
メディアに触れ、考える
池上彰さんが「考える力」を身に着けるための習慣を紹介する。池上さんは新聞記者から「どうしてそんなにニュースに詳しいのか」と尋ねられ「新聞を読んでいるからだ」と答えて苦笑いされた経験に触れられている。池上彰さんも、なんでも天才的頭脳でひらめいているのではなく、実直に新聞を読み、本を読み、勉強し、ネットで情報収集し……と、地道な習慣があってこそなのだ。
「知っている」と思っていても、実はよくわかっていないことがある。例として、「ニコニコ動画を田舎のおばあちゃんに説明できるか?」と挙げられている。よくよく知っていてわかっているハズのことも、いざ人に説明しようとすると要領を得ていないと気づくことがある。池上彰さんの場合、それがNHKの「週刊こどもニュース」だったそうだ。子どもたちにニュースを紹介しないといけない。そのためには、新聞やテレビのニュースでは割愛されている情報や経緯までしっかり説明する必要がある。「自分は知らないことばかりだ」と自覚することが、謙虚に知識を身につける近道なのかもしれない。
本書では、考える力をつけるための方法が、巧みなたとえ話を交えながら説明される。さすが池上彰さん。図解、新聞、雑誌、ネット、テレビ、人の話の聞き方、本の読み方。どれもわたしたちが身近に触れている媒体だけど、同じ情報に触れていても、そこから得る情報量は人によって違うようだ。
わかった気分……にならないように
人に何かを説明するとき、たとえ話を用いることがある。池上彰さんもたとえ話の名人だ。だけど、「たとえ話を聞いて理解した気になってはいけない」と気づいた。たとえ話はあくまで知識の入り口を提供するものだ。たとえを聞いてわかった気になっていても、本当のところをわかっていなければ意味がない。自分がたとえ話を用いる時も、あくまでそれは手段であることを忘れてはいけないと思った。
また、本を読むことが、イコールで考える力を身に着けることではないと、本書では指摘されている。本に書かれているのは、あくまでも人が考えて、人が書いた文章だ。本を読むだけでは、自分で考える力がつかない。知識を得ることは大事だけど、そこで得た知識から、自分の頭の中で自分の考えを持つ必要を知った。
コツコツいこう
池上彰さんくらいすごい人は、「絶対普通じゃないやり方」ですごい人になっていて欲しいものだけど、本書では残念ながら誰もができる、普通な方法が紹介されている。池上さんも、わたしたちと同じようにテレビでニュースを見て、ネットで情報に触れて、新聞を読んでいるのだ。
新聞の切り抜きをしなさいと、学校で先生に言われたことは何度かあったけど、長続きしたことはなかった。池上さんは今でも新聞のスクラップをしてるそうだ。切り抜いた記事をA4用紙に張り付けて、クリアファイルに入れて分類されているらしい。
「地道にやるしかないんだなぁ」とやや遠い目。あと、よくわかってない話を、わかったような気分になっている傲慢な自分に気づいて、チクチクする(;^ω^)
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池上彰さんの本
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