勉強

『じぶんの学びの見つけ方』を読んだよ

『じぶんの学びの見つけ方』書影

学ぶことのキホンは、人の話を聞くことです。
小学校中学校と義務教育中も、先生の話に耳を傾けるのが学習のキホンです。
人の話をよく聞き自体を把握しないと、次のアクションがなにも起こせません。

聖書でも、「聞くこと」は大切だと説かれています。

わたしの愛する兄弟たち、このことを知っておきなさい。すべての人は、聞くことに速く、語ることに遅く、憤ることに遅くあるべきです。

―ヤコブの手紙 1章19節

聞くことに速いというのは、相手の話に耳を傾ける準備はすでにしてあり、いつでも誰の話でも聞ける状態にあることです。
人の話をよく聞き、自分の考えを口にするまで時間がかかります。それだけ思慮深さが必要です。
更に、怒ったり、癇癪を起こすことは、それよりももっと遅い。
聖書の別の聖句では、このような人を「聡い人」「賢い人」とも称されています。

人の話を聞くと言っても、その相手は有名人や、特別な立場の人のセミナーを受けることとは限りません。
どんな相手からも、学び取れることはあります。
私の場合は、相手から何も学べなかったら、自分の力不足だなぁと思います。

本を読むことも、人の話を聞くことと、大きな意味では同じです。
たとえフィクションの物語であっても、そこで語られる言葉や考え方に教えられることもたくさんありますよね。

『じぶんの学びの見つけ方』では24人もの人物の「学び」にまつわる話を聞くことが出来ます。
短いコラム集なので「もっと聞きたい」「もっと知りたい」と、物足りないかもしれません。
それくらい、一人一人の学びのスタイルは十人十色。
ですが、自分の考えをしっかりと持っているところが共通点です。

小さい時からの習慣がずっと続いている人、フッとした経験が大きく自分を変えた人、コツコツと粘り強くある人。
タイプはいろいろですから、自分にとって、自分にぴったりあった「先生」「師匠」を心のなかで勝手に決めて、師匠の背中を見て、ワザや知識をものにしてゆく学び方もあります。

じぶんの学びの見つけ方

  • 発行所:株式会社フィルムアート社
  • 2014年7月24日

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『コツコツ勉強するコツ86』を読んだよ

和田秀樹『コツコツ勉強するコツ86』書影

忙しい現代人にとって、スマホの存在は、敵なのか!?味方なのか!?
すごくビミョーです。
もちろん、道具は使い方次第ですから、便利過ぎる道具を、私たちはどう使いこなすかが、我々がどう生きるのかを決めるのです。

と言いながら、私にとっては、モバイル端末は「凶」と働いていることも多いのも事実です。
途方もない時間を、無闇にタブレット画面を覗き込んで消費してしまっているように思います。
各SNSのチェックや、お気に入りのブログの更新を見て回っているうちに、気づけば時間が……なんてことも毎日のようでした。対策として、画面からアプリを削除してしまって、半強制的に自分を端末から引き離す作戦にも出たりして。

かといって、スマホのない生活はもうできません。私たちはいつでもSNSで誰かと繋がっていて、これまでにない人間関係やコミュニケーションの形態を作り出しています。それをやめることはいまさら出来ないし、やめる必要もないんじゃないかと思います。

現代人は、慢性的に時間ない!時間に追い立てられています。
まとまった時間を新たに生み出すことは不可能ですから、スキマの時間を使いこなしてゆくことがキモでしょう。
電車の中や、乗り換えまでのたった数分間、ボーッとしてすごすのか、意識的に“なにかをする”のかで、塵も積もれば山となる。小さな積み重ねが、大きな差を生むのではないでしょうか。

そのための投資は必要経費なのかなぁと、思い直すようになりました。
スキマ時間に読書もいいですが、YouTube もオリジナルのコンテンツがたくさんアップロードされていて、なかなか見応えがあります。Podcast や、私はAMラジオが好きなので、radiko のアプリもおすすめです。
耳で聞くコンテンツは、両手と視野が自由に使えるので、スキマ時間活用には大きな存在じゃないかなぁと思います。ですから、ちょっとだけ背伸びして、ヘッドホンやイヤホンを用意してみるのもいいなぁと思います。

英会話のリスニングにも、いいヘッドホンだと聞き取りやすいそうで、期待しています。

和田秀樹『コツコツ勉強するコツ86』では、日々の小さな積み重ねをすることが、現代日本人にとっていかに重要かが説かれています。従来の日本式の企業は数が減り、アメリカ式の働き方がどんどん増えています。さらに、ロボット技術は日進月歩で進歩し、どんどん人間の仕事が減ってゆきます。

 ということは、脳を使い、知恵をしぼって付加価値を生み出すことができない人材――いわば首から下だけの人間は、今後、二重の意味で、職を奪われる可能性が高いのだ。
翻って、価値を生む人間にとっては、会社は天国である。たとえば、アメリカの会社では、100億円売上を上げられる人間には、10億円払ってもおしくないと考える。そのため、トップ企業の社長の年俸は、ゆうに10億円を超え、100億円に近い人まで存在するのだ。
(中略)
結局、勉強して高い能力を維持できる人は、以前よりはるかにリッチになり、それができない人間は食うこともままならないということを示唆しているのだ。

―和田秀樹『コツコツ勉強するコツ86』(2008、幻冬舎)p.5-7

現代では、自力で学習し続ける力が問われているようです。そのためにも、とにもかくにも物理的に「時間」が必要になりますが、我々は「時間がない」のですから、細切れの時間の使い方が問われます。

「第5章 やる気のマネージメント術」の中で「贅沢を否定しない」という節がありました。
現在、倹約や節約がもてはやされ、それが上手にできる人が「賢い人」と言われる風潮があります。しかしそれは「ガマンすれば済む」「自分には不釣り合い」「欲しいと思うから悪い」と、どんどんお金を使わない、お金の要らない自分にカスタマイズしてゆくことです。お金が不要な自分にとっては、お金を稼ぐ理由がなくなり、スキルアップや上昇志向を持ちづらくなってしまうかもしれません。

「贅沢をしない」ということは「チャレンジをしない」ということなのかもしれないなぁと思いました。
反対に「贅沢を否定しない」ことは、「チャレンジする」ことです。
そしてスキマ時間を使って、コツコツ勉強することはチャレンジする生き方ですから、贅沢を否定してはいけません。
私も、勉強のために必要な経費なら、喜んで出費するよう心がけようと思いました。

コツコツ勉強するコツ86

  • 著者:和田秀樹
  • 発行所:株式会社 幻冬舎
  • 2008年9月25日

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池上彰『学び続ける力』を読んだよ

池上彰『学び続ける力』書影

読書、あるいは勉強というものは、実は役に立たない事のほうが多いです。現に私たちは小学校を6年、中学校に3年間も義務教育を受けているのに、社会生活で実際に使う知識はわずかです。その後、高校へ進学する人が殆どで、さらに大学や専門学校へ進む人たちもいます。
はたして、学んだことのどれだけが「役に立っている」のでしょうか。

最近、内堀基光『「ひと学」への招待―人類の文化と自然』という本を読んでいました。「ひと」に関する物事を紹介する内容なのですが、一口に「ひと」と言っても様々な切り口が有ります。動物としてのヒト、社会の中の人、感情を持つ人、言葉を操る人、など「人間に関することすべて」ですから、内容もそれはそれは幅広い。
それでも、語り尽くせない「ひと」の一面を知れる、良書でした(が、内容が濃すぎて大変だった)。

そしてこの本は、読んでも多分「役に立つ」本ではないでしょう。別に、人類学のことなんて知らなくても生きてゆけますし、これを読んだからってお給料が増えるわけでもありません。時間の無駄だと言われてしまえば、その通りだと思います。

しかし、私はこの本を読んで良かったと思っています。
「私って一体なんだろう」と抱え続ける問いへ、考える指針のようなものがチラリと見えた気がしました。そして、私が持っている「一人ぼっちで寂しい」という気持ちも、少しだけ「置き場」を見いだせた気がしました。
だけど、あくまでも、問いの答えが載っているわけでもないし、寂しさがなくなったわけではありません。ですので、即効性もなければ、一生そのままでしょう。

池上彰『学び続ける力』の中で、こう書かれていました。

本を読むということは、言ってみれば、ザルで水を汲むのに似ているということだな、と自分なりに解釈しました。
読んだそのときは、なるほどと感心するけれども、すぐに水(知識)はザルの目の隙間からこぼれてしまいます。つまり、忘れてしまうのです。でも、大量に本を読んでいれば、ザルでも大量に水を汲んでいれば、少しは水がたまります。読書の役割とはそういうものかもしれないと思いました。

―池上彰『学び続ける力』(講談社,2013)p.149

悲しいかな私たちはどんな知識や経験もどんどん忘れてゆきます。少なくとも私は、常に頭を動かし続けないとあっと言う間に何もかも忘れてしまいます。忘れないように必死にノートにメモを取っているのですが、すべてを書き写すことは決してできず、みるみる身体から消えてなくなってゆきます。

それがとても悔しくて、とても残念でたまりませんでしたが、池上さんの仰るように「ザルで水を汲んでいるのだ」と思えば「じゃあ仕方ないよなぁ」と思えます。そして必死の形相でザルで水を汲んでいる姿を想像すると、とても滑稽です。なんだか愛すべき人情じゃないかと思いました。これからもどんどん、ザルで水を汲むのみです。

最初に、勉強の殆どは役に立たないと書きましたが、私は違う意味では、勉強の全ては役に立つとも考えています。相反することのようですが、「役に立つ」とはどういうことか。「役に立たない」とは何かによって変わるのです。
今日勉強しても、明日の仕事を早く終わらせたり、来月の給料をアップさせるなど、短期的な役には立たないことがほとんどでしょう。しかし、長期的に「豊かに生きる」とか「人を喜ばせる」とか「幸せを感じる」とか、人生をかけた、一生の仕事には、何かしらかの影響があるように考えています。
まさに、何十年もザルで水を汲みつづけたら、そこそこの量になるのではないでしょうか。

そんな一見ムダな、今すぐに役に立たないけれども、あったらいいものを「教養」と呼ぶのでしょう。なので、「教養のある人」というのは、余計なことばっかりしている人です。余計なことばかりするから、大変非効率な人物でしょう。
しかし「余計な」「非効率な」「役に立たない」ことって、とても楽しい。
ゲームをしたり、絵を書いたり、歌ったり、部屋に花を飾ったり、どれも無駄なことです。だけども、それこそ人間らしい「ひと」の営みではないでしょうか。

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『王様の速読術』を読んだよ

国民的6つ子『おそ松くん』が大人になった

2015年10月5日より、地上波放送でTVアニメ『おそ松さん』が放送されています。ご存知『おそ松くん』の作者、赤塚不二夫生誕80週年を記念しての作品だそうです。
新しいアニメでは、おそ松くんたち6つ子も大人になり、相変わらずバカでナンセンスな生活を送っています。スマホが登場したりと、どうやら21世紀の日本のようです。

登場する他のキャラクターも、イヤミ、チビタ、デカパンなどなど、おなじみのキャラクターが勢揃いです。私は、エスパーニャンコの登場に「わ!赤塚のネコだ!」と一瞬にして幼いころの感覚が蘇りました。
もちろん、『おそ松くん』を知らない世代の人でも楽しく見られる内容です。

また、原作マンガや、昭和白黒版・カラー版ともにTVアニメ『おそ松くん』も、6人の兄弟たちは、みな同じように、無個性に描かれていました。一転して、今回の新シリーズ『おそ松さん』では6人の兄弟たちがみな個性的に描かれています。と言っても、みんな同じような風貌ですから、なかなか見分けがつかないのですが、話数を追うごとに6人それぞれの見分けが出来るよう、個性を際立たせ印象づけの工夫もされています。
全員の名前を順番に呼ぶ。弟達は兄に「◯◯兄さん」と敬称で呼ぶ。性格の違いをビジュアルでもセリフでも見せ、さらに他のキャラクターがそれを指摘するなど、繰り返し繰り返し6つ子たちの違いを演出しています。そうすることで、表情や髪型、着ている服などだけで、つまり、イラストだけでも6人の個性が認識できるようになる仕掛けです。
そうやって、没個性だった6つ子たちがそれぞれ個性的になったことで、6人それぞれの人生があり、時間の経過があったことを感じさせます。

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『キミが勉強する理由』を読んだよ

バイオリンとラケットのイラスト

バイオリンとラケットのイラスト

学歴の高い人ほど音楽の趣味を持っている人が多い印象があります。
もちろん、音楽は誰もが好きで愛しているものでしょうが、自分で楽器を演奏をし、バンドやオーケストラに参加していたりと、多趣味で、音楽も積極的に楽しんでいる印象があるのです。

収入の高いグループは、そうでないグループよりも、普段からジム通いやランニングなど、日常の中で運動をする習慣があるそうです。

高校生の体力テストのデータを見ると、偏差値の高い学校ほど結果が良い場合が多く、偏差値の低い学校ほど体力テストの結果も低く出ていました。進学校ほど文武両道なイメージは本当なのですね。

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『王様の勉強法』を読んだよ

フランシスくんとレトロビルディングのイメージをコピックで描いたイラスト

フランシスくんとレトロビルディングのイメージをコピックで描いたイラスト

「勉強をする」と言うと、人によってはワクワクしたり、ある人にとってはうんざりするような言葉かもしれません。
私は「どんなことでも真面目にやれば勉強だ」と考えています。

現在は、毎日毎日熱心にYouTubeで料理の動画を見ています。
今、特に夢中なチャンネルはこの二つです。

・外部リンク:Cooking with Dog – YouTube
・外部リンク:Peaceful Cuisine – YouTube

朝から晩まで暇さえあれば動画を再生しては「勉強になるなぁ~」と感心して見ています。
どちらのチャンネルも日本人が作っており、料理を扱っていますが、英語で発信されているところも共通しています。

歩いてるだけでも勉強になる?

先日、大阪の淀屋橋から難波まで、御堂筋をてくてくと歩いて移動しました。
御堂筋沿いには、レトロな雰囲気のビルがたくさん立ち並んでいます。
窓枠の形が個性的だったり、柱の意匠が面白かったりと、見て歩いているだけで「勉強になる」んです。

こんなレトロな、あるいは考え方によっては古臭い建物がたくさん残っているのは、面白くもあり、また、ビルの建て替えや、区画の統合や整理が長くなされていないことでもあります。
今後、大阪の街の区画について知りたいなぁと、新たな好奇心が生まれました。

これが「勉強」なら、勉強が大好きだ

こんな、遊んでいるようなことを「勉強になる」と言うのであれば、私は勉強が大好きです。
実際、これまでも、学校のテストやレポートの提出なども、「勉強になるなぁ~」と呑気に取り組んでいたので、あまり負担に感じたことはありませんでした。

だけど、「どんなことでも真面目にやれば勉強だ」というのは、時には面倒くさく感じることもあります。
瞬発的に沸き起こる好奇心や興味に突き動かされているので、時間をかけて計画を練ったり、将来を見据えて事前に行動をすることとか、とても億劫に感じてしまいます。

勉強好きはむしろ性癖?

『王様の勉強法』では、荒俣宏さんと中谷彰宏さんが対談をしながら、「勉強」をキーワードにしつつ、次から次へと話題がポンポンと飛び出します。

勉強を「性癖」だとし、お二人とも自身の性癖に突き動かされて、古今東西の雑多な知識や話題に没頭し続けているようです。
「性癖」なのですから、もう誰にも止められない欲求なのでしょう。

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