哲学・思想

『アイデア大全』|アイデアを生む知識の海へ

こんにちは。毎朝寒さに縮こまっている あさよるです。ページをめくる手も震えてしまうので、元気が出るような本を選んでみました。『アイデア大全』はブロガーの読書猿さんの著書で、見た目も黄色く、中のページも黄色いパワーを感じる本です。イラストや図解もたくさんあって、見てるだけで楽しい。

本を読むって「役に立つ」「勉強になる」よりも、もっとずっと「ワクワクする!」「好奇心刺激される!」って衝動が大事だと思うのですよ。『アイデア大全』はワクワクするし「もっと本が読みたい」と素直に思わされる本でした。

アイデア発想法のすべて

本書『アイデア大全』は、新しい考えを生み出すための発想法が網羅された本です。アイデアが必要なときって「これまでのやり方だとダメ」時ですから、本書はジャンルを超えて教養が深まるような内容になっています。ページをめくっているだけでも、これまでの自分の発想には上らなかった事柄に出会えます。

一つのアイデア発想法につき、アイデアの作り方のレシピ、例、レビューと構成されています。

また、ビジネス書や自己啓発書なんかを読んでいますと、いろんな発想法が紹介されていますが、「ほんまかいな」と眉唾してしまうことがあります。それは、バックボーンがきちんと触れられていなかったり、出典が記されてない故に頼りないんですよね。本書では、きっちりと出典やアイデア法が誕生した経緯も記されており「あの本で読んだアレはコレが元ネタだったんだ」と非常にスッキリする読書でした。

また、アイデアの出し方が分類されているのも、これまで見たことなかったカモ。

  • 自分に尋ねる
  • 偶然を読む
  • 問題を察知する
  • 問題を分析する
  • 課程を疑う
  • 視点を変える
  • 組み合わせる
  • 矛盾から考える
  • アナロジーで考える
  • パラフレーズする
  • 待ち受ける

まずは手に取る辞書的存在

本書『アイデア大全』はアイデア発想法を網羅的に扱ったものですから、一つ一つのアイデアの出し方をもっと知りたいなら、それぞれの専門書へと進みましょう。本書『アイデア大全』って、「もっと知りたい」「もっと読みたい」を刺激する本なんです。エッセンスやフックが散りばめられていているんです。本書を読んでアイデアを練るだけでなく、本書そのものが話のネタや教養・雑学になりうつのも面白い。

アイデア発想法が分類されて並んでいるので、「困ったときは『アイデア大全』」的位置づけでしょうか。kindle版で常にスマホで読める状態にしておくか、紙の本を机に並べておくか……悩ましい。

イラストや図解もたくさんあるし、ユーモアも盛り込まれていて、普段本を読まない人も手に取りやすいんじゃなかろうか。

アイデア史年表が楽しい

巻末に収録されている「アイデア史年表」も楽しい。人類のアイデアの軌跡なのだ。悠久の時の中で今に伝わる「考え方」「発想」ってのはスゴイよね。同じこと思いついた人はもっと後にも先にもいたんだろうけど、「残った」「残した」ってことも。

んで、このアイデア史は、あらゆるジャンルの古今東西の話題が盛り込まれてるんだけど、これだけ自分で調べ上げるのって……このアイデア史年表にあることだけでも、一つずつ「知りたい」のだ。

細かいとこまで好奇心刺激される本でした。

関連本

『パブロフの犬:実験でたどる心理学の歴史』/アダム・ハート=デイヴィス

『哲学用語図鑑』/田中正人

『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』/デビッド・アレン

『世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく』/渡辺健介

『IDEA HACKS!』/原尻淳一,小山龍介

『夢をかなえるゾウ』/水野敬也

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『哲学の使い方』|街角で、哲学をつかおう

こんにちは。あさよるです。以前、鷲田清一さんの『てつがくを着てまちを歩こう』を読み、それまでよくわからんかった「ファション」について興味を持つきかっけになりました。そして、被服をまとうことについて「哲学」するというのも、好奇心かきたてられました。

今回手に取った『哲学の使い方』でも、布を体にまとうように、「哲学」を身近に、肌感覚のあるものであるし、そうあるべきものだと書かれており、興奮冷めやらぬ読了となりました。

「自分らしさ」ってなんだろう?『てつがくを着てまちを歩こう』

〈ガクモン〉から使える哲学へ

本書のタイトル『哲学の使い方』とは、現在「哲学」と言えば大学の限られた学問としてのものであり、西洋哲学を並べて触れること指す状況への提言です。哲学とは、子どもでも年寄りでも、誰にとっても「使う」ものであるし、身近なモンダイを哲学してもいい。

哲学は「である調」の書物に書されるようになったのは最近で、古くは対話形式であったり、エッセイとして書かれたり、詩であったりもしました。だから現代の我々だって、「である調」の哲学をする必要はありません。

本書では一例として〈哲学カフェ〉が挙げられていました。街角で、普通の人たちが集まってテーマについて哲学する。年齢も職業もさまざま。孫くらい年の離れた人と対等に論議する。哲学専攻の学生なんかが進行役をするそうですが、交通整理と最後のまとめをする程度で、特に混乱もなく進むそうです。

哲学カフェについて知ると、ふしぎなことに気づきます。とうして実生活では孫ほど年の離れた人と論議にならないのだろう。どうして友達は同年代に限られているんだろう。どうして「知っていること」を改めて考えることがなかったんだろう。

日本では「哲学」は大学で、やっと触れるものですが、ヨーロッパでは子どもの内から学校で哲学の問いがなされるそうです。さらに日本では、日本の哲学と、西洋哲学の二階建てで、多くは〈西洋哲学の本を読む〉ことが「哲学」な感じがしています。我々は、もっと「哲学」してもいいのかもしれない!

哲学の使い方、入門

本書『哲学の使い方』は、きっと高校生くらいなら読めるはず。ちょっと背伸びした読書が楽しめると思います。

哲学ってムズカシイ、取っつきにくいものじゃなく、身の回りにあるものです。冒頭に紹介した「服を着る」ことや、ポスターのキャッチコピーにだって哲学できます。ソクラテスは街角で対話をすることで哲学をしました。あなたの近くでも、今日も哲学カフェが催されてるかも。一度覗いてみるのも面白いかも。

もちろん、大人が読んでも結構読み応えあります(;’∀’) 哲学勉強された方はどうかわかりませんが、あさよるは結構、読むだけでいっぱいいっぱいでしたよ。しかーし、鷲田清一さんの文体はやわらかで読みやすいのです。

あさよるネットで紹介した哲学の本

『哲学用語図鑑』/田中正人

『哲学用語図鑑』|ド忘れ&知ったかぶりから卒業!

『はじめての哲学』/石井郁男

『はじめての哲学』|西洋哲学の偉人くらい、知ってるよね?

『西洋哲学の10冊』/中川純男,杉山直樹,石川文康,村山達也,竹内綱史,関口浩,小島和男

『西洋哲学の10冊』を読んだよ

『ハーバードの人生が変わる東洋哲学──悩めるエリートを熱狂させた超人気講義』/マイケル・ピュエット,クリスティーン・グロス=ロー

『哲学用語図鑑』|ド忘れ&知ったかぶりから卒業!

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『チーズはどこへ消えた?』|冒険を楽しめ!パッと読んで燃える!

こんにちは。チーズを食べたいあさよるです。まさかそんな理由でこの本を選ぶなんて……というのは、結構ホントです。本書『チーズはどこへ消えた?』は1998年にアメリカで出版され大ベストセラーに。日本では2000年に訳書が出版されこちらもベストセラーになりました。あさよるも出版当時、本書を読まされた記憶がありますw

その時はイマイチ何が言いたいのか分からず、どう読んでいいのかさえピンとこず、持て余してしまったのを覚えています。今読むと、コンパクトでサクッと一気に読み切ることができ、メラメラッと力が湧いてくるよくできた本だなぁなんて思いました。ちょっと気分転換したいとき、パーッと発散したいときなんかにどうぞ。

小人とネズミの迷路でのお話

あらすじ

『チーズはどこへ消えた?』はこんなお話です。

ある日のシカゴに、かつてのクラスメイトが集まりました。それぞれ違った進路を歩んでいますが、それぞれが思いがけない変化に直面し、どう対処しようかと案じていました。中の一人が言います。

「ちょっと面白い物語を聞いて、すべてが変わったんだ」(p.14)

それは、ネズミのスニッフとカリーと、小人のヘムとホーの物語でした。

2匹と2人の物語

2匹と2人は迷路の中に住んでいます。迷路のところどころには様々なチーズが隠されています。彼らはチーズを見つけるべく、迷路内を散策し、チーズルームにたどり着きました。しかし、しばらくするとチーズを食べつくしてしまいます。ネズミたちは再び迷路へ飛び出しました。しかし小人たちは、チーズはどこへ消えた?と話し合い、しばらくそのまま待ち続けます。ある日、小人のホーは意を決してチーズルームから出てゆきました。ヘムを説得しましたが、彼はチーズルームに残ると言って聞きません。

ホーは迷路の中で少しのチーズのかけらを手に入れ、ヘムにチーズを見せ再度説得を試みますが「ここにあった“古いチーズ”が食べたい」と言って応じません。仕方なくホーは一人迷路を歩き回り、ついにこれまでに見たことのないチーズルームを発見します。

変化を拒み切り捨てらる運命

場面は元のシカゴのクラスメイトたちの談話に戻ります。彼らは立場はそれぞれ違っていても、変化に直面していました。変化を拒み、取り残され切り捨てられる人たちを見てきました。変化を嫌い、みんなの足を引っ張る人もいます。自らの経験を話し合うことで、新しいチーズを追い求めるビジョンを共有し合ったようです。

「チーズ」とは、「迷路」とは

本書で語られる「チーズ」や「迷路」とは、どんな意味合いがあるのでしょうか。

「チーズ」とは、私たちが人生で求めるもの、つまり、仕事、家族、財産、健康、精神安定……等々の象徴。

「迷路」とは、チーズを追い求める場所、つまり、会社、地域社会、家族……等々の象徴です。

この一見シンプルな物語には、状況の急激な変化にいかに対応すべきかを説く、深い内容がこめられているのです。

カバー

我々は「チーズ」すなわち仕事、家族、財産、健康、精神安定等々を追い求めています。それを実現するために会社、地域社会、家族等々という名前の「迷路」をさ迷っているのです。

かつて仕事があっても、そのうちなくなってしまうかもしれない。そのとき「チーズ(仕事)はどこへいった?」と、状況を把握せず行動を恐れて立ち止まっていてはいけないのです。家族も、健康も、精神安定も、そのうちなくなってしまうかもしれない。その時、行動しなくては。いえいえ、すでに「いつかなくなる」と分かっているのです。事前に行動し始めなければ。

変化しないといけない

一人、迷路に踏み出した小人のヘムは、恐怖と不安のチーズを探している内に、どんどんと考えが変わってゆきます。最初、チーズが返ってくるかもしれない、チーズがないのはおかしいと同じ部屋に居座り続けました。しかし、チーズもないのに行動しないのは安全ではなく、早く行動した方がいいと気づきます。そしてその考えを壁に書きつけました。

変化は起きる
チーズはつねにもっていかれ、消える

変化を予期せよ
チーズが消えることに備えよ

変化を察知せよ
つねにチーズの匂いをかいでいれば、古くなったのに気がつく

変化にすばやく適応せよ
古いチーズを早くあきらめればそれだけ早く新しいチーズを楽しむことができる

変わろう
チーズと一緒に前進しよう

変化を楽しもう!
冒険を十分に味わい、新しいチーズの味を楽しもう

進んですばやく変わり再びそれを楽しもう
チーズはつねにもっていかれる

p.68

〈変化する〉ことは恐ろしく忌々しい事柄だったのに、いつの間にか〈変化するから冒険ができる〉と、変化への考えがガラリと変わっています。そっか、変わってゆくってワクワクすることでした。いつの間にか、変わってしまうことが煩わしく、恐ろしく、避けるべき事だと思っていたのでしょうか。

今ある「チーズ」……すなわち仕事、家族、財産、健康、精神安定などなどは、いつかなくなってしまうものです。常にチーズを得続けるべく、冒険し続けないといけません。

なんか久々に読んで、以前よりかは著者が「何を言いたいのか」が分かった気がしますw これも変化ですかね。

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『高校生のための評論文キーワード100』|大人も理解しておきたい用語100!

こんにちは。ブログを書き始めてから、自分の文章力の低さを痛感し、慌てて文章を書くための本などを読み始めました。本書『高校生のための評論文キーワード100』も、高校生向けの新書ということで、初心者の あさよるも読んでおいて損はないだろうと、手に取りました。

評論文を読み解くために理解しておきたい用語100が紹介されており、高校の授業や大学受験のみならず、社会人ならこれくらいのボキャブラリーは欲しいなぁと思える内容で、汎用性も高いと感じました。ブログを書くにも役立ちそうです(^^♪

評論文の読解のために

本書『高校生のための評論文キーワード100』は、高校生が評論文を読み解くために必要な100の用語が収録されています。授業で必要だったり、大学入試に必要な評論文読解のためのものです。本書は、用語の説明が主で、まずは知っておかねば理解しにくい用語を押さえておこうという趣旨。

哲学用語が多いので、西洋哲学や西洋思想を押さえながらの説明が繰り返され「急がば回れ」的網羅の仕方だと紹介されています。

一つの用語につき見開き1ページで説明がなされ、【ポイント】【切り口】【展開】と三つの項目に分けて解説がなされます。【ポイント】はざっくりとした用語の説明、【切り口】では用語がどのような文脈で使われるのかを知ります。【展開】は、その用語が、ほかにどんな分野で使われているのか、どんな発展性があるのか見ます。

巻末には知っておきたい哲学者のプロフィールも簡単にまとめられています。

授業のため、受験のためはもちろんのこと、社会人になっても「これくらい知っておきたい」用語や用法ばかりで、汎用性の高い内容です。

辞書のように索引から引けるのもポイント。

丸暗記してもいいかも……

賢明なる高校生諸君なら、本書の内容は丸暗記してしまっても良いでしょう。それくらい、普段の会話や雑談の中で使われる言葉から、読書をするのに押さえておきたい用語ばかりです。意外と、「耳で聞いたことある」「知った気になっている」けれども、実は意味を知らない単語というのがザクザクあるもので、間違った意味で言葉を使っているばっかりに人とコミュニケーションが上手く取れないこともあります。はい、あさよるのことですw

「高校生諸君は~」なんて書きましたが、はい、本当は大人だってこれくらい丸っと頭に入っていてイイ加減なのかもしれません>< あさよるも、しばらくは本書を手もとに置いておきたいなぁと思いました。

辞書のように使えると紹介しましたが、辞書よりもずっと詳しく説明がなされています。読書として読み解いていっても楽しい内容です。高校生向けとあって、親近感わく文体で楽しい。

ブログ書くにも最適w

あさよるは(ほぼ)毎日ブログを書いている人ですので、「これはブログ書くのに必要な語彙力だな~」と感じ入りました。実際には平易な言葉を使うようにしていますが、それでも「読み解く」「思案する」って過程ではボキャブラリーがモノを言うんじゃなかろうかと。

どんな用語が紹介されているかについては、この記事の後半の目次情報をご参照くださいv

あと、言葉って用法容量を守って使用すれば、とても有益なものですが、下手をすると痛い目を見るものでもありますw たまにはちゃんと勉強しなきゃと思いました(;’∀’)

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『真夜中のディズニーで考えた働く幸せ』|情熱をカタチにするってコト

こんにちは。子どもの頃なりたかった職業は「ケーキ屋さん」のあさよるです。理由は……なんとなく。〈将来の夢〉が明確にある人がずっと羨ましい人生でした。今でも「楽しいことしたい」と、ゆるく夢見ています。

さて、今回は〈仕事〉と〈熱意〉を考える本に出会いました。働くってなんだろう?ってこと。そして、熱意を持って取り組むパワー。

14歳の世渡り術。働く熱意!

本書『真夜中のディズニーで考えた働く幸せ』は、河出書房新社の〈14歳の世渡り術〉というシリーズの中の一冊です。中学生~大人までが読者の対象です。本書は、東京ディズニーランドオープン当時からランド内の〈そうじ〉係をしていた著者・鎌田洋さんの経験が綴られています。

鎌田洋さんは会社員をしていましたが、東京ディズニーランド建設の計画を知り求人募集に応募します。鎌田さんはアメリカのディズニーランドへ行った経験から、どうしてもここで働きたいと思っていましたが、残念ながら不採用。会社まで辞めて何度もエントリーしますが、なかなか採用されませんでした。ディズニー本社へ直談判の手紙を書き、アメリカのディズニーランドまで出向きスタッフと話をしますが、なかなか採用の通知が届かない。別の仕事をしながら何度も何度も応募して、やっと採用になりました。

やっと東京ディズニーランドのスタッフになれましたが、配属されたのは〈カストーディアル〉という、パーク内のそうじ係。みなさんもディズニーのそうじスタッフをご存知でしょうから、「かっこいい!」「すてき!」って思うかもしれませんが、東京ディズニーランドの建設当初は〈カストーディアル〉がどんなに重要な役割なのか多くの人は知らなかったでしょう。鎌田洋さんも本場のディズニーランドでカストーディアルの仕事を見て感動していたのに、いざ自分が配属されたとき「内心がっかりした」と告白しておられます。しかも、鎌田さんは深夜、ゲストのいない時間のそうじが任されました。

何度も何度も不採用になり、諦めずにやっと手に入れた仕事なのに、ちょっと不本意な配属。そんな中でも、働くこと、熱意を持ち続けること、諦めないこと。そのパワーがどんどん自分の境遇を変えてゆく様子を、ご自身の体験と共に紹介されています。

マネできるところ

〈14歳の世渡り術〉ということで、本書を読んで誰もが真似できる、取り入れられるところをピックアップしてみます

  • ディズニーランド予定地を見に行った

鎌田さんは東京ディズニーランド建設のニュースを聞き、とりあえず予定地とされている場所へ赴いていました。建設前ですからもちろん、ディズニーランドの気配もなかったようですが、「どこにあるの?」「どんなところ?」「どんな風になるの?」って、実際に行ってみる!

将来働くかもしれないところや、進学するかもしれない学校など、実際に行って見てみる。夢の中のフワフワしたお話がグッとリアルに、現実と地続きなことがわかります。

  • アメリカのディズニー社へ手紙を書いた

ダメ元でディズニー本社へ、自分の熱意を伝える手紙を書きます。結果的に返事はもらえなかったし、直接的には手紙は役立ちませんでした。しかし、巡り巡って手紙を書いた熱意が、自分を後押しします。どうやら、手紙はちゃんと届いて読まれていたようで、鎌田さんの名前は把握されていたようですし、どうやら日本の東京ディズニーランドの面接でも、手紙の一件はみんな知っていたようです。じわじわっと効くアプローチもあるんですね。

  • 落ち着いて作戦を考える

東京ディズニーランドで働きたいと、前職を辞めてしまった鎌田さん。しかし残念ながら不採用。生活しないといけませんから、とりあえず他の会社で働き始めます。ここで、働きながら、落ち着いて「これからの戦略」を考える。突っ走り続けるだけだとすぐ息切れしてしまいますから、冷静さも大事。

  • 「前の仕事」が後押しする

著者の鎌田洋さんは、当時の仕事を辞めて東京ディズニーランドで働きたいと思った時、奥様もすんなりOKして、そのあと幾度も不採用の通知が来ても「やめなさい」「諦めなさい」とは仰らなかったそうです。それは、鎌田さんが以前の仕事も真面目に働き、サボったりせず優秀な成績を上げていた〈実績〉が大きいんじゃないのかなぁと思いました。働き者で優秀な人だと分かっているから、奥様も反対なさらなかったのではないか?ということです。全然違う世界に飛び込むときも、これまでの自分がやってきたことが後押しをします。

  • プロの世界は、スゴイ

念願の東京ディズニーランドで働き始めますが、配属されたのは掃除係。当時の掃除って、キツイ、キタナイ、危険の3Kの仕事でした。しかし、そこでディズニー社が持ってる掃除のノウハウに出会います。掃除って、ただ汚れを取るだけじゃなくって、人の心までキレイにするものです。人の行動を把握し、ゲストが夢の世界に浸れるように配慮します。まさにプロフェッショナルの仕事です。

働く人は、みんな物語を持っている!?

鎌田洋さん『真夜中のディズニーで考えた働く幸せ』では、「オープン当時の東京ディズニーランドのキャストとして働いた!」というスペシャルな体験を手に入れるまでの困難と、そこで学んだことが紹介されています。すごく特別で、すごく〈普通じゃない人〉の体験ですね。

〈14歳の世渡り術〉ということで、働くことや、チャンスを自分で手に入れる方法、諦めず何度もチャレンジし続ける、情熱も実を結ぶ実例です。そして、執念の先にゲットした仕事なのに、不本意に思っちゃったり、それでも諦めずに真摯に取り組めば、与えられた仕事の大切さが分かってくる。

こんな経験、もちろん著者の特別な経験なのですが、働く大人たちは多かれ少なかれ同じような経験を持っているのではないでしょうか。夢を持って行動したり、時に夢に破れたり、諦めたり道を変更したりしながら、それでも〈今〉に至る道筋を誰でも持っていて、ドラマチックじゃないかもしれないけど、他にない経験を持っています。

思春期頃、大人の自分を考えるとき、スペシャルな人の体験に触れるのも刺激的です。しかし意外と、身近な人の物語も、面白いかもしれません。

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『乱読のセレンディピティ』|乱読で予想外の好奇心にであう!

こんにちは。なるだけいろんな本を読もうと心がけている あさよるです。だけど、〈乱読〉って言うほどバラエティに富んでいるわけでもないんですよね……たまに、「おんなじような本ばっかり読んでるなぁ」と自分で思います。

これからの読書をどうしようかと、読書術の本をチョイス!著者は『思考の整理学』の外山滋比古さんです。

『思考の整理学』を読んだよ

どんな本も読みこなす「力」

本書『乱読のセレンディピティ』は、タイトル通り〈乱読〉をテーマにしています。本の読み方で、「多読派」「精読派」なんてのがありますが、今回は「多読」のお話ですね。しかも、ただ本を読むだけじゃなく、さまざまなジャンルを〈乱読〉するのです。

どうやって読むか?それは、手あたり次第。もちろん、いつも良い本に出会うわけじゃないし、ハズレを引く日もあるでしょうw どんな本が良い本か?それを、自分で判断できるのが良い読者であると、紹介されています。自分で本の善し悪しを判断するためにも、乱読は必要なのかもしれません。乱読に必要な判断力を養うための乱読でもあるということ。

また、乱読をすると必然的に苦手なジャンル、知らない分野の本も読むことになるでしょう。よく知っている分野の本ならサササッと読めますが、知らない内容の本を読むのは時間もかかります。集中力が必要です。読書の「力」がつくのが、乱読の特徴なんですね。

「読んじゃダメ」も好奇心になる

書物をドサドサ与えられれば、読書家になるか。乱読家になるかといえば、そうとは限りません。例えば、子どもの頃、大人から「○○は見ちゃダメ」「××は取り上げます」と言われたら……いいえ、ダメと言われれば言われるほど見たくなっちゃうものです。読書生活にネガティブに働きそうな要因も、プラスに変えてゆきましょう。

読むべし、読まれるべからず

第4章の〈読むべし、読まれるべからず〉は、章のタイトルからして少し耳が痛い。

読書を神聖視する人がいる、例えば、昔は本や雑誌の上を跨いではならないと教えられた。なんとなく、本は神聖なもの、本はえらいものだと思っている。だから、本を読まないといけない、本を読まないのは恥ずかしいことだと思い込む。読書信仰を持つのは知的エリートだと思い込む。

しかし。本書は投げかける。読書はそれほどありがたいことではない。どれくらいのご利益があるのかもわからない。そして、本を闇雲に読んでいると、頭の近視が起こる。

 わけもわからず、むやみに本ばかり読んでいると、心眼は疲れ、ものをはっきり見きわめることが難しくなる。読書メタボリック症候群型近視になってしまう。頭の近視は、目の近視ほど不便ではないから、なかなかこれを治療しようとしない。
知識を身につけるには本を読むに限る。もっとも手軽で、労少なくして、効果は小さくない。読書は勉強のもっとも有力な方法になる。真面目な人は正直だから、読めば読むほど優秀な人間になれるように勘違いする。実際、博学多識にはなることができる。それと裏腹に、頭の中が空虚になるということを教えてくれるものがない。
頭が知識でいっぱいになれば、頭ははたらこうにも、はたらくどころではない。そのうちに、ものが見えない頭の近視がはじまる。
少しくらいの近視なら、頭の眼鏡で対応できる。頭の眼鏡は、もちろん、本で得た知識である。知識があれば、考えたりする面倒がない。それで読書は知識から信仰を生み、それが読書を支える。

p.50-51

本を読むのは手軽で、効果の大きな行為です。効率的なんですね。だからと言って、本ばっかり読んでいると、物を正しく見れなくなってゆく。あくまで、本で得た知識は他人からの借りものであることを忘れてはなりません。頭の働きは、自分で考えないといけない。ここを混同してはならないのです。

そしていずれ、本で読んだ知識か、自分で考えた思考か、どちらを選ぶのか二者択一を迫られるときがきます。その時、借り物の知識を選んでしまうのが、知識信仰だというワケです。

この第4章、最初から最後まで耳が痛いのです……。

どうして乱読するの?

乱読の良い所は、苦手な分野、知らないジャンルの本も読むからです。あらかじめ知識のある本は、ザーッと読み流すことができます。しかし、知らない分はの本は、単語にひっかかって、なかなか読むことができません。

知らない分野を読むには、能力が必要です。この読み方が身に付けば科学や哲学、宗教など、難しい本も読める力が身に付きます。読みやすい本ばかり読んでいると、いつまで経っても好きなジャンルしか読めない。文系だから、理系だからと読む本を選ぶ必要もない。

すると、知識の幅が広がってゆく。

思いがげないことに出会う

 セレンディピティ(serendipity) 思いがけないことを発見する能力。

p.82

専門的な読書は、専門以外の知識に出会うことは少なくなってゆきます。乱読家は、知らない知識にいつも触れていて、分からないことも多い。すると、あるとき化学反応のように、セレンディピティがやってくるのです。

知識を貯めこんでゆく読書から、乱読へ読み方を変えると、いつかセレンディピティによって全く違う考えと出会うのです。そして、この思ってもみない出会いは、新たな好奇心をかき立てます。

読書が知識の蓄積のためではなく、好奇心が新たな好奇心を生み出すものになるように。本の読み方や意識、少し変えてみようと思いました。

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『これからの「正義」の話をしよう』|ヒーロー?犯罪者?法の裁きは「正義」?

NHKの「ハーバード白熱教室」が話題になったのは2010年のことだそう。当時、あちこちで話題になっていたのを覚えています。……あさよるはちょこっとしか見ていなかったので、7年遅れでやっと本を読みました(苦笑)。

マイケル・サンデルさんはハーバード大学の政治哲学の教授です。サンデル教授の「Justice」という科目があまりに人気すぎて、ハーバード大は初めて講義の一般公開に踏み切ったそう。テレビで放送されたのはその模様だそうですね。

社会のリーダーはどんな決断をするか

講義を受けるハーバード大学の学生たちは、未来の社会のリーダー候補たちです。リーダーたちは「決断」を迫られます。決断を誤れば、たくさんの人の命が失われたり、生活を失ってしまいます。

『これからの「正義」の話をしよう』では、さまざまなケーススタディを見ながら、どんな決断をすべきなのか。個人がどうしようもない事態の中で、下した決断が法秩序に反していた場合、それを裁くことははたして「正義」なのだろうか?

有名な列車事故のたとえ話を見てみましょう。あなたは線路を見下ろす橋の上にいます。

 線路上を路面電車が走ってくる。前方には作業員が五人いる。(中略)ブレーキはきかない。路面電車はまさに五人をはねる寸前だ。大惨事を防ぐ手立ては見つからない――そのとき、隣にとても太った男がいるのに気がつく。あなたはその男を橋から突き落とし、疾走してくる路面電車の行く手を阻むことができる。その男は死ぬだろう。だが、五人の作業員は助かる(あなたは自分で飛び降りることも考えるが、小柄すぎて電車を止められないことがわかっている)。

P.32

一人の人間を犠牲にすることで、より多くの命を救える。究極のシーンです。この例えの悩ましいのは、一人の人物を〈自分が突き落とす〉ということ。自分が人を〈殺す〉のです。しかし、それで多くの人が救われる。

このような選択を、民衆のリーダーは迫られます。大統領や総理代大臣、官僚や行政の長は「決断」しないといけない場面があります。日本は災害が多いですから、リーダーの判断によって多くの人が助かったり、逆に被害が拡大します。一人の犠牲で、多数の人が救われるなら、それを選択するシーンが実際に起こっているのでしょう。

そして「正義」の話。仮に、太った男を橋の上から突き落とし、一人を犠牲にして五人を救った人物は、殺人罪に問われるのでしょうか?五人の命を救った彼を殺人犯にする社会は、良い社会なの?それが「正義」?

難しい…わかんない…(;´Д`)

未来のリーダーたちを相手に「正義」の授業をしているのです。サンデル教授は「見て見ぬふり」という選択はさせてくれません(-_-;) 必ず何らかの決断をせねばならない。

『これからの「正義」の話』ではほんとたくさんのケースが集められているのですが、サンデル先生は〈答え〉を与えてもくれません。〈これからの〈正義〉の話〉なのですから、「答えはまだない」のかもしれません。

また、アメリカ社会と日本社会でも違いがあるでしょうし、なにより、あさよるは重大な決断をする立場にはないw

あさよるが読むと、どうしても〈個人〉のケーススタディに読めてしまうのが難しさに拍車をかけました。サンデル先生の意向も組めなくって、苦しい読書となりました。

ヤイヤイ言いながら読むのが面白いかも

あさよるのような凡人が『これからの「正義」の話をしよう』を読むならば、他人とヤイヤイと話しながら読むと面白いのかなぁと。

「思考実験しようぜ」とか「ギロンしようぜ」とかってノリはあまり好きじゃないのですがw、たくさんのケーススタディを見ながら、あーだこーだ言うにはぴったり。

あるいは、「自分が大統領だったら」「次期総理大臣になったら」という仮定のもとに話すとなお面白いかも。

なにせ、一人で読んでて、うまく吞み込めずモゴモゴと苦しい感じでした。一人で読んでると行き詰っちゃうぜ。

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『本は10冊同時に読め!』|欲張り読書家になる!

こんにちは。次に読む本に気をもむ あさよるです。読書って、読む本を調達してくるのが大変なんですよね。電書の登場は画期的ですが、それでも「どうせなら面白い本を読みたい」との思いから、悩みます。

読書指南系の本を読んだり、著者紹介を見ていると、ちょこちょこと「HONZ」の名前が挙がっていました。あさよるは「HONZ」ってなんだ?というところから始まって、代表の成毛眞さんの本を読んでみようと思いました。成毛眞さんの読書に関する著書『本は10冊同時に読め!』を手に取りました。

「速読」「多読」で「超並列」読書術

成毛眞さんの推奨する読書は、超並列読書。あちこちに本を配置して置き、同時進行で複数冊の本を読むのです。その数10冊!

多読を目的とするので、少し読んで面白くない本はサクッと切ってOK。真面目に最後のページまで読まなくても構いません。

そして、多忙な現代人は細切れの時間を使って本を読む力が求められるでしょう。テレビを見ながら、CMの間だけ読むとか、ほんの数秒の隙間も無駄にしません。だから、あちこち手の届くところに本を配置しておくんです。

読書時間を確保しようとすると、自ずと時間の使い方も変わってきます。他人に自分の時間をムダに使われてはなりませんし、自分も時間への価値を高めてゆかねばなりません。そして「面白いことないかなぁ」とアンテナが立ち始めるんです。

また、必要な情報・資料を読むだけでは足りません。自分の業務とは関係なさそうな分野の本も多読します。“教養”を高めるんですね。

要は「10冊同時に本を読む」という行為がきかっけとなり、時間の概念、他人との関わり、情報への感度等、ドミノ倒し的に変化が訪れるのではないか?と思いました。

読書習慣、学習習慣がある人はやっている?

成毛眞さんの推奨する読書術って、突飛なものなのか?と考えると、そうでもない。既に読書習慣を持っている人の中には、同時に複数冊の本を読む人や、自分の行動範囲のあちこちに本を配置してある人もいるでしょう。

また、日頃から学習習慣がついている人は、やっぱ“時間が貴重”であることを痛感しているんじゃないでしょうか。じゃあ、やっぱ同時に本や資料を読み込むって、あり得るんじゃないかなぁと思います。

並行読書術、やっている人は既にやっている……特に、仕事で必要な資料読みをしている時って、自然とこんな読み方になっちゃいますよね。そうそう、〈趣味の〉〈遊びの〉読書から、〈使命感〉や〈責任感〉を伴う読書って言えばいいのかなぁ?

独り善がりな、自分のための読書から、社会へ還元する読書。だから副題が〈本を読まない人はサルである!〉なのかなぁと考えました。人は社会性を持っている生き物です。〈人間らしさ〉である社会性のための読書が必要ってことなのかな?

教養、スキルアップのための読書術

読書って、目的がとてもたくさんありますよね。

中には、本を読む行為自体が目的な人もいれば、本を〈味わう〉とか〈愛でる〉とか、そんな表現をする人もいます。自己実現としての読書や、安らぎのための読書もあります。

本書『本は10冊同時に読め!』では〈教養〉を深め〈学習〉をし、思考力や判断力を養ってゆく読書です。それを続けていると、ゆくゆくは考え方が変わり、価値観が変わると、職業が変わったり、収入が変わる人もいるでしょう。自らに大きな変化をもたらす読書術。だから〈同時に10冊〉とハイスピードで行うんですね。だって、人生は有限だから。

読書の目的って、いっぱいあってもいいと思うんです。〈味わう〉読書をしながら、我武者羅に〈教養〉を深めながら、一心不乱に〈学習〉し、業務に必要な資料を読みまくってもいいじゃないか!と。本って、ありとあらゆる分野の本が書店で溢れかえっています。「自分はこれしか読まない」と決めてしまうのはもったいないなぁと思います。

本は読めば読むほどオモシロイ!

あさよる、これは断言できる。本は読めば読むほど面白い!

10代の頃、知らないこと分からないことだらけだった頃、読書は発見の連続でしかありませんでした。大人になるというのは、こうやって何でもわかる、どんな質問にも答えられることなのだと思っていました。

全然違います!w 大人になっても、年齢を重ねても、読書はやっぱり発見の連続だし、知らないこと分からないことだらけです。むしろ、子どもの頃よりより複雑/単純な事象を認識したり、抽象/具象を扱えるようになったり、ミクロ/マクロの視点とか、物の味方が広がって、理解の度合いが違ってくるのかな?

学習を目的とした読書習慣って、必要でもあるし、なにより面白い。複数の目的を読書に担わすと、多読、速読、並行読みにならざるを得ないのかなぁと思いました。

あさよるも、1日1冊読めばいい方なので、もっと読みたい本があるのに読めずにいます。そっか、同時に読んじゃえばいいんだ。

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『武器としての交渉思考』|いま、その場で、動き出せ!

こんにちは。お小遣いの交渉もできない子ども時代を過ごしたあさよるです。

これは長子にありがちな「与えられて当然」のふわふわした感じだったのかもしれません……2つ下の妹は、いつもちゃっかり大人たちから小銭をせしめていたし……。

「与えられて当然」の子ども時代は終わりました。

そして大人になった今、「与えられて当然」の時代が終わろうとしています。

交渉術が今後生き抜く術なのだなぁ……と痛感する読書でした。

交渉?なにそれおいしいの?

あさよる、交渉に縁のない人生を送ってきました。マジで、「努力していれば伝わるハズ」「結果を出せば評価されるベキ」と信じていました。はい、信仰のように信じていました。

ですから、人と「交渉する」というステップがスコーンと抜け落ちていました。むしろ、口先だけで結果を得ようとする悪しき行為!とさえ思っていました。マジ信仰だった気がする……ちーん。

これって、神様みたいな存在がいて、自分の努力や頑張りをジャッジして、公正に評価と対価を配分されるんだ、それが当然だ!権利だ!という考えが元にあったと思います。マジ信仰でしょ?

『武器としての交渉思考』。あさよるの浅はかな考えを思い知らされ、見事打ち壊される内容でした。

(……一応、アンチ交渉思考はすでに卒業し、今は考えが変わっているつもりでした。が、ガツンと来ました……)

交渉のキホン

『武器としての交渉思考』は、学生や若い世代に向けられた書籍です。

これから社会へ出ていく、世間知らずな10代、20代向けですから、すでに世間擦れした大人たちにとっては常識かもしれませんね。

交渉のキホン。自分の利益を求めるのではなく、相手の利益を提示してあげる。交渉相手に得をさせてあげると、交渉は進む。

以下、あさよるが『武器としての交渉思考』で覚えた言葉。

「バトナ」と「ゾーパ」

3章からは、交渉のテクニックが紹介されます。

「バトナ」は、交渉時、相手の提案以外の選択肢で、最も良いもののこと。他の有利な選択肢を用意することで、余裕を持って交渉に挑めます。

「ダメなら他にしよう」。この余裕は、交渉時に欠かせません。

雇用状態が悪くても「貯金がないから転職できない」「次の仕事がないから辞められない」というのも、バドナがない状況なんですね…。

相手のバトナを限定して提示することで、交渉を有利に進めることもできます。

例として、警察の取り調べが紹介されていました。無罪を主張する容疑者に「どうせ有罪だ。否認すれば刑が重くなるぞ。早く認めれば軽く済むぞ」とミスリードした二択を提示します。

「ゾーパ」は双方が合意できる範囲です。ゾーパの範疇で、得しすぎず損しすぎずちょうどいい所を探します。

「アンカリンク」

「アンカリンク」は最初の条件提示のこと。最初の条件をどう提示するのかによって、交渉の行く先が変わってゆきます。

例としてのお話。アメリカの大統領選で、候補者のポスターが刷り上がってから、カメラマンから写真の許可を取っていないことに気づきました。普通に交渉すれば、とんでもない額の報酬を支払わねばなりません。どうする?

選挙対策委員長は、カメラマンに電話をかけ、あなたの写真を選挙ポスターの候補になっている。しかし他にも候補はあるから、あなたが選ばれるためには選挙資金が必要だ。いくら払える?

こんな交渉をするんです。資金を支払わなければならない側が、アンカリンクを資金を受け取る交渉にしているんですね。すげー。

最初に提示されたアンカリンクに、その後もズルズルと引きずられてしまうので、相手にアンカリンクを仕掛けられた時に対応しなきゃなぁと思いましたw

相手が同レベルじゃないと成り立たない!?

『武器としての交渉思考』の終盤、まる一章を使って、非合理的な人間との交渉術が紹介されます。感情的になったり、思い込みやこだわりを重視して、非合理的な答えを導き出しちゃう人との交渉です。

しかし、それでも「話のわかる」相手との交渉です。

あさよる、ショッキングでした。いや、当たり前なんですが、交渉って、少なくとも会話によるコミュニケーションが成り立つ相手と行うものなんだなぁって……当たり前すぎてすいません><

自分に相応しい交渉相手と交渉すべきです。そのために自分の立場や、自分の環境を変えてゆかねばなりません。

いま、その場で、動き出せ!

『武器としての交渉思考』は、若者へむけられています。この世界を生き抜くための「武器」を与えているのです。

しかし「武器」と言っても物騒なものではありません。「交渉」とは話し合いであり、コミュニケーションであるからです。

暴力ではなく、話し合いで決着するための「交渉」は、身につけておくべき力でしょう。

さらに、最終章には〈いま自分のいるその場で「秘密結社」を作れ〉と、熱いメッセージ。

あさよるも、いま自分のやるべきことをやろう。もっとやろう!興奮して力がムクムク湧いてきました。

何をすべきなのか、最後の最後でヒントがあります。

自分自身が、自分の今いる場所で小さいながらも集団をつくり、そこでリーダーとなっていく。

たったこの一文ですが、本書『武器としての交渉思考』一冊を通して著者が伝えたかったことに触れた気がします。

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『コーランを知っていますか』|阿刀田先生とコーランの世界をのぞき見

こんにちは。コーランを知らない あさよるです。

以前、アラビア語の勉強をしようと教科書を用意し、その時にイスラムの文化にも初めて触れました(結局、アラビア語のアルファベットも読めないままなのですが…)。興味はあるものの、長く放置したままですね…(;’∀’)

本書、阿刀田高さんは『コーランを知っていますか』以外にも、同じようなシリーズを執筆なさっています。

などなど。どれもレビューを見ると好評っぽくて読んでみたいのですが、どうやら本書『コーランを知っていますか』に限っては、モヤモヤした感じの読了感。

なぜモヤッとしてしまうかというと、それはコーランの持っている性質に由来しているもののようですね。

阿刀田さんもコーランに戸惑い!?

著者の阿刀田高さんの講演を聞いたことがあります。古事記をテーマにしたシンポジウムで、作家さんだからこその内容でした。学術的な事実を述べるのではなく、古事記の欠けている物語を推理し、捕捉し、お話が展開されてゆくのが面白かったです。

先にも紹介したように、阿刀田高さんは「~を知っていますか」ってシリーズを刊行なさっていて、どれも口コミは悪くないのですが……『コーランを知っていますか』では、阿刀田高さんの戸惑いから話が始まります。

というのも、我々からすれば唐突に話が始まり、その後の内容にどう関係があるのかもわからないまま話が進んでしまうという……。

イスラム教の立ち位置も、ちょっと不思議。

例えば、イスラム教徒は多神教の信者とは結婚できません。日本人とは結婚できないってことですね。

だけど、同じ一神教のキリスト教やユダヤ教徒との婚姻は、教義的にOKなんだそうです。「一つの同じ神様を信じている」って解釈なんです。

キリスト教、ユダヤ教、イスラム教は三兄弟の宗教だと言われるのも少し納得しました。

コーランやイスラム教を知れるわけではない

『コーランを知っていますか』を読んでも、コーランの内容を知れるわけでも、イスラム教の全貌がつかめるものでもありません。悪しからず。

深く知れる内容ではありませんが、何の接点もない異宗教が、なんだか親しみやすい感じは受けました。それは阿刀田高さんというフィルターを通しているからこその感想でしょう。

コーランって、アラビア語でなけれなばらないと世界史の時間で習いました。神がアラビア語で話したんだから、そのまま書き記された書物でなければならないのです。

そもそも、日本語翻訳されたコーランはコーランではありませんし、日本語訳コーランを読んでさらに阿刀田高さんのフィルターで解釈されたものですがら、全く別物だと考えてもいいかもしれません。

その前提込み込みで『コーランを知っていますか』を読むと、エッセイとしてとても楽しい作品です。

一緒に「ナゾ」の異文化をのぞき見

『コーランを知っていますか』は、阿刀田高さんをガイドに異文化をちょこっとのぞき見するようで楽しく、ワクワクしました。

あさよるの周囲では、熱心な仏教徒やキリスト教徒の人はいますが、イスラム教徒の人はいません。この辺は、お住まいの地域や、職業等のコミュニティによって違うのでしょうが、あさよるには知らない世界でした。

コーランの内容は、生活の細々した取り決めにまで及んでいます。

聖典が社会の規範になっていることがよくわかりました。

社会が違えば常識が違う

あさよるは、イスラム教と縁がなかったと書きましたが、世界規模で見れば関係がないわけはありません。

なんてたって世界三大宗教の一つですし、この語学が苦手なあさよるでさえ「アラビア語の勉強しよっかな……」と思う程度に、イスラム世界が世界に影響をもたらしていることも感じています。

最終章は、阿刀田高さんがが実際にサウジアラビアを訪れた経験が著されています。

そこで出会った人々は、有能な人物少なからずいるのですが、日本人とは行動規範が“違う”人たちです。日本人から見ると不思議に見えます。同じように、向こうから見れば、こっちが不思議なのでしょう。

“違う”文化を認めるというのは、言うのは簡単ですが、実際にどんな状態が異文化を認め合った世界なのだろうなぁと想像してみます。

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『天才児のための論理思考入門』|子どもの「なぜ?」「どうして?」大人よ、どう答える

月に数度、図書館をウロつく あさよるです。

地元の図書館には幼いころから通っています。

子どもが言う、子どもの質問「どうしてお空は青いの?」「雷ってなに?」「どうしてお砂糖は甘いの?」などなど、まるで哲学なような質問がありますよね

あさよるの母はそれに全力で答える母でして、インターネットのない時代でしたから、毎日のように図書館へ通い詰めだったのです。

ですもんで、未だに「分からんことがあったら図書館へ行く」という習慣があります。

子どもの「なんで?」にどう答える?

子どもの「なぜ?」「どうして?」の質問の嵐は、大人の側からすると「なにをあたり前のことを」「言うまでもない」と思う質問が多数です。或いは、質問に答えることができず「……ぐぬぬ」と黙り込んでしまうこともあります。

あさよるも、幼稚園児から「なんで裸で外に出ちゃいけないの!裸の何が悪いの!」と言われ、言葉を失いました……(;’∀’)

しかし、ガチな質問に「さぁねぇ」「どうしてだろうねぇ」とはぐらかすのもどうかと思うし、かといって適当な返事をするのもおかしい……。ましてや「しょうもないこと聞くな!」とか「うるさい!」なんて返事してしまっては大変。

と言いつつ、日々忙しくしている親御さんが、お子さんの「なぜ?」「どうして?」にマジレスし続けるというのも、これまた非現実的な話です。悩ましい……。

今回読んだ『天才児のための論理思考入門』は、子どもの「なんで?」に全力で答えようとしている大人たちへ向けられた一冊です。

問いに答える大人へ向けて

そう、この『天才児のための論理思考学』は、子どもの「なぜ?」にどう答えるのか!?大人の、試される瞬間に役立つ一冊です。

ですので、“天才児のための”とタイトルにありますが、子供向けの内容ではありません。ご注意を。あくまで、大人が読んで、大人が理解するためのもの。

しかも、大切にされているのは「答え」ではなく、「筋道の立て方」「考え方」であるところもポイントです。まずは、それを理解せねばならんのは大人の側なんです(;’∀’) 自分の得意不得意もありますし、割と平易な文章で、好奇心をかき立てるような書かれ方がしているから、大人も読みやすいと思いました。

子どもの質問の答えに、パラドクスやパラレルワールドまで話が及べば、話している大人の方も楽しいですよね。

あくまで、学校の勉強の邪魔をしない

『天才児のための論理思考学』のいいところは、子どもに“話して聞かせる”ことが前提になっている点です。シチュエーションとしては、親がじぶんの子に言い聞かせる場合がほとんどだと思います。

この時困るのが、学校の教育との兼ね合い。

「どうして1+1=2なの?」という質問に、十進法以外にも表記法があることや、数字じゃなくて絵や記号でも構わないことも告げると、学校の学習の妨げになってしまいます。大混乱になっちゃいますね。

きちんと、学校で習う学習を邪魔しないように、だけど学校の勉強では触れられない「考え方」まで広がります。

もちろん、学習を進めるには、小学校中学校の学習は有益です。疎かにするのはお勧めできません。ただ、教科書の範囲外にまで飛び出して「なぜ?」「なに?」を知るのってとっても楽しい!オモシロイ!

素朴な「なぜ?」「なに?」を解決するためには、今以上にワクワクする学習が必要でしょう。疑問を突き詰めてゆく楽しさ、興味深さの一端に触れられます。

調べて答える大人、カッコいいよね!?

『天才児のための論理思考入門』を読んで、あさよるは思ったのでした。分からないことは、じっくり調べてから答える大人って、カッコイイ!

どんな事柄でも、書籍をあたり調べてみると、それなりの回答にたどり着きます。

きちんとステップを踏めば、求めている情報に到達する様子を、身をもって体現するのって大事なのかも。

あとね、どんどん問いへの「答え」を教えても、この世のすべての理を教えることは決してできません。

ある地点まで説明が進むと、「それは分からない」になってしまいます。だって、人類はまだ、ほとんど分からないことばかりです。

どこまで突き詰めても「分からない」ことにぶち当たるんですから、出し惜しみせず、なんでも年若い子どもたちのガチ質問にマジレスしても、全然大丈夫!

むしろ、余計に好奇心かき立てられるぅ~!

自分の「なぜ?」を、過去にマジで考えた人がいること。本を読めばそれに触れられること。しかも、世界中の天才が考えまくっても、まだ分からないことが山のようにあること。

その一端をちょっとだけ、子どもたちへ見せられるチャンス!それが「なぜ?」「なに?」の質問です。

これを機会に、大人も一緒に、ワクワクの世界へ飛び込みましょう^^

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『置かれた場所で咲きなさい』|ちょっと、前を向きたい人へ

「置かれた場所で咲く」コト

著者は修道院に入り、のちに岡山県のノートルダム清心女子大学に派遣され、その翌年思いがけなく同大学の学長に就任します。

信仰の道を進み、それだけの立場の人でも、やはりイライラしたり腹が立つこともあります、人間ですからね。しかし、それでも、少しずつでも穏やかにあれるよう努められてきたそうです。

本書のタイトル『置かれた場所で咲きなさい』とは、ある宣教師からもらった手紙にあったメッセージだそう。どんな場所でも、置かれた場所で咲く。そのために深く深く根を下す。

そうやって、嵐の中でもしゃんと咲けるんだと、強いメッセージが込められています。

著者のバックボーンも知っておきたい

著者の経歴にもあるように、信仰に基づいた言葉や考え方もたくさん紹介されています。

キリスト教徒でない人でも、自分なりに解釈することは可能だろうし、励まされ、勇気づけられる言葉もあります。ハッと自分の思い込みに気づくこともあります。

しかし、本当の意味で理解しようと思うと、やはり著者のバックボーンをよく知っておくと、より理解できるのかなぁと思います。

それは、信仰だけでなく、著者が生きてこられた時代についてもです。

シンプル。だから力強い

本書『置かれた場所で咲きなさい』では、4つの章「自分自身に語りかける」「明日に向かって生きる」「美しく老いる」「愛するということ」からなり、それぞれ短い節に分かれています。

コンパクトながら、自分を鑑み、心に響くには十分な言葉たち。

節の最後には、まとめとして一言、言葉が添えらています。ちょうど、今のあさよるにグッときた言葉2つだけピックアップしますと……。

“あなたが大切だ”と誰かに言ってもらえるだけで、生きてゆける。

p.71

毎日を「私の一番若い日」として輝いて生きる。

p.99

「命を大切にしなさい」「自分を大切にしなさい」と言葉を重ねるよりも、「あなたが大切だ」と一言告げられる方が、言葉が響く。

また、二つ目の言葉は、あたり前のことですが、ずしんと来ますね。これからの人生の中で今日が一番若い。だから今日やる。シンプルだけど力強い言葉です。

“コトバ”を探している人に

『置かれた場所で咲きなさい』は、誰にでも読め、そして心に響く言葉が詰まった一冊です。

あさよるは一気に最後まで読んじゃいました。だけど、少しずつ朝の時間とか、寝る前とか、ちょっとずつ読んでゆく方がより味わえたかもしれません。

命や思いやり、人を許すこと、自分を許すこと。希望を持つこと。

こんな風に言葉だけ並べても、なんだか上滑りして真に実感することって少ないです。しかし、著者は根気強く、丁寧に、そして軽やかに語りかけます。

短い時間でちょっとだけ前向きになれる、そんな言葉を探している方におすすめです。

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『本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方』|時間がない、お金がない、のホンネ

きっかけ

「時間がないから」「お金がないから」「家族がいるから」

『本音で生きる』は、堀江貴文さんが日頃相談されるコトについて書かれています。

それは「やりたいことがあるのにできない」というもの。

その理由は「時間がないから」「お金がないから」「家族がいるから」「上司に理解がないから」「職場で浮いてしまうから」等々、多種多様です。

本音では「やりたい」と思っているのに、理由があってできない。堀江さんのように、自分の思うがままに振る舞いたいと、相談が寄せられるんですね。

堀江さんの答えは明快。

「やる」。

これだけ。

“やらない言い訳”を封じられてしまう…(^_^;)

堀江さんの言葉は真っすぐです。正論で返されるとも言う…。

例えば「お金がないからできない」という相談には、「ないのはお金ではなく信用である」と返します。信用がないからお金を集められないんです。……ごもっとも。

「時間がないからできない」にももちろん、正論で返されてしまう。というか、そもそも何も出来ないくらい時間がないってコト……ありませんよね(^_^;)

また非効率な時間の使い方も「できない」を生み出します。

やりたいことはチャッチャとやる。やりたいことなら回り道も苦じゃないし、もっともっと取り組みたいんだから、自ずと効率化されていくんだろうと想像します。

「効率化されない」こと自体が、取り組み方の現れなのかも……orz

「やらない言い訳」にも、真面目に答えてくれる

堀江さんの主張って、至って真っ当で当然のことなんです。

だけど、だからこそ「できない」って言えなくなってゆくΣ(・∀・;)

ああ、これは「やらない言い訳」だったんだ……とガーンときましたorz

「本音を言うと…」という建前、やめる

堀江さんは「本音で生きたい」と相談する人たちの気持ちが、正直分からないと告白されています。堀江さんご自身は、本音で生きている人だからですね^^

あさよるは、「本音で生きたい」と言うとき、実は「本音は違うという“建前”」を持っているのかもしれないなぁと思いました。

「本当は◯◯したい」「心では△△しようと思っている」「このままじゃダメだと思っている」などなどの言葉って、本音は別にあるのかもしれない……。

それは「私は悪くない」とか「頑張れないのはアイツのせい」とか、なんかそういう、責任を別に持っていきたい「ホンネ」があるのかも……と思い至ってしまいました。

「本音で生きる」とは、責任逃れしている自分を認めることから始まるのかもしれない。そして、堀江さんはその先にある、自分に責任を持つ生き方の指針を示しているんだと気づきました。

「このままがいい」もホンネである

「本音で生きたい」と、行動するのも、なにもしないのも、どっちを選ぶのかは、自分で決めることです。

本書『本音で生きる』では、行動するための考え方や、環境の準備の仕方など、今すぐ行動開始できるシンプルなアドバイス集です。

今まさに、動き出そうとしている人にとっては、励ましの言葉になるでしょう。

一方で、「このままでいい」「今で満足」という本音だって、そのまま受け入れていいんだと気づきました。だって、それが本音だもん。

別に「意識高い系」の本音ばかりじゃないでしょう(堀江さんの元にあつまる相談は、夢の実現や、ビジネスの話が多そうですね)。

自分が本当はなにがしたいのか、せめて自分では把握しておきたいものだなぁと思います。

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素直で正直な聞き上手は得をする?|『人を動かす 新装版』

こんにちは。対人トラブルとは言わないけれど、人とのすれ違いに悩む あさよるです。

人の心をつかむテクニックや、人を動かす方法を紹介している書籍はたくさんあります。あさよるネットでも紹介してきました。

しかし、それらを一発で実践するのは難しい……シチュエーションも毎回違いますし、場数を踏んでゆくしかないのでしょう。そしてね、忘れたころにまた指南書を読み返して、また読み返して……と続けています(;’∀’)

今回は、ビジネス書、自己啓発本の定番の『人を動かす』を手に取りました。あさよる的には、なかなか気に入りました^^

80年間読み継がれる定番本

D・カーネギー『人を動かす』の原題『How to Win Friends and Influence People』、1937年に発表され、その後80年もの間読み継がれる「名著」です。

書かれている内容はシンプルなものの、シンプルな故にハッとします。

本書内の各項目のまとめを作ってみました^^

人を動かす三原則

  • 人を動かす原則① 批判も非難もしない。苦情も言わない。
  • 人を動かす原則② 率直で、誠実な評価を与える。
  • 人を動かす原則③ 強い欲求を起こさせる。

人に好かれる六原則

  • 人に好かれる原則① 誠実な関心を寄せる。
  • 人に好かれる原則② 笑顔で接する。
  • 人に好かれる原則③ 名前は、当人にとって、もっとも快い、もっともたいせつなひびきを持つことばであることを忘れない。
  • 人に好かれる原則④ 聞き手に回る。
  • 人に好かれる原則⑤ 相手の関心を見ぬいて話題にする。
  • 人に好かれる原則⑥ 重要感を与える――誠意をこめて。

人を説得する十二原則

  • 人を説得する原則① 議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける。
  • 人を説得する原則② 相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない。
  • 人を説得する原則③ 自分の誤りをただちにこころよく認める。
  • 人を説得する原則④ おだやかに話す。
  • 人を説得する原則⑤ 相手が即座に“イエス”と答える問題を選ぶ。
  • 人を説得する原則⑥ 相手にしゃべらせる。
  • 人を説得する原則⑦ 相手に思いつかせる。
  • 人を説得する原則⑧ 人の身になる。
  • 人を説得する原則⑨ 相手の考えや希望に対して同情を持つ。
  • 人を説得する原則⑩ 人の美しい心情に呼びかける。
  • 人を説得する原則⑪ 演出を考える。
  • 人を説得する原則⑫ 対抗意識を刺激する。

人を変える九原則

  • 人を変える原則① まずほめる。
  • 人を変える原則② 遠まわしに注意を与える。
  • 人を変える原則③ まず自分の誤りを話したあと相手に注意する。
  • 人を変える原則④ 命令をせず、意見を求める。
  • 人を変える原則⑤ 顔をたてる。
  • 人を変える原則⑥ わずかなことでも惜しみなく心からほめる。
  • 人を変える原則⑦ 期待をかける。
  • 人を変える原則⑧ 激励して、能力に自信を持たせる。
  • 人を変える原則⑨ 喜んで協力させる。

幸福な家庭をつくる七原則

  • 幸福な家庭をつくる原則① 口やかましくいわない。
  • 幸福な家庭をつくる原則② 長所を認める。
  • 幸福な家庭をつくる原則③ あら探しをしない。
  • 幸福な家庭をつくる原則④ ほめる。
  • 幸福な家庭をつくる原則⑤ ささやかな心づくしを怠らない。
  • 幸福な家庭をつくる原則⑥ 礼儀を守る。

最後の「幸福な家庭をつくる原則」は付録で掲載されていたもののまとめです。

どの人を動かす原則もとても単純だし、よく見聞きすることも多数です。

全体を見渡すと、実直で素直で、礼儀正しい人物像が浮かんできます。しかも、押しが強いわけでもなく、前に出るタイプでもない。静かにじっと人の話を聞き、思慮深く言葉を一つ一つ選ぶ人物。なんとなく、寡黙だけど愛嬌のある人を連想します。

人を動かすにはまず人の話をよく聞く。そして、相手を認め、相手に敬意を払いつつしっかりと意思を伝える。

根気よく人の話を聞くことって難しいことです。自分と意見の対立する人間を認めることも、なかなか思うようにできません。本書『人を動かす』で紹介される原則は、それが基本的でシンプルであるがゆえに、自分の実力・能力と真正面から向き合わなければならないと感じました。

定番本の宿命……「ほかの本にも書いてある」

さて、『人を動かす』はビジネス書や自己啓発本の定番書です。しかも、発表から長い年月が流れている……ということは、『人を動かす』に書かれている内容は、たくさんの書籍でも引用され、紹介され、触れられています。

あさよるも、D・カーネギー氏の『人を動かす』を読んだのは初めてでしたが、いくつもの本で『人を動かす』が引用、紹介されていましたので、存在は知っていました。

そして、『人を動かす』の内容も、たくさんの本で触れられていますから、ビジネス書や自己啓発本をたくさん読まれている方には、よく見知った内容です。

「同じ内容、他の本でも読んだし……」となる方も多いでしょう。これはもう、名作や定番本の宿命ですね……。

あさよるの場合、元ネタ読みたくなっちゃう性なので、手に取れてよかったです。

定番・名著は押さえとくべき?

はてさて、「この本オススメ?」と聞かれたらどう答えようかと考えました。

『人を動かす』では数々の実例を交えて「人を動かす原則」が紹介されます。この実例が、約80年前のアメリカでの例なんです。ですから、現在の日本で生きる あさよるにとっては、物語を読んでいるように感じました。

ですから最近、日本人が書いた本の方が、ずっと実例が身近でしょう~。

あと、もっとページ数も文字数も少なく、もっと短時間で読める本も、探せばあるんじゃないかなぁと思います。

現在刊行されている書籍でも引用されてますし、それでも十分かもしれません。それを承知の上、「やっぱ元ネタ知りたいよね!」「定番は押さえておきたい」って人には、間違いなくオススメです。

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『哲学用語図鑑』|ド忘れ&知ったかぶりから卒業!

こんにちは。先日『ハーバードの人生が変わる東洋哲学』を読んで、自分の無知さを知ったあさよるです。

( ゚д゚)ハッ! これが無知の知……。

東洋人なのに東洋哲学をなんにも知らないんだな……と謎のショックを受けました。そして次に手に取ったのは『哲学用語図鑑』。帯には「21世紀を生き抜くための必修科目」とまで書いてあります。

そうなのか……哲学って、「ビジネスにも交渉にも役立つ」のか……。

哲学用語が飛び交いまくり!(;’∀’)

「哲学」ってなんだかよくわからなくても、意外と哲学ちっくなキーワードは普段の会話で飛び交っています。「フロイト的には~」とか「アドラー先生はねぇ」とかね。

なんとなく「そっすねww」とかヘラッと笑って相づちを打っているけれども、実は内心大焦り。「あれ……それなんだっけ???(;’∀’)(;’∀’)(;’∀’)」

わかってるんですよ、知ってるんです。前に本で調べたのに……wikiで読んだことあるのに……ただ“思い出せない”だけなんです!

これ、あるあるじゃないですか?

かわいいイラストがやたら分かりやすい

『哲学用語図鑑』はその名の通り、(西洋)哲学の用語図鑑。

哲学者簡単なプロフィールと、哲学用語の説明が、ほのぼのかわいいイラストで紹介されます。そう、この『哲学用語図鑑』は、文字よりイラストの面積の方が多い!

昆虫図鑑や植物図鑑を眺めるように、哲学を俯瞰する図鑑。(・∀・)イイネ!!

まさに昆虫図鑑よろしく、索引も充実していることと、イラストがユーモアたっぷりに、その哲学者や哲学用語の特徴や性質が一目瞭然なんです。

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出典:哲学用語図鑑 | 田中正人, 斎藤哲也 |本 | 通販 | Amazon

ね、かわいいでしょ!そして、特徴やポイントがパット見てわかる。なんとなくキャラクターたちの服装や出で立ちも時代に合わせて変わってゆくのが面白いんです。

「図鑑」ですからね、種類がパッと見分けられて、その特徴がザッとつかめる。これは良いなぁ(・∀・)

知ったかぶりからの卒業

『哲学用語図鑑』。A5版で厚さ2.5cmくらい。

表紙も中身も全体的に白が基調の、古代ギリシアの大理石彫刻のようなデザイン。表紙は何気にローマン体で哲学者の名前もズラリと並び、雰囲気出てますw

そう、なんかこの『哲学用語図鑑』、装丁もオシャレなんです。そこも気に入りました。そこそこボリュームがあって値段もそこそこ(1,800円+税)なので、デザインがオシャレってのも大事な事実v

常に携帯するにはちょっと重い&大きいので、据え置き用として。気になったときサッと手に取れる場所に配置して起きたい。

文章量は少なめですから、一から哲学について知りたい方は他の書籍を。『哲学用語図鑑』は、知ってるけど思い出せない時、大まかな流れを掴みたい時なんかに、役立ちます。

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