岩波ジュニア新書

『自分の顔が好きですか?』|人から愛される顔になる

『自分の顔が好きですか?』イラスト

こんにちは。あさよるです。「自分の顔が好きですか?」なんて質問されたら、どう答えるでしょうか。「YES」と即答する人って、どれくらいいるんだろう。
自分の顔だからこそ、愛着もあるだろうけれども、もっとここがこうだったら……と「欠点もよくわかってるよ」と言いたい人が多いんじゃないかと思う。

「人の顔」というのは、なにやら奥深いものらしい。『自分の顔が好きですか?』の著者の山口真美さんは、「日本顔学会」の役員をなさっている方だ。って、「顔学会」ってなんだ。「顔」というのは、特別なものらしい。

大事なのは「人当たり」

だけど『自分の顔が好きですか?』を読むと、自分の顔への不満はどうも勘違いというか、お門違いというかなんというか……わたしたちは「自分の顔を正しく見られない」らしい。そもそも、人の顔をじっと見つめていると、最初はちゃんと見えていても、数分もすると顔が歪んで見えてしまうようだ。よく学校の怪談話で、「肖像画が動く」みたいな話も、こういうところからきているのかもしれない。

さらに、自分の顔を見る時はいつも鏡越しだ。当然ながら、鏡で自分の顔を見ると、顔の左右が逆に見える。顔は誰しも微妙に左右差があるから、右と左の顔が入れ替わるだけでも、その人の印象を大きく変えてしまう。

人の顔を見つめていると、顔が歪んで見えてしまう上に、「自分が見ている姿」と「他人が見ている自分」が違っているから、自分の本当の顔を、自分では見られないのだ。

美男美女の苦労

美男美女に生まれた人は羨ましいなぁと思うけれども、彼らには彼らの苦労があるらしい。まず、顔が整っていると第一印象が良いから、「良い人」認定されてしまいがち。だからこそ、少しでも人の期待から外れるところがあるだけで、ギャップが大きく「やっぱり美人は性格が悪い」なんて陰口を言われてしまう。

美人ってだけで目立つだろうし、その界隈での有名人になってしまうと、みんなから一挙一動を観察され、余計に欠点が見つかりやすいのかもしれない。

羨ましい悩みにも思えてしまうが、人にはそれぞれ悩みがあるものなのね。

「愛される人」が良い顔

『自分の顔が好きですか?』イラスト

人の印象は、第一印象で決まると言われている。最初のパッと見たときの印象がその後の印象を作っているとも言えるし、その人の人となりは一瞬で相手に伝わっているとも言える。上っ面で取り繕ってるつもりでも、見透かされているのかもしれない(;^ω^)

人から愛される人、人気者になる人は、優しそうだったり、話しかけやすそうだったり、人と打ち解けやすい雰囲気を持っている。怖そうな人や、イライラしている風な人には、近づきたくないもんね。

美人不美人は生まれ持った才能なのかもしれないけれども、「優しそう」とか「声をかけやすそう」な人を目指すことは、今からでもできるだろう。それはきっと、今一緒にいる人や、これから出会う人たちを大切に、親切にすることかも。そう思うと、「自分の顔は好きですか?」という質問の答えも、少し変わってくる……のかな。

みんなだいたい同じ顔

ペンギンの雛たちがコロニーをつくって、親ペンギンたちがエサを運んでくるのを待っている……という様子を見聞きするたびに、「やっぱりペンギンも顔を見れば親子だとわかるのかなぁ」なんて思っていた。ペンギンなんてみんな同じ顔に見えるけれども、ペンギンからしたら、みんな違った風貌に見えているのかもしれない。昔、うちで猫を飼っていたけれども、たぶん同じような模様の猫が何匹もいても、自分の猫は一目見てわかると思う。「顔を見たらわかる」自信がある。わたしはペンギンは身近にいないから、みんな同じ顔に見えるけれども、飼い猫と同じように、ずっと一緒にいると見分けがつくんだろうか。

と、前置きが長くなくなったけれども、人間の顔も、わたしたちにとっては特別なものだから千差万別に感じているけれども、ペンギンと同じように、だいたいはみんな同じ顔だ。ごくわずかな差を見分けて、人を識別したり、その人の機嫌や気分を読み取っている。

このわずかな差を読み取るのに長けている人もいれば、苦手な人もいる。人の顔の見分けが得意なのは、意外にも赤ちゃんだそうだ。生まれたての赤ちゃんはまだ視力が良くないから、人の顔がわからない。生後10か月くらいの赤ちゃんが一番、人の顔の識別能力が高いそうだ。

「人の顔がわからない」と思っていたけれど……

わたしは常々、「人の顔を覚えるのが苦手」と思っていたけれども、それはどうやら思い過ごしらしい。本書でも、人の顔が覚えられない人のパターンについて触れられているけれども、わたしは「人の顔をちゃんと見ていない」タイプだ。日本人は人と話をするとき、目を見ずに口元を見ている人が多く、目を見る時は相手の感情を読み取ろうとしている時だそう。そういえば、わたしも人の口元に注目してる時間が長いような気がする。

あと、人の顔がわからないという人の中には、「だいたいは覚えているけれども、鮮明に思い出せない」という記憶の精度をより高めたいという、贅沢な悩みを持っている人もいる。わたしはこのタイプだろうと思った。

もちろん、脳の特性で人の顔が認識できない人や、人の顔に注目するのが苦手な人のもいる。いろんなパターンの顔認識について知ると、「人の顔を見る」という、いたって当たり前で、毎日毎日生まれてから繰り返し続けている行為が、実はとても込み入った、複雑な話だったことに気づく。これは面白い。

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『中高生のための「かたづけ」の本』|親離れのための自己管理術

『中高生のための「かたづけ」の本』挿絵イラスト

こんにちは。あさよるです。当ブログ始まって以来、度々「片づけ」が話題になっています。このブログを始めた頃からも、かなり部屋の中の様子が変わりましたよ。たぶん、一番変化があったのは洋服です。あさよるは特にオシャレ好きなわけでもなかったのに、なぜだか押し入れから溢れるほどの洋服を持っていました。なのに、いつも着る服がなく、オシャレもできない……。

だったのですが、今は「お出かけ用」のシャツとワンピース2着ずつ、「リラックス用」2セット、「寝るとき用(パジャマ)」2セットに落ち着きました。めっちゃ数は少ないけども、毎日着まわせるので不便もありません。かなりの変化だと我ながら思います。ほかの荷物も同じように厳選したスタメンに絞り込んでいきたいので、「片づけ本」は今後もちょくちょく読んでいくつもりです。

今回の『中高生のための「片づけ」の本』は、親の管理下から離れ自立しようとしている思春期の人へ向けた片づけの本で、「なぜ片づけが必要か」「片づけができるとどんないいことがあるのか」と、片づけの意味を丁寧に解説されています。欲しいモノ、手放すモノ、失敗した買い物や、大事に取っておきたいモノなど、自分の価値観で選べるようになるためのレッスンです。

部屋が片づくと良いことが起こる!

本書『中高生のための「かたづけ」の本』は、収納デザイナーによる10代向けの片づけ本です。子どものころは、親が部屋の片づけをしたならば、子どもは片づけをできなくても仕方がありません。自室を与えられたり、自分の荷物の管理を自分でするよう任されたものの、片づけの方法が分からなず放置なんてことも。

なにより「片づけるとどうなるのか」「片づけないとどうなるのか」を知らないままの子どもも多いようです。本書では、幼い頃からお母さんに「友達を家に呼んだじゃダメ」と言われ続けていた女の子のお話が登場します。女の子は大きくなって、よそのおうちにお邪魔するようになって初めて「うちは散らかってるんだ!」「片づいてないから人を呼べなかったんだ!」を気づいたといいます。そして、収納の先生と一緒に片づけを初めてやっと、人から借りたまま返してないものや、未提出の資料などが多量に発見され、「周囲からの信頼も失っていた」と気づくのでした。

そう、本書では、面倒くさい片づけをなぜしないといけないのか? 片づけるとどんないいことがあるのかが紹介されます。

片づいていない部屋では、常に探し物を繰り返しがち、人に借りた物を返し忘れがち、忘れ物をしがち、部屋が物で圧迫されて心が落ち着かないなんてことも起こります。

みんなが抱えている問題は、片づけをしたくらいじゃ解決しないかもしれないけれど、片づけをすると意外なほどにスカッとするのは事実。やってみよう(`・ω・´)b

「捨てる」は技術じゃない

本書では片づけのステップを「出す」→「分ける」→「選ぶ」→「収める」と紹介されています。あれ? 「捨てる」がないんです。

まず、あちこちに散らばった物を集めて全部「出す」。そして集めたものを「分ける」。物を分類していきます。ここまでは要不要などなにも考えません。感情もはさみません。ただ作業として「出す」「分ける」をします。分類したものを「好きなもの」「必要なもの」「残すもの」に分けます。さらに「残すもの」の中から「手放せるもの」「手放せるか迷うもの」にわけます。

そして、残ったものをやっと「収納」します。収納と言っても、最初から収納家具やアイテムを買うのではなく、最初は空き箱などを使ってしばらく収納法を模索します。

ちなみに、片づけをするとき最も多く出るゴミは、収納家具や収納のための道具だそうです。収納アイテムがあるがために、その収納アイテムに合わせてものを詰め込み、どんどんものが増えてゆきます。で、また収納アイテムを買い足して……を繰り返すという。

で、「捨てる」というのは、片づいたあと、いつの間にか自動的に起こります。淀んでいた川を、川上から河口まで物の入り口と出口を整備すると、自ずと河口付近にものが堆積されてゆきます。それらをある日、ごみ袋に詰めてゴミの日に出せば、それだけで「捨てる」は完了です。

片づけというとまず「捨てる」ことを考える人は多いそうですが、本書では「捨てる」には着目せず、あくまで片づけの結果としてそれが勝手に起こるものと位置づけられています。

捨てることに抵抗のある方はぜひ、「出す」「分ける」「選ぶ」「収納する」に着手してみてください。

片づけの教育・しつけを

よく片づけの本や、片づけに関する話題で「わたしたちは片づけの教育を受けていないから、片づけられなくて当然だ」という言説を目にします。確かに、義務教育中でも、家庭科の時間でも片づけは習いませんでした。

自力で上手に片づけできる人はいいけれども、うまく片付けられないばっかりに自信を失ったり、家族間でけんかや暴力の火種になったり、貸したものを返さないなどの忘れ物・なくし物のせいで、信用を失っているのかもしれません。

そして、不思議なもので、片づけ前は「それが当たり前」ですから、自分の問題に無自覚だったりします。本書でも面白い話が紹介されていました。片づけ依頼主の許可を取って片づけ前と片づけ後の写真をブログに乗せたところ、その依頼主の方が「この散らかった部屋、うちもこんなだったな~」と自分の家だと気づかずに読んでいたというのです。

人は、片づけると、片づけ前の様子をキレイさっぱり忘れちゃうようなので、片づけ前と後に写真を撮っておくといいかもしれませんね。変化が目に見えてヤル気が出るかも。

実は親・大人向けだったりして

本書『中高生のための「かたづけ」の本』は、「中高生のための」と銘打たれていますが、中身を見ると実は大人向けだったりして……とも思ってしまいます。それくらい、片づけって大人の問題でもあるんですよね。

本書でも著者の収納アドバイザーである杉田明子さんが仕事で出会った事例を紹介されているのですが、どれも「生々しい大人の事情」感もあり。だって本書ではズバリは書かれていないけれども、片づけって健康状態とか精神状態にも影響があるだろうし、ひいてはそれは仕事や収入にも間接的に影響するんじゃないかと思います。だから、「片づけられない」って単に部屋が汚いだけじゃなくって、もしかして「家族の問題」「人生の問題」なのかもしれないなあ、なんて思いました。

だから、子どもへ向けて書かれた本だけれども、その延長線上で「家族」や「家庭」を考えるものなのかも、と、片づけの持っている深い意味を覗き込んだような気分。

それにもし、片づけられないお父さんお母さんだったとしても、「これからは子どもたちが支えてゆく」よう、世代間のバトンタッチが自然と促されているのも見逃せません。庇護されていた子ども時代から、大人になってゆく過渡期の『中高生のための「かたづけ」の本』なのでしょう。

自分で片づけられるって「自立」なのかも

『中高生のための「かたづけ」の本』挿絵イラスト

思春期の人にとって「片づけ」は、両親の管理下から逃れる、親離れの一歩なのですね。自分で自分の身の回りを片付けて、居住まい正せるようになるのは、「自立」へ向けた成長過程と位置づけられるのかも。

また、片づけとは、自分の人生、自分の生き方を考えることでもあるようです。

自立して親元を離れてからも、自分の荷物を自分で処分できず実家へ送ってしまう人がいるそうです。そして、両親が亡くなってから、かつて自分が送り付け続けた段ボールの山と再会する……なんてこともあるようです。

自分の持ち物もいつか--それは近い将来――持ち主不在のゴミとなります。100年後、自分はこの世にいないでしょう。今の自分の持ち物も今捨てずに保存したところで、いつか捨てられてしまいます。だからせめて、今は自分の持ち物をスッキリさせて、運命へのせめてもの抗いとして、「とっておきの特別なもの」を厳選し、ムダ遣いせず潔く生きられればいいのになあなんて。

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『その情報、本当ですか?』|デマ拡散のネットとテレビ、どっち?

こんにちは。あさよるです。毎日ブログを更新する程度には日々ネット漬けで、新聞もあまり読まないし、テレビは全く見なくなって久しいです。しかし災害時や緊急時は、ネットニュースの速報性はとても高いですが「まとまった情報を俯瞰する」ことには向いていないようにも思います。また、SNSを使って情報がシェアされますが、なんとなく有益そうな情報に感じるけれども、出どころ不明の情報だったり、どこかから転載してきたと思しき情報も散見されます。出展元がわからないと、その情報をどこまで信頼していいのか悩みます。また、「以前はこうだった」と過去の経験を語る人も多くいます。もちろん、他人の経験は重要ですが、緊急時にそれぞれの人が直面する問題は全く違っているだろうし、平和で安全な場所でいる人が、過去の思い出話を拡散することが、どれくらい今困っている人の役に立つのかなあと感じます。

ネットの情報は趣味や余暇の楽しみには最適です。が、人の命がかかっているような状況では、やはり新聞社やテレビ局の情報に耳を傾けてしまいます。災害時でも、NHKや政府のTwitterアカウントが拡散されていますね。

デマや誤認などの玉石混交……というか、石ばっかりの情報の中から、有益な「何か」を読み取れるリテラシーの高い人にとってネットはとても使い勝手の良いものでしょうが、圧倒的多数の人にとっては、ネット情報を扱うのは難しすぎるのではないか……と、今回『その情報、本当ですか?』を読んで改めて思いました。

テレビや新聞は「誰かがフィルタリングした情報」であることが大事で、意味のあることなのかもしれません。

テレビニュースのつくり方

『その情報、本当ですか?』の著者・塚田祐之さんは1975年にNHKに入社し、報道番組の企画・取材・制作に携わり、専務理事まで務められた方です。1985年の日航ジャンボ機墜落事故や、1995年の阪神大震災、2004年の新潟中越地震、2011年の東日本大震災と、日本の大災害や大事故もテレビマンとして経験されました。

2011年の東日本大震災では、TwitterをはじめSNSで安否情報や被害情報が拡散され、SNSが注目されました。現代ではアメリカのトランプ大統領も、Twitterを使って直接全世界に向けて生のメッセージを拡散しています。ネット情報は迅速でかつ誰もが発信できることが良い点でもあり、悪い点でもあります。ネットニュースには、フェイクニュースが少なくない量混じっています。「フェイクニュース」とは本書では「事実でない、にせのニュース」全般を指して呼ばれており、発信者の意図は問わず、勘違いや間違いも含みます。

1995年にMicrosoftのWindows95がリリースされた頃から、日本国内の一般家庭にも徐々にインターネットが普及してゆきます。1996年にはYahoo!JAPANが登場し、ヤフーニュースが始まりました。当時は、通信社や新聞社から安い価格で記事を買って配信されていたそうです。そして2003年、ライブドアは新聞社の書いた記事と、ブロガーが書いた記事を同じように並べ、ランキング形式にして表示しました。ブロガーの中にも専門家はいますが、裏付けの薄い記事も閲覧数が多ければランキング入りします。数多くの「ニュースサイト」が登場しました。このころから、テレビや新聞の報道と、ネットの情報のパワーバランスが変わり始めたのかもしれません。

著者の塚田祐之さんは、テレビ報道の現場でどのようにニュースが作られるのかを紹介しながら、ネットニュースとの違いを強調されています。粘り強く取材を重ねたり、実際に現場に赴いたり、時間と手間をかけてニュースが作られているのがわかります。また、冷戦時代、「鉄のカーテン」で仕切られたソ連で大やけどを負った少年を北海道の病院が受け入れた様子を取材したり、北方領土問題をめぐり当時のロシアのエリツィン大統領と中継で結び、元北方領土島民がインタビューをする企画を実現しました。こんな企画はテレビならではで、ネットのニュースサイトでは難しそうな企画です。

視聴率主義とページビュー主義

テレビは放送内容よりも視聴率重視の傾向があるなんて言われます。それは民法だけでなく、NHKも視聴率を気にしているようです。ちなみにNHKで2017年一番視聴率が良かった番組は、朝の連ドラ『わろてんか』だったそうです。

じゃあ、テレビは視聴率主義だから、テレビ番組も視聴率を取れる内容に偏っていて、見る価値ないのか? というと、なんとも言えません。それは、ネットの情報もまた、ページビュー数稼ぎのために書かれた記事が大量にあるからです。ネットの場合、記事に添付された広告の表示回数によって収益が発生したり、または記事に張られたハイパーリンクを辿ってショッピングサイトで買い物されると、売り上げの数パーセントを仲介手数料として受け取れる仕組みなどが存在します。ページビュー数を稼ぐためのネット記事が溢れかえっており、正直、なかなか裏付けのある情報にたどり着けなかったりもします。このページビュー数稼ぎは、テレビの視聴率主義とは比べものにならないくらいでしょう。

テレビの方がより〈マシ〉?

本書『その情報、本当ですか?』を読む限り、ネットの出どころ不明、執筆者不明の記事や情報に比べれば、テレビの情報の方が「マシ」といったところでしょうか。今現在、テレビニュースでもSNSで拡散された情報や写真・映像が報道されることが普通になりました。ネット発の情報ですが、「テレビ局が選んだ情報である」という点で、フィルタリングが一度は成されています。ネット上で拡散される情報から、取捨選択して必要な情報だけを抜き出すには「ネットリテラシー」が必要です。テレビが視聴者の代わりに情報を選んでくれていると考えると、テレビでネット発の情報が取り上げられる意味はあるのかもしれません(あさよる個人的には、報道が素人のスクープをそのまま放送してどうするんだと思ったりもする)。

あさよる家では新聞を取っているので、一応毎日、新聞の一面はザッと読んで、紙面の見出しくらいも目を通します。前日の早朝のニュースなんかだと、すでにネット上でひとしきり話題になった後なので、なんだか遠い昔のことのようで「ああ、このニュース昨日だったのかあ」と驚くこともあります。あさよる的には「速報はネット」「まとまった記事は新聞」って感じなので、テレビを情報源として使うことがほぼなくなりました(;’∀’)>

まあ、「ネットの情報より、テレビの方がまだマシ」というのは、納得します。緊急時、SNSではデマの拡散が毎回取り沙汰されますし、「拡散すべきことと、拡散すべきでないこと」の判断を個人が完璧にし続けるのは難しいから、多くの人にとってテレビ報道は必要なのかもしれません。

“TVer”ってサイトを知った

今回『その情報、本当ですか?』を読んで初めて知ったのは、「TVer」というサイトの存在です。「TVer(ティーバー)」は民放各局のテレビ番組が見れるポータルサイトです。直近一週間分のテレビ放送が見れるそうなので、radikoのテレビ版みたいに考えても良いのでしょうか。さっそく「情熱大陸」を見てみました。

部屋のテレビがもう古くて寿命みたいなので、捨てようか悩んでいましたが、ネットでテレビ番組が見れるならテレビ本体は手放してもよさそうだなあ。あさよるは基本ラジオっ子なので、ラジオがあれば十分だし。

今のテレビを買った経緯も、2011年の東日本大震災の時、単身世帯でテレビを持っておらず、ネットニュースはわけがわからないし、SNSではデマが飛び交い、ラジオだけでは状況が把握できなかったので、「映像の情報は最低限必要かも」と思って、テレビを買いました。しかし、今では緊急時もネットでライブ配信されてるし、マテリアルとしてのテレビはなくてもいいかも。

こんなことを言うと、すごく皮肉を言っているような感じですが、報道が、新聞、ラジオ、テレビ、誌面など、媒体によって区切られていた時代から、現代はみんな同じインターネットという媒体に集約され、テレビ局や新聞社の取材や企画、編集、スクープなど、情報の質や内容によって、他のものと分けられ始めていんじゃないでしょうか。

あさよるも好きなユーチューバーさんの動画を見るのは好きですが、テレビを見るとやっぱりテレビ番組のクオリティはすごいと思うし、ネットニュースよりも新聞記事の方がソースとして良いと感じます。今はメディアが再編成される過渡期なのかなあなんて思いました。

「テレビだから信じる」から「テレビ局が取材して裏取りをした情報だから、ネットニュースより信頼できる」へと、利用者の意識が上がってゆくことが、本書『その情報、本当ですか?』で著者が読者へ求めていることだと思います。

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『勉強法が変わる本』|脱・暗記主義!点が良ければそれでいい?

こんにちは。あさよるです。5月末から用事が重なっていて、なんだかヘトヘトなまま月曜を迎えています。疲れているときは時間があればゴロゴロと寝っ転がって本を読んでいるので、読書ははかどっているんですけどね。

なるべく自習の習慣を途切れさせまいと踏ん張っているのですが、疲れにかまけてサボっているので、気合を入れようと『勉強法が変わる本』を手に取りました。著者の市川申一さんは教育に関する研究をなさっている方で、本書も高校生へ向けた勉強法を指南するものです。

高校生諸君に語り掛けるような文体で、点取りに勤しむのではなく、知識を身につけ、「考える」ための力を身につけるよう指導されています。良い本だと思います♪

高校生向け!勉強法

本書『勉強法が変わる本』は、高校生向けの勉強法を指南する内容です。単に、教科書を〈丸暗記する〉学習ではなく、〈理解する〉〈展開できる〉ように学習する方が効果的だし効率的であると説かれています。本書では、学習法を5つのテーマに分けて紹介されています。

  1. 学習観を見直す
  2. 記憶する
  3. 理解する
  4. 問題を解く
  5. 文章を書く

それぞれのまとめをちょろっと紹介してきます(^^)>

  • 学習観を見直す

これまでの学習法に問題があるかもしれないから、この機会に見直してみましょう。たとえば、考えるときは紙とペンを用意して、図に書きながら考えるクセをつけましょう。意外と、図解せず頭の中で考えて「分からない」と唸ったり、思い違いをしていることもありあます。また、「結果主義」「暗記主義」「物量主義」の学習観はやめましょう。暗記より理解、結果より課程、量より身についた内容へと、勉強法を変えることで、勉強がはかどるようになるでしょう。

  • 記憶する

記憶法では、一気にドカッとやるのではなく、毎日少しずつ反復して勉強するほうが効果的です。そのときも、ただ漫然とやるのではなく、記憶に定着しているものを省き、記憶できていない部分をあぶり出して、集中的に記憶してゆきましょう。また、単に暗記するのは難しいので、他の情報と関連付けて記憶させましょう。だから、物事の原因や理由などを知って、それらを関連づける力が必要です。

  • 理解する

理解を深めるためには、他人に説明できるか確認しましょう。わかりやすい説明には「定義」と「具体例」の両方を説明する力が必要です。また、教科書や先生の説明は、一部解説が省かれていたり、それぞれの解釈の違いで説明が変わることもあります。自分でも「なぜそうなるのか」を理解しておきましょう。

  • 問題を解く

問題解決では、

数学や理科などの問題解決では,問題を理解する課程と,解決方法を探索する過程とがある.(p.146)

と紹介されています。問題のパターンを知っておくことと、新たな問題に知っている問題を持ち込んで考える方法があります。問題を解くことばかりするのではなく、まずは「理解する」ことに努めましょう。教科書の問題には解がありますが、実際の世界には答えがなかったりします。勉強では、答えを当てることではなく、解を探し、失敗から経験を得て、経験を積むことが大切です。

  • 文章を書く

小論文を書くときには,課題文をきっかけにして,自分の問題としてひきつけて考える姿勢が必要だ.(p.191)

とまとめられています。考えを深め、練り上げることが評価につながるし、自分の力にもなります。論説を読むときは「読解メモ」と、思いついたことを「連想メモ」、そして内容を整理しながら「構成メモ」をとりましょう。文章を書くことで「考える」ことができるのです。

勉強法を勉強する高校生へ

青少年向けの本には2種類あります。それは「子どもが読む本」と「親や保護者が読む本」です。本書『勉強法が変わる本』は完全に前者。高校生本人が能動的に読むことが前提となっています。親や教師が本書を読んだところで、子どもの勉強への取り組みは変わらないでしょう。

なもんで、日ごろから読書をする習慣があって、勉強の効率を工夫したいと考えている高校生が対象の内容です。読書習慣がない子どもにとっては、本書は結構読むのが難しいのではないかと思います。今、巷にあふれている文書って、「誰でも読める」ような易しい文体のもが多いですよね。本書は2000年出版の本なのですが、章立てされているから、文章を読み解けないといけません。

といっても、〈賢明な読者諸君〉に語り掛けるような文体で、きちんと「岩波ジュニア新書感」があって好きです。

試行錯誤するより指南書を

あさよるは高校生の頃、生産性のない生徒だったもんで、ただがむしゃらに与えられた課題をこなすだけで、「勉強法を勉強する」という発想がありませんでした。よって、本書のような、学習の指南書みたいなものがこの世に存在することもしらない10代でした(;’∀’)

今になって思うのは、自分一人で四苦八苦するのも大事だけど、同時にどんどん先輩たちの〈勉強法〉もたくさんインストールして、試行錯誤の質をどんどん上げてゆくのが良いよね。

文章を書くことは、考えること

第5章の「文章を書くこと」では、文章を書く意味が紹介されています。

文章は頭の中ですでにあることの写しではない.書いてみようとすること,書いたものを自分で読み直すことを通じて考えが深まるのである.そのときに,どのように考えを進めるかという指針と,人間がついどのような考えに流されやすいかという心理的な傾向を知っておくことは,素朴な意見から脱するための助けになるだろう.

p.192

「文章を書く」とは、単に頭の中をアウトプットすることではないというのです。書いて読み直すことで、自分の考えを深めていけるというのですね。

以前、人間は〈言葉〉を発することで考えることができると聞いたことがあります。感覚的には「頭の中で考えたことを、言葉にして発している」ような感じがしますよね。しかし、実際には逆。人間は、言葉で発したことを記憶し、それを反芻することができる、というのです。この反芻が「考える」ということだそうです。よく、ポジティブな言葉使いなさいとか、〈言霊〉の考え方なんかがありますが、これは本質をついたものらしいのです。たぶん「書く」という行為も、自分の言葉を反芻することで「考える」課程の一つになり得るのかも。

あさよるも、なんとなく読書の記録にブログを始めましたが、当初の想定以上に有意義な活動なのかもしれません(^^♪

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