教育学

『あなたの勉強法はどこがいけないのか?』|知ったかより自習を

こんにちは。あさよるです。毎日本を読んではブログに書いても、読む本はなくならないし、自分が賢くなった気もしないので、人類の知識の貯蔵はすごいなあと思うし(日本語で書かれている本の量と分野の幅広さもすごい)、自分の浅はかさもすごいなあと思います(;’∀’)>

今回手に取ったのは『あなたの勉強法はどこがいけないのか?』。タイトルはドキッとせざるを得ません。

覚えることと、覚えないこと

『あなたの勉強法はどこがいけないのか?』では、中高生を対象に、勉強の心得、勉強との向き合い方について指南されます。

印象的なのは、勉強には「暗記しなくてもいいこと」と「覚えた方がいいこと」があるということ。暗記しなくても、頭で考えると筋道が見えてくるのは数学の公式です。本書では面積の求め方が例に挙げられていました。形が複雑な図形も、視点を変えると単純な計算で答えが求められる場合が多いのです。「考えることで大まかな筋道が見える」「およその答えがわかる」という感じでしょうか。数学は、暗記の量は少なく抑えることができます。

反対に、覚えた方がいい「暗記」の鉄則。脈略もない組み合わせの言葉を記憶するのは至難の業です。なので、暗記するものは「なるべく多くの情報を一緒に覚える」と、記憶に残りやすいのです。例を挙げると、

① 太った男が  錠を買った
② 力の強い男が  ペンキのハケを買った
③ 眠い男が  水差しを持っていた

p.50-51

上記の文は、要素は少なく単純ですが、脈絡がないので覚えるのは面倒です。しかし、情報量が増えると、一気に記憶に残りやすくなります。

①肥った男が買った錠は、冷蔵庫にかけるためです。つい冷蔵庫を開けて食べてしまうので、食べ物を出すのにわざと手間のかかるように、錠を買ったのです。
②力が強い男は、ウエイトトレーニングに使うバーベルにペンキを塗り、その後始末でハケを洗っていたのです。
③眠い男は、眠気覚ましにコーヒーを飲もうと考えました。そして、コーヒーメーカーに水を入れようとして、水差しを持っていたのです。

p.52

こうやって文にすると、情報量は多くなり暗記量は増えているハズなのに、記憶しやすいんです。「この人はなぜこうしているのか」と状況を想像することにより、人と行為が結びついてすんなりと頭に入ってきます。思い起こすのも簡単です。暗記勝負になるとつい「覚えることは少ない方がいい」と考えてしまいがちですが、反対に覚える情報を増やす方が簡単です。歴史の年号を語呂合わせで覚えるよりも、「なぜどんな流れでそうなったのか」と他の情報と合わせて覚えるほうが思い出すのも簡単です。

さらに忘れてはならないのは、総合的な知識です。先ほどの例だと、③の「眠い男は、眠気覚ましにコーヒーを飲もうとした」という文は、「コーヒーは眠気覚ましになる」という知識があって初めて理解できることです。知識は総合的に、他の分野を行ったり来たりしながら、教養を深めてゆくことが、勉強を効率的にするのです。

「わからない」に注目する

本書後半は、本当はよくわからないのに、なんとなくわかった気になっている落とし穴に注目します。たとえば「蜘蛛は昆虫ですか?」と質問すると、学生たちは「蜘蛛は昆虫ではなく虫だ」と答ますし、昆虫の定義を言います。しかし定義を知識として知らなくても、昆虫の体の仕組みを知っていると、昆虫と虫の違いがわかるんだそうです。これも「教養」があれば、定義の暗記がなくとも、答えが導き出される例です。

こういう「わかったつもり」はたくさんあります。例として三好達治の詩「こんこんこな雪ふる朝に」が紹介されています。この詩は、特に難しい言葉も使われていないので「わかる」んです。が、改めてその情景について質問されると、パッとイメージが広がります。つまり、サラッと読んで「わかったつもり」でいても、鮮明にイメージしないと詩に描かれている様子を理解したとは言い難いですよね。

「わかったつもり」は厄介です。もしかしたら「わからない」「苦手だ」「嫌い」よりもたちが悪いかもしれません。『あなたの勉強法はどこがいけないのか?』ではこの「わかったつもり」をあぶり出すよう指南されております(;’∀’)>

大人は「分かったつもり」か「知ったかぶり」

はてさて、本書『あなたの勉強法はどこがいけないのか?』を読むと、大人になるというのは「わかったつもり」ばかり増えて、さらに「知ったかぶり」も増えることなんだなあと痛感します。これは仕方がない側面も大きいと思うし、一概になにもかもが悪いとは思いません。自分の知らない話題が展開されていても、自分だけが「わかりません」と発言して全体の流れを妨げてしまうことを遠慮することもありますし……。しかし、一人の人間としては「知ったかぶりはなるべくしたくないなあ」と思うし、そして「ああ、また知ったかぶりをしてしまった」とヘコむこともあります。

昔、甥が幼稚園へ上がる前の頃、電車が好きで、路面電車を見に行きました。あさよるが「あの電車は道路の上を、自動車と一緒に走るんやで。信号が赤になったら車と一緒に止まるねん」と教えると、「コイツなんかアホなこと言うてる~!でっ、電車が信号で止まるワケないや~ん!ぷぷぷ~!」みたいな、まさにプケラ状態で、ホントにこんな感じで → m9(^Д ^) 指さして心の底から嘲笑うようにバカにされたんですよね~。だけど、いざ路面電車が動き出し、本当に道路の上を走り、本当に赤信号で停止している様子を見て大フィーバー! さっきまでの嘲笑いモードから一変、「見て!見て!電車がぁああ!」みたな大興奮でキャーキャー叫び声を上げていました。私は「だから言うたやん」と思いつつ、「この手のひら返しはマネできんな」と、子どものパワーに圧倒されました。

こんな風に自分の発言が全く否定されるような現実に直面したとき、大人はどうしてもなかなか発言を撤回できません。それは頑迷とも言えるし、「発言の一貫性を失ってしまう戸惑い」もあると思います。だけど、子どもはそんなの全く気にせず、盛大に、さっきと全然違うことをしまう。この子どもパワーは大人になると羨ましい限りです。

知ったかぶりはやめられなくとも……

あさよるは、「知ったかぶり」「前言撤回できない」のは大人の性だと思うので、それ自体は仕方ないと思うし、他人のそんな振る舞いもなるべく寛容でありたいです(なかなか難しいですが……)。

その代わりに、人前では偉そうに知ったかぶりしちゃったなら、その後プチ反省して、後々コッソリと自習する習慣は持っていたいと思っています。自戒しつつ、自習できればいいかななんて思います。大人になると、どんどん誰も何も教えてくれなくなるし、自分からも「教えて」って言いづらくなってゆくし、せめて「後から勉強しよう」って習慣だけは死守したい……。

もちろん、「知りません、教えてください」って素直に言える人を見ると「偉い人だなあ」と尊敬しかないし、「それに引き換えわたしは……」とヘコむばかり。(;´д`)トホホ

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『東大教授が教える独学勉強法』|学び直さなきゃヤバイ!

『東大教授が教える独学勉強法』挿絵イラスト

こんにちは。英語の勉強を再開した あさよるです。二日目でもう停滞してるんですけどね……。あさよるは語学がとても苦手で、苦痛でしかないのですが、それにしてもやはり言葉がわからないのは不便です。勉強しなきゃなあと気がかりな状況が続くくらいなら、勉強した方が楽かもしれません(と自分に言い聞かせている)。

今日読んだのは柳川範之さんの『独学勉強法』です。以前、同著者の『独学という道もある』を読み、とてもよい本だったので、同じテーマの本を探しました。結果、独学しようとしている あさよるにとって励ましと、ちょっとだけパワーが出るものでした。勉強って「時間がない」「難しい」「才能がない」とかそいういうんじゃなくって、ただただ「やる」か「やらない」かなんだなあと、苦笑い。

今、「生涯学習」や「リメディアル教育」に国も乗り出しています。いつまでも学ぶ意欲があることは良いことに思えますが、今後「学び続ける人」と「10代で勉強をやめる人」の間で格差が広がってゆくのかもしれません。独学は「物好きがする」ことではなく、結構「やらなきゃヤバイ」案件なのかもしれません。

変化が大きな時代は〈独学〉が必要

本書『東大教授が教える独学勉強法』は、大きな変化が続く時代だからこそ、常に学び続けなければならない現代人に向けて書かれた書物です。「勉強」は子どもだけがするものではありませんし、変化に対応するためあらゆる人たちが「独学」をしなければ、変化についていけない。切実です。

著者の柳川範之さんは、ご両親の仕事の都合で、シンガポールやブラジルで子ども時代を過ごしました。高校へは進学せず、独学で大検を取り、慶応義塾大学の通信課程へ進学、卒業します。その後、東京大学大学院へ進み、現在は東京大学経済学部の教授という〈風変わりな〉経歴をお持ちです。ご自身の独学の苦労や工夫を紹介しながら、「独学」の可能性を紹介されています。

もしこれまで思うように進学や勉強ができなかったなら「これから独学できる」というのは励みですし、なにより誰もが学び続けなければ、あっという間に変化に呑まれてしまうでしょう。

自分で疑って、考える

独学に限らず、勉強とは「自分の頭で考える」ことが重要です。日本の学校では小中高と、事前に答えの用意された問題が与えられ、「正解」を見つけるのが勉強でした。しかし、それはかなり特殊な例で、研究現場でも、仕事でも、答えなんか存在しない問いを立てたり、正解がないものごとに取り組み続けることがほとんどです。

東大の講義でも、教授の授業に学生たちは素直に聞き、疑問も異論もなくそのまま「納得」しちゃう人が多いそうです。そこで、柳川範之さんも、授業の中で学生に質問させたり、質問に答えさせる訓練をしているそう。読書をするとき、著者の話をそのまま信じるのではなく「疑いながら読む」ことや、「著者とケンカしながら読む」など、ただ丸暗記する勉強ではない独学が提唱されています。

また、「予め答えの用意された問題」を解くことに慣れ切っているため、課題本を一冊事前に読ませ「この本のおかしいところ、疑問に思うところを指摘せよ」と問題を出すと、後になって「正解を教えてください」と聞きに来る学生もいるそうです。「回答がある」ことに慣れていると「答えがない問題」が気持ち悪いんですね。

独学は、自分で問いを立て、自分で答えを探さないといけません。

神経質にならずマイペースで

さて、独学にあたって、一気に肩の力が抜けたのは「神経質にならなくていい」という助言でした。本を読んでも、「2、3割理解できたらいいや」と思えばいいし、根を詰め過ぎないのがコツだそうです。なので、完璧主義の人ほど独学は難しいのかも。反対に、テキトーにとりあえずやっちゃえる人の方が独学に向いています。これは、以前に紹介した『高速回転仕事術』でも紹介されていたことですね。細部まで完璧に理解することよりも、「まずは大雑把に全体を把握するため、とりあえず最後までやってみる(読んでみる)」ことが大切です。

また、「独学」でも、カルチャーセンターや、大学の講義などに参加して理解を深めることも推奨されています。今、「生涯学習」や「リメディアル教育」に国も乗り出していますし、独学しやすい環境は整いつつあると考えられますね。

「ノートづくり」をさせられるのも、小中高の学校での授業の特徴です。しかし、独学では先生からの「ノート点」を獲得する必要はないので、ノートも不要です。もちろん、アイデアをメモしたりノートは使いますが、「きれいにノートをとることで勉強した気になる」罠には気をつけましょう。

独学はいつでもできる!

先に読んだ柳川範之さんの『独学という道もある』では、10代20代の若い世代へ向けて「もし道を外れても、別の道を行けばいい」というメッセージが込められているように感じました。もちろん、それ以上の世代にも当てはめて読めなくはありませんが、今回紹介した『独学勉強法』の方が、より多くの人に当てはまるものだと感じました。

なんといっても、とんでもない速さで価値や考えがどんどん変化してゆく時代です。年齢に関係なく「勉強」し続けないとヤバイ。そして、あさよるは世代的に中学高校を卒業してそろそろ20年になります。さすがに「過去に学んだことを忘れている」という事態が頻発しています。あさよるは個人的に、これまでに勉強したことは定期的に復習をした方がいいと思っています。せっかく勉強したんだから、忘却してしまうのはもったいない。一から新しく勉強をするよりも、復習する方がずっと簡単です。これは「一般常識の点検」といったところでしょうか。

それと同時に、今の自分の課題に集中して「独学」する力が必要なのだろうなあと思います。独学の良いとことは、いつでもできるし、テストもないし、先生の顔色を伺う必要もないし、のびのびマイペースにやれることだろうと思います。「嫌々勉強する」青年時代を卒業して、自分にふさわしい課題を自分に用意できるといいですね。

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『人間は9タイプ』|みんなの長所・弱みがわかったら

こんにちは。あさよるです。人と仲良くやるのは苦手なので、こうやって毎日ブログをコソコソと交信するのは楽しくやってるのが性に合っており、一人楽しんでいます。だけど、違う人から見れば、「群れから外れて孤独にブログを更新している」と解釈されて「かわいそうに」と憐れまれてるのかもしれません(苦笑)。現に、「みんなと仲良くしたいのにできない人」「本当は目立ちたいのに目立てない人」と解釈され、苦心した経験があります(;’∀’)

今回手に取った『人間は9タイプ』では、人とのすれ違いや、人間関係のコジれの原因になってそうな項目が見つかる読書でした。たぶん自分の価値観や、自分の好き嫌いを他人にも当てはめて考えちゃうせいで齟齬が出て、そこからどんどん関係性が綻んでゆくのかなあなんて。

9タイプの取扱説明書

本書『人間は9タイプ』の著者は「ビリギャル」がヒットした坪井信貴さんです。坪井さんは「坪井塾」という塾を主催されており、起業家としての顔も持っておられます。

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話[文庫特別版] (角川文庫)

今回紹介する「人間は9タイプ」は仕事編。仕事での得意不得意や、人間関係をスムーズにするコツが紹介されています。企業家サイド本ですね。同じタイトルの子育て編もあります。

人間は9タイプ 子どもとあなたの伸ばし方説明書

こちらは塾の先生として、子どもたちと関わるからこその本ですね。

まずは〈9タイプ診断テスト〉でタイプ分け

本書は人間を「完璧主義者」「献身家」「達成者」「芸術家」「研究者」「堅実家」「楽天家」「統率者」「調停者」の9つのタイプ分けをし、各タイプごとの特徴、向き不向き、好きな仕事、接し方などが紹介されています。ということで、とにもかくにもまずは「タイプ分け」をしないと始まりません。本書の巻頭に診断テストが添付されているのですが、ネットで簡単にテストができるので、そっちをオススメします。

子育て編とあわせた特設サイトはこちら↓。

自分自身がテストを受けるのはもちろんですが、周りの人にも診断を受けてもらいましょう。診断を受けるのを嫌がる人は、とりあえず「芸術家タイプ」にしておくように書かれていました。

人間関係を円滑に

本書『人間は9タイプ』では、自分のタイプを判明することで自分自身の特性に気づくだけでなく、周りの人との関係性を円滑にするために使われます。「完璧主義者」「献身家」「達成者」「芸術家」「研究者」「堅実家」「楽天家」「統率者」「調停者」の各タイプを、以下の13項目を見てゆきます。

  • プラス面と弱点
  • これをすごく嫌う!
  • 向かない・したがらない行動
  • リーダーになったら……
  • 部下になったら……
  • このタイプの上司から信頼されるためには……
  • このタイプの部下から信頼されるためには……
  • このタイプの会社の仲間(同性)と親密になる法
  • このタイプの会社の仲間(異性)と親密になる法
  • このタイプの取引先から信頼を得るには……
  • このタイプと仕事をする際に気をつけると良い点
  • “自分の取扱説明書”
  • 恋愛体質になる自分の変え方

職場の特定のタイプさんとの付き合い方や、取引先とのやりとり、そして自分自身の取扱説明書と大きく3つの要素に分かれています。

あさよるの場合……

ちなみに診断の結果、あさよるは「研究者タイプ」でした。

研究者タイプは合理的に仕事を進め、データ分析する能力などが高い。冷静で、他人の失敗を責めません。一方で、進行中の作業を他人の都合で中断させられるのを嫌います。自分の趣味をバカにされるのも嫌です。他のメンバーと歩調を合わせて動くのを面倒がり、「みんな」の前で上手くやれません。研究者タイプがリーダーになったら、感情や情緒よりもデータをもとにして合理的に動きます。部下に仕事を任せることができます。

研究者が部下なると、得意なことに集中し、不得意なことをは諦めが早いです。チームプレーが苦手。研究者タイプの部下から信頼されるには、彼の「強み」を活かしましょう。チームではなく個人で働ける仕事を割り振り、説明は論理的に行いましょう。一つの仕事に専念できる環境を提供しましょう。

研究者タイプの上司に信頼されるには、ホウレンソウは一度にまとめて行う。電話よりメールやメモを使う。スピーチをお願いしない。大げさにほめず、たまに信頼していることを伝えましょう。

研究者タイプと親密になるには、同性の場合、パーソナルスペースに入るには時間をかけて、プライベートな詮索はしません。相手が異性の場合は、距離を置かれていても他の人と同じように接し、相手が面倒くさそうにしていても、週に1、2度程度は仲間として行動するように伝えましょう。

研究者タイプの取引先から信頼を得るには、適度な距離を取り、話しは完結に。下世話な話はしない。

研究者タイプと仕事をするときは、得意な分野を認めて、認めていることをさりげなく伝えます。仕事を指示するときは、いくつかの選択肢を与えておくと勝手にやります。研究者タイプの部下はおべっかを使わないので、上司の自尊心を傷つけてくることがあります。研究者タイプは本人の興味さえ向けば、勝手にどんどんやってくれて楽です。「感情に左右されて動けない」という面倒なことも起こりません。人間関係のトラブルは大概、感情のぶつかり合いですが、研究者タイプではそのような衝突が起こりません。

研究者タイプの自分の取扱説明書としては、「みんなですること」よりも「一人で好きなことをする」方が喜びを感じます。ストレスになるのは「対人関係」。一度にたくさんの人と付き合ったり、カリキュラムがみっちり詰まっているとしんどくなるので、きちんと「ノー」と伝えましょう。職場では自分のスケジュールや「作業中」であることを周囲に知らせておく工夫を。孤立しがちの研究者タイプは、上司に「統率者タイプ」を持つと案外うまくいったりします。ズケズケと要求をしてきて、押しの強い上司や先輩は意外と「ハマる」でしょう。

研究者タイプは恋愛にあまり興味がありません。ですから、研究者タイプは自分の人生のスケジュールを逆算して考え、行動してゆくのが良いでしょう。定年の頃に5歳の孫がいる、そのためには自分が何歳の時、子どもを持つんだろう、という具合に。将来設計を逆算して「かなり前倒しに考えなくちゃ」と気づくと、アクションが早いのも研究者タイプの特徴です。

自分の長所・弱みを知る

あさよるの場合「研究者タイプ」の特徴を見ますに、肯定的に書いてくださっていますが、自分の弱点も見えてきます。「感情を優先しない」というのは、ポジティブに働くこともあるでしょうが、人間関係の中では欠点になる方が多いのではないかと思います(;’∀’)> また、一つのことに集中できる、得意なことにはのめり込めるというのも、逆に言えば、仕事が増えるとダメ、不得手なことができないわけですから、一長一短ですね。人間関係でも、本人は周囲と集団行動が嫌いで距離を置いていても、周りの人からすれば面倒くさい仲間になってしまうでしょうw

本書では各タイプを概ねポジティブな表現で書いてらっしゃいますが、逆に考えればそこが短所にもなるので、自分を客観視するには必要な目線でしょう。

人生は楽しいものだ!

本書は人間を9タイプにタイプわけをしますが、メッセージはみんなに共通しています。それは、人生は楽しく、ワクワクするものだ、ということ。

みなさんはこれまで、人生の先輩たちに「人生は甘くない」「社会に出ると苦しいことばかりだ」なんて脅されたことありませんか? その人にとって、社会は厳しく苦しいものだったのでしょう。だけど、世界にはいろんな生き方をしている人がたくさんいます。今の自分の生き方のみが存在するわけではありません。

著者の坪田さんが学習塾での経験で、「東大に行こうかな」と嘯く我が子に「東大なんか行けるわけないじゃないの」とツッコむ親御さんがいらっしゃるそうです。そこで坪井さんは「お母様は東大のご出身なんですか、東大の試験問題を解いたことがありますか」とマジレスをなさるそうです。そう、親も、やってもないのに「できない」と決めつけており、「親の自分ができないいから、この子もできないに決まっている」と思い込んでいます。

しかし、きちんと対策をして、その子に会った勉強法を指導すると、成績は伸びます。現に件の生徒さんは東大へ進学し、お母様も「あの子が東大に行けると思ってた」とスッカリご自身の言葉を忘れておられるほどだとか。

9タイプで向き不向きを知る

誰だって、自分に不向きなことを無理やりやらされていたら苦しいし、嫌だし、長続きもできないでしょう。本書『人気は9タイプ』では、自分の特性を知って、そして自分にぴったり合ったやり方を探す方が良いと言われているようです。また、人生の悩みのほとんどは「人間関係」の問題でしょう。周囲の人のタイプのことを知って、摩擦が減らされたら、ずいぶん生きやすくなりますよね。

自分の向き不向き、周りの人の性格を知れるだけでも、人生の「楽しい」「面白い」度数はグンと上がるでしょう~。

「できない」「どうせ無理」はナシ!

本書『人間は9タイプ』を読むと、人間には得意不得意、好き嫌いがあるだけであって最初っから「ムリ!」「できない!」ってのは考えなくてもいいんだと思いました。苦手なことや嫌いなことは、他の人に任せてもいいしね。一方で、得意なことは自分から引き受けるのも大事かもしれません。

あさよるは診断の結果「研究者タイプ」でしたが、一部納得しつつ、一部は「当てはまらないかも」と思いましたw 特に「感情よりも論理を優先する」というのは、あさよるとは程遠い気が……(苦笑)。あさよるは気性が激しく、いつも感情的にならないように細心の注意を払っていますが、それでも感情に任せて行動してしまいます。時間が経って、冷静になれば落ち着て判断できるんですけどね……ということで、なるべく決断は「先延ばし」にして、心を落ち着かせる時間が必要です。

しかし、頭の中では感情よりも理屈を優先してしまうのは、納得。そのせいで自分自信嫌な思いをすることもあるので、長所でもあり短所でもあるといった感じです。

得意なこと、傾向に特化せよ

学習塾の指導のお話で、試験対策は試験の出題傾向を知り、それに特化した勉強をせよと指南されていました。漫然と学校で習うすべての範囲を勉強するのではなく、目標設定して、それを達成するための戦略を立てるのです。あとは、各生徒のタイプを見極め、モチベーションを上げ、結果が出るように導くのが先生の役割です。

生まれながらの性質ではなく、戦略とモチベーションで得られる結果が変わるというのは、大人にとっても胸にとどめておくべき事柄でしょう。

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『死ぬほど読書』|読書はしないといけないの?

こんにちは。いつの間にか読書ブログをはじめていた あさよるです。当初はもっと雑多な話題を扱おうと思ってたのですが、すっかり本の話題のみにw ということで、やはり「本」や「読書」を扱う本が気になります。読書ブログが読書本の感想を書くという、ややこしい入れ子構造でございます。

本書『死ぬまで読書』の著者は元伊藤忠商事社長の丹羽宇一郎さんが、朝日新聞の投書に寄せられた読書に関する大学生の声に答えます。

なんのために本を読むの?

本書はこんな問いから始まります。

「読書はしないといけないの?」

これは、2017年3月8日の朝日新聞に掲載された大学生の投書です。大学生の読書時間が減っているという話題を受けて、読書が教養や新しい価値観に触れるなどの有用性を認めながらも、「だからと言って本を読まないのは良くないと言えるのかどうか」と問いかけけています。曰く、投稿者は読書習慣がなかったけれども大学受験で苦労したくらいで、大学生になってからは一般教養として書籍を読んでいるが、「糧になる」とは感じないそうです。それよりも、バイトや大学の勉強の方が大事だし、読書は趣味の範囲だろうと考えています。

本書『死ぬほど読書』は、この大学生の問へのアンサーです。なぜ本を読むのでしょうか。序章である「はじめに」にて、本を読む意味が端的に示されています。

 人は自由という価値観を求めて、長い間、闘ってきました。努力し、工夫し、発明して進歩してきた果てに、いまの自由な社会はあります。
それは人類史上、かつてないほど自由度の高い環境といっていいかもしれません。
しかし、「何でもあり」の世界は一見自由なようですが、自分の軸がなければ、じつはとても不自由です。それは前へ進むための羅針盤や地図がないのと同じだからです。それらがなければ、限られた狭いなかでしか動けません。
では、自分の軸を持つにはどうすればいいか?
それには本当の「知」を鍛えるしかありません。読書はそんな力を、この上もなくもたらしてくれるはずです。
すなわち、読書はあなたをまがいものではない、真に自由な世界へと導いてくれるものなのです。

p.7

本書でも、不要だと思うなら読まなくていいんじゃないと言いながらも、読書の楽しみや面白さを知ってしまうとやめられないと、読書がもたらす効用について広がってゆくのです。

読書好きなら語りたくなる!

この「読書はしないといけないの?」という問いに、みなさんはなんと答えますか? まずなにから話始めましょうか。本書では、まずは情報が溢れかえった現在、情報の取捨選択を自らがしなければなりません。事実として玉石混淆の中から、自分が必要な情報を探し出す能力が求められています。そのために兎に角も必要なのは「知識」であり、それを手っ取り早く身に着けられるのは「読書」です。

先の朝日新聞投稿欄の大学生は、自身の学業や将来の職業に必要な知識だけを身に着けようとしているんです。しかし、実際には毎日届くメールや、ヒットしたキュレーションサイトの記事や、SNSで飛び交う情報に私たちは晒されていて、怒涛の情報を一気に処理し続けねばなりません。「職業に必要な知識だけ」では足りないのです。

また、読書論は死生観にまで及びます。どう生きて、いずれ訪れる死とどう向き合うのか。必ず訪れるその瞬間を考えるとき、先人たちが残した記録に触れることができるのです。

読書好きなら語りたくなる!

本書『死ぬほど読書』では、読書の有用性をとことん説きまくる戦法で、読書の必要を主張します。さて、みなさんならどんな切り口で「読書はしないといけないの?」という質問に答えますか?

「読まなくてもいいよ」というのも答えの一つです。読書が必要だと感じた時があれば、その時に本を読めばいいのです。あるいは、「好奇心を満たすため」の欲望渦巻く読書の世界を紹介したい人もいるでしょう。いいや、もっと内省的で自分よがりな読書があってもいいはずです。逆に、表現のための読書もあるだろうし、見栄やカッコつけの読書だって悪くはありません。

読書好きが集まると、読書談義になることがありますが、あれ、盛り上がるんですよね。メンバーによっては終始お互いに納得しまくりなこともあれば、自分と違う読書論を展開する人に感嘆したり、ヒートアップしちゃったりと、なかなか楽しい。本書もそんな、読書好きの心をくすぐる内容です。

読書家へ読書家のメッセージ

本書『死ぬほど読書』は、既に読書習慣があり、まとまった冊数を常に読んでいる人に向けて、読書家が読書論を展開する内容です。残念ながら、冒頭の「読書はしないといけないの?」と考えている人には届かない類の本であると思います。さらに、内輪で盛り上がるだでなく、読書の良さを知っている人は、やはり読書習慣の必要性を広めるべきなのでしょうか。

本書は単に、読書習慣のある人が、そうでない人へのマウンティングのための道具になってはいけません。冒頭の大学生の意見に耳を傾け考える必要があります。なぜなら、「考える」ための道具としての読書でもあるのですから。

てっきり読み始めは、軽く「イマドキのワカモノ」をディスりつつ「やっぱり昔ながらの読書よね~」なんて話になるのかと思いきや、結構「読書の効果」を考えさせられます。そして、「はたして自分は読書の効果を得ているのだろうか?」と不安にさえなりました。

関連本

『読書力』/齋藤孝

『王様の勉強法』/荒俣宏,中谷彰宏

『ちっちゃな科学』/かこさとし,福岡伸一

『読書をお金に換える技術』/千田琢哉

『子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?』

『キミが勉強する理由』/藤原和博

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『最後の秘境 東京藝大』|読者も〈創作〉したくなる

こんにちは。とある美術系の短大へ進学しデザインの勉強をしながら順調に留年し、満期で退学。その後、フラフラしながらブログを書いている あさよるです。今回読んだ『最後の秘境東京藝大』風に言えば「行方不明」になっている人間です(・ω<)

さて、本書『最後の秘境東京藝大』は、音楽、美術、工芸系出身の人にとって、読んでるだけでムクムクとやる気が湧いてきて、本を放り出しちゃうような、創作意欲が刺激される内容。その辺の自己啓発本よりも「そうだ、こうしたかったんだ」と、いつかの創作意欲的な何かが刺激される内容です。

上野の森の音校と美校

著者・二宮敦人さんは小説家で、奥様が現役の東京藝大の学生であり、奥様を通して藝大生の摩訶不思議な生態に触れ、このようなノンフィクションの執筆が始まったらしい。ちなみに奥様は彫刻科らしい。

東京藝大は国立大学で唯一の芸術系大学で、大ざっぱに音楽と美術系の専攻にわかれ、それぞれが「音校」「美校」と呼び分けられている、らしい。音校と美校は学生の雰囲気もパッと見て違うよう。

彼らの性格も違う。音校では教授は師匠であり、ステージに立つ彼らは日ごろから身のこなしや身だしなみにも気を配る。楽器の奏者であるにはお金もかかるようで、仕送りの金額もデカい。また、ケガをしてはいけない等の配慮から、家事をしないなど、徹底しなければならない。

一方、美校では、授業が始まっても教授も学生も全員遅刻だったり、見た目もかなり個性的。教授だって、とても国立大学の教授陣には見えないような、汗にまみれたニオイ漂っていたりもする。そんで、いわゆる座学は20単位ほどで、あとは創作。ほぼ放置。著者の奥様も、ほとんど出席せずに自宅で創作活動をしているようだ。だから「やりたいことが見つけられない人」はここは向かない。

生き残る者はわずか

東京藝大は、超難関校だ。東京大学よりも倍率が高い! 何年も浪人するのが当たり前で、藝大に入学してくる時点で「選ばれた人」なのだ。しかし、その藝大でも、卒業後ほとんどは行方不明らしい。プロとして生き残のはごくわずかで、数十年に何人の天才を生み出すためのカリキュラムだとも言える。

国立大学だとはいえ、なかなかシビア。そんな中、美校のデザイン科だけはビジネスライクで儲かることしかしないというキャラが際立っている。

音校の競争もすさまじく「受験で肩を壊す」というスポ根マンガか!という話や、やはり日本中の音楽大学で学生が育っていて、ライバル関係にあるらしい。ヨーロッパへ留学する人は、言語やアジア人であることも壁になりえるそうだ。そんな中、飄々と口笛奏者をめざす人や、考古学の研究で音楽を学んでいる人など、斜め上な人も登場する。とりあえず、全員天才にしか思えないんだが。

みんな真面目だ!

音校の人たちは、ただただひたむきで「スポ根」顔負け。インタビューに答えている人たちは、みんな謙虚であり、自分のやってることに手ごたえがある様子で、読んでいて清々しい。

で、美校の人たちは、クソ真面目に不真面目なことを掘り下げていて、頭が下がる。アイデアが脳裏を過っても、実際にやっちゃうのは、やっぱスゴイ。普通はさ、酒の肴にキャッキャ騒いで終わりでしょ。美校の、実習がほぼ放置状態というのも、これで成立しているのは各自真面目に創作をしているからに他ならない。「学生を放置ししとけば勝手に研究してくる」なんてこと、ある?

自分の進路を考えずにおれなかった

あさよるはかつて広告デザインを勉強したのですが、「これから」のことをぼんやり考えてしまった。そもそも美大は親のすすめで、デザインも「喰いっぱぐれがない」という消極的な理由で選んだ。本音を言うと、工芸系へ進みたかった。

これからの自分の進路、「創作」をしてもいいのかもな。

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『教室内(スクール)カースト』|誰が階級を作っているの?

こんにちは。友だちの少ない あさよるです。中高生のことから人と「ツルむ」「群れる」のが苦手で、プイッと一人で図書室で本を読んでいました。そう、あさよるは人と喋りたくないばっかりに本を読んでるヤツだったのです。ネガティブ~。

先日、東洋経済オンラインで、『「意識高い系」社員につけるクスリはない』という記事を読みました。

この記事の中で、「意識高い系」の定義として「スクールカースト」という言葉が登場します。意識高い系はスクールカーストは被支配階級で、土地を持っていないと定義されています。だからこそ、都会へ出てワンチャン狙いたいということらしい。

そこから派生して、ダイヤモンド・オンラインの記事も読みました。ここでは、スクールカーストと学力、コミュ力、容姿、職業と、10代の頃の教室内での地位と絡めて話されています。

あさよるは「スクールカースト」という言葉を知ったのはここ5年程でしょうか。あさよるが10代の頃は「1軍」「2軍」とか「メジャー」「マイナー」なんて言葉が使われていたように思います。……しかしながら、あさよるはそういうの疎い子どもだったので、自分の教室内のポジションとかよく分かっていなかったんですけどね(;’∀’)

スクールカーストとは

本書『教室内(スクール)カースト』では「スクールカースト」という言葉の出典から始まります。

この言葉が最初に紙面に載ることになったのは、2007年に出版された教育評論家の森口朗(あきら)さんの『いじめの構造』(新潮社・2007年)という本の中です。(中略)
森口さんは、「スクールカースト」の定義を以下のように設定しています。

スクールカーストとは、クラス内のステイタスを表わす言葉として、近年若者たちの間で定着しつつある言葉です。従来と異なるのは、ステイタスの決定要因が、人気やモテるか否かという点であることです。上位から「一軍・二軍・三軍」「A・B・C」などと呼ばれます。(41~42頁)

p.28-29

『いじめの構造』が出版された頃にはすでに「スクールカースト」という言葉が存在し、意味付けもなされていました。では、いつ「スクールカースト」という言葉が登場したのでしょうか。

朝日新聞社発行の雑誌『AERA』にて「スクールカースト」の言葉を生み出したという人物が、自身の体験と共にネット上に「スクールカースト」のワードを登録したと語っています。

 マサオさんは2年ほど前、インターネット上に言葉を登録し、説明文を編集できるサイトに、実体験を基にこう書き殴った。

「主に中学・高校で発生する人気のヒエラルキー(階層性)。俗に『1軍、2軍、3軍』『イケメン、フツメン、キモメン(オタク)』『A、B、C』などと呼ばれるグループにクラスが分断され、グループ間交流がほとんど行われなくなる現象」

こうして、「スクールカースト」という言葉ができた。

(森慶一「学校カーストが『キモメン』を生む――分断される教室の子どもたち」『AERA』2007年11月19日号)

p.32-33

このマサオさんはシステムエンジニアの当時29歳で、10代の頃「イジられキャラ」でピエロを演じていたが、イジりがエスカレートし、「いじめられキャラ」に変わり、高2で退学をしました。そして「スクールカースト」という言葉を登録した、と証言しています。

スクールカーストが生まれる背景

日本の学校で起こる「いじめ」の特徴は、「教室の中」で起こることだそうです。本書でも、他のクラスに友だちがいて、昼休みなどに教室外で集まっている人たちに対し「生きてる意味あるのかな」なんて感想もあって、スクールカーストが「教室の中」の限定された空間で起こることが顕著です。本書のタイトルも『教室内カースト』と書いて「スクールカースト」と読ませています。

ちなみに、あさよるも友だちを作らず一匹狼でフラフラしてるのが好きですが、周りの人から「生きている意味あるの」なんて思われてたんでしょうか……(;’∀’)

いじめとスクールカーストのカンケイ

いじめで暴行や恐喝等が起こった場合、速やかに警察を介入させるべきだと考える人がいます(あさよるもそう思います)。しかし、いじめは「シカトされる」「クスクス笑われる」といった「実被害はない」けれども「やられる当人は死ぬほどつらい」状況に置かれることも多く、解決が難しいのです。

「いじめ」を作るのは「被害者」と「加害者」、そしてそれを見てはやし立てる「観衆」と見て見ぬふりをする「傍観者」、それらが四層に重なり「いじめ」が成立するというのです。(中略)
そして「いじめ」が起こらないとすれば、「傍観者」層が「仲裁者」層に変わったときなのだといいます。

p.52

いじめは少数の加害者によるものではなく、観衆と傍観者がいて「いじめ」になるというのです。

教室内では、スクールカースト上位者は自分の意見を発言しますが、下位の人は意見を言いません。ですから「いじめ」回避のための「仲裁者」になり得るのは、カースト上位者のみということでしょうか。

スクールカーストは悪なのか?

本書を読んでいると不思議なことがあります。インタビューやアンケートに答えている生徒や学生、教師らは「スクールカーストはなくなった方が良い」とは考えていないようなのです。

スクールカースト下位者は、カーストは「あって当然」と半ば諦めているように感じます。教師は、諦めモードのカースト下位者を投げやりで、やる気のない人のように感じています。スクールカースト上位にいたことを自認する生徒たちは、それなりに「特別」だったことを感じているようです。

また、教室内自治を行うにあたって、教員側から見ればスクールカーストはあった方がやりやすいもののようです。スクールカースト上位者は良くも悪くも目立つ人で、彼らの様子を見て雰囲気を察知しています。カースト下位者は顔も名前もわからないこともあるそうです。

また、クラスを代表したり、作文のコンクールに応募する際など、責任のある役割はスクールカースト上位者に任せます。それはスクールカースト下位者には、責任ある仕事を任せられないと考えているからです。

どうやら、概ねスクールカーストは「あって当然」「しかたがない」と諦めもありつつ、存在が認められているようです。

カースト上位はイージーモードか

本書で興味深いのは、高校生でカースト上位になってしまった人の証言です。クラスでの取り決めで発言したり、先生のネタにツッコんだり、カースト下位者にネタを振ったりしないといけない。カースト上位者の権利も多いけど、その〈権利を使わなければならない〉「義務」が大変だった。彼女は結局高校を中退してしまいました。

また、カースト上位者は下位者に好かれているワケではない。みんな内心ウザくても、それを表に出していないだけだと言います。ということは、カースト上位者って、「みんなの共通の敵」というか「みんなの共通の嫌われ者」だとも言えます。カースト上位者はクラスの結束を作るとみなが証言しているのですが、結束の内情は複雑です。

誰がカーストを作ってるんだ?

本書『教室内カースト(スクールカースト)』はたくさんのデータや出典が挙げられているので、ここから他の史料にあたることもできます。あくまで客観的資料の羅列につとめておられるようで、〈収まりのいい結論〉を求めている人には消化不良かもしれません。

スクールカーストがなくならないのは、学校の教室という限定された環境、構造がそうさせているようです。では、その閉ざされた特殊な空間で、誰がスクールカーストを作っているのでしょうか。教師はスクールカーストを利用しているようですが、教師がカーストを作っているなんてことがあるのでしょうか。

カースト上位者が、多数の下位者たちを抑圧している……とも言い切れない感じ。確かにスクールカースト上位者たちは自分の意志をハッキリ言って、ムードメーカー的存在ですが、それだけです。カースト下位者は、カースト上位者の物言いや染めた髪やピアスを見て「コワイ」「めんどくさそう」と倦厭しているようです。

「いじめ」は、スクールカースト下位の中の「いじられキャラ」が「いじめられキャラ」に変わることがあると紹介されていました。また、いじめ回避には「仲裁者」が必要です。本書を読む限り、仲裁者になり得るのはスクールカースト上位者しかいないように思えます(自分の意見を発現できるのは上位者だけ)。

〈構造が「スクールカースト」と「いじめ」を作っている〉と言ってしまえれば簡単ですが、スクールカースト下位者が、見た目が派手な生徒や、意見を言える生徒を〈遠ざける〉ことで、分離が始まっているようにも読めました。なんともややこしくて難しい話ですので、ぜひご一読ください……m(__)m

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『イラストで学ぶスタディスキル図鑑:自ら学習する力をつける』|勉強のやり方には種類がある!

『スタディスキル図鑑』イラスト

こんにちは。やる気が枯渇している あさよるです。夏の入り口くらいからずーっとローテンションのままで、なんか体がギコチナい感じ。やる気を出したくて、自己啓発系の本や、勉強・学習系の本に手が伸びます。

本書『スタディスキル図鑑』は図書館で手にし、パラパラッと見るにカラフルでギュッギュっと中身が詰まっていそうで気になりました。結果、やる気を出すためにも一役買う本だったのです。自分の学習方法も振り返り、もう少し計画的に取り組んだ方が、自分のヤル気にも繋がるのかも。

〈勉強のやり方〉大図鑑

本書『イラストで学ぶスタディスキル図鑑』は勉強・学習の取り組み方が図鑑のように個別に紹介されています。と言っても、1項目につき2ページ以上にわたってカラフルなイラスト付きで紹介されているので、かなりボリューミー!

やらされる勉強ではなく、自習をしたり能動的に勉強を始めるとき、本書は学習の役に立つでしょう~^^

学習方法にも種類がある!

本書は全8章に分けられています。

  • どのように学ぶのか

まず第一章目は、学習にまつわる脳の使い方や効率的な学習方法。学習支援を受ける方法など、自分の意識や考え方を知ります。

  • 準備と目標設定

この章では、勉強部屋や学習スペースの確保、学習環境の整備、時間管理に触れ、学習に前向きな気持ちで取り組むにはどうすればよいかを考えます。

p.12

  • 情報を集めて利用する

情報を集めて評価する方法、ノートのとり方、クリティカル・シンキング、議論の組み立て方、学習状況のチェック、疑問の明確化といったテーマを取り上げます。

p.12

  • ネットで学ぶ

IT機器やソフトウエア、ストレージの活用法を検証します。さらにネット上の情報からノートをとる方法や、オンラインの学習コースを紹介するとともに、盗用を避ける方法を教えます。

p.12

  • 試験勉強のテクニック

試験勉強の計画、アクティブ・ラーニングの活用戦略、そしてマインドマップや記憶術など記憶のためのテクニックを紹介します。セルフアセスメント(自己評価)にも触れます。

p.12

  • 試験本番でのテクニック

記述、口述などさまざまな形式の試験に、どのように対処すればよいか学びます。回答の練り方や試験当日に役立つちょっとしたヒントも紹介します。

p.12

  • ストレスに対処する

リラクゼーションのテクニックをはじめとする、ストレスへの対処方法の概要を紹介します。学習とそれ以外の活動に、バランスよく取り組むにはどうすればよいかも考えます。

p.12

  • 参考資料

最終章は参考資料と称し、各章のまとめと、各章の資料がまとめられています。図解やチャート、表もまとめられており、読了後はこの参考資料の章が活躍しそうです。

勉強方法にも種類がある

本書を読んでよくわかるのが、学習にも種類があり、段階があり、必要な時に必要な学習をすることが、成果を上げるコツである、ということ。

自分の目的をハッキリと自覚したり、休息を上手にとることも必要ですし、なんと言っても枯れぬ〈好奇心〉を持ち続けることも理想です。その状態をどうやって生み出すか? 感覚的なものではなく、意外と自分自身の生活の管理だったりするのかもしれません。

本書は中学生くらいなら読みこなすことも可能でしょう。勉強のやり方には種類があるんだぞ、自分でそれを選ぶんだぞって意識を持つって大事ですね。

ネットを使った学習に対応!

本書はネットを使った学習も網羅されているのも嬉しいところです。現にネットで情報収集し、学習効率を上げている方はいざしらず、多くの方にとってはまだまだ「新しいツール」でもあるのかなと思います。お子さんの学習の参考にしたい親世代の方も、一読あれ。

もちろん、各世代自分の学習にも役立ちます。データの管理やセキュリティ対策、パクリにならない適切な引用、MOOC等のオンライン学習などなど。

試験やレポート提出が待っているなら

本書は、学習習慣が身についているのに結果が出ないとか、これから何か資格試験や知識を入れないといけないなど、切羽詰まった状況の方も、まずは〈勉強の仕方〉を俯瞰しておいてソンはないでしょう。そういう意味では、10代の若い人だけでなく、どの世代の人でも汎用的に使える本です。

どの世代にも当てはまるというのは、逆に言うと「どの世代がど真ん中なのかワカラン~」というのが正直なところ。たぶん、お子さんの学習を支援している保護者が読む感じなのかしら。中学生でも読めると思いますが、雰囲気的に大人向けのように思います。親御さんが子供のために本書を読んでいるうちに、親御さんの好奇心が刺激されて学びに繋がっていくような、そんな狙いもある気がする……。

ともあれ、本書は結構、パラパラ見てるだけでもモチベーション上がる系の、目にも楽しく網羅的なので、「頑張ろう」って気になるだけでもイェーイ!v( ̄Д ̄)v

『スタディスキル図鑑』イラスト

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『通信制高校のすべて』|20人に1人は通信制!多様な教育を知ってますか?

こんにちは。試験勉強にうんざりしている あさよるです。今回は無理かもしれない……。あさよるは高卒です。一度大学を退学して、現在も大学生です。大学生なので試験に憂鬱なのですが……。

あさよるが高校を卒業したのは、もう15年以上前の話でして、今の10代の人ってどんな感じなのかサッパリ知りません。「若い人の世代がわからないってヤバくない!?」と内心焦っていて、たまたま『通信制高校のすべて』という、高校について書かれている本を見つけ、読んでみようと手に取りました。

高校生の20人にひとりは通信制高校性

本書『通信制高校のすべて』の帯には「高校生の20人にひとりは通信高校生」とあります。この数の多さに驚きました。そして、こんなにたくさんの人が通信制高校を卒業するのに、社会の中であまり通信制高校が認知されていない気もしました。かつて高校といえば、全日制と定時制が代表でした。しかし、定時制高校進学者が減り、現在では通信制高校で学ぶ人が増えています。

通信制高校の特徴は、入学者数より、卒業者数の方が上回ることです。途中で、なんらかの理由で全日制高校から通信制へ転校してくる人が多いのです。なんらかの理由とは、経済的困難や、いじめ、勉強についていけなくなったり、高校へ通う気力がなくなったり、理由はさまざまです。

通信制高校は、全日制高校へ通えない人の受け皿としての役割もあります。不登校や、いじめ等の理由で全日制高校へ進めない人もいますし、高校を留年したり、中退した人が再度学ぶ場にもなっています。また、フリースクールや、病院と提携していたり、日本語学校で日本語での学習を指導しながら高校卒業を目指す学校等、「通信制高校」はバリエーションが多用です。もちろん、進学校もあり、有名大学へ入学する生徒もいます。

通信制高校に毎日登校したり、週一回登校する人や、その人に合わせた学び方ができるのが、全日制高校と違います。

通信制高校ってなんだ?

通信制高校について「サポート校」「サテライト」という言葉をご存知でしょうか?あさよるは聞いたことがあったけれども、どういう意味なのか知りませんでした。

明確に区分されているものかと思っていましたが、実際にはゆるやかな区分のようです。通信制高校の多様なニーズに対応するためには、あまりガチガチに制度で決められるよりも、こっちの方がよさそうです。

サポート校って?

サポート校とは、通信制高校に在籍する生徒に対して、三年間での卒業及びその後の進路実現を達成させるため、校舎・施設への日々の「登校」を伴いながら、学習支援及び卒業後の進路支援を行う教育施設のことです。サポート校には設置許可に関する法的基準がないため、設置水準は各校舎によって異なります。フリースクールやフリースペース、学習塾に併設されるケースもあり、その設置形態は多様化しています。

サポート校の概念が難しかったのですが(;’∀’)、高校の単位認定や卒業を証明する学校(通信制高校)と、学業を支援(登校支援、学習支援、進路支援)するための施設があり、後者が「サポート校」と呼ばれています。サポート校には法的な決まりがないので、さまざまな施設がサポート校をしています。芸能活動を目指したり、美容系の勉強ができたり、イラストやトリマーの専門的な勉強ができたり、留学を支援したりと、いろんなサポート校があるようです。

生徒たちは、サポート校に出席しますから、帰属意識はサポート校に生まれるようです。

サテライト施設って?

「サテライト施設」という言葉もあります。こちらは、「協力校」「技能教育施設」「サポート校」「学習センター」等の総称のようです。

協力校は、本校に出席できない生徒が、スクーリングや試験を受けに行く施設のこと。都道府県が認定した技能教育施設で学ぶと、そこで学んだ専門科目の単位が認められます。サポート校は高校卒業するまでの学業や生活の支援をする塾のようなところ。学習センターという呼称が多くの人に馴染みがあるでしょう。通信制高校が各地に設置した施設で、レポート作成等を支援する施設が「学習センター」と呼ばれることが多いです。

「教育」とはなんだ

通信制高校のしくみや歴史に触れると、社会が考える「教育」とはなんだろうと疑問に思います。例えば、昔は先生と生徒が対面で教えないと、先生の姿勢が伝わらないと考えられていて、通信で学ぶことは無理だとされていた時代もあるようです。現在はインターネットが普及し、社会の形が様変わりしています。「対面じゃないと伝わらない」という考えは、どんどん薄まっているのかなぁと思いました。

一方で、通信制高校は「卒業が大変だ」「孤独だから大変だ」などなど、「入学は誰でもできるが卒業は難しい」というイメージがつきまといます。あさよるも、そういうイメージで考えていました。しかし、通信制高校を卒業する生徒は高校生の20人にひとりもいて、しかも多様で個々人のニーズに応える学校なのだと知ると、かなりイメージが変わりました。また、一度社会人になってから高校卒業を目指すにも、多様性は良い事だと感じました。

画一化した教育だけでなく、一人一人に必要な学習ができるというのは、新しい時代の教育なのかなぁと思います。

通信制高校にも、もちろん今後の課題もあります。まず、本書『通信制高校のすべて』では、ある通信制高校の不正事件が何度も取り上げられていました。元々、多くの人が通信制高校について知らないところへ、不正事件が起こってはネガティブな印象を持たれてしまいます。

実際に、通信制高校やサポート校など、多様であるが故に、教育の質にはムラがある印象でした。

独学と、通信教育

また、学習の多様性があるのは良い事だし、どんな立場の人でも高等教育を受けられる可能性があるのは素晴らしいことです。ただ、あさよるは「こんなにたくさん学校がある中で、どうやって自分の学校を選べばいいの!?」なんて思いました(苦笑)。生徒によっては、勉強ができる人もいるだろうし、得意なことがある人もいるだろうし、上手いことフィットする学校を、どうやってマッチングするんだろう?

一方で、やっぱ誰でも高等学校の教育が受けられるってすごい!勉強って、独学でもできるじゃないかと言う人もいますが、やはり「教育を受ける」ってすごく効率がいいし、独学だとニュアンスがつかめないこともあります。あさよるは自分が高校を卒業しちゃったら、現在の高校事情なんて全然知りませんでしたから、知らないことが多かったです。

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『ネットで学ぶ世界の大学 MOOC入門』|大学レベルの講義が無料で受けられる

こんにちは。ピリピリしているあさよるです。あさよるは実は大学生もやっているのですが、そう、この時期ナーバスになるんです。そう、試験です。盛大に夏バテにバテている今夏。ムリな気がする。というかムリ……_( _ヽ´ω`)_

そういう事情もあり、現実逃避で「ああ!別のこと勉強したいのに~!」とイライラするという、よくわからんスパイラルにハマっています。

さて、どの勉強をしようかと、インターネットを使ったオープンエデュケーション「MOOC」に手を出そうとしはじめました。「その前に試験勉強しろよ」と自分でツッコんでおく。

いつでも、どこでも、誰でも、勉強できる!

まず、MOOCとは。

 MOOC(ムーク)とはMassive(ly) Open Online Course の略で、日本語に略すと「大規模公開オンライン講座」となります。誰でも受けることができるオンライン講座のことで、数万人を超える人が同時に学ぶことも可能です。
(中略)
MOOCの誕生の背景に、インターネット上で教材や教育環境をオープンにする活動「オープンエデュケーション」があります。オープンエデュケーションとは、教育をあらゆる人たちに対して「オープン」にする活動のことです。社会に広くオープンエデュケーションが普及することで、教育を受けるための様々な障壁が取り払われて、より多くの人々が教育の機会を持つようになることが期待されています。

p.14

インターネット上にて、世界規模で開かれた教育の機会を提供しています。多くは無料で提供され、大学レベルの教育が受けられます。大学に入学しなくても大学が今どんなことを教えているか知ることができます。

年齢制限も特にないようで、社会人はもちろん、中高生だって、小学生だって、参加することができます。

日本では教育の機会が比較的ありますが、国によってはそうではありません。MOOCは、誰もが望むならレベルの高い授業を世界中で受けられる機会を提供することは、とてもすごい取り組みだと思います。

多くは英語で授業がなされていますから、語学力があるほど壁は少ないと言えます。が、日本の大学も多数参加しており、日本版のMOOCも存在します。

JMOOCの受講案内ページではこのような説明があります。

gacco、OpenLearning, Japan、OUJ MOOC、FisdomはJMOOC公認の配信プラットフォームです。
JMOOCは複数の講座配信プラットフォームをまとめるポータルサイトの役割を果たしています。

JMOOC JMOOC受講案内

それぞれ日本の企業や大学がプラットホームを作っており、JMOOCがそれをまとめるポータルサイトになっている……という説明で合っているでしょうか……(;’∀’)>

MOOCでは、ただ授業を登録して、授業を動画で見て終わりではなく、途中で課題を提出したりテストを受ける必要があります。一方通行な授業ではないんですね。

実際に「続ける」方法は別の話……

さて、MOOCのすごいところを紹介しましたが、どうやらこれを「続ける」というのがなかなか難しいようです。最後まで続けるために、課題が出されることで能動的に取り組むよう準備されていますが、多忙な日々の中課題をこなすのも大変です。

実際に「学んだ」先輩日本人の話

本書『MOOC入門』では、実際にMOOCを利用し、必要な知識を得た人たちが紹介されています。みなさん英語で履修し語学に苦労した話や、忙しい日々の中取り組んだと語っておられます。

大変な中やり抜いた人の話を聞くと、「自分もやればできるのかも?」とちょっと勇気が出ますね。

また、失業中にMOOCで学び再就職に繋がった方や、現職のスキルアップ目的で利用する人が多いそうです。

「まず始めちゃう」のがいいかも!?

MOOCで提供される授業のジャンルは多数。プログラミングやWEB系の授業が、ネットを使った教育形態と合致して多い印象ですが、医療・薬学・数学・統計・ビジネス・人文・芸術・工学と、ほんとに様々。大学と変わりませんね。

また、ネットを使った教育目的のサービスは複数あります。有名どころだとこのあたりでしょうか(あさよるも三つとも利用経験あり)。

インターネットを使って教育が受けられる。その多くは無料や安価である場合も多く、学習意欲の高い人にとって今の社会はとっても恵まれた状態ではないでしょうか。

あさよるも、10代の頃経済的に進学が難しかったこともあり、若い世代に教育のチャンスが増えることはとても大事なことだと思います。そして、大人になったあさよるにとっても、勉強はやっぱ大事でして……。人間は生きている間ずっと学び続けるものでしょうが、独学や通学以外の選択肢って、すごいよね。しみじみ。

しかし、一人で学び続けることの大変さもあったりします。あさよるもドットインストールでWEBの授業受けてたのに、長いこと止まってるな~。

本書『MOOC入門』読了後、何かが始まるようなワクワクした気持ちでいっぱいでした。なんかやろう!

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『仕事は好かれた分だけ、お金になる。』|誰だって好きな人と仕事がしたい

こんにちは。仕事も結局は人間関係なのかもしれませんね。若い頃は「実力さえあれば認められる」と信じていましたが、人から慕われたり信頼されるのも実力なのかもな……と思い始めたあさよるです。

ビジネス書をたくさん出版されている千田琢哉さんの書籍はあさよるネットでも紹介しました。今回は『仕事は好かれた分だけ、お金になる』という、タイトルだけで納得してしまうものです。

「本なんか読んでも腹の足しにもならない」へのアンサー|『読書をお金に換える技術』

好きな人と仕事がしたい

『仕事は好かれた分だけ、お金になる』。理屈はわからなくても、「せやな」と納得してしまうタイトルです。

本書では63のシーンを想定し、こんなときこんな行動とってませんか?と一つずつ確認するように進んでゆきます。それは「取引先」「先輩」「上司」「初対面の人」、ビジネスシーンで想定されるシチュエーションばかり。「できてるな」と確認しつつ、「あ、やってない…」と冷や汗を流すことも。言葉遣いや挨拶から、身だしなみや口臭チェック等々、あたり前だけど見落としてしまうような心配り、気配りの数々です。

 あなたの周囲にも“優秀なのに”パッとしない人生を送っている人がいるだろう。
理由は簡単だ。
その人が嫌われているからだ。

(中略)

わざわざ口に出して「あの人が嫌い」と言う人間なんていない。
「できる人」より「好きな人」に仕事は殺到する。
エグゼクティブたちは「できる人」より「好きな人」を出世させようとする。
これが厳然たる事実だ。

p.3

誰だって、好きな人と気持ちよく仕事をしたいものです。ですから、気にいらない、嫌いな相手は遠ざけられます。ただそれだけ。反感を買う人は遠ざけられ、好かれる人に仕事が回ってくる。シンプルな故に説得力ある話。

気配り、思いやり、親切、丁寧

ちょっとした気配りや思いやり、そんなことで人からの評価がかわります。

 

第1章 世間は、あなたのここを見ている

「全員に好かれる必要はない」と口に出して言う人は、全員に嫌われる。成功するほど短所が目立つ。

第2章 お客様はあなたのここを見ている

本物の笑顔か否か、見ればわかる。陰口は顔に出る。自社のルールなんてお客様には関係ない。確かに…。

第3章 初対面の人は、あなたのここを見ている

お辞儀の深さを、背伸びを、別れた後の陰口を、人はよく見ている。初対面だからこそ、印象を気にかけたい。挨拶できない人が増えているなら、これはチャンス。

第4章 上司・先輩は、あなたのここを見ている

嫌いな部下を引き上げる上司はいない。上司・先輩が叱りにくい部下は嫌われる。心の中で馬鹿にしていると、伝わる。イヤイヤ仕事を引き受けていると評価が下がる。

第5章 同僚は、あなたのここを見ている

有能ならばボケ役に徹する。「おかげさまです」「ごめんなさい」が大事。嘘はつかない。目立ちすぎない。

第6章 後輩は、あなたのここを見ている

「下から上は、実態がよく見える」これ、真理っすよね……。偉そぶらず、謙虚で、雑用を進んで引き受ける先輩になろう。

第7章 取引先は、あなたのここを見ている

「来週中」はいつなのか。メールは短く早く、そして少しのねぎらい。メーリングリストに呼び捨てで登録していない?

ざざっと目次を眺めているだけでも、「そういう人いるよねww」を笑ったり、自分を図星されてゾッとしたりいそがしい。千田琢哉さんの書籍は、目次だけでも中身を一覧できて楽しいものが多いですね。

誰でも気持ちよくいたいよね

判断基準って簡単で、自分が相手の立場なら嬉しいか、嬉しくないか。気持ちいいか、気分が悪いか。それだけですし、自分も「コイツ嫌い」って思うこともあるでしょう。

しかし、それを自分に当てはめるのって難しい。

ただ「誰だって気持ちよく仕事がしたい」その願望を叶えられないがために、有能なのに評価されない人がいる。それは惜しい。

ちょっとした気遣い、発見が、ページをパラパラ見ているとあります。

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『ドラえもんの国語おもしろ攻略 読書感想文が書ける』|これで名人!

読書感想文、これって得意な人いるの??あさよるも毎日読書感想ブログを書いているくせに、幼い頃から苦手だった読書感想文。いや、今だって「どうやって書くのか」と聞かれると困ります。ブログはあくまでほら、趣味で書きたいように書いてるだけだし…(;´・ω・)>

『ドラえもんの国語面白攻略 読書感想文が書ける』は小学生向けの読書感想文の指南書です。ページの半分くらいはマンガで構成されていて、読み物として楽しい!

のび太くんと一緒に読書感想文を書こう!

どうしよう!読書感想文を書かないと!

コンクールに出す読書感想文を宿題に出されたのび太くん。いつものようにドラえもんに泣きついて虎の巻を手に入れるも、タイムリミットはすぐそこ!そこへ家へ訪ねてきた〈のび朗おじさん〉に、感想文の書き方を相談します。のび朗おじさんは「自由に書くように」と教えてくれました。

それでも宿題が難航しているのび太くんに、物語の中のシャーロックホームズと直接話ができるひみつ道具を貸し出すドラえもん。ホームズから感想文を書く三つの柱を教わりました。さらに、マンガ家のフニャコフニャ夫先生に、人の心をつかむ方法を伝授されました。次はのび太くんが桃太郎に扮し、物語の世界に入り込み、実際にキャラクターに聞き込みをしてみたり、未来の道具で出木杉君にのび太くんの分の読書感想文を書いてもらおうと画策します。最後はやっぱり作戦失敗ですが、出木杉くんが読書感想文のコツをレクチャーしてくれました。そして最後は、タイムマシンで夏目漱石に会いに行こう!

ドラえもんの未来の道具を駆使し、あの手この手で〈読書感想文〉にアプローチします。それは〈本の読みかた〉〈考えかた〉〈自分の気持ちを発見する方法〉を手に入れる物語なのです。

物語のマンガ半分、感想文の書き方半分

本の構成は、マンガと文章が交互に挟まれています。ストーリ部分はマンガ、先生たちが教えてくれる〈読書感想文の書きかた〉についてはテキストです。イラストも散りばめられていて、楽しい雰囲気。マンガもお馴染みのキャラクターたちが登場しますから、とっつきやすいものです。のび太くんは粘り強くがんばり屋さんで、ジャイアンたちもそれを褒めてくれます。そして最後はのび太くんも読書感想文のコンクールで見事優勝!ハッピーエンドが待っています。

一辺倒な〈書き方〉だけじゃない

読書感想文の書き方を紹介する本て、いくつかタイプがありますよね。本書は、読書感想文へのアプローチの方法を多数紹介するものです。あの手この手と「読書感想文の書き方は一つじゃないんだよ」と子どもたちに語りかけるようです。それは冒頭で「読書感想文は自由に書くものだ」と宣言したのですから、「だけど自分勝手に書いていいわけじゃない」「人に伝わるように」「あなたの切り口で」と、じっくりと語りかけているのです。

読書感想文の切り口について、かなりたくさん紹介されています。ですから、もしかしたら選択肢が多すぎて混乱する子どもさんもいるかもしれません。適度に大人がサポートしながら使いこなしてゆくと良いと思います。

読書感想文はこう書く!

まず本を選ぶ。どうやって?好きなものでいいよ。だけど……本を読むのが大っきらいだったら、どうすればいい?それは、読んでみて、面白くなかったら途中でやめちゃっていい。「本は最後まで読まなないといけない」って思わなくていいんだ。最後まで自分の気に入ったものが見つかるまで、いろいろ読んでみよう。

正しい感想文の書き方が知りたい!という人は、まず「正しい読書感想文」って考え方をやめましょう。千差万別、みんな違った感想文を書いていいんです。良い子ぶったこと書かなくてもいいし、感動しなかったならその通り書けばいい。批判したり、これは違うって思ったならそう書けばいい。

どうしても書くことが見つからない!って人へのアドバイスもありました。

1 もう一度、本を読み直す。
2 目をつむって考える。
3 気分てんかんをする。
4 登場人物について考える。
5 とにかく何か書きだす。

p.40

それでもどう書いていいかわからない!ってときのコツを、「術」として楽しく教えます。

絶体絶命のピンチ! どうしても書くことが見つからない!

①「いいとこさがし」の術
②「へんなとこさがし」の術
③「なるほどさがし」の術
④「面白いとこさがし」の術
⑤「気になるとこさがし」の術
⑥「にたとこさがし」の術
⑦「きにいらないとこさがし」の術

p.41

そして、本を読んでも感動できないって人へのメッセージは、あさよるも支持します。

本を読んでも感動できないという人は
「こんな話で感動するほど、ぼくは単純じゃない」って書いたらいいんだよ。

p.42

感想文を書くときは、三つの柱を意識しましょう。

1 どんな本だった?
2 何について書かれていた?
3 読んでどう思った?

これを、順番に書くだけで、基本は読書感想文が完成します。大人も覚えておきたいコツですね。

理論や作戦、術を駆使せよ!

本書『読書感想文が書ける』の面白いところは、文章を書くテクニックを「○○理論」とか「△△作戦」「※※の術」と子どもでも楽しめる、親しみやすい名前で紹介されていること。これは、読書感想文が行き詰っちゃたときや、前回とは違った方法で書きたいなってときに使えます。使いこなせるようになれば、本のテイストに合わせてテクニックも変えていけると絶対楽しいですね。

組み立て理論

1 本との出会いを書く。具体的なエピソードを入れる。
2 ざっと読んだ感想をひとことで印象的に書く。
3 本のテーマについて書く。
4 そのテーマだと思った理由を書く。
5 大づかみしたストーリーや大切だと思うことを、文中から引き出して書く。
6 ストーリーや大切だと思うことについての、きみの意見を書く。
7 「もしも」の文を書く。
8 「もしも」の文の理由、きみの意見のモトを書く。
9 「だから」の文で、意見をまとめる。
10 感じたことをつけ加えて書く。
11 最後のまとめを書く。

p.79-80

こちら、フニャコフニャ夫先生から教わったもの。この構成のまま、中身を当てはめれば一つ読書感想文が完成しますね。本書ではもっとスラスラ感想文を書くための作戦も紹介されています。日頃から使えそうです。

読書感想文が難しいのは、書き出し。どんな風に感想文が始まるといいだろう?これは個人の美意識が働く部分でもあろうから、ぜひ吟味されたし。しかし、書き出しパターンを羅列されているのは役立つ~(当ブログでも参考にさせていただきますw)。

書き出しが決まれば、感想文もキマる!

1 「出会いがから入る」の術
2 「もしも」の術
3 「場面ぬき書き」の術
4 「体験から入る」の術
5 「感想ワード」の術
6 「お手紙」の術
7 「きっと・たぶん」の術
8 「やはり」の術
9 「セリフぬきし」の術
10 「ヤマ場から入る」の術
11 「反省から入る」の術
12 「ほらね!」の術
13 「コピーライター」の術
14 「べたぼめ」の術
15 「なりきり」の術
16 「まわりからせめる」の術
17 「基本にちゅうじつ」の術
18 「だれかの意見と対決」の術
19 「正直にぼやく」の術

p.104-109

書き出しはよくても、テーマが不明瞭だと読んでいる方もツライ。ぜがひでも何かしらかの「言いたいこと」や「考えたいこと」を設定しておきたい。そのためのテーマの見つけ方。子どもがここまでやれば大したものじゃないっすか?あさよるは「テーマ」なんて概念も持ってなかった子ども時代だった気がする……。

忘れちゃいけない、大事なテーマ探し。

1 「主人公のセリフに注目」の術
2 「主語に注目」の術
3 「本の説明に注目」の術
4 「キーワードをさがせ」の術
5 「登場人物に注目」の術
6 「結末に注目」の術
7 「なぜ? どうして? で押しとおす」の術
8 「マイテーマがあればOK」の術
9 「作者の気持ちを感じよう」の術
10 「感動がテーマだ」の術
11 「要約力でせまれ」の術

p.110-114

他にもたくさん、読書感想文の必殺技が紹介されています!これだけ種類を使いこなせれば……手練の読書感想文名人になること間違いなし!

  • 意見おし出し方程
  • 感想が中心方式
  • 問題発見方程式
  • 自分にこだわる方程式
  • 反対意見方程式
  • 「な・た・も・だ」作戦
  • 「5つの感想」作戦

そして、読書感想文の考え方も、まずは大人が知っておきたいなと思います。

  • 材料は多いほどいい
  • ストーリーを変えてみよう!
  • テーマはとちゅうでかわっていい
  • 書き手の立場で読む
  • 場面を読む
  • 批判しよう
  • 本は「置きかえられたもの」と考えよう。
  • 感想文は意見力だ!

いつかはオリジナルを

そしてそして、やっぱりいつかは〈自分のオリジナルの方程式〉を見つけましょう。その時に気配りする点は以下3つ。

1 相手に意味がきちんと伝わること。
2 書くべき要素(三つの柱)をちゃんと入れること。
3 読み手を納得させられること。

ここまで気配りと熟考をし、文章を書けるなら、人生素晴らしくね!?と羨ましくなりました。文章力って、大人になってももう悲しいくらい必要です……。SNSやLINEも文章だしね……。

健闘を祈る!

ブログで紹介した読書感想文の書き方に関する本

『読むことは生きること―読書感想文の書き方 中学生向き』を読んだよ

『読書かんそう文のかき方 中学年向き』を読んだよ

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『子どもの防犯マニュアル』|子どもにスマホを持たせて大丈夫?

こんにちは。夜遊びをやめたあさよるです。最近ね、遅い時間に外にいるのが怖いって感じるようになって、夕方には家に帰りたくなります。若い頃は怖いもの知らずで夜遊びしてたのにねぇw

安全とか、防犯への意識って、人によってかなり差があるんじゃないかと思います。SNSを見ていても、あさよるから見ると危なっかしくて見てられないような投稿をしている人もいます。「危ないよ」って説明しても、「そんな人いるわけない」「考えすぎw」とあさよるが非常識扱いされてしまったこともあります(´;ω;`)

今日読んだのは『子どもの防犯マニュアル』。親御さんや保護者の立場の人は読んでほしいのですが、「防犯」の知識は大人でも使えるものだと思いました。

子どもの行動・思考パターンを知る

『子どもの防犯マニュアル』は全5章で構成され、第1章では連れ去り犯罪に遭わない備え。第2章ではスマホ・インターネットを使った犯罪に巻き込まれないための心得。第3章では通学・通塾の身の守り方。第4章では防犯グッズの扱い方について。そして第5章は、多くの人と関わることが防犯に繋がることが紹介されています。

本書は小中高生の親御さんや保護者へ向けられた本です。ですから、大人がどうやって子どもを守るのか。親の行動や助言、親が与えたスマホが、犯罪に巻き込まれるきっかけになっています。

子どもへの防犯教育というよりは、大人の側の心得と、正しい対策が指南されています。

どうして知らない人について行っちゃうの?

「知らない人に声をかけられたらどうするの?」と尋ねると「ついていかない!」と子どもは答えます。しかし、「車の中にニンテンドースイッチがあるんだけど、君にあげるよ」なんて言われると、車の中を覗いちゃう子がいるんですって。それは、オモチャに気が取られているからじゃないんだそうです。

子ども、特に小学生低学年くらいの子は、「車の中を覗くくらいだったら大丈夫」「パンチでやっつけられる」「走って逃げればいいや」と楽観的に事態を捉えているんだそうです。大人と子どもの体の大きさの違いや、パワーの違いがまだよく分かっていないんですね。

だから、「知らない人についていってはいけない」ことだけでなくって、「大人の力には敵わない」「車の中に引っ張り込まれたら」「後ろから押し込められたら」と、体格差や力の差を教えておくことが大事そう。パパやママと力比べをしたり、シミュレーションしておくのがよさそうです。

スマホ、インターネット。テクノロジーを知る

インターネットを子どもが利用することで、トラブルに遭遇したり、犯罪被害に遭うきかっけになることが多いそう。子どもはネットリテラシーもまだありませんし、少しのイタズラ感覚で友達の個人情報をネットに書き込み、加害者になることもあります。写真や動画が拡散されて、取り返しのつかないことになることもあります。

インターネット上にアップロードした写真や動画、文章は〈完全に削除することは不可能〉と考えておいても、考えすぎてはありません。友達へあててLINEグループで画像を投稿したり、SNSに投稿した情報は、誰が見ているかわからない。誰が保存しているかわからない。

……これは、大人でも不注意な人がいます。子どもにネットリテラシーを教えるなら、大人が勉強しないといけないことです。

不用意に、何の対策もせずにスマホを子どもに与える親もいるんだそうです。あさよる的には、これは虐待なんじゃないかとすら思います。道具というのは、便利なものほど使い方によっては危険でもあります。私たちは刃物を使ったり、火を使ったり、自転車に乗ったり、道具を使うとき、必ず親から子へ使い方の手解きをしますよね。スマホだって、手解きすべきだし。危険なものはガードしないといけません。

これも、スマホを使うためには、機械の使い方を親が学ばないといけません。子どもに無関心で、なんでもかんでも欲しいものを与えるのではなくて、親がよくそれを知って、制限を設けながら少しずつ道具を使いこなせるよう指導しようと、本書でも語られています。

ネットでトラブルに巻き込まれるリスクは誰にでもあると考えておくくらいでちょうどいいと思います。
例えば、次のようなトラブルがあります。

・ワンクリック詐欺、架空請求
・懸賞やネットショッピングの詐欺
・出会い系、ID交換掲示板
・学校裏サイト、ネットいじめ
・売春、援助交際、性風俗
・喫煙・飲酒・薬物などの情報
・問題のある写真のSNSへの投稿

p.96-97

ネットのトラブルは、誰しもが被害者にも、加害者にもなってしまうリスクがあります。

「なんでも話せる環境」の力

防犯習慣を身につけるには、小学生の内からがいいと紹介されていました。なぜなら、思春期の多感な時期に差し掛かってから突然、親が防犯についてレクチャーしても、反発されたり、親への不信感になってしまうことがあるからだそう。……あさよるも、自分の反抗期を思うと……わかりますw

あと、日ごろからどんな些細なことでも報告できる環境づくりも必要です。通学路で道路工事が始まったとか、気になる出来事があったとか。

親子間でコミュニケーションが上手く取れていないと、例え外で怖い思いをしても、それを両親に話さないんだそうです。

子どもが危ないことをしたとき、頭ごなしに叱るのも、子どもからの報告を妨げます。叱りたい気持ちはいったんグッと呑み込んで、とりあえず子どもの話を最後まで聞くよう指南されていました。ちなみに、子どもは危ないことをわざわざします。それは、成長過程で誰にでもあることです。

子どもは、大人からすると「どうしてそんなことするの?」と首をかしげたくなるような不可解な行動をとることがよくあります。(中略)発達心理学においては「自らの成長発達のために、必要不可欠な考えや行動を起こさせる諸衝動」と考えられます。
大人自身も過去に経験したはずのものですが、たいてい覚えていません。
防犯の第一歩は、「大人が子どもについてよく学ぶこと」ですから、子どもならではの行動パターンを学ぶことで、無意識にとる危ない行動を予測し、子どもに対して注意を促すことができます。

(中略)

〈子どもが好きな行動パターンの例〉
・住宅の壁の間や細い道をくぐり抜ける
・橋や階段の下にできるような狭い空間に入りたくなる
・自分の体がぴったりと収まりそうな空洞に入りたくなる
・手が届きそうな高さにあるものには飛びつきたくなる
・高いところにのぼって周りを見渡したくなる
・穴があると飛び越えたくなる
・幅の狭い石段などを平均台のように渡りたくなる
・ブロック歩道なんで「同じ色のブロックだけ踏む」などルールを作って遊びたくなる
・チェーンやロープが渡されていると、座ったり、ぶら下がったりしたくなる
・不安定に揺れそうな台や石に乗りたくなる
・窓のように空いている穴をのぞきたくなる
・壊れたものやガラクタをつい触りたくなる
・水を手足で触りたくなる
・等間隔の柵に手や棒を当てて歩いて、リズムカルな音を確かめたくなる
・壁によじ登りたくなる

p.59-61

子どもの行動パターンはなかなか読めませんが、子どものやりがちなことを先回りして予測できれば、防犯や安全の役に立ちます。大人も、子どもの心を思い出せるといいんですけどね……

防犯はきっと「生きていく力」なんだろう

以前、子どもに防犯教育をしている様子を見て「かわいそう…」と思ったことがありました。それは、人から腕をつかまれたり引っ張られたとき、大きな声で「やめて!」という練習をしている様子を見たときでした。「子どもにわざわざ怖い状況を想像させて、大声で悲鳴をあげる練習をさせるなんて……」と残酷な気がしたんです。

今回『子どもの防犯マニュアル』を読んで、その考えはガラリと改まりました。なぜなら、ここに書かれている防犯マニュアルは、そのまま大人にも当てはまるからです。

ということは、自分の身の安全を自分で確保する、自分で考えて瞬時に最適な行動をする、その力って「生きる力」そのものなのかも?と思いました。

すると親が子に、防犯の極意を伝授するのも当然だとも思いました。「やめて!」「離して!」と悲鳴を上げるスキルは、大人だって必要です。「助けを求める」って生まれながらにできなくて、学習してゆくのかもしれません。

とても読みやすい文体と、きっちりと必要なことが書かれている感じで、良かったです。

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『人を動かす人の「質問力」』|すごいリーダーのすごい質問

こんにちは。人と受け答えが苦手な あさよるです。人からの質問に答えることはできるけど、あさよるから質問をするのが苦手なんですよね……(-_-;)> 気が利いた質問ができれば、人とのコミュニケーションももっと楽しめるのになぁ~といつもヤキモキ……。

「質問力」ってタイトルについた本を見つけたら……読むっきゃないでしょ!

本書の著者であるジョン・C・マクスウェルさんは「世界一のメンター」と呼ばれている人物です。世界的企業のリーダーを育成するプロだそうです。あさよるは存じ上げておりませんでした(-_-;)

質問次第で「一目置かれる」こともある

第一章では、なぜ良い質問が必要なのかが紹介されます。〈人生では「投げかけた質問」の答えしか返ってこない〉……ドキッとする項目です。

「底の浅い質問しかできない人」は「底の浅い答え」しか得られず、自信も欠如している。意思決定はお粗末で、優先順位も曖昧、未熟な対応しかできない。
一方、「深い質問」ができる人は、「奥深い答え」が得られ、人生に自信が持てる。賢い意志決定で最優先事項に集中でき、大人の対応ができる。

p.23

問いによって得られる答えが変わり、底の浅い質問をすれば底の浅い質問しか返ってこない。こんなことを繰り返していれば自信をもって意思決定もできず、現状を客観視するのも困難で、優先順位もわからなくなってしまう。まさに負の連鎖!ただ、質問が下手なだけなのに!

「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」を地で行ってしまう。「こんな初歩的なことを質問して良いのだろうか…」と迷って、自分の無知を隠すために質問のタイミングを失ってしまうことって……ありますよね(;´Д`) ジッとただ待っていると、回答が与えられるのは学校の勉強であって、それ以外のシーンでは自分から質問をしないと何も与えられません。

これって、反対に言えば、良い質問、素晴らしい質問ができれば、必要な答えが与えられるってことですよね!?これはこれで希望があります。

【「問題」に直面した時に役立つ質問】

・なぜ、この質問に突き当たったのか
・この問題を解決するには、どうすればいいか
・この問題を解決するためには、具体的にどういう手順を踏む必要があるか

p.24

リーダシップのある人の「質問力」

本書は『人を動かす人の「質問力」』というタイトルに和訳されていますが、原書のタイトルは『Good Leaders Ask Great Questions』。「優れたリーダーはすばらしい質問をする」といったところでしょうか。そう、日本語版のタイトルと、原書のタイトルの印象がちょっと違う!

読むと分かるのですが、本書は「リーダーシップ」について書かれた本です。「質問力」は優れたリーダーが持っているべき能力として紹介されているのですが、それが本題ではないんですよね。質問する力そのものを知りたい人が読んだら、もしかしたら目的と違った内容かもしれません。

しかし、優れた質問には、主体性があり意思決定力のある人物であることは、必須なようです。だって、質問って少なからず相手の時間と労力を奪うことですから、お互いに実りある「質問」でありたいからです。

「すばらしい質問」はチームを引き上げてゆく

質問をするには、羞恥心や見栄が邪魔をすると紹介しました。「こんなこと質問してバカにされないだろうか…」って“不信”が生れてしまうんですね。反対に言えば、人に良い質問ができる人って、人を信じているんですね。そして、他人の目を気にするのではなく、自分を信じているってことです。確かに、リーダーに必要な能力だ!

優れたリーダーはチームの仲間を信じ、互いが成長できる質問をする。すごい!そのためのリーダーシップ。そのための質問力なんですね。ですから、自分のことばっかり話す人は、良い質問者ではありません。相手の話の腰を折りません。

 有能なリーダーは、たとえ耳が痛いことでも、“聞く耳”を持っている。
マックス・デプリー(訳注 世界的家具メーカー、ハーマンミラー社の元CEO)は、「リーダーの果たすべき第一の責任は、現実を把握することだ」と言っている。
そのためには、たとえ耳が痛くても、イヤな気分になっても、「本当のこと」を聞き、それを受け止めねばならない。

p.72-73

相手への問いは「聞きたい答え」を引き出すために尋ねることがあります。しかし、返ってくる答えは自分の意図しない答えであることも多いですよね。その度にいちいちイラついて、ブチ切れる人までいます。これは……これほど愚かなことはないのですな……(-_-;)

優れたリーダーって、マジ人格者。

「質問力」は人間関係の基本のキ?

優れたリーダーシップのために必要な「質問力」ですが、これって誰だって必要なコミュニケーション能力じゃないかと思いました。リーダーシップも特別な立場の人だけでなく、誰もが持つべき事柄です。リーダーシップのある人は、自分で考え、自分で決断し、自分の責任のもと実行できる人物です。そのためには、他者に質問を投げかけます。しかも、素晴らしい質問を。

他人の手間や時間を奪ってしまうばかりの質問。あるいは、見栄や羞恥心のため質問できず成長できない人。どちらも、チームにとって困った存在になってしまいます。周りの能力をより引き出す「質問力」。レベル高ぇなぁ!

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『結局、ひとりで勉強する人が合格する』|独学は続かない…監視・承認・競争がない

こんにちは。自習派の あさよるです。

みなさんは自習派ですか?それとも通学派?

佐々木正悟さん『LIFE HACKS 勉強法』にて、自分に合う勉強法/合わない勉強法があると紹介されていました。その中で「自習派」と「通学派」に分けられていました。

あさよるの場合、通学は途中で通うのが面倒になっちゃうので、自習の方がいいなぁと思うタイプです。「そっか、自分には独学が向いてるのか」と納得できると、これからの学習計画の立て方にも変化がありそうです。

『結局、ひとりで勉強する人が合格する』は、自習(独学)派と判明した あさよるにぴったりの書籍です。

また、通学派の方でも、独習が目的への近道のこともあるでしょう。独学のススメを押さえておいてソンはありまあせぬ。

『LIFE HACKS 勉強法』|独学?通学?資格?理解?目標達成?好奇心?

ヤマ張り戦法?ギリギリ合格?目標を明確に

試験合格に向けて勉強をする。そう一口に言っても、目標・目的はさまざまです。

ヤマ張りだって、勉強の時短を目指すなら強い味方ですし、勉強の「王道」です。

「出題者の立場に立って考える」ということに尽きます。過去問というゴールから出題者の心を読み解き、逆算することで、必要な勉強、不要な勉強があらわになります。
(中略)
試験なんぞサッサと通過して早くスタート地点に立つことが重要です。

p.015

勉強は学生だけのものでなく、大人になっても続きます。昇進試験や実務のための勉強が続くのです。そのとき、短い時間で必要な効果を生むのは、時間のない大人の勉強の必須事項です。

学生時代は時間をじっくりかける「コツコツ型」の勉強をしていた人も、「ヤマ張り型」の勉強法も身につけるって大切なんですね。

あさよるも、コツコツはできるけど、ズバッとヤマを張って結果を出すのはすごく苦手です。確かに、短い時間で成果を出すって必要だわ……。

難関試験を目指してる人向け?

著者・鬼頭政人さんは弁護士であり「資格スクエア」というオンライン学習サービスを提供されています。

『結局、ひとりで勉強する人が合格する』でも難関試験が控えている人が、読者に想定されているのかな?と感じます。

司法試験・司法書士・行政書士・中小企業診断士・宅建士・FP・簿記・税理士あたりの、スクールに通って狙う試験・資格も、独習が大事だと説くのです。

あさよるは今のところ上記のような試験に挑む予定はないので、本書の対象読者からはズレていたなぁと感じます。

難関とまでは言わなくとも、働きながら新たな分野を学ぶ方もいます。その場合も、十分“使える”考え方ではあります。

「継続すること」がむずかしい

独学・自習の欠点は「継続すること」が難しいことです。

スクール等にお金を出して通うと、元を取りたいと思ったり、周りの人の「目」が継続を促します。

東進ハイスクールでも、生徒を「監視」し、頑張りを褒めたり、サボりがちな生徒は怒られたりと、人の目が光ることで学習が「継続すること」ができます。

独習は「監視」がされませんから、代わりに「タイムリミット」を設定するなど対策が必要です。

巷ではさまざな資格試験や「○○検定」などが人気ですが、これも「試験」という「タイムリミット」が設定されることで学習が促進されているのかもしれませんね。

本書61頁「忙しいのではなく、怠けているだけ」。
153頁「苦手分野などない。ただの「勉強不足」だと心得よ」。

時にはグサッとくる言葉も、モチベーションに欠かせませぬな。

_:(´ཀ`」∠):_

合格にはノウハウがある

SNSを使って勉強会や情報交換の場もあります。だけど、本書ではSNSの勉強会を推奨しません。

メンバーの書き込みを見ていると、「私、この試験を受けます。頑張ります」という人はほとんどいません。あるのは「私、この試験に受かりました」というものです。合格証書の画像をアップする人もたくさんいます。
(中略)
「この試験を受けます」という書き込みをすれば、メンバーに監視される環境に置かれることになり、それが負担になってしまうからです。「監視」されるというのは、いやなものです。

p.94-95

あさよるもとある勉強会に参加していましたが、上記と全く同じ状態でした。SNS勉強会のあるあるなのかなぁ?

勉強には仲間内で「競争」「承認」「監視」が起こり、それが原動力になることがあります。高校生の頃の環境ってこれですね。

もう高校を卒業をしてしまえば、アノ頃のような学習環境は手に入らないのかもしれません。むちゃくちゃ短期的な特別な環境だったのかも。

大人の学習とは、自力で学習環境を手に入れるところから始まります。その“やり方”にはノウハウがあり、書籍だったり、学習サービスやスクールが持っています。

大人の勉強というのは、ノウハウ探しからなのだなぁと遠い目になりつつ、環境づくりに配慮します。

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『ミライの授業』|世代交代が、常識を変える

こんにちは。子ども時代にあまり本を読まなかった あさよるです。

これ、10代の頃に読みたかったなぁと思った中の一冊が、瀧本哲史さんの『君に友だちはいらない』。なんてことないビジネス書なのですが、10代向けに書かれたもので、あさよるも青年時代に読んでいたら、なにか変わったかも?

チームで挑め!『君に友だちはいらない』

同著者である瀧本哲史さんによる、14歳の中学生に向けた『ミライの授業』という本見つけたので、手に取ってみました。

歴史を知って、ミライを知る

本書『ミライの授業』では、たくさんの偉人たちのエピソードを交え、かつて世界中で何が起こり、今日へ至ったのか。

今、我々が「常識」「当たり前」と思っている事柄も、常識じゃなかった時代があるのです。どうやって、世界は変わっていったのか。

学校の歴史の授業ってとっても大切だと思います。一気に、客観的に、世界で起こったことをコンパクトに把握できるからです。

そして本書『ミライの授業』で扱われる“歴史”は、個人にスポットライトを当て、個人の発見や発明が世界中、そして未来の世界へ与えた影響を見てゆきます。

世紀の大発見・大発明も、それが評価されるのはずっと後の時代だったりします。時代が、社会が、新発見を受け入れる準備が必要なのです。

その準備とは、パラダイムシフト。人びとの認識が変わらなけばならない。しかし、人の認識ってそうそう簡単に変わりません。実際には、古い時代の人たちが去り、新しい世代が登場する、「世代交代」が必要です。

その時代、信仰、価値観が入り乱れる

「ミライの授業」という授業ですが、数々の過去の話が展開されます。

昔の世界は、今とは全く常識が異なる異世界でした。信仰も違います。常識も違います。価値観も、社会のしくみも違います。

異世界から、どのように今の現実世界へやってきたのか。それを知ることは、未来を考えることに繋がります。

それは、きっと「未来も異世界だ」ということです。今の常識も社会のしくみとも、全く違うものだろうと想像できます。

……しかし、それは一体どういうモノ?……その質問に答えられる大人はいません。だって大人は古い世代で、世代交代していなくなってゆく人たちです。

ミライをつくり上げる可能性があるのは、14歳の子どもたち。新しい世代が、現大人たちは見られない「ミライ」を作るのでしょう。

偉人は、何を成したのか

『ミライの授業』は、過去の偉人たちのエピソードがふんだんに紹介されており、偉人伝のようにも読むことができます。

が、通常の伝記とは性質が違います。

従来の伝記ってその人がどんな環境の中、どんな工夫や努力で発見・発明に至ったのかという過程を紹介するものですよね。

しかし、『ミライの授業』では、偉人が成し遂げた発明・発見によって“世界が変わった”。発明以前と以後、なにが変わったのか。どうやって人々に受け入れられたのか。

特定の個人のお話ではなく、世界がダイナミックに変化し続けていることを知る。これが本書の狙いなのかなぁと思います。

学校の授業では、“現在の”常識を身に着けてゆく場です。そして、待ちかまえる“ミライ”はその常識とは違う、“新たな常識”を生み出すことです。

まずは現在の常識をきちんとインストールし、それを利用しながら全く新しいミライへ進む。なんかすっごく、ワクワクします。

14歳の君たちへ

『ミライの授業』はすでに大人な あさよるが読んでも面白く感じる内容でした。

しかしやっぱり、読者の対象は14歳の中学生であり、著者の瀧本哲史さんは、彼らへ贈りたい言葉として『ミライの授業』を書かれたんだと感じます。

もし、14歳の人たちに何かを伝えることができるなら、あさよるも『ミライの授業』で扱われているようなことを伝えるのかもなぁと想像してみました。知らんけど。

こういの、学校や地域の図書館にあればいいなぁと思いました。誰でも、手に取れるようにね。

もちろん、大人も気づきや発見のある本です。少なくとも、ガチガチに凝り固まった頭には、こんな刺激が適度に必要ですw

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