教養

『ブレない生き方―自分に軸を通す』|社会性と自分のスタイルを持つ

こんにちは。ブレブレに生きている あさよるです。コロコロと違ったことに熱中してたりするので、いつ出会ったかによって あさよるの印象がえらく違っているような気がします……それくらいブレブレ!

だから「ブレない生き方」って言葉は耳に痛い反面、すごく憧れる生き方でもあります。それ、知りたいです!

著者は齋藤孝さん。以前、あさよるネットでも紹介した『読書力』を読んで、齋藤孝さんが若い人、学生との向き合う気持ちや、そこに込められているメッセージを知って、もっと読んでみたいと思いました。

『読書力』|社会人力とは?教養とは?

読書力 (岩波新書)

読書力 (岩波新書)

  • 作者:齋藤 孝
  • 出版社:岩波書店
  • 発売日: 2002-09-20

〈ブレない生き方〉ってどんな生き方

本書『ブレない生き方』は、12人の偉人たちの生き方を知り、ブレない自分のスタイルを築くためのヒントとできる一冊です。〈ブレない〉とはどういう状態か、それはなぜ大切なのかは、冒頭の「まえがき」で以下のように説明されています。

二〇代は、世間に通用する自分の技を磨く時期だ。世間や社会に出ないで、修業期間として、深く自分の世界に「沈潜」するのもいい。「てんでなってない!」と厳しく言われ、反発を覚えながら「自己修正回路」を作っていくのも、二〇代から三〇代にやっておきたい作業だ。(中略)
三〇代は、社会と自分を上手にすり合わせて自分の仕事のスタイルを確立する時期だ。社会性の足りない二〇代はまだ許容されるが、社会性のない三〇代に世間は冷たい。社会の暗黙のルールを自己内ルールとして身に付ける必要がある。
他者の暗黙のリクエストを感知するアンテナを張り巡らし、柔軟に対応していく。この力を「社会的コミュニケーション力」と呼びたい。これは、友達と楽しく話すコミュニケーション力とは異質なものだ。と言うより、全くレベルの違う高度な力だ。
この感知力なしで「ブレていない」という状態は、孤立しているか、ズレているだけのことだ。

p.4-5

二〇代は修業期間として、それぞれ深く潜ったり、自分流でやってみて叱られてもいい。そうして社会性と「社会的コミュニケーション力」を身につけていく期間です。三〇代は自分と社会とをすり合わせて自分のスタイルを築く時期です。このとき、社会性のない三〇代は冷遇されます。ただのズレた人になってしまうのです。

〈ブレない〉とは、「高い社会性と自分のスタイルを確立した状態」を言います。

すごい人のすごい生き方

あなたがブレずに生きるのヒントになるかもしれない12人の日本史の偉人たちが登場します。

  • 伊達政宗

伊達政宗は豊臣秀吉に怒られてあわや切腹か?という絶体絶命に追い込まれます。しかし、政宗は大胆なハッタリやパフォーマンスで一命を取り留めます。秀吉を前に、政宗の知略や肝の坐った対応に、秀吉にも評価されたのでした。

  • 葛飾北斎

北斎は熱心に他の流派からも学ぼうとしたあまり、師匠から破門されてしました。そこで北斎は誰により練習を重ね、単独で絵師として生きようと決めたのです。浮世絵とは畑違いの琳派に習ったりと、トップクラスの技術を身につけようとしました。逆境をチャンスにした北斎の絵は、現代にも残っています。

  • 北里柴三郎

北里柴三郎はペスト菌を発見し「日本の細菌学の父」と呼ばれる偉人です。北里はコツコツと地味な実験に実直に取り組み続け、与えれたミッションをこなし、上司から信頼を勝ち得ていました。また人をリスペクトする北里に、福沢諭吉も動かされ彼を援助します。北里の真面目で誠実な態度が、彼の道を切り開いたのです。

  • 西郷隆盛

みなさんご存知の西郷隆盛は、不遇な時期が長く左遷に継ぐ左遷で、島流しにも会います。普通はそこでおしまいなのに、西郷は歴史の表舞台へ出てくるのです。彼は「肚」で判断します。また、彼は情にあつく、「情」や「肚」という、現代人がないがしろにしがちな要素を持った人物でした。

  • 菊池寛

菊池寛は生活を営むため、職業として作家を選んだような人でした。経営者のようにマーケット感覚を持ち合わせ、世間の需要に敏感でした。またイエスとノーをはっきり言う人で、そのために自分の基準を持った、まさにブレない生き方をした人です。

  • 千葉周作

北辰一刀流を江戸に開いた千葉周作は、剣術や武の教えをシステム化し、合理化しました。無暗に練習すればよいものではなく、理を重んじ、カリキュラムを作りました。情報の整理、公開により剣術が近代化を迎えます。

  • 藤田嗣治

鳴かず飛ばずだった画家・藤田嗣治は、パリへ渡り成功します。パリでは奇抜な服装で身を包み、自身の宣伝にしました。また時間を守り、自分自身を律しました。世界の中でアイデンティティを築いた藤田の生きかたです。

  • 平賀源内

平賀源内は次々と転職しあらゆることに手を出した人です。しかもどれも「そこそこ」。しかし、彼は成功しました。一芸に秀でる人もいますが、源内はどれも「そこそこ」だったからこそ、人々に愛されたのでしょう。

  • 南方熊楠

破天荒で型破りの南方熊楠はうまく肩書きがつけられない人物です。女性に縁遠く、お金はなく、学歴も低い。こう言うと世間的には失敗な人生に思えますが、南方熊楠は博物学者であり知識人でした。沈潜しないと手に入らない世界があるのです。

  • 森鷗外

鷗外は一族の期待、家長としての期待、エリートである期待、政府の期待、作家としての期待と、背負いきれないくらいの期待を背負っていました。そこで彼は周囲を攻撃し、敵もたくさん作りました。反論を小説にしました。自分は自分で、世間とのズレと、抗うのではなく受け入れることで、鷗外はブレない生き方をしたのです。

  • 高橋是清

高橋是清は36歳で経営に失敗し破産しますが、その後彼は工事現場の事務員から日銀総裁になり、総理大臣になりました。是清は、現在の仕事に不平不満を言っていると、自分自身が疲弊してしまうと言います。そして、チャンスに備えて準備をしておく。とてもシンプルな教訓です。

  • 豊臣秀吉

著者は秀吉の「グランド・デザイン力」、大きな枠組みそう想像する力を評価しています。刀狩り、バテレン追放令、太閤検地は、その後の江戸時代をつくる大きな基礎となりました。費用対効果を考え、闘いマニア的な作戦をや、「戦わずして勝つ」やり方を採用し、数字や理論をプランに盛り込みました。スケールアップに欠かさない要素です。

伝記を読まなかった人のために

さて本書『ブレない生き方』で紹介される12人の偉人たちの成功体験は、子どもの頃に伝記で読んだことある方も多いでしょう。本書はたぶん、伝記に触れる機会の少なかった20代や学生向けの書物だろうと思います。

伝記というのは、過去の著名な人物の半生のうち現代の我々の価値観で〈善し〉とすることのみをを綴った物語です。だから伝記を読むと「現代の倫理観・価値観」と「模範的な物語」がよくわかります。……と書くと穿りすぎ?w でもそうだよねw

で、これって、先に紹介した、「ブレない生き方」の重要要素〈社会的コミュニケーション力〉を作るものです。

あさよるは個人的に、偉人伝って子どもの内にどんどん読んでおいた方がいいと思っています。んで、大人になるまでの間に「こいつクズじゃんかwww」「マジ鬼畜ェ……」とか適度に裏切られたり真実を知ってほくそ笑む、というステップを踏んでおくことで、作り話に騙されにくい大人になるw

まぁ、なにより面白いし、世代を超えて共有する物語って大事じゃないかな。

ここで挙げられる12人の偉人たちも、知っている人にとっては超有名人だけど、知らない人にとっては知らない人物でしょう~。本書は伝記というほどのボリュームでもないし、いくつかのエピソードだけつまみ食いするような内容です。教養、一般常識手的な感じで読んでおくとよいやも。

自分は誰タイプ?

本書は読了後、自分はどのタイプか考えてみるのも発見があるかも。

あさよるは、読了後改めて考えると南方熊楠タイプに憧れるし、そっちへ行こうとしているかもしれません。世間的には評価されないし、お金もない道w 次点で平賀源内だけど、彼のように人気者になれないし、なりたくないかもな~。カッコいいと思ったのは北里柴三郎ですな。で、「ないわ~」と思ったのは、森鷗外w

続きを読む

『読書力』|社会人力とは?教養とは?

こんにちは。本を読んでは感想をブログに書くようになってから、「読書術」とか「読書論」なんかが気になっている あさよるです。あさよるはボケーっと本を読んでいるだけなので、「なぜ読むのか」「どうして読むのか」なんて考えたことがなかったのに、この手の本を読むと背筋が伸びる思いです。

なんで読書しなくちゃいけないの?

本書『読書力』が素朴なギモン「なんで読書しないといけないの?」という問いに応える内容から始まります。著者の斎藤孝さんは、大学で講師をしている経験から、学生たちへ読書の習慣づけに取り組んでおられるそうです。そのとき、「なんで読書するの?」「読書を押し付けないでほしい」と思う学生もいるようで、彼らへのメッセージにもなっています。

読書好きさんの中にも、他人に対しても「絶対読書すべき!」って考えてらっしゃる方もおれば、反対に「別に読まなくてもいいよ」とか「どっちでもいいんじゃない?」と思ってる方もいるでしょう。実は、あさよるは 後者です……(;’∀’) 好きなら読めばいいけど、辛いなら読まなくてもいいじゃんって思ってました。しかし、本書『読書力』では、「読むべきだ」と強く主張します。それには理由があります。

ここでは、読書は自己形成の糧であり、コミュニケーションの基礎だからだと挙げられています。

文庫百冊・新書五十冊

本書『読書力』では、4年間で文庫100冊、新書50冊を読むことを目標にしています。巻末には読んでおきたい書籍のリストも掲載されていますから、この本からどんどん他の本へ読書が広がっていくよう構成されています。

「4年間で」というのは、学生へ向けてのメッセージだからでしょう。学生生活の間に、文庫100冊、新書50冊を読む習慣をつけましょう。

要約が話せるでOK!

「書を読む」といっても、どの程度読むと「読んだ」なの?というギモンもありますね。本書では一冊本を読んでみて、本の内容を要約して人に伝えられる程度でOKと紹介されています。

4年間で文庫と新書合わせて150冊を要約できる力。確かに、社会人になってからも必要な力になるでしょう。

若者へ向けての「読書論」

先ほども紹介しましたが、本書は若者、その中でも学生に向けての「読書論」「読書術」を説明するものです。著者・斎藤孝さんの教育者としての視点が色濃く出ているんではないかと思います。

本書を読まれる方も、ご自身が学生だったり、教育に関する職に就いてらっしゃる方、また子育て中の方は、当事者として読まれるでしょう。

反対に、それらに該当しない方にとっては、対象から外れてしまうので分かりにくいかもしれません。あさよるも、想定される読者から外れていますので、「確かに、20代の頃の自分に声をかけるなら」と仮定しながら読みました。

〈教養〉ってこんなこと?

本書で紹介される「読書力」を読んでいると、教養ってこういう力を言うのかも?と思いました。それは集中力と瀬極性。それを鍛えるための鍛錬としての読書という考え方に触れたからです。

本を読むって、楽しいときもあれば、しんどいときもあります。知らない知識に触れ続けて、どっと知識がなだれ込んでくる時って、結構つらい!体力的にね。その体力、集中力を養う方法の一つが読書です。そして、じっくりと腰を据えて耐えながら、手ごわい一冊を読み込んでいく鍛錬を積んだ者に与えられるもの。それが読書力であり、教養なのかもな~と感じたのです。

文庫百選

本書の巻末に「文庫百選」なる斎藤孝さんが選んだ100冊のタイトルが紹介されていました。おおっ!これ、あさよるも順番に読んでみよう!と、さっそくメモしておきます…φ(..)あさよるは20冊も読んでないかな~(;’∀’)

1 まずは気楽に本に慣れてみる

1 北杜夫『どくとるマンボウ青春期』
2 町田康『くっすん大黒』
3 椎名誠『哀愁の町に霧が降るのだ』

2 この関係性は、ほれぼれする

1 山本周五郎『さぶ』
2 スタインベック『ハツカネズミと人間』
3 スティーヴン・キング『スタンド・バイ・ミー』
4 幸田文『父・こんなこと』
5 サローヤン『パパ・ユーア クレイジー』
6 大江健三郎『新しい人よ眼ざめよ』
7 下村湖人『論語物語』
8 ドルトン・トランボ『ジョニーは戦場へ行った』

3 味のある人の話を聞く

1 宮本常一『忘れられた日本人』
2 宇野千代『生きて行く私』
3 白洲正子『白洲正子自伝』
4 野口晴哉『整体入門』
5 エッカーマン『ゲーテとの対話』
6 小林秀雄『考えるヒント』
7 福沢諭吉『福翁自伝』

4 道を極める熱い心

1 吉川英治『宮本武蔵』
2 志村ふくみ『色を奏でる』
3 ロマン・ロラン『ベートーヴェンの生涯』
4 棟方志功『板極道』
5 『ゴッホの手紙』
6 司馬遼太郎『世に棲む日日』
7 『宮沢賢治詩集』
8 栗田勇『道元の読み方』

5 ういういしい青春・向上心があるのは美しきことかな

1 藤原正彦『若き数学者のアメリカ』
2 アラン・シリトー『長距離走者の孤独』
3 浮谷東次郎『俺様の宝石さ』
4 藤沢周平『蝉しぐれ』
5 トーマス・マン『魔の山』
6 井上靖『天平の甍』
7 ヘッセ『デミアン』

6 つい声に出して読みたくなる歯ごたえのある名文

1 中島敦『山月記/李陵』
2 幸田露伴『五重塔』
3 樋口一葉『にごりえ/たけくらべ』
4 泉鏡花『高野聖/眉かくしの霊』
5 『歎異抄』
6 ニーチェ『ツァラトゥストラ』
7 川端康成『山の音』

7 厳しい現実と向き合う強さ

1 辺見庸『もの食う人びと』
2 島崎藤村『破戒』
3 井伏鱒二『黒い雨』
4 石牟礼道子『苦海浄土』
5 ジョージ・オーウェル『1984年』
6 梁石日『タクシー狂躁曲』
7 大岡昇平『野火』

8 死を前にして信じるものとは

1 三浦綾子『塩狩峠』
2 深沢七郎『楢山節考』
3 柳田邦男『犠牲(サクリファイス)』
4 遠藤周作『沈黙』
5 プラトン『ソクラテスの弁明/クリトン』

9 不思議な話

1 安部公房『砂の女』
2 芥川竜之介『地獄変/邪宗門/好色/藪の中』
3 夏目漱石『夢十夜』
4 蒲松齢『聊斎志異』
5 ソポクレス『オイディプス王・アンティゴネ』

10 学識があるのも楽しいもの

1 和辻哲郎『風土』
2 ルース・ベネディクト『菊と刀』
3 大野晋『日本語の年輪』
4 柳田國男『明治大正史 世相篇』
5 コンラート・ローレンツ『ソロモンの指環』
6 『ジンメル・コレクション』
7 山崎正和『不機嫌の時代』

11 強烈な個性に出会って器量を大きくする

1 シェイクスピア『マクベス』
2 坂口安吾『坂口安吾全集4「風と光と二十の私と」ほか』
3 パール・バック『大地』
4 シュテファン・ツワイク『ジョゼフ・フーシェ』
5 ゲーテ『ファウスト』
6 ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』
7 アゴタ・クリストフ『悪童日記』
8 塩野七生『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』

12 生き方の美学・スタイル

1 向田邦子『父の詫び状』
2 リチャード・バック『かもめのジョナサン』
3 藤原新也『インド放浪』
4 村上春樹『中国行きのスロウ・ボート』
5 マックス・ヴェーバー『職業としての政治』
6 九鬼周造『「いき」の構造』
7 石原吉郎『望郷と海』
8 サン・テグジュペリ『人間の土地』
9 須賀敦子『ヴェネツィアの宿』
10 谷崎潤一郎『陰翳礼讃』

13 はかないものには心が惹きつけられる

1 中勘助『銀の匙』
2 デュマ・フィス『椿姫』
3 チェーホフ『かもめ・ワーニャ伯父さん』
4 太宰治『斜陽』
5 ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』
6 トルストイ『アンナ・カレーニナ』

14 こんな私でも泣けました

1 高史明『生きることの意味・ある少年のおいたち』
2 宮本輝『泥の河・螢川・道頓堀川』
3 灰谷健次郎『太陽の子』
4 藤原てい『流れる星は生きている』
5 井村和清『飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ』
6 竹内敏晴『ことばが劈かれるとき』
7 林尹夫『わがいのち月明に燃ゆ』

続きを読む

『教養としての歴史学』を読んだよ

STAR WARSに登場するBB-8とC3POとR2D2のイメージをコピックで描いたイラスト

STAR WARSに登場するBB-8とC3POとR2D2のイメージをコピックで描いたイラスト

2015年12月18日に公開された『STAR WARS フォースの覚醒』を、遅ればせながら見てきました。3DIMAXシアターの迫力の映像とサウンドで楽しめました。

「STAR WARSシリーズ」は大好きなので、とても楽しみに公開を待っていました。
旧三部作(エピソード4~6)は、私が生まれる前に公開された作品です。私も幼い頃から何度も見知っていました。
そして、新三部作(エピソード1~3)は劇場公開に合わせて順に見ていました。あの頃も次の公開が楽しみでした。
が、エピソード1~3の物語は、先に公開されたエピソード4~6の中で語られていたものですので、話の大筋はわかっていました。先に公開されたエピソード4~6の、過去の話ですから、未来を知っている物語を新作として公開されたのです。

ですから、今回の『STAR WARS フォースの覚醒』は、私にとって初めての先の展開のわからない物語です。ネタバレも一切見ていませんでしたから、本当に驚きや胸がいっぱいになる展開でした。

歴史人物たちも当時は「今」を生きて、未来はわからない

過去の歴史も同じように、未来を生きる私たちはその出来事や、その人物の一生を「知っている」状態で、歴史を紐解きます。「ああ、この時こんなことするから、こうなったんだなぁ」「この人はずっと、このことを言ってたんだなぁ」と分かるのです。

2016年のNHK大河ドラマ『真田丸』は毎週録画をして見ているのですが、同じですね。私たちは織田信長が本能寺の変で討たれることを誰もが知っているからこそ、明智光秀に辛く当たっている姿を「死亡フラグ」だと認識します。
しかし、歴史の中の人物たちが、実際に生きていた頃は、もちろん未来なんてわかりません。織田信長だって殺されたいと思ってなかっただろうし、明智光秀も三日天下じゃ物足りないんじゃないのかなぁ。
あくまでみんな、その時々の判断で動いているに過ぎません。

教養が高すぎてサッパリわかりませんでしたm(_ _)m

『教養としての歴史学』では……と、いつもならここで、本の内容に触れながら先の話を展開したいところなのですが……この本、タイトルの通り、教養が高すぎてサッパリ書いてあることの意味がわかりませんでした。
m(_ _)m

勉強不足の致すところで、自分の苦手分野がよーく身にしみて分かりました。

ただ、言わんとしていることは、先に挙げたに、当時の人々は「未来を知らない」ということ。その時点での常識や価値観で物を見ていること。また、「歴史」というもの自体の、思想が違うこと。それらを踏まえたうえで、私たちは過去の人が書いた歴史書を読み解かねばなりません。
そういうことを書いているんじゃないのかなぁと思います……(^_^;)

しかしながら、本当に全く、単語単語の意味がわからず、最初から最後までお手上げ状態でした。

(;´д`)トホホ…

教養としての歴史学

  • 著者:堀越孝一
  • 発行所:株式会社講談社
  • 1997年12月20日

目次情報

  • はじめに
  • 1――調査者ヘロドトス
    ヘロドトスが歴史を書く/コリングウッドが歴史の四本柱をいう/ギリシア人のオピニオン/ヘロドトスの公正
  • 2――アリストテレスの史学
    わたしは余談が好きなのだ/歴史は個別を述べ、詩は普遍を述べる/ピロソポテオンだしスプーダイオス/アルキビアデス、ビューティフル・ボディ/阿騎山か、秋山か
  • 3――予表された歴史
    「詩学第二部」か「史学第二部」か/歴史は本に書かれている/中世人は歴史の予定調和を見ている/眼前の出来事はヒストリー・イットセルフを映している
  • 4――単純な歴史家と卓越した歴史家
    モンターンの領主が歴史について書く/コミーンの領主がサンスについていう/「国家」を大事とするものの考え方/リジューの司教が「正史」を書く
  • 5――博学の大家たち
    パルルマンの長官が現代史を書く/モンターンの領主がプルタルコスを読む/コリングウッドがデカルトを読む/デカルトの書き物から生活が匂ってこない/反歴史的なものの考え方感じ方
  • 6――ヴィーコの遠近法
    ようやく歴史家に大学の先生が出た/ロッカ家の書庫か、修道院の図書室か/人文の学が歴史性を帯電する
  • 7――ギホン、ヨーロッパ史の構想
    博学が諸学を啓く/懐疑主義・自由主義・啓蒙主義/「わたくし」を隠し証人を立てて歴史を書く/ローマ帝国はそれとしてひとつの歴史である/ヨーロッパもまたそれとしてひとつの歴史である
  • 8――ランケ、カエサルの副官
    ペンとペンナイフとハサミの歴史/いまコロンブスの文書史料漁り/ベルリン大学歴史学教授一八三四~七一/時代は神に独自に対した
  • 9――ブルクハルト、バーゼルの文化史家
    スイスのホイジンガ、オランダのブルクハルト/放浪学生、ベルリンに遊ぶ/政治する人間を立てる歴史は好きではない/バーゼルとバーゼル大学があぶない/芸術作品の歴史を書く/文化史家の表札を掲げる
  • おわりに
  • 参考文献

著者紹介

堀越 孝一(ほりこし・こういち)

一九三三年、東京生まれ。
一九五六年、東京大学西洋史学科卒業。同大学院で胡堀米庸三教授に師事。著書に『ブルゴーニュ家』―講談社、『画家たちの祝祭』『わがヴィヨン』―いずれも小沢書店、訳書にホイジンガ『中世の秋』―中央公論社―などがある。

『学び続ける力』を読んだよ

池上彰『学び続ける力』書影

読書、あるいは勉強というものは、実は役に立たない事のほうが多いです。現に私たちは小学校を6年、中学校に3年間も義務教育を受けているのに、社会生活で実際に使う知識はわずかです。その後、高校へ進学する人が殆どで、さらに大学や専門学校へ進む人たちもいます。
はたして、学んだことのどれだけが「役に立っている」のでしょうか。

最近、内堀基光『「ひと学」への招待―人類の文化と自然』という本を読んでいました。「ひと」に関する物事を紹介する内容なのですが、一口に「ひと」と言っても様々な切り口が有ります。動物としてのヒト、社会の中の人、感情を持つ人、言葉を操る人、など「人間に関することすべて」ですから、内容もそれはそれは幅広い。
それでも、語り尽くせない「ひと」の一面を知れる、良書でした(が、内容が濃すぎて大変だった)。

そしてこの本は、読んでも多分「役に立つ」本ではないでしょう。別に、人類学のことなんて知らなくても生きてゆけますし、これを読んだからってお給料が増えるわけでもありません。時間の無駄だと言われてしまえば、その通りだと思います。

しかし、私はこの本を読んで良かったと思っています。
「私って一体なんだろう」と抱え続ける問いへ、考える指針のようなものがチラリと見えた気がしました。そして、私が持っている「一人ぼっちで寂しい」という気持ちも、少しだけ「置き場」を見いだせた気がしました。
だけど、あくまでも、問いの答えが載っているわけでもないし、寂しさがなくなったわけではありません。ですので、即効性もなければ、一生そのままでしょう。

池上彰『学び続ける力』の中で、こう書かれていました。

本を読むということは、言ってみれば、ザルで水を汲むのに似ているということだな、と自分なりに解釈しました。
読んだそのときは、なるほどと感心するけれども、すぐに水(知識)はザルの目の隙間からこぼれてしまいます。つまり、忘れてしまうのです。でも、大量に本を読んでいれば、ザルでも大量に水を汲んでいれば、少しは水がたまります。読書の役割とはそういうものかもしれないと思いました。

―池上彰『学び続ける力』(講談社,2013)p.149

悲しいかな私たちはどんな知識や経験もどんどん忘れてゆきます。少なくとも私は、常に頭を動かし続けないとあっと言う間に何もかも忘れてしまいます。忘れないように必死にノートにメモを取っているのですが、すべてを書き写すことは決してできず、みるみる身体から消えてなくなってゆきます。

それがとても悔しくて、とても残念でたまりませんでしたが、池上さんの仰るように「ザルで水を汲んでいるのだ」と思えば「じゃあ仕方ないよなぁ」と思えます。そして必死の形相でザルで水を汲んでいる姿を想像すると、とても滑稽です。なんだか愛すべき人情じゃないかと思いました。これからもどんどん、ザルで水を汲むのみです。

最初に、勉強の殆どは役に立たないと書きましたが、私は違う意味では、勉強の全ては役に立つとも考えています。相反することのようですが、「役に立つ」とはどういうことか。「役に立たない」とは何かによって変わるのです。
今日勉強しても、明日の仕事を早く終わらせたり、来月の給料をアップさせるなど、短期的な役には立たないことがほとんどでしょう。しかし、長期的に「豊かに生きる」とか「人を喜ばせる」とか「幸せを感じる」とか、人生をかけた、一生の仕事には、何かしらかの影響があるように考えています。
まさに、何十年もザルで水を汲みつづけたら、そこそこの量になるのではないでしょうか。

そんな一見ムダな、今すぐに役に立たないけれども、あったらいいものを「教養」と呼ぶのでしょう。なので、「教養のある人」というのは、余計なことばっかりしている人です。余計なことばかりするから、大変非効率な人物でしょう。
しかし「余計な」「非効率な」「役に立たない」ことって、とても楽しい。
ゲームをしたり、絵を書いたり、歌ったり、部屋に花を飾ったり、どれも無駄なことです。だけども、それこそ人間らしい「ひと」の営みではないでしょうか。

学び続ける力

  • 著者:池上彰
  • 発行所:株式会社 講談社
  • 2013年1月23日

目次情報

  • はじめに
  • 第1章 学ぶことは楽しい
    名刺の力をはずして/まずは刑法、刑事訴訟法から勉強した/英語の勉強も始めた/夜回りの英会話/記者会見待ちの時間も本を読んでいた/ペーパーバックで『大草原の小さな家』を読んだ/やめないコツ/NHKをやめる/大学の社会人講座に通った/調べるほど無知に気づく
  • 第2章 大学で教えることになった
    理科系の大学で教えることになった/リベラルアーツとはどんなものか/「現代世界の歩き方」/「現代日本を知るために」/つかみとしての質問/テレビ解説と講義/メモとレジュメ/メモをとる力/地図の大切さ/郊外を授業で取り上げた/いまの時代に三池炭鉱について教える/頭で理解できてもピンとこない/時代の空気を伝えるということ/「まったく遠い話」ではなくなるように/歴史を追体験してもらいたい/出席はとらない/八〇〇字レポート/期末試験/原稿用紙の使い方を教える/縦書きの世界/批判力を持つ――大学で身につけたいこと1/自ら学ぶ力――大学で身につけたいこと2/技術者の生き方を考える授業/「新しい論点を加えてくれたね」/三つのメッセージ/大学生に学ぶこと/成績を厳しくつけたら……
  • 第3章 身につけたい力
    ノートのとり方/キーボード入力への懸念/キーワードとは何か/お笑い芸人のずらす力/検索能力があればそれでOKか?/ミャンマー、南アフリカ、韓国で共通に起きたこと/一般化してみる/聴き上手なイノッチと中居くん/左脳と右脳の伝える力/頭で絵を描けるように話す/モニュメントのビジュアル/「伝える力」の両輪を鍛えるには/アメリカ大統領選挙に学ぶプレゼンテーション能力/ハリケーン対策で国民から高い評価/紙の新聞を読もう/ラジオアナウンサーの描写力/ラジオの久米さん/サイズ感を伝える/「相手は何がわからないのか」を考えながら
  • 第4章 読書の楽しさ
    人生を変えた一冊の本/ショーペンハウエルの衝撃/読書はザルでの水汲みのようなもの/読むことと考えること/ビジネス小説の魅力/リアル書店の棚で勉強できる/情報収集、本でなくネットでいいのでは?/『君たちはどう生きるか』といじめ/読書は「現実逃避」/すぐ役に立つ本・すぐ役に立たない本/『学問のすゝめ』
  • 第5章 学ぶことは生きること
    いまの教養/アメリカの大学の教養教育/リベラルアーツセンターで学んだこと
  • おわりに

著者紹介

池上 彰(いけがみ・あきら)

一九五〇年、長野県生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、一九七三年、NHK入局。二〇〇五年まで三二年間、報道記者として、さまざまな事件、災害、消費者問題、教育問題などを担当する。一九九四年から一一年間は「週刊こどもニュース」のお父さん役を務めた。現在は、フリージャーナリストとして多方面で活躍中。二〇一二年より、東京工業大学リベラルアーツセンター教授。著書に『相手に「伝わる」話し方』『わかりやすく〈伝える〉技術』『〈わかりやすさ〉の勉強法』(すべて講談社現代新書)、『この社会で戦う君に「知の世界地図」をあげよう』(文藝春秋)、『そうだったのか!現代史』(集英社文庫)など多数。

『王様の速読術』を読んだよ

国民的6つ子『おそ松くん』が大人になった

2015年10月5日より、地上波放送でTVアニメ『おそ松さん』が放送されています。ご存知『おそ松くん』の作者、赤塚不二夫生誕80週年を記念しての作品だそうです。
新しいアニメでは、おそ松くんたち6つ子も大人になり、相変わらずバカでナンセンスな生活を送っています。スマホが登場したりと、どうやら21世紀の日本のようです。

登場する他のキャラクターも、イヤミ、チビタ、デカパンなどなど、おなじみのキャラクターが勢揃いです。私は、エスパーニャンコの登場に「わ!赤塚のネコだ!」と一瞬にして幼いころの感覚が蘇りました。
もちろん、『おそ松くん』を知らない世代の人でも楽しく見られる内容です。

また、原作マンガや、昭和白黒版・カラー版ともにTVアニメ『おそ松くん』も、6人の兄弟たちは、みな同じように、無個性に描かれていました。一転して、今回の新シリーズ『おそ松さん』では6人の兄弟たちがみな個性的に描かれています。と言っても、みんな同じような風貌ですから、なかなか見分けがつかないのですが、話数を追うごとに6人それぞれの見分けが出来るよう、個性を際立たせ印象づけの工夫もされています。
全員の名前を順番に呼ぶ。弟達は兄に「◯◯兄さん」と敬称で呼ぶ。性格の違いをビジュアルでもセリフでも見せ、さらに他のキャラクターがそれを指摘するなど、繰り返し繰り返し6つ子たちの違いを演出しています。そうすることで、表情や髪型、着ている服などだけで、つまり、イラストだけでも6人の個性が認識できるようになる仕掛けです。
そうやって、没個性だった6つ子たちがそれぞれ個性的になったことで、6人それぞれの人生があり、時間の経過があったことを感じさせます。

教養人・赤塚不二夫から夢中で学んで遊ぶ

原作者・赤塚不二夫の自伝や対談集など読みましたが、どれも教養高く、読み応えのあるものばかりでした。特に対談集『バカは死んでもバカなのだ』は27人もの各界の教養人と赤塚が対談をしており、話があっちへこっちへと飛びながら、深くて面白く、時にエロな話が次々と展開され、それがとても可笑しくて夢中で読みました。

このような内容の濃い、しかし今すぐには役に立たない知識が詰まった本に出会ってしまうことがあります。本に出会ってしまえば、暫くはもう虜。他のなにをしてたって、そのことで頭がいっぱいになってしまいます。本の中で紹介されていた作品や書籍、映画や音楽など、探したくてたまらなくなりますし、同じ著者の本や、紹介されていた人たちについて調べたくてたまりません。
とりあえず、固有名詞を思しきものはすべてチェックし、リストアップします。現在はインターネットを使えば、調べごとの見当をとてもつけやすいのです。Wikipediaでざっと人物の経歴を読み、著書一覧などあればしめたもの。片っ端から書店、図書館、古本屋など探して回ります。こちらも、今ではAmazonなどネット通販でも探せますし、電子書籍もあるので便利です。

このような状態を「勉強」と呼ぶのではないかと思います。この調子で片っ端から数珠つなぎのように、次から次へとどんどん知識を深めてゆくと、こんなに能動的な勉強はありません。しかも、相手は夢中になるほど面白いものなのです。
あるいは、このような状態を「遊び」と呼びます。ひたすらに自分のやりたいことをやりたいままに追い求めています。究極の遊びです。

学ぶことと遊ぶことは本質的に同じです。赤ちゃんはキャッキャと声を出して遊びながら言葉を覚えます。ママの顔真似をして遊んでいる内に、表情を学び、コミュニケーションがを覚えます。他者と意思の疎通が取れるようになると、それまでにも増して猛烈なスピードで学習をしてゆきます。更に、遊びながら文字を覚えたとき、とんでもない量の知の結晶にアクセスできるようになります。

お約束・定番・ベタ「元ネタ」を知ってるほうがより面白い。

6つ子と言えば「おそ松くん」。
おでんと言えばチビ太。
シェーと言えばイヤミ。
「おフランス」と言ってもイヤミです。

これも立派な教養です。日本人の広い世代で共有されている常識でしょう。これらのパロディーもたくさんあります。喩えとして登場することもあるでしょう。

沙羅双樹と言えば『平家物語』。
ににんが と言えば 4。
秋の田の と言えば わが衣手。

勉強をするということは遊ぶことですから、なんでも物は知っている方が、ずっと楽しいのです。映画やCMを見ていたって、パロディーがたくさんあります。パロディーというのは、真似をしながら何かを表現しているのです。赤ちゃんがママを真似ることが大好きなように、似ているもの、同じものは面白いのでしょう。最初は大人の真似をしてるだけの赤ちゃんも、次第に「意外性」や「予想外」な事態をおかしがり、更に、赤ちゃんの方から予想外で、意外なことをし始めます。要は「ボケ」ているのです。そうやって、最初は真似から始まり、オリジナルの表現を身につけます。

似ているもの、同じものへの面白さと言えば、おそ松くんら同じ姿形の人間が6人もいるという、なんだかワケがわからない面白さ、おかしさと共通しているのかもしれません。

勉強=遊ぶ? 時間がないとどっちもしたくない!

大人も子供も遊ぶのが大好きです。遊ぶことは学ぶことですから、大人も子供も勉強が大好きということになります。反対に、勉強が嫌いだと言うなら、遊ぶのも嫌いということです。クタクタに疲れているときや、高熱を出してしまった時、ただ「早く布団に入りたい!」の一心になります。こんなとき、勉強したいと思いませんし、遊びたいとも思いません。
空腹や眠気、体の不調があると、勉強も遊びもそれどころではありません。勉強のため、遊びのためには、最低限の余裕がなければいけません。

余裕がなくなってしまう一因に、時間的制限があります。悲しいかな一日はたったの24時間です。テキパキしようがダラダラ過ごそうが24時間です。貴重な時間をどう使うか、何に使うかが重要です。
仕事の分量が増えるほど、たくさんの書類を読んだり書いたり、資格取得をしなければならなかったり、書籍や書類に触れるでしょう。本を読む、文章を読むということは、何をしてもついてまわりますから、必要な情報を適格に収集してゆく必要がありそうです。

どんなに働いても貧しい国と、情報のあつまる豊かな国

斉藤英治『王様の速読術』では、多忙を極める豊かな国の王様が、隣国の貧しい国から逃げてきた若者に、本の読み方、ひいては時間の使い方、情報の扱い方を伝授します。この若者、実は隣国から送り込まれたスパイで、隣国がなぜ富んでいるのか探りにきたのです。しかし、王様は情報通ですから若者がスパイだと知って、国が豊かになる秘密を教えるのです。
王様がなぜ隣国が豊かで平和になることを望んでいるのか理解できなかった若者は、次第に本を読み情報を得ること、そしてそれらを咀嚼し自分のものにすることの大切さを理解し、国へ帰ります。貧しい国では、忙しいからと、本を読む時間を持たず、寝る時間や食事する時間ももったいないと言い、働いても働いてもどんどん貧しくなっていました。

学ぶこと遊ぶことは、働くことにまで密接にリンクしているようです。というより、遊びと仕事は遠い存在のようですが、本来はとても近いものなのです。歌を歌いながら作業をしたり、太鼓に合わせて仕事をしたことが、今日の芸能に繋がっていると言っても良いでしょう。日本でも、音楽に合わせ歌い踊りながら田植えをする祭りがあります。
もしかしたら、太鼓のリズムにあわせる、歌うというものは、時計がなかった時代の人たちにとっての、時間管理術だったのかもしれませんね。

また、本には構成があります。見出しがあり、導入があり、本題があり……と、文章のお約束があるのです。「お約束」というのは「シェーと言えばイヤミ」と同じです。それを知っておくと、しっかり読む部分とざっと読む部分で力の強弱をつけ、それによりリズムよく読み進めてゆけます。
本を読む目的によっても、読み方は変わります。軽く目を通すのか、丸暗記するのか、必要な部分を拾い読みするのか、文を味わうのか、キーワードを拾って読むのか……。それぞれのニーズに合った読書スタイルが必要でしょう。『王様の速読術』では、それら読書のコツが紹介されているのです。

どんな風に、どれくらいの時間で一冊の本を読むのかは、時間をどうやって使うのかということです。それは24時間をどう使うかに影響します。また、一冊の本を、どう読むか、何を読み取るかも重要です。どんなに良い内容が書いてあっても、自分が理解できなければ意味がありません。
本を読むことに慣れておくことが、仕事を、勉強を、遊びを、豊かにすることへ繋がります。

Information

王様の速読術――1冊30分でも必要な知識は吸収できる

  • 著者:斉藤英治
  • 発行所:ダイヤモンド社
  • 2006年5月11日

目次情報

  • はじめに
  • 第1章 ワシには30分しかないのじゃ!
  • 第2章 30分で1冊を読破――王様の速読術
  • 第3章 目的別に速読術を使いこなすコツ
  • 第4章 錬金術でアウトプットしよう
  • 第5章 王様への道
  • おわりに

著者略歴

斉藤 英治(さいとう・えいじ)

1940年、山形市生まれ。東北大学卒業。医学博士。健康英知研究所所長。日本綜合医学会常任理事を兼任。こころとからだの健康向上と能力開発の研究をライフワークとし、こころを豊かにする読書法や能率学を研究、教育にも力を入れている。
そのメソッドは、東芝、富士写真フイルム、東京電力、JR東日本など、多くの企業研修にも採用され、話題になている。著書に、『右脳と左脳が同時に目覚める超聴きトレーニング』、『上達が不思議なほど早い!右脳英語超聴きトレーニング』、『いい睡眠は、いい人生をつくる』(以上、三笠書房)、『超聴き超読みで頭の回転がみるみる良くなる!』、『べんり速読術』(日本実業出版社)、『右脳パワー強化術』(日本文芸社)、『ホワイトハウスの記憶速読術』(双葉社)など多数。

―斉藤英治『王様の速読術』(ダイヤモンド社、2006)カバー