こんにちは。暑さにヘバッている あさよるです。この暑さまだ1カ月以上続くの?と考えるたび嫌になります。普通に生きていても過酷な季節は生きるのがつらい。ということで、サクッと軽く読める本を探し『うつヌケ』を手に取りました。こちら、マンガです。が、内容は全然軽くないけどね!

以前、田中圭一さんがご自身のうつの経験をお話になっており、「うつヌケ」の連載を始めたというお話をなさっているのを聞きました。書籍化されたということで、気になっていました。

闘病から日常へ戻るまでの体験記

本書『うつヌケ』はマンガ家の田中圭一さんご自身のうつ病を患ってから平常を取り戻すまでの経緯が最初に紹介され、田中圭一さんの周囲のうつ経験者たちにインタビューをしてゆく形式で進みます。登場する方々は〈うつヌケ〉した方ばかりで、うつになってゆく過程と、うつの最中の苦しみ、そして、うつヌケした瞬間の感覚が語られます。

医学的な本ではく、それぞれが主観的に体験を語っているのが特徴です。本書で取り扱われる経験談は似通っている部分もあり、うつ発症~うつヌケまでの過程は、状況が異なっていてもいくつかに分類できそうです。家族が居たり、単身で両親と確執があったり、反対に助けてくれる家族や仲間がいたりと、状況は違っていても、経過が似ている人がいるように見えます。

また、本書の面白いのは、医師に〈うつ〉と診断された人でなく、「うつだったかもしれない」ステルスうつヌケの人にもインタビューしていたり、精神科医の話を聞いたり、ボリュームに対して多様な事例を紹介されています。

順風満帆な人も、うつになるんだ

本書を読んでいて思うのは、「こんな人もうつだったんだ」という感想。もちろん、うつは誰でもなると分かってはいるけれども、意外というか、外側から見ていても分からないものですね。そもそも田中圭一さんご自身がユーモアたっぷりなヤリ手の方だと思っていたので、うつで苦しんだ経験を聞いて驚きました。大槻ケンヂさんも、テレビでお見掛けする様子から、うつ経験があると知りませんでした。

そして、挫折したり上手くいかないことがあってうつが始まると思っていましたが、順風満帆で、仕事に打ち込んで家族がいて、満たされているように見える人の中にも、うつという怪物が忍び寄っているかもしれないのね。その描写がやけにリアルというか、〈うつ〉を可愛らしいモコモコみたいに表現されているんですが、これが怖い。

誰もが、冷静に客観視ができなくなる

うつヌケの経験を読んでいると、本来であれば優秀で的確な判断ができたであろう方が、適切な決断ができなくなってしまう恐ろしさを感じます。たぶん、他人事として客観的に冷静に見れば「休め」「やめろ」と指示するはずの場面でも、いざ自分が渦中に放り込まれると、主観しかできないし、なかなか状況が呑み込めないのでしょう。だからこそ、「誰でもなる」し「他人事じゃない」んだなぁと。

本書『うつヌケ』に登場する方たちは、お話を読む分に「働きすぎ」な方が多い印象です。イヤイヤ働いているのではなく、能動的に好きで就いた職業の方も多いです。うつ=心が弱いとか、精神的に我慢できない状況がうつを生むとは限らないのが分かります。

マンガでサクッと読める

本書『うつヌケ』は田中圭一さんのマンガで書かれてます。一章ずつは短くて、少しの時間でも読み進められるでしょう。「うつ」って言葉は誰もが知っていて、うつに誰もがなるかもしれない可能性があることは、広く知られるようになっていると思います。しかし、リアルに「自分がうつかも」「自分がうつになるかも」と想定している人はどれくらいでしょうか。また、遠い世界の話のように聞いているかもしれません。「誰もがうつになる」「どうやってうつになるか」「うつになるとどうなるか」「うつから抜け出ることはできるのか」という、素朴なところを実体験で紹介されています。あくまで治療は専門医にかかることを薦めているところや、容態は変化し軽くなってゆく過程が紹介されているのは、良いなあと思いました。

で、本編とは関係ないのですが、気になったトコ。田中圭一氏は手○風な自画像はいつものこと、聞き役の“うつとは無縁のアシスタント・カネコ”が藤○F風なのは他意があるのだろうかw

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