科学・テクノロジー

『絶滅の人類史』|みんないなくなった

『絶滅の人類史』

こんにちは。あさよるです。このブログはまあまあ流行にも乗っかるブログなんですが(;’∀’) 未だに『サピエンス全史』は取り上げていまへん。その言い訳かなんやは、この記事の後半に……。正直、上下巻の2冊もまた読み返すのものな~というのが、本当の本音かもしれないけれど(;^ω^)

しかしその後、サピエンス全史的なタイトルや内容な本が目立ちます。『絶滅の人類史』もそんな中の一冊ですが、進化の考え方についてよく知れる本たったと思います。オモモー(`・ω・´)b

「進化」を知るために

『絶滅の人類史』は進化論についてよく知れる。わたしたちはつい「自然界は弱肉強食で、強いものが生き残る」と考えてしまいがちだ。だけど、それは違う。本書では「子孫をたくさん残したものが生き残る」と簡潔にまとめられている。どんなに強い生物でも、子孫が絶えてしまえば絶滅するし、一個体では弱くたって、よりたくさんの子孫を残し続ければ、生き残ることができる。

わたしたちホモ・サピエンスには、ほかのホモ属の仲間がいた。だけどみんないなくなってしまった。それはわたしたちが最も勝っていたとか、最も賢かったわけではなく、わたしたちが子孫をたくさん残し続けてきたからだ。

わたしたちには敵が現れても「闘う」「逃げる」「ようすを見る」のどれも選べない。わたしたちは闘うための牙も爪も持っていない。直立二足歩行をするわたしたちは、逃げ足がとても遅い。捕食者にあっという間に追いつかれてしまう。直立二足歩行のメリットは「立ち上がって遠くを見渡せること」だけれども、それだけ敵から見つかりやすいことでもある。隠れて様子を見るには不向きな設計だ。

わたしたちの生き残り策は、群れで行動することだった。群れは敵からも見つかりやすいが、集団で行動すれば、ある個体が襲われても群れが全滅することはない。そして、たくさん子どもを産んで育てる。ヒトは複数の子どもを同時に育てることができる。群れでありながら一夫一妻制をとり、より子孫をたくさん残せる社会が残った。

『絶滅の人類史』

ホモ属は弱い動物だからこそ、どこでも生き、なんでも食べられられるものだけ生き残った。食べにくいものは消化に時間がかかるから、わたしたちはゴロゴロと暇な時間を過ごさなければならない。その暇な時間こそ、道具をつくったり、言語が発達する時間だったのかもしれない。「スクール」の語源であるギリシア語の「スコレー」は「暇」という意味だ。暇こそ知性に必要な時間だ。

そんな人類の歴史が『絶滅の人類史』では語られている。もちろん、証拠が不十分だったり、仮説でしかないことも多く、想像で補ったり、諸説あることも十分に説明がなされる。

また一見、因果関係があるように思えることも、ただの思い込みであることもある。そんな事例をたとえ話を駆使しながら丁寧に説明されている。「進化とは何か」を知るのに、よいガイドになるだろう。

仮説・諸説・わからないことばかり

『サピエンス全史』は一応読んだけれども、ブログでは取り上げていない。人から「どうだった?」と聞かれても「読まなくていいんじゃない」と答えている(;’∀’) 「『竜馬がゆく』か『坂の上の雲』でいいんじゃないの」というのが本音です<(_ _)> (だけど、やっぱヒットした本だから、その後それをイメージするようなタイトルや内容の本がたくさん出版されていて、わたしも数冊読んでいる。そろそろ『サピエンス全史』もブログで取り上げとかないと、記事が書きにくいなぁと思い始めている……)

なんで『サピエンス全史』はイマイチだったかというと、仮説や想像の域を出ないことを、断定口調で書いてあるからだ。断定的に書かれている方が読むのは気持ち良いが、科学的ではない。つまり、歴史小説なのだ。で、歴史小説として読むのなら、『竜馬がゆく』の方が断然楽しい(これは個人の感想デスw)。

だから、「気持ちのいい物語」を読みたい人にとっては、今回の『絶滅の人類史』は、歯切れが悪く読みにくいだろう。だって、諸説あることは諸説あるとし、仮説は仮説、想像の話は想像だと書いてあるから。つまり、なにも断定されていないのよね。ただ一つ、断定されているのは、結果、生き残ったのはわたしたちだった、ということ。付け加えると、わたしたちのDNAには、他のホモ属の遺伝情報も一部残っているということ。それくらい。

『サピエンス全史』のあとに出版された、これ系の本を数冊読んだけど、わたしが読んだ本はどれも、わからないことはわからないと書いてある本だった。本を一冊頑張って読んでも、結論が「わからない」というのは居心地が悪いけれど、そういうものだ。むしろ「わからないものはわからない」という人は親切だ。

太古のロマンか……

わたし自身、あまり「ロマン」を求めないタイプなんだけれども、こういう話はロマンしかないよね。この前、恐竜展に行って、恐竜の化石の数々を見てたんだけど、恐竜って、ロマンなのよ。そう痛感したのは、比較対象として現存する哺乳類の骨格標本を見たとき。思わず「哺乳類ってダセー」と思ったんだけど、よくよく考えてみると、哺乳類がダサいんじゃなくて、恐竜をやたらカッコよく復元しているのだw

それは、古生物の図鑑とか見てても同じだよね。「スゲー」「カッコええー」とときめくんだけど、そういう風に描いてあるのか……というようなことを、『リアルサイズ古生物図鑑』をパラパラ見ながら思う。うん、すてき。

古生物のサイズが実感できる! リアルサイズ古生物図鑑 古生代編

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『脳科学者の母が、認知症になる』|高齢社会で誰もが当事者?

「娘」と「脳科学」の視点から

『脳科学者の母が、認知症になる』は、著者の母親が65歳で認知症になり、娘の視点と、脳科学の視点からその経過を記録したものだ。認知症の症状ので始めは、本人も家族も周囲も、異変には気づきつつも、それを受け入れられずに数カ月の時間を過ごす。その間にお母様のできないことが増え、ふさぎ込んでしまうようになってゆく。

病院にかかり、認知症と診断されたことで、認知症の進行を遅らせる薬の服薬と、家族の日常の取り組みが始まる。

本書は認知症という病気について書かれた本だけれども、「家族が不治の病気にかかったとき」という風にも読める。お母様は、娘から認知症の症状を指摘されても認めなかったが、病院で医師から検査を勧められるとすんなり承諾する。決して「現状が理解できなくなっている」のではなく、娘には弱いところを見せたくないお母様のお気持ちだろう。

単純に、病気の症状で「まるで人が変わってしまった」とは言い切れない。病気以前からの関係性から、病気の姿を見せなくなかったり、誰かになにか失敗した姿を見られたくないと思うのは、自然な気持ちだ。特に、元々社交的な方だったり、居住まいの正しい方こそ、そういう気持ちになってもおかしくないと思う。

本書では、著者が「娘」と「脳科学者」の視点から経過を観察しているが、通常は一つの目線しか持ち合わせていない人がほとんどだろう。そして、認知症患者の介護は、一人で行うのは難しいと感じた。視点が一つしかないと、自分がなにか思い込みをしてしまうと、そこで身動きが取れなくなる。本書でも、著者の行いに対し、著者のお父様が助言するシーンが登場する。登場人物が家族だけでも、まだ視点が少なく、たくさんの人が関わる必要があると思った。人の数だけ多角的な考え方が生まれる。多角的な視線、多様性が必要なんじゃないかと思う。

自由がなくなるのは苦しいことだ

認知症になるとつらいなぁと感じたのは、いつも誰かに付き添ってもらわないといけなくなることだ。自分の好きなことも、自分のやりたいことも、誰かを通さないとできないなんて、とても億劫だ。それでなくとも病気でつらい立場にあるのに、楽しいことまで人の付き添い――言い方は悪いが、ある意味での監視がないとできないというのは、考えるに苦しい。

わたしなんかの場合、性格的にも「いつも人が側にいる」という状況自体がダメだと思う。風邪で寝込んでいるだけでも、誰にも会いたくないし、そっと一人にしておいて欲しいと思うタイプだ。どんなに苦しくても、部屋着のまま人前に出るのもつらいし。

本書でも、認知症のお母様はきちんとなさった方みたいだし、夫や娘であっても、ご病気の姿をあらわにするのは、それはそれでご心労があるんじゃないかと感じた。

認知症を受け入れるのは、もちろんご家族にとっても大変なことだろうが、当然ながら本人にとっても簡単なことじゃないだろう。不治の病にかかったとき、患者は否認→怒り→取り引き→抑うつ→受容とステップを踏んで病を受け入れてゆくそうだけれども、時間のかかることだ。

誰もが他人事じゃないはなし

わたしは認知症について全くの無知だった。本書内で、安楽死を認められている国で「認知症と診断されたら安楽死させてほしい」と望む人がいるという話が取り上げられていたが、これまでのわたしなら、同じような思考をしていたかもしれない。

だけど、認知症について少し知ると、考えが変わった。病状の進み具合や、症状の出方は人によって違うんだろうが、みんながみんな、自分が自分じゃなくなってしまうわけではないらしい。自分が認知症であることを理解し、できないことが増えてゆくことに苛立ったり戸惑ったり、家族と喧嘩をしたり、仲直りしながら――つまりは、健康な時と同じだ――生きている。この気づきは大きかった。

本書によれば、高齢社会では二人に一人は認知症になるらしい。そして、今のところ認知症の特効薬はない。誰もが当事者として直面する可能性の高い事柄だ。ちょっとは興味を持って知ってもいいことだろう。

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『太平洋』|冒険するなら深海!?

こんにちは。あさよるです。

誰にでも「悪夢」のイメージがるんじゃないかと思うけれども、わたしの場合それは「水の中」だ。子どもの頃、プールや川遊びを怖いと思ったことはなかったけれど、大人になってから「水の中」のイメージが恐ろしい。たまに見る「悪夢」は、海底から水面をぼんやり見上げていたり、真っ暗な海の底を覗きこんでいる夢だ。自分が魚になった気分になってしまう。

だから……と接続詞を使うと唐突かもしれないけれども、「水の中」「海の中」に興味ひかれる。これが「怖いもの見たさ」なのか、あるいは暴露療法的なものなのだろうか。

海の中は、未だに未知の世界、地球に残された最後の「ナゾ」だそうだ。宇宙飛行士の数よりも、深海の世界へ踏み込んだ人の方が圧倒的に少ない。冒険を望むなら、海を目指すべきなのかもしれない。

最後の秘境へ

『太平洋』は好奇心くすぐられるブルーバックスの新書だ。まずは、太平洋を「やわらかい太平洋」=海の水と、「堅い太平洋」=海底にわけ、太平洋の構造を知る。世界の海はベルトコンベアのように、対流している。大西洋北部で冷えて重くなった海水が海底へ落ち、南下してインド洋や太平洋に流れ込み、「潮汐流」という潮の満ち引きにより生まれる乱流によって海面へ上がってくる。そして海面を太平洋から南下し、大西洋へ流れ込む。

海の水がこのベルトコンベアで一周回るには2000年かかると書かれていた。「2000年」というのは、意外にも「短い」と感じた。今、海の水質が変化しているそうで、2000年後には変化した海水がぐるっと海を一周することになる。

「地球温暖化」と言われているが、太平洋の温度が上昇傾向にあるらしい。ごくわずかであっても、大量の水の温度を変化させるとは、莫大なエネルギーが加わったということだ。何が起こっているんだろうと興味を持った。

太平洋の火山についても書かれている。ハワイのように、海から顔を出している島々だけではなく、海底に隠れている海底火山もたくさんある。火山の吹き出し口には、火山の化学物質をエサにする生き物がたくさん住んでいるらしい。

海底というのは、死の世界ではなく、生物がたくさん住んでいると考えられているそうだ。以前、クジラの死骸が海の中で分解されてゆく過程について読んだけれども、海底というのは、結構食べ物があるらしい。

しかし、深海は未だに未知の世界で、地球上に残された最後の秘境だ。深海を調査する潜水船の話題にもページが多く割かれている。深海の大冒険に憧れている人も多いだろう。

『太平洋』は、太平洋の構造、水質や、火山、太平洋に住む生き物、海の調査の方法、調査のエピソードが紹介されている。子どもが読んで、好奇心を刺激して、自分が研究したいことを知れる良い本だ。

そこで考えたこと

最初に書いた「水の中が怖い」というのは、閉所恐怖症の一種だそうだ。調べたところ、人間はみんな閉所が怖いのは当たり前で、正常な感覚だ。大事なのは「ここは安全な場所だ」と学習して、慣れることらしい。そう言われると、なぜ水の中が怖いのかも予想がつく。わたしは恥ずかしながら「泳げない」のだ。

今回、深海の世界について少し知ると、それなりに食べ物もあって、生き物もたくさん住んでいるらしいし、ちょっとは印象が変わっただろうか。

本書では、太平洋の水温がわずかに上昇していることや、プラスチックごみがPCBsと呼ばれる毒性の物質を吸着して、それを魚が食べ、最終的にはその魚を人間が食べる、ごみの循環ができているとも紹介されていた。

環境問題について考えるとき、冷静で客観的な考える指針が欲しかったから、読んでよかった本だった。

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『図解 確率の話』|諦める前に確率を求めてもいいんじゃない

こんにちは。あさよるです。わたしは中高生のころ一番得意だった&一番好きだった科目が数学だったんだけれども、高校を卒業して十数年経つと、なかなかにきれいさっぱり忘れている。たまに、時間のある時にちまちま復習をしてるが、筆算や因数分解のやり方とか、分数、対数とか怪しい……。

別に日に何時間も勉強する必要ないけれども、忘れない程度には思い出しておかないともったいないやね。今も超スローながらも、分数を復習している(;^ω^)

夢が叶う確率

『図解 確率の話』は中学、高校で習う数学の面白いところだけを抽出したような本だ。「図解」とあるように、小難しい数式ではなく、図で示されているから、じっくり読むと面白い。

第1章に「あきらめなければ夢は叶う?」という節がある。3割バッターでも、4回打席に立てば、ヒットを打つ確率は76%だそうだ。5回打席に立つと83%。成功確率が30%と低くても、回数が増えるずつ100%に近づいてゆく。450回やれば成功する確率は99%になるらしい。だけど、諦めてしまえば成功確率0%。

この話は、なんとなく実感としてわかる。わたしの友人でマンガを描いていた人が数人いたが、諦めずにずっとマンガを描き続けていた人は全員、一応はみんなが知ってるようなマンガ雑誌で連載したり、出版社から本を出版した。諦めた……というか、マンガを描くのをやめた人は当然ながらそれっきりだ。

わたしも制作の出身だけど、制作をやめずにずっと続けている人たちは、最初の1回で希望の職に就けなくとも、経験を積み、転職しながらより本人の希望に近い職に就いている印象がある。だけど、途中でやめちゃった人は、その例ではない。

小説家になるには、小説を完成させて出版社に持ち込んで……と、5回くらいやれば、それなりに仕事につながるという話も聞いたことがある。

意外と、「ずっと頑張ってればいつか成功する」というのは、キレイごとではなく実感として納得できる。それを今回、数学的な確率として考える切り口に出会えてよかった。

感覚と実際は違う

実感としてわかると言った後にこんな話をするのはナンですが、数学を勉強する意義は「実感と実際の隔たりがある」事柄があるからだろう。

右へ行くか左へ行くかで迷ったとき、感覚的には「こっち!」と思っても、実際に確率を計算すると間違っていることもある。動物はそういう間違い・勘違いをしてしまうようだから、AIは確率で物事を判断できるのがスゴイんじゃないかと思っている。

具体的には、例えばクジをひくとき、クジが完全に公平ではないことがある。本書では、あみだクジはクジを引く前から、どのスタートを選ぶかでアタリを引く確率は違っていると紹介している。

コインを投げた時、裏表が交互に出る確率よりも、同じ面が3回連続で出ることの方が多い。1/2の確率は、交互に起こるよりも、3回以上連続して起こるほうが多のだ。、これは図解されると納得できるんだけど、実感としてはわからない話だ。

大きな買い物をする時とか、なにかチャレンジするときなんかは、確率を頭に入れておきたい。

諦める前に確率を計算してもいいかもね

以前、このブログに、人当たりのいい人はガチャを回す回数が多いから、アタリを引く可能性が高いんじゃないか、みたいなことを書いた。

「成功の秘訣」とか「引き寄せ」とか、眉唾っぽい話も多いけれども、つまりは人間関係が良好な人は、人からチャンスを回してもらえる機会……つまりガチャを回す回数が多いんじゃないかってことだ。怒っている人より優しい人の方がみんなに好かれるし、いつも「すみません」と謝っている人より「ありがとう」と言ってる人の方がいい。自分が「いい話」を持っているとき、それを嫌いな人に教えたいとは思わない。

30%の確率で成功する人は、5回チャレンジすると成功確率が83%になると書いた。だけど実際には、回数が増えるごとに上手になって成功率が上がっていくことが多い。5回チャレンジしたら、回を追うごと上達して、83%以上の成功率になっているだろう。

確率を知ると、その確率を上げる方法や、チャレンジの回数を増やす方法を考えようと思える。闇雲に真っ暗な中を、“アタリがないかもしれないクジ”を引き続ける恐怖に苛まれるくらいなら、ちゃちゃっと計算しちゃって、さっさと上達させた方が早いんじゃなかろうか。確率の計算は、結構、かなり役に立つ。気がする。

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『数に強くなる本』|数字が苦手なら!人間らしい営みに触れよう

こんにちは。自習を再開した あさよるです。ものすごーくスローペースですが、英語と数学の復習をのろのろとやっていました。最近停滞気味だったので、本書『数に強くなる本』を読んだことをきっかけに、意識的に自習の頻度&時間を増やそうと思いました。

なんで英語と数学かというと……あさよるがむっちゃ苦手で大嫌いな英語をするのが嫌すぎるので、好きで何も考えずに作業としてできる数学との抱き合わせにしていますw あと、論理的に考え、論述する訓練として数学をグリグリとやる習慣は持っておきたいと粘っております(いつまで続くやらだけど(;’∀’)

「苦手」が数字を遠ざける><

『数に強くなる本』は、数字を見るだけで無意識に読み飛ばしてしまう人、数字を突きつけられると「イヤぁ~!」と逃げ出してしまいたい人へ向けられた「数字に強くなるための本」です。

ああっ! 逃げ出す前に聞いてください。この本は数学の本ではありません! もちろん、算数の問題も扱っていますが、本書の趣旨は「数って面白いんだよ」「数で表せるって便利なんだよ!」って語りかける内容です。

もし数字を「無味乾燥で味気ないもの」「人の温もりのない冷たいもの」と感じておられるなら、本書『数に強くなる本』がおすすめです。なぜなら、数は人の営みに直結しており、数の歴史を知ることは文明の歴史を知ることだからです。数を通して人間は宇宙を想像します。とても人間味あるものなんですね。

現金割引とポイント還元とどっちが得なの? とか、GDP、偏差値、少子化など、身近な問題も、数字に表すことで手に取れて考えやすくなります。身近な物事をより理解するために、『数に強くなる本』はおすすめです。

あさよる、数学は好きなんだけど……

実はあさよる、10代の頃一番得意で好きな科目が数学でした。だから数字に苦手意識がないので、こんな『数に強くなる本』なんて本も心理的抵抗なく読めます(得意と言っても、予め用意された問題を解くのが好きなだけで、独創性があるわけではない)。

だけど、苦手な科目はもう、ダメ。あさよるの苦手&嫌いなのは科学・化学と英語でした。あさよるにとっては、どちらも意味のわからない文字列をただ丸暗記しなければならないのが苦痛で、苦手&嫌いです。苦手&嫌いというのはエライもんで、化学式も英文も、書かれていても目に留まらないんですよね~。そもそも読む気がない……というか、意味のある記号として認識すらしてない感(;^ω^)

「数学が苦手」って人も、これと同じで、そもそも数字が目に入ってこないんじゃないでしょうか。だけど、数字のない世界はないし、数字は上手に扱えた方が便利だし、なにより面白い。この「面白い」を最大限伝えようとしている本って『数に強くなる本』以外にもたくさんあります。

映画もヒットした『博士の愛した数式』なんかで、数学、数って面白いなぁと思われた方も多いでしょう。

博士の愛した数式 (新潮文庫)

あるいは『フェルマーの最終定理』とかね。難しいことはさておき、文明が始まって以来の数学者たちの列伝になっていて、普通に読み物として面白い本です。あと、豆知識的な話題も豊富。

別に数学の勉強をしなくても、数字や数学を扱った本はたくさんあって、面白いんです。だから、苦手意識持たずにぜひ読んでみて欲しいです。

あさよる的に過去に読んで面白かったのは『数の歴史』とかね。これは1、2、3、4…と数がどのように生まれたのかの歴史が紹介されたもの。

数の歴史 (「知の再発見」双書)

数学の本じゃないけど、数を扱うってので『「無」の科学』も、幅広い分野の「無」について書かれている本で、浅く広い知識に触れられて面白かった。

ここまで書いて、数学嫌いさんのための、数学の面白さ、身近さを説く本ってたくさんあるけど、英語嫌いのための英語の面白さ、身近さを説いた本ってないわね……。というか、やっぱ苦手&嫌いだから、そもそも英語学習を扱った本をチェックしてないのか……。

じゃ、じゃあ、『数に強くなる本』も結局、数学は苦手じゃない人しか読まないのかしら……

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『スタンフォード式 疲れない体』|効率よく活動し、疲労を持ち越さない体に

『スタンフォード式 疲れない体』挿絵イラスト

こんにちは。あさよるです。すっかり気候も良いですから、土日に行楽に出かける方も多いでしょう。そして、週明けすっきりとリフレッシュして仕事を始めるために本書『疲れない体』はぴったりです。心地よく疲れ、気持ちよく寝て、パチッと目が覚めるような、快適な週明けを過ごしましょう~(^^♪

「疲れない呼吸」を身につける

本書『疲れない体』は、スポーツで世界的に成果を残しているスタンフォード大学からの提案。疲労を客観的に捉える方法と、疲れにくい習慣を手に入れましょう。

まず、疲れを客観的にとらえる方法4つが紹介されていました。

  • 「脈」がいつもと違う
  • 「いろいろな時間」に寝ている
  • 「腰」が痛い
  • 「呼吸する場所」を間違えている

〈「腰」が痛い〉とは、脳が体のバランスを取ろうと、筋肉をギュッと緊張させた状態が続くと陥る状態だそうです。ハイヒールなど、好きな服装によって腰痛になりやすい人もいます。

〈「呼吸する場所」を間違えている〉は、簡単に言っちゃえば、呼吸が浅くて酸欠気味になりがち人です。呼吸が浅くなってしまう理由の一つが、姿勢の悪さだと言います。そして、この「呼吸」が、本書『疲れない体』で多く語られる、疲れにくい秘訣です。

ちなみに あさよるの場合、お酒を飲むと、翌日この4つの状態になっている気がします(;’∀’)>

「疲れない体」のために欠かせない「IAP呼吸法」というものが紹介されています。右の肋骨の一番下、胸骨の一番下、左の肋骨の一番下の3点を結んだとき、点・胸骨の一番下が90度以下になるのが良い姿勢。90度を超えると姿勢が悪いそうです。

『スタンフォード式 疲れない体』挿絵イラスト

呼吸するとき、お腹の中の腹圧で肺に空気が入るので、お腹に空気が入りやすい人=疲れにくい人ってところでしょうか。

効率よく燃やす

あさよるは体験したことありませんが、酸素カプセルに入ると体の疲れが取れやすいと聞いたことがあります。酸素をより多く取り込みやすい姿勢と呼吸法でも、同じように疲労回復しやすいんだろうと思います。

また、腹式呼吸についても触れられています。みなさん、腹式呼吸というと、息を吸うときお腹を膨らまして、息を吐くときお腹をへこますように教えられた記憶があるのではないでしょうか。しかし、本書では息を吐く時もお腹を膨らましたまま、息だけ吐くよう書かれていました。

実はあさよるも、お腹を膨らましたまま息を吐くというコツに気付いた本がありました。それがボイストレーニングの『歌上手になる奇跡のボイストレーニングBOOK』でした。

この本にはCDが添付されていて、CDに合わせて一緒に声を出して、ボイストレーニングができる本です。で、あさよるは一時期マジメに取り組んでおりまして、あるとき「お腹の中を風船のように膨らまして、その風船に響かせるように声を出せばいいのか」と少しコツをつかんだ気がします。そもそも あさよるは、歌の練習というよりは、よく風邪をひくと声をからすので、喉に負担をかけずに喋れるようになればいいなぁとはじめました。そのせいかがあるのかないのかはわかりませんが、なんとなく風邪をひいても喉には来ない気がしています(気のせいかもしれないケド……)

これも、身体に負担を減らして、声を出すメソッドだと考えると、『疲れない体』と共通する部分もあるのかもあんて思いました。

疲れにくい習慣を

『疲れない体』では呼吸法を中心に、睡眠の方法や、眼精疲労の解消の仕方、ストレッチなど、疲れにくい体の習慣が紹介されています。あと栄養もね。

先日ブログでも紹介した『超ストレス解消法』とも関連しているなぁと感じます。結局のところ、「疲れない体」とは、そもそも疲れにくい習慣と、疲れを解消させる習慣によって、その日の疲れを持ち越さないことなのでしょう。それは肉体的にも精神的にも。

あと、睡眠については、同じく「スタンフォード」シリーズ(?)の、『スタンフォード式 最高の睡眠』あたりを。

睡眠について知るなら、『4時間半熟睡法』も併せて読んでおいてもいいんじゃないかと思います。

『4時間半熟睡法』はタイトルの通り、いわゆる「ショートスリーパー」のような睡眠生活を手に入れるためのメソッドが紹介されています。といっても、かなり厳密に睡眠時間を計算しないといけないし、実行し続けるのは難しいやり方だと思うので、あまり軽々とオススメもできません。なのになぜ『4時間半熟睡法』をすすめるかというと、「睡眠習慣」について考えるとき、「普通は4時間半では睡眠は足りないんだ」というのもよくわかるからです。

そしてそれを踏まえたうえで、『疲れない体』では「東京の平日の平均睡眠時間は5.59時間」という、驚きの睡眠時間が紹介されていました。この平均値をどう解釈してよいのか悩みますが、とりあえず『4時間半熟睡法』を読んだあとにこの数字を見ると、「大丈夫か?」と心配になります。それくらい、睡眠時間を削るって命を削ってしまうことだから、しっかり計算して完璧に計画を立てなきゃヤバイぞ!? と焦る。

みんな、普通にしていると、疲れをため込んでしまう生活になってるんだなぁと、他人事じゃなく思います。「疲れない体」って、多くの人にとって切実な問題なんじゃないでしょうか。

きちんと章立てされている本でもあるので、中身が気になる方は、記事の最後の目次だけでも読んでみれば、雰囲気はわかると思います(`・ω・´)b

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『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』|日本人の読解力がヤバイ!

こんにちは。あさよるです。本書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』は出版当初から話題なっており、ずっと読みたかった本です。本書では、「AIは人間の知能を超えない」としながらも、楽観的な未来を描いていません。むしろ危機感を持って啓蒙されています。

AIが苦手とする文章の読解が、多くの人も同じく苦手で、AIが多くの仕事を担う世界では、一部の人を除いて失職してしまうだろうと危惧されているからです。

その反面、小さな希望として、読解力を大人になってからも伸ばした人の存在にも触れられています。また、論理的に文章を読解できる人は、別に特別な教育を受けなくたって、勝手にネット上で好きな大学の講義を聴講し、勝手にテキストを読んで学べます。それは、今あまり良くない立場にいる人にとっては希望になるのではないでしょうか。

『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』は、話題になるだけあって、自分自身を省みて「お、オレの読解力もヤバイじゃんww」と冷や汗が止まりませんでした。他人事ではなく、自分事として読むべき本ですね(;’∀’)

多くの人<AI<一部の人

近年のAIブームから、「AIは人間の仕事を奪う」とか「AIが人間の知能を上回り、制御不能になる」もっといえば「AIによって人間は滅ぼされる」なんていう映画『ターミネーター』さながらの話題まで飛びだします。本書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』では、「ロボットは東大に入れるか」プロジェクト――通称「東ロボくん」プロジェクトに携わっている新井紀子さんが、AIのホントのところを紹介するものです。

AIは人間の知能を凌駕しない

本書によれば「AIが人類の知能を上回り制御不能になる」ということはないと説明されています。コンピュータがどんなに「知能があるかのように」見えたからと言って、計算機であることには変わらず、計算機に知能は宿らないというものです。

当ブログでも過去にAIについて書かれた本を紹介しましたが、どの本でも「AIの研究は進んでいる」「だけど、みんなが思っているほどの技術はまだ遠い」というようなこととが、ズバリ書かれていたり、やんわり明示されていたりしました。ただ、本書ほど「AIは人間の知能を超えない」と明言されている本は初めてかも。

また「東ロボくん」プロジェクトは、AIを東京大学の入試に合格させることが目標ではなく、「AIにできることとできないこと」を知るためのプロジェクトであったとも紹介されています。そしてたぶん「東ロボくん」はもう少し模試の成績は良くなるかもしれませんが、東大には合格しないだろうと予想されています。

AIは多くの人より既に賢い

「あぁ、じゃあやっぱAIって大したことないんだ」というと、それは違います。「東ロボくん」は東大には届きませんが、すでにMARCHや関関同立の学部には合格点を取っています。すでに偏差値は57.1。別の模試では偏差値61.8を獲得したそうです。まずは東ロボくんの快挙に拍手。

そしてそれはつまり、多くの人は「東ロボくんよりも偏差値が低い」ということでもあります。

AIは、一部の優秀な人間の知能を上回ることはないけれども、多くの人をすでに上回ってしまっているのです。

「AIにできない仕事ができる人」は少ない

「AIが人間の仕事を奪う」と言われる反面、「新しい技術が普及すると、新しい仕事が増え、仕事はなくならない」と考える人もいます。例えば、自動車の登場によってなくなった職業はたくさんあったでしょうが、変わりにバスの運転手や、ガソリンスタントの仕事や、自動車エンジニアの仕事など、自動車にかかわる仕事が生まれました。AIも、AIの普及によって新たな仕事が生まれると予想されているのです。

しかし……本書ではあまり明るい未来を描いていません。まず、いずれ新しい職業が登場するとしても、一時的に人々は失業し、仕事にあぶれる人が大量に生まれてしまいます。それは産業革命のあとにも世界中で起こり、のちに世界恐慌へ突き進みました。

そしてもう一つ。AIの苦手な分野は、将来も人力で仕事がなされるでしょう。しかし、「AIができない仕事」は「多くの人にもできない仕事」であるということです。AIが仕事の大部分を担うのですから、人間にはより専門的だったり、特別な技術や知識が必要な仕事が回ってくることになるからです。どれくらの人が、それらの仕事に対応できるのでしょうか。

そして本書の著者は、子どもたちの読解力の調査結果から、危機感を抱いています。

日本人の読解力がヤバイ

「東ロボくん」は文章の読解が苦手です。AIは所詮は計算機で、文章の意味を理解できないのです。なんとなく日本語っぽい文章を組み立てることはできるし、統計から一番それらしい答えを選ぶこともできる。だけど、言葉の意味を理解しているわけではないので、人間は絶対しないようなあり得ないミスをしたり、人間にとっては簡単な問題が解けません。

そこがAIの弱みなのですが、実は多くの人たちも、文章を読み解けず、論理的思考ができていない実態が、中高生の読解のテストで明らかにされていました。

ちなみに「ゆとり教育だから文章が読めない」という主張ではなく、読解力はどの世代もあまり変わらないとされていました。つまり、中高生の読解力が低いということは、多くの大人たちも同じということです。

(成績にかかわらないテストのため、手を抜いたり、適当に答えているから成績が悪いのではないか、という疑問にも答えておられました。回答を一つ一つ精査し、真面目に答えたと言い切れる答案を集めたそうです。また選択問題なので適当に答えている可能性もありますが、それも含んだうえで統計的に結論してます。多くの中高生や新大学生は真面目にテストに取り組んでくれていたと紹介されています)

ちなみにこんな感じの問題。

次の文を読みなさい。

アミラーゼという酵素はグルコースはつながってできたデンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。

この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も最適なものを選択しから一つ選びなさい。

セルロースは(  )と形が違う

①デンプン ②アミラーゼ ③グルコース ④酵素

p.204

この問題は、新聞社の論説委員から完了までが③グルコースを選んで間違いが多発したそうです。

ほかの問題は、この辺の記事を読んでみてください↓

あさよるもザーッと問題を読みましたが、ぽちぽち間違ってて焦った(;’∀’)(;’∀’)

訓練すれば論理的に話せる

読解力を上げる方法はまだよくわかっていないそうです。本書ではちょっぴりショックな調査結果がまとめられていました。

全国2万5000人を対象に実施した読解力調査でわかったことをまとめてみます。

・中学校を卒業する段階で、約3割が(内容理解を伴わない)表層的な読解もできない
・学力中位の高校でも、半数以上が内容理解を要する読解はできない
・進学率100%の進学校でも、内容理解を世する読解問題の正答率は50%である
・読解能力値と進学できる高校の偏差値との相関は極めて高い
・読解能力値は中学生の間は平均的には向上する
・読解能力値は高校では向上していない
・読解能力値と家庭の経済状況には負の相関がある
・通塾の有無と読解能力値は無関係
・読書の好き嫌い、科目の得意不得意、1日のスマートフォンの利用時間や学習時間などの自己申告結果と基礎的読解力には相関はない

p.227-228

あさよるが個人的に意外に感じたのは、

・読解能力値は高校では向上していない
・通塾の有無と読解能力値は無関係
・読書の好き嫌い、科目の得意不得意、1日のスマートフォンの利用時間や学習時間などの自己申告結果と基礎的読解力には相関はない

の3つの項目でした。

まず、中学生の頃は学年とともに読解力も微妙に上がってゆくのですが、高校生になると横ばい。つまり、その人の読解力はもう、中学生の時点で決まってしまっているということ。

また、塾通いと読解力は関係ないというのは、お金を出している親御さんにとってはしんどい結果じゃないでしょうか。

そして、当あさよるネット的には「読書の好き嫌いと読解力は関係ない」というのがショックですねw と言いつつ、読書習慣がある人にもいろんな人がいるのも知っているし、本を読んだからって頭が良くなるわけではないことは自分が一番よく痛感しているので、納得(苦笑)。

しかし、

・中学校を卒業する段階で、約3割が(内容理解を伴わない)表層的な読解もできない
・学力中位の高校でも、半数以上が内容理解を要する読解はできない
・進学率100%の進学校でも、内容理解を世する読解問題の正答率は50%である

という結果は、想像もしてなかったので、かなりショックでした。これ、ヤバくね?

ちなみに「日本人の読解力が下がっている!」と言っても、世界的にはトップレベルです。ただその理由は、日本は移民を受け入れておらず、日本語を母国語としている人が圧倒的多数なため、語学力が高く出るのは当然のこと。今は下駄を履いている状態なことを忘れてはいけません。

読解力を上げることはできるの?

この「読解力」というものが、いったい何なのかは、東ロボくんプロジェクトではまだわかっていないそうです。ただ「精読する」ことにヒントがあるかもしれない、と著者の新井紀子さんご自身の体感として紹介されていました。

また、面白いなぁと感じたのは、冤罪で容疑者となり、のちに無罪になった人たちに取材すると、みなさんとても論理的に受け答えをし、「なんでこんな人が疑われたんだろう」と不思議に感じるそうです。彼らはきっと、元々は普通の人で、しかし裁判で自らの無実を訴えねばならない状況に追い込まれ、論理的に話す能力を身に着けたのではないかと考えられます。

高校生以降は論理的な読解力は横ばいであるという調査結果ですが、それ以降は読解力が伸びないとは限らないようです。大人になってからでも、読解力を伸ばした人はいます。

将来、本当にAIに仕事を奪われる人はいる……というか、すでにもうAIは実装され、人員削減は始まっています。「AIにできない仕事」ってなんだろうと考えつつ、論理的思考力、大事。

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『血流を増やせば健康になる』|厳選された「究極のツボ」!

『血流を増やせば健康になる』挿絵イラスト

こんにちは。肩が重い あさよるです。一時、マジで本気で「何か背中に憑いてるんじゃないか」と思うほどガッチガチで息もできないような苦しい時期もありました。最近、これはヤバイとストレッチとトレーニングでちょっとマシ。でもまだ重い(´;ω;`)

で「究極のツボ」というのを聞きつけまして『血流を増やせば健康になる』を手に取ったのでした。本書のいいところは、ツボが紹介されているのですが、数が少ない! 顔と、足の裏のツボだけ。オプションで、脚とお腹のツボが載っています。数がかなり限られているので、迷わずエイっと刺激できて良いのです。

「究極のツボ」で健康習慣

本書『血流を増やせば健康になる』では、足の裏の「究極のツボ」と、額の「若返りのツボ」、足の裏の「6つのツボ」が紹介されています。このツボを刺激することで、ストレスホルモンの分泌が抑制され、腸の働きがよくなり、そして全身の血行が良くなることで、身体が温まり、健康的な状態に近づく、というもの。

「冷え」は万病の元と言いますし、ツボ刺激で体調が変わればいいですね。

ということで、あさよるも本書を読みながら額の「若返りのツボ」を手でグッと押さえてみると、背負った重い荷物をストンと下したような気持ちよさ。帰宅後、次は足の裏の「究極のツボ」をグリグリ。最初はどこを押さえていいのかわかりませんでしたが、探っているうちに足の裏が真っピンクになり、驚きました。こちらはもっと探ってみたいです。

ストレスがいちばん体に悪い

ツボ刺激をすると、ストレスを感じた時に分泌されるホルモンを抑えることで、ストレス状態から早く解放され、良い状態に近づくと紹介されています。ストレスを感じること自体は、生き物にとって大切な反応です。しかし、そのストレス状態が慢性的に続いてしまうと血流も悪くなり、身体もこわばり、良くないですね。なにより苦しい。

本書では、著者の了徳寺先生のもとへ「究極のツボ」を使った治療に通って体調が改善した方々の感想が掲載されていて、読んでいるだけで羨ましくなってしまいました。だって体が温まって、筋肉がほぐれて、体調が良くなったのはすごくいいし、なによりすごく気持ちよさそうだから!

身体のこわばりがどうにもならないものか……

あさよるも慢性的な肩こりがどうにかならないものかと思い悩む……。軽くトレーニングをするようになって、腰痛はかなり改善したと思うんですけど、肩から首、頭がカチカチになってるのがなかなかほぐれません。

ちなみに、いつもやってるのは当ブログでも紹介した「スロトレ」です。短時間の無酸素運動を繰り返します。「スロトレ」では体幹を鍛えるので、腰がしっかりした感じ。トレーニング語はスクッと立ち上がる時気持ちいい。

『血流を増やせば健康になる』のすごくわかりやすいところは、刺激すべきツボが絞り込まれていて、素人でも「ここか」とよくわかることです。たくさんのツボをただ紹介されても困りますから、「究極のツボ」と、そのほか体調別のツボ、顔と足の裏に集約されている。あと、オプションでお腹と脚のツボが付け加えられている感じで、このコンパクトな明瞭さがすごく気に入りました。

さっそく、家族に「これ読みなさい」と手渡したw

『血流を増やせば健康になる』挿絵イラスト

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『言ってはいけない宇宙論』|1ミリも興味ない!なら読もう!

こんにちは。あさよるです。昨日から理科系の本が続きます。個人的に、夏になると理科の本が読みたくなるのは あさよるだけでしょうか。たぶん、夏休みの理科の自由研究のイメージが未だに残ってるのかも。あと、夏休みに昆虫採集したり、天体観測をしたり、普段できないことをできるのが夏休みだったからかもしれない^^

ということで、今日は『言ってはいけない宇宙論』という、なにやら恐ろしい、あるいはインチキくさい!? タイトルの新書を手に取った次第(`・ω・́)ゝ 内容は、物理や宇宙の話についての入門書です。たぶん、物理学が好きな中学生なら読めるんじゃないかな~。面白かったです(`・ω・´)b

物理学者も答えられない質問7

本書『言ってはいけない宇宙論』は「物理学7大タブー」となにやら物々しい副題が付いていますが、物理学者に聞いても答えられない質問、つまり7分野の「今の物理学ではわからない話題」が紹介されています。新書ですから、宇宙や物理が好きな中学生なら読める感じです。入門書的な内容なので、宇宙や物理学の本を日頃から読んでいる方にとっては、物足りないかも。

本書の面白いところは、わからないことはわからないと書き、少数派意見や、現在では否定されている考えも紹介されている点です。つまり、物理学だって万能じゃないし、わからないことだらけだし、間違ったり勘違いしながら進歩してきたことがわかります。また、多くの物理学者が否定している説(つまり「トンデモ」説)を未だに主張し続ける人がいたり、今では正しいとされている定説も発表当時は冷笑されていた話題など、「人類の進歩の歴史」を軽快なノリで紹介しています。ちなみに、物理学者たちのゴシップ的な話題も(アインシュタインの女性関係とか)も触れられており、著名な物理学者たちもわたしたちと同じ人間である事が強調されているように感じました。

若い10代の方なんかにオススメですね。これらか将来、物理を専攻する方もいるだろうし、偉人伝を読むよりずっと身近に感じるんじゃないかと思います。

他世界解釈、人間原理……フィクションよりも斜め上をいく!

あさよる的に面白かったのは「他世界解釈」や「人間原理」といった話題。

他世界解釈とは、粒子の振る舞いが、Aの場合とBの場合の2パターン起こり、そこで世界が分岐してしまうというのです。どんどん世界は分岐し、枝分かれした世界がたくさんあるというのです。

AIが人間のような知性を持てない理由なんかも面白くて、

人間の知性はどこがコンピュータや機械知性とちがうのでしょうか。(中略)ペンローズ教授の大胆な推測によれば、波動関数の収束は重力の関わる物理現象であり、将来完成する量子力学理論で初めて説明されるといいます。
そしてペンローズ教授のさらに大胆に飛躍する推論だと、脳は波動関数の収束をその動作原理の一部として用いていて、それが人間の脳とコンピュータのちがいをもたらしているというのです。脳の中では波動関数の収束が絶えず起きていて、それこそが、人間の知性を実現している物理過程だということです。コンピュータやアルゴリズムが欠いているのは、波動関数の収束だというわけです。

p.212-213

ここだけ抜き出してもサッパリですが、あさよるの能力ではどんなに説明しても絶対説明できないのでお許しくださいm(__)m この↑の話題で思い出したのは、以前あさよるネットでも紹介した『単純な脳、複雑な「私」』です。

この本の中で、脳の「ゆらぎ」が紹介されています。同じ池谷裕二さんの本でズバリ『ゆらぐ脳』という本もあり(こっちはブログ未紹介です;;)、脳はコンピュータと違って、時々ランダムにブワッと揺らいでしまうそうです。

その揺らぎがあるから、例えば一列に並んでエサを運んでいるアリの中から、列を抜けて別の方向に歩きだしてしまう個体が現れます。列から離れた個体が、別のエサを見つけるかもしれません。ランダムに脳が揺らぐことで、生命は突然別の行動を取り始め、そのせいで多様に変化し、進化してきたというもの。

はい、先の「波動関数」と関係あるのかないのかすらサッパリわかりませんが、コンピュータと人間の脳の違い、という話題で、紹介してみました。繰り返しますが、よくわからんまま読んでいるので、正確性は一切保証しません!(言い切った!)

あと「人間原理」の話ですね。世界がどんどん分岐して他世界が創られているなら、今、人間が誕生した宇宙は「人間が生まれてくる宇宙だった」と言えるんじゃなかろうか。宗教のような話ですが、物理学者が真剣に人間原理を考えてるって面白いですね。

あさよるのように気楽に読みましょうw

先に紹介したように、本書『言ってはいけない宇宙論』は、宇宙や物理学の本を日頃から読んでいる人にとっては「なにを今更」な内容だと思います。だから、本書を楽しく読めるのは物理や宇宙の話なんてよくワカンナイ初心者です。もしあなたが「物理の話って難しそう」「素粒子って何?」「量子力学?1ミリも興味ない!」って感じなら、あなたは本書のターゲットとする読者層! 読みましょう!

大丈夫! 全然難しくない!……とは言わないけど、ややこしい話はテキトーに読み飛ばして、本書の上澄みをちょっと味わうような気楽な読書をオススメします! すると、今まで触れたことのないような、SFやアニメの設定でもなさそうなとんでもないような説を、世界を代表する秀才たちが考えているのがわかるでしょう。

そう、「こんなことクソマジメに考えてるの!?」というのが、本書が読者にもたらす驚きだろうと思います。

以前ね、音楽やアートの話をしているときに、物理や量子力学の話になり、他世界解釈とかこの宇宙は11次元あるとか、人間原理とかが話題に上ったんですよ。それは、ひょっとするとアートの世界よりも科学、物理学の世界の方がすごすぎて理解できないって話でした。そして、アートを語るなら、こういう今考えられている世界観・宇宙観を理解しなきゃいけないかもね、という結論に。確かに、本書『言ってはいけない宇宙論』を読むと、頭がクラクラするほどに、自分が生きている世界の感じ方が変わって感じます。

こっちもオススメ!

宇宙や天体に関する用語をたくさんのゆるーいイラストとともに解説する『宇宙用語図鑑』。「辞書」じゃなく「図鑑」ってのが言いえて妙! イラストを見てイメージで言葉を把握しましょう!

『宇宙用語図鑑』|恒星、惑星、衛星、矮星……図鑑を熟読!

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『面白くて眠れなくなる物理パズル』|わかるけどわからない!?

『面白くて眠れなくなる物理パズル』挿絵イラスト

こんにちは。あさよるです。TwitterでNHKのラジオ番組「夏休み子ども科学電話相談」の話題を楽しく読んでおりました。子どもの質問って、素朴だけど、それだけになんて答えていいか分からない質問に、専門家はどうこたえる?という面白さがあるみたいですね。

今日手に取った『眠れなくなる物理パズル』も、子どもでもわかるような簡単な物理の問題、だけど、その理由を答えるとなると悩んじゃうような問題が多数収録されています。くれぐれも、小学生でもわかるような話ばかりなので軽い気持ちでお手に取っていただいて、だけど、大人も「あれ、どうしてだっけ?」とあたらめてふしぎな物理の世界を楽しんでみてください。

追記(2018年8月6日)

著者の左巻健男さんがこの記事を読んでTwitterで紹介してくださいました!

著者としてはよく読んでくれていて嬉しい。パズルの問題は中高生に理科を教えていたときに授業で扱ったものが多いよ。

嬉しいです。ありがとうございますm(__)m そう、学校で習ったハズなのに、なかなか苦戦した問題多し!

アレ?どうだっけ?今更悩む物理のクイズ

『面白くて眠れなくなる物理パズル』は物理の問題をクイズ形式で出題、回答なされていく内容です。と言っても、決して難しい物理の問題ではなく、小学生でも答えられる問題がほとんど。ちょっとややこしい問題もありますが、イラストや図解を見ながらじっくり考えると、「そりゃそうか」と納得。

ということで「常識問題」集なんですが、改めて問題を出されると「あれ、これってどうだっけ?」と悩んじゃう問題多数。例として、あさよる的に答えに迷ってしまった問題を紹介します(;’∀’)

Q 五円玉のような穴の空いたコインを熱して温度を上げると、五円玉は全体として膨張します。では穴の大きさはどうなるでしょうか。

ア 大きくなる
イ 小さくなる
ウ 変わらない

p.82

答えは「ア 大きくなる」です。ビンの蓋が開かなくても、お湯で温めるとゆるくなって開くのは、温めると口が膨張するから。はい、常識問題ですね(;’∀’)

Q 地面においたジュース入りのコップにストローを長くしたような約五メートルのチューブを入れて二階のベランダから(地面から口までの高さは約四・五メートルとする)ジュースを飲めるのでしょうか。

ア 飲める
イ 飲めない

p.94

これはやったことある人ならわかりますね。答えは「ア 飲める」。ただし、あんまりストローが長くなると空気を吸い込むときに舌の血管が切れてしまうそうです。あさよるもそこまでやったことはなかった(;’∀’) 物理の問題って、実際にやったことがあることなら、直感でイメージしやすいんですよね。子ども時代に良いこともそうでないことも、たくさん経験値上げをしておくのが、理科が得意になる近道でしょう。

あさよる的に、落ち着いて考えないとわからなかったもんだいはこれ。

Q 自動車や電車で急発進すると乗客は後ろへ倒れそうになります。乗客は、慣性によって一定の速度のままで止まり続けようとしているのに、乗り物が一定速度から脱してもっと前へ動いてしまうからです。つり革も進行方向とは逆の方向に傾きます。
糸をつけたヘリウムガス入りの風船をもって自動車に乗って、自動車を急発進させます。風船はどうなるでしょうか。

ア 進行方向へ動く
イ 進行方向とは逆の方向へ動く
ウ そのまま動かない

p.120

答えは「ア 進行方向へ動く」です。この問題では、車を「急発進させたとき」の場合ですから、乗客や物は進行方向とは逆、車の後ろへ押し付けられるように感じます。車の中の空気も後ろへ押されるので、空気に浮かんでいる風船は、空気に押されて前の方へ移動するのです。どうでしょう、イメージできますか?

こんな感じで、子どもでもわかる物理の問題が順番に出題されます。多くは常識問題で、直感でわかるものがほとんどです。しかし、「どう考えるのか」「理由を説明する」となるとちょっと難しい。誰でもわかる、見たらわかることの、理由……つまり「物の理(ことわり)」を丁寧に、だけど簡潔に紹介するのが本書『眠れなくなる物理パズル』です。

おもしろかったっす(`・ω・´)b

『面白くて眠れなくなる物理パズル』挿絵イラスト

オカルトも科学する

本書『面白くて眠れなくなる物理パズル』の最終章は「超能力と心霊現象」で、ユリ・ゲラーのスプーン曲げや、テレビで念を送って日本中の壊れた時計が動き出したナゾ、そしてご存知「こっくりさん」について説明がなされます。

本書が面白いのは、超能力や心霊現象を「オカルトだ」「非科学的」と単に片づけるのでは不十分で「なぜオカルトなのか」「なぜ非科学的なのか」を考え、理解し、説明できることが大事だと説かれているからです。「スプーン曲げなんてインチキだ」なんて誰でも言えますが、「なぜインチキなのか」を説明するためには、種や仕掛けを解明しなければなりません。

「こっくりさん」なんて子ども騙しな遊びと言えど、こっくりさんをやっていた児童がパニックになったり、ノイローゼのようになることが多く、学校で禁止されたという話もあります。単に「非科学的」と退けるのではなく、ちゃんとその理由まで説明してこそだというのは、なるほど。ちなみに本書では、こっくりさんの正体は「予期意向と不覚筋動が原因である」と紹介されています。あさよるは、ふざけて意図的に十円玉を動かしてるヤツがいるんじゃないの? なんて思ってますが……w

「直感でわかる」のその先、よく理由を考えて、同じことをやってみて、説明ができる、まで持っていけると、世界の感じ方が変わるでしょうね。

こちらもオススメ!

必ずそばにいるのに、思えば植物のこと、なにも知らないかもしれない!? われわれ「動物」とは違う「生きもの」について知るのは、なんだか恐ろしくもあり、羨ましくもあるもあるのです。

『面白くて眠れなくなる植物学』|今すぐ誰かに話したい!

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『目からウロコの自然観察』|自由研究のテーマはここにある

こんにちは。散歩が日課の あさよるです。こんなに連日猛暑日が続いているのに、昼下がりに散歩に出るという、自分でもビックリな習慣です。どんどん植物が青々と茂り、葛の葉が土手一面を埋め尽くし、人の背丈よりも高く雑草が延びてゆく様子から目が離せません。「夏が来たんだ!」と毎日興奮してしまいます。季節のかわり目は、体が重く憂鬱なことが多いのですが、こと「夏」に関しては、梅雨明けからある日突然「夏」がやってきて、あっという間に去ってゆくから、毎日の変化を見届けるのに忙しいのです。

ということで、あさよるも「観察グセ」がありまして、『目からウロコの自然観察』なんて本を見つけると読まざるを得ないのでありました。

(関係ない話ですが、今はYouTubeライブで活火山や河川などの定点観測もできるので、インドアでも観察がはかどります。気象情報もほぼリアルタイムで見れるしね。すげー)

夏休みの宿題のお手本に!

『目からウロコの自然観察』は、身近な自然を観察した記録です。季節ごとの生きものがカラー写真付きでまとめられています。

観察場所は主に関東、JR山手線の駅の中に住んでいる生きものまで観察されています。つまり「都会だから自然がない」のではなく、都会には都会に住んでいる生きものがいるんですね。むしろ、生きものの観察は継続的に続けたいですから、駅や街中にいる生きものの方が、毎日観察しやすくて良いかもしれません。

植物も、特別な植物ではなく、よく街中に生えている蔦や雑草が取り上げられており、とても親近感を覚えました。

植物・昆虫・鳥…すぐそばの生きものたち

山手線の駅に住んでいる(いた)生きもののの例は、ツバメです。昔、駅に自動改札がなかった国鉄時代には、山手線の各駅にツバメが巣を作っていたそうです。JRになってから、建物もツルツルと巣が作りにくい建材になり、また都会でカラスが増えたことで、山手線のツバメの姿はいつのまにかなくなってしまったそう。本書では今も駒込駅に巣をつくるツバメが紹介されていました。駅の中に巣をつくるツバメは減っていますが、今でも交番や公共施設に巣をつくるツバメはいます。人間がヘビやカラスがこないよう網を張ってツバメを守っている写真も掲載されていました。

郊外でおなじみの植物もたくさん紹介されています。個人的に、すごく親しみがあるのが「くっつきむし」です。ズボンやスカートにくっついて取れないアレです。チカラシバという植物の種子は、先がとがっていて、皮膚に刺さる厄介者として紹介されていました。散歩中の犬にとって天敵だそう。気を付けましょう。

あさよるが最近、見てみたいのはカタクリの花。カタクリの花は早春ですから、今は季節ではありません。また、早朝に咲く花らしく、朝寝坊をする あさよるはなかなかお目にかかれない花でもあります。

朝に咲く花と言えば、ツユクサも、かわいくて好きな花ですが、大人になってからとんと目にしてない花です。子どもの頃の あさよるは早起きさんだったんだなぁ~。

ハトも社会性を持ってるんだなぁ

アオバトの生態も面白かったのです。アオバトは普通、山の中に住んでいてなかなか姿を現さない鳥らしいのですが、神奈川県の大磯に、アオバトの群れが海水を飲みに飛来するそうです。遮るものが何もない海でアオバトが観察できるのは珍しいらしい。あさよるも見てみたいです。ちなみに、ナトリウム不足で海水を飲みに来るらしいのです。

個人的にこのアオバトの話がいちばん興味深く思いました。アオバトたちが「ナトリウム不足になったら海水を飲めばいい」という知恵を共有していて、ハトの群れが親から子へと、世代交代しながらも知恵を引き継いでるんだなぁと、妙に感心してしまいました。

今夏(2018年)、映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』が公開中ですが(あさよるも来週あたり見に行きたい)、の原作小説の2作目『ロストワールド/ジュラシックパーク2』では、野生化した恐竜たちが登場するのですが、彼らは研究室から産まれたため〈親〉を持っていません。だから、恐竜たちの行動は衝動的で攻撃的。群れのルールや、群れの間で共有されている情報がないのです。そして、仲間同士で悪戯に殺し合いをしてしまったりします。きっと、本当に恐竜が生きていた時代、恐竜の子どもたちは親や群れの仲間から、自分たち〈らしい〉生き方を学んだはずです。物語中では、人工的に創られた恐竜たちの遺伝情報は復元されたとしても、秩序やルールが復元できないから、恐竜の生態はわからないままです。

んで、このハトの生態を読んで、「まさに、アオバトも群れが子どもたちに情報を伝え、ルールを持って生きてるんだなぁ」と妙に納得してしまいました<(_ _)>

(あと、アオバトが「アオー」と鳴くというのも個人的にツボった)

生涯自由研究

今「生涯学習」が叫ばれていますが、本書は「生涯自由研究」だなぁと思います。すごくすてきですばらしい。著者の唐沢孝一さんさんは高校の生物の教師を経て、たくさんの著書も出版なさっています。本書内でも、定年してやっとじっくり自然観察できたと書かれていました。きっと、子どもの頃から同じように、鳥や植物や虫や動物を観察なさってたんじゃないかなぁと想像できますね。

あさよるも子ども時代はボーっとした子どもで、授業中に雲の形を眺めたり、鳥の声を聴いたり、植物や虫の観察に熱中していました。成人するころまで虫取りをしていたので、さぞ変な娘さんだったのかもしれません(;’∀’)>

あさよるも、本当は植物や虫の観察をして生きられたら幸せだなぁと、思い出さされました。

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流行語『睡眠負債』|命を縮める「寝不足」が溜まってゆく……

『睡眠負債』挿絵イラスト

こんにちは。毎夜、暑さで寝苦しくって、寝不足気味な あさよるです。エアコンの温度設定が難しいですね(エアコンつけたまま寝るのが苦手)。生活リズムが崩れそうなので、意識的に運動の時間を固定しようと奮闘はじめました。こういうの、一回生活がズレはじめると元に戻すの大変よね。

特にこの夏、W杯観戦で睡眠不足な人も少なくないでしょう。まだ夏は始まったばかりなのに、すでに気が遠くなりそうに暑いんだけど……。みなさんも体調管理に気を配ってくださいね……ということで『睡眠負債』という本を手に取りました。どうやら「NHKスペシャル」で「睡眠負債」という特集があったらしく、2017年の流行語にも選ばれていたらしい……。ご存知でしたか?

眠りの借金が健康を損なう

タイトルの「睡眠負債」とは英語で「Sleep Dedt」と言い、睡眠研究者の間で注目されている問題だそうです。本書『睡眠負債』はその「Sleep Dedt」を扱ったNHK「Nスペ・睡眠負債」の放送内容からさらに取材を加え書籍化されたものです。2017年の第34回「新語・流行語大賞」でもトップテンに「睡眠負債」がノミネートされています(知らんかった!)。

(ちなみに2017年の新語・流行語大賞は、年間大賞「インスタ映え」「忖度」、トップテン「35億」「Jアラート」「睡眠負債」「ひふみん」「フェイクニュース」「プレミアムフライデー」「魔の2回生」「〇〇ファースト」、選考委員特別賞「9.98」「29連勝」です。「睡眠負債」以外は、知ってる言葉or説明を聞くとわかるけど「睡眠負債」は全く知らなかった)

まあつまり、「注目の言葉」ということみたいですね。

「睡眠負債」とは睡眠の借金。睡眠が足りないまま翌日に持ち越し、それが慢性化している人は少なくないと言います。現代人の病とも言えるようで、大人だけではなく成長期の子どもの睡眠時間も足りていないそう。子どもは大人と違って、8時間、9時間眠らなければならないのに、夜11時を過ぎてもまだ就寝していない子どもも増えてるんですって。

睡眠は生きるために必要な時間です。しかしわたしたちは睡眠を侮りすぎているのかもしれません。この睡眠負債は不可逆で、一度体に負債が定着してしまうと一生残ってしまうそうです。そんな話知らんかった! 知ると怖い話です。

ちなみに睡眠は「負債」を抱えることはあっても、貯金、つまり「寝溜め」はできません。これは他の睡眠の本でも共通して紹介されています。日頃寝不足だからといって、休日に寝溜め(寝坊)すると、逆に生活リズムが崩れてますます睡眠負債を抱えることもあるようです。

睡眠負債を抱えた状態は、注意力が低下し、酒酔い状態と変わりません。その状態で自動車を運転したり、出社しても業務がはかどらず、いいことがありません。それを受けて、企業も社員の睡眠の質の向上に注目し始めているそうです。不規則なシフト制の仕事や、夜勤のある業務では特に、睡眠の取り方に注意を払いたいですね。

現在は、睡眠不足と、認知症やがんの発症の関連性も認識され始めています。

夜更かしの〈おもちゃ〉はいっぱいある!

あさよるは恥ずかしながら、20代の頃慢性的に寝不足でした。「人間は寝ないと死ぬ」ということを知らなかったんですね~。マジで死ぬかと思った。言い訳としては、あさよるの周りの人たちがツワモノばかりで、夜も寝ずに働いて遊んでそれでもパワーが有り余っているような広告マンやデザイナーばかりの中にいたもんで、ついうっかり「自分もみんなと同じように生活しても大丈夫」と思い上がってしまいました。残念ながらあさよるは才能がなかったようで、毎日きっちり夜寝ないと体が持ちません。

で、自分に必要な睡眠時間を測ってみたところ、「7時間睡眠だと少ないかも」と思い至り「睡眠時間8時間を確保する」というプロジェクトを始めてみました。理想は、朝6時には活動が始められるような状態になってたいなぁと。午前中の日光の下がいちばん光が見やすいから、視力を使う作業は午前中に終わらせたいのだ(`・ω・´)> すると、逆算すると夜9時には就寝準備しておきたいのですが、なかなか9時までに業務を終わらせられない日が多くて四苦八苦中です……orz

睡眠負債を抱えてしまう人も、もちろん多忙であったり、勤務時間によって負債を抱えてしまわざるを得ない人も多いのでしょう。夜勤やシフト制で働く人がいないと、今の社会はなりたたないのです。一方で、もう一つの要因として「夜更かしのための誘惑」が多すぎるとも感じました。

夜中、お布団の中でYouTubeを見たり、ソシャゲをして時間が経ってしまうこともあります。SNSをチェックしている間に数時間すぎてしまったり、LINEなんかで友だちとトークして夜更かししてしまうこともあります。むしろ今の環境で「夜更かししない方がおかしい」ような気さえします。あさよるも、睡眠時間を確保したいときは、誰からの連絡も受け付けないようにして、寝ることに集中するようにしています。

SNSやネットニュースなんかも、単に「人とつながる」だけじゃなくて、心がかき乱されて「落ち着かない」「不安になる」「イライラする」なんてことも起こります。自分の心の安定をどうやって確保するのか、情報の取捨選択のみならず、オン/オフや、平穏を乱さないスキルも必要かもしれませんね。

よく寝るためにはお金がかかる

睡眠の質は、起きている間の過ごし方が影響します。また、子どもの睡眠負債は成長にも大きな影響が出るでしょうから、大問題だろうと思います。「大人と同じ時間だけ寝ているから大丈夫」と勘違いしてしまっていることもあるそうです。先にも述べたように、子どもは中学生でも8時間の睡眠が推奨されているそうで、大人よりも長い睡眠が必要です。

あさよるの妹が市街地で子育てをしているのですが、子育て事情を聞いていると「都会で子育てはお金がないと詰むな……」と感じます。妹の息子(あさよる甥)は平日毎日のように習い事をしているそうです。何をしているかというとサッカーや体操やスイミング。つまり、子どもが走り回れる場所がないから、習い事をさせて「全速力で走る」という活動をさせているそうなのです。土日はパパと自動車で公園へ行き、そこでサッカーをするそうです。あさよるは田舎で育ったので、みんな野山や田んぼで転げまわって遊んでいてそれが当たり前だったので、「子どもが走り回れない」となると、とても大変なことが起こっているんじゃないかと感じます。あさよるの育った町も、今は宅地開発が進んで、もう子どもだけで遊ばせるのは難しいかも。山や田畑も減っているし、勝手に遊んでもいい場所がありません。

子どもの「遊ぶ場所」が顕著なので例を挙げましたが、大人もまた、体を思いっきり動かせる場所が制限されているのかもしれません。昔はバーベキューや川遊びや花火ができる場所はたくさんありましたが(それが良かったのか悪かったのかわかりませんが)、今はすっかりなくなってしまいましたね。大人も、体を動かしたり、レジャーや遊びにお金を払い、契約しないと難しくなっているのかも。

気持ちよ~く、バタンキューで寝てしまうような活動のためには、お金がかかるというのは、難しい時代かも。

ログを取るのにハマる

『睡眠負債』挿絵イラスト

本書では、シフト制で夜勤のある人などに向けては、睡眠の記録を取るよう勧めておられました。

あさよるも簡単にですが、起床時間、睡眠時間や食事の時間、運動の時間などのログを取っています。これ、大変な気がするかもしれませんが、慣れるとログ取りが楽しくなってきます。ログを取ったからといって、なにか変わるワケじゃないんですけどね(;’∀’) 改善するためには別の取り組みが必要っぽいです。だけど、「あさよるは睡眠時間8時間は欲しいかも」という気づきも、ログを取るようになって感じるようになりました。一定の効果はあるのかも。

「睡眠負債」は重いです。認知症やがんのリスクが増し、命を縮めます。もし、良い時間を少しでも長く過ごしたいなら、睡眠の取り方、時間の過ごし方に目を向けるべきかもしれません。また、残念ながら睡眠負債は不可逆なものらしく、体の中に負債が溜まってゆくそうです。だから、対策するなら今日からするしかありません。2017年の流行語、今知れてよかったです。

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『やってはいけない食べ方』|今やってる健康・美容法でいいの?

『体を悪くする やってはいけない食べ方』挿絵イラスト

こんにちは。毎晩、日記に「食べすぎ」と書き続けている あさよるです。「夏バテ」してるんだけど、体重は増えてるという(;’∀’)> 『やってはいけない食べ方』は管理栄養士の望月理恵子さんによる、健康や美容の指南書です。しかも、みなさんが「良かれと思って」やっている食生活が、実は逆効果なのよ~! と呼びかけるものです。なんでも「加減」が大事なんですね。

個人的に、栄養学の勉強をおっかなびっくり少しだけやってみたのですが、あまりにも難しすぎてスゴスゴと逃げ出してきた身。栄養士さんってマジすごいと、尊敬の気持ちが高くなりました(`・ω・´)b

健康に気遣っている方なら、ちょろっと目次だけでもご覧くださいm(__)m

ダイエット、健康習慣の失敗

『やってはいけない食べ方』では、健康や美容に気づかっている人が陥りがちな失敗例が数多く登場します。それでなくても、ダイエットや健康法にはブームがあって、その時々みんなが夢中になって消費されるけれども、しばらくすると忘れ去られている……なんてこともよくあります。納豆がいいとか、ココアがいいだとか、青魚がいいだとか。

昨今、流行っているのは「主食抜きダイエット」や「炭水化物抜きダイエット」でしょうか。しかも、中年の男性の間で流行っているとかで、あさよるもランチを外食したとき、中年男性がご飯だけ残しているのを見かけたことがあります。コールドプレスジュースをいただいたこともあります。スムージーは野菜や果物をミキサーで砕いて混ぜ合わせたものですが、コールドプレスジュースは野菜や果物を高い圧力で「絞ったもの」とでも言えばいいのでしょうか。

野菜を積極的に食べるのはいいことかもしれませんが、生野菜ばっかりバリバリ食べているのも考え物です。なぜなら、野菜には灰汁やシュウ酸など、人間の体にとって良いものではない成分も含まれているからです。植物だって、なにも人間に食べられるために生まれてきたわけじゃなく、毒や棘などを持って武装しているのです。

そんな、健康や美容のブームを栄養士の立場でバッサリと正論を主張するのが本書『やってはいけない食べ方』です。別に過激なことを言っているわけでもなく、「それってあんまり意味ないよ」とか「やりすぎはよくない」とか微妙な〈加減〉のお話。

例えば今、グルテンフリーの食品が流行っていますが、本書によると小麦アレルギーやグルテンによる体調不良を起こしやすい人は控えるといいけれども、特に健康面で異常のない人はグルテンフリーでもあんまり意味ないですよ~と紹介されていました。そもそも、第一章一節からしてちょっとショック。それは「朝食は和食より洋食がいい」というものです。理由は「和食はどうしても醤油や味噌を使うと塩分を取りすぎてしまう」から。寝起きの内臓がまだ十分機能していない時間帯に、塩分の多い食事は控え「食パンと卵焼きとレタス。デザートにヨーグルトでも」と紹介されており「なるほど!」と納得。あさよるも朝食に味噌汁を飲んでいましたが、確かに味が濃いかも。

あと個人的に「朝食に果物を食べるとシミができやすい」という話は聞いたことがありましたが、ずっと「ホンマかいな」と疑っていました。しかし、本書でも取り上げられていて、柑橘類を食べるとメラニン細胞を刺激し、メラニンの分泌量を増やす働きがあるそうで、日に当たるとシミや赤み、かゆみをひきおこすことがあるそうです。マジだったのか!

『体を悪くする やってはいけない食べ方』挿絵イラスト

やりすぎ、やらなさすぎはNGってこと?

本書の内容を一つずつ紹介するのはムリなので、目次情報をご覧ください~(この記事の最後に目次情報を掲載しています)。

ここで取り上げられていることの多くは、健康や美容目的に「良かれと思ってやってた」のに、それが裏目に出ちゃってるんじゃない? というお話がほとんどです。例えば、本書では別に糖質制限ダイエットを否定しているわけではありませんが、極端にやりすぎちゃうと別の健康被害や不具合がありますよ、というスタンスです。ダイエットや美容のために食物繊維をたくさん食べることを否定はしませんが、極端に食物繊維過多の食事に偏ると、肌荒れや便秘の原因になる、と紹介されています。

つまり「極端なことをするな」というのが、全編通じて述べられていることじゃないかなぁと感じます。あるいは「〇〇を食べなければいい」とか「△△さえ食べればいい」とか、短絡的に考え行動するんじゃなくて、よく考えて下調べして、食事のコントロールを自分でしましょう、という話なのかもしれません。ああ、マジ正論。「これさえ飲めば」みたいな万能薬みたいなものは幻想なのだなぁ~。

栄養学はむずかしい!

本書を読んでて「献立を考えるのって難しい!」とつくづく感じたのは、こちらを立てればあちらが立たず、みたいな話が多いことです。例えば、果物を食べるのは良い効果もありますが、先に紹介したように食べる時間帯によっては良からぬ効果もあります。また、果物や野菜が、花粉症に反応してアレルギー症状が出ることもあるそうです。ダイエットは、健康管理の面でも必要で、生活習慣病としても必要です。だけど、ダイエットに精を出しすぎると、そのせいで生活習慣病のリスクが増えることもあります。

糖分を控えてたんぱく質を多くとろうと、肉をたくさん食べるようになり、結果的に油分を取りすぎて糖尿病リスクが増すこともあるそう。だけど、油は必ずしも悪者なわけではなく、上手に取ればダイエットの味方になる、という。……ややこしい!

あさよるはもう、こういう栄養学とか生理学とかめっちゃ嫌い&苦手の二重苦なのですよ……(´;ω;`) 栄養士ってマジで賢いよなぁ~とポカーン。

「いい塩梅」ができれば……

本書を超簡単に要約すれば「いい塩梅でやりなさい」ってことなんでしょう。だけど、その「塩梅」がわからないから困ったもんだ。子どもへの「食育」の大切さが叫ばれて久しいですが、親から子、祖父母から孫へ「食育」をするのはとても難しいんじゃないかと思います。だって、あさよるの祖父母は戦前生まれで、人生50年の時代の人たちです。今「人生100年時代」なんて言われるようになりましたが、それは「肉体を二倍も長持ちさせないといけない」ということ。あさよるの両親も、やっぱり50代を過ぎると高血圧やなんやらと健康診断で引っかかって通院をしています。両親が子ども時代に受けた「食育」は、人生50年対応だったのでしょう。そして、その子世代のあさよるは……。

やはり、親から子へ「食育」をするというのはムリがある話じゃないでしょうか。昔、親から教えられたことは、今の食環境や人生観とは合致しません。やっぱ、最新版に自力でアップデートし続けないといけないのかもね……。あ~、難しいなぁ( ノД`)

こういうのこそ、東洋医学の「中庸」ってのが大事なんでしょうね。難しいけど。

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『ネット依存・ゲーム依存がよくわかる本』|スマホ+ゲームはヤバイ

こんにちは。あさよるです。毎日ブログなんて書いてると、ある時に「あなたパソコンに依存してるじゃないのか」とあらぬ疑いをかけられたことから、本書『ネット依存・ゲーム依存がよくわかる本』を手に取った。。結論を先に言えば、本書を読む限りあさよるは依存ではないみたい。業務とブログ更新にパソコンを開くけど、それ以外はといえばYouTubeを見るくらいだし。ゲームはそもそもしないし。テレビもほぼ見ないから、意外とブルースクリーンを眺めている時間は少ないのかもしれない(YouTubeをどれだけ見てるかが問題ですな)。

しかし、あさよるが頑なにゲームをしない理由が「やめられないから」であり、スマホも持ちたくないのは「絶対ハマる」と確信しているからだ。一旦、自分をゲームやネットにいつでもアクセスできる環境に置けば、依存sてしまうのは目に見えているし、自力で抜け出せないとも思っている。だから、本書の内容は他人事じゃない。

スマホゲーム・ネット依存症

『ネット依存・ゲーム依存がよくわかる本』は、ネットやゲーム依存について簡単に誰でも読める内容にまとめられた本だ。この講談社の「健康ライブラリー」シリーズはあさよるもよく読む。精神疾患や、発達障害、不登校やひきこもりなど、治療や支援や知識が必要な人に向けられていて、「誰でも読める」が徹底されている。かといって内容が薄いわけでもないので勉強にもなる。

で、本書のテーマはネット依存、ゲーム依存。心当たりのある方も多いのではなかろうか。ということで、「Internet Gaming Disorder Test」というテストが紹介されている。これはWikipediaの「ゲーム依存症」の項でも「インターネットゲーム障害の基準案」として紹介されている。

他にも本書では「スマホ依存スケール」というのも紹介されている。

スマートフォン依存スケール(短縮版)

① スマホ使用のため、予定していた仕事や勉強ができない
② スマホ使用のため、(クラスで)課題に取りくんだり、仕事や勉強をしているときに、集中できない
③ スマホを使っていると、手首や首のうしろに痛みを感じる
④ スマホがないと我慢できなくなると思う
⑤ スマホを手にしていないと、イライラしたり、怒りっぽくなる
⑥ スマホを使っていないときでも、スマホのことを考えている
⑦ スマホが毎日の生活にひどく悪影響を及ぼしていても、スマホを使い続けると思う
⑧ TwitterやFacebookでほかの人とのやりとりを見逃さないために、スマホをたえずチェックする
⑨ (使う前に)意図していたよりもスマホを長時間使ってしまう
⑩ まわりの人が、自分に対してスマホを使いすぎていると言う

P.8

各項目5段階で評価する。「まったく違う」1点。「違う」2点。「どちらかというと、違う」3点。「どちらかというとその通り」4点。「その通り」5点。「まったくその通り」6点。全部で31点以上になった場合「スマホへの依存の疑いがある」と考える。

また、本書では「ネット依存・ゲーム依存の特徴」はアルコール依存症の特徴から転用されていて、アルコール依存症と同じ「依存症」であり、治療が必要なことがよくわかる。依存症は怖い。自力で何とかできるもんじゃないから、ちゃんと病院にかからないといけない。ちなみに、あさよるが依存症の恐怖を初めて知ったのは、吾妻ひでおの『失踪日記』だった。慢性的なうつとアルコール依存症から自殺をはかるも失敗し、そのまま失踪していた日々を綴ったもの。

あさよるは個人的に、10代のころ酒屋でバイトしてた経験もあり「アル中の人」は見知っていた。朝出勤すると、社員よりも先に店の前で待っているおっちゃんが数人いた。パッと見た感じは、ごく普通のおっちゃん(おじいちゃん)だ。誰もが条件が揃えば中毒になる。今はアルコールよりも刺激の強い娯楽はたくさんあるから、それ以外のものに依存してしまっている人はたくさんいるんだろう。

ある意味、スマホ依存、スマホゲーム依存はアルコール依存症より怖いかもしれない。その理由は、多くのアプリが「無料」で手に入るからだ(もちろんハマると課金をしはじめるかもしれないけれど)。無料だから、どんどんアプリをダウンロードして、ずっとゲームやSNSに没頭し続けてしまう。まだ、アルコールだったらお金を払わないと手に入らないし、なくなると買いに行く手間もある。人に依存してしまう人も、相手がいないと依存できない。だけどスマホでSNSやゲームに依存するのは、コストはかからないし、部屋の中で一人で完結してしまう。かなり怖いぞ!

ところでスマホって必要なの?

スマホのゲームに依存してしまった人の例では、まず「無料ゲームアプリで遊べるのはコスパがいい」と感じ、そしてどんどんハマってゆくと「時間を買っている」との感覚でゲームに課金をし始め、課金額が年数百万円に膨らみ、家族の大問題になった。この「コスパがいい」「時間を有効活用している」との感覚が、なんとも厄介な感だ。ハマってしまえば、自分は賢い選択をしてると錯覚してしまうそうだから。

ところで、多くの人にとって、スマホって絶対必要なのだろうか。職業柄、最新型のスマホをガシガシ使いこなす人もいるだろうが、多くの人にとってスマホって、あくまで「娯楽」の道具じゃないだろうか。もちろん、娯楽のために道具を買いそろえるのは悪いことではないが、あまりにもコストがかさみすぎたり、業務に支障が出るくらい趣味にハマりすぎるのは考えものだろう。

それにしても「スマホ」&「ゲーム」という組み合わせはヤバイ。

『ネット依存・ゲーム依存がよくわかる本』挿絵イラスト

どこでもできる、いつでもできるはヤバい

本書では子どもがスマホやゲームに依存してしまう例が数多く紹介されている。あさよるも子どもの頃からテレビゲームをやってた世代だから、子どもがゲームにのめり込んじゃうのはよくわかる。だけど昔のファミコンは本体をテレビに繋がなきゃいけないという、物理的な制限がかかっていた。しかし、今の一人に一台ゲーム機やスマホが配られている状態で、ゲーム依存、スマホ依存するなという方が無理な話だろうと思う。

なんかもっと根本的に、道具の使い方をよく考えないとヤバいんじゃないかと危機感を持った。繰り返すけれども「依存」というのは恐ろしいもので、一度「依存症」になったら自力でどうにかできることじゃない。「コスパ」や「効率」を考えるなら、そもそも「依存症にならない」ような環境を意識的に整えなきゃヤバいんじゃないだろうか。

突然、強制的にやめさせるのは逆効果

本書『ネット依存・ゲーム依存がよくわかる本』は、すでに依存症になっているor依存傾向にある人や、その家族に向けられたものだ。だから「依存症予防」ではなく「依存症になったらどうすべきか」が趣旨である。

依存症じゃないかと感じたら、まずは専門医にかかること。本書ではネット依存・ゲーム依存が相談できる全国の医療機関も紹介されている。本人はなかなか自分の依存症に気づかないことも多いから、家族が病院に相談することも少なくないらしい。

そして家族は、強制的にスマホやゲームを取り上げたり、遮断してしまうのは逆効果だそうだ。無理やりゲームやネット環境を取り上げると、余計に依存対象に対して執着が増してしまうらしい。にゲームやSNSでオンラインの友人と連絡が取れなくなったり、ポイントやランキングが下がってしまうと、自分のキャリアや人間関係を壊され、否定されたと感じるらしい。うん、わかる。だから、話をしながら段階的にゲームやネットの時間を減らしてゆくよう根気よく対応しなければならない。

ゲーム機でゲームする方が楽しい?

あさよるも、スマホゲームは「ポコパン」と「妖怪ウォッチツムツム」にドハマりして、人間やめる寸前だった。マジで「寝る間を惜しんで」状態で、なかなか人生かけてやり込んだんじゃないだろうか。で、ゲームにハマるのはいいんだけれども、ゲームをするのが苦しくて苦しくてたまらなくなってくるのよね。そりゃ寝てないし、食べる時間も惜しんでるんだから苦しいわ。で、「苦しいのにやめられない」という苦悩。これって立派な依存症じゃね? と今気づく(苦笑)。

で、命がけでプレイしてる割に、達成感がないんだわ、これがw ある時に「こんなに苦しみが続くのはもう嫌だ」と、アプリを削除して一命をとりとめたのであります。

そして「やっぱ無料のゲームより、お金出して買ったソフトのほうが面白いなあ」ということになった。あさよるは今、ゲーム機をDSライトしか持ってないから、DSのゲームをたまに思い出したころにプレイする程度。だけど、任天堂のゲームはやっぱ無料アプリのゲームよりずっとよくできてて面白いように感じる~。

って、そういえば昔、どうぶつの森にハマって、夜中の昆虫採集や釣りが忙しくて眠れない日々もあったなぁ。やっぱゲームは、依存しないようにやるのって難しいなぁ。

家族って大事なんだなぁ

10代の人がネット依存・ゲーム依存になるケースが多いらしいのだけど、30代でも依存症で受診する人が増えているそうで、本書も全年齢対象。

しかし、本書を通じて読んで感じ入ったのは「依存症の治療には家族の存在が大事なんだ」ということだ。本人が依存症に無自覚で、家族が異変を感じ受診をすすめる場合が多いそうだし、段階的に時間をかけて依存状態から脱却してゆくにも、家族の支えがあってこそなのだろう。これは、どんなに親密な人がいても、家族でなければなかなかここまで深く関わることは難しいのではないだろうか。

反対に言えば「孤立してしまう」というのは、誰からの支援も受けられないということでもある。その状態で、依存から抜け出すのはとてもできないのではないか。あさよるも独身だし、独り身でいるって、こんなところにリスクがあったのか……と呆然とした。誰にも何にも依存せず、自立して生きたいけれども、そうはいっても生きてれば上手くいかないこともあるだろうし、困ったなぁ。こうやって、前もって勉強しておく必要性を感じた。

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『雨はどのような一生を送るのか』|地底と天界には水が満ちていた

こんにちは。あさよるです。あさよるの幼いころの遊び道具は「水」でした。右のコップの水を左のコップに注ぎ、左のコップの水を右のコップに注ぎ、右のコップの水を左のコップへ注ぎ……と延々と同じことを飽きずに朝から晩までやっていました。夢中になっていたのは、水のねちゃ~っと吸いつくような粘度と、あと、水と水が混ざり合う瞬間を見たくて同じことを繰り返していたのを思い出します。今でも、川の水面をボンヤリ眺めていると時間を忘れます。こちらも、川の水が交じり合う瞬間とか、エネルギーがどう伝播してゆくのだろうとか、キラキラと輝く水面の形を記憶しようとしたり、移ろってゆくものから目が離せない感じ。

本書『水はどのような一生を送るのか』では、一番身近でふしぎな「水」の性質について解説するのもので、これまで科学者たちがどのように水の性質を考え、どのような実験が行われてきたのか知るものです。易しい文体で誰でも読める内容ですが、読み応えあって面白かったです(`・ω・´)b

小さな「ハテナ」を解明すること

『雨はどのような一生を送るのか』は「どうして雨は降るの?」「雲はなんで落ちてこないの?」なんてとっても素朴な疑問に答える内容です。しかもただ、知識としてトリビアを羅列するのではなく、雨が降る理由、雲が落ちてこない理由を、科学者たちはどのように考え、どんな実験がなされてきたのかが紹介されます。

例えば、雨はどうして降るのか。雨が降り、地表や海から蒸発した水分が再び空中へ蒸発し、上空で冷やされ雨となって降ってきて……とグルグルと循環しているのは自明の事実。水の循環の図式は誰もが一度は目にします。しかし、昔の人は海の水が蒸発して雨になるとは考えなかったんです。聖書に登場する〈ノアの箱舟〉のお話では、「大いなる深淵が裂け」「天の窓が開かれた」ことによって、地上が水で覆いつくされてしまいます。昔の人は、大地の下と天空の上は水が満ちていると考えていました。地面が裂けて地底の水が流れ込み、さらに天空が開いて水がなだれ込んできたと表現されています。

マジメに遊ばないとヤバイ

本書では、これまで科学者たちが試みた実験が紹介されています。実験器具の図を見ていると、結構単純で、小中学校の実験でやったようなものが多いのです。あさよるはてっきり、学校の実験で、簡易版というか、子どもにもできるよう簡略化されたものなのかと思ってましたが、意外にも簡単な装置を使って実験し、検証されてゆくんだと知りました。雲をつくる実験なんか学校でやった記憶がありますが、あれはそのまんまの実験だったのですね。

また、水が流れる様子や、地面に水が浸み込んでいく様子、海の水が蒸発する様子など、わたしたちは知識がなくてもなんとなく経験で見知っていることがあります。たとえば、海の水はペタペタしていて蒸発しにくいとか、砂利や石が重なった筒の中を水が進むとき、じわじわっと浸透してゆく、など、別に特別実験しなくても、なんとなく経験で知っています。

この「なんとなく経験で知っている」ってのが、とても大事なんですね。知識として、教科書の文言を暗記するのは辛いし難しいしすぐに忘れてしまうでしょう。体験に基づく記憶の方がずっと思い出しやすそうです。

勉強ってのは、机に向かってテキストを読むことじゃなく、野山や川や海で遊びまくる方がずっと効率がいいのかもしれません。遊びってマジメにやらなやなんですね。

『雨はどのような一生を送るのか』挿絵イラスト

世界は変わる

先ほど、昔の人は地底と天界には水が満たされていると考えていたと紹介しました。その世界観は現代では否定されています。だけど、今わたしたちが考えているこの世界の形も、これからの未来、どんどん変わっていくのでしょう。

あさよるは10代のころから化学がむっちゃ苦手で超大嫌いだったのですが、苦手&嫌いを少しでも克服しようと、ずっと避けて通ってきた化学の勉強を少し始めてみました。大嫌いな理由は、なんかとりとめもなく、ただひたすら暗記するしかないのが耐えられなかったのですが、改めて勉強すると、目から鱗と言いますか、「世界の捉え方が変わった!」という経験をしました。しばらくクラクラしておりました。

世界が変わる経験ってやめられないですよね。あさよるが生きている間に、あと何回くらい同じ経験ができるのでしょうか~。

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