西原理恵子

『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』|母と娘の切れない「おまじない」

『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』挿絵イラスト

こんにちは。あさよるです。あさよるの中の人は女性でして、女性として「母と娘」の話はピリッとしてしまいます。一体何なんでしょうか。「父と息子」にも、なんらかの関係性があるのでしょうか。今日手にしたのは『女の子が生きていくときに、覚えてほしいこと』。母として、反抗期を迎えもうすぐ巣立ってゆくであろう娘への西原理恵子さん流のメッセージです。

巣立つ娘へ

本書『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』は、一丁前に反抗期を迎え、そろそろ巣立ちのときを迎えた娘を前に、著者の西原理恵子さんが自身の半生と重ねながら、巣立つ娘へ送るメッセージ。また「毎日かあさん」として、不特定の「娘たち」へ向けた言葉でもあります。

長男は16歳でアメリカへ留学し立派に巣立ってゆきました。二子の長女は高校生になって自分の意志で劇団に入り、家ではお母さんと会話もしない反抗期真っ最中。母として、順調に育つ娘が微笑ましくあるものの、まあ同じ空間にイライラしている人がいると、誰でもイラつきます。

また、サイバラさんはご存知のように現在、高須クリニックの高須先生と交際中ですから、娘が朝帰りなら母も朝帰りw のみならず、なんといっても母が西原理恵子さんですからね~。子どもたちも大変です。親が作家なんて羨ましく思えますが、子どもたちにとってはネタにされ、たまったもんじゃないのかもしれませんw

サイバラさんの二人の子どもたちは、亡くなった前夫の子どもたち。前の夫は出産後、子育てが始まってから家庭内のDVが始まり、サイバラさんも苦労なさったそうです。なんとか離婚し、前夫もアルコール中毒とDVから立ち直り、サイバラさんや子たちと真っすぐ向かい合えるようになった半年後、この世を去りました。娘さんはお父様の記憶がなく、サイバラさんや祖母(サイバラさんの姑)から〈お父さん〉の姿を伝え聞いています。

ちょっと特殊な家庭環境ですが、「母と娘」という不変のテーマは、女性なら多少なりとも身につまされるでしょう。

母と娘と言えば

ちょっと話がそれますが、ちょっと前に「あたしおかあさんだから」という曲の歌詞が話題になりました。その話題を読んで椎名林檎さんの『ありきたりな女』を思い出しました。この曲は、まさに「母と娘」の「呪い」がテーマとして扱われています。かつて娘として、母から「お呪(まじな)い」をかけられた娘はやがて母となり、また娘に「お呪い」をかけるのです。『ありきたりな女』では女性の業や醜さが生々しく切り取られていて、ゾッとするというか、あるいはそれが美しく、愛おしくもある。

女性は、母や娘に「私」と「母」と「娘」を見るそうです。十代向けの『オンナらしさ入門(笑)』というジェンダーを扱った本の中で、女性は自分の娘に母親の姿を見て、娘を育てることは母への復讐であり、「母にされたこと」や「母がしてくれなかったこと」をするという話に、なんかものすごく納得してしまいました。

「母と娘」というのは、実は「嫁と姑」以上に複雑で切っても切れない「お呪い」がかかった関係のようです。

「カネ」の話と「プライド」の話

サイバラさんが「娘たち」へ送るメッセージは、お金を稼ぐ力と、そしてプライドあるいは尊厳について。

お金の話は以前ブログでも紹介した『この世でいちばん大事な「カネ」の話』でより詳しく触れられています。お金を稼ぐこは生きることに直結しているのに、社会の中ではタブー視される話題です。しかし、働いて、稼いで、食うというのは、悪いことではありません。そのために、生きる力として稼ぐ力を、女性も身につけるべきです。サイバラさんご自身の体験がつづられています。

プライドや尊厳の話は、もし彼氏や夫が暴力をふるうなら「逃げなさい」ということ。暴力というは、実際に身体を痛めつけることだけでなく、あなたの人格否定をしたり、逃げられない相手を脅したり、恐怖で支配しようとするなら「逃げなさい」。それは、子どもがいても、絶対に逃げなさい。

そして、男性の社会的地位に乗っからないこと。「夫の年収が○千万」とか「旦那に宝石を買ってもらった」ことを自慢せずに、「自分の年収」を増やし、「自分で宝石を買う」。自分で働いて、自分で稼いで、自分で生きる自立した女性であるプライドを持つ。

生きる戦略を持て!

どちらの話も、多かれ少なかれ、多くの女性は当てはまる節があるんじゃないでしょうか。実際に殴られる等の被害はなくても、男女間でパワハラっぽい関係性になってしまったり、あるいは男性の社会的地位が自分のそれだと思ってしまったり。

かつて、女性は受け身のままでも生きてゆける時代があったのかもしれませんが、その生き方はもうありません。女性も戦略を立て、賢く、強く、ときにズルく生き抜かないといけない。とくに子どもを持てば、自分以外の人生が乗っかってきます。「逃げる」は悪手ではありません。「年収」「肩書き」「社会的地位」ではなく、自分の「良い状態」は自分で設定して、それを目指すべきだ。そのための戦略を。

貧乏も暴力も連鎖する

本書『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』で繰り返し語られるのは、貧困と暴力は連鎖するということ。だから、自分が貧しさや暴力の中にいる人は、まずはそこを抜け出し、さらに連鎖を断ち切らなきゃいけない。

十代の人にとって、学校の勉強に打ち込むことは、そこから抜け出すための有効な一手です。しかし、置かれた環境によっては、子どもに勉強をさせない親や、進学を阻む親もいます。運の要素も働きます。すべての人が望んだ未来を手にはできないでしょう。サイバラさんも上京資金を父に取られそうになり、ひどい暴力を受けてまで母親が守ったものの、サイバラさんが上京するその日、父は自殺しました。そこまでやるのかと、読んでいても気が重くなる話でした。

サイバラさんのお母様もダメな男をつかまえてしまった女性で、サイバラさんご自身も「母のようになるまい」と思っていても、やっぱりダメな男と付き合ってしまうという……。

この「連鎖」は、一体どうやれば切れるのでしょうか。サイバラさんの場合は、ご自身が成功なさったことと、娘には亡くなった父親(西原さんの元夫)の悪口を言わずいい話ばかり聞かせたそう。そして、サイバラさんは今高須先生という「ええ男」交際していること。これは、鎖が切れたって考えていいのかな?

サイバラ泣かせるなあ!

『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』挿絵イラスト

この本、泣けるんですよね。途中何度も胸がいっぱいになって、目頭が熱くなったか。女性だったら「母と娘」の関係に心当たりがあるだろうし、自分を重ねて読んでしまう。それは、サイバラさんだったり、サイバラさんの母親だったり姑だったり、あるいは娘さんに、自分を見てしまうのです。

娘さんの反抗期、文面で読んでいる分には「全然反抗してないやん」と思ってしまう あさよるは、もっとめちゃくちゃな反抗期だった気がしますw その一方で、あさよるはちょうど〈日本経済の失われた20年間〉に子ども時代、青春時代を過ごしたので、ただひたすら経済的にツラかった。お金がないと人はギスギスするもので、家族間の関係も破綻していました。だから、サイバラさんの娘さんがものすごく「妬ましい」とも思います。

次世代への思いと、自らのやるせなさと、親世代への憐れみと……何重にも泣ける。やっぱサイバラ上手いなあ。

ただこうやって「されたこと」「しれくれなかったこと」にこだわっている限り、やっぱり連鎖は切れないのかも。なーんにも忘れて、次のステージへ進みたいものです。

関連記事

西原理恵子さんの本

教育・学習についての本

子育ての本

生き方についての本

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『はじめての人のための3000円投資生活』|手堅い貯蓄の増やし方

こんにちは。お小遣いを増やしたい あさよるです。自分の書いた過去記事を見返しますと、「お金」に関する本に対してかなり半信半疑で、「投資」なんてもの信用ならないと恐れている節があります。そんな中、『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』を読んで、ローリスクで投資できることも知り、「趣味の範囲で遊んでみるのも面白いかも」なんて思い始めました。また「ローンは一日でも早く返済すべき」と思い込んでいましたが、銀行の金利が少ないんだから、焦らなくていい(場合がある)という発想をしたことがありませんでしたが、納得。あさよるこそ「現金信者」だったのだなぁと目からうろこです。

で、本書『はじめての人のための3000円投資生活』は、月々3000円ずつ投資してみない?3000円なら怖くないでしょ?という提案です。投資って、ハイリスクハイリターンとは限らないんです。

ネットで毎月3000円の投資信託を

本書『3000円投資生活』は、ネットで投資信託を毎月3000円分買いましょうというもの。種類がたくさんあるので「バランス型の投資信託」にしましょう。以上解散。

投資信託とは、「投資家から集めたお金(ファンド)を投資のプロであるファンドマネージャーが運用し、その成果に応じて収益を投資家に分配する」というものです。
そして「バランス型の投資信託」とは、日本の株式や債券、外国(先進国から新興国まで)の株式や債券などが、その名の通り、バランスよくパッケージされた商品であり、これを一つ買うだけで、複数の対象に投資することができます。

一口に「バランス型の投資信託」といっても、やはりたくさんの商品がありますが、私が特におすすめしたいのは、

「世界経済インデックスファンド」(三井住友トラスト・アセットマネジメント)

p.59-60

なんかファンドマネージャーっていう人が、集めたお金を運用して、その成果を配分してくれるらしい。これは自分一人で株価をチェックして運用するより楽だし、たくさんの銘柄を扱うから、大きな損も少ないらしい。イチオシは「世界経済インデックスファンド」(三井住友トラスト・アセットマネジメント)で、次にオススメが「eMAXIS バランス 8資産均等型」(三菱UFJ国際投信)。

このやり方は大きなリスクもない代わりに、利益も小さい手堅いやり方です。銀行に貯金しても金利も安く増えも減りもしないお金ですが、投資すると少ないながらも増えるという考え方。慣れてきたら、月々の投資金額を増やしても構いません。

お金がたまる体質に?

本書の面白い指摘は、投資を始めることでお金に関心が生まれ、結果的に浪費が減る人がいるということです。先に述べた通り、本書ではローリスクローリターンな投資を勧めていますから、リターン以上にお金を使っているとお金は増えません。まずはやはり「浪費を減らす」「家計を見直す」という、こちらも手堅い手段が必要です。生命保険のプランは適当か。通信料金は高すぎないか?などなど。同著者の『貯金・節約のすすめ』も併せてどうぞ。

また「投資」と呼ばれてるけれども、リターンが期待しにくい投資も紹介されています。例えば、不動産経営は成功する人はかなり少なく、空室が出ると精神的にもつらい。また、外貨預金は恐ろしいモノだそうで、くれぐれもオススメさえれていませんでした。

手堅くいきましょう

本書『3000円投資生活』はあくまで〈初心者のための〉入門書です。投資で利益を上げている人や、スリリングな投資を楽しんでいる人には向きません。なんてったって「手堅くいきましょう」というものだから。

本書は3000円という「お小遣い」「趣味のお金」の範囲内で始められるのも、手堅く初心者向きだと思います。もし失敗しても趣味のお金だし、プラスが出ると儲けもんだし。一応、楽天銀行の口座は作ったんですよ。3000円ならものすごくやってみたい!

今回生まれたソボクなギモンは、仮想通貨の値上がりが話題になっていましたが、仮想通貨を持つのも「外貨預金」になるんでしょうか。ということは、かなりハイリスクな分野ってこと!?

関連本

『心も生活も整理されて輝く!貯金・節約のすすめ』/横山光昭

『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』/山崎元,大橋弘祐

『その節約はキケンです――お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか』/風呂内亜矢

『お父さんが教える 13歳からの金融入門』/デヴィッド・ビアンキ

『お金の流れを呼び寄せる 頭のいいお金の使い方』/午堂登紀雄

『勝間式 超ロジカル家事』/勝間和代

『この世でいちばん大事な「カネ」の話』/西原理恵子

 

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2015年に読んだおすすめ15冊!

2015年に読んだおすすめの本15冊

電子書籍端末と紙の本のコピックマーカーを使ってのイラスト

2015年は、この朝夜ネットがスタートしたはじめの年となりました。
ブログに訪れてくださった皆様に、感謝しております。

年の最後は2015年に読んだ本の中から手元に置いておきたい、おすすめの15冊の紹介です。
ブログで既に紹介済みのものが多数ですが、1月~12月までに私が読んだ本ということで、それ以外のものも混じっています。

ピックアップしたものを、ざっくりと5つのカテゴリに分けました。健康と美容、現代社会、自分について、生き方について、エンタメ、といったところでしょうか。
読書の参考にしていただけると幸いです。

健康と美容を考える手助けに

たったの5分で小顔になれる 顔骨リセットセラピー


顔の筋肉の緊張や張りをほぐすと小顔になるという本。ページ数も少なく殆どは写真でマッサージの手順が紹介されている。
「筋肉」が人の外見を大きく変えていることに気付かされた。外見は生まれ持ったものよりも、筋肉の使い方という後天的な理由が大きいのではないかと思い始めた。
と、そんなことより、手順の通りにやると最初はめちゃくちゃ痛いけれども、スッキリするのでオススメです。

太らない教室


「ダイエット」という切り口から、筋肉の働きや特性、筋肉の必要性や鍛え方が紹介される。
運動して痩せるという王道ダイエット本とも言えるが、筋肉量と太りやすさの関係をキチンと紹介されている。
その後、同じ著者の『スロトレ完全版 DVDレッスンつき』を買い週に2回ほど15分くらいDVD見ながらトレーニングして、劇的に体型が変化中。

『スロトレ』もイチオシだけど、まず筋肉について『太らない教室』で知識と段取りを知っておくのがおすすめです。

ツボに訊け!―鍼灸の底力

東洋医学をこれまでやや訝しんで避けていたのですが、『ツボに訊け!』を読み意識が変わりました。鍼灸治療には迷信や誤りがあることも認めながらも、確かに効果があることが説明されています。
鍼灸や漢方薬など東洋医学も大きな効果があるゆえに、素人考えで施術や服薬は危険なのだと考えを改めました。専門家による指示の元、西洋医学と併せて効果的に取り入れたいです。

現在社会を考える手助けに

実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO

どうやら、お天気、気象について、人類ははまだまだ分からないことだらけのようです。大空では不思議なことがたくさん起こっているそうで、航空自衛官たちも任務中、不思議なできごとに遭遇することもあるそうですが、報告されることはありません。本書は貴重な証言を集められた書籍です。
自衛官を辞めてから証言を始めているので、事例は古く、冷戦時代のできごとでしょう。
宇宙人や不思議体験は横へておいても、領土や領海とともに、広大な日本の領空でも「何か」があるようです。

ヤンキー化する日本

存在はひしひしと感じていたが、なんと呼べば良いのか分からなかった人間の層に「ヤンキー」と新たに命名されたことで、私たちは現在版「ヤンキー」たちを認識できるようになりました。マーケティングにも役立つのではないでしょうか。
面白いのは「粋」や「傾奇者」にも通ずる価値観や美意識を持っている点でしょう。昭和のヤンキーとはまた違う、平成版ヤンキー的嗜好を、私もまた持っているように感じ他人事ではありません。

木に学べ―法隆寺・薬師寺の美

奈良の法隆寺、薬師寺の棟梁だった西岡常一さんの貴重な、日本の木造建築の記録です。本書は1988年に最初に出版されたものですが、その頃にはもう後継者不足や、資材不足が深刻だったようです。技術も道具も、守らなければなくなってしまいます。
スカイツリーだって、伊勢神宮が20年毎に遷宮するように、たまに建て続けないと修理もできなくなるんじゃないのかなぁと考えつつ、現在話題の?オリンピック会場の建築についてのニュースを思います。

自分について考える手助けに

友達がいないということ

「友だちがいない」とはどういうことなのか。なぜ「友だちがいない」のか。考えはグルグルと巡り、話はあっちへこっちへと行き来しながら、自分の持っている指向や考えを内省し、または他者を観察し社会を考えます。「だから友だちがいないんだろ」と言われてしまいそうですが、それが「性分」なのです。
同性の友だちが作れない理由として「ホモ・フォビア」、同性愛指向を持っていないからではないかと、語られ「そうかもしれない」と気付きました。

人類史のなかの定住革命

「人類」がどのように生きてきたのかを考えることも、自分を知ること、自分の置かれている社会を知ることかもしれません。我々が他の類人猿たちから離れ、ヒトがヒトとして生き始めたのはいつなのか。いつからこのような社会を築き始めたのか。
現在、同性婚や夫婦別姓など「婚姻制」についてのニュースを見聞きします。婚姻、家族の形態を考えるときにも役立つ一冊ではないでしょうか。

生き方について考える手助けに

この世でいちばん大事な「カネ」の話

「お金がない」とはどういうことか、なぜお金がないといけないのか、こんなに生々しく直球に投げつけてくる本はなかなかありません。貧乏は、欲しいものが買えないだけじゃない、貧乏は心まで貧しくし、貧乏は子どもたちにも病気のように感染し、一度貧乏に飲まれると、そこから逃れることができない不治の病。
そしてまた、働くことの大切さ、お金を稼ぐことの意味も、率直に、正直に語られます。
お金の話をすると「汚い」「はしたない」と言われてしまいがちですが、「生きるため」に避けて通れない話題です。

はじめて学ぶ生命倫理: 「いのち」は誰が決めるのか

自分の命は自分のもの?自分の好きなように扱ってもいいの?子どもの命は誰のもの?親は子どもの命を決めてもいいの?信仰のために命を手放すのはどういうこと?生まれてくる前の人の命は誰のもの?安楽死は?尊厳死は?
答えのない、答えの出せない問がいくつも提示され、その度考えこんでしまいます。本書でも、考えるいくつかのヒントは紹介されますが、答えは書かれているはずもありません。自分と向き合うためや、子どもたちと向き合うために。
答えのない、だけど素朴な「なぜ?」「なぜ?」は、子どものみならず、大人たちだって本当は誰かに尋ねたいものです。

私とは何か――「個人」から「分人」へ

「私」とはなにか。確固たる形のある一つの塊なのだろうか。「本当の自分」というものがあると考えると、その時々に見せる様々な自分の顔は「ウソの自分」になってしまう。じゃあ、自分はウソの仮面、ペルソナをいくつも持っているのか。そんな風に考えてこんがらがることは誰もがありますよね。
しかし、本書では「分人」という考え方を提唱されています。「私」というものは、一つのものじゃない。「分人」がいくつも寄り集まった“集合体”が「私」なのです。それは小さな細胞が集まって私達の肉体を形作っているのと同じです。そしてその「分人」は、他者との間に生まれると考える。面白くて、ちょっと肩の荷が下りる考え方を、取り入れていてはいかがでしょう。

人生がときめく片づけの魔法

“片付けの魔法”というタイトルですが、ただ部屋を片付ける方法が紹介された本ではないようです。自分の理想の状態をイメージし、そこに近づくためにセルフコーチングを行い、最終的には新しい自分に生まれ変わるための手順が紹介されています。
部屋を散らかしていた過去の自分から、別の人に生まれ変わったから必然的に部屋が片付くのです。だから“人生がときめく”のかぁと関心しました。
私はまだ、新しい自分をイメージできておらず、自分と向き合う必要があるようです。

物語を楽しむ

デビルマン

朝夜ネットではまだ、マンガを紹介したことがありません。マンガは完結してから……と考えていたら機会がありませんでした(^_^;)

『デビルマン』をずっと積ん読していたのですが、思い切ってブックオフに売ってしまおう一気読みしました。
しかし、一気に読もうとすると、物語の展開の凄まじさと、そのイラストのインパクトから最終巻に差し掛かるには既にクラクラ。そしてあのヒロインの扱いや、オチは知っていましたがそれでもビックリ。
しかし、最後の物語の終わり方は、好きだなぁと思いつつ、現在のマンガのレベルってすごく高いんだと再認識しました。過去に、実験的で挑戦的なマンガが存在するからこそでしょう。

ジュラシック・パーク

2015年夏に公開された映画『ジュラシック・ワールド』を見たついでに、シリーズ第一作目の原作小説も読みました。これまでSF小説をあまり読んだことがなく、初めてサイエンス・フィクションの面白さを体験しました。
映画第一作目と話の筋はだいたい同じですが、細かな設定が違うため、物語もどんどん違うものになってゆきます。恐竜たちは恐ろしく、しかしページを捲る手は止まらず、深夜までドップリと読みふけってしまいました。

悪者たちは命を落とし勧善懲悪されてゆくのですが、恐ろしいのは「いや、確かにセコいやつだけど食べられなくていいじゃん!」「え!その人もダメなの!??許したげようよ~」と情け容赦ない。しかも最期が酷い。
そして、本当に怖い!恐ろしい!情け容赦ないのは恐竜たちです。恐竜ですから独白などもするわけもなく、淡々と人々を襲います。背筋が凍る!

勢いで二作目の『ロストワールド・ジュラシックパーク』も読了しましたが、思い入れがありすぎて、なかなか記事にできないまま年を越してしまいます(苦笑)。二作目の方が思うところ(もちろん好きなところ!)が多かったようです。

ジュラシック・パークシリーズの小説まだ読んでない人は、ぜひぜひご一読をば!

2015年、お世話になりました

今年はブログを開始したおかげで、例年よりたくさんの本と出会えました。
来年も、マイペースにブログを更新してゆきます。
「朝夜ネット」ですので、いつか、朝と夜更新できるようになるといいなぁと考えております。
どうぞ今後も、よろしくお願い致します。

良いお年を!

【今週の記事まとめ】2015年11月2日~6日

今週のまとめ

今週紹介した書籍のまとめです。

この世でいちばん大事なカネの話

とても真っ直ぐに「カネ」について語られています。

命を生きながらえるためにもお金は必要です。大切な人を守るためにもお金は必要です。
貧困のもたらす恐ろしさや、貧困の連鎖についても、著者の経験を交えつつ、読者へ語りかけるような文体で綴られています。

なぜ、お金の話を、なんとなく下品だとか、良くないことだと思っているのでしょうか。
なぜ私達はお金が欲しいのでしょうか。
一体なんのために、私たちは働くのでしょうか。

生きること、働くこと、人を大切にすること。そんなヒントが詰まった一冊です。

記事リンク:『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を読んだよ

Kindle版あり

スロトレ完全版 DVDレッスンつき

筋肉の特性を知り、利用することで効率よく筋肉を鍛える「スロトレ」のDVD付きの完全版です。
穏やかで短時間のトレーニングで効果があるそうです。

私もさっそく、DVDを見ながらトレーニングをしていますが……始めてトレーニングした日は、その日の晩から全身筋肉痛でなかなか寝付けないほどでした(苦笑)。
初心者用のメニューで、10分ほどのトレーニングですが効果はひしひしと感じています。

その後、2日置きに一週間ほど続けていますが、体の具合が違う気がします。真っ直ぐに立ちやすくなり、体がポカポカしています。

記事リンク:『スロトレ完全版 DVDレッスンつき』を読んだよ

あな吉×cafeglobe 仕事もプライベートも輝きだす 働く女性のための手帳術

あな吉さんこと浅倉ユキさんを、「ゆるベジ」という野菜を使った料理方でご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
私は、あな吉さんの手帳術を紹介するMOOKで出会いました。

先に公開した記事でも書きましたが、あな吉手帳術で推奨されているA5の6穴リングファイルと、週間見開きのレフィルを合わせて購入してしまいました。
更に、付箋やシールやボールペンを新たに入手し、今度はかわいいハンコが欲しいなぁなんて、物欲にまみれています(汗)。

記事リンク:『あな吉×cafeglobe 仕事もプライベートも輝きだす 働く女性のための手帳術』を読んだよ

「考える力」をつける本: 本・ニュースの読み方から情報整理、発想の技術まで

著者は朝日新聞の元記者。
新聞記者はどのように物を考え、物を書くのかが、垣間見れるように思いました。

2001年に発行された単行本を再編集されたものなので、扱われているニュースは古く感じます。
更に、著者の現役記者時代の話題となると、20年以上前の話になるのでしょうか。

少し、現在の私が読むには、話題が合わないかもしれません。

記事リンク:『「考える力」をつける本』を読んだよ

Kindle版あり

たったの5分で小顔になれる 顔骨リセットセラピー [Kindle版]

電書版のみで発刊されており、本の後半はお顔の、フェイスマッサージの手順が画像付きで紹介されています。
わかりやすく簡単なので、写真を見ながら自分でマッサージができます。

初めのうちは顔がカチカチに固まっていて、上手くマッサージができませんでした。
かつ、とても痛かったのですが、続けているうちに段々と痛みのなくなり、顔もほぐれてゆきました。

著者の百木さんは東京でエステティシャンをされており、エステの施術の様子をYouTubeでも配信されています。
これが見ているだけでとても気持ちよさそうです。

自分でマッサージをする前に、動画で手捌きやイメージを確認しても良いかもしれませんね。

記事リンク:『たったの5分で小顔になれる 顔骨リセットセラピー』を読んだよ

『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を読んだよ

生きてゆくのに大切なお金と財布をコピックで描いたイラスト

生きてゆくのに大切なお金と財布をコピックで描いたイラスト

私はなんでもホイホイ安請け合いするくせに、その分の代金を回収するのが苦手です。
手を貸したり手伝いはするのに、その労働の対価をもらえないんです。
そう、お金を稼ぐのが下手なんですね。

そんなことをずっと続けていると、なんだかその内、人との付き合いも嫌になってしまいます。
「タダ働きさせやがって」と思いながら相手と付き合い続けるからです。
でもきっと、悪いのは相手じゃなくって、私がタダでできること・できないことを明確にせうず、ホイホイ何も考えずに請け負っちゃうせいです。
今後は気をつけようと思います。

貧乏も不幸もどんどん連鎖する

『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を読みました。
西原さんが読者に語りかけるように、自身の経験を交えながらお金の大事さ、働くことの大事さを説いています。
また、貧困の連鎖、不幸の連鎖についても、とても素朴な表現で書かれています。

私は、「お金」を巡って家族間で揉めに揉めて、もう元には戻れなくなってしまいました。
一度こじれてしまったものは、そうそう元には戻りませんし、体も心もボロボロに疲れ果ててしまいました。

貧乏から、不幸から、もう逃れられない

本書では、お金のない苛立ちがお酒やギャンブルへ駆り立てる例を、西原さん自身の体験も交えて書かれていました。
私は幸いお酒や賭博、悪事や犯罪に手を染めずに済んでいますが、万年過労気味でいつも自分の体を酷使し続けていました。
これって、自分で自分の体を傷つけてるのと同じだなぁと思います。

自分の体に鞭打って働いても、じきに限界が来てしまいます。
働けなくなるとお金はなくなるので、結局は私も、しっかりと負の連鎖の中に居るんだろうと思います。
悲しいですが、この連鎖からは、はなかなか抜け出せないんですよね。

お金がほしい!そのために働く!

「負の連鎖の中にいる」と気付いた限りは、どうにかここから抜け出したい。
そのためには、お金を稼ぎたい。
お金を稼ぐために、脇目もふらず働きたい。

シンプルなことです。
が、私はごちゃごちゃ考えすぎていました。

脇目もふらず働くためには、まずは自分の体を大切にしないといけません。
これまで自分の体を大切にしていなかったということは、どんどんお金の無くなる努力をしていたってことです。
まるで考え方が逆転していました。

 

この世でいちばん大事な「カネ」の話
西原 理恵子
角川書店
(2011)

『生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント』を読んだよ

正しいことで人を傷つけているイメージをコピックで描いたイラスト

正しいことで人を傷つけているイメージをコピックで描いたイラスト

私は「嘘をつかない」「正直さ」にとても重きを置いていました。いつでも自分は嘘をつくまいと思い、そう振舞ってきたつもりです。
「嘘をつかない」と言うと、とても難しいことのように称されますが、とても簡単なことです。ただただ、本当のことを言えばいいだけなのですから。

むしろ難しいのは、相手を気遣い、思いやり、優しさを持ち続けることなのかもしれません。
ただ嘘をつかず正直でいることは、時に相手を追い詰め、逃げ場を奪い、めちゃめちゃに傷つけてしまいます。

常に「嘘をつかない」「正直さ」を持っていることは正しくて良いことかもしれませんが、恥ずかしいことかもしれません。
私はそれに気づかず、ただ自分が自分らしく自分の考え通りに「嘘をつかない」でいただけだったように思います。

「正しくない」が「間違っている」とは限らない

西原理恵子さんの『生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント』を読みました。
様々な悩みに、西原さんが「正しくないけど役に立つ」回答を次々と伝授する内容です。

「正しくない」と謳っていますが、決して西原さんの答えが「間違っている」わけではありません。
真正面から問題に取り組んでいるからこそ起こる摩擦に「他の切り口がある」「問題はそこじゃない」と、違うアプローチの仕方を提案しています。

衝突を回避することとを良しとするか

問題を避けたり逃げたりしてもいい

摩擦なく生きるのには「正しくないこと」も必要なのでしょう。
他人とぶつかってトラブルに発展すれば、時間も体力も疲弊してしまいます。
それは双方にとっても良いことではないでしょう。

正直さや正しさを蔑ろにして良いのか

本意でないことを言ったり、自分の考えと別のことをするのはやはり良いとは考え辛くも思います。
相手の機嫌を伺いお世辞を言っているような、他人に媚びているような印象もありますし、本意でないことを言うことは「嘘をついている」ようにも感じます。

媚びや嘘も時には必要なのかもしれませんが、それを良しとするのはどうでしょうか。

「優しや」や「思いやり」に重きをおく生き方

「嘘をつかない」「正しい」生き方

いつもいつでも自分の考えをハッキリと提示するよりも、適当なところで落とし所を作ったり、時には相手の要求や考えを丸呑みした方が、得なこともあるでしょう。
いちいち正面から突っ込んでいては、問題が解決しないばかりか、更に大きな問題を呼んでしまうかもしれません。

しかし、なにもかも誰かの言うことを聞けば良いものでもなく、自分の考えや、自分の分前は守るべきです。
自分と相手の立場や権利を鑑みつつ、お互いに許せる着地点を探すことが必要なのかもしれません。
それは、時には「妥協」や「不本意」な場合もあるでしょう。

「お世辞」「おべんちゃら」という色眼鏡をかけているのは誰か

他人の機嫌を伺い、心にもない「お世辞」を言い、「媚び」を売っていることは、自分の身の保身に走っているのでしょうか。自分の心に嘘をついている状態なのでしょうか。

「相手の機嫌を伺う」というとネガティブな印象がしますが、「相手を喜ばせたい」という気持ちと言えばポジティブに聞こえます。
「お世辞」も度が過ぎれば「嘘」になってしまうでしょうが、その人の特徴をポジティブに表現するだけでも、お世辞になる可能性があります。
それを「お世辞」「おべんちゃら」と呼ぶのか、相手を評価し、認め、尊敬することなのかは、自分の気持ち次第な気がします。

結局「媚び」や「お世辞」は自分だけ得しようと思うからこそ生まれるのかもしれません。
それよりも、相手を尊敬し、親切し、衝突を摩擦を減らすことで、問題を解決する道もありそうです。

 

生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント
西原 理恵子
文藝春秋
(2012)