『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』|コミュニケーションのための〈言葉〉を正しく使う

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こんにちは。咄嗟に言葉が出てこないあさよるです。その場その場で相応しい言葉、言うべき言葉があるのは分かっていますが、突然だと頭が真っ白になってうまく話せません。もっと「上手いこと言う力」があったらいいのになぁと思います。ラジオでおしゃべりしてる人とかすごいですよね、憧れです。

話す力や、思いを表現する語彙力には並々ならぬ憧れと、自分の話す力のなさへのコンプレックスがあったので、『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』……このタイトルだけで「読みたい」と思いました。

語彙ってどこで手に入るの……

語彙とはなんだ?

そもそも「語彙」とは何でしょうか。本書『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』では、語彙力が必要な理由については紹介されているのですが、「語彙とは何か」「語彙力とは何か」は明確には定義されていないように読めます。

weblio辞書を見ますと、〈実用日本語表現辞典〉では以下のように説明されていました。

〈語彙力〉とは

どれだけ多くの種類の単語を知っているかという力。ある言語においてどれだけ豊富な語彙を把握しているかという指標。

語彙力とは – 活用形辞書 Weblio辞書

更に〈語彙〉とはなんでしょう。Weblioの三省堂 大辞林からの引用です。

① 〔vocabulary〕 ある一つの言語体系で用いられる単語の総体。言語体系をどのように限るかによって,内容が変わる。日本語という限り方をすれば,日本語の単語全体を意味し,漁村・農村あるいは特定の職業など,ある領域に限れば,その領域内で使われる単語の全体を意味し,ある個人に限れば,その人の使う語の総量を表す。 「漱石の-」 「 -が豊富だ」

② 単語を集め,一定の方式に従って順序立てて並べたもの。解釈の付けられているものが多い。 「近松-」

語彙とは – 日本語表現辞典 Weblio辞書

説明を読むほど難しく感じてしまいますがw あるグループや、ある人が持っている単語の数、とでも言えばよいのでしょうか。英語では〈ボキャブラリー〉と言い、こちらの言葉の方が意味が通じやすいかもしれません。

「日本語の語彙」というと、日本語が持っている諸々の単語を指しています。職業や業種によって「業界用語」「専門用語」は、そのグループの中で通じる言葉です。家族間だけで伝わる単語もあるでしょう。

語彙が多く、活用できる人のことを〈語彙力〉があると称されているようですね。当然ですが、語彙力が高いほど、たくさんの人と会話ができます。日本語だけでなく、英語の語彙が多い人は、世界中の人と話ができる可能性が高まります。語彙あるいは語彙力とは、コミュニケーションに欠かせないものです。社会生活に影響を及ぼしますから、ひいては年収や働き方にまで関わってくるものではなかろうかと思います。

語彙はどこにある?

さて、語彙力は社会生活に大きな影響を与えていると予想されます。じゃあ、今すぐ語彙力を身につけたい!んじゃあ、どうすればいいの?……あさよるも教えてほしいよぅ!( ノД`)シクシク…

よく「本を読め」と言われますが、それは本当なんだろうと思います。本といっても、難しいお堅い本も良いですが、マンガや雑誌や面白い本を読むのもいいんじゃないかなぁ。音楽や映画でも同じ、知らない言葉、聞き取れない言葉はキチンと調べてみると、より作品の世界観が理解できるんじゃないかなぁ。そして、他人と会話することも、語彙を増やす行為でしょう。しかも、同じ人とばかり話すのではなく、いろんな立場やいろんな職業、いろんな人と話すと、自ずと「知らない言葉」に出会います。

と、あさよるが思いつく「語彙を増やす方法」はこんな感じ。だけど、一番手っ取り早いのは、国語辞典を1ページずつ順番に読んでいくことじゃなかろうか。こういうと途方もないですが、語彙を増やすって、そういうことじゃないかしら……。

本書『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』は、辞書と比べるとむちゃくちゃコンパクトですが、「間違ってしまいがちな言葉」「知ってそうで知らない言葉」を一つずつ意味と解説と合わせて紹介されています。新社会人向けですで、ビジネスシーンで使われる言葉に絞られているので、多くの人が当てはまる内容です。

そんなに語彙は増えないかもw

先ほど「辞書を読むのがてっとり速い」と言ってしまった手前、本書『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』では、51の単語しか紹介されておらず、数が少ないです(辞書に比べるとねw)。

分かっているようで、知っているようで間違って使ってしまう言葉等が集められてて、「へぇ知らんかった」「間違えて覚えてた~」の連続なんですが、本書を読むだけでは語彙力っは身に付きません。

言葉というのは、知識として頭に入れても、実際に〈正しく使えないと意味がない〉からです。本書を読んで「使う」そして時間と共に「使いこなせる」ようになって初めて〈語彙力がついた〉って言うのではないか?と思いました。本書『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』は、その第一歩になる本です。

言葉は「間違えずに使える」ことが大事かも

あさよるはかなりテキトーな人間で、言葉も非常にテキトーに使います(苦笑)。すると困ったことに、自分が思って使った言葉の意味と、相手が考える言葉の意味が違っていると、意図とは全く違う意味で相手に伝わってしまいます。……こんな経験ありませんか?子どもの頃なんて、子どもたちみんな言葉がアヤフヤですから、なにがなんやら分からなかった気がしますw ちょっとしたことでケンカになったりモメちゃう理由も、言葉の拙さがあったのかなぁと思います。

言葉は「間違えずに使う」「正しい意味で使う」っていうのは、すごく大事なのかもしれない。特に、より高度なコミュニケーションとか、抽象的な話を用いるならば、言葉の定義は欠かせません。言葉をきちんと運用できるスキル、あってもソンはないですぜ。

大人の〈最低限〉のボキャブラリーとして

本書『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』で扱われている単語は51!かなり絞られています。ここまで絞り込まれる言葉は、よく使うけど、よく見聞きするけど、意外と意味が分かってないことばのオンパレード。詳しくは記事のあとの目次情報を見ていただけると分かりやすいかと。

例として、「近似値」「中央値」「平均値」「最頻値」の違いとかね。これ、使い分ける必要があるけど、フワッと使っている人も多い。「相対的」と「絶対的」の使い分けも、きちんとできている人とそうでない人の間では会話が成り立たないでしょう。

また、ちょっと笑っちゃうけど納得しちゃったのが、すぐに「なるほど」と相づちを打つ人は、本当は分かっていないんじゃないかと不安になるという話wわかるw「仰るとおり」と言い直したほうが、相手を不安にさせないかも。

今年の流行語に選ばれるんじゃないかと囁かれる「忖度」も、「地位がある人が使いがちな言葉」として登場します。ちなみに「忖度」は古くから「じゅんど」と呼ばれていたのに、今は「そんたく」と呼ぶ人が増えたと書かれています。

『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』は、ビジネスシーンで使いたい言葉、これくらいは理解しておきたい、最低限の〈基礎編〉って感じですね。あさよるも、自分の間違いや、知らなかったことがたくさん載っていて勉強になりました。

語彙力がないまま社会人になってしまった人へ

目次情報

はじめに

第一章 「この人できる!」と思われるための語彙力は、誰にでも身につけられる
言葉によって“自分の評価”を下げられるのはもったいない!

語彙力があれば、ここまで得られることが多い
できる人とは“頭の中を言葉で”表現できる人
残念ながら知性と教養のレベルで社会人としてのレベルを決められてしまう
理解するための共通言語を自分の中に持とう
話を“短く”“わかりやすく”伝えるために
言葉の力で人を動かす
「識字率が高い」=「語彙力がある」ではない!
士農工商時代も現代も変わらない

第二章 最低限知っておきたい「知性」と「教養」を感じさせる語彙
できる社会人の「受け答え」「言葉の常識」「感謝」「あいさつ」

拝承(はいしょう)
――「わかりました」「了解しました」では、社会人としては軽すぎる

仰るとおり
――「なるほど」が口グセの人は“信用も”も“信頼”もされない

「お」「ご」
――“ルールの例外”を知れば簡単!

幾重にもお礼を申し上げます
――洗練された言葉で“一度だけ深く感謝する”

慶賀(けいが)
――漢字の中に「鹿」を見つければ“気後れなく”あいさつで使える

格別(かくべつ)
――この一言が“大人の雰囲気と品格”を醸し出す

第三章 「会議」「プレゼン」「交渉」「打ち合わせ」で結果が出る便利な語彙
伝え方がうまい人、説明が分かりやすい人、理解力が高い人

乖離(かいり)
――食い違いを一発で表現する便利な言葉

概ね(おおむね)
――「だいたい」「おおよそ」意外の意味を知れば、使用の幅がグッと広がる

近似値・中央値・平均値・最頻値
――説明がうまい人ほど“数字に関する”共通用語を使いこなす

相対的・絶対的
――「他と比べて」と「ものさしに照合して」で判断!

相関関係・因果関係
――“科学的な規則性”のあるなしで使い分ければいい

敷衍(ふえん)
――ビジネスシーンでよく言われる「抽象的なことは具体的にする」とは?

コモディティ
――カタカナ語は、ひとつの言葉を分割してみるとわかりやすい

「チャンク・アップ」「チャンク・ダウン」
――なぜ、日本人は列強と肩を並べられたのか?

第四章 よく聞くけど、しっかり意味がわかっている人は少ない語彙
「同音異義」「似ているもの」「年配の人、地位がある人が使う」語彙は知っておかないと恥をかく!

忖度(そんたく)
――よく出てきて困る“地位がある人”が使いがちな言葉

相殺(そうさい)
――お金の話は、ビジネスとは切っても切り離せない!

代替
――四つの読み方があるものは“前後の言葉”で補うこと!

順次・逐次・随時
――“受身”“能動”“条件”で使い分ければいい

汎用(はんよう)
――「ぼんよう」と読んでしまうと恥をかく

セグメンテーション
――今や常識として知っておくべき“マーケティング用語”を押さえておこう

傍ら痛い・片腹痛い
――平安時代から続く「親父ギャグ」とは?

斟酌する
――実は「お酒」に関する言葉だとわかると、グッと使いやすくなる

第五章 そもそも間違って覚えている可能性が高い語彙
社会人になったらこの間違いは許されない!「勘違い」を「正しい」と思っていないか?

的を射る
――ちょっと考えればわかるはずなのに「得る」としてしまう

言葉を濁す
――3割近くの人が確実に間違えている事実がある

耳をふさぐ
――そもそも常識的に考えれば“ふさぐ”か“閉じる”しかありえない

留飲を下げる
――「貼れる」という人が増えてきたけれど……

踏襲(とうしゅう)
――「襲」の本来の意味は“攻める”“襲いかかる”ではない

瑣末(さまつ)
――重要ではない小さなことを表現

惹起(じゃっき)
――「起こして」こちらに「引き寄せる」と覚える

第六章 心の状態をうまく“表す”“伝える”ための語彙
「ポジティブさ」も「ネガティブさ」も併せ持つのが社会人

真摯(しんし)
――“素直さ”だけでは不十分

尽力(じんりょく)
――是非を超えて“鉄の女”サッチャーをイメージしてみる

丹精を込める
――丹とは、赤ちゃんを意味する

宥和(ゆうわ)
――なぜ、お金持ちはケンカをしないのか?

畏怖(いふ)
――「畏」の字源はマンガっぽい!?

辛抱(しんぼう)
ーーただ我慢することが辛抱ではない

窮迫(きゅうはく)
――「穴」+「身」+「弓」が迫ってくると覚える

内聞(ないぶん)
――うちききとは不倫を意味する言葉でもあった

偏頗(へんぱ)
――「えこひいき」という言葉は子供じみている

第七章 社会人としての評価をもっと上げる語彙
一段上のレベルの言葉を身につけ、使いこなす

機知に富む
――「頭がいいですね」という表現は稚拙な印象を与える

あまつさえ
――世界のエリートは副詞に感情を乗せる技術を身につける

いみじくも
――「形容詞」+「助詞」をさらっと言うと大人の品格が出る

独壇場
――一段高い所で自分勝手に

縷説(るせつ)する
――良く言えば「丁寧」、悪く言えば「くどい」

スキーム
――カタカナ用語をまとめて覚えておこう

分限者(ぶんげんしゃ)
――「士農工商」が終わり「公務員」が出てきて現れた言葉

師事・兄事
――尊敬しながら技を盗む

雅致(がち)がある
――「詫び寂び」を感じさせる言葉を使える大人になろう

一竜一猪(いちりょういっちょ)
――始めは同じでも、後々大きな差となって表れる

釣果(ちょうか)
――意外と「つり」と読んでしまう人がいる聞きなれない言葉

堅忍不抜(けんにんふばつ)の志
――何かを成し遂げようとするときの合言葉

棺を蓋いて事定まる(かんをおおいて事始めて定まる)
――座右の銘を持とう

終章 こうすれば、語彙力は自然に高まっていく
数を増やし、質を高めるための技

25歳前後から「語彙の習得数」が極端に下がる現実がある
日本は“五七のリズム”だと覚えておこう
音で本を読んでいく
能を楽しむ感覚で映画とドラマを楽しもう
どんな人と話すと語彙が増えるのか?
日常生活からでも語彙は増やせる
中学生の頃にやっていたことを“大人版”にして語彙力を高める

おわりに

山口 謠司(やまぐち・ようじ)

大東文化大学文学部准教授。
1963年長崎県佐世保市生まれ。博士。
大東文化大学大学院、フランス国立高等研究院大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員を経て現職。専門は、書誌学、音韻学、文献学。
1989年よりイギリス、ケンブリッジ大学東洋学部を本部に置いて行った『欧州所在日本古典籍総目録』編纂の調査のために渡英。以後、10年に及んで、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ベルギー、イタリア、フランスの各国図書館に所蔵される日本の古典籍の調査を行う。また、その間、フランス国立社会化学高等研究院大学院博士課程に在学し、中国唐代漢字音韻の研究を行い、敦煌出土の文献をパリ国立国会図書館で調査する。
文部科学省科学研究費助成を受け、第一次世界大戦後に行われた昭和天皇(当時は皇太子)によるベルギー王国、ルヴァン大学に寄贈された日本古典籍についての研究なども行っている。
広い視点から、わかりやすく話をするスタイルで、テレビやラジオの出演も多く、NHK文化センター、朝日カルチャーセンター、中日文化センターなどでも講演や講座を開いている。
ベストセラー『日本の奇跡』『ん』『日本語通』(新潮社)、『てんてん』(KADOKAWA)、『日本語にとってカタカナとは何か』(河出書房新社)、『日本語を作った男』(集英社)など著書多数。

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