『一瞬で心をつかむ できる人の文章術』|自分でしっかり考えよう

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こんにちは。文章力が欲しい あさよるです。毎日ブログ書いてたら少しはマシになってそうなものですが……どうでしょう。あとね、当ブログでは本の感想を書いていますが、ほら、やっぱ、自分でも物語とか創作もしたいな~なんて思うんですよ。だけど、どうやって書いていいのかわからない!

本書『一瞬で心をつかむできる人の文章術』は、これまで読んできた文章術の本とは趣の違うものでした。本書を読めば小説が書けるとか、企画書が書けるものではありませんが、「文章を書くとはどういうことなのか」を考えさせられる読書となりました。言語コミュニケーションを操る「ヒト」である限り、言葉や文章を磨くってのは使命なのかも。

文章力が必要な理由、文章が書けない理由

本書『一瞬で心をつかむできる文章術』では、半分以上のページ数を割いて「文章力はなぜ必要か」「文章力がないとどうなるか」「なぜ文章が書けないか」など、作文にまつわる話を実例を挙げて数々紹介されています。例の中には自分に当てはまるものや、身に覚えのあることもあるでしょう。

文章力が必要な理由

「なぜ文章力が必要か?」を考えるとき、反対に「文章力がないとどうなるか」を考えてみてもよいでしょう。本書ではは以下の〈文章力がない人の8つの弱点〉が挙げられています。

  • 何を言っているのか話がよくわからない
  • 考え方に柔軟性がなく思い込みも強い
  • なぜか言葉が出てこない
  • どうしてもよいアイデアが浮かばない
  • 多角的に見る力や疑問を持つ力が弱い
  • 自分を客観的に見るのが苦手
  • 会議の司会進行がうまくできない
  • 企画書がうまく書けない

具体的な事例は本書で詳しく紹介されているのでそちらを見ていただくとして、全体を見ると文章力がない人の共通点が浮かび上がってきます。

それは、自分で考え反芻し、何らかのアウトプットするまでの過程が苦手であることです。「こうしなさい」と指示されると返事をするのですが、指示の意図が理解できません。自分で考える過程を経ないので、思い込みのまま行動したり、また他人からの受け売りの言葉を自分の意志だと勘違いしてしまいます。偏った思想に染まりやすい特徴もあります。自分で考えないから、考えを表明することができないのです。

先ほどの〈文章力がない人の8つの弱点〉の裏を返すと、〈文章力がある人の8つの特徴〉になりますね。

  • 話が筋が通っていてわかりやすい
  • 考え方に柔軟性があり、思い込みが少ない
  • 言葉で表現できる
  • よいアイデアが浮かびやすい
  • 多角的に見る力があり、疑問に思う力がある
  • 自分を客観的に見られる
  • 会議の司会進行ができる
  • 企画書がうまく書ける

文章力がある状態とは、ただ単に作文が上手いだけの状態ではありません。相手に伝わるように話す。そのための客観性を持っています。自分自身も視野が広く、柔軟に他の意見を聞き入れ、思い込みが少ないのです。人の言いなりになるのではなく、自分で考え、時に常識を疑ったり、アドバイスも適切かどうか熟考します。人前で話すことも上手で、仕事もよくできます。

一瞬「大げさな!」と思いますが……確かに「文章力がある」状態って、これくらいのこと当たり前にできる状態なのかもしれません。それはつまり「論理的に考える能力」「インプットする能力」「推測する能力」なんかが必要だからかもしれません。

文章が書けない理由

文章を書きたいのに書けない理由は、「論理的に考える能力」「インプットする能力」「推測する能力」が足りていないと考えると、ぐぬぬ。言葉がありません。「本書でも文章が上手く書けない」という人とのエピソードを交えて紹介されています。

多くの人は「何が問題なのか」を分かっておらず、アドバイスされてもスルー。根本的に解決する気がないように見えてしまいます。それは「どのような状態が問題解決なのか」を突き詰めて考える力がないことで、何をしたいのか本人が分かっていないような状況です。

論理的でなく、客観性を欠き、思い込みの中から抜け出せない。その状態では「文章が書けない」のも当然ということですね。「文章が書けないから問題解決できない」ではなく、「問題解決もできない状態じゃあ文章も書けるわけないよね」と言ったところでしょうか。

なにを言いたいの?

本書では文章を書くためのテクニックよりも、文章を書くために前もって必要な資質の話に多くのページを割いています。たとえ文章が上手くても「何を書くか」「何を書きたいのか」がなければ、何も書けません。文章を書くために必要なのは「なにを言いたいの?」ということです。そのためには、自分の頭で考えなければなりません。やはり先ほどの考える力に戻ってきてしまうのです。

しかし……ここで著者は、国語教育の功罪では?といった指摘がなされています。読書感想文作文で苦い思いをした人も多いでしょう。また自分の意見を言わさない風潮も関係あるのかもしれませんね。ライターになるためのスクールにお金を出して通った経験者の話も紹介されています。どうやら看板に偽りありの不親切なスクールもあるようですね。

こんなことが積もり積もって、文章が苦手な人を生み出しているのかもしれません。

テクニックよりも大事なこと

肝心の文章を書けるようになるテクニックも紹介されています。しかもたった10日間で効果が出るトレーニングメニューが組まれているのです。書いてある通りにやってみればOK。基本的なことから、それをブラッシュアップしてゆくようなレッスンも楽しそう。だけど、ページ数は少な目です。

あくまでも大事なのはテクニックではなくて「なぜ文章が書けないのか」と、人の意見を聞き入れながら、従来の文章術を疑い、客観的に多角的に考える力を身につけてゆくことこそが、本書で繰り返し説明される〈文章術〉です。

文章術をレクチャーする本ってたくさん読んできましたが、ここまでテクニックよりも「なぜ文章力が必要か」に重点を置いている本ってはじめてかも。

一瞬で心をつかむできる人の文章術―1日たった15分10日間で上達!

目次情報

プロローグ 文章力こそ最大のスキル!

ステップ1 「文章がうまく書けない」には理由がある

自分の言いたいことがうまく伝わらない
自分の気持ちを文章でうまく表現できない
知らないうちに自分の文章が人を傷つけていた
やる気はいっぱいなのにちっとも書けない
書きはじめるが最後まで続かない
「君の文章はつまらないよ」と言われてしまった
スラスラ書けるようになりたいが、すぐに詰まってしまう
熱いハートをこめて書いたのにキモイと言われた
なぜかブログが長続きしない
自分の半生を書き残したいが自信がない
自費出版するか商業出版に挑戦するか迷っている

〈コラム1〉人を感動させる文章は自分自身の感動体験から

ステップ2 文章力がない人の8つの弱点

何を言っているのか話がよくわからない
考え方に柔軟性がなく思い込みも強い
なぜか言葉が出てこない
どうしてもよいアイデアが浮かばない
多角的に見る力や疑問をもつ力が弱い
自分を客観的に見るのが苦手
会議の進行司会がうまくできない
企画書がうまく書けない

〈コラム2〉言葉は炎のように広がる「マッチ棒の法則」

ステップ3 騙されるな! 文章の常識9つの落とし穴

自由に書けと言われても
感じたままに書けと言われても
話すように書けばいいって簡単に言いますけどねえ
起承転結ってなによ?
国語の勉強で読解力はほんとうに身につくの?
読書感想文にストーリーを書いたら叱られた
国語教育ってこのままでいいの?
教わったのは原稿用紙の使い方だけ
添削指導しかしてくれない文章講座

〈コラム3〉文章が伝えるのは言葉だけではない

ステップ4 1日たった15分、10日間続けるだけでスラスラ書けるように

1行も書けなかった小学6年生が一気に書きはじめた
「ストーリー仕立てで書く」テクニック

1日目/昼食をストーリー仕立てで書いてみる
2日目/語尾に変化をつけてみる
3日目/5W1Hを入れて書いている
4日目/5感で書いてみる
5日目/心のつぶやきを挿入して書いてみる
6日目/会話を挿入して書いてみる
7日目/説明文を挿入して書いてみる
8日目/喜怒哀楽を表現してみる
9日目/自分のメッセージを挿入して書いてみる
10日目/時代性のあるテーマを盛り込んで書いてみる
毎日の15分トレーニング/日記を書いてみる

準備を怠るな
マインドマップを活用する
自信をつけるための3つのコツ
一瞬で心をつかむ文章を書くために

〈コラム4〉「4対2対4」の法則

ステップ5 もっといい文章を書くための究極テク

結論を先に書くテクニック
疑問を先に書くテクニック
論理法を利用するテクニック
じらしのテクニック
オチをつけるテクニック
5つの推敲テクニック
推敲の基本

〈コラム5〉未完成の法則

エピローグ

高橋 フミアキ(たかはし・ふみあき)

文章スクール主催、作家。株式会社東京クリエイターズネット代表取締役社長。作家・井伏鱒二と同じ広島県福山市加茂町出身。世田谷在住。20代の頃、文豪・中上健次氏と出会い、文学を志すようになる。「ものを書くという職業があるかぎり、この世に無駄な人生などどこにもない」という言葉を信条に、ハートフルな文章を心がけている。広告代理店に10年間勤務し広告制作にもたずさわる。
著書に『大富豪のおじいさんの教え』(Nanaブックス)、『元気になる小説』(文芸社)、『夫のハゲはなぜ癪にさわるのか』(幻冬舎)他がある。雑誌『百歳万歳』で連載小説を執筆中。
http://www.t-c-net.jp/

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