『歩き方で人生が変わる』|歩幅と速さでステイタスが変わる?

『歩き方で人生が変わる』挿絵イラスト

こんにちは。ヒールでカッコよく歩きたい あさよるです。普段はアシックスのテニスシューズを愛用しているのですが、この冬、お出かけ用にヒールのあるブーツを買いました。カックンカックン歩くのはダサイので、試行錯誤しながら歩き方の練習中です。

YouTubeでヒールの歩き方の動画を見ると、ウォーキングの先生によって微妙に指導が違っていて、順番に試しています。

ハイヒールで颯爽と歩けるとめっちゃカッコいいし、「これモテるんじゃね!?」とウキウキしていましたが、どうなんでしょう~。

ちなみに先週、新しいローヒールのブーツを買って、試し履きで見事に靴擦れをしてしまいまして、現在ケガの治り待ち。ひもをしっかり結んで、サイズを合わすのを怠っていました……。歩行のためには、しっかり準備して万全じゃないと、あさよるのようにケガをしたり、足腰にきますから、正しく安全にやりましょう……。

ということで、歩き方、わたし、気になりますっ!

ステイタスで歩き方が違う?

本書『歩き方で人生が変わる』では、その人のステイタスによって歩き方が違う、という事例から始まります。まず第1章は、世界の著名人たちの歩く姿の写真から。

ジョン・F・ケネディは難病を抱えており背中が丸まっていますが、それでも歩幅を大きく取り、堂々とした様子。オバマ元大統領は、ご存知のように颯爽と歩く姿が、若い指導者らしくカッコいいですね。小泉元総理大臣も、背筋をシャンと伸ばして、姿勢よく歩いています。アップル社のスティーブ・ジョブズは歩幅が小さく、内省的なイメージで、堅物なクリエイターらしい歩き方です。みんな、その人の生き方や立場が、歩く姿に現れています。

アンケート調査では、年収が高い人ほど歩行速度が高い、という結果があります。年収が1千万円以上の人と、年収が400万円未満の人の歩行速度は、約1.2倍の違いがありました。また、年収1千万円を超える人たちは、一日の歩行数が8千歩を超えています。著者の長尾和宏さんは「一日8千歩」を健康の目標に掲げています。年収が高い人は、健康的な生活をしているとも言えますね。年収が高い人ほど、健康にとても気を使う人が多く、定期検診も欠かさないそうです。

反対に、世帯年収が200万円未満の家庭は、一日の歩行数が明らかに少ないのです。本書では、男性でおよそ1300歩、約900メートル。女性でおよそ500歩、約250メートルと計算しています。また、低所得層ほど食事も穀類、つまり糖質に偏り、野菜や肉が少ないのも特徴です。すなわち、お腹にたまりやすいジャンクフードが多いのです。歩かない習慣と太りやすい食事により、世帯年収200円以下の家庭では、肥満が明らかに多いことは知られています。現代の貧困は、生活のクオリティの著しい低下だと啓蒙しています。

また、著者の長尾和宏さんは夜間高校の校医をなさっていて、子どもたちの不健康に直面し、彼らの将来の病気が見えるようだと仰っています。夜間高校へ通う多くの子どもたちは肌はカサカサ、アトピー性皮膚炎も多く、痩せて体が曲がっている状態の子や、心肺機能や心臓に負担がかかっている子が見られます。あるいは、15歳にして100キログラムを超える病的な肥満を持っている人もいます。

医師として患者や地域の人と接してきた経験から、簡単で今すぐできる健康習慣として「歩く」ことの必要性を解くのが本書です。と言っても、重苦しい考えるよりも「颯爽と歩けるとカッコいいよね!」「モテるよね!」って、前向きに「歩く」に取り組むことが推奨されています。

正しいフォームでよく歩く

本書『歩き方で人生が変わる』の主張は簡単です。正しいフォームでよく歩きましょう。一日8千歩推奨です。以上おわり!解散っ!

病院を選ぶときは、歩行が身体に与える影響を分かっている医師を選ぶようにとも薦められています。薬を処方する前に、どれくらい運動しているのか質問する医者がよろしい。じゃなきゃ、まずは一旦「薬は飲みたくない」と主張してみて、生活習慣の改善を指導する医師を選びましょう。

認知症にも、歩行はよいそうです。というか、そもそも認知症の患者が〈徘徊〉してしまうのも、「歩きたい」という欲求をそもそも持っているからです。

本書では、人間の尊厳をこう紹介されていました。

人間の尊厳とは、食べること、排泄すること、そして移動することです。

p.4

病気になっても、歳をとっても、遠くへ移動して、旅行して、新しい景色に出会うたびに表情が豊かになります。できれば、どんな状況になっても、少しでも自力で移動できるようにいたい。そのためには、まずは今すぐ改めるべきは「歩き方」です。

残念ながら、年齢を重ねて歩行が難しくなる人は、中年の頃からその予兆があるそうです。真っすぐ、スクッと立って、歩きましょう。

生活習慣は変えられる

『歩き方で人生が変わる』挿絵イラスト

本書は『歩き方で人生が変わる』という、「歩行」に焦点を当てたものですが、生き生きと〈えびす顔〉で生きるためには、人間関係を築くために必要な感情のコントロールや、思考や行動力が必要だと説いておられます。本書ではこの〈えびす顔〉を〈セロトニン顔〉と呼んでいます。興奮をおさめ、リラックスに必要な脳内物質〈セロトニン〉を作るための生活習慣として「よく歩く」ことを推奨されているのです。

本書では「生活習慣は変えられる」という前提で語られています。今姿勢が悪くても、今歩いてなくても、今歩くフォームが悪くても、一日1分でもいいから、歩きましょう。少しの意識の積み重ねが、どんどん積み重なって、大きな違いを作ってゆくのです。

また、自分が病気になったり怪我をしても、歳をとっても「歩く」という尊厳だけは諦めちゃダメなんだと知りました。なにより、真っすぐ背筋を伸ばして、颯爽とスマートに歩けるとカッコいい! カッコいい人になりましょう^^

とりあえず8千歩!

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『誰がアパレルを殺すのか』|「欲しい服がない」の正体

『誰がアパレルを殺すのか』挿絵イラスト

こんにちは。服がない あさよるです。年明けに張り切って春用の服を買ったのですが、なかなか袖を通す気候になりません。春用ワンピースにあわせて、ブーツとジャケットと帽子も買ったのに~( ノД`)

あさよるネットを熟読してくださっている方がこの世に居ればご存知かもしれませんが、オシャレを知らないあさよるは、最近、洋服とかお化粧とか、そういう色気づいた事柄を勉強中です。化粧品を理解するのに化学の勉強をしていたのですが、アパレルを知るには素材や流通のことも勉強しなきゃなあと思っています。そこで、目についたのは『誰がアパレルを殺すのか』という、なんともショックなタイトル。なに?アパレルって殺されそうなの!? なにも知らぬ あさよるは、素直に手に取りページをめくり始めるのでした。

アパレル業界の“無自覚な自殺”

本書『誰がアパレルを殺すのか』というショッキングなタイトルは、〈沈みゆく船〉であるアパレル業界にとどめを刺す存在は誰だろうかと問いかけています。アパレル業界の衰退は、景気が悪いからでも、インターネットが主流になったから顧客が流れたからでもなく、本書では“無自覚な自殺”をしていると結んでいます。

本書では、国内の糸・生地のメーカー、染色・縫製業者から、小社・メーカー、アパレル企業・卸売業者、そして百貨店・ショッピングセンター等の小売店まで、アパレル産業に携わる川上から川下までを俯瞰して取材されています。そこで見えてくるのは、川上・川中・川下の完全な分断と、企画を丸投げしてしまうメーカーや、無計画に中国工場を移してしまう、上辺だけトレンドを追ってしまう体制などが指摘されています。

日本のアパレル業界は、戦前に花開き、戦後の好景気に胡坐をかいたまま90年代を迎えます。バブル崩壊後の90年代は、洋服は「どのブランドか」よりも「どう着こなすか」にトレンドはシフトしてゆきますが、アパレル業界は新たなブランドを乱立させました。そして、グローバルな時代の到来により、外国からアパレル業界への参入もありました。現在ではインターネットで服を買うことに我々は抵抗がありません。だからといって、安易にインターネットショッピングに手を出すも、惨敗しているのが、現在のアパレル業界です。

〈お客様〉不在

本書では現在のアパレル業界の状況と、これまでの変遷が2章にわたり紹介されているのですが、驚くのは「お客様」がどこにもいないことです。消費者に提案すべきスタイルや、お客様が何を求めているか等の視点ではなく、「ユニクロが」「ZARAが」「ZOZOTOWNが」と、同業者やデパートや小売店、卸の事情ばかりが並びます。

これが“無自覚な自殺”の所以です。

「景気が悪いから」「円高/安だから」「消費が落ち込んでいるから」ではないのです。

消費者は〈なにか〉を望んでいるのかもしれませんが、アパレル業界が消費者を見ていないので、我々はいつまでも満たされません。

躍進する企業もある

アパレル業界が苦戦する中、反対に売り上げを伸ばしている企業もあります。例えば、「nutte」は、縫製職人とオーダーメイドを望む消費者をマッチングするインターネットサービスです。本書では、加齢で背中が丸まってしまった母親が、結婚式に出席するためのドレスを受注した事例が紹介されています。既製品では体に合わず、要介護なので、脱ぎ気がしやすく、見た目にも華やかなドレスが提案されました。

「メルカリ」を利用なさっている方は多いでしょう(あさよるも、めっちゃ使ってますw)。「メルカリ」は〈フリマアプリ〉と呼ばれる、フリーマーケットのように誰もが物品を出品できるサービスです。値付けは出品者が行います。ヤフオク!一人勝ちだった市場に、ヤフオク!からオークション機能を取り払った「メルカリ」が席巻しました。「メルカリ」の特徴は、物を多くの人たちが「シェアしている」感覚に近いことです。着れなくなった子ども服が、人から人へ譲られていきます。同じ商品がなんどもメルカリでやりとりされていくのです。そして、その売上金で、別の〈お古〉を買うのです。

限りなく受注生産に近づけロスを出さず、セールを行わないことで、低価格で商品の提供を努力する企業もあります。

既存のアパレル業界は“無自覚な自殺”をしようとしている最中、従来のしがらみや概念を持たず、新しいサービスとしてアパレル業界に参入してくる企業もあります。そして、そこで成果を出している人たちがいることも、忘れてはなりません。

競合は他のブランドじゃない

アパレル業界は、慢性的な人材不足を抱えているそうです。それは、小売店に立つ店員です。かつて、ショップ店員は流行の先端であり、若者の憧れの存在でした。しかし現在では、アパレルのショップ店員は「ブラック」だと認知され、避けられる職種になっています。実際に、過酷な業務であるにもかかわらず、アパレルの正社員の平均年収は、全国平均に届いていません。また、ブランドの洋服を購入し試着して出勤するため、収入のほとんどが衣装代になることもあるそうです。

そして、アパレルブランドには設定する年齢層があり、その年齢を過ぎると、同じブランドで働き続けられません。そこから、内勤や買い付けなどの裏方業に回るしくみもなく、多くのアパレル店員は「使い捨て」が慣例だそうです。また、資格や能力によって昇給する仕組みもないため、多くのスタッフに活気やモチベーションが保てません。業界のしがらみ・慣例で、店舗に立つスタッフたちの待遇や状況により、〈お客様〉の存在はなくなっています。

アパレル業界は、まずは優秀な人材を集めなければなりません。それは、隣のアパレルブランドを視察することではなく、ベンチャーや、IT企業や、新進気鋭の業界から、生え抜きを探し出さねばならないのです。にも拘わらず、アパレルブランドは、他のブランドとの差別化や、世界の他のアパレル企業ばかりを気にしていると指摘しています。

「欲しい服がない」

『誰がアパレルを殺すのか』挿絵イラスト

本書『誰がアパレルを殺すのか』では、「欲しい服がない」という消費者の本音に触れられています。そう、欲しい服、買いたい服がどこにも売られていない! 今、フリーサイズで、袖付けの位置が低いダボダボの服ばっかり売ってて、どのブランドも似たりよったりで困っていました。あさよるは、自分のサイズで、肩の位置が合った服が欲しいのに。この冬は「オーソトックスな型紙のピーコートが欲しい」と探し回りましたが、なかなか見つからず難儀をしました(;’∀’)

そしていい加減「欲しい服がない」のは仕方がないとして、「自分で服を作ろう」と、夜な夜なPinterestで洋服のシルエットを考えたり、型紙探しを始めています……。本書の「欲しい服がない」という指摘を見て初めて、あさよるが困っていることの意味を理解しました。そうか、ホントに、わたしたちが着たい服は売られていないのか。

そして、先ほども紹介した「nutte」というサービスを知り「プロの人にオーダーメイドしてもらいたい!」なあと思いました。値段もオーダーメイドにしては手ごろみたいだし。

みなさんも、アパレル関係で感じる「違和感」があるなら、本書に当たってみると、ちょっと理解が深まるかも。

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