
こんにちは。児童文学が気になる あさよるです。
子ども時代にあまり物語を読まなかったので、大人になってから気になっているんですよね。
最近では、『魔女の宅急便』と『精霊の守り人』が良すぎた。
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宮崎駿の岩波文庫レビュー50
本書『本へのとびら――岩波少年文庫を語る』では、前半は宮崎駿さんによる岩波少年文庫から50冊の本の紹介。
そして後半は、宮崎駿さんによる、少年文庫、児童文学に関するエッセイです。
どちらもそれぞれ面白い。
読書の参考にもなりますし、また宮崎アニメの世界を知るにも、彼がどんな作品を読んできたのかという記録は知っておくと、監督の作品世界をよく知れるかも。
軽快なレビューと陰鬱なエッセイ
岩波少年文庫の紹介は、全ページカラーで宮崎駿さんのひと言紹介で、なかなか軽快。
たった一言で、「ああ、この物語読んでみたい」「そうそう!わかる!」と好奇心かき立てられ、時に共感し、とても楽しい。
また、ヨーロッパの児童文学は挿絵も凝っていて、素晴らしい造形が紹介されており、確かに。子ども心に、本の挿絵が大好きで何度も何度も読んだ本があります。
宮崎駿さんのイメージの引き出しとして、本の挿絵があるんですね。
軽快な50冊レビューと打って変わって、後半の児童文学についてのエッセイや、やや重苦しい雰囲気。
それは、子ども時代の独特の陰鬱さにも感じますし、また、宮崎駿さんがアニメ作品の制作にあたる思いにも重なっている様子です。
そもそも、児童文学って、大人から子どもへの思いが存分に詰まったものです。こんな経験をしてほしいとか、こんなものに触れてほしい、こんな考えを持ってほしい。
現在、大人が未来を生きる子どもたちを思う時、重たい気持ちになってしまうのは……いつの時代もそうなのかなぁと思いつつ。
ものがたりと、現実の話
やっぱり、後半のエッセイ部分は読み応えあるなぁと思いました。
宮崎駿さんがアニメの仕事をはじめて、資料室にあった児童文学を片っ端から読んだ話や、今でも新しい作品の構想に児童文学が設定されていること。
この『本へのとびら』で紹介される岩波少年文庫にもジブリ作品の原作もたくさん含まれております。
むふふ、読みたいなぁ。
大人が触れておきたい児童文学
本書『本へのとびら』は、読者は大人でしょうから、大人へ向けて少年文庫を紹介するものです。
「子どもの頃にこんな物語を読んでいれば~」と今さら嘆いても仕方ありませんから、今さらかもしれませんが「いっちょ読んでみよっかな~」と思います。
こういうのって「教養」ってヤツ!?
ジブリアニメだけでなく、世界中の作品に影響を与えているような名作中の名作もそろっています。
岩波少年文庫、ええやん^^
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