読書記録

『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』|お金の次、新しい価値

『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』挿絵イラスト

こんにちは。貯金の増えない あさよるです。毎日お小遣い帳をつけていても、気づけば予定よりお金が減っている! という繰り返しです(;´д`) ということで「お金」の話題は実はすごく気になってしまいます。『お金2.0』、読むしかないじゃないですか。

てな感じで読み始めた『お金2.0』では、「お金の次の価値」について考える内容でした。今はお金の力が絶大な、お金主義の社会です。だけど、今後到来する新しい時代は、お金以外にも、「感情」と「テクノロジー」というベクトルが強くなると予想されていました。というか、もしかしたらもう、わたしたちは「お金だけじゃない価値」を知らずに欲しているのかも。

単に「お金が欲しい」じゃなく、「価値が欲しいんだ」と再認識できたのも有意義ででした(`・ω・´)b

NEXTお金!新しい価値とは

『お金2.0』ではお金の次の価値、これまでの資本主義の次にやってくる価値基準について解説されるものです。「次にやってくる」と書きましたが、すでに我々は新しい価値に触れているのかもしれません。キーワードは「お金」「感情」「テクノロジー」。この3つの要素に引っ張られ、社会が動いてゆくというのです。

経済とは「欲望のネットワーク」と紹介されています。これまで、その経済もネットワークも中央集権型、つまり中央銀行や国が中心にありました。しかし、インターネットの普及は拡散型の社会をもたらしました。わたしたちは横につながりを持ち個々人同士が繋がり始めたのです。

また、経済のしくみを本書で自然界のしくみや、人間の脳の特徴を交えて紹介されているのが面白いと感じました。人間の脳は報酬があるときや、報酬が期待できるとき、「報酬系」という快楽物質が分泌されます。この快楽物質が分泌されることによって人間は報酬が期待できそうな事柄に偏った行動をとります。そして、その報酬系は飽きやすい。すぐに刺激に慣れてしまってより強い刺激を求めます。人間の行動にはクセがあるということですね。

3つのベクトル「お金」「感情」「テクノロジー」

本書で「未来の方向性を決める」と紹介されている「お金」「感情」「テクノロジー」の3要素の説明を少し。

現実はおおよそ3つの異なるベクトルが併存し相互に影響を及ぼしており、それらが未来の方向性も決めている(p.22)

1つの要素が未来を決定しているわけではなく、大きく3つの要素がお互いに影響力を持ちながら、未來の方向を作っているというものです。

「お金」(経済)が世界を動かしているのは言わずもがなでしょう。3つの中でもっとも強力な力だと紹介されています。

地球上のほぼすべての人は市場経済の影響力から逃れることができない(p.23)

と、改めて考えるととんでもないものですね。私たちは生きるためにお金を稼ぎ、人生の多くの時間をお金を稼ぐために使います。お金は生活に直結しています。学校で習わないのも「お金」の不思議なところ。

大学や大学院で経済や経営について教わることがあっても、「お金」の本質そのものには触れられていないような気がします。学問的な賢さが実社会での生活力に直結しないのは、バスケと野球のように、それらが別のルールで運営される競技だからである(p.23)

確かに、大学で経済や経営の専門的な勉強をしても、実際にお金持ちになるワケではありません。お金について知ることと、お金を実際に使いこなすことは「ルールが違う」というワケ(学校でお金について教えない・学ばないというのも、実際に必要な知識は「教えられない」ってこと?)。

3つのベクトルの2つ目は「感情」(共感、嫉妬、憎悪、愛情)。お金の次に影響力が強いとされています。お金の影響力を維持するためにも「感情」を無視してはいけないとされています。

3つめがテクノロジー。テクノロジーについて「99.9%の人は考えなくても問題ない」とされていますが、テクノロジーが実社会を大きく変えるきかっけになるのも事実です。

お金じゃ足りない!

本書『お金2.0』は、お金だけではない「新しい価値」について書かれたものです。わたしたちはお金の支配から逃れられない社会で生きているけれども、それと同時に「お金だけじゃ足りない」のが本当のところなんでしょう。誰もが働いてお給料をもらうだけだと不満で、激励や承認も望んでいます。

一部、自分の人気が収入と直結する職業の人を除けば、多くの人はSNSで「いいね」されても一円も儲かりません。だけど、SNSに投稿をやめられないし、「友達」の数が多ければ多いほど、なにか「価値」があるような気がします。他人から「素敵な人だ」と思われたい欲求って誰にでも多少はあるでしょう。

わたしたちを突き動かしている原動力の大きな要素はお金だけど、お金だけじゃなくて、共感や嫉妬や「素敵だと思われたい」「承認されたい」といった感情が大事。そして、現在はその感情の発露としてテクノロジーが大きく関わっています。多くの人にとって高価なスマホはなくても困らないものだろうと思いつつ、しかし一度スマホを用いて「つながり」を経験してしまえば元に戻れないのもわかります。

「価値主義」社会っていい世界なのかな

『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』挿絵イラスト

この「お金」「感情」「テクノロジー」の3つのベクトルによってもたらされる未来の方向性を「価値主義」と名付けられていました。お金主義ではなく、お金とそれ以外の要素が合わさった「価値」主義なのです。

お金主義の時代が終わり、新しい「価値主義」の時代が来るって、それっていいことなんでしょうか。本書『お金2.0』ではベーシックインカム(BI)の話題も扱われ、ベーシックインカム導入後は「お金のために働く」というベクトルが少し弱まり、相対的に「感情」「テクノロジー」の力が大きくなります。

価値主義では、「認められたい」「共感されたい」という感情を満たせられる力のある人にとってはいい世界かもしれませんが、みんながみんな上手にそれができるとも限らないでしょう。今は「生活のために働く」ことができますが、ベーシックインカム導入されると働くことに、今以上に「理由」が必要にるんじゃないのかなぁなんて考えると、今よりも面倒くさそうにも思います。だって今だって、働くことに「生活のため」以上の理由を求めている人はすでに多いのではないでしょうか。

ベーシックインカム導入後の「感情」の比重が大きくなった世界では、無料で「いいね」を集められている人はいいけれども、旅行や買い物、食事など、物やサービスをお金を払って買った結果「いいね」が集まっている人にとっては、今よりもお金が必要になるんじゃね? なんて考えると、よくわからなくなってきます(;’∀’) ただ、転んでも死なないってのは、チャレンジする人にはいいね。

関連記事

続きを読む

『成功ではなく、幸福について語ろう』|他人を操れない自分を変えよう

こんにちは。幸せ者な あさよるです。昔、抑圧されて「不幸せだ」と感じていた時期もあったのは確かですが、今は特に不満もなく、満たされているが時間がほとんどです。もちろん、どうしようもなくイライラしたり、腹が立ったり、イラついている時間もあるのですが……(苦笑)。あさよるは性格的には気が短くて「怒りん坊」です(;’∀’) 怒ってもいいことなんてないのにね~(他人事)。

本書『成功ではなく、幸福について語ろう』では、「成功」という量的に満たされることではなく、「幸福」という質に注目するよう促されます。「持たざる者」であることと「不幸に生きること」はイコールではないとわかります。現在、裕福でお金が余って余ってたまらない人は超レアな人で、多くの人は「持たざる者」でしょう。だからこそ「どう生きるのか」と質を問うことが、求められているのかも。

「嫌われる勇気」岸見一郎・人生相談

本書『成功ではなく、幸福について語ろう』は、ベストセラー『嫌われる勇気』の岸見一郎さんの著作です。岸見一郎さんはアドラー心理学を扱った著作をたくさん書かれています。本書『成功ではなく、幸福について語ろう』では、人々のお悩みに岸見一郎さんが答えるという形式を取りながら、合間に岸見さんのお考えや体験談が挟まれています。

寄せられる相談の多くは、家族や身近な人のこと。誰もが共感できる悩みもあるでしょう。

妹になんでも真似される姉、子育て、キャバクラで働いていてお客さんに貢がした過去を後ろめたく思う人。仕事先でのいじめ。婚活での行き詰まり。日常の諍いの種や、思わず口を出したくなるシーンなどなど、「そういう話あるよね~」って悩みが集まっています。

よそはよそ、うちはうち

『成功ではなく、幸福について語ろう』では、基本姿勢が「よそはよそ、うちはうち」とオカンがいいそうなセリフですね。「よそ」というのは、よそのお家の話ももちろんですが、家族であっても親子や夫婦も「他の人」であり、基本は、その人に判断を委ねます。

つまり「上手くいかない」「どうにかしたい」とフラストレーションがたまってしまう原因は、そもそも「他人のことをどうにかできるハズ」「他人をコントロールできるハズ」という前提を持ってしまっているからです。だけど、もちろんですが他人は他人、その人の生き方を決めるのはその人自身です。それは親や子であっても、夫婦であっても、自分とは違う人格を持った人間である以上、自分に責任を持つのは本人なのです。家族に口出ししたい気持ちはわかりますが、相手の責任を尊重するのも大切なことなんですね。

また「幸福」と「幸福感」の違い、「幸福」と「成功」の違いが紹介されていました。

お酒を飲んでほろ酔いでいい気持ちになるのは「幸福感」です。気持ちよくなっているだけで、幸福になっているわけではありません。ショッピングで憂さ晴らしをしたり、過食やギャンブルに走るのも同じかもしれませんね。

「幸福」と「成功」の違いはもっとわかりやすいものです。「幸福」は主観的なものですが、「成功」はノウハウであり他人の真似をすることができます。本書では、住む家や家具、子供の名前まで真似してくる妹に困っている人の話題が登場します。お姉さんとしてはなんでもかんでも真似されて辟易しているのでしょうが、妹さんにとってお姉さんを「真似」するのが成功につながるとわかっているのです。しかし、幸福は真似できません。

力が及ぶことと、及ばないこと

『成功ではなく、幸福について語ろう』を読むと、自分の影響力が及ぶ範囲と、自分ではどうにもならないことを理解することが、幸福につながるんじゃないかと思いました。他人の考えを変えることは誰にもできません。その人を変えられるのはその人だけです。だから、自分が「変えてやろう」と考える必要はありません。だけどもし、自分が相手を追い詰めたり、頑なにさせているなら、自分の行いを変えることはできます。

また、例えばパートナーが同じ過ちを繰り返してしまう場合、それに対して同じ対応をしてはいけません。なぜなら、前回の対応が良くなかったから繰り返し同じことが起こっているのですから、自分の対応がふさわしくなかったと考えます。あくまで、相手の行いを変えることはできません。できるのは自分のアプローチを変えることのみです。

できることと、できないこと。これを自覚して、自分のできることに責任を持ち、「正義」や「おせっかい」を相手に押し付けないことが、幸福につながるんだとうと思いました。

尊大になりがちな人に

多くの人は、多かれ少なかれ、優越感や他人への影響力を持ちたいと考える感情があるんじゃないかと思います。それらが原動力となって活動のパワーになっていると思う一方で、自分を蝕み、苦しめる現況にもなっているんじゃないかと思います。

もし、今の状況に押しつぶされそうになったり、どうしても我慢できない怒りや悲しみがあるのなら、「自分のすべきこと」と「自分にはどうにもならないこと」をきちんと分けて考えるのもいいでしょう。

これは「他人のせいにできない」ということでもあります。上手くいかないことを家族や職場の人のせいにできれば、どんなに気持ちが楽でしょう。しかし「他人に影響を与えられない」と考え、その立場に立つことで「自分のすべきこと」が炙り出されてしまいます。

幸福な生き方とは、自分の責任は自分で負う生き方なんですね。「責任」っていうと、嫌なネガティブな意味で使われることが多いけれども、自分で自分の生き方を選択することは、その分楽しくて面白くて良いこともたくさんあるでしょう。どっちの生き方が良いでしょう。自分で選ぶことができます(`・ω・´)b

岸見一郎さんの本

関連記事

続きを読む

『小中高・教科書の新常識』|バージョンアップし続けるのは大変だ!

こんにちは。最近物忘れがひどいあさよるです。若い頃は記憶力はいい方だと自負していましたが、最近サッパリなにも覚えられない。そのうえ、知っているはずのことが思い出せない。ヤバイ。常にアイドリングするように、いつも思い出していることはすぐに思い出せますが、一度離れてしまった分野のことって勘が戻るまで時間がかかりますね。

で、あさよるにとって「昔得意だったのに今サッパリなこと」の代表が数学と物理です。どちらも中高生の時は得意だったし、好きな教科だったのに、今、自分でも引くくらいなんにも覚えていない! まぁ、そんな浅はかな学習しかしてなかったんだろうな……って事実を突きつけられているんでしょうが、なんとも受け入れがたいです。

そんで、今日『小中高・教科書の新常識』を読むと、子ども時代のことを覚えていたって、教科書で習う常識自体が変化していることもあると知り、常に学び続けなきゃ仕方ないんだなぁなんて思いました。

本書は親書で、かなり軽く読める内容なのですが、歴史、理科、数学、国語と広く分野を扱っているので、面白いです。

昔の常識は非常識?新しい話題を入手するために

本書『小中高・教科書の新常識』は昭和の頃と比較して、今の教科書に採用されている歴史、数学と理科、国語の学習内容の変化を扱ったものです。本書は青春出版社の「青春新書プレイブックス」というシリーズなのですが、昭和世代のオッサンオバサンホイホイな内容です。「青春新書プレイブックス」の紹介文に

つねにいち早く時代のニーズを切り取り、既成のジャンルにとらわれない個性的な切り口

とあるので、トレンドを学び続けましょう、というのがコンセプトみたいですね。本書『小中高・教科書の新常識』もまさに、時代とともに新説や新発見が反映された〈今の教科書〉を貪欲に学ぼうというもの。「昔はこうだった」とか「今の子どもは~」という年寄りになっていくのか、今の子どもたちが学ぶ最新の学習を取り入れるのか、「自分の生き方」が反映されるような読書ですね(苦笑)。

いつの時代も若い人が正解なのだ

あさよるは個人的に、いつの時代も「今」という時代を正しく見ているのは若い人だと思っています。それは、若い人には前例を持っていないから「今しか見えていない」とも言えます。反対に歳を取るというのは「過去の記憶が増える」ことで、経験値が増えることで対処できることも増えますが、一方で過去の経験が邪魔をして先入観なしで「今を見る」のはとても難しいことです。

そして、誰もがかつて若者で、誰しもがいずれ歳を取ります。誰だって時代がちゃんと見えていたここともあるし、誰だって生きた分、経験値が増えてゆくのです。

何を言いたいかっていうと、若い人との会話って大事だよね、ってことです。で、人と人がコミュニケーションを取るときに必須なのが「言葉」です。本書『小中高・教科書の新常識』では、昭和世代が使っている常識や語彙と、今、小中高の学校で教えられている常識や語彙の違いを知ることで、世代を超えたコミュニケーションに役立つのではないでしょうか。

昭和世代も61学年あるからね

『小中高・教科書の新常識』では、昭和世代が学校で習った常識と、今学校で教えられている常識の違いが紹介されるもので、昭和ホイホイなのですが、「昭和世代」といっても61学年もありますからね~(数えた。昭和元年は12月しかないから、昭和2年4月~昭和63年3月生まれまでが昭和の学年)。「昭和世代」の中でもかなり常識には差があるでしょう。単純に戦前と戦後で全然違うしね(戦前世代が読者に想定されているかは知りませんが)。

あさよるも昭和世代ですが、昭和の終わりのグループなので、本書で「新常識」として紹介されている内容の多くは、学校で習った記憶があります。

ただ、あさよるたちと、今の現役小中高生との常識の違いは「教科書の分厚さ」でしょう。あさよるはゆとり世代で、どんどん教科書が薄くなっていた世代なので、今の教科書の分厚さにはビックリ。内容が増えただけでなく、昔に比べると教科書が大きく、カラー資料が充実するようになり、とても分厚い教科書になっているそうで、プリント資料もたくさん配られますから(コピー機で刷れるらかね)、カバンが非常に重く、保護者は子どもの登下校を心配するほどだそう。

これって知ってた?新常識!

さて、具体的に本書で取り上げられている「新常識」をいくつか紹介してみます。

まず「聖徳太子」の話題。聖徳太子は日本史の中のヒーローの一人ですが、時代とともに教科書から聖徳太子の存在感が薄くなっているそうです。「厩戸皇子」「厩戸王」と習い、「通称・聖徳太子」とされたりしているそう。その方が今の歴史的な解釈に近いそうですが、一方で聖徳太子信仰もありますから、「聖徳太子」という存在は大事なんじゃないのかなぁなんて思ったりもする。

関ヶ原合戦では、徳川家康vs石田三成ではなく、西軍の大将は毛利輝元、二番手が宇喜多秀家です。二人は秀吉の「五大老」です。歴史ファンなら常識かもしれませんね。

江戸時代に取られていた「鎖国」も「いわゆる鎖国」と表現されるそうです。江戸時代は鎖国していると言っても、中国とオランダ、そしてアイヌと琉球への窓口がありました。全く国交がなかったわけではなく、限定的な貿易はあったんですね。

算数の「さくらんぼ計算」というのは、甥がやっているのを見て「これはいい教え方だなぁ」と思った記憶があります。「さくらんぼ計算」とは、例えば「7+5」の場合、5を3と2に分解して、「7+3+2」とし10のまとまりを作って「10+2」として計算します。この計算方法、面倒くさいと感じる大人が多いそうなのですが、あさよるはソロバンを習っていた経験もあり、この「さくらんぼ計算」はとてもいいと思います。余談ですが、あさよるは数学が得意&好きだったんですが、数学はなるべく丁寧に式を書き出して、できるだけ頭で考えない方が、問題を解くのが簡単じゃないぁなぁと思っています(問題を解くだけならね)。

いつまでも最新でいるのは大変だ

本書『小中高・教科書の新常識』を読んで、いつまでも最前線の知識を持ち続けるって大変ですね。また、大人になるというのは、それぞれの専門分野へ進むことですから、別に学校で習ったすべての教科をアップデートし続ける必要もないのかもしれません。だけど、時々本書のような、教科書のっ変更点が簡単にまとめられている書籍に目を通すのは良いですね~。

関連記事

続きを読む

爆笑問題・太田『違和感』|肯定しきれない白けと、静かな憧れ

こんにちは。ラジオっ子のあさよるです。つい深夜ラジオを聞いて朝寝坊をやめられません。今はradikoもあるのにね(;’∀’)

爆笑問題の深夜ラジオも面白くてついつい聞いてしまう番組の一つです。テレビでは、太田さんがフリーダムなキャラに感じますが、ラジオではむしろ田中さんの方がキワどい感じですね。意外と、常識的なのは太田さんで、常識があるからこそ、ちゃぶ台をひっくり返すようなことができるのかも……。

で、2018年は爆笑問題が結成30年の年だそうで、太田さんの書籍が出版されました。

照れと違和感がもたらす露悪趣味的な何か

『違和感』は爆笑問題の太田光さんが、爆笑問題結成30周年記念にまとめられたエッセイ。Amazonの紹介ページには「語り下ろし」とあるので、聞き書きみたいですね。「人間関係」「笑い」「世間」や「世論」を取り巻くニュースなど、身近な話題に関する「違和感」をテーマに話されています。

太田さんと言えば、テレビで毒舌キャラって感じでしょうか。ちょっと斜に構えて皮肉屋っぽいイメージ? あさよるは「シャイな人なんだな~」って印象でした。しかし本書『違和感』を読むと、太田さんって毒舌でもシャイでもなく、「素直にホントのこと言っちゃう人なんだ」と気づきます。それは「純粋」とも言えるけれども、「露悪趣味」とも言えるでしょう。

つまり、誰も思ってるけど言わないことを言っちゃう。例えば、本書では「〈いじり〉と〈いじめ〉は同じだ」という話題がなされています。太田さん自身も相方の田中さんを〈いじり〉ますが、結局のところ「みんな他人をバカにして笑っているんでしょ」と誰も言わないことを言っちゃいます。それが芸人の芸であれ、それを見ている人は「上から目線」がどこかにあって、何かを「笑っている」ことには変わりありません。「〈いじり〉と〈いじめ〉は違う」というのは、人を笑う方の理屈であって、笑われている側からすればそんなのどちらも同じでしょう。

芸人として、お笑いの持っている功罪というか、笑いの仕組みまで冷めた視線で語られているのが、意外に感じ驚きました。

たけしと談志のええ話

個人的に「ええ話や」と感じたのは、死にたいとこぼす談志が元気がないからと、ビートたけしに「談志師匠に会ってほしい」と頼み、太田さんが幹事役で、談志、たけし、そして太田の三人で食事をしたときの話。いばらく時間がたって、談志が言う。

「たけしがいて太田がいる。今日は最高にうれしい一日だ。ただひとつ俺にはおおいに頭を悩ませることがある。さっきからずっと小便がしたいのだが、行くべきか、行かざるべきか、それを悩んでいる」p.171-172

なにこの言い回し最高にオシャレじゃないっすか!あんまりどうのこうの言うのも野暮ですが、二人への称賛の言葉をこんな風にあらわせるんだなぁと。

そのあと、談志師匠が色紙を3枚取り出し、記念に3人でサインしてそれぞれを持ち帰ろうと提案します。そじてまず、色紙の真ん中にテレビでは放送できないマークをでっかく書く。太田さんにとっても宝物だけど、絶対にテレビでは放送できないw

底にあるのは「白け」なんじゃないか

本書『違和感』の冒頭で、日本のお笑いにあるのは「照れ」だと触れられています。太田さんの印象も照れ屋でシャイな人のイメージだったから、それも相まって納得しました。しかし本書を読んでいると、太田さんの人柄の底にあるのはどうしようもない「白け」なんじゃないかと思い至ります。

熱く情熱的になりきることができない。ブームに乗り切りことができない。マジョリティのお祭り騒ぎに便乗しきれない。だからといって、マイノリティに同情し、共感もしきれない。なんかそういう、どこか「冷めた視線」、前のめりになれず、引いてしか物事を見れない態度みたいのを感じました。それは太田さんの特性だけではなく、太田さんたち「新人類」と呼ばれた世代の持っている世界観なのかもしれません。実際に本書のレビューを見ると、同年代の方が「わかる」と共感なさっているのが印象的でした。

太田さんは破天荒なわけではなく、本当はとても常識的な人で、すごく冷静に物事を見ていて、なにかお祭り騒ぎやブームを冷ややかに傍観する視線を持っていて、だから「誰も言わないこと」をズバッと言っちゃう。その場のノリに乗りきれないのかもしれません。なんかその冷めた感じ、あさよるも「わかるかもなぁ」なんて。

もし、テレビでしか爆笑問題を知らない人は、本書を読むとイメージが変わるかも?

続きを読む

『実践・プレゼンテーションのセオリー』|虎の巻!必携!

こんにちは。あさよるです。このブログが始まってかれこれ丸3年(2015年7月スタート)です。当初から本を読んだ感想を書いているのですが、最初の頃はほんとにつらつらと思いついたまま自分メモ的に書いてただけだったのですが、なんかだんだん「本を紹介する」方へ移行しています。で、どうせなら、面白い本、良い本は「これいいいよ!」「オススメよ!」と伝えられるといいのかもなぁなんて、『プレゼンテーションのセオリー』を手に取りました。

あさよるは以前まで、プレゼン資料を頼まれて作成していたこともあったのですが、あさよる自身、人前で話したり、言葉で伝えること自体はとても苦手です>< ちょっとはマシにできるといいのになぁ~なんて思いました。

小さくて薄い本なのですが、だからこそ、ちょいちょい見返すために手元に置いておきたい本です(`・ω・´)b

必携!プレゼン虎の巻

『プレゼンテーションのセオリー』は、プレゼンのパワポ資料の作り方、話の持って言い方、立ち方、プレゼンにふさわしい振る舞いかたと、プレゼンにかかわるAtoZがコンパクトに紹介される本です。一冊持っておくと心強いでしょう。

プレゼンの失敗例と成功例がそれぞれ紹介されていて、「ああ、こういう話し方しちゃうかもな~」なんて苦笑いしてしまうようなものも(;’∀’) 「相手にどうしてほしいのか」「相手のために問題解決してあげる」「説得力を高める」と、プレゼンの基本から念押しされるので、必携しておくとよいのではないのでしょうか。

同著者の『実践・交渉のセオリー』『実践・プレッシャー管理のセオリー』に続いての第3弾だそうで、こちらもチェックしたいですね。

kindleならいつでも携帯できる

ちなみにこの本、紙の書籍版はB6サイズの薄い本なのですが、それでも常に持ち歩くにはかさばります。スマホのkindleに保存しておけばいつでも読めてよいと思われ(`・ω・́)ゝ

プレゼン攻略コンパクト版

本書のメッセージって、「プレゼンってパワポ資料をつくることじゃないよね?」って確認なんだろうと思います。パワポでカラフルな資料作って、立体的なグラフ載っけて、なんとなく「形になったような」気になってるのはただの自己満足。そうじゃなくって、相手に「伝える」そして「行動してもらう」ことが目的です。「行動してもらう」ための活動がプレゼンってことですね。

「伝える」「行動してもらう」ことに注目しながら、相手に分かりやすいように資料を作る〈目線〉。忘れがちなのかもしれません。そのための細かなコツが紹介されているので、あさよるも勉強になりました。「パワポ画面の左上に『今何の話をしているか』を明記する」というのは、ブログでも取り入れられないかな? と考え始めています。

また「もっとブログ記事も、プレゼンっぽく書いた方がいいのかな?」とか(そもそも論やなw)。

もっと言えば、別に仕事じゃなくても、ほんとは使える技術なんですよね。「伝える」「行動してもらう」って。あさよるは、家の中で「片づけて欲しい」「掃除してほしい」とイライラすることがあるのですが、単に以イライラをぶつけるだけじゃケンカになるだけだけど、有意義なプレゼンができれば解決するんかしら(苦笑)。

関連記事

続きを読む

『言ってはいけない宇宙論』|1ミリも興味ない!なら読もう!

こんにちは。あさよるです。昨日から理科系の本が続きます。個人的に、夏になると理科の本が読みたくなるのは あさよるだけでしょうか。たぶん、夏休みの理科の自由研究のイメージが未だに残ってるのかも。あと、夏休みに昆虫採集したり、天体観測をしたり、普段できないことをできるのが夏休みだったからかもしれない^^

ということで、今日は『言ってはいけない宇宙論』という、なにやら恐ろしい、あるいはインチキくさい!? タイトルの新書を手に取った次第(`・ω・́)ゝ 内容は、物理や宇宙の話についての入門書です。たぶん、物理学が好きな中学生なら読めるんじゃないかな~。面白かったです(`・ω・´)b

物理学者も答えられない質問7

本書『言ってはいけない宇宙論』は「物理学7大タブー」となにやら物々しい副題が付いていますが、物理学者に聞いても答えられない質問、つまり7分野の「今の物理学ではわからない話題」が紹介されています。新書ですから、宇宙や物理が好きな中学生なら読める感じです。入門書的な内容なので、宇宙や物理学の本を日頃から読んでいる方にとっては、物足りないかも。

本書の面白いところは、わからないことはわからないと書き、少数派意見や、現在では否定されている考えも紹介されている点です。つまり、物理学だって万能じゃないし、わからないことだらけだし、間違ったり勘違いしながら進歩してきたことがわかります。また、多くの物理学者が否定している説(つまり「トンデモ」説)を未だに主張し続ける人がいたり、今では正しいとされている定説も発表当時は冷笑されていた話題など、「人類の進歩の歴史」を軽快なノリで紹介しています。ちなみに、物理学者たちのゴシップ的な話題も(アインシュタインの女性関係とか)も触れられており、著名な物理学者たちもわたしたちと同じ人間である事が強調されているように感じました。

若い10代の方なんかにオススメですね。これらか将来、物理を専攻する方もいるだろうし、偉人伝を読むよりずっと身近に感じるんじゃないかと思います。

他世界解釈、人間原理……フィクションよりも斜め上をいく!

あさよる的に面白かったのは「他世界解釈」や「人間原理」といった話題。

他世界解釈とは、粒子の振る舞いが、Aの場合とBの場合の2パターン起こり、そこで世界が分岐してしまうというのです。どんどん世界は分岐し、枝分かれした世界がたくさんあるというのです。

AIが人間のような知性を持てない理由なんかも面白くて、

人間の知性はどこがコンピュータや機械知性とちがうのでしょうか。(中略)ペンローズ教授の大胆な推測によれば、波動関数の収束は重力の関わる物理現象であり、将来完成する量子力学理論で初めて説明されるといいます。
そしてペンローズ教授のさらに大胆に飛躍する推論だと、脳は波動関数の収束をその動作原理の一部として用いていて、それが人間の脳とコンピュータのちがいをもたらしているというのです。脳の中では波動関数の収束が絶えず起きていて、それこそが、人間の知性を実現している物理過程だということです。コンピュータやアルゴリズムが欠いているのは、波動関数の収束だというわけです。

p.212-213

ここだけ抜き出してもサッパリですが、あさよるの能力ではどんなに説明しても絶対説明できないのでお許しくださいm(__)m この↑の話題で思い出したのは、以前あさよるネットでも紹介した『単純な脳、複雑な「私」』です。

この本の中で、脳の「ゆらぎ」が紹介されています。同じ池谷裕二さんの本でズバリ『ゆらぐ脳』という本もあり(こっちはブログ未紹介です;;)、脳はコンピュータと違って、時々ランダムにブワッと揺らいでしまうそうです。

その揺らぎがあるから、例えば一列に並んでエサを運んでいるアリの中から、列を抜けて別の方向に歩きだしてしまう個体が現れます。列から離れた個体が、別のエサを見つけるかもしれません。ランダムに脳が揺らぐことで、生命は突然別の行動を取り始め、そのせいで多様に変化し、進化してきたというもの。

はい、先の「波動関数」と関係あるのかないのかすらサッパリわかりませんが、コンピュータと人間の脳の違い、という話題で、紹介してみました。繰り返しますが、よくわからんまま読んでいるので、正確性は一切保証しません!(言い切った!)

あと「人間原理」の話ですね。世界がどんどん分岐して他世界が創られているなら、今、人間が誕生した宇宙は「人間が生まれてくる宇宙だった」と言えるんじゃなかろうか。宗教のような話ですが、物理学者が真剣に人間原理を考えてるって面白いですね。

あさよるのように気楽に読みましょうw

先に紹介したように、本書『言ってはいけない宇宙論』は、宇宙や物理学の本を日頃から読んでいる人にとっては「なにを今更」な内容だと思います。だから、本書を楽しく読めるのは物理や宇宙の話なんてよくワカンナイ初心者です。もしあなたが「物理の話って難しそう」「素粒子って何?」「量子力学?1ミリも興味ない!」って感じなら、あなたは本書のターゲットとする読者層! 読みましょう!

大丈夫! 全然難しくない!……とは言わないけど、ややこしい話はテキトーに読み飛ばして、本書の上澄みをちょっと味わうような気楽な読書をオススメします! すると、今まで触れたことのないような、SFやアニメの設定でもなさそうなとんでもないような説を、世界を代表する秀才たちが考えているのがわかるでしょう。

そう、「こんなことクソマジメに考えてるの!?」というのが、本書が読者にもたらす驚きだろうと思います。

以前ね、音楽やアートの話をしているときに、物理や量子力学の話になり、他世界解釈とかこの宇宙は11次元あるとか、人間原理とかが話題に上ったんですよ。それは、ひょっとするとアートの世界よりも科学、物理学の世界の方がすごすぎて理解できないって話でした。そして、アートを語るなら、こういう今考えられている世界観・宇宙観を理解しなきゃいけないかもね、という結論に。確かに、本書『言ってはいけない宇宙論』を読むと、頭がクラクラするほどに、自分が生きている世界の感じ方が変わって感じます。

こっちもオススメ!

宇宙や天体に関する用語をたくさんのゆるーいイラストとともに解説する『宇宙用語図鑑』。「辞書」じゃなく「図鑑」ってのが言いえて妙! イラストを見てイメージで言葉を把握しましょう!

『宇宙用語図鑑』|恒星、惑星、衛星、矮星……図鑑を熟読!

関連記事

 

続きを読む

『面白くて眠れなくなる物理パズル』|わかるけどわからない!?

『面白くて眠れなくなる物理パズル』挿絵イラスト

こんにちは。あさよるです。TwitterでNHKのラジオ番組「夏休み子ども科学電話相談」の話題を楽しく読んでおりました。子どもの質問って、素朴だけど、それだけになんて答えていいか分からない質問に、専門家はどうこたえる?という面白さがあるみたいですね。

今日手に取った『眠れなくなる物理パズル』も、子どもでもわかるような簡単な物理の問題、だけど、その理由を答えるとなると悩んじゃうような問題が多数収録されています。くれぐれも、小学生でもわかるような話ばかりなので軽い気持ちでお手に取っていただいて、だけど、大人も「あれ、どうしてだっけ?」とあたらめてふしぎな物理の世界を楽しんでみてください。

追記(2018年8月6日)

著者の左巻健男さんがこの記事を読んでTwitterで紹介してくださいました!

著者としてはよく読んでくれていて嬉しい。パズルの問題は中高生に理科を教えていたときに授業で扱ったものが多いよ。

嬉しいです。ありがとうございますm(__)m そう、学校で習ったハズなのに、なかなか苦戦した問題多し!

アレ?どうだっけ?今更悩む物理のクイズ

『面白くて眠れなくなる物理パズル』は物理の問題をクイズ形式で出題、回答なされていく内容です。と言っても、決して難しい物理の問題ではなく、小学生でも答えられる問題がほとんど。ちょっとややこしい問題もありますが、イラストや図解を見ながらじっくり考えると、「そりゃそうか」と納得。

ということで「常識問題」集なんですが、改めて問題を出されると「あれ、これってどうだっけ?」と悩んじゃう問題多数。例として、あさよる的に答えに迷ってしまった問題を紹介します(;’∀’)

Q 五円玉のような穴の空いたコインを熱して温度を上げると、五円玉は全体として膨張します。では穴の大きさはどうなるでしょうか。

ア 大きくなる
イ 小さくなる
ウ 変わらない

p.82

答えは「ア 大きくなる」です。ビンの蓋が開かなくても、お湯で温めるとゆるくなって開くのは、温めると口が膨張するから。はい、常識問題ですね(;’∀’)

Q 地面においたジュース入りのコップにストローを長くしたような約五メートルのチューブを入れて二階のベランダから(地面から口までの高さは約四・五メートルとする)ジュースを飲めるのでしょうか。

ア 飲める
イ 飲めない

p.94

これはやったことある人ならわかりますね。答えは「ア 飲める」。ただし、あんまりストローが長くなると空気を吸い込むときに舌の血管が切れてしまうそうです。あさよるもそこまでやったことはなかった(;’∀’) 物理の問題って、実際にやったことがあることなら、直感でイメージしやすいんですよね。子ども時代に良いこともそうでないことも、たくさん経験値上げをしておくのが、理科が得意になる近道でしょう。

あさよる的に、落ち着いて考えないとわからなかったもんだいはこれ。

Q 自動車や電車で急発進すると乗客は後ろへ倒れそうになります。乗客は、慣性によって一定の速度のままで止まり続けようとしているのに、乗り物が一定速度から脱してもっと前へ動いてしまうからです。つり革も進行方向とは逆の方向に傾きます。
糸をつけたヘリウムガス入りの風船をもって自動車に乗って、自動車を急発進させます。風船はどうなるでしょうか。

ア 進行方向へ動く
イ 進行方向とは逆の方向へ動く
ウ そのまま動かない

p.120

答えは「ア 進行方向へ動く」です。この問題では、車を「急発進させたとき」の場合ですから、乗客や物は進行方向とは逆、車の後ろへ押し付けられるように感じます。車の中の空気も後ろへ押されるので、空気に浮かんでいる風船は、空気に押されて前の方へ移動するのです。どうでしょう、イメージできますか?

こんな感じで、子どもでもわかる物理の問題が順番に出題されます。多くは常識問題で、直感でわかるものがほとんどです。しかし、「どう考えるのか」「理由を説明する」となるとちょっと難しい。誰でもわかる、見たらわかることの、理由……つまり「物の理(ことわり)」を丁寧に、だけど簡潔に紹介するのが本書『眠れなくなる物理パズル』です。

おもしろかったっす(`・ω・´)b

『面白くて眠れなくなる物理パズル』挿絵イラスト

オカルトも科学する

本書『面白くて眠れなくなる物理パズル』の最終章は「超能力と心霊現象」で、ユリ・ゲラーのスプーン曲げや、テレビで念を送って日本中の壊れた時計が動き出したナゾ、そしてご存知「こっくりさん」について説明がなされます。

本書が面白いのは、超能力や心霊現象を「オカルトだ」「非科学的」と単に片づけるのでは不十分で「なぜオカルトなのか」「なぜ非科学的なのか」を考え、理解し、説明できることが大事だと説かれているからです。「スプーン曲げなんてインチキだ」なんて誰でも言えますが、「なぜインチキなのか」を説明するためには、種や仕掛けを解明しなければなりません。

「こっくりさん」なんて子ども騙しな遊びと言えど、こっくりさんをやっていた児童がパニックになったり、ノイローゼのようになることが多く、学校で禁止されたという話もあります。単に「非科学的」と退けるのではなく、ちゃんとその理由まで説明してこそだというのは、なるほど。ちなみに本書では、こっくりさんの正体は「予期意向と不覚筋動が原因である」と紹介されています。あさよるは、ふざけて意図的に十円玉を動かしてるヤツがいるんじゃないの? なんて思ってますが……w

「直感でわかる」のその先、よく理由を考えて、同じことをやってみて、説明ができる、まで持っていけると、世界の感じ方が変わるでしょうね。

こちらもオススメ!

必ずそばにいるのに、思えば植物のこと、なにも知らないかもしれない!? われわれ「動物」とは違う「生きもの」について知るのは、なんだか恐ろしくもあり、羨ましくもあるもあるのです。

『面白くて眠れなくなる植物学』|今すぐ誰かに話したい!

関連記事

続きを読む

キラーワード「日本で商売しない?」を使いたい!|『個人ではじめる輸入ビジネス』

『個人ではじめる輸入ビジネス』挿絵イラスト

こんにちは。乱読を心がけている あさよるです。なるべく自分の興味のない分野、自分と縁のない事柄の本を意識的に手に取るようにしています。書店や図書館でも、決まった棚だけでなく、すべての棚に目を通すようにしています(だから大型書店は大変だ)。『個人ではじめる輸入ビジネス』も、乱読習慣があったからこそ手に取った本です。だって、輸入ビジネスなんて縁もなければ興味もないんだもんw なのです、が! 読んでみるとアラふしぎ。「あれ?なんか輸入業ってできるかも!?」「むしろこれって超おもしろくね!?」とテンション上がりまくりでした。

ただ消費としての旅行をするよりも、仕事として出張がてら遠くへ行けたらいいなぁなんて思惑もあったりしますが……。いずれにしても「輸入業」「外国」「自分の店」などなど、夢の広がるお話なのです!

あと個人的に、ゴールデンウイークを利用してフリマアプリ「メルカリ」を使って家財道具を出品しまして、売りたい商品を売りたい値段で売り切った経験から、ネットで物を売るのも楽しいなぁ~と、嬉しくなっちゃってる感もアリ。

輸入業、できそう!

『個人ではじめる輸入ビジネス』はその名の通り、外国から商品を買い付け、国内で販売する輸入業を始めちゃいなよ! と背中を押す本です。個人が、しかも素人が、輸入ビジネスなんてハードル高すぎね? とビビってしまいますが、「そんなことない!」と著者が太鼓判を押してくれるから、なんとなく「できそう!」「面白そう!」と思っちゃうから不思議です。

輸入ビジネスって難しそうに思えますが、基本は外国へ行って、これはいいなと思ったものを買って、売る。シンプルに言っちゃえばこれだけです。「英語できないんだけど……」という心配も大丈夫。なぜなら、外国のメーカーから見れば、お金を出すこちらが「お客様」なワケですから、お客様の話はジッと頑張ってきてくれます。しかも、外国へ行くと「私たちは日本人だ」「日本のマーケットで商売する気はないか?」と言えば、日本人と取引したい、日本をマーケットにしたいと考えている人は多く、好感触だそう。日本国ブランドを使ってやろうってことです。ちなみに、この「これはいくら?」「あとでメールします」「日本で商売しない?」と話しかける英語の定型文も掲載されているのでご安心を(苦笑)。なにより、今はスマホがありますから、英語喋れなくてもなんとかなる、大丈夫! らしい。確かに輸入業は「こっちがお客様」ですから、売る側が好意的に応対してくれると考えれば、なんかいけそうな気がする(`・ω・´)b

で、いざ輸入業を始めるにあたって、必要な手続きや料金なんかも紹介されており、「面倒なことはプロに頼めばいい」ということも紹介されています。また、国内にある外国の大使館にかけあうと、大使館がフォローしてくれることもあるそうで、これはいいと思った。大使館では日本人が多く働いていますから、言語のメンタルブロックも低いでしょう。

まずは国内で、副業として……

早速外国に買い付けに……ってのは大変ですから、まずは国内の見本市に行ってみるよう提案されていました。ビッグサイトとかでやってるヤツですね。名刺を作れば、企業向けの見本市に参加できるそうなので、あさよるもさっそく大阪の見本市をググっていた……。

まずは日本の見本市から始めるのは、「見本市」という空間に慣れるためでもあります。外国の見本市に突然行って圧倒されて腰が引けたらもったいないですからね。プールに入る前に水を浴びて心臓を慣れさすように、まずは日本の見本市から。

意外とハードルは低い?「できるかも」ってwktk

『個人ではじめる輸入ビジネス』はとりあえず「なんか輸入業できそう!面白そう!」と思わされるパワーがある本です。ああ、これまで考えてもみなかった世界があったのね!とワクワクしちゃいました。あさよる的には、輸入業の本を読んでおいてなんですが、「国内の製品でも買い付けて売れるんじゃね?」とやたらテンションが上がってしまいました。

また、大使館がバックアップしてくれるという話はうっすらと聞いたことがあったので「マジか」と思い、「それはいい話を聞いたかも」という感じ。

もちろん、輸入業には面倒な手続きもあるんですが、その辺は『個人ではじめる輸入ビジネス』を読んでくださいw 面倒なことは専門業の人に頼むのがいい、というのは、そりゃそうだなと。

誰しも一度は「自分のお店を持ってみたいな」なんて夢見たことがあるんじゃないでしょうか。それが、今はネットを使えば手軽にネットショップを始められますし、買い付けも昔に比べればずっと便利であろうことは想像に難しくありません。もちろん、輸入業を本業にして、大きなビジネスにつなげてゆく人もいるでしょう。

いずれにしても「まずは見本市に行ってみる」「まずは少量だけサンプルを取り寄せてみる」ってとこから始めて、個人で小さくお店を始めてみるのがよさそうですね。

なんでも「その気」になってみる

『個人ではじめる輸入ビジネス』挿絵イラスト

あさよるは結構、本を読むたび本気で「これはなんかできそうな気がする!」とその気になってしまうタイプですw んで「もし自分がお店屋さんをするなら、文具店か食器屋がしたいな~」なんて夢が広がりんぐしておりました(‘∀’)> ちなみに、日がな一日ブログを書きながら、片手間で実店舗ができたりしたら最高だと思いません? うちの敷地でお店できたらいいのにな~。

あさよるはやっていませんが、ブログやWEBサイトで「ドロップシッピング」という「お店」を始めることもできます。ドロップシッピングとは、

インターネット上における商品の広告または販売の一形態で、商品等をウェブサイトの閲覧者が購入した場合に商品の発送(場合によっては請求も含む)を販売したウェブサイトの提供者や広告者ではなく製造元や卸元が直接行う取引方法の名称である。また、三国間貿易でも使われることがある。

ドロップシッピング – Wikipedia

営業をして商品を販売し、メーカーから発送してお客様のもとへ届けます。「在庫を持たなくていい」というのが最大のメリットでしょう。

「お店」といっても、現在ではいろんな形態が想定されますね。冒頭でお話した「メルカリ」でお店をやってる人もいますし、実店舗とネットショップの両方をやってる人もいます。Amazonで本を売っている人もいます。誰もが一度は考える「自分でお店を持ちたい」って、結構誰でもできちゃうのかも。

なんか「できそう!」「面白そう!」とやけにワクワクしたまま読了いたしました。

関連記事

続きを読む

『マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書』|華やかな一瞬のために

こんにちは。あさよるです。どっぷり読書の世界に浸りたいときもあれば、軽く一気に読み切れちゃう本が欲しい時もあります。今回読んだ『マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書』は後者で、軽く読めるけれども、自分の仕事(自分の取り組みを含む、広い意味の「仕事」)についてとても励まされるものでした。

仕事って、パッと気持ちいい、華やかな瞬間って一瞬で、地道にコツコツと地味な取り組みが大事なんだよな!なんて、自分の仕事を振り返って「これでよし」と確認するような感じ。

マッキンゼーでも地味で地道なことをしてる!

本書『マッキンゼー流入社1年目問題解決の教科書』は、「マッキンゼー」「問題解決」とタイトルに並んでいますが、中身は「入社1年目」つまり新入社員が社会人として働く上で知っておきたい心得が紹介されているものです。「マッキンゼー流」とありますが、どんな業界、どんな業種でも当てはまるような汎用性の高い内容です。つまり、具体的なノウハウや作業工程が書かれているものではなく、多くの人に広くあてはまる「働き方」ってところ。

本書『マッキンゼー流入社1年目問題解決の教科書』で注目すべきところは、マッキンゼーなんて華やかな職業に思えますが、とても地道に地味ぃ~なことをコツコツをしているということです。「1冊の大学ノートにノートを取ろう」とか「夜は早く寝て、早起きしよう」とか「クライアントの顧客に聞き込みをしよう」「現場で一緒に働いてみて、問題点を見つけよう」などなど、マッキンゼーでは意外にも泥臭く汗をかいて仕事をしていると紹介されています。

もし、今の自分の仕事が「なんかパッとしないなぁ」「もっと煌びやかな世界へ行きたかった……」と思っているのならば、本書を読めば「みんな仕事はあまり変わらないのかも」と感じます。華やかなイメージの仕事だって、人目に触れる部分はステキに見えても、地味ぃ~な段階があったりすものです。あさよるは元々デザイン畑出身なので、「デザイン」というと「カッコいい!」なんて言ってもらえることもありましたが、業務自体はすごく地道な作業だったりするし、繁忙期は自分もボロボロなまま出勤して仕事、なんてことも珍しくないし……(;’∀’)> あさよるの友人は花屋さんに勤めていて、「ステキな仕事だなぁ」と感じていますが、やっぱり「力仕事だし汚れるし……」という話を聞くし、あさよる的には「憧れの書店員」も結構ハードワークだと聞きます。ジュエリーを扱う仕事をしている人だって、宝石や貴金属は商売道具であって自分用ではないから…なんて話も聞いたことが……。

仕事ってどんな分野でも、華やかでカッコいい面と、地味で地道な面と、両面を持っているものなんでしょう。

読書習慣を死守せよ!ビジネス書の最初の一冊に

『マッキンゼー流入社1年目問題解決の教科書』は、「入社1年目」の人を読者対象にしていますから、「これからビジネス書や自己啓発本を読んでみたい」人へ向けた、最初の第一冊目と想定すると、なかなか読みやすいし、励まされるし、参考になるし、良い本だろうと思います。

学生時代、読書習慣があった人も、社会人になるとなかなか読書時間を取れなくて、読書から遠のく人も多いでしょう(あさよるも、社会人になってから30代に差し掛かるまでなかなか本が読めない時期が続きました)。そういうとき、フィクションの小説を読んで気分転換もいいですが、軽いビジネス書や自己啓発本の類をザッと読んで冊数を稼ぐのもアリだともいます。なにせ、読書って習慣のものですから、じっくり本を読む時間がなくても「本を手に取ってページをめくる」って習慣さえなくさず継続していれば、そのうち仕事も慣れてきたときに読書習慣に復帰できます(逆に、ブランクができると習慣を復活させるのはムズカシイ……あさよるの経験です(;’∀’)>)。

入社1年目の教科書から転職の話へ

本書『マッキンゼー流入社1年目問題解決の教科書』のおもしろいなぁと感じたところは、入社1年目の新入社員向けの本なのに、そこここで転職の話題が飛び出すことです。別に「転職の準備しなさいよ」とか「転職せよ」なんて言ってるわけじゃないんですが、ナチュラルに転職の話題が紛れ込んでるんですね~。

そもそも、本書の冒頭は、「マッキンゼーの社員は3~5年で会社を辞めて次のキャリアに進むらしい」という話題から始まるんだからw 別に「転職のススメ」ってワケじゃないけど、たぶん新卒採用された会社に定年まで務めると考えている人も少ないだろうし、いずれ「転職」というターンもやってくるだろうから、頭の隅にあればいいのかもね。

もちろん、本書で紹介されている問題解決法やフレームワークの考え方など、業務だけじゃなく、転職にも当てはまるだけど、婚活にも使えるよ、なんてガイドラインもあったりして、仕事に留まらずホント広く使える考え方、やり方なんですね。

3~5年で巣立っていくってスゴイね

本書の1ページ目はこんな風に始まります。

 平均3~5年。
これはなんの数字かというと、世界最強のコンサルティングファームと称されるマッキンゼー社員について、まことしやかにささやかれている平均的な在籍年数です。私もそうですが、多くのマッキンゼー卒業生の実感値としては、そう外れていないでしょう。
「え、そんなに短いの?」と驚かれるかもしれません。けれど、現実に入社3~5年もすれば、マッキンゼーを卒業して起業する人、さまざまな事業会社で経営やマネジメントに携わる人は珍しくありません。
一般的な感覚では、入社3~5年と言えば、一応、組織の中で自分の役割を与えられて、新入社員にとっての良い先輩として日々の業務を遂行している立場でしょう。
そのタイミングで起業や経営、マネジメント層にキャリアを進めるというのは、かなり優秀な人なければ現実的ではないのかもしれません。

p.1-2

普通、やっと業務を任され後輩ができた頃合いなのに、マッキンゼーの社員は独立して次のキャリアを始められるのは、マッキンゼーの(特に日本支社が)独自に持っている「新人研修プログラム」にある、と話が展開されていきます。そして、その「新人研修プログラム」のエッセンスが紹介されているのが本書というワケ。

……なんですが、この話のすごいのは「3~5年で独立する」ってとこ。3~5年で会社に貢献できるということです。つまり、企業は新人を採用すると、まずは新人を育てるためにコストがかかります。ですから、新人は雇っているだけで赤字の存在です。しかし、新人を育て、その後、会社のために働いてもらうことで、赤字を回収し、そして会社にとって収益を上げて欲しいと期待されてるんですね。で、マッキンゼー社員は3~5年で卒業しちゃうというのは、それだけの短期間で会社に貢献して卒業していくってことです。すげーと思いました。

入社ン年目でも、モチベーションアップに

本書『マッキンゼー流入社1年目問題解決の教科書』は、「入社1年目の」とあり新卒採用された新入社員向けの内容ではありますが、入社ン年経っていても「初心忘るべからず」というように、新人の頃の気持ちを思い出しモチベーションアップになる読み物です。

内容は多くの人に当てはまるもので、華々しい経歴を持っているように見える人でさえ、汗を流して地道にコツコツと仕事に取り組んでいるんだと知ると、励まされる思いです。また、現在では「根性」とか「精神論」は倦厭されていますが、それでもやっぱ「ガッツ」とか「情熱」とか「モーレツ」としか言えないようなパワフルさを、仕事に向けられたらすごくいいだろうなぁと思いました。なんでも嫌々やるのは嫌ですからね(苦笑)。

仕事って、やっぱ自分のアイデンティティの一部になりうるものだし、人間は社会の中で成長していくものですから、社会人になってからこそ「自分」という人間を肉付けし、形作ってゆく本番じゃないのかなぁなんて思います。自分で、納得できるよう微調整しながら経歴と年齢を重ねていけたらいいのにな。

関連記事

続きを読む

『目からウロコの自然観察』|自由研究のテーマはここにある

こんにちは。散歩が日課の あさよるです。こんなに連日猛暑日が続いているのに、昼下がりに散歩に出るという、自分でもビックリな習慣です。どんどん植物が青々と茂り、葛の葉が土手一面を埋め尽くし、人の背丈よりも高く雑草が延びてゆく様子から目が離せません。「夏が来たんだ!」と毎日興奮してしまいます。季節のかわり目は、体が重く憂鬱なことが多いのですが、こと「夏」に関しては、梅雨明けからある日突然「夏」がやってきて、あっという間に去ってゆくから、毎日の変化を見届けるのに忙しいのです。

ということで、あさよるも「観察グセ」がありまして、『目からウロコの自然観察』なんて本を見つけると読まざるを得ないのでありました。

(関係ない話ですが、今はYouTubeライブで活火山や河川などの定点観測もできるので、インドアでも観察がはかどります。気象情報もほぼリアルタイムで見れるしね。すげー)

夏休みの宿題のお手本に!

『目からウロコの自然観察』は、身近な自然を観察した記録です。季節ごとの生きものがカラー写真付きでまとめられています。

観察場所は主に関東、JR山手線の駅の中に住んでいる生きものまで観察されています。つまり「都会だから自然がない」のではなく、都会には都会に住んでいる生きものがいるんですね。むしろ、生きものの観察は継続的に続けたいですから、駅や街中にいる生きものの方が、毎日観察しやすくて良いかもしれません。

植物も、特別な植物ではなく、よく街中に生えている蔦や雑草が取り上げられており、とても親近感を覚えました。

植物・昆虫・鳥…すぐそばの生きものたち

山手線の駅に住んでいる(いた)生きもののの例は、ツバメです。昔、駅に自動改札がなかった国鉄時代には、山手線の各駅にツバメが巣を作っていたそうです。JRになってから、建物もツルツルと巣が作りにくい建材になり、また都会でカラスが増えたことで、山手線のツバメの姿はいつのまにかなくなってしまったそう。本書では今も駒込駅に巣をつくるツバメが紹介されていました。駅の中に巣をつくるツバメは減っていますが、今でも交番や公共施設に巣をつくるツバメはいます。人間がヘビやカラスがこないよう網を張ってツバメを守っている写真も掲載されていました。

郊外でおなじみの植物もたくさん紹介されています。個人的に、すごく親しみがあるのが「くっつきむし」です。ズボンやスカートにくっついて取れないアレです。チカラシバという植物の種子は、先がとがっていて、皮膚に刺さる厄介者として紹介されていました。散歩中の犬にとって天敵だそう。気を付けましょう。

あさよるが最近、見てみたいのはカタクリの花。カタクリの花は早春ですから、今は季節ではありません。また、早朝に咲く花らしく、朝寝坊をする あさよるはなかなかお目にかかれない花でもあります。

朝に咲く花と言えば、ツユクサも、かわいくて好きな花ですが、大人になってからとんと目にしてない花です。子どもの頃の あさよるは早起きさんだったんだなぁ~。

ハトも社会性を持ってるんだなぁ

アオバトの生態も面白かったのです。アオバトは普通、山の中に住んでいてなかなか姿を現さない鳥らしいのですが、神奈川県の大磯に、アオバトの群れが海水を飲みに飛来するそうです。遮るものが何もない海でアオバトが観察できるのは珍しいらしい。あさよるも見てみたいです。ちなみに、ナトリウム不足で海水を飲みに来るらしいのです。

個人的にこのアオバトの話がいちばん興味深く思いました。アオバトたちが「ナトリウム不足になったら海水を飲めばいい」という知恵を共有していて、ハトの群れが親から子へと、世代交代しながらも知恵を引き継いでるんだなぁと、妙に感心してしまいました。

今夏(2018年)、映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』が公開中ですが(あさよるも来週あたり見に行きたい)、の原作小説の2作目『ロストワールド/ジュラシックパーク2』では、野生化した恐竜たちが登場するのですが、彼らは研究室から産まれたため〈親〉を持っていません。だから、恐竜たちの行動は衝動的で攻撃的。群れのルールや、群れの間で共有されている情報がないのです。そして、仲間同士で悪戯に殺し合いをしてしまったりします。きっと、本当に恐竜が生きていた時代、恐竜の子どもたちは親や群れの仲間から、自分たち〈らしい〉生き方を学んだはずです。物語中では、人工的に創られた恐竜たちの遺伝情報は復元されたとしても、秩序やルールが復元できないから、恐竜の生態はわからないままです。

んで、このハトの生態を読んで、「まさに、アオバトも群れが子どもたちに情報を伝え、ルールを持って生きてるんだなぁ」と妙に納得してしまいました<(_ _)>

(あと、アオバトが「アオー」と鳴くというのも個人的にツボった)

生涯自由研究

今「生涯学習」が叫ばれていますが、本書は「生涯自由研究」だなぁと思います。すごくすてきですばらしい。著者の唐沢孝一さんさんは高校の生物の教師を経て、たくさんの著書も出版なさっています。本書内でも、定年してやっとじっくり自然観察できたと書かれていました。きっと、子どもの頃から同じように、鳥や植物や虫や動物を観察なさってたんじゃないかなぁと想像できますね。

あさよるも子ども時代はボーっとした子どもで、授業中に雲の形を眺めたり、鳥の声を聴いたり、植物や虫の観察に熱中していました。成人するころまで虫取りをしていたので、さぞ変な娘さんだったのかもしれません(;’∀’)>

あさよるも、本当は植物や虫の観察をして生きられたら幸せだなぁと、思い出さされました。

関連記事

続きを読む

『才能の育て方』|体験・経験が才能を見つける・「良い子」とは

こんにちは。小学生に挨拶をされる あさよるです。登下校時、子どもたちが「おはようございます」「こんにちは」と声をかけてくれるので、慣れるまでビクッとしてましたがw、慣れると誰かが街中で挨拶してくれるのっていいですね。

あさよるは独身で子どももいないので、これまで子どもたちと関わる機会なんてなかったんですけど、先日、小学生の男の子に「す、すいません」と声をかけられて話を聞くと「友達が下校途中でお腹が痛くなったから助けてほしい」というSOSで慌てたw(「近くの郵便局か神社でトイレを借りよう」と提案したのですが、ひとまず「頑張って家まで帰る」という話になった)。大人だけで暮らしてると地域社会と接点がありませんが、子どもを通じて地域と関わっている実感を持てている気がします。

とまぁ、要するに子育てとは縁のないあさよるですが、なぜだか子育て本を読んでみました。今、子育てをしている人たちがどういうことを考えているのか知れたらいいなぁという思惑もありました。

子ども時代になにをするか

本書『才能の育て方』では子どもに大人たちがどんな「育て方」ができるのか紹介するものです。学校へ通うようになった時、学校でクラスメイトと潤滑にコミュニケーションを取り、学業にも意欲的に取りくめる「良い子」を育てます。

本書が対象としているのは、小学校に上がる前の児童と接する機会のある大人です。小学校に上がるまでに、学校生活を支障なく送れるよう準備すること。クラスメイトとコミュニケーションを取れること。学習効率を上げる素地をつくること。刺激溢れる日々を提供すること。運動ができる子にすること。前向きで意欲を失わない子どもをつくること。子育てで親は何をすべきか、など、意欲的でコミュニケーション能力の高い「良い子」と、そのために親がすべきことについて触れられます。

やっぱ「体験」の見つけ方

本書では「右脳を育てる」という文句が目立ちます。左脳を刺激せず右脳のみを育てることってできるのか? と少々ツッコみたくなりましたが(苦笑)、「右脳を育てる」とは、「想像力や直観を育てる」というニュアンスで使われている言葉みたいですね。「つまり抽象概念を扱えるようになること?」と思いましたが、抽象思考を扱うのは左脳の仕事らしいので、よくわかりません>< どうやら、右脳は〈身体感覚〉を伴うような思考を指してるのかな。

んで、本書では「右脳を育てましょう」ということですから、つまり「体験・経験を育てよう」ということです。

小中高ので扱う勉強の範囲って、理科や社会科なんかは特に、身近で起こっている出来事が中心です。子ども時代に多くの経験・体験をした人ほど、身近で見知った出来事の「理由」なんですよね。勉強って、「ただ暗記するだけ」「役立たないことをやらされてる」と思えば、こんなにくだらないことはありません。しかし一方で「これは自分に関係ある」「これは自分の将来に関係している」と、「自分ごと」に感じると、いっぺんにあらゆることが興味深く、面白く思えるから不思議です。

もし、大人が子どもにできることがあるなら、「あなたのすぐそばで起こっていることである」と実例を挙げるくらいかもしれません。

「自分の子ども時代」が当てはまらない

子育ての話になると、誰もが当事者なので、誰も彼もが言いたいことを言います。そう、すべての大人はかつて子どもでしたし、子育てを経験する人も少なくありません。

だけど、忘れちゃいけないのは、今は2018年で、今子育てしている人たちは〈2018年版の子育て〉をしてるってことです。他人の子育てに物申す系の人の話って聞いてると、平気で半世紀も前の自分の子ども時代の話を持ち出しますからねぇ。さすがに50年前と今じゃ世界はまるで別のものでしょう。学校の制度もがらりと変わってるしね。でもまぁ、気持ちはわからなくもないから、一方的に攻めてやるのも酷だなぁとも思わなくもないけど。

子どもは「思い出」の中に生きていない

赤木かん子さんの『子どもに本を買ってあげる前に読む本』で、ドキッとする記述がありました。子どもが読書嫌いになる理由の中に、大人が面白いと思って与えた本が子どもにとって面白くないことがある、というものです。例えば「ハリー・ポッター」シリーズはすでに今の子どもたちにはあんまりウケない、なんて話も……!?

あさよるネットでも以前「こまったさん」シリーズを紹介しました。この「こまったさん」シリーズは、あさよるが子ども時代に夢中になって読んだ大好きなシリーズなのですが、確かに今の子どもが読んでも面白くないんじゃないかと感じます(ちなみに、あさよるは今読んでも面白い)。

「きっと今、子どもが読んでも面白くないだろうなぁ」と感じるのは、物語で描かれている世界が「古い」から。それに尽きます。この「こまったさん」シリーズが出版されたのは80年代で、子どもからすればもう「歴史」の時代なんですよね。だから、「こまったさん」を読むためには注釈をいっぱいつけないともう意味が分かりません。

例えば、こまったさん夫妻は花屋さんを経営していて共働きなのですが、わかったさんだけ家事や料理をします。しかも夫のクマさんは、友達を急に家に呼んで、わかったさんに料理を用意するよう一方的に指示するのです。……ね、今読むととんでもない夫でしょw だけど、80年代って今みたいに電子レンジもないし、冷蔵・冷凍の技術も進んでなかったし、24時間やってるコンビニもファミレスもなく、スーパーも夕方になると閉まってしまいます。夫婦共働きなら、どちらか料理担当・買い出し担当を設けないと対応できないし、外食できないから自宅に人を呼ぶしかなかった。80年代ってそういう時代だったんですよね。「歴史」なんです。

で、子どもにそんな「注釈がないと読み解けないような時代の本を読め」というのは、そりゃ読書が面白くないわな、と。

大人にとって、それがどんなに思い出深い「子ども時代のとっておき」だからといって、今の子どもにとっては別の話。子どもは思い出に生きていないのです。ちゃんと「今を生きている子ども」に、「今の育て方」をしなきゃいけないなら、子育てって難しいなぁと思いました。

関連記事

続きを読む

『おおきく考えよう』|中身が入れ替わってもオリジナル?

『おおきく考えよう: 人生に役立つ哲学入門』挿絵イラスト

こんにちは。あさよるです。こう毎日暑いとなんにも考えたくないですよね。ということで、ボーっとした頭であえて、頭がこんがらがるような哲学を扱った本を手に取ってみましたw といっても、本書は10代向けの本で、ページのほとんどはイラストで構成されています。

しかし、書いてある内容を理解しながら読むとなると、じっくり腰を落ち着かせて読まないと、前後の話がわからなくなるような読みごたえはありました。

「考える」ことはやめられない

本書『おおきく考えよう』はサブタイトル「人生に役立つ哲学入門」とあるように、はじめて哲学的な内容に触れる10代向けに書かれた本です。本と言っても、文字は少なくイラストが紙面のほとんどで、ビジュアルから「考え」をイメージできる工夫がなされています。

子ども時代の思考ってとことん具体的で、成長過程で抽象思考が身についていきます。大人に近づくステップとしてこの『おおきく考えよう』は役立つんじゃないでしょうか。

と言っても、大人が読んでも物足りなさはありません。というか、大人のほうがこんな本が好きかもね。

悩める若い人に語りかける

本書『おおきく考えよう』で問いかけられる哲学的話題は、「生きるってなんだろう」「社会ってなんだろう」「男と女って違うのかな」といった第一章「すべての生きもののなかで、いちばん幸せ」。

第二章「おなじ川に2度、入ることはできない」では、変わりゆくもののなかで「今、ここ」や「これ」「私」とはなんだろうと考えるきっかけに。哲学者ヘラクレイトスは「同じ川に2度、入ることはできない」と言いました。川はどんどん流れてゆきますから、さっき入った川の水は、次に川に入るときははるか河口へ流れ去っています。だから「同じ川には入れない」というワケ。同じような話で「ボートの板を1枚ずつ替えるとしよう。1枚のこらずべつの板と交換した場合、できあがったボートは、もとのボートと同じものかな?」とイラストが語りかけてきます。これは刻々と、新しい細胞が生まれ、死んで、細胞がすっかり入れ替わってしまっても「自分は自分」と言えるのか?という問いに繋がります。

『おおきく考えよう: 人生に役立つ哲学入門』挿絵イラスト

ちなみにこの、ボートの板をすべて入れ替えても、最初と同じボート言えるか」あるいは「新しく組み立てたボートは元の同じボートと言えるか」という問いは、日本建築に当てはまります。例えば、奈良にある法隆寺の五重塔は世界最古の木造建築と言われていますが、修繕が重ねられ、本当に法隆寺建立当時から使われているオリジナルの木材はほんの一部分だけです。新しい材木にほぼ入れ替わっている五重塔を「世界最古」と言えるのか?

あさよるは先日、京都の平等院へ連れてもらったのですが、最近、平等院が修繕されてキレイになったんですよね。ほぉ~と眺めながら「これは〈新築〉に見えるなぁ~」なんて思ったりw 日本人的感覚だと〈リフォーム〉は、新築ではないから、「昔からここにあるもの」なんですね。これは、日本人的な感覚と、西洋哲学的考えの違いの例としてよく挙げられる話ですね。

『おおきく考えよう:人生に役立つ哲学入門』イメージ画像

話は戻って、第3章では、物事の本質を見ること。第4章は空想、創造の幅を広げること。第5章では、人生の意味について尋ねられます。

答えのない問に耐えられる?

本書『おおきく考えよう』は、疑問や考え方を提示されますが、答えらしい答えはなにもありません。そもそも答えのない問いだからです。もし、予め正解が想定された問題ばかりに慣れているのなら、最初から答えの存在しない問いは苦痛に感じるかもしれません。

「本書は10代向けで、若い人にオススメ!」と言いつつ、当のあさよる自身、10代の頃は本書を読めなかっただろうと思いますw まるで言葉遊びをして、からかわれているような気になったろうと思うから(苦笑)。

本書はイラストが大半で、絵本のような作りですが、意外と読み解ける子どもは少ないのでしょう。大人受けする本だと思います。その上で、本書に挑戦する10代の人がいるといいなぁと思います(`・ω・´)b

関連記事

続きを読む