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『奇跡のメモ術』|記憶、アイデア、モチベーションをメモで!

『奇跡のメモ術』挿絵イラスト

こんにちは。うっかり者の あさよるです。ぼんやりしているとケアレスミスを連発するタイプなので、何をするにも紙に手順を書き出してから行動しないと、ムダが多すぎて体がもちません。ということで、結構メモ魔ですから、メモ術、手帳術系の本もチェックしています。

今日読んだ『奇跡のメモ術』は、メモを使った記憶術やアイデアの出し方が簡潔に紹介されており、老若男女問わず役立ついい本だと思いました。コンパクトにまとまっているので、子どもの勉強を見ている親御さんにも良いと思います。

メモはこう使う!

「記憶力日本選手権」という大会があるそうで、本書『奇跡のメモ術』の著者の池田義博さんは5度、記憶力選手権で日本一になったそうです。検索すると大和郡山市のサイトがヒットするんだけども、この催しのことなんでしょうか。

面白そうです。著者の池田義博さんは学習塾を経営なさっている方で、塾の教材のアイデアを探していたとき、記憶術に出合ったと紹介されていました。だから本書は、子どもから大人まで幅広く、誰もが使える記憶術やアイデアの出し方が紹介されています。

本の厚さは薄めで、文体もとても読みやすく、内容も簡潔で、よい良い本だなぁと思いました。お子さんの勉強のアシスタントをしている親御さんなんかにも良いんじゃないかと思います。

本書では、大きく3つの話題が扱われています。

  • 記憶術
  • アイデア術
  • メモの効能

記憶術

メモを使った記憶術では、具体的にどのメモ帳やペンがいいかまで紹介されています。また、「記憶術」として、他のものと関連付けたり、似ている名前のものや連想するものと紐づけたり、空間の感覚を使って立体的に記憶を「収納」したりと、いろんな記憶術が紹介されています。

アイデアの出し方

アイデアの出し方は、記憶力ともつながっています。「アイデアは既存の要素と要素の組み合わせ」ですから、まずは頭の中に既存の要素が格納されていることが前提となっています。どんどん頭の中にあらゆる要素を詰め込んでいけるのが人間脳のすごいところです。

そして、ときどき「ひらめき」が起こります。それは既に頭の中に全く別の事柄としてあったものが、あるとき一つのものだと気づく瞬間です。その瞬間のために日々、記憶を詰め込み、アイデアを生むための土壌を耕しています。

また、どうしても「ひらめき」がやってこないときのための、アイデアの出し方も紹介されていました。自分メモ的にここにも書いておきます。

・Substitute(代用)……現状以外に代用できるものはないのか?
・Combine(結合)……他のものと結びつけられないか?
・Adapt(応用)……今あるものを応用できないか?
・Modify(修正)……これをどのように修正および変更できるか?
・Magnify(拡大)……規模を拡大したり、何かを加えたりできないか?
・Put to other uses(別の用途)……今のやり方を別の用途に使えないか?
・Eliminate(削除)……何かカットできるものはないか?
・Reverse(逆)……現状を逆にしたらどうなるか?
・Rearrange(再編成)……今のやり方をよくする再編の仕方はないか?

p.107-108

これらの頭文字をとって「SCAMPER」と呼びます。

メモの効能

最後は「メモの効能」です。メモは単に、その場で忘れないよう要件を控えるだけではなく、上手に使えば役に立ちます。頭の中でなんとなくモヤモヤと考えていることを書き出しましょう。

書き出すべきは「目標」です。目標を書き出したら、その目標に到達するために必要なステップも順番に書いてゆきます。漠然と「なにかしないと」と思っているだけではなく、メモすることで具体的な行動にしましょう。また、モチベーションを維持するためのツールとしてもメモを活用しましょう。目標に向けて記録を取り、自分の取り組みが数値化する方が、モチベーションになります。

例えばダイエット。なんとなく「痩せなきゃ」と思うだけではなく、ダイエットの計画を立てるのが大事ですね、ハイ……(反省)。

また、ネガティブな感情も、紙に書きだすと良いそうです。不安なことをグルグルと考え続けるよりも、書き出して視覚化した方が、不安の量が見た目でわかり、冷静になれるそう。

「かく」ことにも意味がある!

『奇跡のメモ術』挿絵イラスト

本書ではスマホやパソコンを使ったメモではなく、紙にペンというスタイルが紹介されています。それは「かく」という行為そのものにも着目されているからです。本書では「かく」「書く」「描く」「書」と4つの「かく」が取り上げられています。

まず「かく」。意志力には集中力が必要です。この集中力を鍛えるトレーニングとして、利き手と反対の手で「かく」をしてみるという方法が紹介されています。

次いで「描く」は感性を鍛えます。ここでは模写が勧められていました。ただし模写といっても、絵や写真を「上下逆さまにして模写」というもの。たしかに!見る方向を変えると、意外なほど自分が「なにも見ていなかった」と気づくものです。あさよるも絵を描くので、いつもと違った書き方をすると発見と驚きがあります。

「書く」では「プライベートライティング」が紹介されています。プライベートライティングとは、そのとき頭の中にあるものをただ紙にひたすら書いてゆくことです。決して書く手を止めず、文章の論理性なども気にせずただただ書く。この方法では、頭の中に浮かんでは消えてゆくアイデアを捕まえることと、アウトプット能力向上を期待します。

そして最後は「書」。これは書道の「書」です。言わずもがな、書は超集中して字を書きますよね。常に自分にすこし負荷がかかる程度の難易度にチャレンジしましょう。本書では4パーセントほど高い難易度と書かれていました。少し負荷がかかることでフロー状態を作りましょう。

記憶やひらめきはトレーニングできる

本書『奇跡のメモ術』を読んで改めてわかったのは、記憶力やひらめきはトレーニングすることで強化できるということです。歳を取ると「ダジャレ」を言いたくなりますが、あれは頭の中にたくさん言葉や概念がストックされていて、言葉と言葉を取り出して遊んでいるんですよね。だから、語彙の少ない子どもよりも、大人の方がダジャレ力は高い。ライターの先生も、朝から晩までダジャレのオンパレードで、こうやって頭の中で言葉をふにゃふにゃと常に扱っているんだなぁと感心したことがあります。

そのためにもまず、頭の中に知識を詰め込まれていないといけません。スカスカだと遊べないですからね。

記憶力は、大人よりも子どもの方が優れていると感じることがたくさんあります。スポンジのようとは正にそうで、目の前でグングン新しい知識を吸い込んでゆく子どもたちが羨ましく思えます。しかし、知識の量は大人の方が多くて当然ですから、いいアイデアを出せるのは大人の方が得意なんじゃないかと思います。

だから、大人と子どもの両方の特性を持っている人が最強です。子どもの記憶力と、大人のアイデア。最強!

そんで、その二つは、トレーニング次第で能力アップ&維持できるんですから、これは嬉しいことですね。

覚えられない……思い出せない……

あさよる自身、若い頃は一度見聞きしたことは全部記憶できたし、その知識をいつでも取り出せたんですが、30歳前後の頃から「覚えられない」「思い出せない」という事態に陥り、オロオロとしていました。自分にとっては「覚えられない」という事態が生まれて初めての経験ですから、ほんとにオロオロ。そして、過去に覚えていたはずのことが、サッパリ思い出せない。なんだか自分が来た道を忘れてしまって迷子になったような気持ちです。

最近はやっと「覚えられない」「思い出せない」モードに慣れ、「そういうもんだ」とあきらめの境地。

そして、10代20代の頃にやってきたことを、もう一度復習しなおして、自分の知識や歩いてきた道順を確認しなそうと思ってた矢先、出会ったのが本書『奇跡のメモ術』でした。先にも触れたとおり、簡潔で薄い本なんですが、とても励まされました。

あと、今思い出したんだけど、そもそもこのブログ自体が「10代20代の棚卸をする」という目的があって、過去に得た知識を復習し、アップデートかけるために「毎日本を読もう」と目標を置いたんだった。ものすごく初心を思い出しました(`・ω・´)b

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『脱!あがり症』|話し上手は準備と練習で

『脱!あがり症』挿絵イラスト

こんにちは。人前で話すのが苦手な あさよるです。「人前で話す」というのが、たくさんの人の前じゃなくて、家族とか友人とか近しい人との間でも疲れているときは「話したくない」と強く思ってしまいます(苦笑)。もともと言葉につっかえて喋りがちで、さらに疲れると呂律が回ってないのが自分でもわかるから「ああ、早くお布団に入りたい……」とそれで頭がいっぱいになります。……だからブログは性に合ってますねw

あがり症はトレーニングで克服できる!

本書『脱!あがり症』はそのタイトル通り、上がり症を個置く服する為のメソッドが紹介されたものです。上がり症も、トレーニングすれば大丈夫と紹介されています。人前に出るのが苦手だわぁという方も「きちんと準備すればなんとかなる」というのは藁にもすがる思いではないでしょうか。

本書『脱!あがり症』で紹介されるあがり症対策は、意外に思えました。度胸をつけたり、緊張をほぐすような訓練かと思いきや、違うんですね。話すべきことを、論理的に組み立て言語化する訓練が中心です。

つまり、「あがってしまう状況」って、頭の中で話すべき事柄が言語化されておらず、もちろんロジックとしても構築されていないので、わーっとグチャグチャになってる状態なんでしょう。だからパニックになってしまい、結果あがってしまう。

『脱!あがり症』では「話す」と「喋る」が別のこととして分けられて紹介されているのも印象的です。「喋る」は〈思いついた事柄〉に重点が置かれます。話すは〈内容〉に重点が置かれます。本書『脱!あがり症』では、「話す」ことのトレーニングです。

また、話すとは、ロジックを言語化することのみならず、表情やジェスチャーも重要な要素です。言語も非言語も含めて「話す」トレーニングをし、あがり症を克服します。

意外と「話すのが苦手」な人が多いのかも

あさよるのめっちゃ個人的な考えですが、人前で上手に話している人の中に、少なからず「話すのが苦手」な人が含まれているんじゃないかと思っています。あさよるの知人でも、人前で堂々といい声で、聞き取りやすいお話をする方がいます。だけどその方はご自身で「話すのが苦手」と仰います。話すのが苦手だから、何度も何度も話すべき内容を練り上げ、話す練習をし、その場に立っておられるのです。

話をすることを「苦手」な理由を持っている人は、それに備えて用意をするからこそ、パッと見ると「話し上手」に見えたりしていることも、意外と多いんじゃないんかなぁと思います。

もちろん、最初っから人前でも全然緊張もしなければベラベラと喋れる人もいるそうなので、羨ましい限りですが……。ただ、本書『脱!あがり症』的に言うと、人前で「喋る」ことと「話す」ことは別ですから、「話す」ためには準備と練習が必要なんでしょうね。

『脱!あがり症』挿絵イラスト

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『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』|お金の次、新しい価値

『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』挿絵イラスト

こんにちは。貯金の増えない あさよるです。毎日お小遣い帳をつけていても、気づけば予定よりお金が減っている! という繰り返しです(;´д`) ということで「お金」の話題は実はすごく気になってしまいます。『お金2.0』、読むしかないじゃないですか。

てな感じで読み始めた『お金2.0』では、「お金の次の価値」について考える内容でした。今はお金の力が絶大な、お金主義の社会です。だけど、今後到来する新しい時代は、お金以外にも、「感情」と「テクノロジー」というベクトルが強くなると予想されていました。というか、もしかしたらもう、わたしたちは「お金だけじゃない価値」を知らずに欲しているのかも。

単に「お金が欲しい」じゃなく、「価値が欲しいんだ」と再認識できたのも有意義ででした(`・ω・´)b

NEXTお金!新しい価値とは

『お金2.0』ではお金の次の価値、これまでの資本主義の次にやってくる価値基準について解説されるものです。「次にやってくる」と書きましたが、すでに我々は新しい価値に触れているのかもしれません。キーワードは「お金」「感情」「テクノロジー」。この3つの要素に引っ張られ、社会が動いてゆくというのです。

経済とは「欲望のネットワーク」と紹介されています。これまで、その経済もネットワークも中央集権型、つまり中央銀行や国が中心にありました。しかし、インターネットの普及は拡散型の社会をもたらしました。わたしたちは横につながりを持ち個々人同士が繋がり始めたのです。

また、経済のしくみを本書で自然界のしくみや、人間の脳の特徴を交えて紹介されているのが面白いと感じました。人間の脳は報酬があるときや、報酬が期待できるとき、「報酬系」という快楽物質が分泌されます。この快楽物質が分泌されることによって人間は報酬が期待できそうな事柄に偏った行動をとります。そして、その報酬系は飽きやすい。すぐに刺激に慣れてしまってより強い刺激を求めます。人間の行動にはクセがあるということですね。

3つのベクトル「お金」「感情」「テクノロジー」

本書で「未来の方向性を決める」と紹介されている「お金」「感情」「テクノロジー」の3要素の説明を少し。

現実はおおよそ3つの異なるベクトルが併存し相互に影響を及ぼしており、それらが未来の方向性も決めている(p.22)

1つの要素が未来を決定しているわけではなく、大きく3つの要素がお互いに影響力を持ちながら、未來の方向を作っているというものです。

「お金」(経済)が世界を動かしているのは言わずもがなでしょう。3つの中でもっとも強力な力だと紹介されています。

地球上のほぼすべての人は市場経済の影響力から逃れることができない(p.23)

と、改めて考えるととんでもないものですね。私たちは生きるためにお金を稼ぎ、人生の多くの時間をお金を稼ぐために使います。お金は生活に直結しています。学校で習わないのも「お金」の不思議なところ。

大学や大学院で経済や経営について教わることがあっても、「お金」の本質そのものには触れられていないような気がします。学問的な賢さが実社会での生活力に直結しないのは、バスケと野球のように、それらが別のルールで運営される競技だからである(p.23)

確かに、大学で経済や経営の専門的な勉強をしても、実際にお金持ちになるワケではありません。お金について知ることと、お金を実際に使いこなすことは「ルールが違う」というワケ(学校でお金について教えない・学ばないというのも、実際に必要な知識は「教えられない」ってこと?)。

3つのベクトルの2つ目は「感情」(共感、嫉妬、憎悪、愛情)。お金の次に影響力が強いとされています。お金の影響力を維持するためにも「感情」を無視してはいけないとされています。

3つめがテクノロジー。テクノロジーについて「99.9%の人は考えなくても問題ない」とされていますが、テクノロジーが実社会を大きく変えるきかっけになるのも事実です。

お金じゃ足りない!

本書『お金2.0』は、お金だけではない「新しい価値」について書かれたものです。わたしたちはお金の支配から逃れられない社会で生きているけれども、それと同時に「お金だけじゃ足りない」のが本当のところなんでしょう。誰もが働いてお給料をもらうだけだと不満で、激励や承認も望んでいます。

一部、自分の人気が収入と直結する職業の人を除けば、多くの人はSNSで「いいね」されても一円も儲かりません。だけど、SNSに投稿をやめられないし、「友達」の数が多ければ多いほど、なにか「価値」があるような気がします。他人から「素敵な人だ」と思われたい欲求って誰にでも多少はあるでしょう。

わたしたちを突き動かしている原動力の大きな要素はお金だけど、お金だけじゃなくて、共感や嫉妬や「素敵だと思われたい」「承認されたい」といった感情が大事。そして、現在はその感情の発露としてテクノロジーが大きく関わっています。多くの人にとって高価なスマホはなくても困らないものだろうと思いつつ、しかし一度スマホを用いて「つながり」を経験してしまえば元に戻れないのもわかります。

「価値主義」社会っていい世界なのかな

『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』挿絵イラスト

この「お金」「感情」「テクノロジー」の3つのベクトルによってもたらされる未来の方向性を「価値主義」と名付けられていました。お金主義ではなく、お金とそれ以外の要素が合わさった「価値」主義なのです。

お金主義の時代が終わり、新しい「価値主義」の時代が来るって、それっていいことなんでしょうか。本書『お金2.0』ではベーシックインカム(BI)の話題も扱われ、ベーシックインカム導入後は「お金のために働く」というベクトルが少し弱まり、相対的に「感情」「テクノロジー」の力が大きくなります。

価値主義では、「認められたい」「共感されたい」という感情を満たせられる力のある人にとってはいい世界かもしれませんが、みんながみんな上手にそれができるとも限らないでしょう。今は「生活のために働く」ことができますが、ベーシックインカム導入されると働くことに、今以上に「理由」が必要にるんじゃないのかなぁなんて考えると、今よりも面倒くさそうにも思います。だって今だって、働くことに「生活のため」以上の理由を求めている人はすでに多いのではないでしょうか。

ベーシックインカム導入後の「感情」の比重が大きくなった世界では、無料で「いいね」を集められている人はいいけれども、旅行や買い物、食事など、物やサービスをお金を払って買った結果「いいね」が集まっている人にとっては、今よりもお金が必要になるんじゃね? なんて考えると、よくわからなくなってきます(;’∀’) ただ、転んでも死なないってのは、チャレンジする人にはいいね。

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『実践・プレゼンテーションのセオリー』|虎の巻!必携!

こんにちは。あさよるです。このブログが始まってかれこれ丸3年(2015年7月スタート)です。当初から本を読んだ感想を書いているのですが、最初の頃はほんとにつらつらと思いついたまま自分メモ的に書いてただけだったのですが、なんかだんだん「本を紹介する」方へ移行しています。で、どうせなら、面白い本、良い本は「これいいいよ!」「オススメよ!」と伝えられるといいのかもなぁなんて、『プレゼンテーションのセオリー』を手に取りました。

あさよるは以前まで、プレゼン資料を頼まれて作成していたこともあったのですが、あさよる自身、人前で話したり、言葉で伝えること自体はとても苦手です>< ちょっとはマシにできるといいのになぁ~なんて思いました。

小さくて薄い本なのですが、だからこそ、ちょいちょい見返すために手元に置いておきたい本です(`・ω・´)b

必携!プレゼン虎の巻

『プレゼンテーションのセオリー』は、プレゼンのパワポ資料の作り方、話の持って言い方、立ち方、プレゼンにふさわしい振る舞いかたと、プレゼンにかかわるAtoZがコンパクトに紹介される本です。一冊持っておくと心強いでしょう。

プレゼンの失敗例と成功例がそれぞれ紹介されていて、「ああ、こういう話し方しちゃうかもな~」なんて苦笑いしてしまうようなものも(;’∀’) 「相手にどうしてほしいのか」「相手のために問題解決してあげる」「説得力を高める」と、プレゼンの基本から念押しされるので、必携しておくとよいのではないのでしょうか。

同著者の『実践・交渉のセオリー』『実践・プレッシャー管理のセオリー』に続いての第3弾だそうで、こちらもチェックしたいですね。

kindleならいつでも携帯できる

ちなみにこの本、紙の書籍版はB6サイズの薄い本なのですが、それでも常に持ち歩くにはかさばります。スマホのkindleに保存しておけばいつでも読めてよいと思われ(`・ω・́)ゝ

プレゼン攻略コンパクト版

本書のメッセージって、「プレゼンってパワポ資料をつくることじゃないよね?」って確認なんだろうと思います。パワポでカラフルな資料作って、立体的なグラフ載っけて、なんとなく「形になったような」気になってるのはただの自己満足。そうじゃなくって、相手に「伝える」そして「行動してもらう」ことが目的です。「行動してもらう」ための活動がプレゼンってことですね。

「伝える」「行動してもらう」ことに注目しながら、相手に分かりやすいように資料を作る〈目線〉。忘れがちなのかもしれません。そのための細かなコツが紹介されているので、あさよるも勉強になりました。「パワポ画面の左上に『今何の話をしているか』を明記する」というのは、ブログでも取り入れられないかな? と考え始めています。

また「もっとブログ記事も、プレゼンっぽく書いた方がいいのかな?」とか(そもそも論やなw)。

もっと言えば、別に仕事じゃなくても、ほんとは使える技術なんですよね。「伝える」「行動してもらう」って。あさよるは、家の中で「片づけて欲しい」「掃除してほしい」とイライラすることがあるのですが、単に以イライラをぶつけるだけじゃケンカになるだけだけど、有意義なプレゼンができれば解決するんかしら(苦笑)。

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『マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書』|華やかな一瞬のために

こんにちは。あさよるです。どっぷり読書の世界に浸りたいときもあれば、軽く一気に読み切れちゃう本が欲しい時もあります。今回読んだ『マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書』は後者で、軽く読めるけれども、自分の仕事(自分の取り組みを含む、広い意味の「仕事」)についてとても励まされるものでした。

仕事って、パッと気持ちいい、華やかな瞬間って一瞬で、地道にコツコツと地味な取り組みが大事なんだよな!なんて、自分の仕事を振り返って「これでよし」と確認するような感じ。

マッキンゼーでも地味で地道なことをしてる!

本書『マッキンゼー流入社1年目問題解決の教科書』は、「マッキンゼー」「問題解決」とタイトルに並んでいますが、中身は「入社1年目」つまり新入社員が社会人として働く上で知っておきたい心得が紹介されているものです。「マッキンゼー流」とありますが、どんな業界、どんな業種でも当てはまるような汎用性の高い内容です。つまり、具体的なノウハウや作業工程が書かれているものではなく、多くの人に広くあてはまる「働き方」ってところ。

本書『マッキンゼー流入社1年目問題解決の教科書』で注目すべきところは、マッキンゼーなんて華やかな職業に思えますが、とても地道に地味ぃ~なことをコツコツをしているということです。「1冊の大学ノートにノートを取ろう」とか「夜は早く寝て、早起きしよう」とか「クライアントの顧客に聞き込みをしよう」「現場で一緒に働いてみて、問題点を見つけよう」などなど、マッキンゼーでは意外にも泥臭く汗をかいて仕事をしていると紹介されています。

もし、今の自分の仕事が「なんかパッとしないなぁ」「もっと煌びやかな世界へ行きたかった……」と思っているのならば、本書を読めば「みんな仕事はあまり変わらないのかも」と感じます。華やかなイメージの仕事だって、人目に触れる部分はステキに見えても、地味ぃ~な段階があったりすものです。あさよるは元々デザイン畑出身なので、「デザイン」というと「カッコいい!」なんて言ってもらえることもありましたが、業務自体はすごく地道な作業だったりするし、繁忙期は自分もボロボロなまま出勤して仕事、なんてことも珍しくないし……(;’∀’)> あさよるの友人は花屋さんに勤めていて、「ステキな仕事だなぁ」と感じていますが、やっぱり「力仕事だし汚れるし……」という話を聞くし、あさよる的には「憧れの書店員」も結構ハードワークだと聞きます。ジュエリーを扱う仕事をしている人だって、宝石や貴金属は商売道具であって自分用ではないから…なんて話も聞いたことが……。

仕事ってどんな分野でも、華やかでカッコいい面と、地味で地道な面と、両面を持っているものなんでしょう。

読書習慣を死守せよ!ビジネス書の最初の一冊に

『マッキンゼー流入社1年目問題解決の教科書』は、「入社1年目」の人を読者対象にしていますから、「これからビジネス書や自己啓発本を読んでみたい」人へ向けた、最初の第一冊目と想定すると、なかなか読みやすいし、励まされるし、参考になるし、良い本だろうと思います。

学生時代、読書習慣があった人も、社会人になるとなかなか読書時間を取れなくて、読書から遠のく人も多いでしょう(あさよるも、社会人になってから30代に差し掛かるまでなかなか本が読めない時期が続きました)。そういうとき、フィクションの小説を読んで気分転換もいいですが、軽いビジネス書や自己啓発本の類をザッと読んで冊数を稼ぐのもアリだともいます。なにせ、読書って習慣のものですから、じっくり本を読む時間がなくても「本を手に取ってページをめくる」って習慣さえなくさず継続していれば、そのうち仕事も慣れてきたときに読書習慣に復帰できます(逆に、ブランクができると習慣を復活させるのはムズカシイ……あさよるの経験です(;’∀’)>)。

入社1年目の教科書から転職の話へ

本書『マッキンゼー流入社1年目問題解決の教科書』のおもしろいなぁと感じたところは、入社1年目の新入社員向けの本なのに、そこここで転職の話題が飛び出すことです。別に「転職の準備しなさいよ」とか「転職せよ」なんて言ってるわけじゃないんですが、ナチュラルに転職の話題が紛れ込んでるんですね~。

そもそも、本書の冒頭は、「マッキンゼーの社員は3~5年で会社を辞めて次のキャリアに進むらしい」という話題から始まるんだからw 別に「転職のススメ」ってワケじゃないけど、たぶん新卒採用された会社に定年まで務めると考えている人も少ないだろうし、いずれ「転職」というターンもやってくるだろうから、頭の隅にあればいいのかもね。

もちろん、本書で紹介されている問題解決法やフレームワークの考え方など、業務だけじゃなく、転職にも当てはまるだけど、婚活にも使えるよ、なんてガイドラインもあったりして、仕事に留まらずホント広く使える考え方、やり方なんですね。

3~5年で巣立っていくってスゴイね

本書の1ページ目はこんな風に始まります。

 平均3~5年。
これはなんの数字かというと、世界最強のコンサルティングファームと称されるマッキンゼー社員について、まことしやかにささやかれている平均的な在籍年数です。私もそうですが、多くのマッキンゼー卒業生の実感値としては、そう外れていないでしょう。
「え、そんなに短いの?」と驚かれるかもしれません。けれど、現実に入社3~5年もすれば、マッキンゼーを卒業して起業する人、さまざまな事業会社で経営やマネジメントに携わる人は珍しくありません。
一般的な感覚では、入社3~5年と言えば、一応、組織の中で自分の役割を与えられて、新入社員にとっての良い先輩として日々の業務を遂行している立場でしょう。
そのタイミングで起業や経営、マネジメント層にキャリアを進めるというのは、かなり優秀な人なければ現実的ではないのかもしれません。

p.1-2

普通、やっと業務を任され後輩ができた頃合いなのに、マッキンゼーの社員は独立して次のキャリアを始められるのは、マッキンゼーの(特に日本支社が)独自に持っている「新人研修プログラム」にある、と話が展開されていきます。そして、その「新人研修プログラム」のエッセンスが紹介されているのが本書というワケ。

……なんですが、この話のすごいのは「3~5年で独立する」ってとこ。3~5年で会社に貢献できるということです。つまり、企業は新人を採用すると、まずは新人を育てるためにコストがかかります。ですから、新人は雇っているだけで赤字の存在です。しかし、新人を育て、その後、会社のために働いてもらうことで、赤字を回収し、そして会社にとって収益を上げて欲しいと期待されてるんですね。で、マッキンゼー社員は3~5年で卒業しちゃうというのは、それだけの短期間で会社に貢献して卒業していくってことです。すげーと思いました。

入社ン年目でも、モチベーションアップに

本書『マッキンゼー流入社1年目問題解決の教科書』は、「入社1年目の」とあり新卒採用された新入社員向けの内容ではありますが、入社ン年経っていても「初心忘るべからず」というように、新人の頃の気持ちを思い出しモチベーションアップになる読み物です。

内容は多くの人に当てはまるもので、華々しい経歴を持っているように見える人でさえ、汗を流して地道にコツコツと仕事に取り組んでいるんだと知ると、励まされる思いです。また、現在では「根性」とか「精神論」は倦厭されていますが、それでもやっぱ「ガッツ」とか「情熱」とか「モーレツ」としか言えないようなパワフルさを、仕事に向けられたらすごくいいだろうなぁと思いました。なんでも嫌々やるのは嫌ですからね(苦笑)。

仕事って、やっぱ自分のアイデンティティの一部になりうるものだし、人間は社会の中で成長していくものですから、社会人になってからこそ「自分」という人間を肉付けし、形作ってゆく本番じゃないのかなぁなんて思います。自分で、納得できるよう微調整しながら経歴と年齢を重ねていけたらいいのにな。

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『デキない人のお金の使い方×デキる人のお金の使い方』|誰かが喜ぶお金の使い方

『デキない人のお金の使い方×デキる人のお金の使い方』挿絵イラスト

こんにちは。お金が貯まらない あさよるです。なのですが『デキな人のお金の使い方×デキる人のお金の使い方』では、貯金思考がお金を遠ざけていると紹介されていて「ああ、じゃあお金が貯まらないのは悪いことじゃなかったのか!」なんて元気になりました(多分そういう意味じゃない)。

お金を自分のために寝かしておくよりも、誰かが喜ぶことに使いましょう、というのが本書の趣旨。そして、それが「投資をする」ということであると紹介されています。

「交換する」から価値がある

本書はまず「お金とは」という話から始まります。お金とは、価値と価値を交換するために存在します。お金のなかった時代は物々交換をしただろうし、物がない時は「あとで渡す」と約束をしたでしょう。その時の信頼の形が「お金」と言えます。

だから、お金は交換するからお金であって、交換しなければ価値がない! ……と言ったら言い過ぎでしょうか。ただ、稼いだお金をただ貯金しているだけでは、交換をしませんから、お金の価値が生まれません。働いても働いても、一所懸命お金を貯めても、「満たされない」理由の一つは、お金の価値のある使い方ができていないからかもしれませんね。

また、ただ「お金が欲しい」と思うのではなく、「お金をどう使いたいのか」を自分で考えないといけません。他人の価値基準で、他人が喜ぶこと、他人が羨むことにお金を使っても、結局自分が満足できないとお金がいくらあっても不満はなくならないでしょうからね。ちなみに著者の柴田博人さんは、子育てをするために仕事をセミリタイアされたそうです。自分のやりたいこと、価値を置いていることのために行動しているいい例ですね。お子さんが大きくなって、つきっきりの子育ては不要になったことで、現職に復帰なさっています。

誰もが、自分にとって価値のあることにお金を使って、自分にとって意味のある時間が過ごせると(・∀・)イイネ!

消費体質から投資志向へ

本書『デキない人のお金の使い方×デキる人のお金の使い方』では、「投資」という言葉にページが割かれています。浪費じゃなく、投資をしましょう、という当たり前の話なんですが、あまり誰もやらないことですね。ここでいう「投資」とは何も株を買ったり土地を買うことだけじゃなく、子育てにお金や時間を使ったり、勉強に時間を使うことも投資になりえます。

投資について、とってもわかりやすい表現がなされていました。

 投資とは、「だれかを喜ばせるという活動にリスクをとってお金を投じた結果、リターンを得ること」(p.100)

すごくいい表現ですよね。投資して「リターンがある」状況とは、それをお金を払ってでも欲しいと思う人がいうるということ。そして、なぜお金を払ってでも欲しいかというと、それがその人にとってなにか「イイコト」だからです。反対に、誰も喜ばない物や事は誰もお金を払いません。例えばボロボロの物件は誰も欲しがらないけれども、みんなが住みたがる物件にはお金を出す人がたくさんいます。

投資というのは、あなたの周りにものすごく当たり前にありふれているのです。あなたが賃貸マンションに住んでいるなら、それはだれかがリスクをとって建設してくれたからです。高いお金を出して買わなくてもそこに住めるのは、だれかが貸してくれるからなのです。つまり、不動産投資の一部にあなたも参加しているのです。

そして「どうせ参加するなら提供側になろう」と考えるのは、不動産投資家になることです。どういう場所で、どういうマンションだったら自分が住みやすいだろう、と考えてみれば、それまでと違った世界が見えてきます。

p.101-102

「投資」ってアコギな商売なイメージがありますがw、こうやって「誰かが喜ぶことをする」と「誰かがお金を出してくれる」と考えるととてもシンプルでわかりやすいですね。そして、投資も悪いもんじゃないなあとも思えます。

今自分が便利に使っているものや、気に入ってること、利用してありがたいことは、誰かがリスクをとって準備してくれたことであると考えると、これまでにも増して有難みを感じますねぇ。そんで、自分は誰かのために何か、誰かが喜んでくれることをやってるのかなあ? 特に思い当たらないから、そりゃお金が集まらないわなぁと妙に納得(苦笑)。

『デキない人のお金の使い方×デキる人のお金の使い方』挿絵イラスト

お金を使うのがうまい人

本書を読むと、「お金持ち」というより「お金を使うのがうまい人」と「そうでない人」がいるって感じがしますね。お金の量は限られていても、自分が満たされていればそれで満足だろうし、いくらお金があっても不満を持て余すなら、つらいんでしょうね。

お金の量を目指すだけじゃなく「どう使うか」を考えておくのが大事ですね。あさよるならどうしようかなぁ~と考えると、自立して一人でご飯食べていけるだけあれば十分かなぁ~なんて思ってしまって、それ以上先の欲求に行き当たらない! こりゃお金が集まらないわけだわ……(;´д`)トホホ

そういえば、地元にとっても可愛くて素敵な雑貨屋さんがありまして、ショッピングに行くだけでなくSNSでも在庫や新商品情報をチェックしています。そのお店はまさに「誰かが喜ぶ仕事」をなさっているお店です。もちろん商売だからお金儲けでなさってるんだけども、そこで買い物をする客としても、そのお店が町にあることがとてもありがたいし嬉しいです。流行ってくれたらいいのになぁと思うし、ずっと続けて欲しいなぁと思います。それが、客である あさよる の生活が華やぐことに繋がりますからね。「誰かに喜ばれる」っていい表現ですね。

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『ジョン・C・マクスウェル式 感情で人を動かす』|誰でもカリスマリーダーになれる

『ジョン・C・マクスウェル式 感情で人を動かす』挿絵イラスト

こんにちは。あさよるです。あさよるは他人との距離感を測るのが苦手で、必要以上に距離を取ってしまうことがあります。「近づきすぎてしまうのではないか」という恐れが先立って、踏み込めないのです。その結果、良い関係を結べないこともあります。

本書『感情で人を動かす』は、リーダーシップを身につけるための方法が紹介されています。「リーダーシップ」も「カリスマ」も、後天的に身につけることができる要素だそうです。そして、「誰もが自分の人生のリーダーだ」という言葉が気に入りました。

リーダーシップは、全ての人が持っていても良い能力なのです。

リーダーとはどうあるべきか

本書『感情で人を動かす』はアメリカのリーダーシップ論の権威ジョン・C・マクスウェルから著者の豊福公平さんが直接学んだことが紹介されています。「リーダーシップなんて自分に関係ない」と考える人ほど、本書を読んでみてください。それは、誰もが自分が、自分の人生のリーダーだから。リーダーシップは誰もが持っていても良い能力です。

リーダーは「感情」を操る

リーダーとは、社員を道具扱いせず、感情のある人間として扱います。感情によって人を動かします。

著者の豊福公平さんは外資系大手保険会社に入社前、消防士でした。消防士は命がけの仕事ですから、チームリーダーの指示は絶対です。些細なことまで注意され、厳しい指導を受けますが、家族のような信頼関係で結びつけられていました。しかし外資系に入社すると「成果を出せなかったら去らなければならない」やり方に戸惑ったといいます。リーダーシップやマネジメントにはさまざまな形があると学びながらも、「レスキュー隊型のリーダーシップを目指したい」と意思をはっきりと持ちます。

 成果、数字のみに着目するのではなく、人の「感情」を重視したリーダーシップ。それがマクスウェル式リーダーシップなのです(p.37)

まず、マクスウェルのいう原則に従い、

「相手を動かしたいなら、まず自分から動く」(p.39)

ことから始めました。

リーダーに必要な3つのC

『ジョン・C・マクスウェル式 感情で人を動かす』挿絵イラスト

 マクスウェルは、リーダーには「3つのC」が必要だといいます。
・competence(能力)
・connection(人脈)
・character(人格)
この3つの要素によって、リーダーはチームメンバーから信頼される、というのです。

(p.42)

みなさんにも既に持っている要素、まだ持っていない要素があるでしょう。

また、「ほめることは大事」と言われますが、マクスウェルによるとほめるよりも「激励」する、励ましてくれるリーダーに人はついて行くといいます。

「ほめる」とは、相手の良い点を指摘すること。そう、これも大切です。
それに対して「激励」は、いってみれば「相手の将来に希望を持たせる」ということです。(p.48)

「成長してもらいたい」という要素を伝えましょう。

よい質問をする

また、リーダーは積極的に相手の話を聞きます。人の話を聞くとは、人の頭の中を覗くことです。メンバーの気持ちを覗きましょう。メンバーの話を聞く面談を持ち、彼らのアイデンティティを知ります。それそがメンバーにとって最も大事な価値であるからです。

カリスマはつくれる

マクスウェルによると「カリスマ」と呼ばれる「人を引きつける力」は開発可能だといいます。まずは自分の人生を愛すこと。そして他人の人生も愛します。

「人の上に立つ人間は、自分の智慧や資源、機会を分かち合う」
このマクスウィルの教えにより、社内で頻繁に研修をおこなっています。
私が読んだ本、受講したセミナー、出会った人から受けた影響を、週1回の勉強会でメンバーにフィードバックするのです。
「自分を分かち合う」

(p.80)

自分の持っている知識や資源、機会はメンバーのものとし、メンバーに期待しましょう。

またリーダーには品性が必要です。「こんなリーダーは嫌だな」と思われるようなダサイのはやめましょう。衣服や持ち物まで気を配るのです。「人は見た目じゃない」と考える人は、こう考えを変えてみると分かります。「リーダーは相手=メンバーのもの」なのです。だから、メンバーのために、恥ずかしくない品性を身につけましょう。

カリスマの阻害要因

同時にカリスマを阻害するものも紹介されています。

①「プライド」
②「不安」
③「不機嫌さ」
④「完璧主義」
⑤「嘆き」

p.101

「プライド」とは優越感です。自分は他の人よりも上だと優越感に浸っている人に誰もついていきません。「不安」を持つリーダーは周囲をも不安にします。「不機嫌」なリーダーはとっつきにくい人になります。「完璧主義」は自他ともに認められないため、全体のモチベーションを下げます。「嘆き」はマイナス思考で、マイナス思考の人には近づきたくないと思われます。

自分が「カリスマ」でいることも、メンバーの「チームの目標達成のため」であることを忘れてはなりません。

「影響力」を身につける

カリスマのリーダーには影響力が備わっています。影響力とは「自信」と「ビジョン」です。また、マイナス要素を持ち込む人間はチームから遠ざけないといけません。愚痴をこぼすメンバーがいた場合、呼び出しをし個人面談を行うそうです。その際「改善案を持ってくること」が条件です。

そして小さな成功体験を積み上げてゆきます。

ときにリーダーは批判にさらされます。

 マクスウェルは、批判に対して次の10の視点を持つことを提言しています。
①「いい批判」と「中傷」を見分ける
② 深刻に受け止め過ぎない
③ 尊敬する人の批判にはじっくり耳を傾ける
④ 感情的にならない
⑤ 志を確認
⑥「休む時間」を取る
⑦「一人の批判」を「全体の意見」と勘違いしない
⑧ 時が解決してくれることを待つ
⑨ 同じ土俵で戦わない
⑩ 批判や失敗から学ぶ

(p.141-142)

いい批判と中傷を見分け、感情的にならず批判に耳を傾けましょう。マクスウェルはこれを、

「善を成そうとする人々は必ず批判にさらされる。逆に何の批判もないようなら、問題があると思った方がいい」(p.143)

と明言しています。批判を必要以上に怖れなくても良いんですね。

リーダーシップは誰もが身につけられる

本書『感情で人を動かす』では、リーダシップやカリスマ性は、生まれ持った素質ではなく、誰もが後天的に見に着くものだという前提で語られています。はてさて、しかしチームから支持され、感情によってチームを動かしてゆくリーダーに、自分はなれるのか? と考えると、途方もなくも思えますね(;’∀’)

ただし、一つ一つの要素をじっくりと見てゆくと「人の話を聞く」「人を励ます」「人を信じる」「自分の人生を愛す」「人の人生を愛す」など、素朴で実直な人物像であることがわかります。すべてを一度に行うのは難しいだろうけれど、一つずつなら「できるかも」と思えます。

あさよる的には「優越感に浸らない」「批判を恐れない」という二つの点を、自分にまずは取り入れたいと思いました。すぐに調子に乗っちゃうし、なのに人の目を気にしてビビってるからね(;’∀’)(;’∀’)

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『AIとBIはいかに人間を変えるのか』|人類の新ステージ?

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こんにちは。あさよるです。連休中に西洋音楽史の本を読みまして、「音楽」って普遍的で大昔から変わらないものだとばかり感じていましたが、今私たちが馴染んでいる「音楽」は意外と新しいものなんだと知りました。西洋ではかつて音楽は神様の世界のもので、禁欲的。今の私たちにとっては「全然楽しくない」感じです。ポピュラー音楽に至っては、20世紀、第一次大戦が終わってからのもの。もっと言えば、我々が慣れ親しんでいるのは「録音音楽」です。レコードとプレイヤーで楽しむことを「音楽」と呼ぶのは、歴史の中ではかなり特殊な環境です。

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)

今当たり前すぎて疑うこともない価値も、意外と新しいもので、歴史が浅いものってあるんですね。「不変」だと「信じていた」というのは、もう信仰です。「ああ、私は近代を信仰しているのか」と気づき愕然としました(;’∀’)

今回紹介するのは『AIとBIはいかに人間を変えるのか』という、これから訪れる「人類の新しいステージ」を考える内容の本です。現在、先進国は軒並み伸び悩み、成長できずにもがいています。景気対策を打っても国内の格差は広がるばかりで、国の中が貧しくなっています。現状を打破するためには、今の社会の形を根本から変える必要があるのではないか? そこで注目されているのがBI(ベーシックインカム)です。

また、AI・人工知能の技術的な進歩により、人間の働き方の変化が期待されています。また、男女同権により女性の社会進出も進んでいます。後進国だった国々は経済発展しています。インターネット網は地球を包み込み、インフラのない土地にも等しく知識や教育が行き渡っています。世界は変わっています。さて「人類の次のステージ」はどのようなものなのでしょうか。

AI、BIとは

AI・人工知能もBI(ベーシックインカム)も、どちらも近年よく見聞きする言葉です。AIとBIについて触れつつ、このAIとBIが合わさって、もたらされる「未来」を考えます。

AI・人工知能とは

まずAI・人工知能とは。1930年代コンピュータの登場した当時からAIの登場が構想されていました。しかし二度ののAIブームは合ったものの、AIの冬の時代も長く、順風満帆とは言えませんでした。2012年にGoogleが「ネコを判断できるAI」を開発し、一躍有名となりました。その頃から「ディープラーニング」によるAIの進歩が注目され、現在は第三次AIブームといったところでしょうか。

近年、AIが飛躍的に進歩したのは、ビッグデータが扱えるようになったことと、インターネットの普及により膨大な数の写真や映像、データがインターネットにアップロードされるようになったことが影響しています。

今後、AIの進歩により、人間の仕事がAIに取って代わられると話題です。一方で、AIの進歩によって新たに生まれる仕事もあるでしょう。今の子どもたちの半分以上は将来、今は存在していない職業に就くと考えられており、感覚的にもなっとくできます。

コンピュータが人間の仕事の多くを引き受けるなら、人間はより「人間らしい」活動に集中することができます。

BI(ベーシックインカム)とは

BI(ベーシックインカム)は、経済成長が軒並み頭打ちしている先進国の、現状打破策として注目されています。先進国では、かつてのような経済成長が起こらず、経済対策を打っても国内の貧富の差が拡大してしまうジレンマに陥ってます。

BIは「健康で文化的な最低限の生活を営む」ために国民全員に現金で与えられる基礎的(Basic)給付(Income)で、政治学では“生存権所得”とも言われている。このBIは、様々な社会保障制度を一元化できる上に、給付漏れが起こらず、受給者にも理解しやすいシンプルな制度であることが評価されている。

p.104

BI(ベーシックインカム)は実験的に導入される例も登場し、貧しい人たちが前向きに人生設計を考え、豊かに生きようとし始めるなど良い結果があり、期待されています。

BI(ベーシックインカム)の良いところは「シンプル」。本書では、全ての国民に月8万円を現金で給付することが想定されています。すると、年金制度や健康保険、生活保護などの社会保障が一元化され、ムダなコストも削減できます。なにより、ややこしい手続きが不要になることで、役人の数を減らすことができます。

財源として、まず国の社会保障をシンプル化することで浮いたお金を財源に回します。また税率を引き上げ、国の収益を増やします。本書では消費税を18%に引き上げても、毎月8万円ベーシックインカムを受け取る額の方が多く、貧しい世帯にもダメージはないと計算されています。

BI(ベーシックインカム)の導入を阻んでいるのは官僚たちです。ベーシックインカムが導入されると、社会保障に関わる官僚たちの仕事がなくなってしまいますから、「ベーシックインカム的」な制度は遠ざけられています。

より「人間らしい」活動を

AIの到来により、コンピュータが人間の代わりに働く未来では、人間は「より人間らしい」仕事に集中することができます。

またBI(ベーシックインカム)導入後の未来では、「死なないために働く」という労働から解放され、人々は「豊かに生きるために働く」ようになります。今、嫌々やりたくない仕事をしている人も、ベーシックインカムが導入されれば今の仕事にこだわる必要はなくなり、豊かに生きるための人生設計を考え始めるでしょう。それはつまり「より人間らしい」人生を生きようとすることです。

AIとBIの未来は「より人間らしい」世界がやってくると想定されます。これは、かつて農業革命や産業革命によって人類が「進化」したように、AIとBIが人類を「新たなステージ」へと導くものではないか?と考えられます。

『AIとBIはいかに人間を変えるのか』挿絵イラスト

「豊かに生きる」ことができますか?

はてさて、AIとBIの未来は明るい!みたいな感じがしますが、問題は命が保証され、お金も保証されたとき、ハッと気が付くのです。「豊かに生きる」ことってどんなこと? もしAIが面倒な仕事を引き受け、BIで最低限の生活の保障がなされているとして、あなたはどう生きますか?

今、「楽しむ」という言葉が乱用されているように感じます。スポーツ選手も、「試合を楽しみます」ってインタビューで答えていますし、学校の勉強も「楽しんで学ぶことが良いこと」のように語られます。プライベートな時間はまるで「楽しくないと生きている意味がない」くらいの勢いで、ライブやレジャーや、食事やショッピングなどの予定を詰め込んでいる人がたくさんいます。

みんな身づくろいも小奇麗で、清潔感のある爽やかな人ばかりになりましたね。

もしかしてすでに私たちの社会は「死なないように生きる」時代は終わり、「楽しく生きなければならない」という価値が到来しているのではないでしょうか。しかもそれは強迫観念的に執着して。AIとBIによって人類が新しいステージへ進んだなら、私たちは今以上に「豊かに生きる」ことこそが「人間らしさ」であり、「お金の価値ではない豊かさを生きなければならない」時代が到来するとも考えられます。

BIは単に「働かなくていい」「怠け者が増える」政策ではなくて、もしかして「結構キツい」時代が来るのかもしれません。今はほら、連休に海外旅行へ行ったInstagramドーン! 彼氏にプレゼント貰ったドヤァ。ママにバーキン買ってもらったFacebook投稿いいね! なんかをしてるだけで満足できるけど、「新しい時代」はそれじゃ豊かじゃない。「お金の豊かさじゃない豊かさ」をアピールできないといけない。

新しい時代は。「センス」とか「才能」とか「オシャレ」とか「ステキ」とか「可愛い」「美形」とか、そういう価値が重要になるんじゃないのかな? 「ダサイ奴」は生きにくい時代になってしまうのだ。はてさて、「ステキ」に生きられるように、生涯邁進し続けなければならない人生、〈楽勝〉な人と〈ムリゲー〉な人に、パッカリ分かれるんじゃないかしら。

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『高速回転仕事術』|「とりあえず最後までやってみよう」ガパワーになる

こんにちは。あさよるです。真面目に頑張っているつもりでも、自分の手には負えないような難題が目の前に現れると「もう嫌、できない!」と投げ出したい気持ちになります。実際に投げ出すこともあります(苦笑)。そういう時っていつも、「どこから手を付けていいのか分からない」「なにがわからないのかわかなない」気がします。

本書『高速回転仕事術』は、ピタッと手が止まってしまう人に向けて書かれた本です。「わからない」「できない」と思い詰めてしまうより先に、「ま、いっかい最後までやってみよう」と前進するためのパワーが詰め込まれています。といっても、別に難しいことじゃないし、しんどいことでもありません。「ま、とりまやってみるわ」でOK。停止せずに肩の力を抜いて動き続けましょう。

「とりあえずやってみる」仕事術

本書『高速回転仕事術』の内容を超ザックリ言っちゃうと〈「とりあえず最後までやってみる」仕事術〉と言ってもいいかもしれません。例えば読書をしていて、難しい内容でなにを書いてあるのか理解できないとき、まあとりあえずそのことは置いといて、「一度最後まで通して読んでみる」。人の話を聞くときは、相手の話にいちいちツッコむ前に「一度最後まで話を聞いてみる」。最初の一回は細部まで目が届かなくても、疑問があっても、「とりあえず最後までやってみる」こと。細部に気を配るのは二回目以降に回しちゃいましょう。それが「高速回転仕事術」です。

委縮して「どうしていいかわからない」人に

本書『高速回転仕事術』は、なんでも器用にこなしちゃえる人を読者として想定していません。本書では、細かなディテールやクオリティーが気になって「なかなか上手くいかないことが多い」と感じている人に向いています。最初から完璧に、細かいところまで気になる人は、仕事がどうしても「低速回転」になってしまいます。上手くいかないたびに手が止まってしまい、それが続けばモチベーションも維持しにくいためです。

もし「上手くやらなきゃ」って頑張っているのに、上手く成果につながらず、原因も不明ならば『高速回転仕事術』に一度目を通してみても良いでしょう。初回から上手くやる必要はないし、躓いたり疑問を抱えながら、少しずつ精度を上げてゆけばいいのです。そう思うと肩の荷が下りるようです。

大きくとらえて、俯瞰する

本書『高速回転仕事術』では、大雑把に全体図を捉えて、そこから細部を作り込んでゆくような思考を身につけることが指南されます。

アイデアを出すときは、最初から「それらしい」ものを提示しようとせず、荒唐無稽でも、つまらなくても、とりあえずどんどん案を出しまくります。アイデアは質より量です。アイデアマンはとんでもない数のアイデアを出す人です。量の中に、質の高いものが混じっているのですね。委縮せず、カッコつけず、まずは思いついたアイデアを出し切りましょう。

「他人の話を聞く」というのは、簡単なようでいてとても難しい。ほとんどの人は他人の話に十分に耳を傾けられません。部下や仲間の話を聞くとき、いちいち細かなツッコミを入れるよりも前に、「まず一通り最後まで花牛を聞いてみる」ことが推奨されています。相槌は「それでどうした?」「それはなぜ?」と、相手の話を次へ進めるものにします。小さな疑問があっても、まずは最後まで聞いて、話の全体像を捉えましょう。

本を読むのが苦手な人は、わからないことがあると、そこでお手上げ。読書が前へ進めなくなってしまいます。読書をどんどんする人ほど、多少わからないことがあっても、とりあえず最後まで読み切ります。そしてその本の全体像を捉えてから、細かな部分を読み込んでゆくのです。

小さな部分にこだわらず「大きくとらえる」「全体を俯瞰する」という視点を持つことが、仕事を高速回転させるコツなのです。

とりあえず身体を動かそう

本書『高速回転仕事術』を超大雑把に「とりあえずやってみる」と紹介しましたが、それはつまり「とりあえず体を動かしてみる」とも言い換えられます。頭で考えて、なにもできずに委縮するのではなく、とりあえずやってみるという〈行動〉を起こすことで、次のステップが見えてくるのです。反対に仕事が低速にしか回転しないのは、上手く行動に結びついていない状態とも言えるでしょう。

部下と円滑なコミュニケーションを持つために、部下一人ひとりのノートを用意して、各人のプロフィールでノートを埋め尽くしましょう。「良い関係を築きたい」を頭で考えていても、実際に行動に移すこと……ここでは「部下の人数分のノートを用意して、部下の情報を書き留めてゆく」という〈具体的な行動〉が伴わない限り、進展は難しいでしょう。

どんなに思い悩み続けるても、〈具体的に行動してみる〉には叶いません。また、最初の一発大成功することなんて滅多にありません。何度も失敗しながらトライアンドエラーをくり返し、精度が上がってゆくことを忘れてはならないでしょう。つまり、最初の一回は「高速回転」でやってしまい、次の行動に移るからこそ、次の結果につながります。

『高速回転仕事術』は、小さな失敗を恐れず、一回で完璧にやりとげようと思わず、まずは一回やってみることの重要性が説かれています。

苦手なことが多いなら

『太らない間食』挿絵イラスト

きっと本書『高速回転仕事術』は大きな励ましになるはずです。仕事が速い人も、別に最初っからなにもかも上手にやっているわけではありません。むしろ、最初は大雑把に、わからないことや疑問を抱えたまま、「とりあえず」やってみて、二回三回と繰り返しチャレンジすることで精度を上げているのです。「最初から上手にやらなくていい」と思ったら、気楽になりませんか?

「要領よく仕事ができる人が羨ましい」「頭を柔らかくしてアイデアを出したい」「質の高い仕事ができる人になりたい」と思いながら、具体的にどんな行動をして良いのか迷っている方がいたら、本書『高速回転仕事術』はオススメです。

あさよる的「とりあえず最後までやってみる」やり方

最後にめっちゃ個人的な「とりまやっておく」方法についてw あさよるは分からない本、難しい本は、最後のページから逆順に読むことがあります。「逆に読むんだから内容がわからなくて当然」ですから、「わからない」「難しい」「私ってバカなんじゃないか……」と落ち込みません。内容がわからないので、見出しと、図解やイラスト、ページの構成、本の構成に注目するしかありません。これが意外と、後々、その本の全体像を把握するときに役立ちます。

参考書や教科書も、わからなくてもとりあえず全てのページをめくり、すべての文字列に「目を通す」というところから始まります。最初の一回から理解しようという気はなく「まず全てに目を通す」ことが目的です。

理解は、三回四回と読み込んでゆく過程で理解度を上げてゆきます。「最初の一回からすべて理解しようとしない」ということは、「何度も同じことを繰り返すこと」です。逆に言うと「一回ですべて上手くやりたい」と考えていると、緊張し、委縮してしまい、「できない」「わからない」の沼にハマってしまうんだと思います。

「一回しかしない」から「何回もチャレンジする」に考え方が変われば、失敗が怖くなくなります。『高速回転仕事術』とは、失敗を恐れず、小さくまとまらず、大きな視点で、のびのびと仕事をする術のように思いました。

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『人間は9タイプ』|みんなの長所・弱みがわかったら

こんにちは。あさよるです。人と仲良くやるのは苦手なので、こうやって毎日ブログをコソコソと交信するのは楽しくやってるのが性に合っており、一人楽しんでいます。だけど、違う人から見れば、「群れから外れて孤独にブログを更新している」と解釈されて「かわいそうに」と憐れまれてるのかもしれません(苦笑)。現に、「みんなと仲良くしたいのにできない人」「本当は目立ちたいのに目立てない人」と解釈され、苦心した経験があります(;’∀’)

今回手に取った『人間は9タイプ』では、人とのすれ違いや、人間関係のコジれの原因になってそうな項目が見つかる読書でした。たぶん自分の価値観や、自分の好き嫌いを他人にも当てはめて考えちゃうせいで齟齬が出て、そこからどんどん関係性が綻んでゆくのかなあなんて。

9タイプの取扱説明書

本書『人間は9タイプ』の著者は「ビリギャル」がヒットした坪井信貴さんです。坪井さんは「坪井塾」という塾を主催されており、起業家としての顔も持っておられます。

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話[文庫特別版] (角川文庫)

今回紹介する「人間は9タイプ」は仕事編。仕事での得意不得意や、人間関係をスムーズにするコツが紹介されています。企業家サイド本ですね。同じタイトルの子育て編もあります。

人間は9タイプ 子どもとあなたの伸ばし方説明書

こちらは塾の先生として、子どもたちと関わるからこその本ですね。

まずは〈9タイプ診断テスト〉でタイプ分け

本書は人間を「完璧主義者」「献身家」「達成者」「芸術家」「研究者」「堅実家」「楽天家」「統率者」「調停者」の9つのタイプ分けをし、各タイプごとの特徴、向き不向き、好きな仕事、接し方などが紹介されています。ということで、とにもかくにもまずは「タイプ分け」をしないと始まりません。本書の巻頭に診断テストが添付されているのですが、ネットで簡単にテストができるので、そっちをオススメします。

子育て編とあわせた特設サイトはこちら↓。

自分自身がテストを受けるのはもちろんですが、周りの人にも診断を受けてもらいましょう。診断を受けるのを嫌がる人は、とりあえず「芸術家タイプ」にしておくように書かれていました。

人間関係を円滑に

本書『人間は9タイプ』では、自分のタイプを判明することで自分自身の特性に気づくだけでなく、周りの人との関係性を円滑にするために使われます。「完璧主義者」「献身家」「達成者」「芸術家」「研究者」「堅実家」「楽天家」「統率者」「調停者」の各タイプを、以下の13項目を見てゆきます。

  • プラス面と弱点
  • これをすごく嫌う!
  • 向かない・したがらない行動
  • リーダーになったら……
  • 部下になったら……
  • このタイプの上司から信頼されるためには……
  • このタイプの部下から信頼されるためには……
  • このタイプの会社の仲間(同性)と親密になる法
  • このタイプの会社の仲間(異性)と親密になる法
  • このタイプの取引先から信頼を得るには……
  • このタイプと仕事をする際に気をつけると良い点
  • “自分の取扱説明書”
  • 恋愛体質になる自分の変え方

職場の特定のタイプさんとの付き合い方や、取引先とのやりとり、そして自分自身の取扱説明書と大きく3つの要素に分かれています。

あさよるの場合……

ちなみに診断の結果、あさよるは「研究者タイプ」でした。

研究者タイプは合理的に仕事を進め、データ分析する能力などが高い。冷静で、他人の失敗を責めません。一方で、進行中の作業を他人の都合で中断させられるのを嫌います。自分の趣味をバカにされるのも嫌です。他のメンバーと歩調を合わせて動くのを面倒がり、「みんな」の前で上手くやれません。研究者タイプがリーダーになったら、感情や情緒よりもデータをもとにして合理的に動きます。部下に仕事を任せることができます。

研究者が部下なると、得意なことに集中し、不得意なことをは諦めが早いです。チームプレーが苦手。研究者タイプの部下から信頼されるには、彼の「強み」を活かしましょう。チームではなく個人で働ける仕事を割り振り、説明は論理的に行いましょう。一つの仕事に専念できる環境を提供しましょう。

研究者タイプの上司に信頼されるには、ホウレンソウは一度にまとめて行う。電話よりメールやメモを使う。スピーチをお願いしない。大げさにほめず、たまに信頼していることを伝えましょう。

研究者タイプと親密になるには、同性の場合、パーソナルスペースに入るには時間をかけて、プライベートな詮索はしません。相手が異性の場合は、距離を置かれていても他の人と同じように接し、相手が面倒くさそうにしていても、週に1、2度程度は仲間として行動するように伝えましょう。

研究者タイプの取引先から信頼を得るには、適度な距離を取り、話しは完結に。下世話な話はしない。

研究者タイプと仕事をするときは、得意な分野を認めて、認めていることをさりげなく伝えます。仕事を指示するときは、いくつかの選択肢を与えておくと勝手にやります。研究者タイプの部下はおべっかを使わないので、上司の自尊心を傷つけてくることがあります。研究者タイプは本人の興味さえ向けば、勝手にどんどんやってくれて楽です。「感情に左右されて動けない」という面倒なことも起こりません。人間関係のトラブルは大概、感情のぶつかり合いですが、研究者タイプではそのような衝突が起こりません。

研究者タイプの自分の取扱説明書としては、「みんなですること」よりも「一人で好きなことをする」方が喜びを感じます。ストレスになるのは「対人関係」。一度にたくさんの人と付き合ったり、カリキュラムがみっちり詰まっているとしんどくなるので、きちんと「ノー」と伝えましょう。職場では自分のスケジュールや「作業中」であることを周囲に知らせておく工夫を。孤立しがちの研究者タイプは、上司に「統率者タイプ」を持つと案外うまくいったりします。ズケズケと要求をしてきて、押しの強い上司や先輩は意外と「ハマる」でしょう。

研究者タイプは恋愛にあまり興味がありません。ですから、研究者タイプは自分の人生のスケジュールを逆算して考え、行動してゆくのが良いでしょう。定年の頃に5歳の孫がいる、そのためには自分が何歳の時、子どもを持つんだろう、という具合に。将来設計を逆算して「かなり前倒しに考えなくちゃ」と気づくと、アクションが早いのも研究者タイプの特徴です。

自分の長所・弱みを知る

あさよるの場合「研究者タイプ」の特徴を見ますに、肯定的に書いてくださっていますが、自分の弱点も見えてきます。「感情を優先しない」というのは、ポジティブに働くこともあるでしょうが、人間関係の中では欠点になる方が多いのではないかと思います(;’∀’)> また、一つのことに集中できる、得意なことにはのめり込めるというのも、逆に言えば、仕事が増えるとダメ、不得手なことができないわけですから、一長一短ですね。人間関係でも、本人は周囲と集団行動が嫌いで距離を置いていても、周りの人からすれば面倒くさい仲間になってしまうでしょうw

本書では各タイプを概ねポジティブな表現で書いてらっしゃいますが、逆に考えればそこが短所にもなるので、自分を客観視するには必要な目線でしょう。

人生は楽しいものだ!

本書は人間を9タイプにタイプわけをしますが、メッセージはみんなに共通しています。それは、人生は楽しく、ワクワクするものだ、ということ。

みなさんはこれまで、人生の先輩たちに「人生は甘くない」「社会に出ると苦しいことばかりだ」なんて脅されたことありませんか? その人にとって、社会は厳しく苦しいものだったのでしょう。だけど、世界にはいろんな生き方をしている人がたくさんいます。今の自分の生き方のみが存在するわけではありません。

著者の坪田さんが学習塾での経験で、「東大に行こうかな」と嘯く我が子に「東大なんか行けるわけないじゃないの」とツッコむ親御さんがいらっしゃるそうです。そこで坪井さんは「お母様は東大のご出身なんですか、東大の試験問題を解いたことがありますか」とマジレスをなさるそうです。そう、親も、やってもないのに「できない」と決めつけており、「親の自分ができないいから、この子もできないに決まっている」と思い込んでいます。

しかし、きちんと対策をして、その子に会った勉強法を指導すると、成績は伸びます。現に件の生徒さんは東大へ進学し、お母様も「あの子が東大に行けると思ってた」とスッカリご自身の言葉を忘れておられるほどだとか。

9タイプで向き不向きを知る

誰だって、自分に不向きなことを無理やりやらされていたら苦しいし、嫌だし、長続きもできないでしょう。本書『人気は9タイプ』では、自分の特性を知って、そして自分にぴったり合ったやり方を探す方が良いと言われているようです。また、人生の悩みのほとんどは「人間関係」の問題でしょう。周囲の人のタイプのことを知って、摩擦が減らされたら、ずいぶん生きやすくなりますよね。

自分の向き不向き、周りの人の性格を知れるだけでも、人生の「楽しい」「面白い」度数はグンと上がるでしょう~。

「できない」「どうせ無理」はナシ!

本書『人間は9タイプ』を読むと、人間には得意不得意、好き嫌いがあるだけであって最初っから「ムリ!」「できない!」ってのは考えなくてもいいんだと思いました。苦手なことや嫌いなことは、他の人に任せてもいいしね。一方で、得意なことは自分から引き受けるのも大事かもしれません。

あさよるは診断の結果「研究者タイプ」でしたが、一部納得しつつ、一部は「当てはまらないかも」と思いましたw 特に「感情よりも論理を優先する」というのは、あさよるとは程遠い気が……(苦笑)。あさよるは気性が激しく、いつも感情的にならないように細心の注意を払っていますが、それでも感情に任せて行動してしまいます。時間が経って、冷静になれば落ち着て判断できるんですけどね……ということで、なるべく決断は「先延ばし」にして、心を落ち着かせる時間が必要です。

しかし、頭の中では感情よりも理屈を優先してしまうのは、納得。そのせいで自分自信嫌な思いをすることもあるので、長所でもあり短所でもあるといった感じです。

得意なこと、傾向に特化せよ

学習塾の指導のお話で、試験対策は試験の出題傾向を知り、それに特化した勉強をせよと指南されていました。漫然と学校で習うすべての範囲を勉強するのではなく、目標設定して、それを達成するための戦略を立てるのです。あとは、各生徒のタイプを見極め、モチベーションを上げ、結果が出るように導くのが先生の役割です。

生まれながらの性質ではなく、戦略とモチベーションで得られる結果が変わるというのは、大人にとっても胸にとどめておくべき事柄でしょう。

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『仕掛学』|思わずやってしまう「良い仕掛け」をつくる

こんにちは。あさよるです。学生時代デザインを学んでいたんですが、社会人になってから新たに工学や生理学を学んだとき、これってデザインに必要な知識だったんだなあと気づきました。感覚的に仕事をするんじゃなく、意味があって、理由があって、言葉や図解で説明できることで、より頭の中がクリアになった気がします。

今日手に取った『仕掛学』は、デザインをやってる人ならよく見知っているデザインの成功例がたくさん紹介されています。しかし、本書はデザインからの視点ではなく、工学からのアプローチで「良い仕掛け」を紐解いてゆきます。

「仕掛学」とは

本書『仕掛学』では、「思わずしてしまう仕掛け」が多数集められ紹介されています。また、仕掛の分類がなされ、新たな仕掛けをつくる助けとなります。

「仕掛け」とはどのようなものなのか、例を挙げるとよくわります。例えば、

  • 男性用トイレに「的」をつけることで、汚れが防止される仕掛け
  • 子どものお片づけを促す仕掛けとしては、おもちゃ箱の上にバスケットゴールを設置して、ゴールにおもちゃを投げ入れると勝手に片づいてゆく仕掛け
  • エスカレーターより階段を使うように促す仕掛けでは、階段をピアノの鍵盤に見立て、白と黒の段を作り、踏むと音が鳴ります
  • ゴミ箱にゴミを入れると「ヒュー」っと物が落ちてゆく音が聞こえ、数秒後「ドーン」と地面へ落ちる仕掛け。「世界一深いゴミ箱」で動画検索してみてください。わざわざ周りのゴミを拾ってまで捨てに来る人がいたそうです

少しのアイデアを加えることで、人の行動を変えて、違う結果を引き出すデザインが「仕掛学」として紹介されているのです。

本書では「仕掛け」を3つの要素で定義しています。

本書では、問題解決につながる行動を誘うきっかけとなるもののうち、以下の3つの要件からなる「FAD要件」(それぞれの要件の英語の頭文字をつなげたもの)を全て満たすものを「仕掛け」と定義する。

・公平性(Fairness):誰も不利益を被らない。
・誘引性(Attractiveness):行動が誘われる。
・目的の二重性(Duality of purpose):仕掛ける側と仕掛けられる側の目的が異なる。

p.36-37

良い仕掛けと悪い仕掛けがあります。

「良い仕掛け」と「悪い仕掛け」の区別は簡単である。仕掛ける側と仕掛けられる側の双方の目的を知ったときに「素晴らしい、こりゃ一本取られた」と笑顔になるのが良い仕掛けであり、「だまされた、もう二度と引っかからないぞ」と不快にさせるのが悪い仕掛けである。

p.35

仕掛学では、良い仕掛けを目指します。ただし、良し悪しの境目は曖昧です。例えば商品の陳列を工夫して物を売る努力はどのお店でもなされていますが、消費者を騙して不利益を与えているわけではないし、不愉快にも感じません。

「仕掛け」の反応の強弱と、飽き

また、その仕掛けに対して、人の反応の強弱があります。それを使う人にって「得られる利便の大小」と「行動を変えるための手間・負担の大小」の兼ね合いで、仕掛けによって得られる結果が変わりません。

先の例ですと、トイレに的を作るのは、使う人の利便性は低いですが、行動する手間も小さい。階段をピアノにするアイデアは、使う人の負担の利便は小さく、負担もエレベーターを使うより大きい。

また、人々はそのうち仕掛けに飽きてしまいます。

「仕掛けもどき」に注意

地面に足跡を書くことで、人の行動を導く仕掛けはよく用いられます。しかし本書では、足跡の失敗例が紹介されていました。それは免許の更新で訪れた免許センターにて、足跡の位置で立って待つように指示されているのですが、みんなその足跡を踏みません。なぜなら、その足跡が紙に手書きされたもので、なとなく踏みつけるのに抵抗があったのかもしれません。

一見すると効果のある仕掛けのようでいて、仕掛けとして機能をしていない「仕掛けもどき」もあるので注意が必要です。

人工知能の研究から始まった

本書で「仕掛学」として取り上げられる事例は、デザインの勉強をした人なら馴染み深い例でしょう。本書の著者の松村真宏さんは人工知能の研究者であり、工学の視点から「仕掛け」が考察されています。

デザインの視点と「仕掛学」との違いは、「良い仕掛け」「悪い仕掛け」と、「良いデザイン」「悪いデザイン」の違いを見ればわかりやすいかもしれません。「良い/悪い仕掛け」は利用する人にとって利便があるか否かで分けられます。一方で「良い/悪いデザイン」はデザインをした人が狙った通りに人を行動させられるかが問われます。似ているようで、本質的に少し違います。

なぜ人工知能の研究から「仕掛け」へ?

著者は人工知能の研究から、日常空間にあふれている仕掛を集めているうちに「仕掛学」が生まれたと紹介されています。コンピュータはどんなに高性能でも、今、目の前にある事象をデータ化できない限り、扱うことができません。人間はデータがなくても鳥のさえずりや道端の花に気づきます。

必要なのはデータでもコンピュータでもなく、生活空間の魅力を魅力に気づかせる「仕掛け」である。

仕掛けは見えているのに見えていない、聞こえているのに聞いていない生活空間の魅力に気づかせるための仕組みである。仕掛けによって計算機で扱える世界の外、つまり日常の生活空間を研究対象にできるようになる。

p.11

コンピュータは目の前の事象を扱えませんが、人間は目の前の事象に「仕掛け」によって気づく仕組みを持っています。工学の視点から世界を観察し、人間の認知と行動を促す例を集めているうちに、その「仕掛け」が応用可能だと気付いたと経緯をまとめておられます。この経緯もデザインとは異なっています。

デザイン・人間工学を知りたい人に

本書『仕掛学』では「仕掛け」が分類され、それぞれの特徴について記述されていて、デザイン出身の あさよるにとっては興味深いものです。デザイナーとして仕事をしている方にも工学出身もいるし、あさよるも個人的に工学や人間工学についての本を読んだり勉強すると、「そのデザインのどこが優れているのか」と考えるとっかかりになって良いのです。

感覚的にデザインをしている人にとっても、こうやって良いデザインを分類して、それぞれを系統だてて考えることで、すでにあるデザインを認識しやすくなるし、また新しいデザインを考えるときの助けになるでしょう。

また、「良い仕掛け」「悪い仕掛け」の定義も面白いと思いました。人工知能の研究から始まっていますから、「物を売る」とか「指示を間違えない」ことではなく、使用する人にって「利便があるか」が重要なんですね。

軽く面白く読める内容で、「仕掛学」の研究テーマに触れられます。

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つまらない人に一直線?『40代を後悔しない50のリスト』

こんにちは。そろそろ30代半ばに差し掛かる あさよるです。30代って、家族がいたり子育て中だったり独身だったり、立ち場がみんなそれぞれ違う年代だなあなんて思っていたのですが、本書『40代を後悔しない50のリスト』によると、20代30代よりも、40代こそが、その後の自分を決定する変化の年代だと言います。

本書『40代を後悔しない50のリスト』は、これから40代を迎える30代後半から、40代にかけての人たち向けの本と言えます。多くの先輩たちが「40代でああしとけばよかったなあ」という後悔から学びましょう。

先輩に聞いた「後悔してること」

本書『40代を後悔しない50のリスト』は、著者の大塚寿さんが営業先の企業の経営者や管理職の人との雑談のなかで「成功のお手本」を聞き出そうと、1万人以上の人から教えを乞うた経験が元になっています。最初の動機は「成功談」を聞くことですが、それ以上に「失敗談」が面白いことに気づき、また年配経営者の多くが「40代を後悔している」ことを発見しました。

40代の10年間をどう過ごすかによって、その後の人生の「分かれ道」になっているというのです。この10年間に「つまらない人」になってしまっているそう。

40代で「つまらない人」化する理由

多くの人にとって、40代は転機が訪れる頃です。子育てが一段落して妻が再就職をして夫婦関係や、子育てが新たなステージに移行します。未婚の場合は、出産の限界年齢を意識をします。出世の限界を感じるのもこのころです。また「親の介護」という問題も見えてきます。地方出身者ほど切実です。

40代は社会の中の稼ぎ頭で、自分の裁量で決められることが増え、一番脂の乗った時期でもあります。

 二〇代や三〇代はいい意味で成長過程なので、いくらでもやり直しが利きますし、まわりもそうしたトライアル・アンド・エラーを期待しています。
しかし四〇代は、関わる世界、守るべき世界が広がり、すでに積み上がった歴史や実績の上での局面となるので、そのときの対応次第で、仕事でも家庭でも、その後の人生を大きく左右する決断を迫られていることになるのです。判断すべきことが、二〇代や三〇代より広範囲にわたってるともいえるでしょう。

p.16

ライフステージの変化と、責任が大きくなることが合わさって、「守り」に入ってしまい「つまらない人」化してしまう人が多いのが40代だそうです。

人生のイニシアチブをとる

本書『40代を後悔しない50のリスト』では、人生の先輩の失敗談から、40代でやるべき50の事柄がリストアップされています。それらは「何より大切にしたいこと」「プレイングマネージャーとして本当に必要なこと」「忙しいだけで終わらせない時間の使い方」「人付き合い」「学ぶこと」「会社や社会と向き合い続けること」と5つの5に分けて紹介されます。

どの項目にも共通しているのは「人生のイニチアチブは自分で取る」ということでしょう。

例えば飲み会ひとつ取っても、意外にも「飲み会を断ればよかった」と後悔している人が大勢いるそうです。能動的に参加する/しないと自分で決める必要があります。

家族との時間をもっと持てばよかったと後悔している人も大勢います。時間を有効に使えず、週末はダラダラと過ごしたことを後悔しているそうです。40代は変化の時期だからこそタイムマネジメントに気を配るべきなのかもしれません。

「人付き合い」は人間の永遠のテーマでしょうが、40代は立場がより複雑になります。「上司として」もっと良い対応をすればよかったというものや、年下との関係を良好にしたかったと後悔する人がいます。また「会社」「仕事」という枠だけでなく、地域社会とのつながりを持てばよかったと考えている人も大勢います。

金銭的な問題では「副業」を持っておけばよかったというのが切実です。本書では「月7万円くらいの収入」があれば……と紹介されています。

また変化の多い時期だけに「学ぶこと」も増えるのが四〇代ですが、同時に働き盛りで多忙でもあります。「介護のことを学んでおけばよかった」や「教養を深めておけば」「もっと本が読みたかった」と後悔する人が多いようです。

若い世代も、将来の計画に

あさよるは今30代半ばですので、本書『40代を後悔しない50のリスト』に書かれていることは、まさに今から用意をすべき内容です。著者の大塚寿さんも多くの方にインタビューをした経験によって、40代になる直前で意識を大きく変えるようになったそうです。

20代30代は「まだ若い」こともあり、人生はいかようにもできる年齢なのかもしれません。そして40代は、腰を落ち着けて、自分の人生を自分で動かしていく頃合いなのかも。子育て世帯では、自分のことだけでなく、夫婦と子どものことも考え、さらに親の介護も頭を過る頃……これは多忙ですね。

社会の中の稼ぎ頭でもある世代なので、大きな働きができる世代でもあります。今30代の人に、来るべき近未来のための読書としてオススメです。

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『図解でわかる!ファシリテーション』|新人君も!会議の交通整理

『図解でわかる!ファシリテーション』挿絵イラスト

こんにちは。「ファシリテーション」の意味がよくわかってなかった あさよるです。知人でも「ファシリテーター」という肩書を持っている人がいたり、言葉は知っていましたが、意味を理解していなかった! 簡単に言えば、話し合いの交通整理役って感じの認識で良いだろうか……。

あさよるは話し合いの場でも自分の話を通そうとしてしまうことがあり、後から思い出して恥ずかしくなるから「ファシリテーション」の能力が身につけたいなあと思った。

充実した会議を自分がつくる!

本書『図解でわかる!ファシリテーション』は、会議をより充実したものにすべく、個人が取り組める改善点を教えるものです。それが「ファシリテーション」能力。

ファシリテーションとは、

会議、ミーティング等の場で、発言や参加を促したり、話の流れを整理したり、参加者の認識の一致を確認したりする行為で介入し、合意形成や相互理解をサポートすることにより、組織や参加者の活性化、協働を促進させるリーダーの持つ能力の1つ。

ファシリテーション – Wikipedia

会議の交通整理係みたいな感じでしょうか。みんなが活発に発言したり、面白いアイデアを引き出したり、会議の目的を見失わず、充実した時間を作るために努めます。

本書のポイントは、大概の会議室に設置されているホワイトボードを用いて、誰もがファシリテーション役を買って出られると紹介していることでしょう。本書では、新人の「田中くん」が目的のハッキリしない会議をなんとかしようと、意を決して「ホワイトボードに書き出してもいいですか?」と申し出る様子が紹介されます。

ファシリテーション役は、場の仕切り役でもないし、司会ともちょっと違う。自分の意見を押し通すワケでもないから、新人でも買って出られるんですね。

会議の交通整理役が登場したことで、会議が盛り上がり、楽しくアイデアを出し合い、その記録がホワイトボードに残されていきます。会議が終わったらホワイトボードを写メって、それぞれの部署へ会議の結果を持ち帰ります。会議は終わった後「報告することがある」と充実感を得られます。

退屈な会議から、楽しくて生産性のある会議に変身させられる「ファシリテーション」の技術を身につけましょう。

ホワイトボードを駆使する!

本書『図解でわかる!ファシリテーション』ではホワイトボードを駆使したファシリテーションの方法が紹介されています。ホワイトボードは大体の会議室に設置されているでしょうし、有効に使わないワケはありません。

本書は「図解でわかる!」とある通り、具体的にホワイトボードにどのように書き込んでくのかも図で紹介されています。まず、会議が始まる直前にホワイトボードに会議のテーマと、その日の会議の流れを書いておきましょう。例えば「お客様クレーム→理想の対応→今後の課題」なんて風に。

あくまで会議を充実させるためのホワイトボードですから、助手を頼んだり、みんなで立ち上がってどんどんホワイトボードに書き込んでゆく形式も良いでしょう。より活発に会議が進むよう、机やいすの配置まで工夫することもできます。退屈で形式だけの会議ではなく、楽しくて良いアイデアがどんどん飛び出す雰囲気づくりに努めましょう。

会議のタイムスケジュールを用意したり、違う意見の人や部署が歩み寄れる「余地」を用意するのもファシリテーターの役割です。ホワイトボードの右と左に違う意見を書き、真ん中に空白を残しておきます。この空白が歩み寄りの余地なのです。「お互いに歩み寄る」という抽象的な事柄が、ホワイトボード上で「見える」のはとても良いですね。

『図解でわかる!ファシリテーション』挿絵イラスト

読書とノートをつける習慣のない人へ

本書では、見開き左のページに文章、右のページが図解で、図解やイラスト満載の本です。パッと直感的に見て理解できる内容です。読書習慣がない人や、ノートをつける習慣のない人にオススメです。

特に、人の話を構造的に文章に書き起こしていくのには、訓練が必要です。本書のホワイトボードを使うワザも、慣れが必要でしょうが、具体的に図解されているので、真似をしながら進めるのが良いでしょう。

周りの人への気配りも忘れずに

本書『図解でわかる!ファシリテーション』では、会議での「振る舞い」についても触れられています。まず、本書では新人の「田中くん」がファシリテーターに名乗り出るところから始まるので、先輩や上司の顔を立てなが

「すみません。会議を見えやすくするために、ちょっとホワイトボードを使ってもいいでしょうか?」(p.9)

と発言するところから始まります。

声の大きい人の発言だけが採用されたり、最後にウヤムヤに結論付ける人の意見に偏ってはいけません。みんなの意見を引き出せるように「あなたの意見を聞いていますよ」というアピールも大事です。また、「アイツ何様?」「しゃしゃり出やがって」「仕切りたがりめ」と疎まれてもいけませんから、謙虚な姿勢が大事です。

会議の盛り上がりのための「演出」も大切です。採用された事柄に○、不採用に×とつけたり、文字の大きさや、声の抑揚をつけて、メリハリをつけましょう。クイズ形式にするのも盛り上がるかもしれません。

また、何気に大事なのが「ホワイトボードに字を書く役は、字が上手い人に任せる」というコツもw あとでスマホで写真を撮って保存するので、字が見やすい方がいいですね。会議の最後は参加者全員で集合写真を撮っておけば、会議のメンバーも一目瞭然です。

結構楽しそう!

ファシリテーション、使える

あさよるは「ファシリテーション」という言葉はよく見聞きしていたものの、どんな役割なのかわかっていませんでした。「ポストイット貼るやつでしょ?」程度の認識しかなかったデス(;’∀’)>

ファシリテーターの仕事について知ると、これは仕事や会議だけじゃなく、プライベートでも使える技術ですよね。家族での話を交通整理したり、仲間とレジャーの計画を練ったりと、役に立つスキルだと思います。

あと、反省することも多々。ファシリテーターは公平にみんなの意見をくみ上げるのが仕事ですが、同じような場面で自分の意志を曲げずに突っ張ってきたことがたくさんあったなあ……(遠い目)。ずっと「あいつが悪い!」と思っていましたが、本書を読んで「自分が人の話を聞いてなかった」と考えを改めました。フラットに、みんなの考えをくみ上げるって、難しいですね。あさよるも訓練が必要です。

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『職場の問題地図』|仕事の問題を抱え込んでしまう人に

『職場の問題地図』挿絵イラスト

こんにちは。あさよるです。仕事をしていて困ったなあと感じることってありますが、誰に相談していいのかわからない時もっと困ります。あさよるは幸いにも(?)困った時は「困った困った」と言いまくるタイプなので、誰彼なしにアドバイスを貰えることが多かったのですが、誰にも言えないと困ってしまいます。

今回手に取った『職場の問題地図』は、社会人歴が浅い人向けの、職場での問題解決法が紹介される本です。新社会人の人や、新人に対応する立場の方にオススメです。自分で問題を抱えてしまい誰にも相談できずにいる人は、本書を読んで「伝える」「確認する」作業を見直してみるとよいでしょう。

本書『職場の問題』の良いところは、ユーモアのあるイラストや図解がたっぷりあって、眺めているだけで面白いところです。普段、本を読む習慣のない人でもとっつきやすいよう工夫がなされています。

働き方「なんかおかしい」なら問題地図を

本書『職場の問題地図』はまだ会社員歴の浅い人に向けられた、困った時のお助け本です。困ったケース別の対応方法が紹介されています。なんとなく「やりにくい」「つらい」「苦しい」「もしかしてブラック?」と気になっている人は、本書を当たってみると良いかもしれません。

基本的に本書で紹介されているのは、自分の仕事の仕方に問題がある場合の対処法です。そもそも会社に問題があったり、パワハラ上司がいる場合は、自分ではどうもできないので、他の解決法が必要です。

本書では、例えば「資料作って」と頼まれて、完成させて持っていくと「グラフはこうしてほしい」「書式を変えてほしい」と差し戻しされて、仕事が溜まっていく場合。大事なのは、小まめに相手に相談することです。「グラフはこのデータを使いますよ」「書式の見本を作ったから見てください」と、小まめに進捗状況を報告することで、その都度相談しながら、軌道修正できなす。

以上のような、日常の業務の中で「すれ違い」「思い違い」「思い込み」によって業務を遅らせる原因を減らしていくのが『職場の問題地図』です。

結局、ホウ・レン・ソウ

本書の内容を簡単にまとめちゃうと「ホウレンソウ」は大事ということ。職場内の行き違いは、大概連絡ミス、確認不足で起こってしまいます。先に紹介した「手戻り」が起こってしまうのも、小まめな報告不足で、時間をかけて完成してから相手に見せるから、修正も大きくなってしまうのです。

上司と部下の間で、意識のズレがあることもあります。指示されたら、その指示の目的をきちんと確認しましょう。もちろん、上司の側が伝え下手な場合もあります。だから確認が大事です。完成イメージや、ゴールを明確にしましょう。また、その業務を仕上げる「期限」と「ステップ」の確認も入念に。

本書では、仕事の要素を5つにまとめていました。

まとめると、仕事は次の5つの要素で成り立っています。仕事を受ける時(あなたが上司ならば依頼する時)は、この5つを相手と意思合わせしましょう。

①目的

その仕事は何のために、だれのために行うのか?

②インプット

その仕事を進め、成果物を生むためにどんな情報・材料・ツール・スキルなどが必要か?

③成果物

生み出すべき完成物あるいは完了状態は? 期限は? 提出先は?

④関係者

巻き込むべき関係者・協力者は? インプットはだれ(どこ)から入手すべき? 生活物はだれのため?

⑤効率

その仕事のスピードは? 生産量は? コストは? 人員は? 歩留まり(不良率)は?

p.34-35

この「5つの仕事の要素」を明確にすることが、本書を通してのテーマです。

マネージメントが悪いこともある

本書『職場の問題地図』は、自分の伝え方を変えるためのものです。しかし、実際に職場でのトラブルは、そもそも管理の問題がある場合もあります。例えば、人員が適材適所に配置されていなかったり、能力に合わない業務をあてがわれた場合、業務の滞りが起こります。

また、2:6:2の法則で、どんな集団でも、優秀な2割と、普通の6割、そして仕事をサボる2割に分かれてしまいます。サボっている人の仕事を、優秀な人に押し付けていると、全体のやる気が落ちてしまいます。これも、個人ではどうしようもない問題です。ただ、黙って我慢すればよいのではなく、困っていることを言葉で伝える必要があります。

伝えなきゃ分からない

本書『職場の問題地図』は、職場で個人ができること、特に新人ができることを紹介するものです。なんとなく「嫌だな」「なんで自分ばっかり」「なんかおかしい」と感じているなら、それをきちんと「伝える」重要性が紹介されているのです。

それは、不満も言葉にして伝えないと、わからないからです。

また、本書は部下に仕事を「伝える」立場の人にも有益です。「伝え方」に問題がある場合もたくさんありますし、話がうまく伝わっていない部下に対しての対策にもなるからです。

やり方を見直そう・現場の改善は全体の利益になる

日本人の、特にベテランほど業務のマニュアル化を嫌がるそうです。その理由を3つ挙げられています。

①結果承認欲求

②行動(プロセス)承認欲求

③存在承認欲求

一つずつ紹介します。①の結果承認欲求は「自分の行動の結果を認められたい」欲求です。②の行動(プロセス)承認欲求は、自分の行動そのものを褒めてほしい欲求。③の存在承認欲求は自分の存在そのものを認めてほしい欲求です。

仕事をマニュアル化するというのは「他の人も同じ手順で業務ができる」ようにすることです。すると「自分じゃないといけない理由」がなくなってしまうようで、ベテランほど拒絶してしまうのです。

しかし、明確にマニュアル化されていない業務の引継ぎは、コストが高く無駄な業務も多いのが実情です。歴代の担当が、こだわりや好み・趣味でやっていたことまでどんどん引き継がれていくので、本当に必要な業務は少し、あとは意味の分からない手順がそのまま引き継がれていることも。過去の悪習はキッパリ断ち切って、必要な業務にスリム化するのも、大事な仕事です。

また、嫌な作業・業務ほど、マニュアル化しちゃいましょう。

過剰サービスに陥ってしまうのも同じような理由です。良かれとやったサービスが、アダとなってしまいます。「なにを」「どこまで」やるのかを明確にしましょう。

定義→測定→報告→改善サイクルを回そう

業務が上手く回っていない状態とは、

・インプットが成果物に変換されるスピードが遅い(=決められたサービスレベルを満たしていない)
・ミスや手戻りが多い
・長時間労働・業務量過多
・なんだかよくわからないけれど、インプットを与えれば、とりあえず成果物は出てくる(箱の中身が不明。いわゆる属人化)

p.208

最後の「なんだかよくわからないけれど、インプットを与えれば、とりあえず成果物は出てくる」とは、マニュアル化されておらず、どのように業務がなされているのかわからないけれど、ある人に頼むとそれなりの成果物が出てくる状態です。マニュアル化されていないので、引継ぎができず、他の人には何がどうなっているのかわかりません。

これらを改善するためにはどうすればよいのか? それは……残念ながら明確な答えはありません。なにを問題とし、どう解決したいのかはケースバイケースだからです。

しかし、目に見えないもの、定義できないものを改善することはできません。だからと言って、なんでもかんでも定量化するのは、人間関係にヒビが入ることもあります。必要項目を決めて定量化することも大切です。

結局のところ「定義→測定→報告→改善サイクル」を回すしかありません。

 業務がきちんと回り続ける状態にするには、定義→測定→報告→改善→のサイクルの構築と維持が大事です。

何を測定するのかを定義し、日々業務の測定をする。
それを上司や経営層に責任を持って報告し、改善につなげる。

この繰り返しが、あなたの職場とメンバーを仲良くします。個人の気合と根性任せの働き方から脱却するためにも、一歩踏み出し、あなたが率先してこのサイクルを回しましょう。

p.213

個人の働き方が、職場のメンバーの働き方を変えるんだというのは、大事なことですね。自分が気合と根性で、誰にも問題を報告せず背負い込んでいると、職場の雰囲気を悪くすることにもなります。自分の振る舞いに責任を持つことが求められます。

仕事をはじめたばかりの人へ

『職場の問題地図』挿絵イラスト

本書『職場の問題』は、新人で社会人を始めたばかりの人にオススメな本です。「上司と上手くいかない」「もしかしてイジワルされてる?」「これってブラック?」と思ったら、本書を読んでから判断してみてもよいでしょう。パワハラやブラックではなく、単にコミュニケーションがうまく取れていない場合もあるからです。

社会人は、子ども時代や学生時代とは違ったスキルを求められています。最初は誰もうまくできません。なるべく、わからないことを相談して、小まめにチェックを頼んで、自主的に定義→測定→報告→改善→のサイクルに努めてみましょう。

イラストや図解が多くて、上司や先輩が、新人に話をするときの資料にも役立つと思いました。

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『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』|型にハマった方が自由!?

『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』挿絵イラスト

こんにちは。整理が苦手なあさよるです。それは物の管理もそうですが、頭の中の思考の整理も苦手です。言葉にならないような衝動や、形のない「思いつき」があったとしても、それに言葉や形が適切に与えられない限り、なかなか運用ができません。

今回手に取った『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』は、頭の中の思考や、会議、本の内容など、とりとめもないものを紙に書き出すことで目に見えるようにし、他の人に伝えることを目的とした内容です。最終的にはプレゼンテーションの資料作りにも転用できるノウハウです。新社会人や学生向にオススメです。

誰でもできるシンプル思考術

本書『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』は、誰でもできる思考をシンプルにまとめる思考術の本です。ですから、新社会人や学生が読者の対象です。あるいは、新人や学生に思考術を教える立場の人にも役立ちます。

頭の中のゴチャゴチャを書き出す

本書ではまず、ゴチャゴチャとたくさん書き込んでいることと、深く思考することは関係がないことが示されます。もっと言えば、ゴチャゴチャ分かりにくいものよりも、シンプルで一目で見てわかるくらいそぎ落とされた思考の方が、鋭く、また他人にも伝わりやすいのです。学校教育では、ノートをびっしりと取る方が、ノート点が得られるのとは対照的です。

また、話の核である〈論点〉を自力で見つけ出さねばならないのも、学校での勉強とは違うところです。この論点を見つけ出す方法は「Sの付箋」という付箋を使った思考法が紹介されています。「Sの付箋」とは、付箋に5つの要素を記入して、問題や課題を整理します。

「Sの付箋」に記入する5つの要素

「誰の?」
お客さんや対象となるターゲットを記入します。要は「誰のため?」に今回の企画を立てるのか、問題解決を実施するのかその対象者の姿を明確にし、ここに記入します。

「何が?」
その対象者の現状をここに記入します。現状とは、「お客さんが今どんな悩みを抱えているのか?」、「お客さんが困っていること」、「お客さんがこうありたいと思っていること」など、お客さんの今満たされていないニーズやウォンツをここに記入します。

「どのようにして?」
お客さんの満たされない何がどのように解決されていくのか、解決策をここに記入します。

「どうなった?」
解決策が実行された結果、どんな未来が訪れるのか、理想の未来の姿をここに記入します。

「で、要は何がいいたいの?」
以上のことを踏まえて、「要は、結論は何か」を明確にします。今回の提案のコンセプト、メッセージは何か、ここに記入します。

p.31

「Sの付箋」に記入すると、3つのSが見えてきます。
その3つとは、

・「Solution(問題解決)」
・「Story(物語)」
・「Simpe(シンプル)」

です。
これをあらかじめ記入しておくことで、
お客さんの抱える問題がどのように解決「Solution(問題解決)」し、どのような理想の未来がやってくるのかが一連の物語「Story(物語)」として描き出されるので仕事の見通しが立ち、モノごとを「Simple(シンプル)」に整理できます。
Sの付箋を使って仕事をこんしていくことで、結果的にあらゆるモノごとは「Success(成功)」に導かれてゆくのです。

p.33-34

Sの付箋を使うことで、3つのS「Solution(問題解決)」「Story(物語)」「Simple(シンプル)」が導き出され、その結果「Success(成功)」に辿り着く一連の思考法を「Sの付箋」と呼ばれ本書で紹介されています。

『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』挿絵イラスト

紙の上でまとめる

本書『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』ではタイトル通り、「紙の上」に書き出し思考の交通整理をします。メモ術やノート術など、世に様々ありますが、本書ではポケットサイズのノートの見開き2ページを16分割したメモ推奨です。

16分割メモは、

メモ帳の「機動性」、ポストイットの「ブロック単位のメモ」、ノートの「作業性」の3つのいいとこ取りをしたもの(p43)

と紹介されています。漠然と、真っ白の紙にアイデアを書き出せと言われても困るもの。ある程度「枠」が用意されている方が、その枠を埋めてゆく作業として進められ、アイデアが出やすい環境になります。ここでは、3色ボールペンを使ったメモがオススメされています。

この見開き16分割ノート術は、ブロック単位でメモを取ってゆくので、パワーポイントの資料をまとめてゆくようにメモを発展させてゆけます。これは、逆に言うと、メモを取りながらパワポ資料の段取りができてしまうのです。

読書術にもノートは使える

資料となる書籍を読むときにもノートは使え、「キラー・リーディング」という名前で紹介されています。この場合は、ノートの見開き左ページを16分割し、右ページは1つの問と3つのキーワードを抜き出すために使います。

まず「問い」を立てます。「問い」とは、その本を読んで自分が得たい目的を1つ明確化するのです。それをノートの右ページに書き込みましょう。続いて16の「キーワード」を書き出します。キーワードとは、問いを捕まえるためのアンテナです。本のページをペラペラとめくりながら、あらかじめキーワードを抜き出しておきます。

そこから読書がスタートします。すでに問いは立て、キーワードを抜き出すために軽く中身が頭にはいった状態で読みはじめるので、一気にザっと目を通す程度で大丈夫です。

これは、読書を楽しむための読書ではなく、「何時までに何冊の本を読まなけれなばない」といった、制限時間付きの資料読みに適しています。

この読書法は、最終的に本の内容を1分で他人に伝えるところまでレベルアップしてゆきます。まずは、「とりあえず15分」キラー・リーディングでの読書を試して慣れておくことを推奨されています。

会議に、プレゼンに

『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』では、頭の中の思考を吐き出すのみならず、交通整理しながら他者と話し合いを持つためにも使えます。すなわち、会議をもっと有益にするためにも使えるのです。「マッピング会議」を名づけられ、マップ、地図を描くように話し合いを進めます。

1 まん中にテーマ(問い)、
2 そこから軸となる論点があり、
3 論点ごとに議論が展開され、
4 結論(答え)が導かれる
5 Next Stop(対策・アクション)に落とし込む

という流れです。会議の参加者でなくても、この会議が何のテーマで、いくつ論点があり、それぞれどんな結論になったのかをひと目で把握できます。

p.114

まん中にテーマをどーんと書き、まずは右上に〈論点1〉、右下に〈論点2〉、左下に〈論点3〉、左上に〈Next Stop〉と、時計回りに話をした順番に書いてゆきます。だから、後から会議に参加しなかった人が見ても、どのような順番で会議が進んでいったのか分かるのです。

本書のノート術は、プレゼンテーションの「ストーリー」を作る際にも役立ちます。プレゼンストーリーは「何が?」「どのようにして?」「どうなった!」の3幕構成です。これらは、最初に紹介した「Sの付箋」で既に明確になっていることですから、あとは資料を用意するだけなんですね。

ロジカル3兄弟

本書でロジカルシンキングについて、「ロジカル3兄弟」に例えて紹介されています。長男の「1メッセージ」は、ズバリ一言で感想を言います。「2W1H」の次男は、What、Why、Howを使って「何を」「なぜ」「どうやって」と説明します。「3つの法則」を使う3男はなんでも「○○を勧める理由3つ」「△△が他と違う点3つ」と、なんでも3つにまとめて話します。この1・2・3の三兄弟を使って話をまとめましょう。

枠組みがある方が、のびのび考えられる

本書『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』では、頭の中にあるゴチャゴチャとした思考をスッキリ紙に書き出す方法や、欲しい情報を本の中から効率よく探し出す方法や、効率的な会議を進める方法など、ノート術に留まりません。

何もないところに、ただ漠然と「話しをせよ」「思考せよ」「アイデアを出せ」「問題を提示せよ」と言われても、焦点が定まらず論点がぼやけてしまいます。反対に、ある程度枠組みが用意されていて、それに当てはめながら話題を展開してゆく方が、視点がズレず、最後までテーマを把握して進められます。白紙で何もない状態の方が、自由でのびのびとやれるような気がしますが、実際は逆なんですね。しっかりと骨組みが用意されているからこそ、その枠を利用して自由に考えることができるのです。

そのためにはまず、適切な「枠組み」を用意しなくてはなりません。枠が間違っていては、そこに当てはめるテーマすべてがあらぬ方向へ進んでしまいます。本書『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』は、新社会人や学生など、これから自分で問題を見つけ、自分で思考を深める訓練を始める人に、入門書として良いと思います。実際に手を動かして、やってみましょう。

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