『涼宮ハルヒの憂鬱』

わたしがラノベってオモロイやんと驚いたのは、『涼宮ハルヒの憂鬱』がきっかけだった。ベタだけど。確か、角川文庫の夏の100かに選ばれていて、前知識なしで手に取ったのだ。

たぶん、アニメのほうが有名だろうけれども、わたしはアニメは飛び飛びにしか見ていなかったりする。エンドレスエイトは全回見たんだけどね。本作は主人公のキョンの独白に次ぐ独白で話が展開していくが、アニメでもそのキョンの独白が完全再現されていて感動した。声優スゲーってところだろうか。

普通で退屈な毎日に猛烈に不満を抱いている涼宮ハルヒは、普通じゃない日々を探している。宇宙人、未来人、超能力者みたいな、ただの人ではない人を探しているのだ。といっても、ハルヒのかわいらしところは、彼女が一番、日々は平凡で、世界は普通であるべきだと同時に願っていて、相反する気持ちを同時に抱えている(と思う。たぶん)。

それに、彼女にとって「とっておき」なのは、実は宇宙人、未来人、超能力者みたいな普通じゃない存在ではなくて、ごくごく平凡な、むしろ平凡以外の要素を持っていない主人公・ キョンのことが気になってしゃーないという、ハルヒもまた、平凡な女の子なのだ。そんで、女の子の恋心と、そしてどうにもならない衝動を、なにかよくわからないけど、巨大で破壊的ななにかとして描かれているのが、共感しかない。わたしも、そういう気分のことあるよ。女性なら、意外にもハルヒに共感しちゃうかも。

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