『“世界一”のカリスマ清掃員が教える 掃除は「ついで」にやりなさい!』|生きるために掃除する?

こんにちは。スポーツドリンクをひっくり返してベタベタのあさよるです。はぁ、掃除めんどくさい(´Д`)ハァ……あさよるは掃除は嫌いではないし、やり始めると楽しいんですが、始めるまでがめんどうでたまらない。

少しでもラクして掃除できる方法はないもんじゃろかと、今話題になっている『掃除は「ついで」にやりなさい!』を手に取りました。しかし結果的に、掃除が楽になるどころか、掃除の真の意味に気づかされる読書となったのでありました。

掃除初心者には心強い一冊

『掃除は「ついで」』にやりなさい』は、家事初心者の人に心強い一冊です。1人暮らしを始める人や、新生活が始まる人へ。反対に言うと、もう家事はベテランの方には、知っている内容が大半だったり、また、それぞれの“やり方”が既にあるでしょう。ベテランさんは、ちょっと中身を見てから決めてみて下さい。

本書が初心者向けなのは、まず今すぐに揃えるべき道具が一覧されており、またそれが最小限であること。汚れの種類や、洗剤の種類が分類され、とても簡単な説明が添えられていることです。「掃除のいろは」なんですよ!繰り返しますが、これらが“最小限”であるが魅力です。高額な掃除道具や、どこで手に入るかわからない洗剤ではない。どこでも、ありきたりの、スーパーで手に入るものがほとんどです。

掃除の心得

また、初歩の初歩過ぎて逆に誰も教えてくれない掃除のコツ。掃除の前に部屋を片付けるベシ。といっても、掃除たびに片づけをするとなると、掃除が億劫になってしまいます。だから、片づけはちょっとずつ。「今日はこの棚の上」とか少しずつ片づけましょう。って、こんなの初歩過ぎて誰でもわかってるよ!と思いますが、掃除が面倒になるのも、片づけられていないことが多し。床の上に物が置いてあると掃除機駆ける気もなくなりますからね……。

道具の“手入れ”も大切。ビニール手袋の洗い方や、ブラシの手入れのしかた。道具ってメンテナンスまで含めて使いこなさないといけません。ということは「掃除アイテムは少ない方がいいのかも」とも思いました。だって、道具の数が増えれば増えるほど、それを手入れする手間も増えるから。

また、掃除は「ついで」にやるんだけれども、手を抜くわけじゃないってこと。理由は次の項で紹介します。あさよるは、これが一番、本書で学んだことだった……。

掃除は、生きること

本書で最もビリビリ感じたメッセージ。それは「掃除は生きるためにやる」ってこと。

もちろん、著者の新津春子さんはそんな言、直接明言していないんですよ。ただ一流の掃除のやり方を教えて下さっているだけなんです。しかし、その姿勢から、掃除の意味を教わった気がします。

なぜ掃除をせねばらなないかというと、一番の理由は清潔を保つためです。衛生状態を保つことが、我々の生きる術です。だから、徹底的にやらなければなりません。手は抜けません。だって、命懸けだから。……なんて言うと大げさでしょうか。しかし、掃除ってそういうものです。そして、本書『掃除は「ついで」にやりなさい!』は、決して手抜きの術を教えるものではありません。むしろ、最低限のアイテムで徹底的に掃除しつくす方法が紹介されています。むしろ、今のお掃除の方法より仕事が増える方もいらっしゃるでしょう(あさよるもその一人……)。「著者・新津春子さんは、掃除の手の抜き方を教えているんじゃない……完璧にやり抜く方法を教えてるんだ……」と気づいたとき、「掃除は生きるためにする」という本来の目的を強く感じました。食事をするのと同じ、命をつなぐためにやっている……。

知識と習慣を身につける

本書はページ数も多くなく、マンガもたくさん挿入されている入門編です。ですから、もし掃除を極めようと思った方はここから別のステップへ進まれるでしょう。

あさよるが本書で学んだことその2。「掃除について学ばなければならない」ということ。汚れって種類が多すぎるから、こんなの体系的に対処できないと思い込んでいました。しかし、本書で「汚れの種類はたった3つ」と紹介されていました。

  • 固形
  • 油性
  • 水性

以上三種類。「固形」の汚れはまずブラシ等で落とす。「水性」の汚れは水拭き。「油性」の汚れはアルカリ~弱アルカリの洗剤を使う。……え、これだけ?

洗剤の種類も5つまで絞り込まれていました。

  • 食器用洗剤
  • クエン酸
  • 重曹
  • セスキ炭酸ソーダ
  • クレンザー

そして、道具は極論するとたった一つ。

  • タオル

基本はこれだけ。

これらを組み合わせたり、ここに別の道具をプラスしてゆきます。こうやってシンプルに考えられるようになると、掃除、できそうな気がします。もし、あまりにもややこしくって掃除が苦手になっている人がいたら、最初のステップとして簡単に始めてみてはいかがでしょう。

掃除は家事ではない何か

本書『掃除は「ついで」にやりなさい!』の著者・新津春子さんは、プロの清掃員です。しかもそんじょそこらの清掃員じゃなく、カリスマ清掃員です。羽田空港の清掃を担当しておられた方だそうです。

著者もお家に帰れば、我々と同じように家の掃除をします。カリスマも凡人も、プロもアマも関係なく、掃除は誰もがします。しかも、家の中の清掃だけでなく、職場や自分のデスク周りの掃除もします。清潔や整頓された状態は、仕事にも欠かせない要素だからです。

本書は何も特別なことを扱った本ではありません。書かれている内容も難しいものではなく、誰にでも伝わるものでょう。家庭での掃除というのは「家事」の一部として語られることが多いですが、家事の枠を超えているものではないのかと気づきました。

掃除、家事だと思うと面倒ですが、生きるための仕事だと思えばどうでしょう。本書は、「掃除」への意識を変化させる「何か」がありました。

“世界一”のカリスマ清掃員が教える 掃除は「ついで」にやりなさい!

目次情報

はじめに

1章 気軽に楽しく!
“新津流”掃除の心がけ

心がけ① 「ついで」上手は「掃除」上手
心がけ② 小さなスペースから取りかかろう!
心がけ③ 掃除の大事な相棒、道具に優しくなる!
心がけ④ トイレ掃除で気持ちもスッキリ
心がけ⑤ 汚れない「仕組み」を作る
心がけ⑥ 掃除は相手への思いやり

新津式ウラ技 「湿り拭き」でラクをしよう

COLUMN おもてなしの心で隅々までピカピカにしています

2章 「掃除が苦手な人」必見
掃除ラクラク段取り術

ラクラク段取り術① 汚れの種類はたった3つ!

家庭によく見られる汚れ

ラクラク段取り術② 洗剤は場所別に持つ必要ナシ!

いろいろな用途で使える!「おすすめの洗剤」

ラクラク段取り術③ 道具は極論、タオル1枚でもOK!

●タオルがあれば家中ピカピカ
●一度でスッキリ!「タオルの持ち方」
●拭き残しのない「テーブルの拭き方」
●ダラダラ水がたれない「絞り方」

タオル以外で用意しておくと便利!「基本の掃除道具」

●掃除道具は清潔に使いやすくキープ

こすって落とす「スポンジ&タワシ」
磨いて落とす「クロス&パッド」
かき出して落とす「スポンジ&ハケ」
100円グッズや素朴なものが役立つ「プロの小道具」

●掃除をグンとラクにする「片づけ」のポイント

COLUMN 人もモノも傷つけない プロの掃除は安全第一

3章 いつもスッキリ、きもちいい!
キッチン&リビングの掃除

新津の極意 キッチンの「ついで掃除」--これだけでOK!

きっちん掃除の8つの基礎知識

【たまには、しっかりお掃除】
●シンク
●ガスコンロ
●魚焼きグリル
●換気扇
●キッチンの床
●冷蔵庫
●食器棚
●調理家電

新津の極意 リビングの「ついで掃除」――これだけでOK!

【たまには、しっかりお掃除】
●床&カーペット
●ソファ
●カーテン
●リモコン、スイッチ
●窓周り
●和室
●エアコン

COLUMN 新津式「五徳」の掃除術
お部屋スッキリのコツ

4章 浴室・トイレ・洗面台の悩みを一気に解消
サニタリーの掃除

新津の極意 浴室の「ついで掃除」--これだけでOK!

【たまには、しっかりお掃除】
●浴室
●洗濯機

新津の極意 洗面所の「ついで掃除」――これだけでOK!

【たまには、しっかりお掃除】
●洗面所

新津の極意 トイレの「ついで掃除」――これだけでOK!

【たまには、しっかりお掃除】
●トイレ

COLUMN 座った位置での「目線」と「光りもの」

5章 家の印象をグンとアップ
玄関・ベランダ・庭の掃除

新津の極意 玄関の「ついで掃除」――これだけでOK!

●汚玄関では人を呼べない!
●美玄関のルール
●家の顔を小さな部分までスッキリと!

【たまには、しっかりお掃除】
●ベランダ周り

COLUMN 朝、掃除をすれば「今日も頑張ろう!」って思えます

新津さんから教わったこと 【漫画家  ふじいまさこ】

おわりに

新津さんとの出会い
『NHKプロフェッショナル 仕事の流儀』ディレクター 築山卓観

新津 春子(にいつ・はるこ)

1970年、中国・瀋陽生まれ。17歳で来日、家計を助けるために高校に通いながら清掃の仕事に従事する。日本航空テクノ株式会社に入社後、全国ビルクリーニング技能協会で最年少優勝。羽田空港の清掃を中心に手がけ、同空港が2013年、2014年と2年連続で「世界一清潔な空港」に選出された功労者のひとりとして活躍。2015年4月からは「環境マイスター」として技能指導や知識伝達を中心とし、後輩の育成にあたる。現在約500人いる清掃員のリーダー。

コメント

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