『大人の教養としてのアート入門』|世界のビジネスマンの常識!リスキリングに

こんにちは。新型コロナの影響で、外出もできなにもず、この機会に読書を通して教養を身に着けたいと思われている方も多いと思います。今回はそんなズバリなタイトルの本を手に取ってみました。

どうせ時間をつぶすなら、自分のためになる時間を過ごしたいですよね。

アートを学ぶ理由

アートって知っていたところで何の得になるの? と思っているなら、一度本書『大人の教養としてのアート入門』を手に取ることをオススメします。理由は簡単、タイトルにもあるように「大人の教養としての」なのです。

アートって、感性や感覚的なものだと思っていませんか? 実は違うんです。アー作品を鑑賞するためには、その作品の裏にある歴史や思想、宗教、作品が作られた時代の社会情勢なんかを踏まえて、読み取ってゆくものなのです。つまり、アート作品は「教養」を踏まえて、読み取ってゆくものなのです。

「アートがわからない!」というのは、イコールで「教養がない」と自分で言ってしまっているようなもの……そう言っても過言じゃないと思います。

前置きが長くなってしまいましたが、「あって当然な教養」をサクッと簡単・手短に教えてくれるのが本書『大人の教養としてのアート入門』なのです。かなりのお助け本!

アートの歴史をざっくり!

印象派前と、印象派後

本書では主にアートの歴史を追いながら話は進むのですが、この「アートの歴史」がなんとも大胆に「印象派より前」と「印象派より後」のたった二つにわけてあるんです。わたしも美術系の本は数冊読んできましたが、こんな分かりやすく大胆な分け方は初めてです。

「印象派」がキーになりますが、たぶん印象派の画家の名前や、絵画作品を知っている人は多いでしょう。モネやセザンヌ、ゴーギャンくらいなら名前を聞いたことがあるでしょう。そして一度「印象派」で画像検索をしてみてください。「見たことある」と思います。

それくらい、印象派の絵画は身近です。だから、食わず嫌いしなくても大丈夫。

「画家の個性」は意外と最近

どうして「印象派」でアートの歴史を分けるかというと、印象派を境に、アートの常識が変わるからです。

アート/芸術というと、「画家が思い思いに作品を作成する」「個性を発揮しあう」「見る人に感動を与える」なんていうイメージがありますよね。だけど、そんなアート像って結構最近になって登場したものなんです。その分水嶺となったのが印象派(19世紀)だというわけ。アートの歴史から見れば、19世紀は最近なんです。

日本のアート

本書『大人の教養としてのアート入門』では、日本の美術についてもページが多く割かれています。日本で生活しているのに、日本の文化を知らないというのも考えものです。これをきっかけに西洋美術だけではなく、日本美術についても知りましょう。

こちらも、葛飾北斎、伊藤若冲なんかは名前は聞いたことあるでしょうし、鳥獣戯画や源氏物語絵巻なら、一度はどこかで見たことがあるでしょう。

そして、日本美術は西洋美術を語るうえで欠かせない存在だったりもします。前述の「印象派」は、日本美術からの影響をたくさん受けているのです。19世紀は世界が小さくなった時代です。日本からもヨーロッパにたくさんの物が輸出されるようになり、その中に浮世絵もありました。ゴッホの絵の中に浮世絵が描かれているのは有名な話です。

美術館へ行こう

本書は実際に美術館へ行ってみようと締めくくられます。今の新型コロナの外出自粛が開けたら、ぜひ出かけてみたいですよね。

東京なら上野一択。西洋美術館は、その建物自体が美術品。一日時間を忘れて美術に没頭してみましょう。わたしも地方在住なので東京へはなかなか行けませんが、都道府県立の美術館に足を運んでみても。

本やテレビで見知っているのと、実際に本物を目にするのは違っています。意外と小さかったり、ショボい作品もあります(笑)。だけど、「なぜこの作品は重要なのか」という文脈が教養なんですね。

自粛空けのために、今のうちに書籍で勉強しておくとよいでしょう。ちょっと知ったかぶりをしちゃうのも良いかもしれません^^

この本もオススメ!『世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」』

世界のエリートビジネスマンたちはアートについて精通しているのは当り前だといいます。繰り返しますが、アートとは、西洋の歴史や宗教、思想などの背景があり、それらを知っていて当然だということ。

ビジネスにおいて、自分の身を置く業界についてわかっていても、世界で通用するためには世界の常識を身につけるべきなのでしょう。

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大人の教養としてのアート入門

  • 山内宏泰
  • 2018/4/15
  • スマート新書

目次情報

第1章 アートを知ることは、武器を手にすること

第2章 印象派にたどりつくまでの西洋美術

第3章 印象派はなぜ大革命か

第4章 印象派以降のアートの「歪み方」

第5章 ピカソの絵は何がすごいのか

第6章 印象派の元祖? 西洋に影響を与えた日本のアート

第7章 応仁の乱が転機? ピークへ至るまでの日本美術の流れ

第8章 仕上げにアートを自分の目で観てみる

山内 宏泰(やまうち・ひろやす)

アートコンシェルジュ・アートライター。1972年愛知県生まれ。美術、写真、文芸などを中心に執筆。著書に『写真のフクシュウ 荒木経惟の言葉』(パイインターナショナル)、『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)などがある。写真について語るイベント「写真を読む夜」や、ワインを飲みながら文学者と語る「文学ワイン会 本の音夜話」も主催。

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