実践経営・リーダーシップ

【レビュー/要約】ムーギー・キム『最強の働き方』|ホントにすごいヤツはこんなヤツ!

東洋経済オンラインでムーギ―・キムさんの連載を読んでいました。「ほぅほぅ」と納得できるコラムもあれば「んなことあるかいっ!」と突っ込みたくなる話もあったりと、結構読んじゃうんですよね(苦笑)。

ムーギー・キムさんの本は以前、キムさんのお母様ミセス・パンプキンさんとの共著『一流の育て方』を読み、当ブログでも紹介しました。こちらの書籍も、納得できる部分と「なんでやねんっ」と突っ込みたくなる部分と両方があって、いろんな意味で面白い本でした。

『一流の育て方―――ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』

東洋経済オンラインのコラムと同じタイトルの『最強の働き方』という書籍が発売さえたと知り、興味津々で読み始めたのでした。

スゴイ人ってこんな人!

『最強の働き方』は77の項目からなり、そこで優秀な人の振る舞いや、二流の人物との違いが紹介されています。つまり!優秀な人ってどんな人なのか、人物像が朧気ながらも見えてきます。

まず、優秀な人は早起きで、朝早くから活動をしています。食事も節制され、体づくりにも積極的に取り組んでいます。要は、自己管理がしっかりできていて、健康で、アクティブで、最も良いコンディションで働くのです。

凡人はついつい、「優秀=エリート=ガリ勉=ひ弱」みたいなイメージをしてしまいがちですが、実際には違います。優秀な人ほど、なんでも真面目に積極的に取り組みますから、筋肉ムキムキな人もいるし、スポーツマンも多い。お腹がでっぷりと出ている人はいないそう……。

また、優秀な人はテキパキとなんでも早い!メールも即返信。決断する能力が高いから、自分で決定ができるし、そして行動もできる。

そして、周りの人に対し気遣いができます。いつでも親切で、誰よりも腰が低い。誰に対しても物腰優しく、目下の人への配慮も怠りません。部下に得になる仕事をさせ、部下を育てることに余念がない。

そして愛されキャラ。人から愛される、好かれることで、評価が上がります。優秀な人は優秀+人から愛される能力があるんですな。

会社への貢献だけでなく、社会貢献、社会への使命感を持って生きている人が、優秀な人なんです。こんな人が側にいれば、その人をお手本にできます。が、普通に生活していたら、こんな人物になかなか出会えませんよね……こうやって、優秀な人の人物像を教わるって貴重なことなのかも!?

一流と二流の違いって……凡人にはわかるまい><

一流の人の働き方との対比として、二流の人の振る舞いもちょこちょこ登場するのですが、正直、凡人・あさよるから見れば一流も二流も「スゴイ人」に見えてしまうという罠。

例えば、一流の人はマガジンや週刊少年ジャンプを嬉々として愛読していたりします。飛行機の中、新幹線の中でおもむろに難しそうな“それっぽい”雑誌を広げてしまいがちなんだとか。あるいは、一流はコミュニケーションスキルが高いですから服装もTPOにあわせて自在に変えてきます。しかし二流の人は相応しくない服装をしてしまいがち。個性的な服装とか、ポリシーでいつも同じテイストの人とか、「それってなんかスゴそう!」とあさよるは思っていたんですが……違ったの!?

凡人・あさよるが、一流/二流の違いを認識できる日はやってくるのでしょうか……(‘_’)

自己啓発本の決定版

本書『最強の働き方』は冒頭の〈はじめに〉も充実しています。著者のムーギ―・キムさんの本書の使い方が紹介されているのです。本書は、すべての幅広いビジネスマンに向けて書かれた本です。

 本書は、ビジネススクールに行く前に必ず読んでほしい本である。
しかし、ビジネススクールに行ったあとでも読んでほしい。
そして、ビジネススクールに行く気がなくても、必ずや読んでほしい一冊である。

p.17

とくに以下の方々にお読みいただければ幸いだ。

*いくらためになる本でも、面白くなければ絶対に読む気がしない
*内心、学歴やIQと、仕事の能力は関係ないと思っている
*一流のビジネスパーソンが皆実践している、「仕事の基本」を全部知りたい
*キャリアや就職・転職活動で、じつは自分が何をしたいのかわからない
*一流のビジネスパーソンの大半も悩んでいる
*世界一流の職場で上司に怒られること、説教されることを先取り学習したい
*よい上司に恵まれず、職場で成長の実感がなく焦っている
*自分の競争優位を失わないため、質の高い勉強を継続したい
*人を動かし、周囲からの信頼と支援を受けたい
*社会に選ばれるエリートより、自分で人生を選ぶリーダーとして生きたい
*一度しかない人生、年齢に関係なく、新しい挑戦をしたい
*大切な人に贈ってあげるビジネス書・啓発書を探している
*効果的に社員研修・ビジネス研修を行いたい

p.17-18

上司が伝えたいことや、これから学ぶであろうこと、これから注意を払うべきことが77もの項目に分けられ紹介されているんです。あさよるも、健康管理・体調管理と、時間管理、持ち物の管理等、気をつけなきゃなぁと思いました。

そして、やはり周囲の人への気配り、親切は、全然できてないかもしれない……(;´Д`)反省

自分の行動を当てはめるだけ…!?

一流の働き方を知りました。さぁ!あとは自分の行動に当てはめるダケ……なんですが……(-_-;)

読んで、それだけで終わっちゃうなら、いくら本を読んでも同じです。やっぱり、学んだことを実践してこそ……ですが、どこまでできるやら。これをスイスイッとやっちゃう人だから、「一流」であり「優秀」なのかもしれませんね……。

ムーギ―・キムさんの語り口も軽やかで、ところどころユーモアもたっぷりで、読みやすかったです。そして、ムーギ―・キムさんご自身、“最強の働き方”を見て、自分との違いを自虐っぽくオチとして使われているので、とっつきやすかったです。ムーギー・キムさんが「こうなりたい」「こうしたい」って切り口で、アドバイスされてると、「そうそう、私もそうなりたい」って共感しやすいんですよね。

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『IDEA HACKS!』|楽しく働けないのは、なぜ?

こんにちは。自分のちょっとしたメモや覚書の処理に困る あさよるです。

あっちこっちにメモが散らばっていて、収集がつかないんですよね……。これって、入ってくる情報が淀んでいるとも言えます。インプットがうまくなされていない!?

今回手に取った『IDEA HACKS』は、思いついたアイデアを試してみるためのtipsだけでなはく、アイデアそのものが生まれやすいい環境整備まで話は及びます。

散らかった頭の中をスッキリさせるアイデアも見つかるかも。

HACKS!シリーズは最近お気に入りで、以下のシリーズ本も紹介しました。

『STUDY HACKS!』

原尻淳一の著書『READING HACKS!』で学ぶ、効率的な読書のコツ

アイデアをキャッチして整理!

『IDEA HACKS!』の冒頭が印象的です。

著者の一人、小山龍介さんがシリコンバレーでインターンをしていた頃、そこで働いている人はみんな明るく仕事を楽しんでいたと語ります。

だけど、日本ではなんで楽しく働けないんだろう?

そんな問いから始まります。

アメリカでは、根本に、「アイデアを楽しむ」という気持ちがあることだね。どんなにくだらないアイデアでもすぐ「すごいね!」とほめるし、そして「やってみろよ」、失敗しても「ナイストライ!」。これがアメリカの起業家精神なんだ。

p.1

アイデアを楽しむ。そして、さらに大切なのは、そのアイデアを試してみること。

アイデアをまとめ、整理し、アウトラインを決め、プレゼンシートをつくったり、段取りやルールを含め、新しいアイデアを試してみるためのハックが、「アイデア・ハック」なんです。

やってる人はやっている

アイデア・ハックは全100個。本書ではそのうちの89のハックが紹介されています。

(残りの11のアイデアハックはダウンロードできると案内されているのですが、手順に沿ってもデータにたどり着けず残念……><)

アイデアハック、断言しましょう。やってる人はやっている!( ー`дー´)キリッ

自分の時間に価値を感じ、費用対効果を意識してる人なら、誰に言われなくてもやっているだろうスケジュール管理。時間をどう使うか?なんて、現代人なら子どもでも考えている。

情報を整理し、デスクの上も頭の中もスッキリと片付いているだなんて、こんなせせこましい日本社会なら当然のことでしょう。衣食住のすべて、寝るのも食べるのも、クオリティが大切です。

ね。「アイデアハック」って、多くの人は知っているし、やってる人は既にやってるんです。

んじゃあ、「お前はどうなんだ」ってことなんですよ。あさよるは、自分の時間を有効に使ってるのか?生活の質を高めてんのか?ってね。

答えは……NOだぁ! Σ(・∀・;)エッ

「アイデアハック」ね、知ってるよ……あさよるだって知ってる……そうした方がいいのは知っている……。

当然の、文句なしのハックをズラズラズラッと挙げられて、ぐうの音も出ない!

アナログ資料って、いいのかも

『IDEA HACKS』は2006年に出版された書籍で、多くはアナログ手段を使って情報を保存、整理する術が紹介されています。

これがなかなか良さげ。

あさよるは一時期、完全ペーパーレス生活を目指して紙資料を排除していました。その経験によって、「やっぱりノートや紙の資料って便利だなぁ」と改めて感じました。紙とデジタルの両方の良いところを使いたいと、以前より強く思うようになったのです。

そして、普段持ち歩く手帳やノートって、自分でカスタマイズして、“俺が考えた最強の手帳”に装備しておくのが、便利だしテンションが上がります。

『IDEA HACKS』はiPhone以前の書籍だからこそ、アナログツールが幅を利かせていた時代のハックがたっぷり収録されています。

これ、逆に新鮮。

24時間どう使う?

時間は有限です。そして、誰にでも平等です。

アイデアを生み出すための時間だって、誰にだって与えられているんです。同じ時間の中で、ある人は有意義な時間を過ごし、ある人は時間を浪費します。

限りある時間だからこそ、先人が考えたコツやヒントを「ハック」しましょう。

紙にペンで書き留めるアナログな情報管理だけでなく、現在はデジタルの便利な技術も広く普及しています。わからないことは、ネットを通じて見ず知らずの他人が教えてくれることもあります。

本書『IDEA HACKS!』では、今日スグ役立つ仕事のコツと習慣を7つに分類しています。

  • 情報――メモとノート
  • 時間管理――習慣
  • 整理ハック――物語とデータベース
  • 五感ハック――モードとスタイル
  • 思考ハック――出会いと別れ
  • 発想ハック――方法と視点
  • 意思決定ハック――プライオリティとセレンディピティ

朝起きてから寝るまでのすべての手順を見直してみることで、莫大な時間が手に入るのかもしれません。

アイデアが楽しめない環境って、アイデアに時間が割り当てられていない環境なのかもしれません。

アイデアを面白がり、仕事を楽しむための環境を整えてゆく努力、してなかったな……(-_-;)

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『年収150万円で僕らは自由に生きていく』|「少ないお金でもなんとかなる」に

こんにちは。自分でブログをはじめて、他の人のブログも読むようになった あさよるです。

イケダハヤトさんのブログもちょこちょこっと拝読し、「この人はどんな人なのかなぁ」と気になり、著書を手に取りました。

貧しい社会で、幸せに生きる

イケハヤさんの本を読んでまず気づいたのは、“今後、今よりも貧しい社会がやってくる”“我々はその社会で生きる”という前提であるということです。

著者は1986年生まれのアラサー世代・ゆとり世代です。著者と同じ世代の方なら、同じ世界観を持ってらっしゃるのではないかと思います。

というのも、この世代は、物心ついた頃にはバブルは既に崩壊しており、不況の時代しか知らない世代です。「少子高齢化」も「年金問題」も既に取りざたされていました。もっと言えば「環境問題」や「エネルギー問題」など、今に通ずる問題を、すでに抱えていた時代です。

イケハヤさんの語る世界観は、夢も希望もない話にも聞こえます。しかし、現にそういう時代を生きているのですから……ね(´・ω・`)

砕けた口調で真面目な話のミスマッチ?

ということで、本書『年収150万円で僕らは自由に生きていく』で扱われている内容って、非常に真面目なお話です。

今後、今よりも貧しい社会が訪れることは予見できます。もちろん、景気回復を切に望みますが、楽観的にばかりなっておれません。来るべき時に備えて、用意しておくべきです。

来るべき時代とは、貧困の時代と言えば良いのでしょうか。その社会では、教育や福祉、医療や治安など、今と同じようにはいかなでしょう。

と、とても本質的で真面目な話なんですね。

しかし、砕けた文体で“今”のわたしたちが共感できる、親しみのあるネット社会や文化に触れながらページが進みます。

扱っている内容は固くて真面目な話なのに、砕けた文体でライトな喩えを用いている点に、読みにくさを感じる人もいるかもしれません。反対に、親しみを感じるのか、極端な気がします。

アラサーゆとり世代のリアル

「お金がない」という前提で生きる世代。どのように生き延びるのか。

お金がないなら知恵や人力を使うしかありません。

お金があった時代というのは、人間関係や手間や暇を、お金で解決できた時代と言えます。煩わしい家族や親戚との付き合いをやめ、面倒な地域社会との関わりを絶ってしまっても、お金があればやっていける。

しかし、貧しい社会というのは、親類縁者との関わりがないと生きれないかもしれません。地域社会で助け合わねば生活が成り立たないのかもしれません。

「わずらわしい」「面倒だ」と避けてきた人間関係に、我々は今後直面するのでしょう。

また、「働き方」「お金の稼ぎ方」も従来通りにはいかないでしょう。社会の仕組みそのものが変わってしまうだろう、ということですね。

お金がないなら知恵が必要

社会が貧しくなるというのは、どういうことが起こるのでしょう。あさよるは予想できません。

しかし、今のように医療や福祉サービスを利用するのは難しいのではないか。
今と同じように治安が良いままとは思えない。
今と同じように、食べ物があって当然、上下水道が完備されていて当然ではなくなるのではないか。
災害時、すぐに救援がやってくるのは、国が豊かであることが前提じゃないだろうか…?

最悪、サバイバルするように、生きる瞬間もあるのではないか。

その時、きちんと電力を確保できるかなぁとか、バッテリーやエンジンを上手に使えるだろうかとか、そういえば最近、機械をイジってないから、道具の構造&使い方を忘れてしまっている……。

あさよるは、非常時に役に立たない人だなぁと気づきましたorz もうちょっと、サバイバル力上げないと。

困ったときには、知恵と技術を持った人が必要です。

貧しい時代をどう生きようか?

タイトルが『年収150万円で僕らは自由に生きていく』と、なんとも夢のない、ネガティブなタイトルに思えますw

しかし、それが現実に起こるであろう話です。いいえ、既に起こっているけれど、まだ気づいていないだけの話かもしれません。あるいは、「気づきたくない」だけかもしれません。

と言っても、「今まで通りが通用しない」というのは、過去のどの時代でもそうだったでしょう。

「お金があればなんとかなる」時代は過ぎ去り、これから訪れる社会で「お金は少なくてもなんとかなる」。それだけでなく、「僕らは自由に生きていく」。

タイトルの『年収150万円で僕らは自由に生きていく』というのは、とても前向きな言葉なんだなぁと最後まで読み思いました。

もちろん、どんな時代でも成功する人はいます。

もっと多くの年収を掴み取る人もいるでしょうし、もっと少ない人もいるでしょう。自分はどう生きるのか考えるとき、お金の多い少ないはどちらにせよ、自由で幸せに暮らしたいなぁと思いました。

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池上彰『伝える力』|子どもへニュースを伝える力

「伝える力」が、わかった!を導く

そんな気にさせるコミュニケーション術

自分の意図を伝える力

本書『伝える力』で紹介されているのは、相手に自分の意図通りに解釈し、行動してもらう方法だと感じます。

自分の意志を「伝える」ということと、自分の意志が「伝わる」ということは、似ていますが全く違うことです。本書『伝える力』では、タイトルとは違い「伝わる」ための方法を、池上彰さんが伝授しています。

冒頭で、子どもに「日本銀行」を説明するには、どう説明するかという問がなされます。そう、なんとなく「日本銀行」について知っていても、いざ何も知らない子どもに教えようとなると、どこから手を付けて良いものか悩ましい。

さすが『週刊こどもニュース』のお父さん・池上彰さん。子どもに説明できるほど噛み砕いて、簡単な言葉に置き換えてゆくには、大人の側の理解力が試されます。大ざっぱに知っていることは、噛み砕いて説明できません。きちんと徹頭徹尾理解しているときに、簡単に翻訳することができるんです。これは、現在もテレビで池上彰さんを拝見するときのお姿に重なりますね。

伝えるテクニックを磨くには

第二章は、相手の心を惹きつけるための極意。話の「つかみ」の大切さが説かれます。小説も、最初の出だしが大事だと言います。名作と時代を超えて愛される作品は、出だしの文章まで印象的!(例 『吾輩は猫である』『雪国』)

また、人間関係で大切なのはコミュニケーションです。コミュニケーション力の高さは、伝える力に大いに関係があります。参考になるのは、毒舌を言っても憎まれない人たち。芸能人だと、綾小路きみまろさんや毒蝮三太夫さんが挙げられています。彼らは毒舌でお客さんのことまでヒドイ言いまわし!だけど、毒されたはずのお客さんは、みんな嬉しそう。「毒舌」にも、その根底に愛情が潜んでいることが、ポイントなんだそう。

そして、伝わる「文章」を書くコツも紹介されます。ここで紹介されるノウハウはベーシックなものが多いです。やっぱり基本は大切なんですね……。ニュースの原稿を手書きで書き起こしてみたり、あと、無闇にカタカナ語や熟語を濫用しないよう呼びかけられています。ここでも、相手に伝わる言葉の選び方が重要なのだと気付かされます。

また、アウトプットに必ず必要なのは、インプットです。しかも、上質なインプットがしたい!池上彰さんは、落語を聞いたり小説を読んだり、文化的な活動を勧めておられます。また細切れの時間を見つけて、インプットを行うために、スケジュール管理方法まで言及されています。

「教える力」「理解させる力」ではない

「伝える力」って、池上彰さんっぽいなぁってのが、感想ですw

この「伝える力」の面白いところは、「教える力」ではないってこと。先の例だと、日本銀行がどんな仕事をしているのか、社会の中でどんな働きをしているのか「教える」のではありません。あくまで、「こんな仕事をしてるんですよ~」と「伝える」力なんです。

その姿勢は、本書を通して一貫しています。相手に「教える」「理解させる」のではなく、相手に「伝える」。同じような事柄ですが、微妙に違います。池上彰さんがテレビで活躍している様子を見ても、「伝える」ことに重きを置いておられるんだと思います。

意思表示をきちんとする力

「教える」「理解させる」って、相手に働きかけ、相手に変化を与えることです。だけど、「伝える」って、ちょっとニュアンスが違うなぁと思いました。

自分の意図を伝える。きちんと意思表示を相手に認識させる。それって、社会生活の中で必要なコミュニケーションスキルの一つです。喜怒哀楽の感情も、自分たちの利益不利益も、きちんと伝えるべくことは沢山あります。

「これは大事な話です」と伝えたつもりが、相手には大事さが伝わっていなかった、なんてこと、ありますよね(あさよるは、よくあります(^_^;)>)。それって、「伝える力」がないからです。

苦情やクレームを入れるのが下手ならば、迷惑なクレーマーとして対処されてしまいます。けれども、本来クレームは上手にできれば業務やサービスの改善がなされますから、大人ならきちんと苦情、クレームを入れられるようになりたい……と思いました(あさよるは、苦情を伝えるのがとても下手で、身につまされます)

軽めの読み物として、隙間の時間に!

テレビで活躍の池上彰さん。テレビでは知っていても、実際に著書を読んだことがない人も多いかもしれません。

この『伝える力』は誰にでも当てはまるコミュニケーションの基礎のような内容ですから、誰でも読むことができます。

一方で、コミュニケーション関連の書籍やビジネス書をたくさん読んでいる方には、物足りない内容かもしれません。内容が基礎的ですので、上級者の方は、他の本を。

『伝える力』とタイトル通り、どの章節もライトで読みやすく、すんなりと頭に入る言葉が使われています。ササッと読めば、早い人なら1、2時間もあれば読破しちゃうかも?短い節に分かれていますし、通勤時間や、ちょこっとした隙間の時間に、ちょっとずつ読んでゆくのがオススメです。

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『EQリーダーシップ 成功する人の「こころの知能指数」の活かし方』

「共感」が人を惹きつける!

リーダーに必要な「知性ある共感」が、人を動かすんです。

「リーダーシップ」が試されている

「リーダーシップ」について書かれた本を、あさよるネットでも紹介しました。

伊賀泰代さん『採用基準』では、世界で通用する人材は、リーダーシップのある人物だと書かれていました。すべての人がリーダーシップを持つことで、チーム全体が活性化します。

瀧本哲史さん『君に友だちはいらない』では、若い人へ仲間探しの大切さが説かれていました。ここでも、リーダーシップのある仲間を集めよ、というのです。

小倉広さんの『自分でやった方が早い病』では、タイトルそのまま「他人に任せるより自分でやった方が早い!」と人から仕事を取りあげ、傲慢で結果、生産性も低い人物について一冊丸々紹介されていました。はい、これリーダーシップとは真逆の考え方なんです。

「リーダーシップ」についてもっと知りたいなぁと、『EQ リーダーシップ』を手に取りました。

リーダーの資質:EQ、感じる知性

『EQ リーダーシップ』と本書のタイトルでもある「EQ」。本書冒頭では「感じる知性」と紹介されています。

本書はこの「EQ」の高い人物(リーダー)が組織の中でどんな働きをするのか、どのような効果があるのか、たくさんの事例を交えながら紹介されています。

リーダーとは冷静で冷徹、血も涙もない決断をする人物ではありません。「共感」する力こそ、EQに欠かせないものです。それはなにも、他人甘く「なんでもOK」しちゃうということでもありません。

自己管理がしっかりとできることは当然ですが、だからと言って全ての感情を我慢し、封じ込めることはありません。従業員に共感できるリーダーは、悔し涙に一緒に泣いたり、喜んだり悲しんだり、感情を適度に表現します。

完璧に感情を封じ込めてしまうと、冷たくてとっつきにくい人物になってしまいますからね……このへんの加減が難しいなぁと感じました。

内容ボリューミーで難しめ?(^_^;)

あさよるは、EQがとても低いのだと自覚しました(苦笑)。ですから、正直『EQ リーダーシップ』を読んでも、あまりにも自分が至らなすぎて、分からないというか、難しい内容に感じました……(T_T)

また、リーダーシップに必要な資質、能力はあって当然のお話です。経験値や頭の回転の速さ、決断力など、それ以外の力があって、かつEQが伴えば、周りの人をまとめ動かせる人物になる、ということです。

本もボーリュームある内容で、読み応えたっぷりの一冊。じっくり時間をかけて、腰を落ち着けての読書にぴったりです。

( ̄ー ̄)bグッ!

リーダーシップにもスタイルがある!

リーダーシップには6つのスタイルがあります。

  • ビジョン型リーダーシップ
  • コーチ型リーダーシップ
  • 関係重視型リーダーシップ
  • 民主型リーダーシップ
  • ペースセッター型リーダーシップ
  • 強制型リーダーシップ

ビジョン型リーダーシップは、共通の夢を描き出し、それに向かって人々を動かします。

コーチ型リーダーシップは、個々人の長所や才能を活かし、それを組織の目標に結びうつけます。パフォーマンスの向上を援助します。

関係重視型リーダーシップは、人と人とを結びつけ、亀裂を修復します。ストレスの掛かるシーンで、モチベーションの向上に繋がります。チームの仲間の結束を強めます。

民主型リーダーシップはメンバーの参加を歓迎し、従業員らからの貴重な提案を組み上げます。全体から賛同やコンセンサスが得られます。

ペースセッター型リーダーシップは、難易度の高い目標達成を目指します。高いモチベーションのチームから、高レベルの結果を引き出します。ただ、稚拙な使用をされることの多いリーダーシップで、故にマイナスに働くことが多いのが特徴です。

強制型リーダーシップは、緊急時に必要なリーダーシップです。恐怖を沈め、冷静に機器に挑みます。こちらも、誤用されることが多いため、マイナスの結果が多いのが特徴です。

知性ある共感には力がある

「共感する」というと、情にほだされたり、感情的になるあまり、不適切な判断を誘発してしまうものではないかと恐れていました。

しかし、『EQ リーダーシップ』で語られる共感は、ただの共感ではなく、「知性ある共感」です。知性的であることと、人の心に共感し、その感情に働きかけることは、より大きな力を引き出すものだと知りました。

「EQテスト」なるものも、ネットで検索すればたくさんヒットします。あさよるの場合……やっぱりどれも結果奮わずでしたが……(^_^;)>

一生変わらないとも言われるIQとは違い、EQは後天的に変化してゆきます。あさよるも、今後の取り組みとして、新たに「共感」という軸が加わりました。

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