
こんにちは。テレビを見ているとモヤモヤする あさよるです。
情報バラエティって言うんでしょうか。ミヤネさんとかメグミさんとかやってるヤツね。ああいうの、見るともなしに見ていると、あることないこと言ってます。
図解やグラフや地図やイラストを使って「わかりやすく」説明しているみたいですが、「それ、違くない!?」と内心ツッコんでしまうときがあります。
「バラエティ」だからOKって解釈なんでしょうが、モヤッとします。
「統計」「平均」「偏差」……それってなんだ?
モヤッとの正体は、相関関係や因果関係と関係あるのかもしれません。
『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』では統計データの見方、扱い方を説明します。しかも、統計とか、グラフとか、数字が苦手だ!と豪語する方、どうぞ。
計算式もなくって、「理屈」の部分を言葉で紹介します。だから、数学ギライの方も読めますよ。
「統計」「平均」「偏差」などなど、聞いたことあるけど……むしろよく聞くけど……なんだ!?
新聞やニュースの読み方も、世間話の質も、ゲームも遊びにも、役立つ統計、グラフのお話です。
数字は少なく「統計」を知りたい
『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』はタイトルに“思考力”とあるように、考え方を言葉で説明する内容です。
ですから、実際の計算方法やグラフの作り方など、数学、統計学的に使えるようになるものではありません。
実際に、手を動かし頭を動かし、統計学を学びたい方は他の書籍を。
あくまで、数字やグラフは嫌い!だけど、知識として「統計」の扱い方を知っておきたい人へ。
出版年がやや古め?改訂版の文庫もある
あとね、2009年出版の本ですので、ちと例が古い?
サブタイトルに「小泉改革は格差を拡大したのか?」とあるところから、なんとなくわかりますねw 今だったら「アベノミクスは~」とかになるんでしょうか。
で、2013年に出版された文庫版もあるようです。Amazonの説明文を見ると全面改訂と書いてあるので、これから読まれる方はこっちの方がいいのかも。
それって関係ある?その話ホント?
具体的に「例」を挙げ、さまざまなグラフや統計データを見ながら相関関係を見てゆきます。
例えば、「若者の読書離れ」ってホント?
あるグラフを見ると、若い人ほど本を読まなくなっているように見えます。それを、携帯電話やネットの普及が原因だと見る人がいます。だけど本当?
子どもの読書量のグラフを見ると、昔より今の子どもの方が本をよく読んでいます。学校での読書の習慣づけが功を奏しているよう。
グラフをさまざま見てゆくと、読書離れを起こしているのは「大学生」です。昔の大学生はたくさん本を読みましたが、現代の大学生は本を一冊も読まない学生も増えているようです。なぜか?
ポイントは「大学進学率」。一時期「大学全入時代」なんて言われたように、かつて大学へ進学しなかった層まで大学進学するようになりました。
大学生率が上がり、結果、本を読まない人まで大学生になった。これが「若者の読書離れ」の正体と、本書では結論づけています。
ネットや携帯電話の普及とは、相関関係はない、ということです。
統計から、何を読むか?
ほかに、小泉政権は成功したのか?という命題も、さまざまなグラフを見ながら検証してゆきます。
ホームレスの数は減ったように感じますが、それは「目に見える場所」からホームレスを追い払ったからです。また「ネット難民」という存在も注目されましたが、彼らは新しいホームレスの形なのかもしれません。
ワーキングプアという、これまでにない、新しい概念を、どのように統計の中から見い出せばよいのでしょうか。
グラフは数値の集まりです。そこから何を読み取るのかが重要なんですね。統計って面白いと感じました。これから、もっと勉強したいと思います(・∀・)
関連記事
- 『統計学が最強の学問である』|統計って、知れば面白い!?
- 『図解 確率の話』|諦める前に確率を求めてもいいんじゃない
- 『フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで』
- 『論理的思考力を鍛える33の思考実験』|割り切れない話を理解できる?
- 『数に強くなる本』|数字が苦手なら!人間らしい営みに触れよう