『日本全国 万葉の旅 「大和編」』を読んだよ

入江泰吉の写真のポストカードのイメージをコピックマーカーで描いたイラスト 読書記録

入江泰吉さんという、主に奈良の風景や行事などを撮り続けた写真家がいます。

私は入江泰吉さんの写真や、入江さんの弟子である牧野貞之さんの撮られた写真のポストカードを複数枚所持しています。
日差しやそよぐ風までも感じるような写真で、写真を見ている一瞬だけ、冬の割れそうな冷たさや、夏の朝の土の匂いを思い出します。

奈良県には、入江泰吉記念奈良市写真美術館という記念館があるのですが、まだ訪れたことがありません。
奈良方面に足を伸ばした際は「今度こそ」と毎回思いはするのですが、ややJRや近鉄の奈良駅から離れていることもあり、都合がつかずにいます。
一度、写真美術館へ行くことが目的の奈良への旅路を計画しなければなりませんね。

奈良の美しい風景と万葉歌に触れる

『万葉の旅「大和編」』では、入江泰吉さんの弟子・牧野貞之さんが写真を撮影されています。
大和の地の四季の風景に、万葉歌が添えられています。
和歌の解説も丁寧に書かれており、一冊で美しい写真と、万葉集への知識と、二つの楽しみがある本でした。

当然ですが、万葉歌が作られた時代と、現在は全く違い、私たちは歌の理解を完全にすることはできません。
しかし、恋する気持ちや、大切な人の実を案じる心など、時を超えても共通する感覚もあります。

歌を自分に当てはめ共感してもよし、はるか昔の世界に思いを馳せてみるのも楽しいです。

歌物語や古典へのアプローチも変わる?

万葉集はどうやら、後の歌物語などにも大きな影響があるようです。
それら歌物語は、更に古典芸能や文学など、日本の文化に根付いています。
その古典的な文化の上に、現在の我々の社会があります。

少しだけ万葉集の歌に触れてみるだけで、現在の文化への新たな切り口が生まれるかもしれませんね。

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日本全国 万葉の旅「大和編」

日本全国 万葉の旅 「大和編」
牧野 貞之(写真)、坂本 信幸、村田 右富実
小学館
(2014)

コメント

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