『「対人不安」って何だろう?』|誰だって自分のことが気になっている

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こんにちは。あさよるです。ブログをもっと充実させようと、本の感想とは別に記事を書きたいなぁと思っておりまして、それに伴ってまずは自分の記録として「ブログと私」みたいなものが書きたいなぁなんて考えていた。わたしは「ブログ」が登場する前からWEBでホームページ作って遊んでたので、元々こういうちまちまとした作業が好きなんですね。一人遊びが好きなのは、集中して遊べるから。人と一緒だと、相手の集中力にあわせないといけないから、イーっとなってしまうw

人と一緒に何かをするのは、なにかと気を使うし、それなりにストレスにもなる。人間はナワバリ意識が強い生きものだなぁなんて思う。どんなに親しい間柄でも、適度な距離感ってのがある。

人間関係に悩むのは、この「適度な距離感」がなんらかの理由で上手く取れないときだろう。距離が近すぎても苦しいし、遠すぎても寂しい。もっと一緒にいたい人が、自分のことを親しく思ってなければこんなに悲しいことはないし、特に親しくもない人が自分を特別だと思っていたりすると、こんなに鬱陶しいものはない。これは難しい話だ。

いくつになっても、人との距離感に悩むんだろう。

人間関係には悩むものだ

10代というのは無駄に悩むものだし、悩むのが本業のようでもある。と、30代になった今なら思う。その当時は、そんな無責任なことを言う大人世代に苛立ったけれども。

だけれども、たぶん悩みの解決策や対処法を教えられたところで、当時の自分はそんなもの受け入れなかっただろう。だって、「諦める」とか「許す」とか「愛す」とか、まさかそんな当たり前で使い古されたような言い回しをされたって、そんなものに納得する10代がいたら、それはそれで嫌なもんじゃないか。

こと人間関係においては、子どもは不自由だ。そもそも自分の意志で決定できない学校社会に放り込まれ、そこには人を傷つけても平気な未熟な人間ばかりが待ち構えている。もちろん、自分もその中の一人で、デリカシーのない言動で自分も人を傷つける。成長過程で「こういうことは言ってはいけないものなんだ」と学んでゆくのだけれども、その過渡期はむちゃくちゃだ。

で、10代は悩む。仲良しの友だちと一緒にいるはずなのに、なぜだかとんでもなく疲れてしまう。楽しいおしゃべりのハズなのに、自分が仲間から浮いてるんじゃないかとか、言動がおかしいんじゃないのかとか、目線が泳いでることを変だと思われてるんじゃないのかとか、あれこれと考えていると苦しくて苦しくて……という渦に呑み込まれてしまう。誰だって、多少なりとも経験することだろう。

『「対人不安」って何だろう?』では、人の目が気になる人の特徴として、「自己モニタリング」機能というものが紹介されている。「自己モニタリング」とは、

他者の反応をみながら自分の言動が適切かどうか判断する能力と、適切な言動をとるために自分の言動を場にふさわしい方向へと調節する能力の二つの側面がある。(p.99-100)

とされており、人の目が過度に気になる人は「相手の反応をみる能力はあるのに、自分の言動を修正する能力が低い」とき「対人不安」になってしまう。つまり、いわゆる「空気」は読めるんだけど、うまく「乗れない」って感じだろうか。若い人が人間関係に悩みがちなのも、自己モニタリング機能が未成熟だからなのかもしれない。

こたえはなくてもいいのだ

『「対人不安」って何だろう?』では、人の目が気になる対人不安の特徴や、なぜそんな気持ちになるのか、どうして人の目が気になるのかと理由は解説されるんだけれども、肝心の解決策は載っていない。いや、正確に言えば、ズバッと解決策は載ってるんだけれども、悩みの渦中にいる人が、こんな答えでは満足できないだろう「解決策」なのだ。

というのはつまり、正論であり、当たり前の答え。「誰だって対人不安を抱えている」。人の目が過度に気になるのは、「自分にしか興味がない」ことであり、人のことを気にしている風でいながら、「他人に無関心な状態」だ。だからお互いに対人不安を抱えているんだから、お互いに「自分にしか興味がない」のであり、それは「他人は自分のことに興味がない」ということだ。だから、あまり気にしすぎても仕方がない。

年齢を重ねると、この説明はとても納得できる。他人は、逆に腹が立つほど、わたしには興味がないものだ。

「誰にも嫌われないようにしよう」と決めた頃

しかし、読者が気に入るような結論になっていないというのは、さすが10代向けの新書だけある。答えを教えるのは簡単だけれども、自分で悩むのも大事なことだ。

もちろん、あまりに対人不安が強すぎて日常に支障をきたすようなら、新書を読むよりも専門家に直接相談すべきだ。

わたしは10代の頃、とくに高校生くらいの頃は、「人に好かれたいと思うから苦しいんだ」と思い「好かれなくてもいいから、嫌われないようにすればいい」と考えた。当時はそれはすばらしい発想だと思ったし、今ではとても愚かな考えだと思うw 思い出すと恥ずかしい思い出の一つだ。

誰にも嫌われないとは、誰ともかかわらないことだ。まぁ、わたしの性格的にも人とベタベタ一緒にいるのは嫌いだし、なんかダラダラと用もないのに駄弁ったり、そういうの嫌だから、結果的に「ちょうどいい距離感」を取れてしまったから、悩ましいんだけれどもw

まぁ、嫌われないよに程々にやるのはいいけれども、やっぱり「誰にも好かれない」というのは、考えものだ。お互いに気が合って、心置けない間柄になれる人をもうちょっと積極的に探しても良かったんじゃないかと思う。

心が平和な「忙しい」

今は、「忙しい」というのは、なんて平和なもんかと思う。わたしの周囲にいる人たちは、みんな忙しい人たちばかりだ。仕事に打ち込んだり、趣味に励んだり、勉強に打ち込んでいたり、スポーツや音楽をやっていたり、週末休む間もなく、充実した時間を過ごしている人たち。彼らは余計な時間はないので、だいたい連絡も箇条書き程度で済ませたいし、約束も時間通りスタートして、用が済んだら早く解散したい。だって、ほかにもやりたいことが詰まっているから。

類は友を呼ぶというように、自分がそんな風に生きていると、周りもそういう人ばかりになる。というか、そういう人とじゃないと、お互いに一緒にいられない。

あと、わたしが居心地が良い関係性は、顔見知りで、たぶんお互いに存在は認識しあっているけれども、別に言葉も交わさない間柄。わたしは社会人学生もやっているので、たまに試験や授業に出席すると、そういう人に出くわす。「あ、あの人まだ頑張ってるんだな」と思うと、それだけですごく励まされてしまう。別に挨拶も特別しないけど、ものすごく影響を受けている。これが、わたしが見つけた答えの一つ。

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「対人不安」って何だろう?

目次情報

はじめに

第1章 友だちづきあいに疲れる自分

楽しいけど、なぜか疲れる/人の言葉や態度に過敏に反応する自分/無神経な友だちにハラハラしたり、苛立ったり/「間がもたない」という感覚/無理してはしゃぐ自分/自分のキャラが窮屈に感じられる/自分の言動を振り返って自己嫌悪/「間柄の文化」だからこそ人に気をつかう/「人の目」に縛られる苦しさ/欲求不満が感情の爆発を生む/SNSでつながっている「心強さ」と「鬱陶しさ」

第2章 嫌われるのが怖い

友だちの誘いを断れない/賛同できないのに、頷いて聞いている/「バカじゃないの」と言いながら「いいね」を押す/遠慮しすぎて仲良くなれない/ホンネの交流ができなくて淋しい/つながってはいても、なぜか物足りない/だれもが心の中に抱える「見下され不安」/やっぱり嫌われるのが怖い/「嫌われる勇気」という悪魔のささやき

第3章 「対人不安」って何?

対人不安とは?/友達といっしょでも心から楽しめない/場違いな自分を出してしまう不安/なぜ心を開きにくいのか/人から見られる自己像への不安/周囲の反応をモニターしつつ自分の出し方を調整する/視線恐怖も人への配慮のあらわれ/相手との関係性によって決まってくる言葉づかい/相手を気づかう心理は日本語使用と深く結びついている

第4章 「人の目」はどんな意味を持つのか?

「人の目」は気になって仕方がない/「人の目」から自由になれたらどんなに楽か/自己モニタリングができていない人に漂う異様さ/相互に依存し合う日本的自己のあり方/「人と人の間」を生きるということ/相手によって引き出してくれる自分/対人不安のある人の方が人とうまくいく/受容的に話を聞く文化/「人の目」を意識することがマナーの良さにつながる

第5章 「人の目」を活かし、「対人不安」を和らげる方法

「人の目」をほどほどに気にする/気をつかうのは相手も同じ/だれもが対人不安を抱えているということを心に留めておく/「人の目」に映る自分より、相手そのものを見る/気をつかうのは自分の強みと考える/合わない人がいるのは仕方がない/SNSから離れる時間をもつ/公言することで理想に近づく/不安のもつポジティブ・パワーに目を向ける/ありのままの自分を受け入れる

おわりに

榎本 博明(えのもと・ひろあき)

1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒業。東芝市場調査勤務の後、東京都立大学大学院心理学博士課程中退。心理学博士。川村短期大学講師、カルフォルニア大学客員客員研究員、大阪大学大学院助教授を経て、現在MP人間科学研究所代表。産業能率大学兼任講師。著書に『〈ほんとうの自分〉のつくり方』(ちくまプリマ―新書)、『「上から目線」の構造』(日経プレミアシリーズ)、『正しさをゴリ押しする人』(角川新書)など多数。

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