小中学生の頃、作文や感想文の類はとても苦手でした。
苦手だから嫌いなのか、嫌いだから苦手なのか、分からないくらいに嫌厭していました。
今振り返ってみると、根本的に「何を書けばいいのか」全く掴めていませんでした。
読書感想文が苦手だった
例えば、夏休みの読書感想文の宿題に直面しても、「感想文とはなにか」「感想とはなにか」と突き詰めて考えることを放棄していたと思います。
始めっから、深く考え、掘り下げる気がないので、感想文の書き方の本を読んでも、理解ができませんでした。
理解しようとしていなかったのです。
今になって慌てています。
読んだ本の感想のようなそうでないような分を、こうやってブログ記事にして投稿するようになったからです。
ただただ、本を読んで、それに纏わる話や、関連した話をつらつらと書いているだけなのですが、書く限りは誰かに読んで頂けるように書きたいと思います。
最低限、読み物として楽しんで頂ける出来栄えにしなければと思います。
読書感想文ってなんだろう?
読書感想文を書くのが苦手だったのは、「読書感想文とは一体何なのか」が分からなかったからだと思います。
「感想?感想を書けばいいの?感想は“感動した”だよ。それがすべてだ。感想だけで原稿用紙なんて埋まらないよ」
なんて思っていました。
「感想とかって言って、長々とあーだこーだと書けるヤツなんて信用ならないね。先生に媚びようとしてるだけんじゃないの?」
なんて穿った見方もしました。
自分が出来ないからって、僻んでしまっていますね。
読書感想文の書き方を調べてみて、気付いたこと
しかし私はとうとう読書感想文とはなんだったのか、分からないまま大人になってしまいました。
ずっと、あの時、感想文としてどんな文章を書くのが望ましかったのか、ずっと分からないままでした。
『読むことは生きること 読書感想文の書き方』という本の中で、実際に中学生の書いた読書感想文を交えながら、
・感想文用の本の選び方
・感想文を書くための本の読み方
・何について書くのか
・何を書かねばならないのか
・どんな感想文が良いとされるのか
・どのように書くのか
・文章の推敲の仕方
・題名の付け方
など、感想文を書くための、具体的なステップがわかり易い文章で紹介されていました。
一通り読んではたと気付きました。
私は読書感想文について、大きな思い違いをしていたのかもしれない。
私は、読書感想文って、先生への報告のような、生活発表のようなものだと思っていました。
けれど、それは間違っていました。
読書感想文を書くことは、自分の「作品」を作ることなんですね。
読書感想文って、作品なんだ!
まさに目からうろこでした。
読書感想文って「自由に書け」「自分らしく書け」と言われる割に、感想に良し悪しが付けられることが気に入らなくて、嫌だなぁと思い続けていました。
ですが、読書感想文が「作品」なのだとすると、自由に自分らしくあるべきで、且つ、「作品」のクオリティが求められるのは納得できます。
例えば、音楽のCDを買ってきて聞いてみると、演奏を途中で間違えていたり、ガサガサと雑音が入っていたら話にならないですよね。
音楽は「作品」なのだから、間違わないように、できる限り良い状態で録音して欲しいと思います。
同じように、読書感想文も「作品」なのだから、少しでも良い作品にしようと、何度も何度も本を読み返し、何度も何度も自分の書いた文章を読み直し、手を入れてゆく必要があります。
「作家」になって書こう
読書感想文という「作品」を制作する私は、さながら「作家」です。
いえ、アマチュアですが、すでに読書感想作家です。
作品を制作する作家ですから、他人の書いた文章を盗んではいけません。
字を間違えない、きれいに書く、ですますを揃えるなどの、最低限の努力を怠らず、少しでもクオリティの高いものを目指します。
読者をどんな気持ちにさせたい?
作家は、常に読者を意識しながら文を綴ります。
読者が誤解しない表現を使いながら、読者を嬉しい気持ちにさせたり、悲しい気持ちにさせたり、感動させたり、読者の感情を揺さぶります。
時にはユーモアで笑わせることもあるでしょうし、怒り心頭させることもあるでしょう。
読書を通じて感じたことを題材に、読者をどんな気持ちにさせたいか?
これが読書感想文で大切なことじゃないかと、私は思いました。
大人になってやっと、あの時、読書感想文をどう書けばよかったのか腑に落ちました。
きっかけは、このブログを書き始めたお陰ですね。
これから、細々とでもブログを続けようと思いました。
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読むことは生きること―読書感想文の書き方 中学生向き
紺野 順子 (著)、ささめや ゆき (イラスト)
ポプラ社
(2000)
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