「お金は生きているうちに使い切れ!」
そう啓蒙するのはビル・パーキンスによる『DIE WITH ZERO』だ。
歳を取ったときに大金を持っていても、そのお金を幸せに使えることはできるだろうか?
最期の延命に大きなお金を使うよりも、そのお金を若い頃に自分のために投資していれば、どれだけ有意義だったろうか?
「お金」にまつわる考え方を、改めて問う一冊に出会った。
若い頃にお金があれば、どれだけチャレンジできただろうか
老後のためにお金を貯める。
そのために、若い頃にお金を使わずひたすら貯金をすることは、良いことなんだろうか?
もっと若い自分のためにお金を使えたら……もっとチャレンジできたかもしれないし、もっとかけがえのない経験にお金を使えたかもしれない。
それはその後の人生で大きな財産になったことだろう。
健康で若い肉体は、お金では買えない。
老いてしまってはできないことがたくさんある。
今すべきことは、本当にただ我慢をしてお金を貯めることなのだろうか?
そんな疑問を提示される。
子どもに財産分与をするなら、お互い若い内の方がいい
財産を子どもたちに相続させるならば、それは遠い将来よりも、早い方がいい。
子どもたちだって、若い内にお金が手に入った方が選択肢が増えるだろう。
進学にお金を使えるかもしれないし、起業や子育てに有意義に使えるかもしれない。
お互いに年老いてしまうまえに、相続をしてしまった方がよいことを、本書では勧めている。
死んでから慈善団体に寄付するなら、今寄付しよう
自分の死後、財産を寄付しようとしているならば、やはり早い方がいい。
そのお金を必要としている人たちは、「今」必要なんだから。
死後にお金を残しておいても仕方がない。
生きているうちに、使いどころを考え、使ってしまおうと啓蒙している。
思い出や経験にお金を使おう
じゃあ、お金はどう使えばいいんだろうか?
「お金の貯め方・増やし方」の本はたくさんあれど、「お金の使い方」を指南する本はあまりない。
ズバリ、「経験」に投資すべきだ。
経験は思い出になり、それは生きている限り自分の心に残り続ける。
親に思い出を作ってあげたいならば、親が健康で元気なうちにしかできないこともある。
何をするにもリミットがあることを意識し続けなければならない。
それが「DIE WITH ZERO」の考え方だ。
「いつか死ぬ時 手ぶらがBEST」
「いつか死ぬ時 手ぶらがBEST」って、ヒカルパイセンも言ってるぜ。
DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
目次情報
- ルール1 「今しかできないこと」に投資する
- ルール2 一刻も早く経験に金を使う
- ルール3 ゼロで死ぬ
- ルール4 人生最後の日を意識する
- ルール5 子どもには死ぬ「前」に与える
- ルール6 年齢にあわせて「金、健康、時間」を最適化する
- ルール7 やりたいことの「賞味期限」を意識する
- ルール8 45~60歳に資産を取り崩し始める
- ルール9 大胆にリスクを取る
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