長井かおり『必要なのはコスメではなくテクニック』|理屈と知識でメイクしよう

『必要なのはコスメではなくテクニック』 読書記録

長井かおりさんの『必要なのはコスメではなくテクニック』は発売当初から書店で並んでいるのをよく見かけていて、読んでみたかった本だ。メイク本だから、「店先でチョチョッとエッセンスだけcheckすればいいか」とセコイ自分がそそのかしたが、そうはいかなかった。なぜなら、本書は文字ばかりの、理論の本だからだ。写真やイラストばかりの感覚的なものではないのです。

今すぐ役立つメイクメソッド大集合

しかも、本書は誰にでも当てはまるようなメイクのメソッドが紹介されている。まずはなにより大事なスキンケアに多くのページを割き、ベーシックで毎日使える知識ばかりだ。

アイシャドウやリップの色味は、人によって似あう/似合わないがある。だけど本書では、アイシャドウは目のまわりに影を作り、ホリを深く見せ、顔を立体的に見せるアイテムとして紹介される。だから、影の色にふさわしいブラウンがアイシャドウのカラーだ。

チークも、流行を追うものではなく、血色をプラスし、若さを演出するための、基本のチークの入れ方が紹介される。アンパンマンのようにほっぺに丸く、ごくごく軽く入れるらしい。確かに、長井さんのほっぺと言えば、そんな印象がある。

本書は「理論」の本だと紹介したけれど、スキンケアからメイク、最後はヘアまでの手順がやさしい言葉で、短い章立てでページが進んでいくから、とても読みやすい。役にも立つし、プロのヘアメイクアップアーティストがどんなことを考え、気を付けているのかもわかる。誰が読んでも、明日からの朝の準備に一つはエッセンスを取り入れられる内容だ。

長井さんの本、他にも読みたい!

周囲がざわつく自分になる 必要なのはコスメではなくテクニック

  • 長井かおり
  • ダイヤモンド社
  • 2016/7/1

目次情報

Chapter 0 IDEAL MAKE-UP
目指すのは「まわりがざわつく」メイク

1 「あの人って、本当はすごく可愛いんだね」と言われるメイクを目指す
2 身につけるのは「たったひとつのメイク」だけにする
3 メイクはファッションほど早く流行が変わらない
4 異性にも、同性にも、年上にも、年下にも、すべての人に好かれる
5 いいメイクは「藏合的に美しくする」メイク
6 チャームポイントはメイクをしながらやっと分かる
7 まずテクニック、コスメはその後
8 朝のメイク時間は美しくなるためのトレーニング
9 今のメイクは化粧崩れしない
10 3ヶ月で、プロ級のテクニックになる

Chapter 1 SKIN CARE
スキンケアで大事なのは「手つき」

11 とにかく目指すのはツヤ
12 グングン化粧水が入り込む肌は、「顔を洗って、1秒以内」にかかっている
13 プルプルのお肌を作るのは、化粧水だけ
14 ローションは高いものより、ジャブジャブ使えるもの
15 塗るときは指だけではなく手のひらいっぱいに使う
16 目を開けたまま化粧水を塗ると、目尻のシワが消える
17 スキンケアの癖を取るのは大変なので、毎日気長に
18 こめかみとあごの下まで化粧水を塗ると、あなた全体がツヤで光輝く
19 美容液は「ツヤ」のため
20 顔全体を均一に塗らないとテカリに変わる
21 乳液はUVケアが入っているものを選ぶ
22 リップクリームもスキンケアのうち
23 「ペトペトチェック」のひと手間がメイクを左右する
24 「ペトペトチェック」でベトベトだったら少し待つ
25 スキンケアは前には戻れない
26 たっぷり化粧水を使うと、2週間から1週間でペトモチ肌になる
27 夕方の乾燥は、美容液を塗る
28 メイク落としはまず「ポイントメイクリムーバー」
29 メイク落としも「量」をたっぷり
30 洗顔は自分の好きな香りを選ぶ
31 肌のゴワつき、黒ずみは週に1、2度の酵素洗顔で取れる
32 ピーリングが怖い人は、オーガニックのもので
33 どんな肌質でも夜は乳液かクリームを使う
34 スキンケアでお金をかけるのは美容液→化粧水の順
35 20代後半からはボディにもクリームを!
[コラム01] クレンジングウォーターは疲れてどうしようもないときに使う
  スキンケアコスメがいちばん大事

Chapter 2 BASE MAKE-UP
ベースメイクを制すれば、化粧直しの必要はない

36 ツヤのあるメイクは実は崩れやすい
37 美人の条件は「白い肌」から「ツヤのある肌」に変わった
38 下地は必要なところだけに塗る
39 使う下地は2種類
40 ピンク系下地で目のまわりのくすみを消すと清潔感が違う
41 くずれ、テカリを防止するのがシリコン系の下地
42 ファンデは迷わず暗い方を選ぶ
43 リキッドファンデーションはクリーミーなものにする
44 ファンデーションは頬にだけ塗る
45 スポンジでポンポンとスタンプを押すように塗る
46 美肌ゾーンにだけファンデを塗ると、立体感が出て、シミやソバカスが気にならなくなる
47 コンシーラーはプロ向け商品です
48 コンシーラーは、綿棒の先をつぶして垂直にのせる
49 クリームチークも入れると落ちにくい
50 チークは正面から見える位置に入れよう
51 パウダーを極めるものは、ベースメイクを制す
52 皮脂を抑えるのがルーセントパウダー(塩)
53 ミネラルパウダー(砂糖)は「筆」を使うとツヤになる
54 夕方に目の下が黒くならない「目の下の防波堤」仕上げ
55 必要な箇所に必要なものだけ塗る
  崩れないメイクはベースメイクが決める

Chapter 3 EYES
目を大きく見せるのはコスメじゃなくてテクニック

56 生まれつきのまつ毛だけで、十分眼は大きくなる
57 テクニックさえあれば、最高の目になる
58 アイシャドウはブラウンのみ
59 「指」で塗るとホリがでる
60 チップの細い部分で下まぶたを囲む
61 最後に涙袋にオフホワイトをちょんと入れると目がうるっとする
62 目を大きくするのは、まつ毛だけ
63 ひじを上げてビューラーを使うと、まつ毛が1ミリ高くなる
64 たった100円で世界が変わる!
65 一日中、最高のまつ毛カールをキープさせるには
66 ラインは引かずに「打つ」
67 アイラインは「柔らかい」「速乾」「ウォータープルーフ」を選ぶ
68 まぶたを引き上げるときれいに打てる
69 もっと大胆にいきたい日は目尻に3ミリライン
70 マスカラは折って使う
  持つのはブラウンのみ。目元はシンプルなコスメでOK

Chapter 4 EYE BROW
眉は思い出せないぐらいがちょうどいい

71 眉は「思い出せない」のがベスト
72 眉はあなたの内面を映す
73 産毛を剃ると「貼り付けた海苔」のようになってしまう
74 メイクの後で毛を抜くと美しい眉になる
75 眉は「道具」があれば美しくなるパーツ
76 眉を描く前に、さっさとブラシでなでる
77 眉は上のラインではなく下のラインを意識すると美人度が上がる
78 眉頭をさと立たせると洗練される
79 毛をつくるのが「ペンシル」
80 眉マスカラは眉をひそめて塗る
81 絶対に落ちたくない日はコートもある
  眉のメイクはパウダーとスクリューブラシが決める

Chapter 5 BLUSH & LIPS
好感度のすべてはチークにある

82 チークしか顔色を良くするものがない
83 お手本はイギリスのキャサリン妃のチーク
84 アプリコットカラーは何もしてなさそうなのに可愛く見える最高の色
85 チークは2回頬をなでるだけ
86 チークも「顔全体に鏡を入れる」を忘れない
[コラム02] 流行の赤チークはクリームチークでトライ!
87 チップはチークと同じアプリコット
88 使うのはグロスルージュがいちばん
89 チップの後は唇のまわりをぐるっとなぞる
90 唇の山にパールホワイトを塗るとセクシーになる
  アプリコットかサーモンは私たちの肌をきれいに見せる
[コラム03] 寝坊した日は赤リップでごまかす

Chapter 6 HAIR
後れ毛を愛する

91 美人はコームやブラシを使わない
92 分け目は毎日変える
93 ポニーテールはこめかみともみあげがすべてを決める
94 ルーズなおだんごヘアは大人のたしなみ
95 サラサラヘアは老けて見える
96 髪にもUVケアをシュッとひと吹きで、色抜けば防げる
97 頭皮は顔と繋がっている
98 パドルブラシを使うと顔が引き上がる
99 マッサージをすると抜け毛や髪が細くなるのをケアできる
100 毛先はバームかオイルで守る
   頭皮も顔の一部! ケアすると顔が引き上がる
   おすすめのコスメボックス整理術
   特別袋とじ

長井 かおり(ながい・かおり)

ヘアメイクアップアーティスト

化粧品メーカーの人気ビューティーあどばとして都内百貨店に勤務の後、2005年にヘアメイクアップアーティストへ転身。
雑誌・広告・映像などの第一線で、モデルや女優のヘアメイクを手がけている。「その人の個性を生かすメイク」を得意とし、また、多くのウェディングヘアメイクの現場で培った経験と技術から、「崩れないメイク」に定評がある。雑誌やウェブ媒体のメイク指南ページでの出演実績も多数。雑誌社主催イベントや、化粧品メーカー主催のビューティーイベントでのメイクデモンストレーションでも人気が高い。近年では自身のランニング経験から、スポーツをする女性に向けた「落ちないスポーツメイク」を提唱し、注目を集めている。

撮影の現場でモデル達のメイクをする傍ら、「美容を通して一般の女性の役に立ちたい」という思いから、全国でメイクレッスン講師としての活動。プロのテクニックを、一般の方にもわかりやすく、理論的に教えるメイクレッスンが評判になり、これまでのべ3000人以上の女性に「一番キレイな自分になれるメイクメソッド」を伝えている。
メーカーの偏りなく、コスメはプチプラからハイブランドまで幅広く紹介。コスメをきちんと使いこなせる技術を習得した生徒には「人生が変わった」という方が続出。流行だけに左右されない、生涯かけて使えるテクニックを、全国の女性たちに伝え続けている。

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