『働く男』|音楽家、俳優、文筆家の働く男時代を総まとめ

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こんにちは。星野源さんのMVで心惹かれ、『星野源雑談集1』を読みお祭り騒ぎだったあさよるです。

『星野源雑談集1』を読みました(*´Д`*)

↑の記事は「好き」としか言ってなくてなんのこっちゃな記事ですが(苦笑)、なんだろうなぁ。著名人との対談集で、たぶん、インタビューアーとして裏方に徹しているものではない。星野源さんの〈人柄〉がなければ成立しない対談をしている。それを〈雑談〉と称してらっしゃるのでしょう。

「星野源」というフィルターを通してこそ成り立つ読み物ですから、これは星野源さんの〈作品〉なのだろうなぁと納得したのです。こんな対談集を読んだことないかもしれない。

文筆家として、ミュージシャンとして、俳優として

シンガーソングライター、俳優、文筆家としての顔を持つ星野源さん。『働く男』は、その多彩さを1冊で堪能できる内容でした。

それは目次を見ても一目瞭然、〈書く男〉〈歌う男〉〈演じる男〉と、コラムニストとして、シンガーソングライターとして、役者として、3つの星野源さんを堪能できるんですよ。

より多くのページが割かれている〈書く男〉は、雑誌「ポパイ」で連載された映画コラムが収録されています。コラムの導入部として星野源さんの経験、体験、考えなどが散りばめられています。これは嬉しい。

〈歌う男〉では、星野源さんがこれまで(この本が作られた時点)に作曲した曲の紹介で、ライナーノーツですね。SAKE ROCK時代のアルバムもたくさん紹介されていまして、これも読んでソンなし。

〈演じる男〉では、時系列順に舞台、ドラマ、映画、ナレーション等の出演作品のリストに、星野源さんが手書きで註をつけるという、しげしげと凝視して悦に浸る。

自ら〈つかみ取る〉

あさよるね、驚いたんですよ。星野源さん、尊敬しかない。そして、この人は〈こわい〉人なんだなぁとも思いました。

それは、チャンスを自分の行動でつかみ取っている、その姿にです。

雑誌でのコラムも、自ら編集者に頼み込んで、連載にこぎつけたとあります。星野源さんが所属するバンド「SAKE ROCK」も自分でメンバーを集め、自分でプロデュースしたそうです。ソロ活動も、自費制作の後、自分でレコード会社に頼んで、なんとかシングルをリリースしたと振り返っておられます。音楽活動の振り返りを読んでいると、最初は〈手作り〉でやってきたのがわかります。

唯一、役者業が順調な感じなのかなぁと思いつつ、しかし「順風満帆」という感じでもない。

どの分野も、力づくで扉をこじ開け、バタバタともがきながら前へ前へ進んできた、とんでもないパワーが裏にあるんじゃないかと気づきました。そこに、〈こわさ〉を感じるってわけです。この人、ただモンじゃないぞ!?

そう、例えば、プロのライターはもっとうまいこと記事を作るだろう。もっと上手いシンガーや、メロディーを量産する作曲家もいるでしょう。演技が上手い役者もたくさんいる。

でも、彼らは〈星野源〉じゃない。一つ一つの要素をみれば、星野源さんよりも上回る人はいるでしょうが、全ての要素を複合的に持ち合わせている人って、どれくらいいるの!?っていう。

あさよるは星野さんを「才能が有り余る人」というイメージを持ってましたが、この『働く男』を読んでイメージががらっと変わった。〈与えられた〉才能に胡坐をかく人ではなく、自らの意思と努力で力いっぱい進み続ける人なんだな。それは、もう、尊敬と畏れしかありません。

同年代なんだけど……( ノД`)

さて、星野源さんに尊敬の念しか抱かなくなったあさよるですが、星野さんと同年代なんです。が、接点が全くなくて驚いた。

〈俺を支える55の○○〉なる、星野源さんの幼少期から現在(2012年)までに影響を受けたもの、好きなものを集めたコーナーがあります。

55のものを見ていると……わからないものばっかなんですけど……(;´Д`)(;´Д`)

え、同年代って、なんかカブるもんじゃないの?わからないというか、知らないものがほとんどで、「名前は知ってる」「見たことある」ものも、深くは知らないという……。えー、あさよると星野さんって、なんにも接点ないじゃん!世間話できないじゃん!ショック!

星野源1.0なのね

『働く男』は、「働きたくない。」との一文から始まります。

 昔は違った。
働き続けることが自分のアイデンティティだった。働いていないと不安になり、仕事場で出会う人とのコミュニケーションでしか相手に興味がわかず、仕事での達成感のみが生きる希望だった。何をするにも仕事のことを考え、アイデアが思いつくと機嫌が良くなり、難航しているときは常にイライラしていた。少なくとも、今回文庫化されたこの本の書籍版を執筆していた頃、そして校了日までは。
入稿後、倒れた。
入院してから発売された『働く男』の初版の帯にはこう書かれている。

どれだけ忙しくても、働いていたい。
ハードすぎて過労死しようが、僕には関係ありません。

p.4

なんとも皮肉とも言える帯の付いたエッセイ本なんだろう。たぶん、「過労死しても関係ない」というのは、本音だったんじゃないかと思う。

けれど、実際に倒れてみると、仕事は全てストップで、周りのスタッフの人が謝って回らないといけない。多くの迷惑を人にかけ、たくさん助けられたと振り返っています。

その経験から「倒れてはいけない」。そのためには、優先順位を変えなければならない。自分の肉体を守らないといけない。

 過酷な入院生活で、私は大人になった。仕事が中心の生活ではなく、己が中心の生活に変わった。「仕事がないといきていけない」ではなく、「仕事って楽しい」「でもなるべくサボって遊んでいたい」という性格に変わった。私は、「働く男」から、「働きたくない男」になった。

p.5

『働く男』は、ひとりの人間が変化する、その瞬間に立ち会えるエッセイです。「現実は小説よりも奇なり」と言いまして、作り話よりも、実際に人が変化してゆく様子ほどショッキングで興味惹かれるものはないのではないでしょうか。

「働く男」だった星野源さんも、「働きたくない男」になった星野源さんも、いずれも同一人物で、矛盾もしない。たぶん、同時に存在して、重きを置く順番が多少入れ替わっただけでしょう。

その〈変化〉が、こうして作品として残されるというのは、表現者だからこそだなぁと思います。もしかしたら、多くの人は変化に気づきもしないのかもしれません。それを、きちんと形にすることで、どんどん新たなものを生み出してゆく。すごいなぁ。

以下個人的メモ….φ(..)

映画のコラムと、作曲した曲の紹介。そして星野源さんが出演した舞台やドラマ、映画等が載っていたので、ここにまとめておく。

ひざの上の映画館

映画コラムにて取り上げられていた映画作品たち

作った曲を振り返ろう!

星野源さんが作った曲に自らコメント

主な出演作、その裏では

星野源さんが出演した舞台、映画、ドラマ、テレビ番組

働く男

働く男 (文春文庫)

働く男 (文春文庫)

  • 作者:星野 源
  • 出版社:文藝春秋
  • 発売日: 2015-09-02

目次情報

働く男

書く男

エッセイ「ひざの上の映画館」
ショートストーリー「急須」
コラム「モニカ病」
俺を支える55の○○【1~14】

歌う男

作った歌を振り返ろう!
作った曲を振り返ろう! その後のリスト
適当に歌ってみよう!
俺を支える55の○○【15~34】

演じる男

主な主演作、その裏では
映画の現場から
俺を支える55の○○【35~55】

そして、また働く男

星野源ってどんな人?
関係者の証言 園子温/ハマ・オカモト
文庫版特別対談 星野源×又吉直樹「働く男」同士対談

あとがき

星野 源(ほしの・げん)

1981年埼玉県生まれ。音楽家・俳優・文筆家。学生の頃より音楽活動と演劇活動を行う。2003年に舞台『ニンゲン御破算』(作・演出:松尾スズキ)への参加をきっかけに大人計画に所属。10年、『ばかのうた』でソロデビュー。15年発売のシングル『SUN』がオリコンシングルチャート2位、配信チャートでも軒並み1位を記録。4thアルバム『YELLOW DANCER』はオリコンアルバムチャート1位を記録する大ヒットに。俳優として、12年には『テキサス -TEXAS-』で舞台初主演。13年は初主演映画『箱入り息子の恋』、映画『地獄でなぜ悪い』等に出演し、第37回日本アカデミー賞新人俳優賞など多数受賞。著書に『蘇る変態』『星野源雑談集』(共にマガジンハウス)、『地平線の相談』(細野晴臣との共著、文藝春秋)など。現在「ダ・ヴィンチ」にてエッセイ「いのちの車窓から」連載中。

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