こんにちは。あさよるです。人間づきあいというのは難しいものです。自分のワガママを通すのもいけないし、だからといって相手に言われるがままでもいけません。「対等に」てのが理想なんだろうけれども、なかなかそう上手くもいかない。二者間の人間関係も難しいのに、複数人でチームワークをするって、大変なことだ。
こう考えると、本人のいない間にみんなでその人について愚痴って、ハハハと笑ってお開きにするのが、ちょうどいいのかもしれない。ただ、わたしは変に潔癖なところがあって、そういう場に耐えられないんだけど。ということで、わたしもまた、チームにいると「面倒な人」の一人だ。
面倒な人はどこにでもいる
『かかわると面倒な人』は、どこにでもいる面倒な人の特徴が紹介される。本書では面倒な人が10タイプに振り分けられている。
- 過敏で傷つきやすい人――約束を断られると「嫌われたんじゃないか」と思ってしまう
- 強烈な比較意識をもつ人――勝手にマウンティングされたと思う
- 自己中心的で相手の心に関心がない――空気を読まず場を凍らせる
- 自己防衛意識が異常に強い――不必要な言い訳や「すみません」が多い
- 劣等感を隠しもつヒーロー――自分は正義の味方ぶって自己陶酔してる
- 自分の判断力に自信がない――どうでもいい手続きに異様にこだわる、自分で判断できない
- 自信がなく、甘えが強い――すねる、恨む、褒めて欲しい、察してほしい
- 「謙虚な自分」を売り物にする――「私なんか」と遠慮しつつ、内心は忖度を期待している
- 取捨選択ができない――話が長い、何が言いたいのかわからない
- 過去の肩書だけが自分の支え――対等に付き合えない、定年後もマウンティングおじさんに
どれも「いるよね~」と目に浮かぶ。
⑧の「〈謙虚な自分〉を売り物にする」人には、イジワルな気分になってしまう。彼らはわざと自分を卑下することを言って、「そんなことないよ~」を期待している。だからあえて「そうなんだ~」と言いたくなってしまう。
一方で、わたしの場合は③の空気を読まない「自己中心的で相手の心に関心がない」や、⑨の「取捨選択ができない」は、あんまり気にならないかも。こういうのは相性というか、自分がスルー出来る人と、ひっかかってしまう人がいるようだ。
相手から見ると自分も面倒な人
わたしは「強烈な比較意識をもつ人」「〈謙虚な自分〉を売り物にする」人や対しては、わざとイジワルな応対をしてしまうようだ(;^ω^) ……ということは、彼らから見ると、わたしは「かかわると面倒くさい人」ということになる。謙遜してるだけなのにマジレスしてくる「空気が読めない人」や「マウンティングしてくる人」ってことだ(;’∀’)
本書では10タイプもの「かかわると面倒くさい人」が登場するから、読者自身もどれかにあてはまるだろう。みんな、自分のことを棚に上げて「あいつは面倒くさいヤツだ」とやってるのだ。
面倒くさい人の性格や考え方を外部から変えるのはとても難しい。「あなたの○○が迷惑だ」と指摘しても、それが図星であればあるほど、相手の心は頑なになるだろう。それよりも、人の面倒くさいところを刺激しないようにそっとしておくのが、お互いに平穏に過ごせるだろう。
自分が自分にできることと言えば、自分の持っている劣等感を隠そうとしたり、強がって見せたり、自分を守ろうと先回りして面倒くさいことにならないように。劣等感は劣等感で、それを受け入れられるよう、気持ちを向けたほうがいみたい。難しいことだけどね。
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かかわると面倒くさい人
目次情報
はじめに 「面倒くさみ」の研究
第1章 「悪い人じゃないんだけど…」はなぜ起こるか
「そんなことないよ」と言ってほしい人
他人の成功や幸福にケチをつける人
小さな話を大きくして、そしてこじらせる人
サポートを求めないとすねる上司
なぜ「ほんとうにいいの?」といちいち蒸し返すのか
会議で異議を唱えずにいられない人
何かにつけて「おかしいと思わない?」
謙虚すぎて、ただならぬ雰囲気を生み出す
他人の意見を聴こうとしない人
本人だけが気づかない「面倒な人」第2章 不穏な空気を生み出す“あの人”の正体
思い込みが激しく、小さなことで大騒ぎする
タイプ① 過敏で傷つきやすい心の中にクッションを持たない人がいる
トラブルがあっても「叱れない」部下
デート延期の対応でわかるレジリエンスの高さ他人の成功や好意を素直に受け止められない
タイプ②強烈な比較意識をもつ勝手にマウンティングされたかのように感じてしまう
会議は、雌雄を決する闘争の場空気が読めず、場を凍らせる発言をする
タイプ③自己中心的で相手の心に関心がない落ち込んでいる人の傷口に平気で塩を塗る
遠回しな言い方など一切通じない
「鈍感」は自分の欲求充足しか考えていないから不要な言い訳、「すみません」が多い
タイプ④自己防衛意識が異常に強い仕事を振られるとまず渋るのはなぜ?
新規事業のリーダーに向かない失敗回避上司独りよがりの正義感を振りかざす
タイプ⑤劣等感を隠しもつヒーロー口癖は「絶対」「あり得ない」
「自分は正義の味方」という自己陶酔
ヒーロー気取りの背景に劣等感があるどうでもいい手続きにこだわり、融通が利かない
タイプ⑥自分の判断力に自信がない「コンプライアンス」が大好き
なぜ所定の用紙にそんなにこだわるの?
規則にこだわる人ほど、成果が今イチな理由
柔軟で論理力ある人にとっては「バカの壁」持ち上げられないとすねる
タイプ⑦自信がなく、甘えが強い「ほめられて伸びる」を自称する若者の危機
“かまって上司”ほどえこひいきが強い
「上司の心のケア」としてのホウレンソウ遠慮深く振るまうが、内心、忖度を期待している
タイプ⑧「謙虚な自分」を売り物にする「私なんか」という印象操作
これでもかと謙虚さを示す人間の本性話が長くて、何が言いたいのかわからない
タイプ⑨取捨選択ができない話の要点を自分で絞る能力がない
肩書にしがみつき、定年後になお嫌われる
タイプ⑩過去の肩書だけが自分の支え町内会で嫌われるマウンティングおじさん
対等なつきあいができない淋しい人生第3章 面倒な人はなぜ面倒なのか――背後に潜む心理メカニズム
逆ギレする人が抱える心の問題
「バカにされた」と思うのは敵意帰属バイアス
心の中のモニターカメラが壊れている
不満を抱え込むのは、甘えが強いから
相手は汲み取ってくれるはず、という甘え
感受性の強さが裏目に出る、傷つきやすい人
内向的な人が人づきあいに消極的な理由
ママ友カーストはなぜ生まれるか
反映過程と比較過程
「人は見た目じゃない」と強調する人ほど実はモテたい
有名人の友だち自慢をする人の反映過程
努力嫌いほど「ずるいよね」を口にする
雑用を押しつけるタイプは、自己愛が強い
突然キレるのは、不安だから?
必要以上におどおどする人の正体
権力欲で動く人は平気で責任逃れができる
面倒くさい人を読む5つのタイプ分類
他人に興味がないと面倒と思われやすい
ロジカルか感情的かわからない若者
同じミスを繰り返す部下のある共通点
○○が高いほど年収、学歴は高くなる
感情的な人はストレスに弱い
「できるアピール」をする薄っぺらい人
能力の低い人ほど自分を過大評価する
あの人が不釣り合い自信をもつのはなぜか
厄介な彼・彼女の劣等コンプレックス
「こんなことも知らないの?」を流せる人、流せない人
なぜわざわざ痛い人物になってしまうのか
子どもに鬱陶しがられる親の「べき思考」第4章 「話をややこしくする天才」とどうつきあうか
歪みは直せるのか?
心理傾向や行動はなかなか変わらない
面倒くさい人ならではのこだわりも
「わけのわからない人」はこうして生まれる
優秀な子をほめてはいけない教師
どうしても意見がすりあわないときは
自分の常識は、他人の非常識
面倒な人へのイライラを軽減する対応策
歪みを指摘すると、さらなる面倒に巻き込まれる
「今のあなたではまずいよ」を人は冷静に受け止められない
極度に面倒くさく、手に負えない人の場合
適度に距離を置いた方がいいときも第5章 面倒な人と思われないために
もしかしたら、あなた自身も……?
上司にとってかわいい部下は、情けない先輩だったりする
保身的な優しさを見抜くのは難しい
立場や能力によっても異なる「面倒くさい人」
「どんな人が面倒くさいか」で自分の弱点もわかる
状況にふさわしい行動をとれているか
自己モニタリング傾向のチェック方法
すぐイライラする人が抱える刷り込み
頭の中の「○○すべき」を書き換える
コンプレックス形成を防ぐ自己受容とは
「面倒くさい人」になるべきときもある
行きすぎた忖度で起こる不祥事の罠
「面倒くさい人」が組織を守ることも
他者の視線に触れることの重要性おわりに
榎本 博明(えのもと・ひろあき)
心理学博士。1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒。東芝市場調査課勤務の後、東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。川村短期大学講師、カルフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、現在MP人間科学研究所代表。著書に『「上から目線」の構造』『薄っぺらいのに自信満々な人』『仕事で使える心理学』『中高年がキレる理由』など多数。
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