新海誠『小説 君の名は。』|アニメ映画を見たら、小説も

2016年大大大ヒットした『君の名は。』みなさんご覧になられましたか?ついに今週、2017年7月26日DVD&Blu-rayがリリースされて、ご自宅で鑑賞された方も多いはず。ええ、あさよるも……え~、あさよるも……実は、あさよるは映画も見に行かずじまいでした(;’∀’)チーン

で、DVD発売も知らなくって、SNSでみなさん話題しているのを見て知りました。折角なので『小説 君の名は』を取り出した次第です。映画見てない人間が言うのもなんですが、これ、映画『君の名は。』ファンの方は小説読んでも良いかと思われます。「映画見てないくせに言うなよ」と言われるとその通りなのですが、「読んでみて!」と言いたくなるくらい、すごく良かった!

ちなみに あさよるは特典ディスクがついてるのが欲しい……なぜならば、新海誠監督の絵コンテのビデオが全編収録されているそうで、めっちゃ見たい!今週、オープニングの絵コンテが期間限定でYouTubeにアップされていて、すでに何度も何度も繰り返し見ておりました。すごい!

新海誠さんの『小説 秒速5センチメートル』がよかった

そもそも、なんで『小説 君の名は。』を所持していたかというと、同じく新海誠さんの著書『小説 秒速5センチメートル』が良かったからです。この作品はあさよるネットでも紹介しました。映画『秒速5センチメートル』では語られなかった主人公の気持ちが描かれていて、共感というか、納得というか、「彼もいろいろあったんだなぁ」分かり、自分の気持ちの持って行き先が分かった感じでした。

映画だと、あの美しい世界と、どこか陰鬱で孤独な描写。そして鳥肌のラスト。完成され閉じられた世界だからこそ、視聴者である〈わたし〉がどこへ心を持って行って良いのか戸惑いを感じたのかもしれません。それが小説では、主人公に共感や〈わたし〉を重ね得るスペースが用意されていたと言いますか。「小説読んで良かったなぁ」としみじみ思ったのでした。

んじゃ、今話題の『君の名は。』も読むべ!と、積んでありました。

『小説 君の名は。』はこんな話

『君の名は。』のストーリーはもうご存知の方が多いでしょうが、一応ネタバレしない程度に紹介します。まず、Amazonの商品紹介にはこうあります。

山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は、自分が男の子になる夢を見る。見慣れない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。一方、東京で暮らす男子高校生・瀧も、山奥の町で自分が女子高校生になる夢を見る。やがて二人は夢の中で入れ替わっていることに気づくが―。出会うことのない二人の出逢いから、運命の歯車が動き出す。長編アニメーション『君の名は。』の、新海誠監督みずから執筆した原作小説。

小説 君の名は。 (角川文庫) | 新海 誠 |本 | 通販 | Amazon

高校生の三葉と瀧がある日、お互いの魂が入れ替わってしまう。それは時々、夢を見るように起こる。見知らぬ場所の見知らぬ異性に入れ替わる二人は、戸惑いつつお互いの日々を過ごし、次第に二人はメッセージを残し合い、情報を共有するようになってゆく。しかし、ある日を境に、二人の入れ替わりが終わってしまう。瀧は、入れ替わっていた三葉を探しに、記憶を頼りに旅に出る。そこで、思ってみない事実に出会ってしまう。それが、三葉と入れ替わらなくなった理由であることも悟る。

現在と過去が錯綜し、大宇宙を股にかけて、二人の結びつきを軸に物語が急激に動き始める様子は壮大!

小説版は3種類ある

あさよるが今回読んだのは、角川文庫から出ている『小説 君の名は。』です。新海誠監督自ら書かれたもので、たぶんこれがスタンダード版でしょう。

これ↓

角川文庫以外に、2種類の『君の名は。』の小説があります。

『君の名は。 Another Side:Earthbound』 (角川スニーカー文庫)

スニーカー文庫から出版されているものは、アナザーサイド物語で、サブキャラたちのお話みたいですね。

これはぜひ読みたい!三葉のお父さんとお母さんの間にも何かあったようだし、おばあさんの思わせぶりなセリフも気になるし、テッシーのスーパーマンっぷりとかも気になっておりまして、触れられているといいなぁ~。

『君の名は。』 (角川つばさ文庫)

つばさ文庫は、子ども向けのもの。小学生の高学年くらい以上の人が対象ですね。物語は同じようなので、映画を見た子どもたちにプレゼント用にいいかもね。

感想のようなもの

ネタバレしないように、ということですので、フワッとしか紹介しておりませんがw、あさよるの感想を簡単にまとめました。

〈運命の人〉に出会うためには

まだ出会ったこともない二人。だけど二人はすでに想い合い、体の隅々の、その感覚まで知っています。だって、二人が入れ替わった記憶は忘れてしまっていても、入れ替わっている間の時間、互いの身体で生きていたのですから。

出会う前から想い合い赤い糸で結ばれた〈運命の人〉。それを実現するためには、これだけのエピソードを経ないとならぬのか!太陽系を股にかけた、千二百年の時を超えたスケールです。

『君の名は。』は、現在過去未来の時間を超え、離れ離れの距離を越え、そして地球よりももっと大きな力が作用しながら、三葉と瀧、二人の若者は出会うのです。壮大すぎ!

ハッピーエンド

映画『秒速5センチメートル』のレビューとか見ていると、「鬱エンド」なんて呼ばれていたり、バッドエンドであることに触れられていることが多い気がします。主人公の彼が、どんな気持ちで踏切を渡り切ったのかの解釈によりけりだろうけれども、「え~ここまで焦らしてそれ~」みたいな感じではあるw

そして、『秒速5センチメートル』がバッドエンドだったなら、『君の名は。』はみんなが望んだハッピーエンドでしょう。

新海誠監督の過去作も見たいね

前から、新海誠監督の他の作品も見たいなぁと思いつつ、まだ見てない。今回、このブログ記事を書くにあたり、『ほしのこえ』をぜひ見たい!と思いました。この作品は、新海誠監督がほぼ一人で制作した作品らしく、絶対見たい。

CMを見てずっと気になってるのは『星を追う子ども』。先に鑑賞した友人は「星を追えよ」と感想を漏らしていて、余計に気になって見たくなっている作品w

で、前作である『言の葉の庭』ですね。『君の名は。』を語る上で、前作くらいは見ておいて、盛り込みたいところ(映画すら見てないのにエントリーしてるけどねw)。

というか、『君の名は。』が見たいわ!

と、過去作見るのもいいけど、まず『君の名は。』を見たいっすw

小説版読了後の勢いでTSUTAYAへ走ろうかと思ったけど暑いし(苦笑)、配信ってめちゃ便利だなぁとしみじみ。

Amazonプライム版はこちら↓

追記(2018/07/04)

やっと映画版を見た感想のようなもの。

『君の名は。』を見た。二人は最後、出会うべくして出会うけれど、二人ともなぜ出会ったのかは忘れている。ただ理由もわからず探し求めた片われに出会うためには、太陽系規模の仕掛けが必要とは、壮大すぐる。

— あさよる (@asayorunet) 2018年7月4日

小説版の感想とほぼ同じ(苦笑)。というか、小説版とアニメ版に印象の違いがないのがすごい。アニメ見るの初めてだったのに、まるで過去に全編三鷹のような再現率だった。細かな描写がなされている点で、小説版もぜひ読んでほしいです。

小説 君の名は。

目次情報

第一章 夢

第二章 端織

第三章 日々

第四章 探訪

第五章 記憶

第六章 再演

第七章 うつくしく、もがく

第八章 君の名は。

あとがき
解説

新海 誠(しんかい・まこと)

1973年長野県生まれ。アニメーション監督。2002年、ほぼ1人で制作した短編アニメーション『ほしのこえ』で注目を集め、以降『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』『言の葉の庭』を発表し、国内外で数々の賞を受ける。自身の監督作をみずから小説化した『小説 言の葉の庭』も高く評価された。本書は、16年公開の新作長編アニメーション『君の名は。』の原作小説となる。

コメント

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