
こんにちは。あまり映画や映像作品を見ない あさよるです。
「よっしゃ今年は映画にアニメ見まくったるで」と意気込んで挑まないと、あっという間に習慣がなくなってしまいます。昨年2016年は『真田丸』を熱心に見続けたので(週に5回以上見た)、今なら習慣付けができるかもしれん。
で、『君の名は。』ですよ。まだ見てないんですが(;’∀’)、いずれ観る。「まずは小説を読んでみようかなぁ」と(映画見れよ)、新海誠さんの本を探していて、『小説 秒速5センチメートル』をわが家に連れ帰ったのでありました。
映画の雰囲気そのままに^^
アニメ映画『秒速5センチメートル』は、数年前に見ました。
本書『小説 秒速5センチメートル』はあのアニメの抒情的な雰囲気がそのまま文章化されているようで、びっくり。
朴訥とした独白が、どんどん切なさを募らせてゆきます。
アニメ版のむせかえるように美しい風景も、小説になるとすんなりと受け入れられるから不思議だなぁと。
やっぱ映画で見たいよね
と言いつつ、やっぱ映画が見たいなぁと思いました。
あの彩度が高すぎる世界。世界が鮮やかすぎて、そこにある感情や言葉まで純度が高いまま、突き刺さってくるような。
あの感じね。
やっぱあれは、アニメで見たいなぁと。
主人公の心情が知れた
と言いつつ、小説版を読んでよかった。
アニメ版では語られていなかった主人公の心情や状況が描写されているんです。
あさよる、正直に言います。アニメ映画版を見た感想は「……うわっ」「ひくわ……」でした(苦笑)。
男性が見ると恋心をくすぐる切なく共感できる物語らしいですが、女性のあさよるは、ヒロインの明里(あかり)ちゃんの立場を想像してしまいます。すると、そのような感想が導き出されてしまうのです(;´・ω・)
しかし、『小説 秒速5センチメートル』では主人公の独白や状況描写が言葉にてなされているので、より主人公に共感しやすかったのかもしれません。
一応ネタバレは避けますが、第三話「秒速5センチメートル」で、大人になった主人公の物語が描かれます。
彼が何を思い、どんな生活をし、初恋の明里をなぜ想い続けるのか。主人公の言葉として語られていたのがよかった。
A chain of short stories about their distance
彼らを隔てる距離は、物理的に離れ離れになることであり、または一緒にいても心は遠く離れている。
物語中では、さまざまな距離や速度が語られます。
主人公・遠野貴樹は確かに、篠原明里と共にいて、心が通い合った時間がありました。
しかし、距離が彼らを引き裂いた。
とてもやりきれない物語ではあるけれども、青春時代が終わろうとするとき“時間”という隔たりが、彼を動かすのかなぁ、なんて。
マンガ版と小説『秒速5センチメートル one more side』というのもあるそうなので、そっちもよみたい。
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小説 秒速5センチメートル
- 新海誠
- KADOKAWA
- 2016/2/25
目次情報
第一話「桜花抄」
第二話「コスモナウト」
第三話「秒速5センチメートル」
あとがき
解説 西田藍
新海 誠(しんかい まこと)
1973年長野県生まれ。アニメーション監督。2002年、ほぼ1人で制作した短編アニメーション『ほしのこえ』で注目を集め、以降『雲の向こう、約束の場所』『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』『言の葉の庭』を発表し、国内外で数々の賞を受ける。16年には新作長編アニメーション『君の名は。』が公開予定。自身の監督作を小説化した『小説 秒速5センチメートル』『小説 言の葉の庭』も高く評価された。
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