こんにちは。あさよるです。先日当ブログでブランディングの本を紹介しました。久々に読み返して面白かったので、次はマーケティングの本を手に取りました。
マーケティングってなんだ?
マーケティングの歴史はまだ浅く、半世紀しか経っていません。ですから、マーケティングの法則等、玉石混交なのが現状です。まだ決定版は出ておらず、これから大きな変化が起こるかもしれないと事前に認識しておきましょう。新しい分野だからこそ、経営者やリーダー、マネージャーに求められる素質になっています。
マーケティングは、セールス、PRの領域をすべて含み、さらに企業活動のすべての領域に当たる上位概念です。
考え方は「お客さまを起点とする」のが特徴で、商品・サービスをお客様に届けるためのすべてを考えるのがマーケティングの領域に当たります。シンプルに「売れる仕組み」と呼ばれることもあります。p.16
お客様に商品やサービスを「売り場」というのは売り手の感覚ですから、お客様の立場に立って「買い場」と呼称を変えた会社もあるそうです。このちょっとした違いが、マーケティングの考え方です。
では、実際にマーケティングとは何をすればいいのでしょうか? マーケティング・プロセスの全体像は下記のような流れになります。
①現状のビジネスを整理する
②マーケティングの課題抽出
③リサーチ&市場分析
④商品開発
⑤ブランド構築&マーケティング戦略
⑥発信力(オウンドメディア)
⑦実践計画へ落とし込みこの流れで、会社にとって全体最適になるマーケティングを導入し、定着させることが理想です。
p.24
このように7つのステップを一章ごとに、短く簡単に紹介されています。
イラスト&図解でわかりやすい
本書は一節ごと、見開き2ページにまとめられ、1ページは平易な文章と、もう1ページはイラストや図解と、コンパクトながらも充実しています。
実際に、身近なブランドや商品の例も挙げられているから、読んでて「納得」する場面が多く、マーケティングなんて興味ないなぁという方も、一回読んでみてほしいなぁと思います。読書としても面白いんです。
手元に置いて、辞書のように!
これからマーケティングについて知りたい方や、学生の方にもおすすめです。どんな業界でも必要な知識ですし、まだ歴史の浅い「マーケティング」であると知り“なう”な分野であることに興奮しました。
本書はとても簡単に内容がまとめられていて、マーケティングについて何も知らない あさよるには非常にありがたい本でした。なんとなく取っ付きにくい、利益重視で人間味の内容な分野なのかと勝手に思っていたのですが、意外にも「あくまでお客様目線」という考え方は意外でした。
一章、一節は短く区切られているので、手元に置いておいて、必要な部分だけ拾い読みするのに向いていると思います。今のところ(2017年10月現在)電子書籍化はされていないのがちょっぴり残念。
(追記:2024年3月現在、kindle化されています!)
また、同じ著者の他シリーズもあるようなので、そっちも読みたいです。
図解でわかる! マーケティング
目次情報
はじめに
参考文献第1章|歴史の浅いマーケティング
1-1 マーケティングの歴史はまだ浅い
1-2 CMO(Chief Marketing Officer)が求められている
1-3 マーケティングとセールス、PRを混同しない
1-4 マーケティングの視点とは?
1-5 CRMがようやく実現しようとしている
1-6 将来はMA(マーケティングオートメーション)が実現する
1-7 マーケティング・プロセスの全体像について第2章|①現状のビジネスを整理する
2-1 現状を整理するための構造図を作る
2-2 既存顧客への確認
2-3 顧客リスト一覧表の制作
2-4 ABC分析
2-5 パレート図
2-6 顧客流出率をはじきだす
2-7 仕入先評価表の作成法
2-8 競合先リスト一覧表の作成法
2-9 エリア市場規模(マーケットサイズ)
2-10 顧客別依存度
2-11 業界別依存度
2-12 エリアシェア率(地域独占率)
2-13 社内ヒアリングを実施する
2-14 時代適合性を確認
2-15 顧客適合性を確認第3章|②マーケティングの課題抽出
3-1 競合商品分析
3-2 SWOT分析
3-3 ファイブフォース分析
3-4 ボトルネック分析
3-5 課題をすべて吐き出す(ブレインダンプ法)
3-6 マーケティングの課題抽出のための3つの視点
3-7 そもそも市場がずれているのでは?
3‐8 そもそも顧客層が移動してしまっているのでは?
3-9 そもそも商品サービスが古いのでは?
3-10 営業部が新規開拓できていない
3-11 開発が情報収集をしていない
3-12 課題を項目に分類する第4章|③リサーチ&市場分析
4-1 市場マクロ分析・ミクロ分析
4-2 顧客分析① 行動観察による顧客心理分析
4-3 顧客分析② RFM分析
4-4 顧客分析③ 価格帯反応分析
4-5 顧客分析④ ニーズ分析からシーズ分析へ
4-6 顧客分析⑤ 購買欲求度分析
4-7 顧客分析⑥ 購買必要度分析
4-8 顧客分析⑦ 購買緊急度分析
4-9 ターゲットを新たに設定する
4-10 隣接市場のリサーチ
4-11 ポジショニングを設定する
4-12 ポジショニング図① 商品ポジショニング
4-13 ポジショニング図② 会社ブランドポジショニング
4-14 ポジションをいちはやく取りに行く第5章|④商品開発
5-1 商品開発はイノベーションの入り口
5-2 商品開発は2通り
5-3 ニーズの半歩先を推測できるかがカギ
5-4 マーケットインがプロダクトアウトか?
5-5 マーケットを絞り、特定顧客に集中する
5-6 汎用品と特定用途商品の違い
5-7 商品コンセプトの設定
5-8 商品ライフサイクルと広告費の関係
5-9 参入時期からわかるリスクとコストの関係
5-10 最先端商品開発を狙うか後追い商品開発を狙うか?
5-11 後追い商品は特定用途に絞る
5-12 既存商品にコンセプトを追加する
5-13 この人しか使わない商品を開発する
5-14 娯楽品にあえて正常な機能を追加しておく
5-15 時間を細分化していく
5-16 フルサービスをやめてオプション化に
5-17 定額制の広がり
5-18 顧客層が変化したので商品開発も進路変更
5-19 商品開発は思いつきではなくロジカルに進める第6章|⑤ブランド構築&マーケティング戦略
6-1 マーケティング戦略とは?
6-2 ①ブランド施策とは?
6-3 コモディティ化とブランド化に分かれていく
6-4 名ブランドの歴史を振り返る
6-5 ブランド構築のプロセス:ブランドの歴史
6-6 高くしたら売れた
6-7 ②集客販売施策とは?
6-8 イノベーター理論
6-9 キャビズムとは?
6-10 ③知名度施策とは?第7章|⑥発信力(オウンドメディア)
7-1 会社の規模にかかわらず自社で情報発信ができる時代
7-2 情報コンテンツの量産がカギ
7-3 コンテンツ量産法
7-4 発信できる場所(媒体)をすべて押さえておく
7-5 ワンソース・マルチユース
7-6 Webと紙媒体は両方使いこなす
7-7 単純接触効果(ザイアンス効果)と6回接触の法則
7-8 人には知り合いが200人いる第8章|⑦実践計画への落とし込み
8-1 マーケティング担当は誰が適任か?
8-2 マーケティング部と他部署との連帯力がカギ
8-3 新しいツールは使ってみることから
8-4 実践計画は3カ年計画から作成する
8-5 「実践」は何があってもやり抜く索引
藤原 毅芳(ふじわら・たけよし)
経営コンサルタント fjコンサルタンツ主宰
住宅営業から経営コンサルティング会社へ転身、その後経営コンサルタントとして独立。「この世に残すべき企業を支援する」を理念にfjコンサルタンツを主宰する。業種を問わない経営コンサルタントとして60以上の業種をコンサルティングし、現在は、全国の活発な企業を飛び回る毎日を送っている。経営革新を軸にした業績アップでは高い評価を得ており、また社外取締役として数社の経営の現場にも直接携わる。支援したクライアントの記録は100万文字を超え、情報収集のためにはじめた、365日ブログ(http://www.business-creation.jp「人を変え組織を動かす 経営の優先順位」)は3,000投稿以上(150万文字超)となっている。公演回数は300回を超え、作成したスライド資料も1万文字を超えた。出張による累計登場回数は500回超え、累計移動距離50万km超(国内移動のみで)となり、面談した経営者、トップセールスマン、クライアントの数は2万人を超えている。
コメント
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