見ているだけで体が動いちゃう(゚д゚)!
「書」って、こんな世界だったんだ!
習字を始めたら、「書」を知りたくなった
去る2016年5月12(木)、大阪市立美術館にて開催されていた「王羲之から空海へ 日中の名筆 漢字とかなの競演」展を見に行きました。
公式ページの概要欄には、このような記述が。
中国書蹟では王羲之から歐陽詢(おうようじゅん)ら初唐の三大家、蘇軾(そしょく)ら宋の四大家を経て明末清初の王鐸(おうたく)らに至る大家の作品約90件、日本書蹟では空海ら三筆、小野道風ら三跡から「高野切(こうやぎれ)」をはじめとする平安古筆の名作を経て江戸時代に至る約120件、篆刻では戦国秦漢の古璽(こじ)や清末民初の優品約20件、多くの国宝や重要文化財を含む約230件が揃います。
さらにこのたびは、台湾からも名品を迎えることができました。中国の書では世界最高の質量を誇る國立故宮博物院から、宋から明の巨匠たちの名立たる傑作が初来日します。
「ほむほむ。これはすごい。チェックしなければしなければ…」
……とは、ならなかった!
なぜならば、あさよるは「書」がサッパリ分からぬからだー!(笑)
いつもならスルーしてたであろう展示会でした。しかし最近、あさよるは習字を始めたので「上手な字なら見てみたいなぁ」と思ったのでした。
(習字に苦戦している様子が、本の感想にも(^_^;))
何事もはじめて見ると、これまで興味のなかった分野まで広がってゆきますね。とてもワクワクします。
書をなぞり始めると、体全身が動き出す!
たくさんの書物がところ狭しと並び、ひしめき合っている特別展でした。
ひたすら字!字!字!
隷書と楷書が混じっているとか、草書が混じってるとか、いろいろ解説文にはありましたが、あさよるにはムズカシイことは分からぬ><
素朴に「これどうやって書いたのかなぁ?」と見てゆくことにしました。ちなみに絵画展でも「これどうやって描いたのかなぁ?」と思って見ているので、“いつも通り”と言えばそう(^_^;)>
筆の動きを脳内再生すると…超アクロバット!?
筆をどんな風に動かすと、この黒い墨の後が残るのかと想像してゆくと、手首のスナップだけでは表現しきれません。
肘や肩まで動かしながらなぞってゆきます。
書によっては、肩関節だけでは足りず、腰を引いたり足を動かしたりしないと収まりがつかないものも!
更に、墨の濃さやかすれ具合を見ていると、筆を動かすスピード感も見える気がします。
どんな風に書いたのか想像して感動!
ドシッ、ドシッと重く筆を下ろしている書もあれば、リズムカルに軽やかにタイプライターのように書いているもの。
さらに、体全身を動かし、かつスピーディーに、アクロバティックなものも!
筆跡だけで、書いた人の動きまで想像できるだなんて、ちっとも知りませんでした。
書SUGEEEEEEE!!!
見終わる頃にはクタクタに……
思いがけず体全身を使って鑑賞してしまったもんですから、半分も見ない内からクタクタでした(苦笑)。
書に宿っている、書いた人の動きと、集中力まで溢れ出している……。途中から息が上がってしまい、「こりゃダメだ」とポイントを絞って鑑賞をすることにしたくらい。
書は見ているだけで体力がいる。ということは、自分で書くには、体力勝負なの?
あ、だけど、この前読んだ内田樹『修行論』では、達人ほど省エネで動けるってあったなぁ…。もしかして、美術品の鑑賞にも、初心者~達人がいるのかな!?
かなの誕生
平安時代、ひらがなカタカナが生まれた頃の書も、展示されていました。今、わたしたちが使うかな文字が完成されていて、びっくり&感動のようなものを感じました。
漢字は甲骨文字、亀の甲羅や骨などに刻みつけて書いた文字です。中国の文字は、「彫る」という流れを踏襲しています。
しかし、日本に漢字が輸入される頃には、すでに紙と筆が発明されていましたから、日本人にとっての文字は「筆で書く」ものです。
ですから、中国と日本では、漢字は違った発展をしました。
かな文字は、まさにその日本らしい発展ですよね。丸っこくてなめらかな曲線が美しい。優雅さや柔らかさを感じます。
江戸時代の屏風の書には「いろはうた」が!
わたしたちが使っている文字なのだなぁと感じ入りました。
大盛況!書に親しむ人がこんなにいるんだ!
あさよるは元々、書には興味がありませんでした。
展示で、書物や軸など、書が展示されていても、どうせ読めないし、そこだけスルーしていました。だから、こんな「書」の展示も、これまでなら絶対に目にも止めていなかったろうと思います。
だけれども、知らない世界に一歩踏み込むと驚きの発見ばかり!
まず、めっちゃ大盛況!平日の昼間でしたが、順番を待たないと展示が見られないほどの混雑ぶり。
そして、そのお客さん一人ひとり、みなさん書についてお友だちとお話なさったり、その道に精通してらっしゃる!
年齢層もさまざまで、結構若い世代の方も多かったんですよね。
みんな勉強家で、すごいなぁと感銘を受けました。
運動不足泣かせな特別展デシタ…orz
総括としては、運動不足ツラーに尽きます。何事も体が資本だなぁと思いました(笑)。
美術館内では、たくさん書道の用品も販売されていました。やはり、書道をしてる方が多く来場してたんだろうなぁ~。
あさよるは、右も左も分からなすぎて、なんか自分なりの鑑賞法をしてしまいました。もっと習字も上手になれば、もっと違う見え方をするんじゃないかなぁと思います。
楽しみです(≧∇≦)b
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王羲之から空海へ 日中の名筆 漢字とかなの競演
- 会期: 2016年4月12日(火)~5月22日(日)、月曜休館(休日の場合は翌平日)
- 場所: 大阪市立美術館(大阪市)
- 時間: 9:30 〜 17:00(入館は 16:30 まで)
- 特別展URL: 王羲之から空海へ | 大阪市立美術館
大阪市立美術館
- URL: 大阪市立美術館
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