『池上彰の世界から見る平成史』|池上さんが解説し続けたニュースたち

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
『池上彰の世界から見る平成史』挿絵イラスト

こんにちは。あさよるです。あさよるは昭和の人なので、「前時代の古い人間だなあ……(遠い目)」なんて思いつつ生きておりましたが、来年、昭和はさらにもう一つ古い時代になってしまいます。この夏は平成最後の夏なんだなあ(遠い目)。思えばあさよるも、平成の荒波に呑まれ続けた半生でしたねえ……。

また、池上彰さんは平成史をテレビでわかりやすく解説し続けてきたとも言えますね。ここ30年の出来事を振り返るとともに、そういえばこのニュース池上さんの説明で聞いたな~なんて思いながら読了いたしました。

長ぁ~い「平成史」

本書『池上彰の世界から見る平成史』というタイトルでもっとも感慨深いのは「平成史」という言葉でしょう。2019年4月30日で平成が終わるということは、そうか、「平成」という時代が歴史になることなんですね。平成の前の時代、昭和は64年もありましたから、昭和と比べると平成は「短い」感じがしますが、今回改めて平成の国内外のニュースや災害の年表を見ると、いやいやとても「平成は短かった」とは言えません。

平成は、戦後高度成長期の絶頂から始まります。平成元年(1989年)12月は日経平均株価が最高値を記録します。そして翌年1990年(平成2年)3月、裁量規制が始まり、その後バブル経済が終わります。世界では第二次大戦後続いた冷戦が終わります。冷戦時代はアメリカとソ連の2チームに世界の国々が分かれ緊張状態が続いていましたが、今となれば冷戦終結によって世界の親分がいなくなったことで、世界中の混沌が始まる時代でもありました。

また、平成は大災害が相次いだ時代でもあります。1990年(平成2年)の雲仙普賢岳噴火、1993年(平成5年)の北海道南西沖地震が起こります。そして1995年(平成7年)の阪神大震災以降、日本国内の地震や火山活動が増え、2000年(平成12年)三宅島噴火、2004年(平成16年)新潟中越地震、2007年(平成19年)能登半島地震、新潟中越沖地震、そして2011年(平成23年)東日本大震災があり、その後も2014年(平成26年)御岳山噴火、2016年(平成28年)熊本地震と、地震・火山活動は続いています。平成は災害の時代でした。

また、世界がテロと対峙する時代でもありました。2001年(平成13年)の9.11テロ以来、世界中でテロが広がっています。日本でも1995年(平成7年)地下鉄サリン事件の無差別テロが起こります。オウム真理教はこの以前にも1994年(平成6年)「松本サリン事件」を起こしています。日本は昭和のころからテロが何度も起こっています。

池上彰さんが解説し続けたニュースたち

本書『池上彰の世界から見る平成史』は、池上彰さんがこれまで解説しされてきた世界のニュースでもあります。池上彰さんが出演されていたNHK「週刊こどもニュース」がスタートしたのは1994年(平成6年)です。池上彰さんが「お父さん」役で、子どもたちに一週間のニュースを教えるという番組でした。あさよるも東欧やイスラム世界について、池上彰さんの「お父さん」のわかりやすい解説を見ていた記憶があります。

平成30年ですから、平成生まれの先頭グループはもうアラサーです。平成の初めのころのニュースやブーム、文化について知らない人もたくさんいます。もうこうやって「平成史」を歴史として書籍で学ぶ世代もいるのです。

『池上彰の世界から見る平成史』挿絵イラスト

「昭和」の本をよく読んだなあ

そういえばあさよるも、古書店なんかで「昭和」を扱う本や雑誌をよく手に取って見ました。多くは平成になってから「昭和という時代」を振り返るもので、戦後から高度経済期へと何冊にもカラーグラビア満載で紹介されている雑誌をよく読んだけど、あれはなんの雑誌だったんだろう(「別冊太陽」かなあ)。家電や万博、新幹線など技術の進歩が紹介されているのが面白かった。

「一区切り」ごとに時代は変わる

昭和はまさに「激動の時代」だったけれども、こうやって「平成史」を一覧してみると平成もなかなかハードな展開だったのだなあ。日本経済・世界経済に翻弄されたり、一気にグローバルな時代が到来し、世界が小さくなった時代でもあります。

どの本に書いてあったのか忘れましたが、10年ごととか、何か区切りのいいところで時代を一まとめにすることで、人は過去を少しずつ俯瞰することができるようになるそうです。そして不思議なもので、その区切りに合わせて世情も変化していくんだそう。西暦なら10年刻み、100年刻みの変化もありますし、日本の元号のように、その国固有の区切りを持っている国もあります。

別にその区切りに合わせて我々は生きているわけではないけれど、のちの時代に振り返ってみると、時代ごとのカラーがあるのかもしれませんね。なるほど、昔の人たちがことあるごとに元号をコロコロと変えていたのも、それなりに理由があったのかもしれません。

これまで時代の波に呑まれるばかりだった時間を、俯瞰できるようになる日が来るのはなんだか不思議。

関連記事

池上彰さんの本

歴史の本

池上彰の世界から見る平成史

目次情報

はじめに
世界と平成日本① 戦後、世界は東西陣営に分かれた。そして、冷戦は終結した
世界と平静日本② 世界に広がる分断、対立。その裏で進む一強政治
平成年表 世界から見る平成の日本
平成時代の日本の首相
平成以降の主な地震と火山活動

プロローグ
東西冷戦終結と平成の始まり
~東西冷戦の歴史と世界の関係を理解しておこう~

01 「平成」じゃない平成がスタート
02 すべてはスターリンの“裏切り”から始まった
03 ベルリンの壁は、恥ずかしい壁?
04 冷戦への決定打「トルーマン・ドクトリン」
05 中華人民共和国はソ連についた
06 東西冷戦に決着! 資本主義の勝利?

世界史から見る平成史

07 昭和天皇崩御の裏で……
08 いまの選挙制度につながる事件
09 消費税は平成の幕開けとともに
10 劉暁波と天安門事件
11 ハンガリーが壁に穴をあけた
12 マルタ会議って何?
13 秀逸! 平野ノラのバブル芸
14 政府によるバブルつぶし
15 イラン・イラク戦争でイライラ
16 「湾岸トラウマ」でPKO協力法が成立
17 東京佐川便事件とは
18 細川内閣(非自民・非共産)が誕生
19 46年ぶりに社会党の党首が総理大臣に
20 欧州ではEUが誕生
21 日本は「テロ先進国」!?
22 オウム真理教による2度目のテロ事件
23 阪神・淡路大震災の悲劇
24 住専問題って何だったの?
25 失われた10年の始まり
26 香港が中国に返還になる
27 国旗国歌法
28 東海村JCO臨界事故
29 中央省庁再編
30 凶悪テロの原点。アメリカ同時多発テロ事件
31 アフガニスタンという国
32 拉致被害者帰国
33 アフガニスタンの次はイラク戦争
34 ブッシュの大罪
35 メリットはあった? 郵政民営化
36 アメリカ発 100年に一度の金融恐慌
37 リーマン・ショック、日本への影響
38 深刻だったギリシャ危機
39 尖閣諸島近海での中国漁船衝突事件
40 東日本大震災 観測史上日本最大の地震
41 菅政権から野田政権へ
42 アベノミクスとは?
43 クリミア住民投票
44 中東に自称「イスラム」樹立
45 パリ同時多発テロ
46 日銀がマイナス金利導入
47 オバマ大統領が初めて広島を訪問
48 小池・東京都知事の誕生
49 アメリカ合衆国大統領にトランプ
50 元号とは何か?
51 新元号は2019年5月1日スタート

COLUMN

共産主義と社会主義 いったいどう違うのか?
日教組と文部省は何で対立していたのだろうか?
イラク戦争などの有事に対応する法律を整えていった

おわりに
主要参考文献

池上 彰(いけがみ・あきら)

1950年生まれ。ジャーナリスト、名城大学教授、東京工業大学匿名教授。愛知学院大学、立教大学、信州大学、日本大学、順天堂大学でも講義を担当。慶應義塾大学卒業後、73年にNHKに入局。94年から11年間、「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年に独立。いまさら聞けないニュースの基本と本質をズバリ解説。大ヒットとなった角川新書「知らないと恥をかく世界の大問題」シリーズ、角川文庫『池上彰の「経済学」講義(歴史編・ニュース編)』、単行本『池上彰の豊かさって何ですか?』、『池上彰とメ~テレが真剣に考える 南海トラフ巨大地震から命を守れ!』(いずれもKADOKAWA)など著書多数。

SNSでもご購読できます。

スポンサードリンク


コメントを残す

*