『自分の仕事をつくる』|誰にもできない仕事をする

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こんにちは。あさよるです。「仕事」について考えることが増えて、自分の仕事の仕方も変えてかなきゃなぁと思っていたところから、『自分の仕事をつくる』とズバリ今の自分にドストライクなタイトルの本を見つけてしまって手に取りました。

本書では、いわゆる「クリエーター系」「ものづくり系」の仕事をしている人達へのインタビューで構成されています。あさよる自身も元々、制作系の出身だったので、改めて「自分はどんな仕事がしたいんだろう」「自分はどんな仕事に向いてるんだろう」と考えるきっかけになりました。

ただ、取り上げられている職業が結構偏っているので、参考になる人とならない人の差は大きい本でもあるんじゃないかと思います。制作系で、他にはない差別化ができている仕事をしている人……というか、他とは違う仕事をつくった人たちへの取材記録ですね。

いい仕事をする

本書『自分の仕事をする』では、自分の働き方や職場づくりをしている人々へのインタビューで構成されています。「ものづくり」を仕事としている方へのインタビューがメインです。仕事への「こだわり」と言ってしまうと、なんだか安っぽい感じがしてしまいます。「どんな仕事をするか」は個人のこだわりではなくて、社会の中で「自分は何をするか」を考えている仕事の話なんだろうと思います。

デザイナーたちは、カッコいい商品をつくるだけが仕事ではなくて、働く人たちが気持ちの良い環境だったり、「つくる」という根源的な活動を具現化していたりと、切り取られる側面も様々です。

インタビューに答えるすべての人たちは、自分の仕事が特別である理由を言語化できていて、それを真っすぐに紹介されているのが印象的でした。自分の仕事をここまで率直に言えるって、かなり限られた環境や特別な立場の人なんだろうなぁと思って読んでいると、きちんと文庫版あとがきで「これはキレイゴトじゃないか」との手紙が届いた話題にも触れられていました。送り主は美大を卒業してグラフィックデザイナーとして働いた後、今はイラストレーターやライターの仕事をしているという方からです。いわゆる「クリエーター系」「ものづくり系」の仕事をしている人から見ても「特別すぎる」環境に見えたということなのでしょう。

(むしろ自分がクリエーター系だからこそ、「自分とは違う」と思うのかもしれないけど)

本書に登場する人物たちは、他の人の仕事とは違う、差別化に成功した成功例ばかりです。だから、偏っているのは当然で、そこに「成功していない人」を当てはめてもどうしようもありません。だから、ちゃんと成功例として、読むべきじゃないかと思います。そして、他の人にはできない仕事に成功した人は、意外なまでにも愚直な積み重ねでしかないんだなという、なんとも、けんもほろろと言いますか(;’∀’) 自分のやっている方向性は間違ってないと励まされつつ、「これを続けるしかない」とわかります。

これから仕事を「つくる」人へ

本書『自分の仕事をつくる』は、これから仕事を始める学生や、新しく独立したり、働き方を変えようとしている人におすすめです。仕事を「つくる」って感覚を持てる時期って、結構限られていると思うので、本書の内容がズバッと刺さる人はかなり稀なタイミングなんじゃないかと思います。

ただ、あさよるの場合、あさよる自身も美大生時代、グラフィックデザイナーの仕事に憧れていたころがあったので、本書を読むとその学生時代の気持ちを思い出しました。「そうそう、こんなカッコイイ仕事がしたいと思ってたんだった!」と初心を思い出す読書でした。せっかくブログ毎日書いてるんだし、これも「仕事をつくる」にしちゃえばいいのかなぁ。

しかし、誰しも今後「仕事を変える」タイミングはあるだろうし、来るべきその時のために本書は読んでおいてもいいだろうし、できれば頭の片隅に、仕事を自分で作って、選んだ仕事をしている人がいるんだってのは、覚えておいても良いでしょう。あさよるは、励まされる本でした。

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自分の仕事をつくる

自分の仕事をつくる (ちくま文庫)

自分の仕事をつくる (ちくま文庫)

  • 作者:西村 佳哲
  • 出版社:筑摩書房
  • 発売日: 2009-02-01

目次情報

まえがき

1 働き方がちがうから結果もちがう

八木保さんをサンフランシスコに訪ねる

つくる力は「観察力」にしたがう/モノづくりと身体感覚

象設計集団を北海道・帯広に訪ねる

「時間」は資源である/企画書に書き表せないもの

柳宗理さんを東京・四谷に訪ねる

「デザインのためのデザイン」ではなく

IDEOのボイルさんをパロアルトに訪ねる

トライ&エラーという唯一の方法

パタゴニア社をベンチュラに訪ねる

ドラフトの宮田識さんを東京・恵比寿に訪ねる

人が成長するしくみ/“ファシリテーションというマネージャー”の仕事/「自分で考えなさい」ということを教える/心臓のチャックをひらく/力を引き出す

小林弘人さんを東京・お茶の水に訪ねる

やり方がちがうから結果もちがう

2 他人事の仕事と「自分の仕事」

仕事を「自分の仕事」にする/「自分」を掘り下げることで他人と繋がる

植田義則さんのサーフボードづくりを訪ねる

甲田幹夫さんのパンづくりを訪ねる

矛盾を感じさせない仕事とは

ヨーガン・レールさんのモノづくりを訪ねる

意味のないことには関わりたくない/美意識としての環境問題/深く入ることで見えてくるもの/本当は自分のものを自分でつくりたい

馬場浩史さんの場づくりを訪ねる

身体もモノづくりの環境である/余計でなくこの足元に積み上げる

ファインモールド社のプラモデルづくりを訪ねる

大手プラモデルメーカーから移ってきた若者/空を飛ぶ「虹の豚」をつくる/「つくり手の気持ち」という品質/「馬鹿」になる?

頼まれもしないのにする仕事

3 「ワーク・デザイン」の発見

新しいオフィス像を探そう/「オフィス・ランドスケープ」/空間は人に働きかける/見えない仕事場:マネージメント/1分間マネージャー/ワークデザイン研究所との出会い/私たちは「仕事」を買いに会社へ通っている/働き方研究のはじまり

【コラム】
深澤直人さんに聞いた働き方の話
伊東弘さんに聞いた働き方の話
黒崎輝男さんに聞いた働き方の話

あとがき/謝辞

補稿 10年後のインタビュー

馬場浩史さんを益子に訪ねる

ここでの暮らし・ここでのものづくり

甲田幹夫さんを植田に訪ねる

わたしたち

文庫版あとがき

解説 ファックス・ズゴゴゴゴの頃から 稲本喜則

索引/参考文献

西村 佳哲(にしむら・よしあき)

1964年生まれ。プランニング・ディレクター。建設設計分野の仕事を経て、デザインレーベル「リビングワールド」代表。つくる/教える/書く、の三種類の仕事を手がける。「つくる」は、クライアントワークとメーカーポジションでのモノづくりの両方を、コミュニケーションの観点から。「教える」は、多摩美術大学などで、デザインプランニングやワークショップを担当。自称「働き方研究科」。

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