『伝え方で「成果を出す人」と「損をする人」の習慣』|話上手はムリ!でも伝え上手なら

こんにちは。余計な話に華が咲いて、伝えたいことを伝えられない あさよるです。

誰とでも気軽にトークしつつ、上手に話を伝えられる人って、ほんとに憧れます。メリハリっていうか、コミュニケーションの緩急が上手だなぁと思うのです。

さて、今回『伝え方で「成果を出す人」と「損をする人」の習慣』を手に取ったのですが、注目すべきは帯の文。「話し上手になる必要なんてありません。

伝え方を紹介するのに、話し上手にならなくてもいい?どういうこと?

話し上手と伝え上手

人前で話をして、途中から何言ってるのか自分でわからなくなって、しどろもどろ。後々一人でモーレツに落ち込んじゃう。そんなことを何度も繰り返している人にぴったりの内容です。

〈はじめに〉ではこう紹介されます。

 たしかに、若くして特に訓練もしていないのに、人前で話せる人はいます。そういう人と比べて、「ダメ」と思ってしまう気持ちもわからないでもありません。
しかし、私は「ダメ」と思う必要はないし、必ずしも話し上手になる必要はないという考えを持っています。

なぜかと言うと、話がうまくなくても、伝え上手にはなれるからです。自分が言いたいことや自分の想いを相手に上手に伝えられるのなら、話し上手にならなくていいように思いませんか?

 まずは、話し上手ではなく、伝え上手を目指してみましょう。

P.6

目からウロコでした。あさよるは、ずっと軽快にトークを繰り出し周りを楽しませる人に憧れていましたし、羨ましく思っていました。だけど、あまりにも自分の持っている性質と違い過ぎて、どこから真似ていいのかもわからなかったのです。

だけど、本書では〈話し上手〉ではなくって〈伝え上手〉になりましょう、それでいいじゃん、って紹介されているんです。

確かに!

確かに、話し上手さんに憧れつつも、目下困っていたのは「上手に伝えられない」ということでした。それを解決する方が先なのです。

 一言で言ってしまえば「相手の立場になって話をしているかどうか」で、相手に伝わるか伝わらないか、決まってしまいます。
(中略)
 実は、上手な伝え方は誰でも身につけられます。生まれつきの才能やセンスは全く関係がありません。あなたのその話し方を大きく変える必要もありません。
 それよりも、相手に伝わるための考え方や習慣の方が大事です。

p.6-7

なにを〈成果〉としましょうか

本書のタイトルは『伝え方で「成果を出す人」と「損をする人」の習慣』です。ビジネス書ですからビジネスシーンで、お客様との会話やプレゼン、社内でのコミュニケーション等、仕事での〈伝え方〉の話が中心なのですが、それを飛び越えて、普遍的に使えそうなワザがたくさん収録されています。

例えば家族間や仲間内でのコミュニケーションだって、気まずくなってしまうシチュエーションって、「勘違い」や「思い違い」が招いているように思います。あと、自分が伝える努力を怠ったとき。

仕事とプライベートで求めている人間関係は違えど、それぞれに〈成果〉ってあると思うんです。「みんなで楽しく過ごしたい」とか「平穏に過ごしたい」も〈成果〉ですよね。ビジネスでもプライベートでも、どちらでも使える伝え方だと思います。

「成果を出す人」「損をする人」の対比がわかりやすい

本書は「成果を出す人」の伝え方と、「損をする人」の伝え方の両方が紹介されているので、その違いが分かりやすいのです。あさよるは悉く「損をする人」の話し方をしている……。

02 成果を出す人はひらがな言葉を使い、損をする人はカタカナ言葉を連呼する〉。第2章のタイトルです。よくわからんカタカナ英語を連呼したり、仲間内の業界用語を外部の人に使っちゃう人いますよね。それ、自分では分かってても周りの人はポカーンです( ゚д゚)

ちなみに、あさよるは熟語とか慣用句を使ったとき「あれ、伝わってないかもしれない」と不安になることがあります……意味が複数あったりだとか、解釈の違いで別のものを連想しちゃってるんですね。あさよる的には、難しいことを言いたいつもりはなく「早く話さないと」「手短にまとめないと」と必死になって、短い言葉で済ませちゃうことが……。しかし、相手の立場に立てば、丁寧に話をしなきゃいけないのかも。

このあたりも、やっちゃってます。〈38 成果を出す人は悪い報告から先にし、損をする人はいい報告からしたがる〉、え、いい話からしちゃダメなの!?って思いますが、まずいい報告をして相手の機嫌を良くしてから悪い話を切り出そうという浅はかな考えが根本にあるらしい(苦笑)。確かに、話を聞く立場になれば、持ち上げてから落とされるより、言いにくいことを先に切り出してくれる人の方がありがたいですね。

46 成果を出す人は相手に決断させ、損をする人は相手を説得しようとする〉。これも耳の痛い話だ……(;´Д`) あさよるも相手を動かそうとしてしまい、説得したり言い聞かせようとしてしまいます。しかし、相手は大人のひとりの人。きちんと話をして、最後の決断は相手に委ねるべきです。あさよるも、そんな気はなかったけれども、「他人を動かしたい」もっと言うと「コントロールしたい」って思ってたのかもしれないと反省しました。

ちょっとずつ時間をかけて読みたい

こんな感じで、『伝え方で「成果を出す人」と「損をする人」の習慣』では「成果を出す人」「損をする人」の50もの習慣の違いが紹介されています。

一つの習慣につき一章ずつ割かれていますから、ちょっとずつ読んでゆく読み方がおすすめです。一日に一章とか、時間をかけて読んでゆくことで、その日の目標が設定できていいなぁと思いました。

あさよるも〈伝え方〉が下手というか、〈伝え方〉へ配慮なんてしてこなかったんだぁと痛感し、図星すぎて胸がチクチク痛みつつ、でも「明日からやってみよう」と思います^^

伝え方で「成果を出す人」と「損をする人」の習慣

目次情報

第1章 心構え編

01 成果を出す人は伝わることにこだわり、損をする人は伝えることに必死になる。
02 成果を出す人はひらがな言葉を使い、損をする人はカタカナ言葉を連呼する。
03 成果を出す人はおもしろく話をして、損をする人はおもしろい話をしようとする。
04 成果を出す人は相手を主語に話をして、損をする人は自分を主語にして話をする
05 成果を出す人は自分が口下手だと知っていて、損をする人は話し上手だと思っている。
06 成果を出す人はルックス重視、損をする人は内容重視。
07 成果を出す人は喜怒哀楽を表に出し、損をする人は喜怒哀楽を隠す。
08 成果を出す人は必ずしも結論を先に話さず、損をする人はいつも結論から話す。

第2章 相手の心をつかむ伝え方編

09 成果を出す人は「~です」を使い、損をする人は「~思います」を連発する
10 成果を出す人は「……?」で相手に考えさせ、損をする人は考える間を与えない。
11 成果を出す人は短い文で話をして、損をする人は長文で話をする。
12 成果を出す人はひそひそ話を巧みに使い、損をする人は元気よく話す。
13 成果を出す人は嫌いな相手のプラス面を見つけ、損をする人はマイナス面が気になる。
14 成果を出す人は相手の行動を促す話をし、損をする人は感動的な話をする。
15 成果を出す人は相手に聞いているサインを送り、損をする人は何も送らない。

第3章 自己紹介編

16 成果を出す人は30秒で自己紹介し、損をする人は3分かかる。
17 成果を出す人は未来の話をして、損をする人は現在・過去の話をする。
18 成果を出す人はメリハリのつけ方を知っていて、損をする人は知らずに話す。
19 成果を出す人は小道具に頼り、損をする人は自分の話術で勝負をする。
20 成果を出す人はからだ全体で表現し、損をする人は言葉だけで表現する。
21 成果を出す人は大勢の前で1人に語り、損をする人は全員に語りかける。
22 成果を出す人は原稿をメモにして、損をする人は原稿用紙にびっしりとまとめる。

第4章 相手と信頼関係を築く伝え方編

23 成果を出す人は雑談が9割を占め、損をする人は本題が9割を占める。
24 成果を出す人は相手との共通点を話題にして、損をする人は相手の関心事を話題にする。
25 成果を出す人はほめ上手、損をする人はおだて上手。
26 成果を出す人は相手を「○○さん」と呼び、損をする人は相手の名前を呼ばない。
27 成果を出す人は相手と45cm離れて話をし、損をする人は30cmの距離で話す。
28 成果を出す人は自分の弱みを得意げに話し、損をする人は得意なことを話す。
29 成果を出す人は「それで?」を返し、損をする人は「だから?」で返す。

第5章 文章の書き方編

30 成果を出す人は1人に向けて書き、損をする人は万人に向けて書く。
31 成果を出す人はくどい文章を書き、損をする人はシンプルな文章を書く。
32 成果を出す人はメールの件名にこだわり、損をする人は文章にこだわる。
33 成果を出す人は文章を熟成させ、損をする人は新鮮さで勝負する。
34 成果を出す人は見せる文章を書き、損をする人は読ませる文章を書く。
35 成果を出す人は抜けもれなく文章を書き、損をする人は抜けもれが多い。

第6章 報告・連絡・相談編

36 成果を出す人はいつもメールで報告し、損をする人はいつも直接報告する。
37 成果を出す人は最初に「相談があります!」と言い、損をする人は最後に「どうしますか?」と尋ねる。
38 成果を出す人は悪い報告から先にし、損をする人は良い報告からしたがる。
39 成果を出す人は「そこで……」を効果的に使い、損をする人は「しかし……」を使う。
40 成果を出す人は事実と意見を分けて報告し、損をする人はごちゃまぜで報告する。
41 成果を出す人は上司から指示を引き出し、損をする人は上司から指示を受ける。

第7章 人を動かす、人を説得する伝え方編

42 成果を出す人は相手に価値を譲り、損をする人は自分の勝ちにこだわる。
43 成果を出す人はさりげなう自己主張をし、損をする人は力強く自己主張する。
44 成果を出す人は言いたいことを3つに絞り、損をする人は思いついたことを話す。
45 成果を出す人は期待効果で人を動かし、損をする人は目的+指示で動かそうとする。
46 成果を出す人は相手に決断させ、損をする人は相手を説得させようとする
47 成果を出す人は相手が「Yes!」と答える質問をし、損をする人は「No!」と答える質問をする。
48 成果を出す人は他者の言葉を借り、損をする人は自分の言葉で語る。
49 成果を出す人は3つのストーリーで伝え、損をする人は1つの事実で伝える。
50 成果を出す人は質問を使い分け、損をする人は単純な質問しかしない。

車塚 元章(くるまづか・もとあき)

株式市場ブレイクビジョン代表取締役

1965年東京都生まれ、青山学院大学経済学部卒業、ビジネス・ブレークスルー大学大学院経営学研究科修了MBA。新日本証券株式会社(現みずほ証券)にて営業を経験した後、経営コンサルティング会社に入社。戦略立案、営業構造化改善など企業の経営支援に就任する。こうした経験から、ビジネスにおけるコミュニケーション力や、論理的思考力の重要性を強く感じるようになる。現在は“人を育てる”事業に特化し、人財育成コンサルタント・研修講師として、ビジネスパーソン、コンサルタントの実践的なスキル開発に力を注いでいる。
主な研究テーマは、プレゼンテーション、ビジネスコミュニケーション、問題解決、ロジカル&ラテラルシンキング、ファシリテーション。
著書は『30歳までに手に入れたい仕事力99』(フォレスト出版)、『プレゼンできない社員はいらない』(クロスメディア・パブリッシング)、『コンサルのプロが新人に教える月100万円!稼ぐコンサル術』(明日香出版社)など多数。

コメント

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