流行語『睡眠負債』|命を縮める「寝不足」が溜まってゆく……

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『睡眠負債』挿絵イラスト

こんにちは。毎夜、暑さで寝苦しくって、寝不足気味な あさよるです。エアコンの温度設定が難しいですね(エアコンつけたまま寝るのが苦手)。生活リズムが崩れそうなので、意識的に運動の時間を固定しようと奮闘はじめました。こういうの、一回生活がズレはじめると元に戻すの大変よね。

特にこの夏、W杯観戦で睡眠不足な人も少なくないでしょう。まだ夏は始まったばかりなのに、すでに気が遠くなりそうに暑いんだけど……。みなさんも体調管理に気を配ってくださいね……ということで『睡眠負債』という本を手に取りました。どうやら「NHKスペシャル」で「睡眠負債」という特集があったらしく、2017年の流行語にも選ばれていたらしい……。ご存知でしたか?

眠りの借金が健康を損なう

タイトルの「睡眠負債」とは英語で「Sleep Dedt」と言い、睡眠研究者の間で注目されている問題だそうです。本書『睡眠負債』はその「Sleep Dedt」を扱ったNHK「Nスペ・睡眠負債」の放送内容からさらに取材を加え書籍化されたものです。2017年の第34回「新語・流行語大賞」でもトップテンに「睡眠負債」がノミネートされています(知らんかった!)。

(ちなみに2017年の新語・流行語大賞は、年間大賞「インスタ映え」「忖度」、トップテン「35億」「Jアラート」「睡眠負債」「ひふみん」「フェイクニュース」「プレミアムフライデー」「魔の2回生」「〇〇ファースト」、選考委員特別賞「9.98」「29連勝」です。「睡眠負債」以外は、知ってる言葉or説明を聞くとわかるけど「睡眠負債」は全く知らなかった)

まあつまり、「注目の言葉」ということみたいですね。

「睡眠負債」とは睡眠の借金。睡眠が足りないまま翌日に持ち越し、それが慢性化している人は少なくないと言います。現代人の病とも言えるようで、大人だけではなく成長期の子どもの睡眠時間も足りていないそう。子どもは大人と違って、8時間、9時間眠らなければならないのに、夜11時を過ぎてもまだ就寝していない子どもも増えてるんですって。

睡眠は生きるために必要な時間です。しかしわたしたちは睡眠を侮りすぎているのかもしれません。この睡眠負債は不可逆で、一度体に負債が定着してしまうと一生残ってしまうそうです。そんな話知らんかった! 知ると怖い話です。

ちなみに睡眠は「負債」を抱えることはあっても、貯金、つまり「寝溜め」はできません。これは他の睡眠の本でも共通して紹介されています。日頃寝不足だからといって、休日に寝溜め(寝坊)すると、逆に生活リズムが崩れてますます睡眠負債を抱えることもあるようです。

睡眠負債を抱えた状態は、注意力が低下し、酒酔い状態と変わりません。その状態で自動車を運転したり、出社しても業務がはかどらず、いいことがありません。それを受けて、企業も社員の睡眠の質の向上に注目し始めているそうです。不規則なシフト制の仕事や、夜勤のある業務では特に、睡眠の取り方に注意を払いたいですね。

現在は、睡眠不足と、認知症やがんの発症の関連性も認識され始めています。

夜更かしの〈おもちゃ〉はいっぱいある!

あさよるは恥ずかしながら、20代の頃慢性的に寝不足でした。「人間は寝ないと死ぬ」ということを知らなかったんですね~。マジで死ぬかと思った。言い訳としては、あさよるの周りの人たちがツワモノばかりで、夜も寝ずに働いて遊んでそれでもパワーが有り余っているような広告マンやデザイナーばかりの中にいたもんで、ついうっかり「自分もみんなと同じように生活しても大丈夫」と思い上がってしまいました。残念ながらあさよるは才能がなかったようで、毎日きっちり夜寝ないと体が持ちません。

で、自分に必要な睡眠時間を測ってみたところ、「7時間睡眠だと少ないかも」と思い至り「睡眠時間8時間を確保する」というプロジェクトを始めてみました。理想は、朝6時には活動が始められるような状態になってたいなぁと。午前中の日光の下がいちばん光が見やすいから、視力を使う作業は午前中に終わらせたいのだ(`・ω・´)> すると、逆算すると夜9時には就寝準備しておきたいのですが、なかなか9時までに業務を終わらせられない日が多くて四苦八苦中です……orz

睡眠負債を抱えてしまう人も、もちろん多忙であったり、勤務時間によって負債を抱えてしまわざるを得ない人も多いのでしょう。夜勤やシフト制で働く人がいないと、今の社会はなりたたないのです。一方で、もう一つの要因として「夜更かしのための誘惑」が多すぎるとも感じました。

夜中、お布団の中でYouTubeを見たり、ソシャゲをして時間が経ってしまうこともあります。SNSをチェックしている間に数時間すぎてしまったり、LINEなんかで友だちとトークして夜更かししてしまうこともあります。むしろ今の環境で「夜更かししない方がおかしい」ような気さえします。あさよるも、睡眠時間を確保したいときは、誰からの連絡も受け付けないようにして、寝ることに集中するようにしています。

SNSやネットニュースなんかも、単に「人とつながる」だけじゃなくて、心がかき乱されて「落ち着かない」「不安になる」「イライラする」なんてことも起こります。自分の心の安定をどうやって確保するのか、情報の取捨選択のみならず、オン/オフや、平穏を乱さないスキルも必要かもしれませんね。

よく寝るためにはお金がかかる

睡眠の質は、起きている間の過ごし方が影響します。また、子どもの睡眠負債は成長にも大きな影響が出るでしょうから、大問題だろうと思います。「大人と同じ時間だけ寝ているから大丈夫」と勘違いしてしまっていることもあるそうです。先にも述べたように、子どもは中学生でも8時間の睡眠が推奨されているそうで、大人よりも長い睡眠が必要です。

あさよるの妹が市街地で子育てをしているのですが、子育て事情を聞いていると「都会で子育てはお金がないと詰むな……」と感じます。妹の息子(あさよる甥)は平日毎日のように習い事をしているそうです。何をしているかというとサッカーや体操やスイミング。つまり、子どもが走り回れる場所がないから、習い事をさせて「全速力で走る」という活動をさせているそうなのです。土日はパパと自動車で公園へ行き、そこでサッカーをするそうです。あさよるは田舎で育ったので、みんな野山や田んぼで転げまわって遊んでいてそれが当たり前だったので、「子どもが走り回れない」となると、とても大変なことが起こっているんじゃないかと感じます。あさよるの育った町も、今は宅地開発が進んで、もう子どもだけで遊ばせるのは難しいかも。山や田畑も減っているし、勝手に遊んでもいい場所がありません。

子どもの「遊ぶ場所」が顕著なので例を挙げましたが、大人もまた、体を思いっきり動かせる場所が制限されているのかもしれません。昔はバーベキューや川遊びや花火ができる場所はたくさんありましたが(それが良かったのか悪かったのかわかりませんが)、今はすっかりなくなってしまいましたね。大人も、体を動かしたり、レジャーや遊びにお金を払い、契約しないと難しくなっているのかも。

気持ちよ~く、バタンキューで寝てしまうような活動のためには、お金がかかるというのは、難しい時代かも。

ログを取るのにハマる

『睡眠負債』挿絵イラスト

本書では、シフト制で夜勤のある人などに向けては、睡眠の記録を取るよう勧めておられました。

あさよるも簡単にですが、起床時間、睡眠時間や食事の時間、運動の時間などのログを取っています。これ、大変な気がするかもしれませんが、慣れるとログ取りが楽しくなってきます。ログを取ったからといって、なにか変わるワケじゃないんですけどね(;’∀’) 改善するためには別の取り組みが必要っぽいです。だけど、「あさよるは睡眠時間8時間は欲しいかも」という気づきも、ログを取るようになって感じるようになりました。一定の効果はあるのかも。

「睡眠負債」は重いです。認知症やがんのリスクが増し、命を縮めます。もし、良い時間を少しでも長く過ごしたいなら、睡眠の取り方、時間の過ごし方に目を向けるべきかもしれません。また、残念ながら睡眠負債は不可逆なものらしく、体の中に負債が溜まってゆくそうです。だから、対策するなら今日からするしかありません。2017年の流行語、今知れてよかったです。

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睡眠負債 『ちょっと寝不足』が命を縮める

睡眠負債 『ちょっと寝不足』が命を縮める (朝日新書)

睡眠負債 『ちょっと寝不足』が命を縮める (朝日新書)

  • 作者:NHKスペシャル取材班
  • 出版社:朝日新聞出版
  • 発売日: 2018-04-13

目次情報

はじめに~私たちがもっともっと健康になるために

第1章 睡眠負債の脅威――「大調査!」で明らかになった日本人の睡眠負債

私たちの健康を蝕む睡眠負債
睡眠負債とは何か
「睡眠負債大調査!」で明らかになった事実
睡眠時間が延びた人、伸びなった人
25万人超が参加した睡眠負債リスクチェック

第2章 減り続けている日本人の睡眠時間

近年盛んになった睡眠負債の研究
他の実験から存在が推認された睡眠負債
日本国民の約4割が1日の睡眠6時間未満
睡眠時間の不足による日本の経済損失は年間15兆円!
睡眠負債は子供の成長にも影響
大人だけではなく子供にも深刻な睡眠負債
児童の精神状態と就寝時刻との相関関係

第3章 睡眠負債と日常生活――寝不足がもたらす重大事故のリスク

日中の眠気と睡眠負債の関係
6時間眠っても睡眠負債は溜まっていく
睡眠時間を延ばせばパフォーマンスが改善
飲酒運転より危険な運転中のマイクロスリープ
1日6時間睡眠の是非
重大事故の原因にも

第4章 命にかかわる睡眠負債――高まる認知症・がんのリスク

睡眠負債が認知症リスクを高める
睡眠負債とアルツハイマー病の関連性
アミロイドβの沈着は不可逆的
アミロイドβは認知症発症前から蓄積開始
睡眠負債ががんをもたらす!? 乳がん罹患リスクが1.67倍に!
睡眠負債で免疫システムが正常に機能せず、がん細胞が増殖
敵を味方に引き入れたがん細胞はさらに攻撃的に変質
睡眠の質・量の不足は重大な結果に

第5章 しっかり眠って生産性UP!--企業で始まった睡眠負債対策

進む企業の取り組み――勤務間インターバルの導入も
睡眠時間を確保して仕事の効率が上がった

Interview なぜ今、企業が睡眠に本気で取り組もとうしているのか

企業の意識の高まりは? 「ひどい」と感じる例も
事前にアンケート、社員から直接ヒアリングで事情把握も
企業の現場で実感する睡眠負債

第6章 睡眠負債はこうすれば返せる!--快適な睡眠のための極意

睡眠負債返済の唯一の方法は「もっと眠ること」
睡眠の俗説を考える――「90分サイクルがいい」は真実か
ベッドで横になるだけでいい? 週末の寝だめで睡眠負債解消?
体内時計と週末の寝溜め、1時間早く寝て、1時間遅く起きるで対処を
起きられない24歳の生活を拝見
上を向いて歩こう、体内時計のために
専門家が教える眠りの極意

第7章 睡眠の疑問をすべて解決!

睡眠負債があるなら、睡眠貯蓄はある?
分断した睡眠や、移動中の仮眠の健康への影響、適切な睡眠時間
眠気の感じ方は状況や年齢などで変化、1日6時間以上の睡眠を
「睡眠は時間ではなく深さ、質が大事」と言うけれど?
体を横にしても睡眠にはならない――ダラダラとベッド上にいる不眠症患者
睡眠の大敵! 真っ暗な部屋でのスマホと寝る前のお酒
寝つきの悪さが睡眠負債につながる? 寝つきに関する疑問・質問
睡眠中にピクピク動くのは病気? 子供の寝相が悪いのが心配
眠っている時の照明は? メドは3ルクスと10ルクス
永遠の課題? ベッドと布団どちらが睡眠にはいい?
中途覚醒の原因、夜間頻尿。その対策は?
寝つきはいいが寝起きが……眠りすぎは体に良くない?
昼寝で睡眠負債は返済できるのか、それとも単なる脳のリフレッシュだけ?
睡眠の導入である眠気、日中に眠くなった場合どうすればいい?
年齢で変化する睡眠、受験戦争と睡眠の関係
記憶は眠って定着、浅漬けより一夜漬け
質の良い睡眠と睡眠導入剤の使用の関係
夜勤者にとって重要な睡眠問題、不規制な日々をどう乗り切ればいいのか
昼夜完全逆転は健康に影響するのか、夜勤明けはすぐに寝る方がいい?
望まれる勤務間インターバル11時間の法制化
睡眠不足の裏に日本の農耕文化、江戸時代にも睡眠負債?

おわりに

NHKスペシャル取材班

現代人を悩ませる「睡眠負債」の全貌を解き明かし、人々の健康に寄与するため、プロジェクト・チームを立ち上げる。国内外の第一線で活躍する医師や研究機関などを取材し、2017年6月18日、NHKスペシャル「睡眠負債が危ない~“ちょっと寝不足”が命を縮める~」として放送。「睡眠負債」という言葉を世に知らしめ、大反響を得た。

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